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『議論パターン』 (Discussion Patterns) ~不毛な議論を避け、実り有る議論とするために~

『議論パターン』 (Discussion Patterns)
~不毛な議論を避け、実り有る議論とするために~ https://www.shos.info/develop/oo/dscsnptn.html

「人と人をつなぐ言葉の力」
2020年12月4日(14:00~14:15)
のセッション資料です。

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『議論パターン』 (Discussion Patterns) ~不毛な議論を避け、実り有る議論とするために~

  1. 1. 4th December 2020 Fujio Kojima 『議論パターン』 (Discussion Patterns) ~不毛な議論を避け、実り有る議論とするために~
  2. 2. 自己紹介 • 小島 富治雄 • @Fujiwo • 福井コンピュータ グループ • Microsoft MVP (2005-2021)
  3. 3. はじめに • コミュニケーションの手段として本来とても意義のある手段であるはずの 議論が、うまく行かず不毛なものになってしまうことがよくあります。 オンラインでは「炎上」と呼ばれるケースもあります。 • 不毛な議論になりがちなパターンについて考えてみましょう。 議論を建設的に行うことに関するアイディアが生まれるかも知れません。
  4. 4. 議論パターン | 翔ソフトウェア (Sho's) https://www.shos.info/develop/oo/dscsnptn.html
  5. 5. 議論パターン | 翔ソフトウェア (Sho's) https://www.shos.info/develop/oo/dscsnptn.html
  6. 6. パターンについて •ソフトウェア開発の定石 • 問題解決の典型的な例をカタログ形式で収集し、纏めたもの •ソフトウェア パターン • デザイン (設計) パターン • アーキテクチャ (構造) パターン • アナリシス (分析) パターン • アンチパターン 「定石じょうせき」
  7. 7. パターン ランゲージ •ソフトウェア開発時の問題解決のノウハウ • 言語化しづらい (暗黙知) • パターンの集合 (パターン ランゲージ) で言語化 (形式知化) • パターンが語彙 (vocabulary: ボキャブラリー) となる • 暗黙知を形式知化 (言語化) するコミュニケーション ツール
  8. 8. 議論のアンチパターン (53パターン) •『小児型強弁』 •『罵倒』 •『失礼』 •『速断』 •『論理の破綻』 •『誤った一般化』 •『誤った根拠』 •『架空の議論』 •『論点の摩すり替え』 •『他の子もやってるもん』 •『手前勝手な議論』 •『話を聞かない』 •『深読み』 •『教えてあげよう』 •『発言の強要』 •『後出しじゃんけん』 •『主張の微調整』 •『話題そらし』 •『重箱の隅』 •『蒸し返し』 •『絶対撤回しない』 •『結論ありき』 •『無責任』 •『勝利宣言』 •『逆切れ』 •『マジギレ』 •『レッテル貼り』 •『みんなそう言っている』 •『ダブル スタンダード』 •『自分は特別な人間』 •『最後は私』 •『言い逃げ』 •『場外乱闘』 •『取っ組み合い』 •『水掛け論』 •『反社会的』 •『対案なき批判』 •『ネガティブ思考』 •『卓袱台ちゃぶだい返し』 •『代弁者』 •『ないものねだり』 •『悪魔の証明』 •『メタ議論』 •『トートロジー』 •『ピグマリオン症』 •『反証可能性の欠如』 •『印象操作』 •『感情論』 •『信仰』 •『妄想』 •『陰謀論』 •『自作自演』 •『アンチパターンの指摘』
  9. 9. 議論パターン (18パターン) • 『目的を持った議論』 • 『明確な議題』 • 『議論のルール』 • 『議長』 • 『定義された用語』 • 『主張の明示』 • 『意見や感想』 • 『聞き上手』 • 『議論への協力』 • 『出典の明示』 • 『礼儀』 • 『相手の尊重』 • 『間違いの訂正』 • 『理解の促進』 • 『論理的な発言』 • 『建設的な発言』 • 『冷静な発言』 • 『問題 vs. 私たち』
  10. 10. UML (Unified Modeling Language: 統一モデリング言語) による関係図
  11. 11. パターンの収集元 • (主に) NIFTY SERVE (謎) のフォーラム • FC: C言語フォーラム • FMSDEV: Microsoft Dev. Users' Forum • FPL: プログラム言語フォーラム • FWINDB: Windows開発者フォーラムB • FWINDC: Windows 開発者フォーラムC 等々
  12. 12. 議論パターンの使用方法 •「議論のアンチパターン」と「議論パターン」 •「アンチパターン」で現状分析 •「パターン」で問題解決
  13. 13. 議論パターンの使用方法 自分の参加している議論がうまく行っていない、と感じたら、 1. 「議論のアンチパターン」で自分が陥いっているのと似た状況を見つける 2. 「議論のアンチパターン」の中の「解決のパターン」から「議論パターン」を参照 3. 「議論パターン」の中の「対策」を実施 4. 似た状況が見つからなかった場合は、新たな「アンチパターン」や「パターン」を作って パターン カタログに追加
  14. 14. 議論パターンの使用方法 ※ 注 • アンチパターンは自分が陥っていないか、という観点での使用を推奨 • 他の人にアンチパターンを当て嵌めて指摘をすることは、逆に問題解決 から遠ざかることがある
  15. 15. 議論のアンチパターン 「あるある」という方、挙手を お願いします。 ※ 注. 血液型B型の例が出てきますが、 あくまで悪い例です。 B型の皆様に恨みはありません。
  16. 16. 『論点の摩り替え』 | 議論のアンチパターン • 議題から外れた部分を論じ、議論を脇道に逸らせてしまう。 • A: 「血液型が性格に与える影響というのは有るんです」 • B: 「そのような事実は確認されていないと聞いていますが。 統計的にそれを裏付ける調査結果は得られていないと」 • A: 「しかしこれだけ血液型性格判断が流行しているんですから、 それが調査結果に影響を与えない筈はないですよ」
  17. 17. 『他の子もやってるもん』 | 議論のアンチパターン • 議題から外れた別の問題を持ち出し、そちらの方を先に問題視すべき と主張し、議論を脇道に逸らせてしまう。 • 「俺の口調に文句をいう暇があったら、他のやつはどうなんだ。 そういうことは、そいつら全部に注意してから言えよ」 • 「それを問題にするんだったら、もっとひどいことをやってる人は 沢山います」
  18. 18. 『話を聞かない』 | 議論のアンチパターン • 議論の相手の話をきちんと聞かない。 A: 「B型の人には自己中心的な人が多いです」 B: 「血液型性格判断って根拠がないと聞いたことがあるんですが… 何 か根拠となる統計結果とか御存知だったら教えて頂けませんか」 A: 「何が何でも血液型性格判断を否定したいようですが、根拠がないの はそちらも同じでしょう」
  19. 19. 『教えてあげよう』 | 議論のアンチパターン • 自分の意見の正しさを他の議論の参加者に教えてあげよう、という立場で意見を述べる。 • 自分の中では結論は既に決まっていて、相手の意見を受け入れる心算つもりがないのかも。 A: 「B型の人には自己中心的な人が多いです」 B: 「血液型性格判断って根拠がないと思ってますが…」 A: 「あなたには根本的に知識が欠けているようですね。判る人には判る んですが… 本を御紹介しますのでそれを読んで勉強してから質問してく ださい」
  20. 20. 『後出しじゃんけん』 | 議論のアンチパターン • 結果を見てから、評論をする。 • 曖昧な主張をしておき、相手の反論後に、自説に解説や条件を加える。 結果論。 「あの時は言いませんでしたが、あなた方の遣り方ではうまく行く筈 ないってずっと思ってましたよ。もっと広い視野で考えるべきだったん ですよ。ほら、やっぱりうまく行かなかったでしょう」
  21. 21. 『重箱の隅』 | 議論のアンチパターン • 本論からみれば些細な相手のミスを殊更に指摘し、相手の意見に対して 優位に立とうとする。 A: 「B型の人は自己中心的です」 B: 「B形の人がみんなそう、ということもないと思うのですが」 A: 「『B形』ってなんですか? 簡単な漢字も満足に書けないような人に なんやかんや言われたくないですね」
  22. 22. 『勝利宣言』 | 議論のアンチパターン • 一方的に自分の勝ちを宣言する。 A: 「どうやら B は有効な反論ができずに尻尾を巻いて逃げて行った ようです。この議論は私の勝ちとさせて頂きます…」
  23. 23. 『逆切れ』 | 議論のアンチパターン • 自分の間違いを指摘した人や注意した人に対して、食って掛かる。 A: 「そんな風に罵倒し合うのは止めませんか。そろそろ見ているこちら もつらくなってきました。有意義な議論にしていきましょうよ」 B: 「何故私にばかり注意するのですか。向こうには言わないのですか。 それにそんなに私の発言が気に入らないなら、私の発言だけ無視してく ださい」
  24. 24. 『レッテル貼り』 | 議論のアンチパターン • 議論の相手にレッテルを貼ることで相手の主張をステレオタイプ化し、 否定する。 A: 「B型の人には自己中心的な人が多いです」 B: 「B型としてその意見は聞き捨てなりません。なんの根拠があってそん なことを仰るのでしょう。B型って実は…」 A: 「なんですかその自分だけに都合の良い主張は。やっぱりB型の人っ てこうなんですよね…」
  25. 25. 『みんなそう言っている』 | 議論のアンチパターン • 自説が多数派であるかのように主張し、自説の正当性を訴える。 ・「その意見は世間では通用しないと思います」 ・「黙っているけど他の人たちも私と同意見だと思いますよ」
  26. 26. 『自分は特別な人間』 | 議論のアンチパターン • 他人にするなと言ったことを自分は平気でやる。 自分の主張だけを特別視する。 ・「議論のための議論はしないようにしませんか」 ・「そのような議論は個人メールで御願いします」 ・「罵倒ばっかりしてんじゃねえよ。バカが」 ・「そんな言い方ひどすぎます! 感情的にならないでください」
  27. 27. 『最後は私』 | 議論のアンチパターン • 必ず議論の最後は自分の発言で終わらないと気が済まない。 「…ということです。私の言いたいことは以上ですが、 お話が通じないようですし、これを最後の反論とさせて頂きます。 この件では私は議論をやめますので、あなたもこれ以上反論を付けない ようにしてくださいね」
  28. 28. 『対案なき批判』 | 議論のアンチパターン • 批判するばかりで改善案や対案を出さない。 A: 「幾つか案が出ていますが、他にご意見はありませんか」 B: 「どの案も全然話にならないと思います」
  29. 29. 『ネガティブ思考』 | 議論のアンチパターン • 出来ない理由ばかりを挙げる。 他人の提案にケチを付ける。 話を前に進めるための解決策を出すのではなく、何故それでは駄目かばかりを羅列する。 A: 「…と言った訳で、少しずつ各部署で仕事の効率化を進めて行きましょう」 B: 「でもノウハウを持った経験者がいませんからね」 A: 「最初は試行錯誤が続くかも知れませんが、これから少しずつ勉強をしながら経験を積んでいくべ きかと」 B: 「でも今皆仕事が忙しい時期ですし」 A: 「そう言って効率化を先延ばししていては何時までたっても現状の儘ですから、徐々にやっていき ましょう」 B: 「徐々にじゃ、中々効果が見えて来ないですね」
  30. 30. 『卓袱台返し』 | 議論のアンチパターン • 或る程度議論が進んだ後で、前提から議論を引っ繰り返してしまう。 A: 「随分沢山の意見が出ましたけれど、中々結論は出ないようですね。 他に何かご意見はありませんか」 B: 「そもそもこんな議論をしても、何の役にも立たないと思います」
  31. 31. 『悪魔の証明』 | 議論のアンチパターン • 通常は何かの現象や存在、仮説等を主張した方がその証明を行うもの であるが、そうせず、逆に議論の相手に「そうでない証明」を求めるもの。 A: 「UFO と一般的に言われているものは、実は宇宙人の乗り物なん ですよ」 B: 「そんなことはとても信じられません。間違いではないのですか?」 A: 「間違いだなんてそんなことがある訳ないです。違うというのなら 証拠をあげてください。証拠もなく否定しないでほしい」
  32. 32. 『信仰』 | 議論のアンチパターン • 論拠なく信じる。 A: 「B型の人には自己中心的な人が多いです」 B: 「その主張に無理があることは、こうこうこの通り明らかです」 C: 「そうですね。何度検証しようとも統計的に意味のある数字は出ませ んでしたし」 A: 「誰に何と言われようと、私はそう信じているんです」
  33. 33. 『陰謀論』 | 議論のアンチパターン • 自説に賛成しないものは全員敵の一味だと思い込む。 「さてはあなた達、ぐるになって私をおとしいれようとしていますね」
  34. 34. 議論パターン • 『目的を持った議論』 • 『明確な議題』 • 『議論のルール』 • 『議長』 • 『定義された用語』 • 『主張の明示』 • 『意見や感想』 • 『聞き上手』 • 『議論への協力』 • 『出典の明示』 • 『礼儀』 • 『相手の尊重』 • 『間違いの訂正』 • 『理解の促進』 • 『論理的な発言』 • 『建設的な発言』 • 『冷静な発言』 • 『問題 vs. 私たち』
  35. 35. 『意見や感想』 | 議論パターン • 相手の伝えたがっている部分を無視したり、直ちに反論するのではなく、 相手の意見を受け止めた上で、意見や感想を述べよう。 「意見を受け止めずに無視する」例. A: 「私はこう考えます」 B: 「私はこう考えます」 「直ちに反論する」例. A: 「私はこう考えます」 B: 「その意見は間違っていると思います」 「相手の意見を受け止めた上で 意見や感想を述べる」例. A: 「私はこう考えます」 B: 「あなたの考えはこうなのですね。私はこう考えま す」
  36. 36. 『問題 vs. 私たち』 | 議論パターン • ついつい問題解決のための議論ではなく、 勝つことが目的の議論になってしまう。 「あなた vs. 私」ではなく、「問題 vs. 私たち」となる議論を行うために、 相手に対して意見を述べるのではなく、問題に対して意見を述べるようにしよう。 あなた vs. 私 問題 vs. 私たち
  37. 37. 最後に • 『大勢の前で話すとき以外、真実を声高に叫ぶ必要はない。あなたが信じていること を、ただ静かに語ればいい。みなそれぞれの道のりで、それぞれのペースで、真実を 知りうるということに敬意をもって。』 • 『「相手に」話すのではなく「相手と」話す。』 • (「今すぐ始めよう」J.ドナルド・ウォルターズ 著 ディスカヴァー21編集部 ディスカヴァー・トゥエンティワン より) • 『重要なのは、誰が正しいかではなく、何が正しいかということである。』 • (イギリスの小説家 アルダス・ハックスリーの言葉) • 『強く激しい言葉は根拠の弱さを示す。』 • (ヴィクトル・ユーゴーの言葉)

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