2019/03/12「Serverless Meetup Fukuoka #4」で発表したLT資料です

1. Knative Lambda Runtime
を試してみた
青柳 英明
2019/03/12
Serverless Meetup Fukuoka #4 - LT

2. 自己紹介
青柳 英明
クラス： オンプレインフラおじさん
(サーバーフルおじさん)
レベル： Lv20
JAWS-UG福岡 Fukuoka.NET (ふくてん)

3. Knative Lambda Runtime (KLR)
くりあ～
Knative 上で Lambda 互換 の関数実行環境を実現
TriggerMesh 社が開発、今年1月に OSS として公開
https://github.com/triggermesh/knative-lambda-runtime/
https://triggermesh.com/serverless_management_platform/knative-lambda-runtimes/
TriggerMesh社：
Kubernetes や Knative を用いた
マルチクラウドなサーバーレス管理プラットフォームをサービスとして提供

4. 前回のおさらい：
Knative って？
・ Google Cloud Next ‘18 で発表
・ Kubernetes をベースとしたサーバーレスプラットフォーム
・ Google、Pivotal、IBM、Red Hat、Cisco 等が開発する
OSS であり、GCP のプロダクトという訳ではない
(AKS、IKS、OpenShift、etc. 向けのインストール手順も提供)

5. Knative の主要3コンポーネント
・ Build
「ビルドテンプレート」 に従って関数をビルド、コンテナイメージ化する
・ Serving
関数実行のリクエストに応じてコンテナを起動、コンテナをスケーリング
・ Eventing
トリガーの実装 (メッセージ契機で関数を実行)
これらにより、コンテナベースでありながらコンテナを意識しない
FaaS ライクな実行環境を提供

6. 実際に KLR を使ってみる
[前提]
・ Kubernetes クラスタ (今回は GKE を使用)
・ Istio
・ Knative
※ KLR の 「インストール」 は不要
(Knative の 「Build」 「Serving」 の機能を使って動作)

7. Step 1:
用意されたビルドテンプレートを Knative 上にデプロイ
tm deploy buildtemplate
-f https://raw.githubusercontent.com/triggermesh/
knative-lambda-runtime/master/python-3.7/buildtemplate.yaml
“tm” コマンド … Knative を使い易くするための kubectl のラッパーコマンド
ビルドテンプレート … TM社が各言語毎に用意しているものを利用
(自分で作成したりする必要は無い)
ビルドテンプレートに含まれているもの：
Lambda Custome Runtime 互換の言語ランタイムや bootstrap、ビルド用の Dockerfile、など

8. Step 2:
関数をデプロイ
tm deploy service python-test
-f https://github.com/serverless/examples
--build-template knative-python37-runtime
--build-argument DIRECTORY=aws-python-simple-http-endpoint
--build-argument HANDLER=handler.endpoint
・ Step1 でデプロイしたビルドテンプレートを指定
・ 投入する関数： Serverless, Inc. のサンプルリポジトリで公開されている
AWS Lambda 向け Python サンプル関数を 「そのまま」 使用

9. 関数を呼び出す
$ curl -H "Host: python-test.default.example.com" http://11.22.33.44
{
"statusCode": 200,
"body":
"{"message": "Hello, the current time is 18:07:52.155764"}"
}
11.22.33.44 … Knative に組み込まれている Ingress Gateway (アプリケーションロードバランサ) のエンドポイント

10. Lambda → KLR のポータビリティ？
KLR
確かに Lamdba API 部分の書き換えは不要かもしれないが、
各リソース (S3、DynamoDB、etc.) に関するコードは大幅に書き換える必要があるのでは？

11. Lambda → KLR のポータビリティ？
AWS AWS GCP
KLR
AWS 内であれば 「IAM Role によるアクセス制御」 「PrivateLink」 などが利用できるが、
AWS 外からのアクセスでは 「AWS Lambda」 の恩恵を受けることができない

12. ということで・・・
現時点では、正直、メリットをあまり感じることができない・・・
ただし、技術デモとして見れば非常に興味がある
(なんだ、この上から目線は・・・ｗ)
ということで、今後の動向を見守って行きたいと思います
以上、ご清聴ありがとうございました