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ドキュメントライブラリに
画像認識機能を追加する
アドバンスド・ソリューション株式会社
及川 紘旭
2017年11月3日
Japan SharePoint Group in 東京
目次
はじめに
自己紹介
このセッションのゴール
デモの説明
今回のデモ 画像認識タグ付け機能
アーキテクチャ
ランニングコスト
現時点 (2017/11/3) のランニングコスト
Flow のクォータ
Custom Vision API のクォータ
構築のポイント
Flow のポイント
Azure Function のポイント
Custom Vision API のポイント
まとめ
2
© SharePoint Developer
sharepoint.orivers.jp
はじめに セッションの本題に入る前に。
3
自己紹介
© SharePoint Developer
sharepoint.orivers.jp 4
 及川 紘旭 (おいかわ ひろあき)
 Microsoft MVP
for Office Servers and Services 2007年10月~2016年9月
for Office Developer 2016年10月~
 アドバンスド・ソリューション株式会社
SharePoint 開発担当
 ブログ SharePoint Developer
(http://sharepoint.orivers.jp)
 Twitter @HiroakiOikawa
 Qiita https://qiita.com/HiroakiOikawa
このセッションのゴール
SharePoint Online の機能拡張における
アーキテクチャの一例を理解する。
© SharePoint Developer
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デモの説明 今回作るデモをご紹介します。
6
今回のデモ 画像認識タグ付け機能
 ドキュメントライブラリにアップした画像を識別し、自動的にタグ付けする。
© SharePoint Developer
sharepoint.orivers.jp 7
画像をアップロード
すると・・・
キーワードを自動
的に更新!
秘
スマホに通知!
アーキテクチャ デモの裏側の仕組みをご紹介します。
8
アーキテクチャ
© SharePoint Developer
sharepoint.orivers.jp 9
Flow 画像解析
①画像アップで
Flowが起動
②ドキュメントライブラリから
バイナリデータ取得
Azure Blob
Storage
③バイナリデータをBlob
に保存、公開
Azure Function
GetTag()
Custom Vision
API
④Function 経由で
Custom Vision API
呼び出し
④’ 画像解析 AI で
画像を識別し、
タグを返却
⑤タグをアイテムのキーワードに登録
⑥解析結果をスマホに通知
秘
ランニングコスト でも、お高いんでしょう?
10
現時点 (2017/11/3) のランニングコスト
© SharePoint Developer
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Office 365 E3
Flow
Custom Vision API
Azure Function
0円
※O365は契約している前提
0円
※O365に含まれる
0円
※Preview 版のため
0.53円
※500Call 辺り
Flow のクォータ
 Office 365 に含まれる Flow にはクォータ制限があります。
 クォータ制限を超えて利用する場合は追加コストが発生します。
© SharePoint Developer
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Microsoft 公式情報より抜粋
https://japan.flow.microsoft.com/
ja-jp/pricing/
Flow の最大実行数は
「ユーザー単位の最大実行数 x ユーザー数」で、
テナントの全ユーザーでシェアし、
ユーザーごとのクォータはありません。
Custom Vision API のクォータ
 Custom Vision API にはクォータ制限があります。
 Preview 版のため、GA後クォータや価格は変更の可能性大
です。
© SharePoint Developer
sharepoint.orivers.jp 13
1 日 1000 Call まで
構築のポイント 構築時のポイントをハイライトでお届け
14
Flow のポイント
 条件分岐大事
- 無駄を省くためにも条件分岐は入れましょう。
© SharePoint Developer
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Azure Function のポイント
 Flow から Azure Function の呼び出しはひと手間必要
① Azure Function の開発
② API 定義の手直しと、API の公開
自動生成された API 定義は、そのままだと Flow で使用するには
支障あり。
operationId 属性の変更と、parameters 属性の追加。
③ Flow で接続の追加
新しい接続の追加ボタンから、②で作成した API を追加し、
API Keyを登録して接続。
© SharePoint Developer
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API Key は Azure Function 側で生成し、
接続の追加の際にセットする。
Custom Vision API のポイント
 たくさん鍛錬してから公開へ
- とにかくたくさんデータを投入し、精度を高めることが重要。
目標は 90%
- 公開は Prediction URL から。使用は JS から。
© SharePoint Developer
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まとめ 本日のセッションのまとめ。
18
まとめ
 Flow をフル活用
- Flow を使うことであらゆるサービスを連携させることができる。
- Flow そのものは非常に低コスト。
- SharePoint との親和性も高い。
 足りない機能のみ補う
- Flow から直接呼び出せない機能や、Flow が備えていない機能は、
Azure Function を、API 連携のためのハブとして活用する。
© SharePoint Developer
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