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Konan Ishida
Department of Biochemistry, University of Cambridge
⾃⼰紹介
• 岐⾩県 中津川市 出⾝
• 祖⽗⺟が農場を営んでおり、幼少期から農業に関⼼があった
• 学部時代に植物の細胞壁に関するラボに⼊り、研究の⾯⽩さに気づく
• ミシガン州⽴⼤学に交換留学し、⾃由闊達な雰囲気が気に⼊り、海外
⼤学院へ進学しようと思い始める
⽯⽥光南
学部
琉球⼤学 農学部
修⼠
東北⼤学 ⽣命科学研究科
博⼠
ケンブリッジ⼤学 ⽣化学科
ケンブリッジ⼤学について
• 1209年創⽴
• カレッジ制
• 学部は1:1の授業が中⼼
• 治安は良いが家賃が⾼い
• 学⽣数2万3000⼈
• 約60%がイギリス⼈、15%がEU、25%がそれ以外
• 学部3年、修⼠1年、博⼠3-4年
• ⽣化学科の博⼠課程は1学年20⼈くらい
イギリスの博⼠課程は給料が出ないのか?
• 北⽶やEU圏のPhDプログラムでは学費、⽣活費が出るのが⼀般的
• しかし、イギリスでは基本的には出ない
• 給与付きのコースがある場合や、PIがPhD学⽣を雇⽤するためのグ
ラントを持っている場合もある
• EU以外の出⾝であれば、学費で年間500万円、⽣活費で年間360万
円くらいかかる
• 私は⽇本国内の⺠間財団からの奨学⾦で⽣活ができている
【SNSを活⽤したリクルート】
イギリスの博⼠課程に⼊るメリット・デメリット
• トップレベルの研究機関が多数ある
• PIに雇⽤されているわけではないので、
⼈として⾮常に⼤切にされる
• アメリカと⽐較して政治の影響を受けに
くい
• ⼤らかな雰囲気の中で研究できる
• 配偶者が就労できる
• 財源の問題
• コースワークがないため、即戦⼒として
研究できることが期待される
• 英語ができなければいけない
• 北⽶の有名⼤学街と⽐較して、⽇本⼈コ
ミュニティが⼩さい
メリット デメリット
イギリスの⼤学院の出願準備
イギリスの⼤学院では⼊学の1年前に出願を終えるのが⼀般的
出願に必要なもの
1. 語学試験のスコア (私の学部ではIELTS Overall7.0, Speaking 7.0, Writing 7.0が必須)
2. CV
3. 推薦状 (2~3通)
4. 志望理由書
5. 資⾦証明書
6. 学部, 修⼠の成績証明書 (私の場合、学部のGPAが3.5/4.0、修⼠が3.6/4.0)
⽇本の修⼠課程に在籍しているうちにやるべきこと
・奨学⾦の獲得
・CVに書ける経験を増やす
・推薦状を書いてもらえる⼈を⾒つける
最後に
• 海外の⼤学だからといって何かが根本的に違うわけではない
• ただ、「その環境に揉まれて変わっていくもの」もある
• 出願準備も渡英後の⽣活でも苦労は絶えないので、万⼈に海外⼤学院をお勧めできるわ
けではないが、「異⽂化理解を通した⼈⽣の豊かさ」「そのコミュニティだからこそ養
えるスキル」「その分野の最先端のグループで研究できること」は個⼈的にとても良
かったと思う
• それでも挑戦したいという⽅はぜひ!Twitter等でも相談に乗ります (@konan1285)

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