エキスパートナース 検索とレポート作成140315
- 1. 第 2 回 KCMC エキスパートナースコース
文献検索とレポート作成の基礎知識
神奈川県立こども医療センター
臨床研究所図書室 渡辺真希子
mwatanabe@kcmc.jp 2014/3/15
- 5. 5
レポートの特徴 ( 一般的に )
1. 主題(テーマ)が与えられている
2. 出題者の意図を汲むことが要求される
3. 内容の正確性が要求される(資料的価値がなければな
ら
ない)
4. 結論に対する客観的評価と、それに基づく主張が要求
されることもある
5. 特殊な場合として書物の紹介がある
1.1. レポート作成の基礎知レポート作成の基礎知
識識
Editor's Notes
- レビューの定義でみた「過去に出版された論文をまとめることにより新しい概念を提案するもの,争点を整理し,…」という視点からみて便利。理想的な検索?
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- 1. 事実の記述と意見・考えの陳述を区別する
= 「事実」とは、実験や証明などによって真偽をだれでも確認できるものである。 「意見(考え)」とは、感想・主義・価値判断・推測など、一般に真偽を確かめることが不可能なものをいう。 レポートの資料的価値の源泉は、それが伝えようとする事実の発見である。したがって、事実の正確な記述が最重視される。評価や判断が求められることもあるが、その場合にも事実の記述の部分と評価・判断の部分とは峻別されなければならない。
2. 正しい事実の認識と記述を与える
= 何が事実か、それをどのように認識・確認したかをはっきり述べなければならない。確認・検証されていない事実は、ここにいう「事実」ではない。その意味で「出所」がきわめて重要であるので、「出所」は常に正確に示しておかなければならない。
- 6. 正しい推論の結果と価値前提から導かれる意見のみ述べることができる
= 「事実認識→前提条件→推論→結果→価値前提→意見(主張)」という流れから明らかなように、レポートで述べることができる意見は、事実と価値前提から論理必然的に導かれるものでなければならない。ただし、このような意見であっても、事実(推論およびその結果を含む)の記述の中で一緒に述べることは控えた方がよい。しばしば事実と意見の混同を引き起こしてしまうからである。レポート作成に習熟するまでは(あるいは習熟後も可能な限り)、事実の記述の節(章)と推論の節(章)、結論の節(章)、意見・主張の提示の節(章)は、分けておいた方がよい。
7. 与えられたテーマに対する必要かつ十分な解答をつくる
= かなり広いテーマが与えられた場合には、サブ・テーマを設定し、それに対する必要十分な解答であればよい。
8. 事実の記述に関する注意
= 事実の記述には、価値判断や感情を含んだ言葉を用いてはならない。 資料の出所を明らかにする。
他者の論文や書物における記述を利用する場合は、そのことがはっきりわかるように記述する。
- 2006年の初版から4万部も売っているロングセラーです。