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茂出木理子( もできりこ)
東京大学理学部、東京大学総合図書館、学術情報
センター、東京大学情報基盤センター、国立情報学
研究所、お茶の水女子大学図書・情報課長、東京大
学教養学部等図書課長の勤務を経て、平成25年4
月から現職(東京外国語大学学術情報課長)
2009年第11回図書館総合展ポスターセッション最優
秀賞受賞。
趣味は、掃除とプレゼンテーション。明るく元気なプ
レゼンには定評がある。(某誌での紹介文から)
2
7. 2008年自著論文の振り返り(1)
• コモンズ(commons)とは「共有」ある
いは「公共の場」を意味するが,パブ
リック(public)という言葉に比較して,
単なる共通の場というよりは「誰のも
のでもない」「垣根のない」という意味
合いが強いように思われる。
茂出木理子. ラーニング・コモンズの可能性-魅力ある学習空間へのお茶の
水女子大学のチャレンジ―. 情報の科学と技術. 2008, vol.58, no.7, p.341-3467
8. 2008年自著論文の振り返り(2)
• 図書館に入ってまず目にするものがカー
ドボックスであるという事実が、利用者とり
わけ教員の図書館に対する意識を形成し
ていたのではないか。
カードボックスがいわば「知の積み重ね」
を示すものであるとするなら、ラーニング・
コモンズが象徴するものは、「コミュニ
ケーションから創造される知」であり、答え
がないものを考える力を育む場でもある。
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28. ラーニング・コモンズの構成要素
McMullenの2007年の調査
① コンピュータエリア
② サポートデスク
③ 共同学習スペース
④ プレゼンサポート(高機能PC、大型スキャナー)
⑤ 教員への授業支援
⑥ 電子教室
⑦ 学生支援センター(ライティング、キャリアサポート)
⑧ 交流・イベントスペース
⑨ ラウンジ・カフェスペース
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Susan McMullen . US Academic Libraries: Today’s Learning Commons Model. PEB Exchange,
2008/4. no.62 p.6
29. ラーニング・コモンズの利用実態
【文献紹介】
数日間の「観察調査」を通して、実証的に利用実態を明
らかにする。
① 立石亜紀子. 大学図書館における「場所としての図書館」の
利用実態. Library and information science. 2012, no.67 p.39-
61
② 三根慎二. ラーニング・コモンズはどのように利用されている
か: 三重大学における事例調査. 三田図書館・情報学会研究
大会発表論文集. 2012, p. 25-28
③ 山下樹子. 美術大学図書館の利用実態: 横浜美術大学の事
例から.アート・ドキュメンテーション通信. 2014, no.102p.22-25
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33. なぜ、図書館に、なのか
1.良いこと
利用者にとって
図書館にとって
2. 悪いこと
利用者にとって
図書館にとって
利用者(学生、教職
員、学外者etc)に
とって、トータルで便
利で、かつプラスα
の「連鎖」が得られ
ること
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34. MOOCsとラーニング・コモンズ
MOOCs 「オープンエデュケーション」を前
提とした学習機会を促進する活動
鈴木謙介『ウェブ社会のゆくえ―<多孔化>
した現実のなかで』2013年
多孔化:
日常生活の様々な場面においてウェブ
へのアクセスが発生する現在の状況
図書館・ラーニング・コモンズは、どこまで
垣根のない場なのか?
くまもと森都心プラザ図書館
写真提供アカデミック・リソース・ガイド株式会社岡本真氏
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39. ラーニング・コモンズを運営する(2)
Dr. Lisa Hinchliffe, University of Illinois at
Urbana
能力以上のもの― 習慣,癖
私が学生に望むのは,習慣的に疑問を
投げかけること,新しい知識を求めるこ
と,批判的に思考すること,情報に基づ
いて決断を下すことです。
Research Strategies, 2001
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40. ラーニング・コモンズを運営する(3)
Dr. Scott Bennett, Yale University Librarian
Emeritus
(ラーニング・コモンズで)大事なのは、何
がその空間にあるべきかについての私た
ちの典型的な質問を,あまり典型的ではな
い質問、その空間で何が起こるべきかと
交換することである。
Journal of academic librarianship, 2008
加藤信哉, 小山憲司編訳『ラーニング・コモンズ: 大学図書館の新しいかたち』
(勁草書房, 2012) p.77-83
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42. 今回、特に参考にした文献リスト
42
1. ノエル・エントウィスル著; 山口栄一訳. 学生の理解を重視する大学授業. 玉川大学出版部.
2010 (ISBN:978-4472404191)
2. ジョンソン,D.W., ジョンソン,R.T., ホルベック,E.J.著; 石田裕久, 梅原巳代子訳. 学習の輪, 二瓶社
2010. 改訂新版(ISBN:978-4861080579)
3. 境敦史, 曾我重司, 小松英海著. ギブソン心理学の核心. 勁草書房. 2002 (ISBN:4326-153644)
4. 山内祐平. 大学における学習の変化とラーニングコモンズの未来. 大学図書館研究. 2014,
no.100. p.48-52
5. 山田政寛. 基調講演新たな学びの空間ラーニングコモンズ(アカデミックコモンズシンポジウム
/第4回高等教育推進センターFD講演会アカデミックコモンズから始まる学びの再発見). 関西
学院大学高等教育研究. 2014, no.4. p.117-126
6. 船守美穂. MOOCと図書館:デジタル化時代における大学と図書館に寄せて. Lisn. 2014, no.160.
p.1-6
7. 山田恒夫. MOOCとは何か:ポストMOOCを見据えた次世代プラットフォームの課題. 情報管理.
2014, vol.57, no.6. p.367-375
8. 井上真琴. ラーニング・コモンズの理念と目的を探して:同志社大学の経験から. IDE. 2013,
no.556. p.17-22
9. 中井孝幸. 利用行動からみた「場」としての図書館に求められる建築的な役割. 情報の科学と
技術. 2013, vol.63, no.6. p.228-234
10. 長澤多代. 主体的な学びを支える大学図書館の学修・教育支援機能:ラーニングコモンズと情
報リテラシー教育を中心に. 京都大学高等教育研究. 2013, no.19. p.99-110
11. 米澤誠. アフォーダンスとしてのラーニング・コモンズ試論. 東北大学附属図書館調査研究室年
報. 2012, no.1. p.43-45
12. 永田治樹. 図書館とインフォメーション・コモンズ. 情報管理. 2010, vol.53, no.7. p.370-380