会社の成長とCG制作ラインの管理

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会社の成長とＣＧ制作ラインの管理
１．最適な稼働率の管理（「待ち行列理論」から）
２．組織の成長と利益率の確保
３．組織が自発的に成長する仕組み

- 1 -
【一般的な損益分岐の表】
・損益分岐点を越えると、利益が出る。
・販売数が伸びるほど、売上も利益も増える。
損益分岐点
金
額
販売数（個数）
売上＝単価×数量
固定費
経費＝固定費＋変動費
粗利
変動費
１．最適な稼働率の管理

- 2 -
【稼働率は高いほど良い？】
・現場の稼働率は、「高いほど良い」と考えられている。
・一方で、「危険稼働率」については、ほとんど理解されていない。
損益分岐点
金
額
受注件数（売上）を増やす、
稼働率を高める
危険稼働率！？

- 3 -
参考：「待ち行列理論」について１
危険稼働率を理解するための理論
物流や製造ラインの他、サービスやネットのインフラ設計などで活用される
http://d.hatena.ne.jp/CUSCUS/20070201
http://park18.wakwak.com/ cea/computer-hint/comp1001/comp1001-2.htm
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071119/287567/

- 4 -
参考：「待ち行列理論」について２
数式だと複雑すぎるため、シミュレーションできるソフトが活用されている
生産・物流・プロセスシミュレーションソフトＷＩＴＮＥＳＳ
http://www.engineering-eye.com/WITNESS/

- 5 -
参考：「待ち行列理論」について３
『稼働率を２０％増やすと、待ち時間は２倍に増える』
要するに・・・
効率の低下は、急激に発生する

- 6 -
【制作ラインにおける損益分岐の表】
・仕事量が増えて、稼働率が上がると利益が増える。しかし・・・
・危険稼働率に近づくほど、効率が落ちて、利益が減ってしまう。
損益分岐点
金
額
固定費
危険稼働率
損益分岐点
金
額
固定費
制作ライン
商品販売とは
モデルが違う
最適な
稼働率

- 7 -
【制作ラインにおける損益分岐の表】
・利益を増やすには、全体の業務効率を上げる。質を向上させる。
・増員する場合は、全体の業務効率が低下しないように注意する。
固定費
金
額増員による
固定費の増加
固定費
金
額
教育研修による
スキルアップ
経験者の増員は
効率を上げる
未経験者の増員は
効率を下げる
危険稼働率が
高くなるので
利益が出やすい

- 8 -
【一般的な損益分岐の表】
・損益分岐点を越えると、利益が出る。
・販売数が伸びるほど、売上も利益も増える。
損益分岐点
金
額
売上＝単価×数量
固定費
経費＝固定費＋変動費
粗利
変動費

Ａ
Ｃ
Ｂ
- 9 -
【製造現場における損益】
・売上は、大きな階段のように積み上がる。
・原則として「処理能力の高さ」が損益を左右する。
金
額
仕事量
売上金額＝案件Ａ＋Ｂ＋Ｃ
固定費
変動費＝残業代、光熱費
処理能力＝人数×能力

- 10 -
【処理能力の高さが損益を左右する】
・処理能力が低いと、利益を出しにくい。
・処理能力が上がると、利益を出しやすくなる。
Ａ
Ｃ
Ｂ
固定費
処理能力＝人数×能力
Ａ
Ｃ
Ｂ
固定費
処理能力

Ｄ
Ｅ
- 11 -
【規模拡大と収益の関係１】
・処理能力が、増員に比例して向上することに期待する。
・理論値で考えると、収益性は高まるはずである。
Ａ
Ｃ
Ｂ
金
額
仕事量
増員による固定費の上昇
平均残業代：理論値
理論値
増員による処理能力の向上

Ｄ
Ｅ
- 12 -
【規模拡大と収益の関係２】
・現実的には、処理能力が追いつくまでに時間を要する。
・新体制が軌道に乗るまでは、経験者の負担が高まる。
Ａ
Ｃ
Ｂ
金
額
仕事量
経験者に負担が集中して、
残業が多く発生する。
（経験者の残業が増える？）
経験の少ない新人の比率が高まること、
組織が複雑になって効率が落ちることで、
理論値のようには処理能力が上がらない。
増員による処理能力の向上：現実
理論値になるまで時間を要する

Ｄ
Ｅ
- 13 -
【規模拡大と収益の関係３】
・規模の拡大は「効率の低下」と「経験者の負担」を必ず伴う。
・それに配慮した事業計画の作成が、企業の成長につながる。
Ａ
Ｃ
Ｂ
金
額
仕事量
２．経験者への支援
・新人と経験者のバランスの良い採用
・早期に戦力化するための教育研修
・現場のバックアップ、マネジメント強化
理論値
×
１．効率低下の防止策
・負担を集中させない工夫、状況判断
・人事労務的、心理的なサポート体制
・現場リーダー層の計画的な育成

- 15 -copyright (C) 2015 Réalise Process Design co.,Ltd . All rights reserved.
２．経験者への支援
・負担を集中させない工夫、状況判断
・人事労務的、心理的なサポート体制
・現場リーダー層の計画的な育成
若い社員
【組織の成長とリーダー層の負担】
当然ながら、組織の成長期は
リーダー層に負担が集中する。
・リーダー層へのサポート体制が、組織の成長には不可欠となる。

- 16 -
会社の理念、中長期の目標
事業戦略としてのロードマップ
短期の経営計画
プロダクションマネジメント
稼働率の管理
教育・研修、評価制度
個人の目標管理
日々の業務、明確なタスク
ミッション、ビジョン、バリュー
どのような会社を目指すのか
１．理念の実現につながる案件
２．グループ内での貢献、存在感
理念を実現させるプロセス
会社を成長させていく取り組み
基本的な管理ノウハウ
会社と個人の成長の相乗効果
若い社員
【組織が自発的に成長する仕組み】
・会社のベクトルが自発的な成長を促し、リーダー層の負担を和らげる。
中
長
期
短
期

【まとめ】
１．経営に最適な稼働率がある。むやみに１００％を目指さない。
２．組織の成長期は効率が低下して、経験者の負担が増える。
バランスの良い採用と、リーダー層のサポートが不可欠である。
３．理念などでベクトルを明確にすると、組織が自発的に成長する。
まとめ（１）
これらは、「現場のマネジメント」に限定したバランス感覚
業界動向、競合他社との競争を考慮したバランス感覚
経営レベルのバランス
この感覚をリーダー層で
共有している組織は強い！
- 17 -

- 18 -
損益分岐点金
額
販売数（売上）
危険稼働率
金
額
稼働率
適正
稼働率
【一般的な損益分岐表】
損益分岐点を越えると、利益が出る。
販売数が伸びれば伸びるほど、
売上も利益も増えていく。
金
額
稼働率
SKILL UP
金
額
稼働率
未経験者の増員
【稼働率と損益の関係】
稼働率を上げると利益が増えていくが、
危険稼動率を越えると生産性が落ちる。
当然ですが・・・増員（昇給）とスキルの
関係が崩れると、収益が得られなくなる。
（現象は「行列待ち理論」に一致する）
損益分岐点
金
額
販売数（売上）
危険稼働率
まとめ（２）
リアライズ・プロセスデザイン株式会社佐々木聡 sasaki@rpd.co.jp 03-4405-7784
http://www.rpd.co.jp/

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