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デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET
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デザインの裏のデザインの裏のデザイン
ジェイソン・ホブス 2014 / 15
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コンテンツ
1.	 デザインの裏のデザイン
2.	 ブループリントの裏
3.	 コンセプト・ダイヤグラム
4.	 ハビトゥスの情報アーキテクチャ
5.	 意味を与える、意味を作る
6.	 総合的認知:考えながら描く
7.	 まとめ
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謝辞
このエッセイは2014年にカリフォルニアのサンディエゴで開催され
たIA Summitではじめて紹介したものです。私を演壇に立たせてく
れた主催者たちに感謝です。
一部のコンテンツやイメージはあれから変更したり削除し、新しい
コンテンツをいくつか追加しました。
このエッセイのアイデアはテレンス・フェンとの作業や会話の中で得
られたものです。私たちの論文からの引用もこの中に含まれていま
す。私たちの協業に関するさらなる情報は www.fennhobbs.com を
参照してください。
訳者まえがき
このエッセイの日本語訳はイ ソヨンが行いました。ジェイソン・ホ
ブスとは2014年ブリュッセルで開催されたEuroIAで出会い、彼のIA
に対する深くて人類学的なアプローチに感心しました。この素晴ら
しいエッセイを日本に広める手助けができてうれしく思います。ご意
見やご指摘などは soyeon.s.lee@gmail.com にご連絡ください。
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デザインの裏の
デザイン
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私がはじめて「デザインの裏のデザイン」という表現を目にしたの
は、Boxes and Arrowsのウェブサイトでした。それは1990年代後半か
ら2000年代前半にかけての情報アーキテクチャ(IA)の働きかけに
ついて触れているものでした。
具体的に「デザインの裏のデザイン」とはグラフィック・デザインとコ
ーディングより前の段階で生成されるアイデアや成果物のことで、ユ
ーザーには見えないデザインのことを指します。これらはユーザー
がウェブサイトで操作をするときに直接伝わるグラフィック・デザイ
ン、コンテンツ、機能といったものの裏にあるものです。
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他にも色んなものがありますが、IAによって作られるデザイン成果
物にはサイトマップ(ウェブサイトの構造やコンテンツ間の関係、そ
して機能を明確に表現したもの)、タスク・フロー(プロセスを表現し
たもの)やワイヤーフレーム(ページレベルのナビゲーションと情報
デザイン)があります。昔からの感覚で言うアーキテクチャという言
葉の通り、ウェブサイトのようなものをどう作るかについての概略図
やブループリントが成果物になるとのことでした。
このデザインが必要な理由には次のようなものがあります。
•	 ユーザビリティの向上
•	 構築にかかる時間の節約
•	 ステークホルダーとの共通認識を作る
•	 顧客を中心にできる
•	 構築フェーズにおけるスコープ設定やコスト見積もりに役立つ
•	 完成度の低い状態でテストを行うことができる
•	 などなど
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ブループリントの
裏
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初期にはIAがデザインに基づいた活動ではなく、よりエンジニアリ
ングに近いものであるという見方が(IAコミュニティの中でにも)あ
りました。
サーバー上で、ブラウザのインターフェースのコントロールを通じ
て、コンテンツを保存して検索するためには、どのようにコンテンツ
を組織すればいいのだろうか?
このような見方は図書館志向が強く、初期の取り組みの多くは図書
館学やナレッジマネジメントから浮上したIAのトピックスに関するも
のでした。
このように考えると、IAはユティリティ機能を提供するものとして意
味を持ちます。
この時期に全てのIAがこのようなパラダイムの中に存在していた訳ではないです
が、注目すべきものではありませんでした。IAを採用したクリエイティブ・エージェ
ンシーは、なぜ、どのようにIAを実践すべきかを考えるより、マーケティングを中心
に考える傾向が強く、また、ユーザー中心デザインを実践していたさまざまな組織
はインタラクション・デザインの問題を解決するために情報アーキテクチャを頻繁
に使っていました。
IAをやるときに、特に何もないところから新しいものを作らないとい
けないときには、私はいつも私たちがやっているのはただ保存と検
索のためのシステムをデザインしているだけのことではないという
強い直感を持っていました。
ページや情報アイテムをリンクしたり、カテゴライズしたり、グルーピ
ングしたり、つながりを創造することで、新しい世界を作っているよう
な感覚がありました。
どちらかというと保存と検索のシステムをエンジニアリングしている
というより、ロール・プレイングのように、プレイヤーがドラゴンを狩
るために、宝石を集めるために旅に出るような世界をデザインして
いると感じていました。
楽しかったです。そして、ものをオンラインでつなげるのはすごく簡
単だったので、つながりを好きなように作ることには開放性や自由
がありました。プレイヤーをダンジョンにナビゲートして、ドラゴンを
撃退させて戦利品を持ったまま退散させることができれば、既存の
ナレッジ構造を気にしすぎる必要もありませんでした。
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実験:どのようにバナナカエルを作るか?最初に全てのバナナのセッ
トと全てのカエルのセットを考えます。
そして、二つのセットが重なる部分で、バナナカエルを見つけること
ができるはずです。
バナナ カエル
バナナカエル
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似たような直感的推論として、私たちが劇、映画、本、アートのフィク
ションの世界に対する疑惑を一旦止めて、受け入れることができる
のも、その中にはなんだかの関連や意味、そして「リアルなこと」があ
るからです。例えば、
「なぜゾウはお酒を飲むのか?それは忘れたいことがあるから」
つまり、実用性のことだけを考えたい気持ちを一旦抑えてみることで
す。今まで考えられていたもの以上の力がIAにあると考えると、新し
い可能性が広がります。
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情報アーキテクチャが意味を持つためには、実用的な機能を提供し
ないといけない訳ではありません。
上記の例は、単純なHTMLページの真ん中に「Winter」と書かれて
いて、そのページは「Spring」と書かれているページへのハイパー
リンクでつながっています。また、「Spring」と書かれているページは
「Summer」と書かれているページへのハイパーリンクでつながっ
ていて、「Winter」に戻るまで同じことが続きます。
これは季節と同じで、ループになっています。円状の構造がメタファ
ーを提供するところにアーキテクチャの意味があります。
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人類学的空間
Anthropological space
季節の実験で得られるヒントは、毎日の生活で私たちが理解してい
るまわりの空間とは違うタイプの空間の中で何かを構築するという
ことには意味があるということです。
オットー・ボルノウが三つの特徴を持つ人類学的空間という概念を
提唱していました[2]。彼は人類学的空間は異性分からなるもの(個
人的、主観的、相対的)であり、ホドロジー的なもの(物理的、社会的、
心理的)であり、そして進化するもの(私たちの空間に対する考えは
時がたつにつれて変化する)であると主張しました。
私には、全ての形のデザインは、この人類学的空間の中と外に半分
ずつかかっているところで行われるものに思えました。
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アンドレア・レスミニ、『It’s Pitch Black. You Are Likely to be Eaten by a Grue』[3]
「情報は空間中の物語を編み合わせることで意味を持つ」
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アンドレア・レスミニ「ヨハネスブルグ・アート・ギャラリー、クロス・チャンネルな発見的調査フェーズ」、2012年
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暗黙のものを明白にする:展示会で見られる情報アーキテクチャを
可視化してみるエクササイズ
マイケル・ディーン、『Introduction of Muscle』[4]
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深澤直人
「私のプロダクトはすでにあなたたち
の心の中にあります。まだあなたたち
が見てないだけなんです[5]。」
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深澤直人、ALESSI アレッシィShiba ソースパン/フタ付き 18cm (ハンドル:木製)
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コンセプト・ダイヤグラム
デザインを人類学的空間に
置いてみる
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コンセプト・ダイヤグラムは人類学的空間そのものの、その中の、そ
のための、隠された他のデザインを明らかにします。
HTMLで書いた季節の例に戻ると、ウェブ上に現れた人類学的空間
のデザインは明らかです。一般に人類学的空間を構成する隠された
情報は、目立つようになります。これは、私が信じるに、現在IAが実用
的な分野として浮上した理由でもあります。
デザイナーが自分のことをIAという言葉で定義しようとしようが、ウェ
ブ上のデータと情報を構築することをIAと認識しようが、それはあま
り関係のないことです。情報を構築するための意思決定プロセスこ
そが人類学的空間のデザインに直結します。
これはウェブに限った話ではありません。私たちの生きる時代に浮
上した多くのことがこの考え方の影響を受けています。
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映画『E.T』のはじめに、ゴミ箱が倒れて、犬が吠え
る音が聞こえてくる前に、少年たちはテーブルで『
ダンジョン&ドラゴンズ』をしていました。1982年
のことです。
ロール・プレイングはずっと昔からいろんな形で
存在していたはずですが、今になって高度の構成
されたフォーマット(例えば、ゲームについてくる
難解なルールブックなど)で出現し、それと同じ時
期にウェブが出現したことは、とても興味深いと思
います。
どちらも情報空間での「デザイン」と文字通りの「
遊び」の例だからです。
『ダンジョン&ドラゴン』のようなロール・プレイング・ゲー
ムがわからない人のために説明すると、その原理はシンプ
ルです。プレイヤーが決めたキャラクター(デザイン分野の
ペルソナと似たものです)が脚本を持つ物語に基づくフィク
ションの世界の中を進んでいくといったものです。面白いこ
とに、これは共同作業で行われ(複数のプレイヤーが同じ物
語の中で一緒に遊ぶ)、この世界の中でプレイヤーたちが一
人かみんなで意思決定をして、予測のできないことの連続
で物語が創造されていきます。
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コンピューター・ゲームは今まで説明してきた、情報空間の中で作ったり遊んだりといった
もののさらなる例です。私たちはこのような空間をさまざまな形式のテクニック(主にHCI
の分野でカバーされる)を通じて理解するとともに、ゲームを作る人たちも特定のターゲッ
ト・オーディエンスを理解させるために直感的な文化的レファレンスを適用します。例えば、
妖精やドラゴン、魔法使いは西洋のオーディエンスをターゲットとするゲームを理解しやす
くします。知られていないものはルールブックや説明文で紹介することで、触れ合ったり遊
んだりするための充分な理解を得られるようにしています。
「NoClip」はコンピューター・ゲームにおける古いチートです。私は正確
に覚えているとしたら、私は『Doom』をプレイする途中でこれを発見しま
した。「NoClip」が発動されると、プレイヤーは壁を通り抜けられるように
なったり、モンスターに攻撃されなくなります。これは元々、空間をデザイ
ンするプログラマーたちが、問題やバグがないかを全てにおいて正しく
チェックするために、空間を通り抜ける能力を持っていたことがはじまり
でした。
私がはじめてこのコマンドを使ったとき、可能な限り遠く離れたところに
向けて、まっすぐなパスで進みました。『トゥルーマン・ショー』のジム・キ
ャリーのようにボートに乗り、情報空間の境界がマークされている壁に
向かった進みたかったのです。これ以上進められない地点まで来ては、
窓から出て空に飛んでいかないと見ることのできない、優越で特別な景
色を見渡しました。
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私にとって、これらは全て意味のあることでした。情報時代において、
情報はますます目立つようになっています。そして情報は、特に実用
的な状況で、アーキテクチャを必要とします。
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ピエール・ブルデュー
ハビトゥス
The Habitus
コンセプトとしてのハビトゥスはデザインの社会的コンテキストの
背景に訴えるものです。ハビトゥスは私たちがどのように世界を理解
し、情報を解釈し、社会的側面を組み込んだ意味をどう世界へ投影
するかを説明してくれます。また、デザインはハビトゥスとの関係の
中で存在します。
「...毎日の生活で、行動や経験を通じて得られる、特定の社会グルー
プのライフスタイルやバリュー、性質や期待(...)ハビトゥスは得られ
たスキーム、感覚、性質、好みの集合で特徴づけられるマインド構造
として理解することもできる。ハビトゥスの具体的な中身はジェンダ
ー、人種、階級のような社会構造を具体化した複雑な結果であり、(...
)これらは未来の体現のための趣味嗜好、好み、行動を通じて再生産
される...[15]」
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43
地理学の知識を持っ
て見ると、私はこの景
色はメーサや岩山の
ような要素で構成さ
れ、いくつかの理論と
説明があってのこの
形になったものだと
解釈できます。景色
の意味は地理学のレ
ンズを通じて変形さ
れます。
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同じく、南アフリカの
トロンプスバーグ外
郭にあるこの十字架
からは、地域の住民
たちの特性が分かり、
さらにこの十字架は
自然と彼らの信仰の
関係を示唆している
とのことも分かりま
す。
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ハビトゥスの情報アーキテクチャ
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暗黙的あるいは明示的なアートやデザインに関する全ての議論は、批評理論で重要視されるハビトゥスの情報
アーキテクチャとして語ることができます。
左側のマネのオランピア(1863年)は、オランピ
ア(彼女が売春婦であることを示唆する数々の
要素が含まれています)はビューアーと視線を
合わせていて、自分の裸が見られていることを
自覚していることを表す明示的な例です。彼女
のポーズは、アートの歴史の中でオダリスクの
ポーズと知られるものを参照しており、裸の女性
を登場させるという点でアートの伝統に従って
いますが、人の(特に男性の)視線を意識してい
て、神話的な存在(例えばヴィーナスのような)と
してヌードを描くといったやり方から逸脱してい
る点で、物議を醸しました。
ジョルジョーネ、『眠れるヴィーナス』(1510
年頃)
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キュビストの静物画は日常的オブジェクト
(新聞を切り抜いたもの、瓶、楽器、アフリ
カの仮面)を集めたもので、彼らの作品は
風景を写したり、依頼者の富や知性を表す
彫刻を作るといった伝統的なやり方を破壊
し、まわりのものを使うという、彼らの時代
にとってのハビトゥスとして捉えることがで
きます。このような現代のオブジェクトは具
象の本質についての現代的な議論の対象
になり、キュビストたちの思考の転換や新
しい試みは正式な表現手段となりました。
左側のロイ・リキテンスタインの1979年の
『Cubist Sill Life with Playing Cards』は、ア
ート(の歴史)についてのアート、関連する
消費主義者たち、アートを評価するときに
つきまとう市場中心の力に対するレファレ
ンスとその時代をめくっていることを表現
しています。
パブロ・ピカソ、『Still Life with Chair Caning』(1912年)
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最後に、左側のダミアン・ハーストの2007年の彫刻
『For the Love of God』は伝統的な静物画に良く
使われる骸骨のイメージを用いて、メメント・モリ
(訳注:ラテン語で「死を記憶せよ」という意味)を
表現しています。同時に、この作品は現代のアート
市場におけるアートの価値についての議論を提起
しています。(これは18世紀の骸骨をプラチナ鋳造
し、8601粒のダイヤモンドを散りばめたものです。
フィリップ・ド・シャンパーニュ、『バニタス』(1671年
頃)
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論点の集合としてのアートの歴史は、情報アーキテクチャであり、ア
ートの背景であり、アートの基となって、質問を投げかけられ、議論
されてきたハビトゥスなのです。
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「順序や規則を表すストップ・サイン、駐車禁止ゾーン、黄色いラ
イン、赤いライン、そして舗道についている広めの黄色い枠のよう
なサインは、ヨハネスブルグのような都市においては完全に装飾
としてしか機能していないのが興味深い」
右上の写真は道の標識を意図的に削除した、編集された写真で
す。
引用文と写真はスティーヴン・ホブスによるものです。
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建築(アーキテクチャ)についての建築(アーキテクチャ)。写真は2014年ロンドンのロイヤル・アカデミ
ー・オブ・アーツのセンシング・スペース展で撮ったものです。左はエドゥワルド・ソウト・デ・モウラの、右
はディエベド・フランシス・ケレの作品です。
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建築(アーキテクチャ)についての建築(アーキテクチャ)。写真は2014年ロンドンのロイヤル・アカデミ
ー・オブ・アーツのセンシング・スペース展で撮ったものです。左と右上の写真はグラフトン・アーキテク
ツの作品で、右下はエドゥワルド・ソウト・デ・モウラの言葉です。
「アーキテクトのための空間というのは存
在しないので、私たちは空間のような印象
を与える境界をデザインする」
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このイメージはヨハネスブルグ・アート・ギャラリーの情報アーキテクチャのソリューションとして、ジェイソン・ホ
ブスとテレンス・フェンが作ったものです[16]。 このソリューションは意味(南アフリカとヨハネスブルグでアートと
ギャラリーがどのような意味を持つか、またそのコンテキスト)、組織(ギャラリーそのものの内部の力関係)、場所
(ヨハネスブルグ都心のF区)という交差する三つの次元で構成されています。上記ギャラリーの正面エントラン
スの外観の写真で分かることは、ソリューション(円が合わさる部分)をはっきりさせた上で決定を行うことは、ハ
ビトゥスを背景にして、ソリューションを重ねることということです。
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コラージュは共通点のない欠片を集めてまったく新しい何かを形作るための良い方法です。ハビトゥス間の異なる
時点を表す欠片を集めることで、新しい意味を見いだすことができます。上記の作品は都市計画家で建築家である
Thiresh Govender氏がヨハネスブルグ都心を歩き回って集めたさまざまな視点を一つのイメージにしたものです。
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55
情報アーキテクチャを見いだせるのはアートだけではありません。科学、宗教、歴史などには全
てハビトゥスの情報アーキテクチャが隠れています。
ハビトゥスの中の情報アーキテクチャは、
•	 自己組織システムとして浮上するもの
•	 知識や話題の範囲に適応するもの
•	 情報の交換と解釈のための集合を提供する
•	 時代を超えてアイデンティティを発展させ、恊働や集団学習を円滑にする
•	 時代を超えて知識体系や関連する知識の蓄積を発達させる
•	 新しい知識を取り入れるための検証手段を適用する
•	 コミュニティにとって重要な価値を包含する
•	 隣接する他の情報アーキテクチャと交差する
そしておそらく最も重要なこととして、ハビトゥスの中の情報アーキテクチャは、揺るぎないもの
として定着した場合、現実そのものを示すものになります。
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これは映画『マトリックス』の基本的な内容です。ウサギの穴(訳注:『不思議な国のアリス』に登場す
る現実から不思議な国につながる穴のこと)をくくると、そこにはマトリックスの情報アーキテクチャ
があります。マトリックスを制作した人がこの作品を「ザ・アーキテクト」と呼んでいたと言うくらいで
す。実生活の中でも、私たちは複数の結合したマトリックスの中で存在しています。
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意味を与える、
意味を作る
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ある意味、これはポストモダンなことなのかもしれません。
(リサーチを通じて、意味を作る作業としての)情報アーキテクチャ
は、物語を伝えるために、複数の交差する情報アーキテクチャが広
がっている景色を見渡すようなことです。(デザインを通じて、意味を
与える作業としての)情報アーキテクチャは、既存のアーキテクチャ
をいじったり、既存のアーキテクチャ間の関係を作り出したり、既存
のアーキテクチャに合わせたりつなげたりして新しいアーキテクチ
ャを組み立てることで、浮かび上がる問題を解決しようとすることで
す。
2014年にヨハネスブルグ大学でインタラクション・デザインと産業デ
ザインコースのコラボレーションで行われた4年生たちの意味を与
える作業の例を次に示します。
デザイナーがものすごく複雑な問題(あるいは、ねじれた問題)を解決しようとする
ときの、理解してから意味を与える作業と、解決することで意味を作る作業がコイ
ンの両面であることはとても重要なことです[17]。また、意味を作る過程で創造さ
れた情報アーキテクチャは、科学の本質に挑戦するようなものではなく、問題の解
決に重点をおいたものです[18]。そして、意味を与えることはいくつかの学問に及
ぶ複数の交差する情報アーキテクチャを解釈する作業を含むので、実用的な意味
での情報アーキテクチャは自然と学問を超越したものになります[19]。
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Ormond and Jacobsz、産業デザイン/インタラクション・デザイン専攻の4年生たちの作品(南アフリカヨハネスブルグ)
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VD Westhuizen, McCarthy, Van Heerden、産業デザイン/インタラクション・デザイン専攻の4年生たちの作品(南アフリカヨハネスブルグ)
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Malan and Thantsha、産業デザイン/インタラクション・デザイン専攻の4年生たちの作品(南アフリカヨハネスブルグ)
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デザインの結果としては椅子、ウェブサイト、ビル、サービス、ヤカン
のようなものがあります。
デザインの結果
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合成リサーチ デザイン
しかし、デザインの結果からはそれを作るまでにデザイナーが
経験したプロセスは見えません。簡単な問題を扱うときは、こ
のプロセスはデザイナー本人にすら見えないことも多いです。
デザインプロセスの中で立てる仮説は問題の単純化に役立ち
ます。例えば、深いリサーチを実施せず、問題を深堀りせず、最
終的なソリューションを打ち出すときには、仮説を立てます。
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戦略リサーチ デザイン
状況が複雑な場合は、他のステージをデザインプロセスから分離す
ると良いでしょう。デザイン・マネジメントにおいて、リサーチのステ
ージと戦略を決めるステージをデザインと別に定義する場合もあり
ます。(全てのプロセスがデザイン活動ではありますが)
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戦略リサーチ デザイン
UXデザイン、ウェブデザイン、インタラクション・デザインのような分
野で、デザインが戦略を明らかにする場合は、IAはブループリント(B)
としての機能を果たします。
問題に対して仮説を立てるのが簡単な場合は、ブループリントとして
のIAはプロセスから省かれることが多いです。これはデジタル・デザ
インにおける実用的なIAの最も基本的な考え方です。
B
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戦略リサーチ デザイン
問題環境
(PROBLEM ECOLOGY)
リサーチを通じて問題を深く探求すると、歴史、政治、文化、社会、使
用状況、使用環境、関連組織、さまざまなユーザーのタイプ、市場な
ど、コンテキスト上に存在する全ての問題を明らかにすることができ
ます。
探求によって、問題と関係するデータを大量に得ることができます。
問題が主観的だった場合に、デザイナーはどのようにこの大量のデ
ータに意味を与えて解釈を行うと良いでしょうか?社会学者は社会の
問題を発見するだろうし、ITマネージャーはITの問題を、マーケター
はマーケティングの問題を発見するはずです。
これが私たちが問題環境と呼ぶものです。
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戦略リサーチ デザイン
解決環境
(SOLUTION ECOLOGY)
続けて解決空間にて、歴史、政治、経済、市場、ユーザーなどの領域で
の懸念と、それらに対するさまざまな見方が存在することを理解し、
問題を解決する必要があります。
これが私たちが解決環境と呼ぶものです。
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問題解決環境リサーチ デザイン
意味を与える
(SENSE-MAKING)
意味を作る
(MEANING-MAKING)
前述の通り、デザイン・プロセスの中で、問題解決に意味を与えること
と、解決すること(複雑な状況をひも解いて意味を作ること)はまった
く同じことです[17]。私たちはこれを問題解決環境と呼びます。デザイ
ン思考ではこれをアイディエーションと呼びます。
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総合認知リサーチ デザイン
意味を与える
(SENSE-MAKING)
意味を作る
(MEANING-MAKING)
問題環境において、問題が複雑なために、分析的思考では解決が難
しい矛盾や衝突が生じることがあります。このような状況でのデザイ
ンの価値は、総合的思考で問題を単純化せず解決し、革新的なソリュ
ーションを提供することです。
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総合認知リサーチ デザイン
情報アーキテクチャ 情報アーキテクチャ
大量のデータが複雑な形で存在するときに、情報アーキテクチャは
ブループリントとしての役割を越え、複雑さ解決のために用いられ、
総合的認知モードの中で作用するものになります。
これがデザインの裏のデザインの裏のデザインです。
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デザインをデジタル・デザインの結果だと考え、IAをブループリントと考える実用的な視点(
現在メインのIAの捉え方)では、三つの誤解[20]が浮き彫りになります。これらの誤解はこの
エッセイで議論したようなIAがうまく理解されなくなる原因でもあります。
誤解1
IAの成果物はワイヤーフレーム、サイ
トマップ、タスクフロー、分類表など
である。
そうではありません。成果という言葉が表し
ているように、IAの成果物は問題解決環境
に対する総合的ソリューションです。
誤解2
デザイン・ソリューションはウェブサ
イト・モバイルアプリなどである。
そうではありません。デザイン・ソリューシ
ョンは問題解決環境における解決策です。
ウェブサイトやモバイルアプリは、デザイン
の結果です。
誤解3
IAはビジネスに測定可能な価値をも
たらすことで意味(関連性、価値、目
的)を持つ。
そうではありません。IAの関連性、価値、目
的は問題解決環境に意味を与えることで
す。ビジネスの価値はIAがもたらすたくさ
んの潜在的成果の一つであり、全てではあ
りません。
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総合認知:
考えながら描く
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「...(特に1年生にとって、また1年のはじめにおいて)学生たちに批
評力や自覚を持たせ、ドローイングとプロセス、またその結果を反映
するように促すことが必要です。
学生たちは基本的に描いているものについて、どのように描いてい
るのかについて、『休戦』が宣言されてドローイングが終了するまで、
なぜ全てのステージにおいての結果に疑問を持つべきなのかにつ
いて、常に考えながら描いているのです。」
デヴィッド・パトン、ヨハネスブルグ大学講師
パトンのクラスで、彼は学生たちに前に置かれているレンガを描くようにと
指示しました。それが終わったあと、彼は学生たちにレンガをアウトライン
を描かず、縦の線だけを使って再度描くように指示しました。
パトンのメソッドは学生たちに「レンガを存在に変える思考戦略」を持た
せ、「描かれたものに対する精神的責任」を持つように試みています。
デヴィッド・パトン提供の学生ドローイングの例
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デヴィッド・パトン提供の学生ドローイングの例
デヴィッド・パトン提供の学生ドローイングの例
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2012年のヨハネスブルグ・アート・ギャラリーのデザイン介入分析の一部である「JAG snag」の著者ノート
価値というのは多重で、多面的で、まるで
南アフリカのように、人々のように、ヨハ
ネスブルグ都心のように、常に流れてい
るものです。
ヨハネスブルグ・アート・ギャラリーの(方
針、建築、費用、セキュリティ、コンテンツ
へのアクセス、物理的な立地などからな
る)エコシステムは共有された価値の不
在のため、うまく機能していません。
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2012年のヨハネスブルグ・アート・ギャラリーのデザイン介入分析の一部である「JAG snag」の著者ノート
コンテンツがステークホルダーやユーザー、近
くにいる人たちにとってアクセスしにくく、ギャ
ラリーが意図した価値と反して、人とヨハネス
ブルグ・アート・ギャラリーの関係には亀裂が
生じていました。
現在の立地で少しでも長く存続したい場合、こ
の「価値」を理解して受け入れ、関わってもらえ
るかどうかは、ギャラリーが意味ある存在とし
て残り、継続して未来の問題解決をするための
根本をなしている部分です。
ヨハネスブルグ・アート・ギャラリーを囲む環境や建
築上の歴史における多重性を表現したスティーヴ
ン・ホブスの解釈によるアートワーク
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アンドレア・レスミニ「ヨハネスブルグ・アート・ギャラリー、クロス・チャンネルな発見的調査フェーズ」、2012年
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点についての議論
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点のコンテキストについての議論
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何かについての議論
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二つのものについての議論
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この二つがどう関係しているのかについての議論
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一つの方がより重要である
あるいは、他の一つの方と関連する一つ以上のものが存在する
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一つは他の一つの部分集合で、他の一つの中心となる重要なものである
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一つは他の一つの部分集合だけど、コアではなくただの一部である
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二つは関係していて、小さい方が大きい方の範囲を超えて存在する
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二つは関係していて、小さい方は大きい方の一部ではなく、大きい方の範囲を超えて存在し、よ
り重要な意味を持つ
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二つは関係していて、小さい方は大きい方の一部ではなく、大きい方の範囲を超えて存在し、会
話の中で重要なところとは少し離れたところにある
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二つは直接関係していないが、同じ議論の中の一部である
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100
これが議論のコンテキスト、背景です
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101
まとめ
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102
このエッセイでは、現在実用的な場面で主流であり、一般的に理解
されている情報アーキテクチャより広い意味での捉え方について論
じてきました。IAはデジタル・オブジェクトをデザインするためのブ
ループリントという範囲を超えて、私たちが問題環境(もっと広い意
味では、問題環境はあらゆる情報構造の配置や記述を可能にしま
す)と呼ぶものの構造的、情報的なまとめを提供します。
デザインの視点から、私たちは最後の章で言及した総合認知(クリ
エイティブ・シンキング)を行う手段としてのドローイングのような総
合的思考(非分析的なクリエイティブ・シンキング)によって、世界を
どう解釈して問題を特定するか(意味を与える)、ソリューションを作
るか(意味を作る)というところに興味があります。
IA分野は次のようなものを含みます。デジタル加工品のデザインの
範囲を超えたところにIAが適用可能であることを考慮すること、IAを
適用するために広い手段を模索すること、新しい可能性を見せてく
れるデザイン活動としてIAを認識すること、IAが持つ教育的、理論的
意味を考慮すること。
デザイン分野においては、このエッセイは実務担当者や先生、調査
員に、デザインにおけるIAの役割をより広いものとして(産業デザイ
ン、建築、コミュニケーション・デザイン、デジタル・デザインなどの形
を超えたものとして)認識することを呼びかけています。私たちが知
識経済が進んだ情報化時代に暮らしていることを考えると、このよう
な認識がデザインの議論の中心の置かれていないことは(これをIA
と呼ぶべきかどうかはおいておいても)、私にとっては驚くべきこと
です。
幸いなことに、このエッセイでIAとデザインの両分野を推進するた
めの方向と目指すべき場所を提示することができました。
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103
1. http://player.vimeo.com/video/77330591. Parachutes.tv
2. ‘Pervasive IA. Designing Cross-Channel User Experiences’ Resmini and Rosati, 2011. Morgan
Kaufmann. Page 68
3. ‘It’s Pitch Black. You Are Likely to be Eaten by a Grue. Lessons from videogames’ Resmini. 2014.
http://www.slideshare.net/resmini/its-pitch-black-you-are-likely-to-be-eaten-by-a-grue
4. ‘The Introduction of Muscle’ Michael Dean. 2013. Installation at the Arnolfini. http://www.arnolfini.
org.uk/whatson/michael-dean. All photographs by the author.
5. Fukasawa speaking at the 2014 Design Indaba. http://www.designindaba.com/profiles/nao-
to-fukasawa
6. http://www.dezeen.com/2013/11/04/next-architects-chinese-bridge-competition/
7.http://www.spatialpractice.com/projects/17_beijing-cbd-towers/2.html
8. http://www10.aeccafe.com/blogs/arch-showcase/2013/07/11/taichung-city-cultural-center-com-
petition-entry-in-taiwan-by-hyunjoon-yoo-architects/concept-diagram-5/
9.http://www.spearsphotographics.co.uk/untitled-gallery-34755/399002_birds-nest-concept-dia-
grams-coloured.html
10. http://plusmood.com/2012/05/swiss-clockwork-embassy-matteo-cainer-architects/
11. http://plusmood.com/2014/01/museum-of-cycladic-art-kois-associated-architects/9-concept-di-
agram/
12. http://jonascels.com/little-sparta/
13. http://www.dezeen.com/2012/11/14/ole-scheeren-unveils-duo-skyscrapers-for-singapore/
14. http://www.archdez.com/2013/09/20/folding-house-by-ar-design-studio/folding-house-by-ar-de-
sign-studio-concept-diagram-06/
15. http://en.wikipedia.org/wiki/Habitus_%28sociology%29
16. ‘Research Summary and Strategic Recommendations for the JAG’ 2013. Jason Hobbs
17. “Dilemmas in a General Theory of Planning”. 1973. Rittel, H & Webber, M. Policy Sciences.
(4)
18. “The Information Architecture of Transdisciplinary Design Practice: Rethinking Nathan She-
droff‟s Continuum of Understanding” 2012. J Hobbs and T Fenn. Design Development Research
2012 Conference Proceedings.
19. “The Information Architecture of Transdisciplinary Design Practice: Rethinking Nathan She-
droff‟s Continuum of Understanding” 2012. J Hobbs and T Fenn. Design Development Research
2012 Conference Proceedings.
20. “The information architecture of meaning-making” J Hobbs and T Fenn. Published in “Reframing
Information Architecture” Resmini, Andrea (Ed.). 2014 Springer HCI series.
References

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デザインの裏のデザインの裏のデザイン - presentation from IA CAMP 2015

  • 1. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 1 デザインの裏のデザインの裏のデザイン ジェイソン・ホブス 2014 / 15 [1]
  • 2. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 2 コンテンツ 1. デザインの裏のデザイン 2. ブループリントの裏 3. コンセプト・ダイヤグラム 4. ハビトゥスの情報アーキテクチャ 5. 意味を与える、意味を作る 6. 総合的認知:考えながら描く 7. まとめ
  • 3. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 3 謝辞 このエッセイは2014年にカリフォルニアのサンディエゴで開催され たIA Summitではじめて紹介したものです。私を演壇に立たせてく れた主催者たちに感謝です。 一部のコンテンツやイメージはあれから変更したり削除し、新しい コンテンツをいくつか追加しました。 このエッセイのアイデアはテレンス・フェンとの作業や会話の中で得 られたものです。私たちの論文からの引用もこの中に含まれていま す。私たちの協業に関するさらなる情報は www.fennhobbs.com を 参照してください。 訳者まえがき このエッセイの日本語訳はイ ソヨンが行いました。ジェイソン・ホ ブスとは2014年ブリュッセルで開催されたEuroIAで出会い、彼のIA に対する深くて人類学的なアプローチに感心しました。この素晴ら しいエッセイを日本に広める手助けができてうれしく思います。ご意 見やご指摘などは soyeon.s.lee@gmail.com にご連絡ください。
  • 4. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 4 デザインの裏の デザイン
  • 5. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 5 私がはじめて「デザインの裏のデザイン」という表現を目にしたの は、Boxes and Arrowsのウェブサイトでした。それは1990年代後半か ら2000年代前半にかけての情報アーキテクチャ(IA)の働きかけに ついて触れているものでした。 具体的に「デザインの裏のデザイン」とはグラフィック・デザインとコ ーディングより前の段階で生成されるアイデアや成果物のことで、ユ ーザーには見えないデザインのことを指します。これらはユーザー がウェブサイトで操作をするときに直接伝わるグラフィック・デザイ ン、コンテンツ、機能といったものの裏にあるものです。
  • 6. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 6 他にも色んなものがありますが、IAによって作られるデザイン成果 物にはサイトマップ(ウェブサイトの構造やコンテンツ間の関係、そ して機能を明確に表現したもの)、タスク・フロー(プロセスを表現し たもの)やワイヤーフレーム(ページレベルのナビゲーションと情報 デザイン)があります。昔からの感覚で言うアーキテクチャという言 葉の通り、ウェブサイトのようなものをどう作るかについての概略図 やブループリントが成果物になるとのことでした。 このデザインが必要な理由には次のようなものがあります。 • ユーザビリティの向上 • 構築にかかる時間の節約 • ステークホルダーとの共通認識を作る • 顧客を中心にできる • 構築フェーズにおけるスコープ設定やコスト見積もりに役立つ • 完成度の低い状態でテストを行うことができる • などなど
  • 7. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 7 ブループリントの 裏
  • 8. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 8 初期にはIAがデザインに基づいた活動ではなく、よりエンジニアリ ングに近いものであるという見方が(IAコミュニティの中でにも)あ りました。 サーバー上で、ブラウザのインターフェースのコントロールを通じ て、コンテンツを保存して検索するためには、どのようにコンテンツ を組織すればいいのだろうか? このような見方は図書館志向が強く、初期の取り組みの多くは図書 館学やナレッジマネジメントから浮上したIAのトピックスに関するも のでした。 このように考えると、IAはユティリティ機能を提供するものとして意 味を持ちます。 この時期に全てのIAがこのようなパラダイムの中に存在していた訳ではないです が、注目すべきものではありませんでした。IAを採用したクリエイティブ・エージェ ンシーは、なぜ、どのようにIAを実践すべきかを考えるより、マーケティングを中心 に考える傾向が強く、また、ユーザー中心デザインを実践していたさまざまな組織 はインタラクション・デザインの問題を解決するために情報アーキテクチャを頻繁 に使っていました。 IAをやるときに、特に何もないところから新しいものを作らないとい けないときには、私はいつも私たちがやっているのはただ保存と検 索のためのシステムをデザインしているだけのことではないという 強い直感を持っていました。 ページや情報アイテムをリンクしたり、カテゴライズしたり、グルーピ ングしたり、つながりを創造することで、新しい世界を作っているよう な感覚がありました。 どちらかというと保存と検索のシステムをエンジニアリングしている というより、ロール・プレイングのように、プレイヤーがドラゴンを狩 るために、宝石を集めるために旅に出るような世界をデザインして いると感じていました。 楽しかったです。そして、ものをオンラインでつなげるのはすごく簡 単だったので、つながりを好きなように作ることには開放性や自由 がありました。プレイヤーをダンジョンにナビゲートして、ドラゴンを 撃退させて戦利品を持ったまま退散させることができれば、既存の ナレッジ構造を気にしすぎる必要もありませんでした。
  • 9. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 9 実験:どのようにバナナカエルを作るか?最初に全てのバナナのセッ トと全てのカエルのセットを考えます。 そして、二つのセットが重なる部分で、バナナカエルを見つけること ができるはずです。 バナナ カエル バナナカエル
  • 10. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 10 似たような直感的推論として、私たちが劇、映画、本、アートのフィク ションの世界に対する疑惑を一旦止めて、受け入れることができる のも、その中にはなんだかの関連や意味、そして「リアルなこと」があ るからです。例えば、 「なぜゾウはお酒を飲むのか?それは忘れたいことがあるから」 つまり、実用性のことだけを考えたい気持ちを一旦抑えてみることで す。今まで考えられていたもの以上の力がIAにあると考えると、新し い可能性が広がります。
  • 11. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 11 情報アーキテクチャが意味を持つためには、実用的な機能を提供し ないといけない訳ではありません。 上記の例は、単純なHTMLページの真ん中に「Winter」と書かれて いて、そのページは「Spring」と書かれているページへのハイパー リンクでつながっています。また、「Spring」と書かれているページは 「Summer」と書かれているページへのハイパーリンクでつながっ ていて、「Winter」に戻るまで同じことが続きます。 これは季節と同じで、ループになっています。円状の構造がメタファ ーを提供するところにアーキテクチャの意味があります。
  • 12. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 12 人類学的空間 Anthropological space 季節の実験で得られるヒントは、毎日の生活で私たちが理解してい るまわりの空間とは違うタイプの空間の中で何かを構築するという ことには意味があるということです。 オットー・ボルノウが三つの特徴を持つ人類学的空間という概念を 提唱していました[2]。彼は人類学的空間は異性分からなるもの(個 人的、主観的、相対的)であり、ホドロジー的なもの(物理的、社会的、 心理的)であり、そして進化するもの(私たちの空間に対する考えは 時がたつにつれて変化する)であると主張しました。 私には、全ての形のデザインは、この人類学的空間の中と外に半分 ずつかかっているところで行われるものに思えました。
  • 13. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 13 アンドレア・レスミニ、『It’s Pitch Black. You Are Likely to be Eaten by a Grue』[3] 「情報は空間中の物語を編み合わせることで意味を持つ」
  • 14. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 14 アンドレア・レスミニ「ヨハネスブルグ・アート・ギャラリー、クロス・チャンネルな発見的調査フェーズ」、2012年
  • 15. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 15 暗黙のものを明白にする:展示会で見られる情報アーキテクチャを 可視化してみるエクササイズ マイケル・ディーン、『Introduction of Muscle』[4]
  • 16. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 16
  • 17. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 17
  • 18. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 18
  • 19. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 19
  • 20. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 20
  • 21. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 21
  • 22. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 22
  • 23. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 23
  • 24. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 24
  • 25. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 25 深澤直人 「私のプロダクトはすでにあなたたち の心の中にあります。まだあなたたち が見てないだけなんです[5]。」
  • 26. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 26 深澤直人、ALESSI アレッシィShiba ソースパン/フタ付き 18cm (ハンドル:木製)
  • 27. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 27 コンセプト・ダイヤグラム デザインを人類学的空間に 置いてみる
  • 28. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 28 [6]
  • 29. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 29 [7]
  • 30. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 30 [8]
  • 31. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 31 [9]
  • 32. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 32 [10]
  • 33. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 33 [11]
  • 34. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 34 [12]
  • 35. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 35 [13]
  • 36. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 36 [14]
  • 37. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 37 コンセプト・ダイヤグラムは人類学的空間そのものの、その中の、そ のための、隠された他のデザインを明らかにします。 HTMLで書いた季節の例に戻ると、ウェブ上に現れた人類学的空間 のデザインは明らかです。一般に人類学的空間を構成する隠された 情報は、目立つようになります。これは、私が信じるに、現在IAが実用 的な分野として浮上した理由でもあります。 デザイナーが自分のことをIAという言葉で定義しようとしようが、ウェ ブ上のデータと情報を構築することをIAと認識しようが、それはあま り関係のないことです。情報を構築するための意思決定プロセスこ そが人類学的空間のデザインに直結します。 これはウェブに限った話ではありません。私たちの生きる時代に浮 上した多くのことがこの考え方の影響を受けています。
  • 38. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 38 映画『E.T』のはじめに、ゴミ箱が倒れて、犬が吠え る音が聞こえてくる前に、少年たちはテーブルで『 ダンジョン&ドラゴンズ』をしていました。1982年 のことです。 ロール・プレイングはずっと昔からいろんな形で 存在していたはずですが、今になって高度の構成 されたフォーマット(例えば、ゲームについてくる 難解なルールブックなど)で出現し、それと同じ時 期にウェブが出現したことは、とても興味深いと思 います。 どちらも情報空間での「デザイン」と文字通りの「 遊び」の例だからです。 『ダンジョン&ドラゴン』のようなロール・プレイング・ゲー ムがわからない人のために説明すると、その原理はシンプ ルです。プレイヤーが決めたキャラクター(デザイン分野の ペルソナと似たものです)が脚本を持つ物語に基づくフィク ションの世界の中を進んでいくといったものです。面白いこ とに、これは共同作業で行われ(複数のプレイヤーが同じ物 語の中で一緒に遊ぶ)、この世界の中でプレイヤーたちが一 人かみんなで意思決定をして、予測のできないことの連続 で物語が創造されていきます。
  • 39. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 39 コンピューター・ゲームは今まで説明してきた、情報空間の中で作ったり遊んだりといった もののさらなる例です。私たちはこのような空間をさまざまな形式のテクニック(主にHCI の分野でカバーされる)を通じて理解するとともに、ゲームを作る人たちも特定のターゲッ ト・オーディエンスを理解させるために直感的な文化的レファレンスを適用します。例えば、 妖精やドラゴン、魔法使いは西洋のオーディエンスをターゲットとするゲームを理解しやす くします。知られていないものはルールブックや説明文で紹介することで、触れ合ったり遊 んだりするための充分な理解を得られるようにしています。 「NoClip」はコンピューター・ゲームにおける古いチートです。私は正確 に覚えているとしたら、私は『Doom』をプレイする途中でこれを発見しま した。「NoClip」が発動されると、プレイヤーは壁を通り抜けられるように なったり、モンスターに攻撃されなくなります。これは元々、空間をデザイ ンするプログラマーたちが、問題やバグがないかを全てにおいて正しく チェックするために、空間を通り抜ける能力を持っていたことがはじまり でした。 私がはじめてこのコマンドを使ったとき、可能な限り遠く離れたところに 向けて、まっすぐなパスで進みました。『トゥルーマン・ショー』のジム・キ ャリーのようにボートに乗り、情報空間の境界がマークされている壁に 向かった進みたかったのです。これ以上進められない地点まで来ては、 窓から出て空に飛んでいかないと見ることのできない、優越で特別な景 色を見渡しました。
  • 40. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 40 私にとって、これらは全て意味のあることでした。情報時代において、 情報はますます目立つようになっています。そして情報は、特に実用 的な状況で、アーキテクチャを必要とします。
  • 41. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 41 ピエール・ブルデュー ハビトゥス The Habitus コンセプトとしてのハビトゥスはデザインの社会的コンテキストの 背景に訴えるものです。ハビトゥスは私たちがどのように世界を理解 し、情報を解釈し、社会的側面を組み込んだ意味をどう世界へ投影 するかを説明してくれます。また、デザインはハビトゥスとの関係の 中で存在します。 「...毎日の生活で、行動や経験を通じて得られる、特定の社会グルー プのライフスタイルやバリュー、性質や期待(...)ハビトゥスは得られ たスキーム、感覚、性質、好みの集合で特徴づけられるマインド構造 として理解することもできる。ハビトゥスの具体的な中身はジェンダ ー、人種、階級のような社会構造を具体化した複雑な結果であり、(... )これらは未来の体現のための趣味嗜好、好み、行動を通じて再生産 される...[15]」
  • 42. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 42
  • 43. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 43 地理学の知識を持っ て見ると、私はこの景 色はメーサや岩山の ような要素で構成さ れ、いくつかの理論と 説明があってのこの 形になったものだと 解釈できます。景色 の意味は地理学のレ ンズを通じて変形さ れます。
  • 44. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 44 同じく、南アフリカの トロンプスバーグ外 郭にあるこの十字架 からは、地域の住民 たちの特性が分かり、 さらにこの十字架は 自然と彼らの信仰の 関係を示唆している とのことも分かりま す。
  • 45. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 45 ハビトゥスの情報アーキテクチャ
  • 46. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 46 暗黙的あるいは明示的なアートやデザインに関する全ての議論は、批評理論で重要視されるハビトゥスの情報 アーキテクチャとして語ることができます。 左側のマネのオランピア(1863年)は、オランピ ア(彼女が売春婦であることを示唆する数々の 要素が含まれています)はビューアーと視線を 合わせていて、自分の裸が見られていることを 自覚していることを表す明示的な例です。彼女 のポーズは、アートの歴史の中でオダリスクの ポーズと知られるものを参照しており、裸の女性 を登場させるという点でアートの伝統に従って いますが、人の(特に男性の)視線を意識してい て、神話的な存在(例えばヴィーナスのような)と してヌードを描くといったやり方から逸脱してい る点で、物議を醸しました。 ジョルジョーネ、『眠れるヴィーナス』(1510 年頃)
  • 47. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 47 キュビストの静物画は日常的オブジェクト (新聞を切り抜いたもの、瓶、楽器、アフリ カの仮面)を集めたもので、彼らの作品は 風景を写したり、依頼者の富や知性を表す 彫刻を作るといった伝統的なやり方を破壊 し、まわりのものを使うという、彼らの時代 にとってのハビトゥスとして捉えることがで きます。このような現代のオブジェクトは具 象の本質についての現代的な議論の対象 になり、キュビストたちの思考の転換や新 しい試みは正式な表現手段となりました。 左側のロイ・リキテンスタインの1979年の 『Cubist Sill Life with Playing Cards』は、ア ート(の歴史)についてのアート、関連する 消費主義者たち、アートを評価するときに つきまとう市場中心の力に対するレファレ ンスとその時代をめくっていることを表現 しています。 パブロ・ピカソ、『Still Life with Chair Caning』(1912年)
  • 48. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 48 最後に、左側のダミアン・ハーストの2007年の彫刻 『For the Love of God』は伝統的な静物画に良く 使われる骸骨のイメージを用いて、メメント・モリ (訳注:ラテン語で「死を記憶せよ」という意味)を 表現しています。同時に、この作品は現代のアート 市場におけるアートの価値についての議論を提起 しています。(これは18世紀の骸骨をプラチナ鋳造 し、8601粒のダイヤモンドを散りばめたものです。 フィリップ・ド・シャンパーニュ、『バニタス』(1671年 頃)
  • 49. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 49 論点の集合としてのアートの歴史は、情報アーキテクチャであり、ア ートの背景であり、アートの基となって、質問を投げかけられ、議論 されてきたハビトゥスなのです。
  • 50. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 50 「順序や規則を表すストップ・サイン、駐車禁止ゾーン、黄色いラ イン、赤いライン、そして舗道についている広めの黄色い枠のよう なサインは、ヨハネスブルグのような都市においては完全に装飾 としてしか機能していないのが興味深い」 右上の写真は道の標識を意図的に削除した、編集された写真で す。 引用文と写真はスティーヴン・ホブスによるものです。
  • 51. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 51 建築(アーキテクチャ)についての建築(アーキテクチャ)。写真は2014年ロンドンのロイヤル・アカデミ ー・オブ・アーツのセンシング・スペース展で撮ったものです。左はエドゥワルド・ソウト・デ・モウラの、右 はディエベド・フランシス・ケレの作品です。
  • 52. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 52 建築(アーキテクチャ)についての建築(アーキテクチャ)。写真は2014年ロンドンのロイヤル・アカデミ ー・オブ・アーツのセンシング・スペース展で撮ったものです。左と右上の写真はグラフトン・アーキテク ツの作品で、右下はエドゥワルド・ソウト・デ・モウラの言葉です。 「アーキテクトのための空間というのは存 在しないので、私たちは空間のような印象 を与える境界をデザインする」
  • 53. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 53 このイメージはヨハネスブルグ・アート・ギャラリーの情報アーキテクチャのソリューションとして、ジェイソン・ホ ブスとテレンス・フェンが作ったものです[16]。 このソリューションは意味(南アフリカとヨハネスブルグでアートと ギャラリーがどのような意味を持つか、またそのコンテキスト)、組織(ギャラリーそのものの内部の力関係)、場所 (ヨハネスブルグ都心のF区)という交差する三つの次元で構成されています。上記ギャラリーの正面エントラン スの外観の写真で分かることは、ソリューション(円が合わさる部分)をはっきりさせた上で決定を行うことは、ハ ビトゥスを背景にして、ソリューションを重ねることということです。
  • 54. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 54 コラージュは共通点のない欠片を集めてまったく新しい何かを形作るための良い方法です。ハビトゥス間の異なる 時点を表す欠片を集めることで、新しい意味を見いだすことができます。上記の作品は都市計画家で建築家である Thiresh Govender氏がヨハネスブルグ都心を歩き回って集めたさまざまな視点を一つのイメージにしたものです。
  • 55. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 55 情報アーキテクチャを見いだせるのはアートだけではありません。科学、宗教、歴史などには全 てハビトゥスの情報アーキテクチャが隠れています。 ハビトゥスの中の情報アーキテクチャは、 • 自己組織システムとして浮上するもの • 知識や話題の範囲に適応するもの • 情報の交換と解釈のための集合を提供する • 時代を超えてアイデンティティを発展させ、恊働や集団学習を円滑にする • 時代を超えて知識体系や関連する知識の蓄積を発達させる • 新しい知識を取り入れるための検証手段を適用する • コミュニティにとって重要な価値を包含する • 隣接する他の情報アーキテクチャと交差する そしておそらく最も重要なこととして、ハビトゥスの中の情報アーキテクチャは、揺るぎないもの として定着した場合、現実そのものを示すものになります。
  • 56. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 56
  • 57. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 57 これは映画『マトリックス』の基本的な内容です。ウサギの穴(訳注:『不思議な国のアリス』に登場す る現実から不思議な国につながる穴のこと)をくくると、そこにはマトリックスの情報アーキテクチャ があります。マトリックスを制作した人がこの作品を「ザ・アーキテクト」と呼んでいたと言うくらいで す。実生活の中でも、私たちは複数の結合したマトリックスの中で存在しています。
  • 58. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 58
  • 59. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET
  • 60. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET
  • 61. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET
  • 62. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET
  • 63. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET
  • 64. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET
  • 65. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 65 [1]
  • 66. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 66 意味を与える、 意味を作る
  • 67. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 67 ある意味、これはポストモダンなことなのかもしれません。 (リサーチを通じて、意味を作る作業としての)情報アーキテクチャ は、物語を伝えるために、複数の交差する情報アーキテクチャが広 がっている景色を見渡すようなことです。(デザインを通じて、意味を 与える作業としての)情報アーキテクチャは、既存のアーキテクチャ をいじったり、既存のアーキテクチャ間の関係を作り出したり、既存 のアーキテクチャに合わせたりつなげたりして新しいアーキテクチ ャを組み立てることで、浮かび上がる問題を解決しようとすることで す。 2014年にヨハネスブルグ大学でインタラクション・デザインと産業デ ザインコースのコラボレーションで行われた4年生たちの意味を与 える作業の例を次に示します。 デザイナーがものすごく複雑な問題(あるいは、ねじれた問題)を解決しようとする ときの、理解してから意味を与える作業と、解決することで意味を作る作業がコイ ンの両面であることはとても重要なことです[17]。また、意味を作る過程で創造さ れた情報アーキテクチャは、科学の本質に挑戦するようなものではなく、問題の解 決に重点をおいたものです[18]。そして、意味を与えることはいくつかの学問に及 ぶ複数の交差する情報アーキテクチャを解釈する作業を含むので、実用的な意味 での情報アーキテクチャは自然と学問を超越したものになります[19]。
  • 68. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 68 Ormond and Jacobsz、産業デザイン/インタラクション・デザイン専攻の4年生たちの作品(南アフリカヨハネスブルグ)
  • 69. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 69 VD Westhuizen, McCarthy, Van Heerden、産業デザイン/インタラクション・デザイン専攻の4年生たちの作品(南アフリカヨハネスブルグ)
  • 70. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 70 Malan and Thantsha、産業デザイン/インタラクション・デザイン専攻の4年生たちの作品(南アフリカヨハネスブルグ)
  • 71. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 71 デザインの結果としては椅子、ウェブサイト、ビル、サービス、ヤカン のようなものがあります。 デザインの結果
  • 72. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 72 合成リサーチ デザイン しかし、デザインの結果からはそれを作るまでにデザイナーが 経験したプロセスは見えません。簡単な問題を扱うときは、こ のプロセスはデザイナー本人にすら見えないことも多いです。 デザインプロセスの中で立てる仮説は問題の単純化に役立ち ます。例えば、深いリサーチを実施せず、問題を深堀りせず、最 終的なソリューションを打ち出すときには、仮説を立てます。
  • 73. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 73 戦略リサーチ デザイン 状況が複雑な場合は、他のステージをデザインプロセスから分離す ると良いでしょう。デザイン・マネジメントにおいて、リサーチのステ ージと戦略を決めるステージをデザインと別に定義する場合もあり ます。(全てのプロセスがデザイン活動ではありますが)
  • 74. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 74 戦略リサーチ デザイン UXデザイン、ウェブデザイン、インタラクション・デザインのような分 野で、デザインが戦略を明らかにする場合は、IAはブループリント(B) としての機能を果たします。 問題に対して仮説を立てるのが簡単な場合は、ブループリントとして のIAはプロセスから省かれることが多いです。これはデジタル・デザ インにおける実用的なIAの最も基本的な考え方です。 B
  • 75. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 75 戦略リサーチ デザイン 問題環境 (PROBLEM ECOLOGY) リサーチを通じて問題を深く探求すると、歴史、政治、文化、社会、使 用状況、使用環境、関連組織、さまざまなユーザーのタイプ、市場な ど、コンテキスト上に存在する全ての問題を明らかにすることができ ます。 探求によって、問題と関係するデータを大量に得ることができます。 問題が主観的だった場合に、デザイナーはどのようにこの大量のデ ータに意味を与えて解釈を行うと良いでしょうか?社会学者は社会の 問題を発見するだろうし、ITマネージャーはITの問題を、マーケター はマーケティングの問題を発見するはずです。 これが私たちが問題環境と呼ぶものです。
  • 76. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 76 戦略リサーチ デザイン 解決環境 (SOLUTION ECOLOGY) 続けて解決空間にて、歴史、政治、経済、市場、ユーザーなどの領域で の懸念と、それらに対するさまざまな見方が存在することを理解し、 問題を解決する必要があります。 これが私たちが解決環境と呼ぶものです。
  • 77. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 77 問題解決環境リサーチ デザイン 意味を与える (SENSE-MAKING) 意味を作る (MEANING-MAKING) 前述の通り、デザイン・プロセスの中で、問題解決に意味を与えること と、解決すること(複雑な状況をひも解いて意味を作ること)はまった く同じことです[17]。私たちはこれを問題解決環境と呼びます。デザイ ン思考ではこれをアイディエーションと呼びます。
  • 78. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 78 総合認知リサーチ デザイン 意味を与える (SENSE-MAKING) 意味を作る (MEANING-MAKING) 問題環境において、問題が複雑なために、分析的思考では解決が難 しい矛盾や衝突が生じることがあります。このような状況でのデザイ ンの価値は、総合的思考で問題を単純化せず解決し、革新的なソリュ ーションを提供することです。
  • 79. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 79 総合認知リサーチ デザイン 情報アーキテクチャ 情報アーキテクチャ 大量のデータが複雑な形で存在するときに、情報アーキテクチャは ブループリントとしての役割を越え、複雑さ解決のために用いられ、 総合的認知モードの中で作用するものになります。 これがデザインの裏のデザインの裏のデザインです。
  • 80. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 80 デザインをデジタル・デザインの結果だと考え、IAをブループリントと考える実用的な視点( 現在メインのIAの捉え方)では、三つの誤解[20]が浮き彫りになります。これらの誤解はこの エッセイで議論したようなIAがうまく理解されなくなる原因でもあります。 誤解1 IAの成果物はワイヤーフレーム、サイ トマップ、タスクフロー、分類表など である。 そうではありません。成果という言葉が表し ているように、IAの成果物は問題解決環境 に対する総合的ソリューションです。 誤解2 デザイン・ソリューションはウェブサ イト・モバイルアプリなどである。 そうではありません。デザイン・ソリューシ ョンは問題解決環境における解決策です。 ウェブサイトやモバイルアプリは、デザイン の結果です。 誤解3 IAはビジネスに測定可能な価値をも たらすことで意味(関連性、価値、目 的)を持つ。 そうではありません。IAの関連性、価値、目 的は問題解決環境に意味を与えることで す。ビジネスの価値はIAがもたらすたくさ んの潜在的成果の一つであり、全てではあ りません。
  • 81. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 81 総合認知: 考えながら描く
  • 82. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 82 「...(特に1年生にとって、また1年のはじめにおいて)学生たちに批 評力や自覚を持たせ、ドローイングとプロセス、またその結果を反映 するように促すことが必要です。 学生たちは基本的に描いているものについて、どのように描いてい るのかについて、『休戦』が宣言されてドローイングが終了するまで、 なぜ全てのステージにおいての結果に疑問を持つべきなのかにつ いて、常に考えながら描いているのです。」 デヴィッド・パトン、ヨハネスブルグ大学講師 パトンのクラスで、彼は学生たちに前に置かれているレンガを描くようにと 指示しました。それが終わったあと、彼は学生たちにレンガをアウトライン を描かず、縦の線だけを使って再度描くように指示しました。 パトンのメソッドは学生たちに「レンガを存在に変える思考戦略」を持た せ、「描かれたものに対する精神的責任」を持つように試みています。 デヴィッド・パトン提供の学生ドローイングの例
  • 83. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 83 デヴィッド・パトン提供の学生ドローイングの例 デヴィッド・パトン提供の学生ドローイングの例
  • 84. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 84
  • 85. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 85 2012年のヨハネスブルグ・アート・ギャラリーのデザイン介入分析の一部である「JAG snag」の著者ノート 価値というのは多重で、多面的で、まるで 南アフリカのように、人々のように、ヨハ ネスブルグ都心のように、常に流れてい るものです。 ヨハネスブルグ・アート・ギャラリーの(方 針、建築、費用、セキュリティ、コンテンツ へのアクセス、物理的な立地などからな る)エコシステムは共有された価値の不 在のため、うまく機能していません。
  • 86. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 86 2012年のヨハネスブルグ・アート・ギャラリーのデザイン介入分析の一部である「JAG snag」の著者ノート コンテンツがステークホルダーやユーザー、近 くにいる人たちにとってアクセスしにくく、ギャ ラリーが意図した価値と反して、人とヨハネス ブルグ・アート・ギャラリーの関係には亀裂が 生じていました。 現在の立地で少しでも長く存続したい場合、こ の「価値」を理解して受け入れ、関わってもらえ るかどうかは、ギャラリーが意味ある存在とし て残り、継続して未来の問題解決をするための 根本をなしている部分です。 ヨハネスブルグ・アート・ギャラリーを囲む環境や建 築上の歴史における多重性を表現したスティーヴ ン・ホブスの解釈によるアートワーク
  • 87. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 87 アンドレア・レスミニ「ヨハネスブルグ・アート・ギャラリー、クロス・チャンネルな発見的調査フェーズ」、2012年
  • 88. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 88 点についての議論
  • 89. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 89 点のコンテキストについての議論
  • 90. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 90 何かについての議論
  • 91. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 91 二つのものについての議論
  • 92. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 92 この二つがどう関係しているのかについての議論
  • 93. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 93 一つの方がより重要である あるいは、他の一つの方と関連する一つ以上のものが存在する
  • 94. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 94 一つは他の一つの部分集合で、他の一つの中心となる重要なものである
  • 95. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 95 一つは他の一つの部分集合だけど、コアではなくただの一部である
  • 96. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 96 二つは関係していて、小さい方が大きい方の範囲を超えて存在する
  • 97. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 97 二つは関係していて、小さい方は大きい方の一部ではなく、大きい方の範囲を超えて存在し、よ り重要な意味を持つ
  • 98. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 98 二つは関係していて、小さい方は大きい方の一部ではなく、大きい方の範囲を超えて存在し、会 話の中で重要なところとは少し離れたところにある
  • 99. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 99 二つは直接関係していないが、同じ議論の中の一部である
  • 100. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 100 これが議論のコンテキスト、背景です
  • 101. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 101 まとめ
  • 102. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 102 このエッセイでは、現在実用的な場面で主流であり、一般的に理解 されている情報アーキテクチャより広い意味での捉え方について論 じてきました。IAはデジタル・オブジェクトをデザインするためのブ ループリントという範囲を超えて、私たちが問題環境(もっと広い意 味では、問題環境はあらゆる情報構造の配置や記述を可能にしま す)と呼ぶものの構造的、情報的なまとめを提供します。 デザインの視点から、私たちは最後の章で言及した総合認知(クリ エイティブ・シンキング)を行う手段としてのドローイングのような総 合的思考(非分析的なクリエイティブ・シンキング)によって、世界を どう解釈して問題を特定するか(意味を与える)、ソリューションを作 るか(意味を作る)というところに興味があります。 IA分野は次のようなものを含みます。デジタル加工品のデザインの 範囲を超えたところにIAが適用可能であることを考慮すること、IAを 適用するために広い手段を模索すること、新しい可能性を見せてく れるデザイン活動としてIAを認識すること、IAが持つ教育的、理論的 意味を考慮すること。 デザイン分野においては、このエッセイは実務担当者や先生、調査 員に、デザインにおけるIAの役割をより広いものとして(産業デザイ ン、建築、コミュニケーション・デザイン、デジタル・デザインなどの形 を超えたものとして)認識することを呼びかけています。私たちが知 識経済が進んだ情報化時代に暮らしていることを考えると、このよう な認識がデザインの議論の中心の置かれていないことは(これをIA と呼ぶべきかどうかはおいておいても)、私にとっては驚くべきこと です。 幸いなことに、このエッセイでIAとデザインの両分野を推進するた めの方向と目指すべき場所を提示することができました。
  • 103. デザインの裏のデザインの裏のデザイン | 2014 | ジェイソン・ホブス | +27 72 260 5478 | JASON@HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET | WWW.HUMANEXPERIENCEDESIGN.NET 103 1. http://player.vimeo.com/video/77330591. Parachutes.tv 2. ‘Pervasive IA. Designing Cross-Channel User Experiences’ Resmini and Rosati, 2011. Morgan Kaufmann. Page 68 3. ‘It’s Pitch Black. You Are Likely to be Eaten by a Grue. Lessons from videogames’ Resmini. 2014. http://www.slideshare.net/resmini/its-pitch-black-you-are-likely-to-be-eaten-by-a-grue 4. ‘The Introduction of Muscle’ Michael Dean. 2013. Installation at the Arnolfini. http://www.arnolfini. org.uk/whatson/michael-dean. All photographs by the author. 5. Fukasawa speaking at the 2014 Design Indaba. http://www.designindaba.com/profiles/nao- to-fukasawa 6. http://www.dezeen.com/2013/11/04/next-architects-chinese-bridge-competition/ 7.http://www.spatialpractice.com/projects/17_beijing-cbd-towers/2.html 8. http://www10.aeccafe.com/blogs/arch-showcase/2013/07/11/taichung-city-cultural-center-com- petition-entry-in-taiwan-by-hyunjoon-yoo-architects/concept-diagram-5/ 9.http://www.spearsphotographics.co.uk/untitled-gallery-34755/399002_birds-nest-concept-dia- grams-coloured.html 10. http://plusmood.com/2012/05/swiss-clockwork-embassy-matteo-cainer-architects/ 11. http://plusmood.com/2014/01/museum-of-cycladic-art-kois-associated-architects/9-concept-di- agram/ 12. http://jonascels.com/little-sparta/ 13. http://www.dezeen.com/2012/11/14/ole-scheeren-unveils-duo-skyscrapers-for-singapore/ 14. http://www.archdez.com/2013/09/20/folding-house-by-ar-design-studio/folding-house-by-ar-de- sign-studio-concept-diagram-06/ 15. http://en.wikipedia.org/wiki/Habitus_%28sociology%29 16. ‘Research Summary and Strategic Recommendations for the JAG’ 2013. Jason Hobbs 17. “Dilemmas in a General Theory of Planning”. 1973. Rittel, H & Webber, M. Policy Sciences. (4) 18. “The Information Architecture of Transdisciplinary Design Practice: Rethinking Nathan She- droff‟s Continuum of Understanding” 2012. J Hobbs and T Fenn. Design Development Research 2012 Conference Proceedings. 19. “The Information Architecture of Transdisciplinary Design Practice: Rethinking Nathan She- droff‟s Continuum of Understanding” 2012. J Hobbs and T Fenn. Design Development Research 2012 Conference Proceedings. 20. “The information architecture of meaning-making” J Hobbs and T Fenn. Published in “Reframing Information Architecture” Resmini, Andrea (Ed.). 2014 Springer HCI series. References