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No49 振り返りの基礎はこれだ!年末特別版 suc3rum-20141219
- 50. EM ZERO Vol2
コラム
Agile Conference 2008でJeff McKenna氏にアドバイスをいただきました
EM ZERO編集部より、カナダのトロント
で行われたAgile Conference 2008会場で
スクラム創始者の一人Jeff McKenna氏と話
す機会をいただきました。会見は約40分を
2回。よく笑うとても楽しいおじさんで、す
ぐに大好きになりました。Jeff氏には私のス
クラムの適用の実績を見てもらい、さまざ
まな助言をいただきました。
・タイムラインの危険性
Jeff氏「ニコニコカレンダーとバーンダウ
ンチャートの突き合わせはあまり感心しな
いな。誰の責任で生産性が悪
くなったという視点にならな
いように注意したほうがいい
ぞ。」
→インタビューの中で、Jeff氏
は一貫して、次にどうするかに
フォーカスしたほうがいいということを言っ
ています。
・レビューの注意点
Jeff氏「見積もりとの差異をカードに書くの
がうまくいっているならいいが、誰が悪い
かという視点にならないように気をつけた
ほうがいいぞ。マイクロマネジメントになっ
ていないか注意したまえ。」
→マイクロマネジメントとは、細かく監視し
て細かい指示を与える方法はうまくいかな
いことを揶
や ゆ
揄して使う言葉です。
・見積もり、進捗管理手法
Jeff氏「相対見積もりを行って、合計を
100%として進捗を管理する手法は良い方
法だ。このほかに、プランニングやバーン
ダウンチャートとのとても有効な活用テク
ニックがあるぞ。この本(『Agile Estimating
and Planning』)がお勧めだ。ぜひ読んでみ
たまえ。」
→この本は、永和システムマネジメントの
安井力さんと角谷信太郎さんが翻訳中で、
来年初頭に本屋さんに並ぶ予定
とのことです。ぜひ買ってみて
ください。
・スプリントレビュー
Jeff氏「君のスプリントレビュー
は目的がはっきりしていないな、スプリント
レビューは目的に合わせて、2つのパートに
明確に分けなさい。1つは会社の誰でも参
加できるもの、もう1つはプロジェクトチー
ムだけが参加できるものだ。」
→スプリントの変わり目のミーティングは、
「レビュー」と「ふりかえりとプランニン
グ」の2つの目的にわけることを言っていま
す。私たちはレビューとふりかえりを一緒
にやっていたので、他の人がプロジェクト
の内容を見る機会がなかったのです。
・プロダクトオーナーが不要の場合
Jeff氏「プロダクトオーナーが機能していな
いということだが、本当にその役割は必要
だったのかな?ユーザーの仕様の安定度が
高いときには、必ずしもプロダクトオーナー
は必要ないぞ。ただし、本当に安定してい
るかどうかはちゃんと見極めたほうがいい
ぞ。」
→ここにも手法をそのまま使うのではなく、
状況に合わせて役割を調整してよいという
姿勢が伺えます。
・スクラムマスターの姿勢
Jeff氏「スクラムマスターには、技術として
のファシリテーションのスキルは必ずしも
必要ないが、メンバーの関係を円滑にした
り、笑顔をもたらしたり、労をねぎらった
り、積極的にメンバーの気持ちを聞いたり
することが大事だという君の意見には賛成
するよ。何よりも、スクラムマスターはチー
ムを信頼することが重要で、干渉しすぎず、
ただ彼らが自分たちで解決することを助け
る姿勢が重要だぞ。」
→なんだか泣けてきちゃいました。
Agile2008 で1日に90分を2日間で
合計3時間ものインタビューをさせ
てもらいました。
ことごとく、個人の責任を明
確にするような管理はやめる
ように言われました。それよ
りもチームで一丸となること
をやったほうがいいと、、