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2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
印刷法を用いたロボット作製法とその数理
早稲田大学 総合機械工学科
菅野研究室 博士1年
重宗 宏毅
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
1.研究背景
2.研究目的
3.提案手法
3.1 Design and development of printed paper robot
 H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara, N. Hosoya and S. Hashimoto, “Origami Robot: A Self-folding Paper Robot
with an Electrothermal Actuator Created by Printing,” in IEEE/ASME Transactions on Mechatronics , vol. 21,
no. 6, pp. 2746-2754, Dec. 2016.
3.2 Development of printed robot using desktop printer and cutting plotter
 H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara, U. Koike and S. Hashimoto, “Kirigami robot: Making paper robot using
desktop cutting plotter and inkjet printer,”, 2015 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and
Systems (IROS), Hamburg, 2015, pp. 1091-1096.
3.3 Development and actuation of self-folding wiring board
 H. Shigemune, S. Maeda, V. Cacucciolo, Y. Iwata, E. Iwase, S. Hashimoto and S. Sugano, “Printed paper robot
driven by electrostatic actuator,” IEEE Robotics and Automation Letters, vol. 2, no. 2, pp. 1001-1007, Apr.
2017.
4.全体のまとめ
 印刷法
 折り紙
 紙
 折り紙ロボット
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 ペーパーメカトロニクス
シート材料に各要素を印刷することでロボットを作製
印刷法による自動作製の特徴
 簡便・迅速な印刷法の特徴による生産性の向上
 ロボット作製時の特定の技術の自動化
 二次元印刷パターンとロボット機能というロボットの見方を提案
1.印刷 2.組み上がり 3.駆動
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
印刷 紙
折り紙 ロボット
ペーパーメカトロニクス
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
印刷 紙
折り紙 ロボット
ペーパーメカトロニクス
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷法の歴史
筆写だった文章を簡便に複製する手段として発明された
紙の発明
文献 http://www.timetw.com/40650.html
蔡倫が発明(105年)
印刷の発明
文献 http://www5b.biglobe.ne.jp/~tanzawa/matsu/photo/029.jpg
世界最古の印刷物(764年)
百万塔陀羅尼(日本)
参考文献 早わかり印刷の知識: “版式の原理”から“デジタル技術”の基礎まで
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
有版式印刷
利点
 大量生産性が高い
 様々なインクが印刷できる
(粘度、表面張力、粒径など)
欠点
 工数が多い
 異なるパターンを印刷するのに
新たな版を作る必要がある
有版印刷の例
(スクリーン印刷)
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
無版式印刷
利点
 初期費用が小さい
 初期工数が小さい
 手軽
欠点(特にインクジェット)
 大量生産性に劣る
 インクの特性が極端に限られる
小ロット・多品種生産
無版印刷の例
(インクジェットプリンタ)
(カッティングプロッタ)
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必要な時に素早く作製
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 2次元インクジェット印刷
 産業用インクジェットプリンタ
利点 ヘッドを調整・交換可能
⇒ インクを作りこむ必要なし
⇒ ヘッドを交換可能
欠点 高価(~数百万)
 家庭用インクジェットプリンタ
利点 安価・簡便
欠点 ヘッドを調整・交換不可
⇒ インクの作りこみが必要
⇒ ヘッドが壊れたら本体ごと交換
Dimatix DMP-2850, Fujifilm
PIXUS iP7230, Canon
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印刷 紙
折り紙 ロボット
ペーパーメカトロニクス
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 メカトロニクスの構成要素
• 制御部
アクチュエータへの動作指令を行う部分
• センサ
機構の状態を計測し、制御部に受け渡す装置
• エネルギー源
アクチュエータのパワー源
• 構造(メカニズム)
アクチュエータによって操作される運動系
• アクチュエータ
機構を動かす駆動装置
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷法を用いたメカトロニクスの構成要素の開発
• 制御部
アクチュエータへの動作指令を行う部分
• センサ
機構の状態を計測し、制御部に受け渡す装置
• エネルギー源
アクチュエータのパワー源
• 構造(メカニズム)
アクチュエータによって操作される運動系
• アクチュエータ
機構を動かす駆動装置
プリンテッド
エレクトロニクス
T. Takenobu et al., Applied Physics Express, (2009).
プリンテッドメカニクス
構造・動きを付与することによる
更なる機能の向上
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷デバイスの紹介(制御部) T. Takenobu et al., Applied Physics Express, (2009).
印刷カーボンナノチューブトランジスタの駆動特性
トランジスタとしての
性能を確認
• ゲート電圧
• ドレイン電流
• ON/OFF比
• ヒステリシス
電極:金
基板:シリコン
産業用インクジェットプリンタ
⇒ CNTは低分散
印刷カーボンナノチューブトランジスタの例
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷デバイスの紹介(制御部) T. Takenobu et al., Applied Physics Express, (2009).
フレキシブル印刷CNTトランジスタの例
電極:金
基板:シリコン
産業用インクジェットプリンタ
⇒ CNTは低分散
ポリイミド基板上に
形成することでフレキシブルな
トランジスタを開発
印刷カーボンナノチューブトランジスタの例
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 印刷デバイスの紹介(センサ) T. Hashizume et al., UbiComp2016, (2016).
家庭用インクジェットプリンタを用いた
配線印刷
家庭用インクジェットプリンタで
圧力センサを印刷
可撓性が高く、安価な紙に印刷
⇒ IoT, ウェアラブルデバイス
との親和性が高いと考えられる
コイルを使って非接触で測定可能
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 印刷デバイスの紹介(エネルギー源)
L. Hu et al., PNAS, (2009).
 紙/CNT 電源
K. Sun et al., Advanced Materials, (2013).
 3D printed Li-ion battery
正極用材料:LFP
負極用材料:LTO
3Dプリンタ用インクを開発し
~ 1mm のLiイオン電池を作製
電極:CNT
基板:紙
紙面上に電源を作製
プラスチック材料と比較して
インクが基板に定着する
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷法を用いたメカトロニクスの構成要素の開発
• 制御部
アクチュエータへの動作指令を行う部分
• センサ
機構の状態を計測し、制御部に受け渡す装置
• エネルギー源
アクチュエータのパワー源
• 構造(メカニズム)
アクチュエータによって操作される運動系
• アクチュエータ
機構を動かす駆動装置
プリンテッド
エレクトロニクス
T. Takenobu et al., Applied Physics Express, (2009). [1]
プリンテッドメカニクス
構造・動きを付与することによる
更なる機能の向上
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷デバイスの紹介(構造)
 折り紙
 3Dプリンタ
Personal 3Dprinter MakerBot
Y. Liu et al., Soft Matter., (2011).
H. Sugihara, “Ready to Crawl”
E. Hawkes, PNAS, (2009).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷デバイスの紹介(アクチュエータ)
C. Wang et al., Mat. Res. Lett., (2012).
A. S. Chen et al., ICRA, (2014).
Paper zipper actuator
高分子フィルムの熱膨張によって駆動
 2D Printed actuator
ロボットの駆動
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷デバイスの紹介(アクチュエータ)
 3D printed composites
R. MacCurdy et al., ICRA, (2016).
S. Sundaram et al., Advanced Materials Technologies, (2017).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
印刷 紙
折り紙 ロボット
ペーパーメカトロニクス
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙
 紙の種類
 新聞紙
 印刷紙
 包装紙
 衛生用紙
• トイレットペーパー
 雑種紙
• トレーシングペーパー
• 書道の半紙
• 和紙
 紙の特徴
 表裏
 厚み
 強度
• 引張
• 圧縮
• 破断
 透明度
 紙目(縦目・横目)
 保存性
 印刷適性
参考:筑波大 江前先生, “紙の基礎と印刷適性-構造・物性・加工・印刷品質評価-.”
株式会社 宗次 “紙の特性,” http://www.munetsugu.co.jp/tips/property.html
様々な特徴を持つ紙が大量生産されている
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙デバイス
 Memory  Analysis sytem
 Display  Microscope
グルコース測定機器
従来 : $ 50 + $ 0.30 * n
提案 : $ 0.05 * n
大量生産に強いL. Hong et al.,
Low cost microfluidics in healthcare.
J. Cybulski et al., PLOS one, (2014) .
・最大50時間
・頑丈
・1 $/unit
様々なタイプの方式を適用可能(明暗視野、蛍光)
感染症の元となる寄生虫の観察・特定
D. Lien et al., ACS nano, (2014) .
可燃、裁断可
⇒ 使い捨て
⇒ 高保守性
S. Olberbing., UIST2014, (2014) .
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
印刷 紙
折り紙 ロボット
ペーパーメカトロニクス
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 折り紙の歴史と産業応用
https://shikinobi.com/wp-content/uploads/2016/07/tsuru2.jpg
Robert Lang, https://www.youtube.com/watch?v=DJ4hDppP_SQ http://www.langorigami.com/article/crease-patterns-art
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 折り紙の歴史と産業応用
ORIPA, 筑波大, 三谷先生, https://youtu.be/F89Qrp89q4U.
明治大, 萩原先生, http://www.meiji.net/magazine/knowledge/vol50_ichiro-hagiwara.
ナマコ折りを応用した
血管ステント
北大,繁富先生
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO
82327920T20C15A1MZ9000/
東大, 舘先生, https://youtu.be/GAnW-KU2yn4.
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 様々な折り方
http://www.athome-
academy.jp/archive/mathematics_physics/0000001014_all.html
 三浦折り
 吉村パターン
折ることで
強度が増す
缶に応用
折り紙研究ノート(三谷純), http://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/origami/main.html https://www.youtube.com/watch?v=nw5RLvN7fYA
 なまこ折り
http://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/origami/main.html
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
印刷 紙
折り紙 ロボット
ペーパーメカトロニクス
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 Folding in robotics (2016 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems workshop)
Sam Felton, Mike Tolley, Robert Wood.
Harvard University
Kyu-Jin Cho
Seoul National University
Jamie Paik
EPFL
Duncan Haldane
Florida State University
Daniela Rus
MIT
Self-assembly Deployable Rapid-prototyping
Scalable Light weight
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 Folding in robotics
Sam Felton, Mike Tolley, Robert Wood.
Harvard University
Felton, S., Tolley, M., Demaine, E., Rus, D., & Wood, R. (2014). A method for building self-folding machines. Science, 345(6197), 644-646.
マイクロコントローラで折り順序を制御
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 Folding in robotics
B. An et al. An End-to-End Approach to Making Self-Folded 3D Surface Shapes by Uniform Heating., ICRA2014, pp. 1466-1473, (2014).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 Folding in robotics
B. An et al. An End-to-End Approach to Making Self-Folded 3D Surface Shapes by Uniform Heating., ICRA2014, pp. 1466-1473, (2014).
屈曲する原理
ギャップと角度の関係
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 Folding in robotics (2016 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems workshop)
Daniela Rus Group
MIT
障害物も踏破可能
S. Miyashita et al. An untethered miniature origami robot that self-folds, walks, swims, and Degrades., ICRA2015, pp. 1490-1496, (2015).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
印刷 紙
折り紙 ロボット
ペーパーメカトロニクス
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 ペーパーメカトロニクス
シート材料に各要素を印刷することでロボットを作製
印刷法による自動作製の特徴
 簡便・迅速な印刷法の特徴による生産性の向上
 ロボット作製時の特定の技術の自動化
 二次元印刷パターンとロボット機能というロボットの見方を提案
1.印刷 2.組み上がり 3.駆動
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 研究の構成
Chapter 1
Chapter 2
構造
自動立体構造
形成法の確立
自動切断した紙の
構造形成
配線
ペン・ヘラを用いた
直接塗布
インクジェットプリンタを
用いた配線形成
アクチュエータ
印刷法を用いた紙電気熱
アクチュエータの開発
高応答・大変形する
紙電気熱アクチュエータ
Chapter 3
1枚の紙面上での
構造と配線の同時設計
静電接着を利用した
静電アクチュエータ
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
Chapter. 1
Design and development of printed paper robot
 H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara and S. Hashimoto, “Design of paper mechatronics:
Towards a fully printed robot,” 2014 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent
Robots and Systems (IROS), Chicago, IL, 2014, pp. 536-541.
 H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara, N. Hosoya and S. Hashimoto, “Origami Robot: A Self-
folding Paper Robot with an Electrothermal Actuator Created by Printing,” in IEEE/ASME
Transactions on Mechatronics , vol. 21, no. 6, pp. 2746-2754, Dec. 2016.
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙面上に印刷法を用いて、構造形成とアクチュエータの搭載を行う
高揮発性インクによる
紙の構造形成
 インクとの相互作用による
紙の自動立体構造形成
 印刷法を用いた機構とアクチュエータの開発と統合
紙を基板とする
電気熱アクチュエータ
 紙面上で駆動する
印刷アクチュエータ
印刷紙ロボットの駆動
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙面上に印刷法を用いて、構造形成とアクチュエータの搭載を行う
高揮発性インクによる
紙の構造形成
 インクとの相互作用による
紙の自動立体構造形成
 印刷法を用いた機構とアクチュエータの開発と統合
紙を基板とする
電気熱アクチュエータ
 紙面上で駆動する
印刷アクチュエータ
印刷紙ロボットの駆動
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 インクジェットプリンタを用いた構造形成
紙の自動立体構造形成
5 cm
×64
Size of paper:148×105 mm
Hydro-fold
by Christophe Guberan
C.Guberan, dezeen magazine, 2012,
http://www.dezeen.com/2012/04/13/hydro-fold-by-christophe-guberan/.
H. Shigemune et al., “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” IROS2014, pp. 536-541, (2014).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 印刷線幅
 紙の厚さ
 湿度
 紙目
 結果
 制御パラメータ
解析手法
画像解析ソフトを用いて
上手の角度を3回測定し平均を取る
 折れ角度の制御についての実験
 角度の測定法
H. Shigemune et al., “Origami Robot: A Self-folding Paper Robot with an Electrothermal Actuator Created by Printing,” in IEEE/ASME
Transactions on Mechatronics , vol. 21, no. 6, pp. 2746-2754, (2016).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙面上に印刷法を用いて、構造形成とアクチュエータの搭載を行う
高揮発性インクによる
紙の構造形成
 インクとの相互作用による
紙の自動立体構造形成
 印刷法を用いた機構とアクチュエータの開発と統合
紙を基板とする
電気熱アクチュエータ
 紙面上で駆動する
印刷アクチュエータ
印刷紙ロボットの駆動
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 アクチュエータの構成
 電気熱アクチュエータの原理
 カーボンアクチュエータ
カーボンアクチュエータ
導電層(印刷法)
カーボン
(スパチュラで塗布)
導電率[𝐦−𝟏
𝛀−𝟏
] 4.0 × 102
熱膨張層(印刷法)
エポキシ
(メイヤーロッド法)
熱膨張係数[℃−𝟏
] 8.7 × 10−5概念図
断面図
H. Shigemune et al., “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” IROS2014, pp. 536-541, (2014).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
1. 一様な電流に伴う均一な温度分布
2. 断面積の増加に伴う抵抗値の減少
低温かつ低電圧での駆動が可能
導電率の高い銀ペーストを長辺に塗布
 カーボンアクチュエータの構成
アクチュエータ温度測定
完成図 赤外線サーモグラフィ使用
H. Shigemune et al., “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” IROS2014, pp. 536-541, (2014).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 カーボンアクチュエータの特性解析
 実験条件
紙厚
[mm]
樹脂厚
[mm]
樹脂
A 0.064 0.047 エポキシ 薄い
B 0.082 0.086 エポキシ 厚い
C 0.064 0.046 ポリウレタン
膨張率の
高い樹脂
紙厚・印刷厚・樹脂を調整
異なる特徴を持つアクチュエータを作製
 解析方法
• 実験
• 有限要素法解析
• 解析解
1
R∞
−
1
𝑅0
=
6𝛼𝑇
𝐸1
′
ℎ1
2
− 𝐸2
′
ℎ2
2 2
𝐸1
′
𝐸2
′
ℎ1ℎ2 ℎ1 + ℎ2
+ 4 ℎ1 + ℎ2
Autodesk
Simulation MultiPhysics
静解析
• 紙厚は従来技術で調整可能
• 樹脂厚は印刷法で調整可能
オーブンに投入
平衡状態
画像解析で変位を測定
H. Shigemune et al., “Origami Robot: A Self-folding Paper Robot with an Electrothermal Actuator Created by Printing,” in IEEE/ASME
Transactions on Mechatronics , vol. 21, no. 6, pp. 2746-2754, (2016).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 カーボンアクチュエータの特性解析
 実験条件
紙厚
[mm]
樹脂厚
[mm]
樹脂
A 0.064 0.047 エポキシ 薄い
B 0.082 0.086 エポキシ 厚い
C 0.064 0.046 ポリウレタン
膨張率の
高い樹脂
紙厚・印刷厚・樹脂を調整
異なる特徴を持つアクチュエータを作製
 解析方法
• 実験
• 有限要素法解析
• 解析解
H. Shigemune et. al.,
IEEE Transactions on Mechatronics
物性値を内挿することで
3つの結果をフィッティング
材料 熱膨張係数 [℃−1
]
紙 5.6 × 10−5
ポリウレタン 1.1 × 10−4
 実験結果
推定した物性値
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙面上に印刷法を用いて、構造形成とアクチュエータの搭載を行う
高揮発性インクによる
紙の構造形成
 インクとの相互作用による
紙の自動立体構造形成
 印刷法を用いた機構とアクチュエータの開発と統合
紙を基板とする
電気熱アクチュエータ
 紙面上で駆動する
印刷アクチュエータ
印刷紙ロボットの駆動
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
0
5
10
15
20
25
0 100 200 300 400 500
Displacement(mm) Time (s)
1ステップ 6.7 mm (80秒)
紙ロボット前足部の変位の時間変化
×64
2 cm
印刷パターン
駆動の様子
印刷したアクチュエータを用いて
印刷した構造から運動を生成
電圧:8.3 -8.8 V 電流: 0.80 A
H. Shigemune et al., “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” IROS2014, pp. 536-541, (2014).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
Chapter. 2
Development of printed robot using
desktop printer and cutting plotter
 H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara, U. Koike and S. Hashimoto, “Kirigami
robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,”,
2015 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems
(IROS), Hamburg, 2015, pp. 1091-1096.
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 簡便・迅速・安価にロボットの構造・アクチュエータ・配線を作製
自動切断した紙の
構造形成
 カッティングプロッタを用い
た紙の自動立体構造形成
 インクジェットとカッティングプロッタを用いたロボットの作製
銀ナノ粒子を用いた
電気熱アクチュエータ
 高応答・大変位の
印刷アクチュエータ開発
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 簡便・迅速・安価にロボットの構造・アクチュエータ・配線を作製
自動切断した紙の
構造形成
 カッティングプロッタを用い
た紙の自動立体構造形成
 インクジェットとカッティングプロッタを用いたロボットの作製
銀ナノ粒子を用いた
電気熱アクチュエータ
 高応答・大変位の
印刷アクチュエータ開発
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
切断した紙の自動構造形成
4 cm
×64
約15分で紙の構造形成が完了
紙のサイズ:297×210 mm
 カッティングプロッタを用いた構造形成
カッティングプロッタを応用することで
多様な立体構造に対応可能に
切断 印刷
H. Shigemune et al., IROS2015, (2015).
H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 カッティングプロッタを用いた構造形成
線の太さで角度を制御 曲面形状
多数の折り目 両面印刷
H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 簡便・迅速・安価にロボットの構造・アクチュエータ・配線を作製
自動切断した紙の
構造形成
 カッティングプロッタを用い
た紙の自動立体構造形成
 インクジェットとカッティングプロッタを用いたロボットの作製
銀ナノ粒子を用いた
電気熱アクチュエータ
 高応答・大変位の
印刷アクチュエータ開発
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 アクチュエータの構成
 電気熱アクチュエータの原理
 銀インクアクチュエータの特性
カーボンアクチュエータ 銀インクアクチュエータ
カーボン
(スパチュラで塗布)
導電層(印刷法)
銀
(インクジェット印刷)
4.0 × 102
導電率[𝐦−𝟏
𝛀−𝟏
] 1.1 × 106
エポキシ
(メイヤーロッド法)
熱膨張層(印刷法)
ポリウレタン
(メイヤーロッド法)
8.7 × 10−5
熱膨張係数[℃−𝟏
] 1.1 × 10−4
H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
カーボンアクチュエータ 銀インクアクチュエータ
断面図断面図 上部からの写真 上部からの写真
電圧 [V] 電流 [A]
スイッチング
時間 [s]
7.3 0.80 50/50
電圧 [V] 電流 [A]
スイッチング
時間 [s]
3.1 0.21 15/15
2 cm
最大変位量
7.5 mm
最大変位量
3.9 mm
×64 ×16
H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 簡便・迅速・安価にロボットの構造・アクチュエータ・配線を作製
自動切断した紙の
構造形成
 カッティングプロッタを用い
た紙の自動立体構造形成
 インクジェットとカッティングプロッタを用いたロボットの作製
銀ナノ粒子を用いた
電気熱アクチュエータ
 高応答・大変位の
印刷アクチュエータ開発
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
×16
5 cm
印刷・切断パターン
駆動の様子
構造形成用
配線・アクチュエータ用
 構造形成法
構造形成用紙の構造形成を利用して
異なる性質を持つシートの構造形成に利用
 印刷適用範囲
 配線
 アクチュエータの
導電層
 構造形成
配線の構成
を同一の
インクジェットプリンタ
で設計可能
H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
Chapter. 3
Development and actuation of self-folding wiring board
 H. Shigemune, S. Maeda, V. Cacucciolo, Y. Iwata, E. Iwase, S. Hashimoto and
S. Sugano, “Printed paper robot driven by electrostatic actuator,” IEEE
Robotics and Automation Letters, vol. 2, no. 2, pp. 1001-1007, Apr. 2017.
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
変形の曲率が制限される
従来研究:二種の紙の貼り合わせ
従来研究:電気熱アクチュエータ
熱拡散現象に起因する
熱アクチュエータの応答性
2 cm
 これまでの研究の欠点 1枚の紙に構造・配線を印刷
Scratch Drive Actuator
MEMSで利用
されている原理で
静電接着を
用いて駆動
剥離
接着
H. Shigemune et al., “Printed paper robot driven by electrostatic actuator,” IEEE Robotics and Automation Letters, vol. 2, no. 2, pp. 1001-1007, 2017.
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 64
目的:インクジェット印刷で作製される立体紙回路基板の開発
・簡便・迅速な立体回路基板作製法の提案
・印刷ロボット(ペーパーメカトロニクス)の基盤となる技術
A. Islam et. al., J. Manuf. Technol., (2009).
Voxel8, Harvard University. S. Felton et. al., Science, (2014).
Molded interconnect device
Multi-material 3D printer Self-folding robot
・ 射出成型
・ 複数の工程
・ 3Dプリンタの開発
・ 3次元実装
 立体回路
・ 構造形成に熱を利用
・ 構造形成用の配線
形状と電子回路の一体化(軽量・コンパクト)
PCB origami
・ 折れるプリント基板
・ 手で構造形成
Y. Sterman et. al., J. Mech. Design, (2013).
構造ベース 回路ベース
従来の平面加工技術を応用可能
H. Shigemune et al., “Printed paper robot driven by electrostatic actuator,” IEEE Robotics and Automation Letters, vol. 2, no. 2, pp. 1001-1007, 2017.
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 1枚の紙に対して構造と配線を印刷、静電アクチュエータによって駆動
自動構造形成する
立体紙回路基板の開発
 1枚の紙の上に
構造と配線を印刷
 立体紙回路基板の開発と駆動
静電アクチュエータによる
印刷ロボットの駆動
 静電接着・剥離による
従来より高速な駆動
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙基板の自動立体構造形成
66
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙基板の自動立体構造形成
67
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙基板の自動立体構造形成
68
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 紙基板の自動立体構造形成
変形の曲率が制限される
自発的に手首に
巻きつくコイルパターン
立体紙回路基板
⇒ 低コスト、軽量、フレキシブル
⇒ ウェアラブルデバイスへの展開
従来研究:二種の紙の貼り合わせ
印刷順序
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 立体紙基板を利用した静電印刷ロボット
従来研究:電気熱アクチュエータ
熱拡散現象に起因する
熱アクチュエータの応答性
2 cm
最大速度: 8.94 mm/s
印刷順序 印刷物
5 mm
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 振動で駆動するロボットの解析
Scratch Drive Actuator
MEMSで利用
されている原理で
静電接着を
用いて駆動
 1ステップの変位量
 駆動に必要な電圧
早川 他, T.IEE Japan, Vol.118-E, No. 3, (1998).
𝛿𝑥 ≈
27𝜖0 𝜖 𝑟,𝑖ℎ6
4𝐸𝑑𝑡3
1
4
𝑉
𝑉𝑝 ≈
π
4
2 𝐸
𝜖0 𝜖 𝑟,𝑖
∙
𝛿0
3
𝑡3
12𝐿4
SDAの模式図
𝜖0:真空の誘電率, 𝜖 𝑟,𝑖:絶縁膜の比誘電率
ℎ:ロボットの高さ, 𝐸:紙のヤング率
𝑑:絶縁膜の厚み, 𝑡:紙の厚み, 𝑉:印可電圧
𝜖0:真空の誘電率, 𝜖 𝑟,𝑖:絶縁膜の比誘電率
𝛿0:ロボットの高さ, 𝐸:紙のヤング率
𝐿:ロボット後部長さ, 𝑡:紙の厚み
変位
電圧
引き込むために
必要な電圧
𝑉𝑝
M. Brenner et. al., NSTI conference, (2004).
Zipper actuatorのモデルを
利用して引き込み電圧を計算
𝑉𝑝 ≈ 3950
駆動電圧: 4 kV
𝛿𝑥 ≈ 9.5 mm
When ℎ = 10 mm
𝛿𝑥 = 36 μm
Experimental value
𝛿𝑥 ≈ 39 μm
When ℎ = 4.1 mm
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 研究の構成
Chapter 1
Chapter 2
構造
自動立体構造
形成法の確立
自動切断した紙の
構造形成
配線
ペン・ヘラを用いた
直接塗布
インクジェットプリンタを
用いた配線形成
アクチュエータ
印刷法を用いた紙電気熱
アクチュエータの開発
高応答・大変形する
紙電気熱アクチュエータ
Chapter 3
1枚の紙面上での
構造と配線の同時設計
静電接着を利用した
静電アクチュエータ
2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017
 研究の構成
Chapter 1
Chapter 2
構造
自動立体構造
形成法の確立
自動切断した紙の
構造形成
配線
ペン・ヘラを用いた
直接塗布
インクジェットプリンタを
用いた配線形成
アクチュエータ
印刷法を用いた紙電気熱
アクチュエータの開発
高応答・大変形する
紙電気熱アクチュエータ
Chapter 3
1枚の紙面上での
構造と配線の同時設計
静電接着を利用した
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  • 1. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 印刷法を用いたロボット作製法とその数理 早稲田大学 総合機械工学科 菅野研究室 博士1年 重宗 宏毅
  • 2. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 1.研究背景 2.研究目的 3.提案手法 3.1 Design and development of printed paper robot  H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara, N. Hosoya and S. Hashimoto, “Origami Robot: A Self-folding Paper Robot with an Electrothermal Actuator Created by Printing,” in IEEE/ASME Transactions on Mechatronics , vol. 21, no. 6, pp. 2746-2754, Dec. 2016. 3.2 Development of printed robot using desktop printer and cutting plotter  H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara, U. Koike and S. Hashimoto, “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,”, 2015 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS), Hamburg, 2015, pp. 1091-1096. 3.3 Development and actuation of self-folding wiring board  H. Shigemune, S. Maeda, V. Cacucciolo, Y. Iwata, E. Iwase, S. Hashimoto and S. Sugano, “Printed paper robot driven by electrostatic actuator,” IEEE Robotics and Automation Letters, vol. 2, no. 2, pp. 1001-1007, Apr. 2017. 4.全体のまとめ  印刷法  折り紙  紙  折り紙ロボット
  • 3. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  ペーパーメカトロニクス シート材料に各要素を印刷することでロボットを作製 印刷法による自動作製の特徴  簡便・迅速な印刷法の特徴による生産性の向上  ロボット作製時の特定の技術の自動化  二次元印刷パターンとロボット機能というロボットの見方を提案 1.印刷 2.組み上がり 3.駆動
  • 4. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 印刷 紙 折り紙 ロボット ペーパーメカトロニクス
  • 5. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 印刷 紙 折り紙 ロボット ペーパーメカトロニクス
  • 6. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷法の歴史 筆写だった文章を簡便に複製する手段として発明された 紙の発明 文献 http://www.timetw.com/40650.html 蔡倫が発明(105年) 印刷の発明 文献 http://www5b.biglobe.ne.jp/~tanzawa/matsu/photo/029.jpg 世界最古の印刷物(764年) 百万塔陀羅尼(日本) 参考文献 早わかり印刷の知識: “版式の原理”から“デジタル技術”の基礎まで
  • 8. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 有版式印刷 利点  大量生産性が高い  様々なインクが印刷できる (粘度、表面張力、粒径など) 欠点  工数が多い  異なるパターンを印刷するのに 新たな版を作る必要がある 有版印刷の例 (スクリーン印刷)
  • 9. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 無版式印刷 利点  初期費用が小さい  初期工数が小さい  手軽 欠点(特にインクジェット)  大量生産性に劣る  インクの特性が極端に限られる 小ロット・多品種生産 無版印刷の例 (インクジェットプリンタ) (カッティングプロッタ)
  • 10. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 必要な時に素早く作製
  • 11. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  2次元インクジェット印刷  産業用インクジェットプリンタ 利点 ヘッドを調整・交換可能 ⇒ インクを作りこむ必要なし ⇒ ヘッドを交換可能 欠点 高価(~数百万)  家庭用インクジェットプリンタ 利点 安価・簡便 欠点 ヘッドを調整・交換不可 ⇒ インクの作りこみが必要 ⇒ ヘッドが壊れたら本体ごと交換 Dimatix DMP-2850, Fujifilm PIXUS iP7230, Canon
  • 12. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 印刷 紙 折り紙 ロボット ペーパーメカトロニクス
  • 13. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  メカトロニクスの構成要素 • 制御部 アクチュエータへの動作指令を行う部分 • センサ 機構の状態を計測し、制御部に受け渡す装置 • エネルギー源 アクチュエータのパワー源 • 構造(メカニズム) アクチュエータによって操作される運動系 • アクチュエータ 機構を動かす駆動装置
  • 14. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷法を用いたメカトロニクスの構成要素の開発 • 制御部 アクチュエータへの動作指令を行う部分 • センサ 機構の状態を計測し、制御部に受け渡す装置 • エネルギー源 アクチュエータのパワー源 • 構造(メカニズム) アクチュエータによって操作される運動系 • アクチュエータ 機構を動かす駆動装置 プリンテッド エレクトロニクス T. Takenobu et al., Applied Physics Express, (2009). プリンテッドメカニクス 構造・動きを付与することによる 更なる機能の向上
  • 15. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷デバイスの紹介(制御部) T. Takenobu et al., Applied Physics Express, (2009). 印刷カーボンナノチューブトランジスタの駆動特性 トランジスタとしての 性能を確認 • ゲート電圧 • ドレイン電流 • ON/OFF比 • ヒステリシス 電極:金 基板:シリコン 産業用インクジェットプリンタ ⇒ CNTは低分散 印刷カーボンナノチューブトランジスタの例
  • 16. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷デバイスの紹介(制御部) T. Takenobu et al., Applied Physics Express, (2009). フレキシブル印刷CNTトランジスタの例 電極:金 基板:シリコン 産業用インクジェットプリンタ ⇒ CNTは低分散 ポリイミド基板上に 形成することでフレキシブルな トランジスタを開発 印刷カーボンナノチューブトランジスタの例
  • 17. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷デバイスの紹介(センサ) T. Hashizume et al., UbiComp2016, (2016). 家庭用インクジェットプリンタを用いた 配線印刷 家庭用インクジェットプリンタで 圧力センサを印刷 可撓性が高く、安価な紙に印刷 ⇒ IoT, ウェアラブルデバイス との親和性が高いと考えられる コイルを使って非接触で測定可能
  • 18. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷デバイスの紹介(エネルギー源) L. Hu et al., PNAS, (2009).  紙/CNT 電源 K. Sun et al., Advanced Materials, (2013).  3D printed Li-ion battery 正極用材料:LFP 負極用材料:LTO 3Dプリンタ用インクを開発し ~ 1mm のLiイオン電池を作製 電極:CNT 基板:紙 紙面上に電源を作製 プラスチック材料と比較して インクが基板に定着する
  • 19. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷法を用いたメカトロニクスの構成要素の開発 • 制御部 アクチュエータへの動作指令を行う部分 • センサ 機構の状態を計測し、制御部に受け渡す装置 • エネルギー源 アクチュエータのパワー源 • 構造(メカニズム) アクチュエータによって操作される運動系 • アクチュエータ 機構を動かす駆動装置 プリンテッド エレクトロニクス T. Takenobu et al., Applied Physics Express, (2009). [1] プリンテッドメカニクス 構造・動きを付与することによる 更なる機能の向上
  • 20. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷デバイスの紹介(構造)  折り紙  3Dプリンタ Personal 3Dprinter MakerBot Y. Liu et al., Soft Matter., (2011). H. Sugihara, “Ready to Crawl” E. Hawkes, PNAS, (2009).
  • 21. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷デバイスの紹介(アクチュエータ) C. Wang et al., Mat. Res. Lett., (2012). A. S. Chen et al., ICRA, (2014). Paper zipper actuator 高分子フィルムの熱膨張によって駆動  2D Printed actuator ロボットの駆動
  • 22. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷デバイスの紹介(アクチュエータ)  3D printed composites R. MacCurdy et al., ICRA, (2016). S. Sundaram et al., Advanced Materials Technologies, (2017).
  • 23. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 印刷 紙 折り紙 ロボット ペーパーメカトロニクス
  • 24. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙  紙の種類  新聞紙  印刷紙  包装紙  衛生用紙 • トイレットペーパー  雑種紙 • トレーシングペーパー • 書道の半紙 • 和紙  紙の特徴  表裏  厚み  強度 • 引張 • 圧縮 • 破断  透明度  紙目(縦目・横目)  保存性  印刷適性 参考:筑波大 江前先生, “紙の基礎と印刷適性-構造・物性・加工・印刷品質評価-.” 株式会社 宗次 “紙の特性,” http://www.munetsugu.co.jp/tips/property.html 様々な特徴を持つ紙が大量生産されている
  • 25. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙デバイス  Memory  Analysis sytem  Display  Microscope グルコース測定機器 従来 : $ 50 + $ 0.30 * n 提案 : $ 0.05 * n 大量生産に強いL. Hong et al., Low cost microfluidics in healthcare. J. Cybulski et al., PLOS one, (2014) . ・最大50時間 ・頑丈 ・1 $/unit 様々なタイプの方式を適用可能(明暗視野、蛍光) 感染症の元となる寄生虫の観察・特定 D. Lien et al., ACS nano, (2014) . 可燃、裁断可 ⇒ 使い捨て ⇒ 高保守性 S. Olberbing., UIST2014, (2014) .
  • 26. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 印刷 紙 折り紙 ロボット ペーパーメカトロニクス
  • 27. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  折り紙の歴史と産業応用 https://shikinobi.com/wp-content/uploads/2016/07/tsuru2.jpg Robert Lang, https://www.youtube.com/watch?v=DJ4hDppP_SQ http://www.langorigami.com/article/crease-patterns-art
  • 28. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  折り紙の歴史と産業応用 ORIPA, 筑波大, 三谷先生, https://youtu.be/F89Qrp89q4U. 明治大, 萩原先生, http://www.meiji.net/magazine/knowledge/vol50_ichiro-hagiwara. ナマコ折りを応用した 血管ステント 北大,繁富先生 http://www.nikkei.com/article/DGKKZO 82327920T20C15A1MZ9000/ 東大, 舘先生, https://youtu.be/GAnW-KU2yn4.
  • 29. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  様々な折り方 http://www.athome- academy.jp/archive/mathematics_physics/0000001014_all.html  三浦折り  吉村パターン 折ることで 強度が増す 缶に応用 折り紙研究ノート(三谷純), http://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/origami/main.html https://www.youtube.com/watch?v=nw5RLvN7fYA  なまこ折り http://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/origami/main.html
  • 30. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 印刷 紙 折り紙 ロボット ペーパーメカトロニクス
  • 31. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  Folding in robotics (2016 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems workshop) Sam Felton, Mike Tolley, Robert Wood. Harvard University Kyu-Jin Cho Seoul National University Jamie Paik EPFL Duncan Haldane Florida State University Daniela Rus MIT Self-assembly Deployable Rapid-prototyping Scalable Light weight
  • 32. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  Folding in robotics Sam Felton, Mike Tolley, Robert Wood. Harvard University Felton, S., Tolley, M., Demaine, E., Rus, D., & Wood, R. (2014). A method for building self-folding machines. Science, 345(6197), 644-646. マイクロコントローラで折り順序を制御
  • 33. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  Folding in robotics B. An et al. An End-to-End Approach to Making Self-Folded 3D Surface Shapes by Uniform Heating., ICRA2014, pp. 1466-1473, (2014).
  • 34. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  Folding in robotics B. An et al. An End-to-End Approach to Making Self-Folded 3D Surface Shapes by Uniform Heating., ICRA2014, pp. 1466-1473, (2014). 屈曲する原理 ギャップと角度の関係
  • 35. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  Folding in robotics (2016 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems workshop) Daniela Rus Group MIT 障害物も踏破可能 S. Miyashita et al. An untethered miniature origami robot that self-folds, walks, swims, and Degrades., ICRA2015, pp. 1490-1496, (2015).
  • 36. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 印刷 紙 折り紙 ロボット ペーパーメカトロニクス
  • 37. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  ペーパーメカトロニクス シート材料に各要素を印刷することでロボットを作製 印刷法による自動作製の特徴  簡便・迅速な印刷法の特徴による生産性の向上  ロボット作製時の特定の技術の自動化  二次元印刷パターンとロボット機能というロボットの見方を提案 1.印刷 2.組み上がり 3.駆動
  • 38. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  研究の構成 Chapter 1 Chapter 2 構造 自動立体構造 形成法の確立 自動切断した紙の 構造形成 配線 ペン・ヘラを用いた 直接塗布 インクジェットプリンタを 用いた配線形成 アクチュエータ 印刷法を用いた紙電気熱 アクチュエータの開発 高応答・大変形する 紙電気熱アクチュエータ Chapter 3 1枚の紙面上での 構造と配線の同時設計 静電接着を利用した 静電アクチュエータ
  • 39. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 Chapter. 1 Design and development of printed paper robot  H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara and S. Hashimoto, “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” 2014 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS), Chicago, IL, 2014, pp. 536-541.  H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara, N. Hosoya and S. Hashimoto, “Origami Robot: A Self- folding Paper Robot with an Electrothermal Actuator Created by Printing,” in IEEE/ASME Transactions on Mechatronics , vol. 21, no. 6, pp. 2746-2754, Dec. 2016.
  • 40. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙面上に印刷法を用いて、構造形成とアクチュエータの搭載を行う 高揮発性インクによる 紙の構造形成  インクとの相互作用による 紙の自動立体構造形成  印刷法を用いた機構とアクチュエータの開発と統合 紙を基板とする 電気熱アクチュエータ  紙面上で駆動する 印刷アクチュエータ 印刷紙ロボットの駆動
  • 41. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙面上に印刷法を用いて、構造形成とアクチュエータの搭載を行う 高揮発性インクによる 紙の構造形成  インクとの相互作用による 紙の自動立体構造形成  印刷法を用いた機構とアクチュエータの開発と統合 紙を基板とする 電気熱アクチュエータ  紙面上で駆動する 印刷アクチュエータ 印刷紙ロボットの駆動
  • 42. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  インクジェットプリンタを用いた構造形成 紙の自動立体構造形成 5 cm ×64 Size of paper:148×105 mm Hydro-fold by Christophe Guberan C.Guberan, dezeen magazine, 2012, http://www.dezeen.com/2012/04/13/hydro-fold-by-christophe-guberan/. H. Shigemune et al., “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” IROS2014, pp. 536-541, (2014).
  • 43. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  印刷線幅  紙の厚さ  湿度  紙目  結果  制御パラメータ 解析手法 画像解析ソフトを用いて 上手の角度を3回測定し平均を取る  折れ角度の制御についての実験  角度の測定法 H. Shigemune et al., “Origami Robot: A Self-folding Paper Robot with an Electrothermal Actuator Created by Printing,” in IEEE/ASME Transactions on Mechatronics , vol. 21, no. 6, pp. 2746-2754, (2016).
  • 44. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙面上に印刷法を用いて、構造形成とアクチュエータの搭載を行う 高揮発性インクによる 紙の構造形成  インクとの相互作用による 紙の自動立体構造形成  印刷法を用いた機構とアクチュエータの開発と統合 紙を基板とする 電気熱アクチュエータ  紙面上で駆動する 印刷アクチュエータ 印刷紙ロボットの駆動
  • 45. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  アクチュエータの構成  電気熱アクチュエータの原理  カーボンアクチュエータ カーボンアクチュエータ 導電層(印刷法) カーボン (スパチュラで塗布) 導電率[𝐦−𝟏 𝛀−𝟏 ] 4.0 × 102 熱膨張層(印刷法) エポキシ (メイヤーロッド法) 熱膨張係数[℃−𝟏 ] 8.7 × 10−5概念図 断面図 H. Shigemune et al., “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” IROS2014, pp. 536-541, (2014).
  • 46. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 1. 一様な電流に伴う均一な温度分布 2. 断面積の増加に伴う抵抗値の減少 低温かつ低電圧での駆動が可能 導電率の高い銀ペーストを長辺に塗布  カーボンアクチュエータの構成 アクチュエータ温度測定 完成図 赤外線サーモグラフィ使用 H. Shigemune et al., “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” IROS2014, pp. 536-541, (2014).
  • 47. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  カーボンアクチュエータの特性解析  実験条件 紙厚 [mm] 樹脂厚 [mm] 樹脂 A 0.064 0.047 エポキシ 薄い B 0.082 0.086 エポキシ 厚い C 0.064 0.046 ポリウレタン 膨張率の 高い樹脂 紙厚・印刷厚・樹脂を調整 異なる特徴を持つアクチュエータを作製  解析方法 • 実験 • 有限要素法解析 • 解析解 1 R∞ − 1 𝑅0 = 6𝛼𝑇 𝐸1 ′ ℎ1 2 − 𝐸2 ′ ℎ2 2 2 𝐸1 ′ 𝐸2 ′ ℎ1ℎ2 ℎ1 + ℎ2 + 4 ℎ1 + ℎ2 Autodesk Simulation MultiPhysics 静解析 • 紙厚は従来技術で調整可能 • 樹脂厚は印刷法で調整可能 オーブンに投入 平衡状態 画像解析で変位を測定 H. Shigemune et al., “Origami Robot: A Self-folding Paper Robot with an Electrothermal Actuator Created by Printing,” in IEEE/ASME Transactions on Mechatronics , vol. 21, no. 6, pp. 2746-2754, (2016).
  • 48. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  カーボンアクチュエータの特性解析  実験条件 紙厚 [mm] 樹脂厚 [mm] 樹脂 A 0.064 0.047 エポキシ 薄い B 0.082 0.086 エポキシ 厚い C 0.064 0.046 ポリウレタン 膨張率の 高い樹脂 紙厚・印刷厚・樹脂を調整 異なる特徴を持つアクチュエータを作製  解析方法 • 実験 • 有限要素法解析 • 解析解 H. Shigemune et. al., IEEE Transactions on Mechatronics 物性値を内挿することで 3つの結果をフィッティング 材料 熱膨張係数 [℃−1 ] 紙 5.6 × 10−5 ポリウレタン 1.1 × 10−4  実験結果 推定した物性値
  • 49. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙面上に印刷法を用いて、構造形成とアクチュエータの搭載を行う 高揮発性インクによる 紙の構造形成  インクとの相互作用による 紙の自動立体構造形成  印刷法を用いた機構とアクチュエータの開発と統合 紙を基板とする 電気熱アクチュエータ  紙面上で駆動する 印刷アクチュエータ 印刷紙ロボットの駆動
  • 50. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 0 5 10 15 20 25 0 100 200 300 400 500 Displacement(mm) Time (s) 1ステップ 6.7 mm (80秒) 紙ロボット前足部の変位の時間変化 ×64 2 cm 印刷パターン 駆動の様子 印刷したアクチュエータを用いて 印刷した構造から運動を生成 電圧:8.3 -8.8 V 電流: 0.80 A H. Shigemune et al., “Design of paper mechatronics: Towards a fully printed robot,” IROS2014, pp. 536-541, (2014).
  • 51. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 Chapter. 2 Development of printed robot using desktop printer and cutting plotter  H. Shigemune, S. Maeda, Y. Hara, U. Koike and S. Hashimoto, “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,”, 2015 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS), Hamburg, 2015, pp. 1091-1096.
  • 52. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  簡便・迅速・安価にロボットの構造・アクチュエータ・配線を作製 自動切断した紙の 構造形成  カッティングプロッタを用い た紙の自動立体構造形成  インクジェットとカッティングプロッタを用いたロボットの作製 銀ナノ粒子を用いた 電気熱アクチュエータ  高応答・大変位の 印刷アクチュエータ開発
  • 53. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  簡便・迅速・安価にロボットの構造・アクチュエータ・配線を作製 自動切断した紙の 構造形成  カッティングプロッタを用い た紙の自動立体構造形成  インクジェットとカッティングプロッタを用いたロボットの作製 銀ナノ粒子を用いた 電気熱アクチュエータ  高応答・大変位の 印刷アクチュエータ開発
  • 54. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 切断した紙の自動構造形成 4 cm ×64 約15分で紙の構造形成が完了 紙のサイズ:297×210 mm  カッティングプロッタを用いた構造形成 カッティングプロッタを応用することで 多様な立体構造に対応可能に 切断 印刷 H. Shigemune et al., IROS2015, (2015). H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
  • 55. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  カッティングプロッタを用いた構造形成 線の太さで角度を制御 曲面形状 多数の折り目 両面印刷 H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
  • 56. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  簡便・迅速・安価にロボットの構造・アクチュエータ・配線を作製 自動切断した紙の 構造形成  カッティングプロッタを用い た紙の自動立体構造形成  インクジェットとカッティングプロッタを用いたロボットの作製 銀ナノ粒子を用いた 電気熱アクチュエータ  高応答・大変位の 印刷アクチュエータ開発
  • 57. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  アクチュエータの構成  電気熱アクチュエータの原理  銀インクアクチュエータの特性 カーボンアクチュエータ 銀インクアクチュエータ カーボン (スパチュラで塗布) 導電層(印刷法) 銀 (インクジェット印刷) 4.0 × 102 導電率[𝐦−𝟏 𝛀−𝟏 ] 1.1 × 106 エポキシ (メイヤーロッド法) 熱膨張層(印刷法) ポリウレタン (メイヤーロッド法) 8.7 × 10−5 熱膨張係数[℃−𝟏 ] 1.1 × 10−4 H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
  • 58. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 カーボンアクチュエータ 銀インクアクチュエータ 断面図断面図 上部からの写真 上部からの写真 電圧 [V] 電流 [A] スイッチング 時間 [s] 7.3 0.80 50/50 電圧 [V] 電流 [A] スイッチング 時間 [s] 3.1 0.21 15/15 2 cm 最大変位量 7.5 mm 最大変位量 3.9 mm ×64 ×16 H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
  • 59. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  簡便・迅速・安価にロボットの構造・アクチュエータ・配線を作製 自動切断した紙の 構造形成  カッティングプロッタを用い た紙の自動立体構造形成  インクジェットとカッティングプロッタを用いたロボットの作製 銀ナノ粒子を用いた 電気熱アクチュエータ  高応答・大変位の 印刷アクチュエータ開発
  • 60. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 ×16 5 cm 印刷・切断パターン 駆動の様子 構造形成用 配線・アクチュエータ用  構造形成法 構造形成用紙の構造形成を利用して 異なる性質を持つシートの構造形成に利用  印刷適用範囲  配線  アクチュエータの 導電層  構造形成 配線の構成 を同一の インクジェットプリンタ で設計可能 H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
  • 61. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 H. Shigemune et al., “Kirigami robot: Making paper robot using desktop cutting plotter and inkjet printer,” IROS 2015, pp. 1091-1096, (2015).
  • 62. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 Chapter. 3 Development and actuation of self-folding wiring board  H. Shigemune, S. Maeda, V. Cacucciolo, Y. Iwata, E. Iwase, S. Hashimoto and S. Sugano, “Printed paper robot driven by electrostatic actuator,” IEEE Robotics and Automation Letters, vol. 2, no. 2, pp. 1001-1007, Apr. 2017.
  • 63. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 変形の曲率が制限される 従来研究:二種の紙の貼り合わせ 従来研究:電気熱アクチュエータ 熱拡散現象に起因する 熱アクチュエータの応答性 2 cm  これまでの研究の欠点 1枚の紙に構造・配線を印刷 Scratch Drive Actuator MEMSで利用 されている原理で 静電接着を 用いて駆動 剥離 接着 H. Shigemune et al., “Printed paper robot driven by electrostatic actuator,” IEEE Robotics and Automation Letters, vol. 2, no. 2, pp. 1001-1007, 2017.
  • 64. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017 64 目的:インクジェット印刷で作製される立体紙回路基板の開発 ・簡便・迅速な立体回路基板作製法の提案 ・印刷ロボット(ペーパーメカトロニクス)の基盤となる技術 A. Islam et. al., J. Manuf. Technol., (2009). Voxel8, Harvard University. S. Felton et. al., Science, (2014). Molded interconnect device Multi-material 3D printer Self-folding robot ・ 射出成型 ・ 複数の工程 ・ 3Dプリンタの開発 ・ 3次元実装  立体回路 ・ 構造形成に熱を利用 ・ 構造形成用の配線 形状と電子回路の一体化(軽量・コンパクト) PCB origami ・ 折れるプリント基板 ・ 手で構造形成 Y. Sterman et. al., J. Mech. Design, (2013). 構造ベース 回路ベース 従来の平面加工技術を応用可能 H. Shigemune et al., “Printed paper robot driven by electrostatic actuator,” IEEE Robotics and Automation Letters, vol. 2, no. 2, pp. 1001-1007, 2017.
  • 65. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  1枚の紙に対して構造と配線を印刷、静電アクチュエータによって駆動 自動構造形成する 立体紙回路基板の開発  1枚の紙の上に 構造と配線を印刷  立体紙回路基板の開発と駆動 静電アクチュエータによる 印刷ロボットの駆動  静電接着・剥離による 従来より高速な駆動
  • 66. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙基板の自動立体構造形成 66
  • 67. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙基板の自動立体構造形成 67
  • 68. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙基板の自動立体構造形成 68
  • 69. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  紙基板の自動立体構造形成 変形の曲率が制限される 自発的に手首に 巻きつくコイルパターン 立体紙回路基板 ⇒ 低コスト、軽量、フレキシブル ⇒ ウェアラブルデバイスへの展開 従来研究:二種の紙の貼り合わせ 印刷順序
  • 70. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  立体紙基板を利用した静電印刷ロボット 従来研究:電気熱アクチュエータ 熱拡散現象に起因する 熱アクチュエータの応答性 2 cm 最大速度: 8.94 mm/s 印刷順序 印刷物 5 mm
  • 71. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  振動で駆動するロボットの解析 Scratch Drive Actuator MEMSで利用 されている原理で 静電接着を 用いて駆動  1ステップの変位量  駆動に必要な電圧 早川 他, T.IEE Japan, Vol.118-E, No. 3, (1998). 𝛿𝑥 ≈ 27𝜖0 𝜖 𝑟,𝑖ℎ6 4𝐸𝑑𝑡3 1 4 𝑉 𝑉𝑝 ≈ π 4 2 𝐸 𝜖0 𝜖 𝑟,𝑖 ∙ 𝛿0 3 𝑡3 12𝐿4 SDAの模式図 𝜖0:真空の誘電率, 𝜖 𝑟,𝑖:絶縁膜の比誘電率 ℎ:ロボットの高さ, 𝐸:紙のヤング率 𝑑:絶縁膜の厚み, 𝑡:紙の厚み, 𝑉:印可電圧 𝜖0:真空の誘電率, 𝜖 𝑟,𝑖:絶縁膜の比誘電率 𝛿0:ロボットの高さ, 𝐸:紙のヤング率 𝐿:ロボット後部長さ, 𝑡:紙の厚み 変位 電圧 引き込むために 必要な電圧 𝑉𝑝 M. Brenner et. al., NSTI conference, (2004). Zipper actuatorのモデルを 利用して引き込み電圧を計算 𝑉𝑝 ≈ 3950 駆動電圧: 4 kV 𝛿𝑥 ≈ 9.5 mm When ℎ = 10 mm 𝛿𝑥 = 36 μm Experimental value 𝛿𝑥 ≈ 39 μm When ℎ = 4.1 mm
  • 72. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  研究の構成 Chapter 1 Chapter 2 構造 自動立体構造 形成法の確立 自動切断した紙の 構造形成 配線 ペン・ヘラを用いた 直接塗布 インクジェットプリンタを 用いた配線形成 アクチュエータ 印刷法を用いた紙電気熱 アクチュエータの開発 高応答・大変形する 紙電気熱アクチュエータ Chapter 3 1枚の紙面上での 構造と配線の同時設計 静電接着を利用した 静電アクチュエータ
  • 73. 2017/3/29 数理人 Ⓒ SHALAB 2017  研究の構成 Chapter 1 Chapter 2 構造 自動立体構造 形成法の確立 自動切断した紙の 構造形成 配線 ペン・ヘラを用いた 直接塗布 インクジェットプリンタを 用いた配線形成 アクチュエータ 印刷法を用いた紙電気熱 アクチュエータの開発 高応答・大変形する 紙電気熱アクチュエータ Chapter 3 1枚の紙面上での 構造と配線の同時設計 静電接着を利用した 静電アクチュエータ

Editor's Notes

  1. 私は、シート材料に各要素を印刷することでロボットを作製することを提案し、ペーパーメカトロニクスと呼んでいます。 これは、修士時代の指導教員 橋本先生と議論したコンセプトですが、薄いシート状の材料をペーパーと呼んでる人達もいる、別に紙にこだわっているわけではありません。 ただ、簡便な構造形成手法が、紙の持つ特性によって達成されたため、紙を基盤として考えているというのが現状です。 この図のように、電子回路などを印刷した紙を印刷することで紙が自動的に組み上がり、電源に接続することで自立して駆動するロボットの作製を目指しています。 このように印刷法によって自動作製されるロボットの特徴としては、 印刷法の簡便・迅速といった特徴を活かした、生産性の向上が期待されること、 印刷法によって自動的に構造・配線を作成することで、特定の技術を自動化することができます。 また、二次元印刷パターンとロボット機能というロボットの見方を提案します。
  2. 私は印刷法をロボット作製に使用することを提案しています。古来から現代まで、印刷法は簡便・迅速に文章を複製する手段として利用されてきました。 手作業で筆写することは手間も時間もかかるため、印刷をすることで大量の文章を自動的に複製し、時間と労力の節約を計ってきました。 世界で最も古いといわれる印刷物は日本に存在しています。現在のところ、この「百万塔陀羅尼経」は開版年代のはっきりとした世界最古の現存印刷物とされています。 764年に起こった藤原仲麻呂の乱を平定した称徳天皇が、国家の安寧を祈願して作成しました。6年の歳月をかけて、およそ100巻印刷されたそうです。その印刷量の多さから、木版印刷ではなく金属活版を用いて印刷されていたという説が有力です。 これから650年前の中国の後漢時代には、印刷と切っても切れない関係にある紙が発明されました。当時、官廷の役人だった蔡倫が、木の皮や麻などの植物繊維を砕いて抄いたのが始まりです。西暦105年のことでした。それまで使われていた竹簡や木簡と比べてはるかに優れた、書写のための画期的な材料であることが認められたのです。現代につながる製紙技法はここで誕生しました。
  3. それからこれまで人類はいろいろな印刷法を開発し、より簡便・迅速に文章を印刷する方法を生み出してきました。 私たちは、印刷法でロボットを作製することを目標としていますが、このように、印刷法といっても様々な手法があります。 大きく分けると、印刷時に版が必要であるかどうかがポイントになります。 版が必要なものを有版式印刷、版が必要ない物を無版式印刷と呼びます。 左側が有版式印刷の例、右側が無版式印刷の例となります。 有版式印刷・無版式印刷、共に利点と欠点があります。
  4. 有版式印刷は、利点として、大量生産性が高いのと、様々なインクを印刷できるというのがあります。 一度版を作ってしまえば、大量生産ができるというのが、有版式印刷の特徴です。 ただ、版を作る手間がかかってしまうため、異なるパターンを印刷したい時に、毎回新しい版を作る必要があります。
  5. 無版式印刷は、有版式印刷とほぼ逆の特徴を持っています。 一番の特徴は、版が必要ないという点で、 版が必要ないため、初期費用・初期工数を抑えることができ、手軽に印刷することができます。 欠点としては、有版印刷に比べて、大量生産性に劣ってしまうのと、 これは特にインクジェットプリンタにおける話になりますが、数plのインクを吐出するためのヘッドは極めて繊細なため、インクの特性が極端に限られるという欠点があります。 インクの粘度・表面張力・粒径が少しでも変わるだけで、ヘッドが詰まり印刷できなくなってしまうため、インクの選定には神経を使います。 このインクの欠点を克服できれば、版を使わず、コンピュータ上の印刷データへの変更がそのまま印刷物に反映されるので、無版式印刷は小ロット・多品種生産において威力を発揮します。
  6. 私たちは、必要な時に素早く作製するという目的
  7. 一概にインクジェットプリンタと言っても
  8. 印刷法のみを用いたロボットの作製法論を構築するためには、以上のものを印刷で作製することが要求されます。 メカトロニクスの構成要素は、制御部、センサ、エネルギー源、機構、アクチュエータとなっています。
  9. 制御部、センサ、エネルギー源は、プリンテッドエレクトロニクスと呼ばれる分野で盛んに研究されています。 早稲田大学でも竹延教授がインクジェット印刷を用いたトランジスタ作製などの研究をされています。
  10. 論理回路、メモリなども開発されている
  11. 論理回路、メモリなども開発されている
  12. 家庭用インクジェットプリンタを用いるため、簡便・安価
  13. 制御部、センサ、エネルギー源は、プリンテッドエレクトロニクスと呼ばれる分野で盛んに研究されています。 早稲田大学でも竹延教授がインクジェット印刷を用いたトランジスタ作製などの研究をされています。 一方、機構とアクチュエータといった、プリンテッドメカニクスとも呼べる分野はあまり整備されておらず、 印刷法を用いた簡便な機構とアクチュエータの作製法の開発に着手しました。
  14. モータ、bluetoothのモジュールなどについては後からつけている
  15. 紙の製造工程では、パルプを一定方向に流しながら製造しますので、繊維の向きができます。紙の長辺に平行に繊維が流れている紙を縦目(T目)といいます。また紙の短辺に平行に繊維が流れている紙を横目(Y目)と言います。 紙は流れ目に添って「破りやすい」「折れやすい」「割れにくい」などの特徴があります。例えば本を印刷する時に、流れ目を目違えると、開きづらい、めくりづらい、閉じづらい本ができあがります。本は背と流れ目を並行にしなければいけません。 網の上で脱水・乾燥するから表裏ができる 表裏でも印刷適性や表面の粗さなどは変わって来る 木材のパルプは広葉樹と針葉樹で大別される。広葉樹は繊維が短く細いため、強度は高くないが表面が滑らかな紙ができる。一方針葉樹は、繊維が太く長いため、繊維間の結合が強くなり、強くて破れにくい紙ができる。 印刷紙として利用するためには、印刷目的に適した質感(白色度、不透明度、光沢、平滑性、手触り感など)を備えたうえで、印刷に必要とされる性質を満たしていなければなりません。 また、紙がカールしたり、波を打ったり、シワなどが入っていないことなどは、印刷方式に関係なく紙に求められる必要条件です。 このように、様々な特徴を持つ髪の大量生産方法が確立されていて、ユニークな特徴を持つ興味深い材料であることが伺えます。
  16. この紙の持つ特徴を生かして、紙デバイスの開発も研究されています。 ペーパーエレクトロニクスと呼ばれる、どのように紙の上に電子部品を作製するか 基板は部品の大部分を占めるため、基板の性質を変えることは、部品の性質に影響を与える。 そこで基板に、植物由来の材料セルロースによって構成された紙を利用することで、環境適合性の高いデバイスが作られるのではないかと研究されています。 一般的に、紙は吸水性が高いが、表面が粗いためどのようにしてインクを一様に定着させるかが研究のカギとなります。 軽量・低コスト・可燃などといった特徴を持つ使い捨て可能なデバイスの開発を目指して紙は注目されています。 少しペーパーエレクトロニクスから話はそれますが、紙に関連して、紙顕微鏡や紙マイクロ流路なども開発されています。 使い捨て可能かつ安価なデバイスを広く配布することで、 常に清潔で新品のデバイスを用いて感染症などを診断できると考えられていて、注目されています。
  17. 次にロボットを作製するためには、構造を形成する必要があります。構造を形成する手法として、我々は日本の伝統芸術、折り紙を用いました。
  18. 折り紙とは左上の写真、一枚の紙を折ることによって立体構造を作ることに対して名づけられています。 長方形ではない形の紙を折ったり、切り目の入った紙を折ることで、さらに多様な構造を折ることができます。 切り目を入れるものは、切り紙・ペーパークラフトと呼ばれている 左下の動画は右にあるような折り目を用いることで、動物を作製したRobert Langさんについて紹介した動画です。 右にあるような展開図の通りに折ることで、下にあるような動物の立体形状を得ることができます
  19. ORIPA は折紙の展開図を描くための専用ドローソフトです。平坦に折りたたむことができる展開図であるかどうかを判定し、折りたたみ可能な場合には、折りたたみ後の形を推測し、表示します。一般に、同じ展開図から、紙の重なり順が異なるものが複数作られます。ORIPAでは、実現可能なすべての重なり順を列挙します。 
  20. 上の図は、折り紙でよく知られている「風船」を折るときに現れる基本的なパターンなので、「風船の基本形」と呼ばれています(これ以外にも、いくつかのパターンが「~の基本形」と呼ばれています)。三角形の辺をつなげて連結することができます。展開図は長方形になります。風船の基本形はいくらでも連結できるので、数を増やすと次のような形になります。独立した1つの風船の基本形同様に、平らに折りたたむことができる一方で、支えがないとクルッと丸まってしまいます。両手でグニャグニャ動かすことができます。 
  21. 現在のところペーパーメカトロニクスは主にこの4つの要素について成り立っています。 1つ色々な方に指摘して頂いていることとして、紙にこだわるのかということ 印刷法は1つ重要な研究対象だと思っているので、こだわりたいが、 新規性があれば他の材料も利用していきたい(グラフェンやプラスチックシートなど) ただHarvardなどの研究グループがプラスチックシートを用いた自動形成は行っていたから自分は紙を用いている 応用を考えるにあたって、他の材料が適しているとなればその材料を積極的に活用していきたい
  22. 私は、シート材料に各要素を印刷することでロボットを作製することを提案し、ペーパーメカトロニクスと呼んでいます。 これは、修士時代の指導教員 橋本先生と議論したコンセプトですが、薄いシート状の材料をペーパーと呼んでる人達もいる、別に紙にこだわっているわけではありません。 ただ、簡便な構造形成手法が、紙の持つ特性によって達成されたため、紙を基盤として考えているというのが現状です。 この図のように、電子回路などを印刷した紙を印刷することで紙が自動的に組み上がり、電源に接続することで自立して駆動するロボットの作製を目指しています。 このように印刷法によって自動作製されるロボットの特徴としては、 印刷法の簡便・迅速といった特徴を活かした、生産性の向上が期待されること、 印刷法によって自動的に構造・配線を作成することで、特定の技術を自動化することができます。 また、二次元印刷パターンとロボット機能というロボットの見方を提案します。
  23. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。
  24. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。
  25. 多様な立体構造に対応することを目的として、 インクジェットプリンタと共に、曲線・直線の組み合わせを迅速に切ることができる、カッティングプロッタを使用しました。 動画の左下にあるような切断・印刷パターンを適用することで、動画のような構造の作成しました。 約15分で構造形成が完了し、紙のサイズは297×210 mmとなっております。
  26. We conducted folding analysis to characterize the self-folding. Empirically, printed line width, thickness of paper, humidity and grain direction are related to the folding angle. We measured the folding angle by changing these parameters. This angle is measured by an image processing software. We measured for three times for each parameter, and average value is plotted in graphs. Graphs at right side show results of the experiments. Wider folding angle results in larger folding angle. Lower humidity results in increasing of slope of the linear graph. As shown in bottom figure, when the line is printed along fiber direction, the paper self-folds larger. Thus, lots of parameters are related to the self-folding of paper. We need to conduct several attempts to acquire desired structure. The try and error attempts is one of major issues of this self-folding method.
  27. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。
  28. 電気熱アクチュエータの原理が上の図のようになります。 紙の上に熱膨張層、導電層を印刷します。導電層に通電をすると、ジュール熱を発します。 ジュール熱によって熱膨張層が膨張することで熱応力が発生し、アクチュエータが屈曲します。 この屈曲は、自然冷却によって解消されるため、電流のオンオフによって可逆的な屈曲を実現し、アクチュエータとして機能します。 今回、二種類の印刷電気熱アクチュエータを作製しました。 言及する特徴と致しましては、 銀インクは構造形成と同じインクジェットプリンタで印刷が可能で、室温でも一瞬で乾燥する特徴があり、 短時間で作製することができます。 また、ポリウレタンはエポキシ樹脂よりも熱膨張率が高いため、 銀インクアクチュエータの応答性は高くっています。
  29. ・断面積の増加、距離の減少に伴う抵抗値の減少 ・温度分布に偏りがあると局所的に高温な所が出来てしまう
  30. アクチュエータについても構造形成と同様に特性解析を行いました。 紙厚・印刷厚・樹脂を調整することで、異なる特徴を持つアクチュエータを作成しました。 エポキシ樹脂を用いた薄いアクチュエータと厚いアクチュエータ、またエポキシ樹脂より熱膨張率の高い ポリウレタン樹脂を用いたアクチュエータを作製しました。 解析方法は、実験・有限要素法解析・解析解を用いました。 紙の熱膨張係数は測定することが難しかったため、有限要素解析を行うさいに、実験結果にフィッティングすることによって、 紙の熱膨張係数を推定しました。 また、仮定したモデルが有効かを確認するために、ティモシェンコの貼り合わせ梁の理論を適用し、 解析解を導出することで、実験結果と解析解の関係を解析しました。 こちらが実験結果です。 それぞれのアクチュエータについて、ほぼ近しい値が得られたことがわかります。 これより、紙の熱膨張係数の推定と、 仮定したティモシェンコの貼り合わせ梁の理論モデルの有効性を確認することができました。 8分
  31. アクチュエータについても構造形成と同様に特性解析を行いました。 紙厚・印刷厚・樹脂を調整することで、異なる特徴を持つアクチュエータを作成しました。 エポキシ樹脂を用いた薄いアクチュエータと厚いアクチュエータ、またエポキシ樹脂より熱膨張率の高い ポリウレタン樹脂を用いたアクチュエータを作製しました。 解析方法は、実験・有限要素法解析・解析解を用いました。 紙の熱膨張係数は測定することが難しかったため、有限要素解析を行うさいに、実験結果にフィッティングすることによって、 紙の熱膨張係数を推定しました。 また、仮定したモデルが有効かを確認するために、ティモシェンコの貼り合わせ梁の理論を適用し、 解析解を導出することで、実験結果と解析解の関係を解析しました。 こちらが実験結果です。 それぞれのアクチュエータについて、ほぼ近しい値が得られたことがわかります。 これより、紙の熱膨張係数の推定と、 仮定したティモシェンコの貼り合わせ梁の理論モデルの有効性を確認することができました。 8分
  32. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。
  33. カーボンアクチュエータを用いたロボットの例として、移動ロボットを作製しました。 こちらが印刷パターンとなります。 カーボンアクチュエータを搭載した紙に、高揮発性インクを印刷することで構造形成をします。 こちらが駆動の様子になります。 前足部の変位の時間変化をトラッキングした結果がこちらのグラフになります。 電圧8.3~8.8Vの時に電流が0.80A流れ、1ステップで6.7mm移動しました。 電圧値が変化するのは、アクチュエータが屈曲するのに応じてアクチュエータの抵抗値が変化するためと考えられます。 このように印刷したアクチュエータを用いて、印刷した構造から運動を生成することができました。
  34. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。
  35. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。
  36. 多様な立体構造に対応することを目的として、 インクジェットプリンタと共に、曲線・直線の組み合わせを迅速に切ることができる、カッティングプロッタを使用しました。 動画の左下にあるような切断・印刷パターンを適用することで、動画のような構造の作成しました。 約15分で構造形成が完了し、紙のサイズは297×210 mmとなっております。
  37. こちらがカッティングプロッタを用いて形成した構造の例です。 線の太さで角度を制御して立方体構造を作製した例、 細いパターンを連続で並べることで、曲面形状を作製した例、 32個の折り目を同時に折ることで、サッカーボール構造を形成した例、 切った紙に両面印刷を施すことで、紙飛行機のような構造を形成した例などがあります。
  38. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。
  39. 電気熱アクチュエータの原理が上の図のようになります。 紙の上に熱膨張層、導電層を印刷します。導電層に通電をすると、ジュール熱を発します。 ジュール熱によって熱膨張層が膨張することで熱応力が発生し、アクチュエータが屈曲します。 この屈曲は、自然冷却によって解消されるため、電流のオンオフによって可逆的な屈曲を実現し、アクチュエータとして機能します。 今回、二種類の印刷電気熱アクチュエータを作製しました。 言及する特徴と致しましては、 銀インクは構造形成と同じインクジェットプリンタで印刷が可能で、室温でも一瞬で乾燥する特徴があり、 短時間で作製することができます。 また、ポリウレタンはエポキシ樹脂よりも熱膨張率が高いため、 銀インクアクチュエータの応答性は高くっています。 熱膨張層は粘度が高いため、まだインクジェットプリンタによる印刷が実現していません。 今後は熱膨張層もインクジェット印刷をすることで、全ての工程をインクジェット印刷によって実現するアクチュエータの作製を目指しています。
  40. こちらが作製した二つのアクチュエータです。 カーボンアクチュエータは紙の上にエポキシ樹脂・カーボンインクが塗布されていて、 こちらが実際の写真となります。 こちらの実験条件の時に、下のグラフのような駆動をしました。最大変位量は3.9 mmとなりました。 銀インクアクチュエータは紙の上に銀インク・ポリウレタン樹脂を印刷することで作製されています。 こちらが実際の写真で、 こちらの実験条件の時に、下のグラフのような駆動をしました。最大変位量は7.5 mmでした。
  41. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。
  42. また、銀インクアクチュエータ、紙に切断を適用することで、運搬ロボットを作製しました。 こちらの印刷・切断パターンから作製されたロボットの駆動の様子が下の動画になります。 今回は二種類の紙を使用しています。 構造形成用紙が自動的に曲がる力を利用して、異なる性質を持つシートの構造形成を同時に行いました。 両面テープで貼り合わせた紙に対して印刷することで、貼り合わされた紙も構造形成を行います。 このロボットの注目できる点として、インクジェットプリンタの印刷適用範囲があります。 このロボットの背面には、このようにインクジェットプリンタで印刷された配線が構成されています。 配線・アクチュエータの導電層・構造形成を同一のインクジェットプリンタで設計することができました。
  43. Thus, we assum the 3D wiring paper board has good affinity with wearable devices.
  44. ブレッドボードやプリント回路基板など、2次元平面に設計するのが一般的 マスクをしてエッチングすることで配線を形成するなど、複数の工程が必要 ある部分を折りたいと思っても、配線の都合上折れないということが起き得る
  45. そこで提案手法として、 紙面上に印刷法を用いて構造形成とアクチュエータの搭載を行い、ロボットの作製を行うことを提案します。 構造は高揮発性インクによる紙の構造形成、 アクチュエータは紙を基板とする電気熱アクチュエータを開発します。 それらを統合することで、構造とアクチュエータを印刷法で獲得するロボットを作製することができると考えました。