まだ定型メールの処理手動でしてるの？ Power Platform で自動化してハッピーになろう！

#avejp #JPAUG
まだ定型メールの処理手動でしてるの？
Power Platform で自動化してハッピーになろう！
【Microsoft MVP の祭典 2021】Microsoft 365 + Power Platform 利活用デモ祭!!
#avejp #JPAUG
@yamad365 https://qiita.com/yamad365
山田晃央（Yamada, Teruchika）
Microsoft MVP
Business Applications
2020 -
株式会社アイシーソフト
シニアテクニカルマネージャー

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おかげさまで AvePoint は、 2021/07/02 に NASDAQ 上場しました。
AVPT | Nasdaq Listed

今日お伝えしたいコト
• 定型メールの処理は Power Automate で自動化できる（カモ？）
• チョッとしたアイディアで、やれちゃう可能性ありますよ！
• 長くて入れ子になってる関数などを読み解くコツ
• Power Platform の設計（≒アーキテクチャー）ポイント
↑これは時間があれば

諸注意
• デモは「2021年7月初旬」の環境で構築しています
→ 将来的なアップデートで画面等が変更になる可能性があります
• Power Automate が利用できない方は、
・ライセンスが利用条件を満たしていない
・管理者によって無効化されている
などの状況が考えられます。管理者へお問い合わせください
→ 運営ｻﾝや当方へお問い合わせいただいても救えませんm(_ _)m
• 画面は「試験的な機能」がオンの状態です

#avejp #JPAUG
自己紹介
ども、やまさんデス！

yamad365
https://qiita.com/yamad365
株式会社アイシーソフト
シニアテクニカルマネジャー
http://www.icsoft.jp/
◼ Microsoft MVP
Business Applications
Power Apps 、Power Automate
◼ 愛知県名古屋市を拠点にMSクラウド部隊を率いてます
(主に M365 導入支援、利活用支援がメイン)
◼ 通称「やまさん」あるいは「火消魂のヒト」

“Yamad365”
で
検索してください！

#avejp #JPAUG
関連コミュニティ
主催だったり
運営だったり
ただの参加者だったり

Japan Power Apps User Group
LogicFlow-ja
Japan Power Virtual Agents User Group
Japan Power BI User Group
Japan Power Platform User Group
Power Automate Desktop
勉強会

https://jpsps-ngy.connpass.com
中部地区でもコミュニティ勉強会あります。
ハッシュタグ #JPSPSNGY
https://paandflow.connpass.com
ハッシュタグ #JPPUG758
※コロナ禍を乗り越えたら、また地方勢も集まってワイワイやりましょう！！

#avejp #JPAUG
デモシナリオ
皆さんのまわりにも、こんな（非効率的な）業務ありませんか？

デモシナリオ
1. システム等から『定型メール』が飛んでくる
例：会社ホームページの問い合わせ
システムからの警告やリマインド系など
2. そのメールを担当者が受信する
3. 受信したら、手作業で台帳などに転記

例えば、こんなの
件名【Demo HPからの問い合わせ】
本文
会社名：株式会社デモンストレーション
氏名：出藻シタロウ
ふりがな：でもしたろう
メール：demo@xxx.domain
電話番号：123-456-789
住所：愛知県名古屋市のどこか
問い合わせ内容：何もしてないのに壊れました！
個人情報の取扱：同意する
こんな感じで
「定型メール」
が飛んでくるヤツ

デモシナリオ
何かのシステム
や
Webサイト等
問い合わせメール
や
通知メール
受信メールを
貯める場所
①システム等
から
定型メールがくる
②担当者が、
メールを
転記する…
③Excel やら
リストやら
に貯める
手作業
メンドウ！

デモシナリオ：課題
や
Webサイト等
や
通知メール
受信メールを
貯める場所
ここは外部で
手が出せない転記の時間
もったいない！

デモシナリオ：ポイント
1. 「メールを転記する」という苦行手作業
2. メールを送ってくるシステムは手が出せない前提
→ 例：サードパーティー製品や、
レガシィシステムのイメージ
3. Microsoft 365（または Office 365）は導入済み
→ Power Automate、Power Apps も利用できる前提
→ 上記2種の有償ライセンスは持っていない

手作業やめましょ。
例のアレで！

#avejp #JPAUG
Power Automate とは？
簡単なおさらい

Power Automate(ぱわーおうとめいと)
上記は https://flow.microsoft.com/ja-jp/ より
■超☆個人的なザックリ説明
所謂“システムの自動化”のための「ワークフロー」ソリューション。
トリガーと呼ばれる「何かの条件に合致したら」で自動的に起動(発火)し、
作成済みの処理に従って自動でデータ連携などをしてくれる便利なソリューション。

#avejp #JPAUG
Power Automate による改善例デモ
メール着弾 → Power Automate で分解 → 自動でデータソースへ登録

デモでは、
手動でメール送信
デモのアーキテクチャー
や
Webサイト等
や
通知メール
データを貯める場所
①M365で
メール受信
②
Power Automate
メール自動解析
③
SPOへ
解析結果登録

項目を説明用に削ります
件名【Demo HPからの問い合わせ】yyyy/mm/dd
本文
2行目
3行目

SharePoint Online カスタムリスト
No 表示名内部名型備考
1 タイトル Title 1行テキスト既存タイトル
2 氏名 Name 1行テキスト
3 メール Email 1行テキスト
4 問い合わせ内容 Remarks 複数行テキスト

メール文面と格納先の関係
No 表示名内部名
1 タイトル Title
2 氏名 Name
3 メール Email
4 問い合わせ内容 Remarks
件
名
【Demo HPからの問い合わせ】
yyyy/mm/dd
本
文
問い合わせ内容：何もしてないのに壊れ
ました！
2行目
3行目

■Power Automate で自動化後のフロー
■改善前の作業フロー
改善前・後の比較全部、手動😥
全部「自動」🤩

#avejp #JPAUG
Power Automate のフロー解説
「コレが正解」ってワケじゃないですが、何かのヒントになれば嬉しいです。
改善したい業務等を自動化する何か1つの足しになれば幸い。

スクショは「試験的な機能」がオンです
「Power Automate」
「試験的な機能」
で
ググって
Bing ってください

やってること
1. Outlook
1. 「振り分けルール」で件名からフォルダーへ強制移動
2. Power Automate
1. Outlook の「新しいメールが届いたとき」トリガー
→ 上記 No.1-1 のフォルダーをターゲットに指定
2. [HTML to text]アクションでメール本文をテキスト化
3. 上記テキスト化した本文を、改行コードで Split（分割）
4. 上記の分割した対象から“氏名”や“メール”で絞り込み
5. 絞り込んだ結果から“：”で分割して末尾の要素を取得=欲しい値
6. “問い合わせ内容”が見つかった場所から、
“個人情報の取扱”までの要素を文字列変数へ退避
7. ここまでに抽出した情報をSharePoint Online のリストへ登録👍
項目ぶん
繰り返し

そんなんで、
わかるかぁ！！！！

解説
（全体）
Power Automate
フローの全体像

フローの全体を要所でまとめると5つ
①
②
③
④のつづき
④ ⑤

やってること、と要所を関連付け
1. Outlook
1. 「振り分けルール」で件名からフォルダーへ強制移動
2. Power Automate
1. Outlook の「新しいメールが届いたとき」トリガー
→ 上記 No.1-1 をターゲットに指定
2. [HTML to text]アクションでメール本文をテキスト化
3. 上記テキスト化した本文を、改行コードで Split（分割）
4. 上記の分割した対象から“氏名”や“メール”で絞り込み
5. 絞り込んだ結果から“：”で分割して末尾の要素を取得=欲しい値
6. “問い合わせ内容”が見つかった場所から、
“個人情報の取扱”までの要素を文字列変数へ退避
7. ここまでに抽出した情報をSharePoint Online のリストへ登録👍
①
②
③
④
⑤

あ～
なるほどわからんｗ

解説
（要所①）
メール受信時のルール
と
フローのトリガー

Outlook 上で該当メールを振り分ける
Outlook 上で、
フォルダーを作成
振り分けルールで、
例えば件名などで判断して、
先ほどのフォルダーへ移動

[新しいメールが届いたとき(V3)]トリガー
「フォルダー」の項目で、
直前で仕分けルールに指定した
階層を指定する
これで、仕分けされたメールのみ、
フローが発火するようになる！

解説
（要所②）
メール本文の分解
～改行でぶった切る！～

メール本文の解析用に下準備
解析したい対象である『メール本文』を、
Power Automate で扱いやすいように
『改行コード』で分割しちゃいます。

本文
2行目
3行目
改行コードとは？
字のごとく「改行」を表す内部的な値です。
Windows では CRLF の組み合わせ。※OSやアプリで異なる
CR（Carriage Return：行頭復帰/コード＝0x0D＝％0D）
LF（Line Feed：改行/コード＝0x0A＝％0A）
改行は、目に見えないコードで
内部的に表現されている。

改行コードで分割
問い合わせ内容：何もしてないのに壊れまし
た！
2行目
3行目
■受信したメール本文
■改行コードで分割して配列にする
本文
2行目
3行目

Power Automate で実現するには？
[HTML to text] アクション
メール本文が HTML の場合は、
このアクションでテキスト化する
※メールがテキストの場合は不要
[変数] アクションで
[アレイ]を追加
split(replace(outputs('Html_to_text')?['body'], decodeUriComponent('%0D'), ''), decodeUriComponent('%0A'))

関数のトコが長いですね。
しかも、関数が入れ子。
ここで挫折しないｯ！

入れ子や長い関数は“分解する”
split(
replace(
outputs('Html_to_text')?['body’]
, decodeUriComponent('%0D’)
, ‘’
)
, decodeUriComponent('%0A’)
)
関数の括弧（）
や
区切りのカンマ ”,”
で『当たり』をつける

最下層の関数から把握していく
split(
replace(
, ‘’
)
)
まず、ココを把握しましょう

replace 関数
例： r を A に置換
第1引数：’Wrryyy’
第2引数：’r’
第3引数：’A’
replace(’Wrryyy’,’r’,’a’)
↓ 結果は？
WAAyyy
■参考URL
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/logic-apps/workflow-definition-language-functions-reference?WT.mc_id=BA-MVP-5004053#replace

改めて、さっきの関数
replace(
, ‘’
)
[HTML to text]
アクションの結果
CR（Carriage Return：行頭復帰/
コード＝0x0D＝％0D）
なので、改行コードの“CR”
‘’＝つまり、空文字
『HTML to text』（したメール本文）の文字列から、
改行コードのうち“CR”の部分を、空文字に置き換え（replace）しろ！
→ つまり“CR”コードを削除している

最下層から上に把握の領域展開！
split(
replace(
, ‘’
)
)

split 関数
例： ‘_’ で文字列を分解
split('a_b_c', '_')
↓ 結果は？
[‘a’,’b’,’c’]
※[ ] は配列を表す
■参考URL
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/logic-apps/workflow-definition-language-functions-reference?WT.mc_id=BA-MVP-5004053#split

改めて、全体像を把握
split(
replace(
, ‘’
)
)
ここは、メール本文（HTML to text化済み）
から、
改行コードの“CR”が無くなった文字列
前述replace関数の結果
LF（Line Feed：改行/
コード＝0x0A＝％0A）
なので、改行コードの“LF”
「“CR”を消したメール本文」を、改行コード“LF”で Split、
つまり、改行コードで文字列をぶった切って配列にしている、というコトです。

改行コードで分割
た！
2行目
3行目
■受信したメール本文
■改行コードで分割して配列にする
本文
2行目
3行目
replace関数 +α

解説
（要所③）
キーワードで検索して、
欲しいトコだけ抜き取る！

1行で情報が完結している対象を取得
た！
2行目
3行目
■改行コードで分割した配列(メール本文)
改行コードで分割しました。
これで、配列になったので、
1つの要素ずつ処理できますね。
まずは、
1行＝1要素
で完結してる情報を抜き取ります。
※複数行欲しいトコは後回し

区切り文字を指定
今回は“：”
「配列」の中身から、
特定の条件に合致するモノを
抜き出している
今回は「@contains(item(), ‘氏名’)」
last(
split(
first(body('アレイのフィルター処理(氏名)’))
, outputs('作成(分割用の目印)’))
)

「データ操作」→[作成]アクション便利♪
[作成]アクション、超絶便利です。
変数用意する必要が無くなります。
是非、使い方を覚えてください。
※習うより慣れろ！系です。是非、ご自身でお試しあれ！！

[アレイのフィルター処理] 便利♪
[アレイのフィルター処理]
アクション、超絶便利です。
是非、使い方を覚えてください。

2行目
3行目
[差出人]（＝メール本文の配列）のなかで、
“氏名”という文字列を含むモノをフィルターしてね！
と命令しています。
つまり「氏名：出藻シタロウ」が抽出できる！

また関数の入れ子だよ…
last(
split(
first( body(‘アレイのフィルター処理(氏名)’) )
, outputs('作成(分割用の目印)’)
)
)
はい、こういう時は「分割しろ！」でしたね。

last関数、split関数、first関数だけ！
last(
split(
)
)

first関数で配列から最初の項目を取得
last(
split(
)
)
「アレイのフィルター処理」の結果も、配列になります。
split 関数は“文字列”を分割する関数なので、配列は処理できません。
first 関数で「配列の第1要素を取得」＝氏名を取得しています。
■参考URL
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/logic-apps/workflow-definition-language-functions-reference?WT.mc_id=BA-MVP-5004053#first

split関数 “：”で文字列を分割
last(
split(
)
)
split 関数は前回でも登場しましたね！
＃詳細割愛です
氏名
出藻シタロウ
“：”で
分割した配列になる
■参考URL
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/logic-apps/workflow-definition-language-functions-reference?WT.mc_id=BA-MVP-5004053#split

last関数で配列から最後の項目を取得
last(
split(
)
) 氏名
出藻シタロウ
last 関数で、
ココが取得できる！

前述の処理を項目毎に作ればOK
た！
2行目
3行目
配列の該当要素を抽出して、
区切り文字（今回は“：”）で
split（分割→配列化）します。
分割した結果のlast (最後の要素)が、
欲しい結果になります。

解説
（要所④）
複数行を対象にする際は、
始点～終点
で抜き取る！

複数行にわたる情報を処理したい
メール：メール：demo@xxx.domain
た！
2行目
3行目
左記のように、
複数行にわたる情報も欲しい。
これに対応するには、
・開始となる始点
・行の終わりを感知する終点
この２つがあれば何とかなります。

concat(items('Apply_to_each'),'<br/>')

複雑じゃないですｗ
ここで挫折しないｯ！

関数の分析と一緒です。
処理を『分解』しましょう!

フローは素直に上から順番に把握
変数でフラグを
ブール値で準備
デフォルト＝false
抜き出す文字列を
格納しておく文字列変数
改行で分割した
メール本文で繰り返し
冒頭で用意したフラグで
条件分岐している

繰り返し処理の中身を把握

“問い合わせ内容”が登場するまでは空振り
次の要素へ
■処理対象の配列
2行目
3行目

“問い合わせ内容”が登場＝始点
次の要素へ
2行目
3行目
フラグ
ON

concat 関数
2 つ以上の文字列を結合。
例：
concat('Hello', 'World’)
↓ 結果は？
HelloWorld
■参考URL
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/logic-apps/workflow-definition-language-functions-reference?WT.mc_id=BA-MVP-5004053#concat

欲しい対象を文字列変数へ詰め込む
次の要素へ
2行目
3行目
フラグ
ON
フラグ
ON

終点が見つかったら詰め込み終了
次の要素へ
2行目
3行目
フラグ
OFF

始点から終点までの文字を退避してた
2行目
3行目
始点
終点
■フロー上に用意した文字列変数
フラグ
OFF
フラグ
OFF
フラグ
ON
フラグ
ON
フラグ
ON
フラグ
OFF
フラグで「取り出したい対象か？」を判定してたダケです。
問い合わせ内容：何もしてないのに壊れました！<br/>
2行目<br/>
3行目<br/>

解説
（要所⑤）
SharePoint Online
（データソース）へ登録
(´ω`)。○○（説明ｲﾙ?）

これまで作った情報を登録！

小難しそうに見えた処理も
1個ずつ分解すれば怖くない
ﾃﾞｽﾖﾈ？

#avejp #JPAUG
Power Platform をもっと活用する案
組み合わせでパワーアップ！

デモのアーキテクチャー
や
Webサイト等
や
通知メール
受信メールを
貯める場所
①M365で
メール受信
②
Power Automate
自動解析
③
SPOへ
解析結果登録

例えば Power Apps で補助ツール

例えば Power BI で可視化

例えば Teams へ通知で気づきを

Power
Platform
改めて、言っておくべきコトがある！

やまさんからの提案
小さく試す
みんな、初めは“初心者”です。
関数1個だけでも良いです。自分の手を動かして実際に試してください。
完璧を目指さない
“目的を達成する”という本質を貫きましょう。
目的達成していたら、イレギュラーや細かいコトは対応無しで”も”OK
役割で仕組みをわける
1つのアプリ・フローに「アレもコレも」と詰め込むのは愚の骨頂。
小さくて鋭い改善、仕組みを組み合わせましょう。
プロを頼るのもアリ
「ここまでやったけど、xxxがどうしてもワカラン！」など、
お困りの際はプロに頼るのもアリです。※ただし、丸投げダメ絶対

#avejp #JPAUG
まとめ
ちょっと細かいテクニックだけど、きっと何かの役に立つかな？

まとめ
• 「split」関数＝指定した文字で分割する
• 「first」関数＝最初の要素だけを抜き出せる
• 「last」関数＝最後の要素だけを抜き出せる
• 組み合わせて「文字列を分解」→ 「抜き出す」！！
• 関数の入れ子や複雑な処理も『分解』すれば簡単♪
• 仕組み（≒アーキテクチャー）を、
皆さんが直面してる課題に置き換えて
「どうしたら楽できるかな？」を想像してみましょう！

是非！手を動かして
“自分で試して”欲しいデス
活用方法はアイディア次第！

ものごとをスタートさせる方法は、
話すことを止めて、
とにかく手を動かすことだ。
ウォルト・ディズニー
The way to get things started is to stop talking and move your hands anyway.

まず「作る」「試す」。
話はソレからだ。

貴方のアイディアと、
ほんの小さなアプリで、
業務が改善される！(かもしれない）

素晴らしい
Power Platform Life を！

See you next
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