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オープン教育の現状と 
研究・政策ニーズ 
渡辺智暁(国際大学GLOCOM) 
AXIES 年次大会企画セッション 
「高等教育機関等におけるICT 利活用の現状と展望 
‒H25 年度調査から見えること」於:仙台2014.12.12. 
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自己紹介 
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- 現状をどう見るか? 
- 調査ニーズ 
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・Innovation Nipponの研究報告書から
ICT利用の現状・メリ・デメの総括 
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は少なめ。職員・教員の負担が大きく、そこま 
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やがてイノベーションまで届くのか? 
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調査研究ニーズ 
・現状・動向調査としては面白い点が多い。(韓国の大 
胆ぶりなども)。ただ、主に「進みの速さ遅さ」に留まる。 
・メリデメ・評価の質問はもっと欲しいところ。大学側にも、 
政策論議にも。→もっと因果関係や効果に踏み込ん 
では? 
ex. ICT利用でメリットを引き出している学校や学科と、そ 
うでないところを分ける要因は? 
ex. OER、MOOC/SPOCの(広報を超えた)使い方は? 
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度化のモデルについて「成功のレシピ」は何かを探っ 
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先生にもわかるように)ガイドラインを作成してはどうか? 
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チャーを大胆に導入する? 
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か?)
政策ニーズ 
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果はあるだろう。その投資を政府としてすべきか 
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(詳細略):法改正/集中権利処理/OERが基本 
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Innovation Nipponから 
・http://innovation-nippon.jp 
・本のICTイノベーションを推進するための政策を考える。 
グーグルと共同で2013年に立上げ。 
・2013年米国、14年EUを対象にオープン教育の現状や 
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US1. MOOCsのポテンシャルはアナリティクスにアリ 
US2. 教室の内外・学校の内外などの分担を見直す時期 
EU1. 国際競争力と失業問題緩和のためにOpen Ed 
EU2. ビジネスモデル、教育モデル再考は広く進行中 
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この資料について 
本資料のライセンス: 
この資料を2 種類のライセンスで提供し、利用者が選べるようにするために、利用 
許諾に関する注意書きを以下に記します。 
・この資料は、CC BY 2.1 JP (http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/ ) でライ 
センスされています。 
・この資料は、CC BY 4.0 (http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/ ) でライセン 
スされています。 
なお参考までに、本作品のタイトルは「オープン教育の現状と研究・政策ニーズ」で、 
原著作者は渡辺智暁です。本作品に係る著作権表示はなく、免責に関する注意 
書きもなく、許諾者が本作品に添付するよう指定したURI もありません。そこで、 
例えば、CC-BYライセンスで要求されるクレジット等の表示の義務を満たすには、 
次のような類の表示をすればよいということになります: 
「オープン教育の現状と研究・政策ニーズ」by 渡辺智暁この資料は、CC-BY 2.1 JP 
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20141212 オープン教育の現状と調査・政策ニーズ

  • 1. オープン教育の現状と 研究・政策ニーズ 渡辺智暁(国際大学GLOCOM) AXIES 年次大会企画セッション 「高等教育機関等におけるICT 利活用の現状と展望 ‒H25 年度調査から見えること」於:仙台2014.12.12. http://www.slideshare.net/TomoakiWatanabe/
  • 2. 自己紹介 ※ICT政策、オープン化に関する研究・支援 仕事:国際大学GLOCOM 主幹研究員・准教授・研究部長 →ICT政策、情報社会論、米国の情報通信産業 ボラ1:NPO法人コモンスフィア常務理事 →クリエイティブ・コモンズ・ジャパン・プロジェクト ボラ2:一般社団法人オープン・ナレッジ・ファウン デーション・ジャパン副理事長 →オープンデータの推進
  • 3. 本日のメニュー ・報告書を受けた問題提起など - 現状をどう見るか? - 調査ニーズ - 政策課題 ・Innovation Nipponの研究報告書から
  • 4. ICT利用の現状・メリ・デメの総括 広報中心で、教育・学習のイノベーション追及 は少なめ。職員・教員の負担が大きく、そこま で使いこなせていない。期待もしていない。 →国際競争で負けるパターンなのか、 やがてイノベーションまで届くのか? (単にhypeに踊らされていないのか?) 民間との競争に勝てるのか?(起こるのか?)
  • 5. 調査研究ニーズ ・現状・動向調査としては面白い点が多い。(韓国の大 胆ぶりなども)。ただ、主に「進みの速さ遅さ」に留まる。 ・メリデメ・評価の質問はもっと欲しいところ。大学側にも、 政策論議にも。→もっと因果関係や効果に踏み込ん では? ex. ICT利用でメリットを引き出している学校や学科と、そ うでないところを分ける要因は? ex. OER、MOOC/SPOCの(広報を超えた)使い方は? ex. PBL、反転授業、パーソナル化、など学習・教育の高 度化のモデルについて「成功のレシピ」は何かを探っ ては?
  • 6. 政策ニーズ(政府の役割) 1.大学を今のまま守ると、民間の教育・学習サービスに負 ける? ※受験への有用性で学習塾に勝てない公教育 キャリア、就職への有用性で民間サービスに勝てない大学 …になってもいいのか? →大学設置基準などの見直しは? 今の法制度内でできること、できないことが明確に(現場の 先生にもわかるように)ガイドラインを作成してはどうか? 大学と民間を競争させて、コンピテンシー認定やバウ チャーを大胆に導入する? (これをやる国で生き残る大学と、日本の大学は競争できる か?)
  • 7. 政策ニーズ 2.成功モデルの事例研究、効果測定、ノウハウ 共有、交流支援などは、イノベーションの加速効 果はあるだろう。その投資を政府としてすべきか も? 3.大学のICT導入・利用状況について統一基準で の(任意)情報開示を求め、学習者や保護者な どの参考にすることは可能か? 4.著作権は、関係者がかなり課題と考えている点。 (詳細略):法改正/集中権利処理/OERが基本 的な選択肢
  • 8. Innovation Nipponから ・http://innovation-nippon.jp ・本のICTイノベーションを推進するための政策を考える。 グーグルと共同で2013年に立上げ。 ・2013年米国、14年EUを対象にオープン教育の現状や 政策をレビュー。政策的含意を探る。 US1. MOOCsのポテンシャルはアナリティクスにアリ US2. 教室の内外・学校の内外などの分担を見直す時期 EU1. 国際競争力と失業問題緩和のためにOpen Ed EU2. ビジネスモデル、教育モデル再考は広く進行中 EU3. OERは自習アプリ、オンライン共同学習など多様な 文脈で活用できるため、学内外連携などのカギになる。
  • 9. この資料について 本資料のライセンス: この資料を2 種類のライセンスで提供し、利用者が選べるようにするために、利用 許諾に関する注意書きを以下に記します。 ・この資料は、CC BY 2.1 JP (http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/ ) でライ センスされています。 ・この資料は、CC BY 4.0 (http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/ ) でライセン スされています。 なお参考までに、本作品のタイトルは「オープン教育の現状と研究・政策ニーズ」で、 原著作者は渡辺智暁です。本作品に係る著作権表示はなく、免責に関する注意 書きもなく、許諾者が本作品に添付するよう指定したURI もありません。そこで、 例えば、CC-BYライセンスで要求されるクレジット等の表示の義務を満たすには、 次のような類の表示をすればよいということになります: 「オープン教育の現状と研究・政策ニーズ」by 渡辺智暁この資料は、CC-BY 2.1 JP (http://creativecommons.org/licenses/by/2.1/jp/ ) でライセンスされています。