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IBM&BlockchainHub共催 ブロックチェーンが
実現する責任ある調達
Redhat買収後のIBM Blockchain
PlatformとToken Economy
2020年 5⽉ 11⽇(⽉)
⽇本アイ・ビー・エム株式会社
デジタルイノベーション事業開発部
部⻑ エバンジェリスト・チーフアーキテクト 平⼭ 毅
2
⾃⼰紹介
⽇本アイ・ビー・エム株式会社 平⼭ 毅
デジタルイノベーション事業開発部 部⻑/エバンジェリスト・チーフアーキテクト
東京証券取引所、野村総合研究所、 アマゾンウェブサービスを経て、2016年2⽉IBM⼊社後、ブロッ
クチェーン、AI、アナリティクス、クラウドを担当し、 2019年よりIBMの戦略的新規部⾨であるデジ
タルイノベーション事業開発部で、エバンジェリスト・ チーフアーキテクトを務める。Emurgo共催
東京理科⼤学ブロックチェーンハッカソン2018優勝、早稲⽥⼤学グローバル科学知融合研究所・ ブ
ロックチェーン研究教育ラボ主催ブロックチェーン研究教育講座 中級コース講師、Mars Finance
Summer Campブロックチェーン技術講師、 産業技術⼤学院⼤学情報アーキテクチャー専攻講師。
2019年は、Blockchain Exe、BINARYSTAR、Fintech Economy Summit 2019、TEAMS Blockchain
Summit 2019、World Blockchain Forum Singapore 2019、Unblock Tokyo 2019等のブロックチェー
ン関連イベントにも登壇。著 作「ブロックチェーンの⾰新技術〜Hyperledger Fabricによるアプリ
ケーション開発」「 絵で⾒てわかるクラウドインフラとAPIの仕組み」「 RDB技術者のための
NoSQLガイド」「 絵で⾒てわかるシステムパフォーマンスの仕組み」「 AWS認定アソシエイト3資
格対策」「サーバ/ インフラ徹底攻略」等。東京都⽴⽇⽐⾕⾼等学校卒業。 東京理科⼤学理⼯学部
卒業。早稲⽥⼤学⼤学院経営管理研究科⻫藤 賢爾教授「ブロックチェーンと分散ファイナンス」ゼミ
修了。 東京⼤学共催近未来⾦融創造プログラム第2期修了。2020年2⽉京都⼤学共催Blockchain in
Kyotoで「Financial and technical analysis of Security Token Platform」を解説。
3
ブロックチェーン種類と時代の流れと実ビジネス
暗号資産
⾮暗号資産
パブリック型
コンソーシアム型/
プライベート型(許可制)
暗号通貨の価値を牽引 ビジネス向け暗号通貨
ビジネスブロックチェーン
●Bitcoin ●Stellar
●Ripple
●Hyperledger
Fabric
↑IBMが注⼒
●Corda
●Quorum
(Enterprise
Ethereum)
●Ethereum
ビジネス
主体が徐々
にシフト
実ビジネス(2014-)
・交換取引所
・マイニング
・決済
・ICO
・Dapp
・セキュリティ
実ビジネス (2017-)
・⾃由度の⾼いシステム構築
・コンサルティング
・DX
・SCM
・STO
・SaaS
・書類効率化ビジネス
(脱ハンコ)
・技術の成熟
・⾮グローバル化の流れ
・ビジネス適⽤箇所が豊富
4
なぜプライベートブロックチェーンが主流に︖
パブリック型 コンソーシアム型/
プライベート型(許可制)
提供形態・価格 パブリッククラウド型
→課⾦体系が統⼀的
ソフトウェア型
→何でもあり
提供する組織体制 Decentralized Organization
(⾮中央集権)
Community Organization
(参加型)
バージョン 1つ
(分離はハードフォーク)
複数構成
ブロックチェーン
ネットワーク
1つ
(分離はハードフォーク)
複数任意
KYC (本⼈認証)
AML(マネロン)
匿名性で困難 実現は可能
簡単
⾃由で
応⽤的。
⾼信頼性
安定・成熟
⾃由で応⽤が効くの
で、信頼性の⾼いア
プリケーションが多
く構成できる
5
Hyperledger Fabric と IBM Blockchain Platform の関係
Linux Foundation
(最⼤級のオープンソースコミュニティ
※LinuxOS だけではない)
Hyperledger
CNCF
(Cloud Native Computing
Foundation)
Hyperledger
Fabric
Hyperledger
**
… Kubernetes Prometheus …
IBM
Blockchain
Platform
Red Hat
Enterprise
Linux
Red Hat
OpenShift
優秀な個⼈の開発者 優秀な企業の開発者
エンタープライズレベルの
機能、品質、サポート
⼤⼿SIERも含めた強⼒なエコシステムを形成
Red Hat買収の経緯と価値
オープンソース・テクノロジーを企業で利⽤できるようにして提供
→ IBM Blockchain Platform on Red Hat OpenShift & Red Hat Enterprise Linux
コンテナ・コンピューティングのリーディング・プロバイダーとして
オープンなハイブリッド・マルチクラウドのプラットフォームを提供
→ IBM Blockchain Platform working on anywhere
1
2
6
2018年10⽉28⽇(⽶国時間)IBMによるRed Hatの買収通知(340億ドル)
2019年 7⽉ 9⽇(⽶国時間)IBMによるRed Hatの買収完了(340億ドル)
※Red HatはIBMによる買収後の独⽴性を維持
Redhat OpenShift によるDXプラットフォーム
KubernetesベースからOpenShift ベースへのアーキテクチャー変更。
パブリック環境で許容できる柔軟な課⾦、(運⽤不要)マネージドをCommon Servicesで提供可能
コンテナ化されたOSSがOperatorによるフルマネージでサポートされる。
IBM Cloud Systems
Edge Private
Other Cloud
AWS Azure GCP
Cloud Pak for
Integration
Cloud Pak for
Automation
Cloud Pak for
Data (AI)
Cloud Pak for
Application
IBM
Blockchain
Platform
Hyperledger
Fabric
コンテナ化された
IBMソフトウェア
コンテナ化された
IBMソフトウェア
コンテナ化された
IBMソフトウェア
コンテナ化された
IBMソフトウェア
Cloud Pak for
Security
コンテナ化された
IBMソフトウェア
Red Hat OpenShift 4.* Operator (⾃動化=マネージドサービス)
コンテナ化された
OSSソフトウェア
コンテナ化された
OSSソフトウェア
コンテナ化された
OSSソフトウェア
コンテナ化された
OSSソフトウェア
コンテナ化された
OSSソフトウェア
Cloud Pak for Multi Cloud Manager
Red Hat Enterprise Linux 8(マルチハイパーバイザー)
Edge Services
Cloud Paks Common Services (ユーザー側で統制権)
8
Hyperledger on
Kubernetes
IBP on OpenShift
Redhat Openshift Operator
Redhat Linux
Linux
Kuberenets
OSS
コン
テナ
OSS
コン
テナ
OSS OSS
IBM Cloud Paks
OSS
コン
テナ
OSS
コン
テナ
OSS
コン
テナ
OSS
コン
テナ
OSS
コン
テナ
OSS
コン
テナ
個別に対応するバー
ジョン検証が必要
個別に対応した運⽤が必要
バージョン対応したOSSコンテナが⾃動選択
統⼀的なマネージド運⽤が可能
IBM Blockchain Platformによる安定性
Hyperledger
Fabric IBM Blockchain
Platform
9
IBM Blockchain Platform のアップデート(2019)
リリース⽇ リリース内容
2.1.2 2019年12⽉17⽇ Fabric バージョン 1.4.4
OpenShift Container Platform 4.1 および 4.2 にプラットフォーム
をデプロイ可能
コンソール UI の改善、
コンポーネント作成フローの簡略化
順序付けノードのゾーン選択
「チャネル」タブからピアをチャネルに追加
参加時にアンカー・ピア
すべてエクスポート/インポート
2.1.1 2019年11⽉4⽇ Kubernetes v1.11 から v1.16 までにプラットフォームをデプロイ
可能
IBM Cloud Private 3.2.1 にプラットフォームをデプロイ可能
OpenShift Container Platform 3.11 にプラットフォームをデプロイ
可能
2.1.0 2019年9⽉24⽇ Fabric バージョン 1.4.3
OpenShift Container Platform 3.11 にプラットフォームをデプロイ
可能
h"ps://cloud.ibm.com/docs/blockchain-sw?topic=blockchain-sw-upgrade-ocp
10
IBM Blockchain Platform のアップデート(2020)
リリース⽇ リリース内容
2.1.3 2020年3⽉17⽇ Fabric バージョン 1.4.6
LinuxONE (s390x) 上の OpenShift Container Platform 4.2 にプラッ
トフォームもデプロイ可能
コンソール UI の改善
ノード ID のためのハードウェア・セキュリティー・モジュール
(HSM) のサポート
CA、ピア、順序付けノードの構成をオーバーライドする機能
Raft 順序付けノードを追加および削除する機能
Java スマート・コントラクトのインスタンス化
チャネルの作成パネルと組織の作成パネルの更新
https://cloud.ibm.com/docs/blockchain-sw-213?topic=blockchain-sw-213-upgrade-ocp
Latest Update !
11
Operator による⾃動デプロイ
https://cloud.ibm.com/docs/blockchain-sw?topic=blockchain-sw-deploy-ocp
IBM Blockchain
Operatorによるデプ
ロイと⾃動運⽤
12
Token Economy の重要な技術
KYC Token AML
13
13
Zero-Knowledge Proof(ゼロ知識証明)とは︖
IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
** ** 平成*年*⽉*⽇
東京都**区** *- **- **
事実⾃体を明らかにせずに、その事実をどのように証明するか
例えば・・・
・20歳以上であることを証明する
・居住地を証明する
・運転免許証を持っていることを証明する
14
14
Identity Mixer
IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
Identity Mixerとは認証に必要な属性をUserが選んで、都度トークンを発⾏することで
ユーザの匿名性を担保し、発⾏したトークンから本⼈と紐付けることができない仕組み
Issuer Verifier
User
Issuerはユーザの属性(年齢や⽣年⽉⽇
等)をデジタル証明書(=credential)と
して発⾏します。
またその際に、credentialに対応した暗
号鍵を発⾏して、Userに送付します。
Userはcredentialから公開したい属性
を選択して、⾃分⾃⾝の秘密鍵で署名
してトークンを発⾏する。トークンは
認証ごとに発⾏するため、複数のトー
クンを紐づけてUserを特定することが
できない。
またゼロ知識証明(ZKP)を使って、
実際の属性の値をVerifierに公開するこ
となく証明することも可能。
VerifierはIssuerの公開鍵を使って、
トークンを検証する。
従来のx509証明書を使った検証だとユ
ーザの属性が全て公開されるが、Identi
ty Mixerを使った認証は最⼩限あるい
は、属性の値を公開することなく認証
を⾏うことができる。
①デジタル証明書
と暗号鍵の発⾏
②認証に必要な属性
のみを選択し、
トークンを発⾏
③Issuerの公開鍵を使って
検証する。ユーザが許可
していない属性情報は
知り得ない。
ウォレット トーク
ン
Identity Mixer紹介動画︓https://www.youtube.com/watch?v=ZVItp_LqGgw
15
Peer
15
Hyperledger Fabricによる実装例
IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation
Issuer Verifier
User
①デジタル証明書
と暗号鍵の発⾏
②認証に必要な属性
のみを選択し、
トークンを発行
③Issuerの公開鍵を使って
検証する。ユーザが許可
していない属性情報は
知り得ない。
ウォレット トーク
ン
Hyperledger FabricではIdentity Mixer⽤のパッケージが⽤意されており、このパッケージを使って、暗号鍵や証明書の発⾏
、トークンの発⾏、検証を⾏うことができる。
クライアント
アプリ
Java
SDK
Hyperledger Fabric v1.4
ü
Fabric-CA
Identity Mixer MSP
- 属性 1
- 属性 2
Credential
- 属性 1
Proof
- 属性 1
- 属性 2
16
ブロックチェーンベースのIBM Shared KYCプラットフォームは、銀⾏が顧客の信頼できるKYC情報
を収集、検証、保存、共有、更新するための、安全で分散的かつ効率的なメカニズムを提供します。
シェアード KYC
Shared eKYC Platform
Retail
Customers
Bank A
Exis%ng KYC process Existing KYC process Existing KYC process
Hyperledger Fabric
Retail
Customers
Retail
Customers
Bank B Bank C
Trust
17
Fab Token機能
(ペンディング中)
https://jira.hyperledger.org/secure/attachment/15404/fabtoken-design-overview-jira.pdf 「Token Management in Fabric」より抜粋
18
・複雑なブロックチェーンへのシステム適⽤のニーズの⾼まりから
プライベートプロックチェーンが主流になりつつあり、
DXの⼀貫してのプロジェクトが増加しています。
トークンエコノミーを実現するにはKYC機能が重要で、
IBM Blockchain Platformは豊富な機能を有します。
・Red Hat の統合によってIBM Blockchain Platformは、
Red Hat のオープンなプラットフォーム上で動作します。
システムはBlockchainだけで動作する訳ではなく、
AIやIoTも同様にRed Hat のプラットフォームに動く
DXのプラットフォームになり、⼤⼿SIerとのエコシステム
を構成することができます。
まとめ
IBM&BlockchainHub共催「Redhat買収後のIBM Blockchain Platformの動向とToken Economy」

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IBM&BlockchainHub共催「Redhat買収後のIBM Blockchain Platformの動向とToken Economy」

  • 1. IBM&BlockchainHub共催 ブロックチェーンが 実現する責任ある調達 Redhat買収後のIBM Blockchain PlatformとToken Economy 2020年 5⽉ 11⽇(⽉) ⽇本アイ・ビー・エム株式会社 デジタルイノベーション事業開発部 部⻑ エバンジェリスト・チーフアーキテクト 平⼭ 毅
  • 2. 2 ⾃⼰紹介 ⽇本アイ・ビー・エム株式会社 平⼭ 毅 デジタルイノベーション事業開発部 部⻑/エバンジェリスト・チーフアーキテクト 東京証券取引所、野村総合研究所、 アマゾンウェブサービスを経て、2016年2⽉IBM⼊社後、ブロッ クチェーン、AI、アナリティクス、クラウドを担当し、 2019年よりIBMの戦略的新規部⾨であるデジ タルイノベーション事業開発部で、エバンジェリスト・ チーフアーキテクトを務める。Emurgo共催 東京理科⼤学ブロックチェーンハッカソン2018優勝、早稲⽥⼤学グローバル科学知融合研究所・ ブ ロックチェーン研究教育ラボ主催ブロックチェーン研究教育講座 中級コース講師、Mars Finance Summer Campブロックチェーン技術講師、 産業技術⼤学院⼤学情報アーキテクチャー専攻講師。 2019年は、Blockchain Exe、BINARYSTAR、Fintech Economy Summit 2019、TEAMS Blockchain Summit 2019、World Blockchain Forum Singapore 2019、Unblock Tokyo 2019等のブロックチェー ン関連イベントにも登壇。著 作「ブロックチェーンの⾰新技術〜Hyperledger Fabricによるアプリ ケーション開発」「 絵で⾒てわかるクラウドインフラとAPIの仕組み」「 RDB技術者のための NoSQLガイド」「 絵で⾒てわかるシステムパフォーマンスの仕組み」「 AWS認定アソシエイト3資 格対策」「サーバ/ インフラ徹底攻略」等。東京都⽴⽇⽐⾕⾼等学校卒業。 東京理科⼤学理⼯学部 卒業。早稲⽥⼤学⼤学院経営管理研究科⻫藤 賢爾教授「ブロックチェーンと分散ファイナンス」ゼミ 修了。 東京⼤学共催近未来⾦融創造プログラム第2期修了。2020年2⽉京都⼤学共催Blockchain in Kyotoで「Financial and technical analysis of Security Token Platform」を解説。
  • 3. 3 ブロックチェーン種類と時代の流れと実ビジネス 暗号資産 ⾮暗号資産 パブリック型 コンソーシアム型/ プライベート型(許可制) 暗号通貨の価値を牽引 ビジネス向け暗号通貨 ビジネスブロックチェーン ●Bitcoin ●Stellar ●Ripple ●Hyperledger Fabric ↑IBMが注⼒ ●Corda ●Quorum (Enterprise Ethereum) ●Ethereum ビジネス 主体が徐々 にシフト 実ビジネス(2014-) ・交換取引所 ・マイニング ・決済 ・ICO ・Dapp ・セキュリティ 実ビジネス (2017-) ・⾃由度の⾼いシステム構築 ・コンサルティング ・DX ・SCM ・STO ・SaaS ・書類効率化ビジネス (脱ハンコ) ・技術の成熟 ・⾮グローバル化の流れ ・ビジネス適⽤箇所が豊富
  • 4. 4 なぜプライベートブロックチェーンが主流に︖ パブリック型 コンソーシアム型/ プライベート型(許可制) 提供形態・価格 パブリッククラウド型 →課⾦体系が統⼀的 ソフトウェア型 →何でもあり 提供する組織体制 Decentralized Organization (⾮中央集権) Community Organization (参加型) バージョン 1つ (分離はハードフォーク) 複数構成 ブロックチェーン ネットワーク 1つ (分離はハードフォーク) 複数任意 KYC (本⼈認証) AML(マネロン) 匿名性で困難 実現は可能 簡単 ⾃由で 応⽤的。 ⾼信頼性 安定・成熟 ⾃由で応⽤が効くの で、信頼性の⾼いア プリケーションが多 く構成できる
  • 5. 5 Hyperledger Fabric と IBM Blockchain Platform の関係 Linux Foundation (最⼤級のオープンソースコミュニティ ※LinuxOS だけではない) Hyperledger CNCF (Cloud Native Computing Foundation) Hyperledger Fabric Hyperledger ** … Kubernetes Prometheus … IBM Blockchain Platform Red Hat Enterprise Linux Red Hat OpenShift 優秀な個⼈の開発者 優秀な企業の開発者 エンタープライズレベルの 機能、品質、サポート ⼤⼿SIERも含めた強⼒なエコシステムを形成
  • 6. Red Hat買収の経緯と価値 オープンソース・テクノロジーを企業で利⽤できるようにして提供 → IBM Blockchain Platform on Red Hat OpenShift & Red Hat Enterprise Linux コンテナ・コンピューティングのリーディング・プロバイダーとして オープンなハイブリッド・マルチクラウドのプラットフォームを提供 → IBM Blockchain Platform working on anywhere 1 2 6 2018年10⽉28⽇(⽶国時間)IBMによるRed Hatの買収通知(340億ドル) 2019年 7⽉ 9⽇(⽶国時間)IBMによるRed Hatの買収完了(340億ドル) ※Red HatはIBMによる買収後の独⽴性を維持
  • 7. Redhat OpenShift によるDXプラットフォーム KubernetesベースからOpenShift ベースへのアーキテクチャー変更。 パブリック環境で許容できる柔軟な課⾦、(運⽤不要)マネージドをCommon Servicesで提供可能 コンテナ化されたOSSがOperatorによるフルマネージでサポートされる。 IBM Cloud Systems Edge Private Other Cloud AWS Azure GCP Cloud Pak for Integration Cloud Pak for Automation Cloud Pak for Data (AI) Cloud Pak for Application IBM Blockchain Platform Hyperledger Fabric コンテナ化された IBMソフトウェア コンテナ化された IBMソフトウェア コンテナ化された IBMソフトウェア コンテナ化された IBMソフトウェア Cloud Pak for Security コンテナ化された IBMソフトウェア Red Hat OpenShift 4.* Operator (⾃動化=マネージドサービス) コンテナ化された OSSソフトウェア コンテナ化された OSSソフトウェア コンテナ化された OSSソフトウェア コンテナ化された OSSソフトウェア コンテナ化された OSSソフトウェア Cloud Pak for Multi Cloud Manager Red Hat Enterprise Linux 8(マルチハイパーバイザー) Edge Services Cloud Paks Common Services (ユーザー側で統制権)
  • 8. 8 Hyperledger on Kubernetes IBP on OpenShift Redhat Openshift Operator Redhat Linux Linux Kuberenets OSS コン テナ OSS コン テナ OSS OSS IBM Cloud Paks OSS コン テナ OSS コン テナ OSS コン テナ OSS コン テナ OSS コン テナ OSS コン テナ 個別に対応するバー ジョン検証が必要 個別に対応した運⽤が必要 バージョン対応したOSSコンテナが⾃動選択 統⼀的なマネージド運⽤が可能 IBM Blockchain Platformによる安定性 Hyperledger Fabric IBM Blockchain Platform
  • 9. 9 IBM Blockchain Platform のアップデート(2019) リリース⽇ リリース内容 2.1.2 2019年12⽉17⽇ Fabric バージョン 1.4.4 OpenShift Container Platform 4.1 および 4.2 にプラットフォーム をデプロイ可能 コンソール UI の改善、 コンポーネント作成フローの簡略化 順序付けノードのゾーン選択 「チャネル」タブからピアをチャネルに追加 参加時にアンカー・ピア すべてエクスポート/インポート 2.1.1 2019年11⽉4⽇ Kubernetes v1.11 から v1.16 までにプラットフォームをデプロイ 可能 IBM Cloud Private 3.2.1 にプラットフォームをデプロイ可能 OpenShift Container Platform 3.11 にプラットフォームをデプロイ 可能 2.1.0 2019年9⽉24⽇ Fabric バージョン 1.4.3 OpenShift Container Platform 3.11 にプラットフォームをデプロイ 可能 h"ps://cloud.ibm.com/docs/blockchain-sw?topic=blockchain-sw-upgrade-ocp
  • 10. 10 IBM Blockchain Platform のアップデート(2020) リリース⽇ リリース内容 2.1.3 2020年3⽉17⽇ Fabric バージョン 1.4.6 LinuxONE (s390x) 上の OpenShift Container Platform 4.2 にプラッ トフォームもデプロイ可能 コンソール UI の改善 ノード ID のためのハードウェア・セキュリティー・モジュール (HSM) のサポート CA、ピア、順序付けノードの構成をオーバーライドする機能 Raft 順序付けノードを追加および削除する機能 Java スマート・コントラクトのインスタンス化 チャネルの作成パネルと組織の作成パネルの更新 https://cloud.ibm.com/docs/blockchain-sw-213?topic=blockchain-sw-213-upgrade-ocp Latest Update !
  • 13. 13 13 Zero-Knowledge Proof(ゼロ知識証明)とは︖ IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation ** ** 平成*年*⽉*⽇ 東京都**区** *- **- ** 事実⾃体を明らかにせずに、その事実をどのように証明するか 例えば・・・ ・20歳以上であることを証明する ・居住地を証明する ・運転免許証を持っていることを証明する
  • 14. 14 14 Identity Mixer IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation Identity Mixerとは認証に必要な属性をUserが選んで、都度トークンを発⾏することで ユーザの匿名性を担保し、発⾏したトークンから本⼈と紐付けることができない仕組み Issuer Verifier User Issuerはユーザの属性(年齢や⽣年⽉⽇ 等)をデジタル証明書(=credential)と して発⾏します。 またその際に、credentialに対応した暗 号鍵を発⾏して、Userに送付します。 Userはcredentialから公開したい属性 を選択して、⾃分⾃⾝の秘密鍵で署名 してトークンを発⾏する。トークンは 認証ごとに発⾏するため、複数のトー クンを紐づけてUserを特定することが できない。 またゼロ知識証明(ZKP)を使って、 実際の属性の値をVerifierに公開するこ となく証明することも可能。 VerifierはIssuerの公開鍵を使って、 トークンを検証する。 従来のx509証明書を使った検証だとユ ーザの属性が全て公開されるが、Identi ty Mixerを使った認証は最⼩限あるい は、属性の値を公開することなく認証 を⾏うことができる。 ①デジタル証明書 と暗号鍵の発⾏ ②認証に必要な属性 のみを選択し、 トークンを発⾏ ③Issuerの公開鍵を使って 検証する。ユーザが許可 していない属性情報は 知り得ない。 ウォレット トーク ン Identity Mixer紹介動画︓https://www.youtube.com/watch?v=ZVItp_LqGgw
  • 15. 15 Peer 15 Hyperledger Fabricによる実装例 IBM Blockchain / © 2018 IBM Corporation Issuer Verifier User ①デジタル証明書 と暗号鍵の発⾏ ②認証に必要な属性 のみを選択し、 トークンを発行 ③Issuerの公開鍵を使って 検証する。ユーザが許可 していない属性情報は 知り得ない。 ウォレット トーク ン Hyperledger FabricではIdentity Mixer⽤のパッケージが⽤意されており、このパッケージを使って、暗号鍵や証明書の発⾏ 、トークンの発⾏、検証を⾏うことができる。 クライアント アプリ Java SDK Hyperledger Fabric v1.4 ü Fabric-CA Identity Mixer MSP - 属性 1 - 属性 2 Credential - 属性 1 Proof - 属性 1 - 属性 2
  • 16. 16 ブロックチェーンベースのIBM Shared KYCプラットフォームは、銀⾏が顧客の信頼できるKYC情報 を収集、検証、保存、共有、更新するための、安全で分散的かつ効率的なメカニズムを提供します。 シェアード KYC Shared eKYC Platform Retail Customers Bank A Exis%ng KYC process Existing KYC process Existing KYC process Hyperledger Fabric Retail Customers Retail Customers Bank B Bank C Trust
  • 18. 18 ・複雑なブロックチェーンへのシステム適⽤のニーズの⾼まりから プライベートプロックチェーンが主流になりつつあり、 DXの⼀貫してのプロジェクトが増加しています。 トークンエコノミーを実現するにはKYC機能が重要で、 IBM Blockchain Platformは豊富な機能を有します。 ・Red Hat の統合によってIBM Blockchain Platformは、 Red Hat のオープンなプラットフォーム上で動作します。 システムはBlockchainだけで動作する訳ではなく、 AIやIoTも同様にRed Hat のプラットフォームに動く DXのプラットフォームになり、⼤⼿SIerとのエコシステム を構成することができます。 まとめ