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XR Kaigi 2020 / “VRの世界で生きていく” ための基盤技術
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XR Kaigi 2020 (2020/12/8~12/10) “VRの世界で生きていく” ための基盤技術 講演資料
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XR Kaigi 2020 / “VRの世界で生きていく” ための基盤技術
1.
“VRの世界で生きていく” ための基盤技術 株式会社バーチャルキャスト 取締役CTO 岩城進之介
2.
自己紹介 • 現株式会社バーチャルキャスト CTO •
VRMコンソーシアム 理事/技術委員長 • これまでドワンゴでイベント演出・ AR・VRの開発全般を担当 • 個人では「携帯動画変換君」というフ リーウェアの作者として(一部で)知 られています 岩城 進之介 (ハンドル:MIRO / @MobileHackerz)
3.
構成 1. 「VRの世界で生きていく」とは 2. VR世界は誰がつくるのか 3.
VR内での「からだ」のはなし 4. VR内の「もの」のはなし 5. 「もの」を置いておける「空間」のはなし 6. VR内の「もの」の「流通」のはなし 7. 「もの」と「もの」との相互作用のはなし 8. VR内の「学校」のはなし 9. これらのバーチャルキャストでの実装のはなし
4.
“VRの世界で生きていく” ための基盤技術
5.
「VRの世界で生きる」 とは なにか
6.
「生きる」とは? 「人間」とは?
7.
人間は社会的存在である 社会的存在(しゃかいてきそんざい)とは社会学用語 の一つ。これは史的唯物論の立場によって定められて いる概念であり、社会と関わっているということは生 産関係から構成される経済的構造に組み込まれている ということであり、このような概念においての社会を 構成している存在の総体のことを言う。この概念なら ば人間というのは労働者などという形で生産活動を 行ったり、消費者などという形で消費活動を行ってい るというのが社会参加であるということであるから、 人間というのは社会的存在であるということになる。 (Wikipedia「社会的存在」より)
8.
VRの中で生きていくことができる🎉🎉 VRの中で社会的活動ができる VRで消費だけでなく生産もできる VRの中でも「社会的存在」であるために
9.
目指すは 一方的なコンテンツの 消費者としてではなく 誰もが 関わっていける VR世界
10.
「VRの世界で生きる」ためには… ライブ会場 ゲーム イベント
11.
「VRの世界で生きる」ためには… ライブ会場 ゲーム イベント 学校 自宅 仕事
12.
「VRの世界で生きる」ためには… ライブ会場 ゲーム イベント 学校 自宅 仕事 本当に「住める」VR世界を実現するためには 「ハレ」の場だけでなく 非常に幅広い「世界」の実装が必要
13.
フィクションの中の「VR世界」 「レディ・プレイヤー1」(公式サイトより) 「サマーウォーズ」(公式サイトより) 単一の事業体による巨大VR空間
14.
はたして 広大なVR空間を 単一の事業者で 作りきれるのか?
15.
VR世界はだれがつくる? • フィクションの中の「VR世界」 では「単一の事業体」が「巨大 なVR空間」を構築しているとい う世界観が多い • 現実のWebはそうなっているだ ろうか? •
「単一の事業体」が単一の世界 観でつくる「VR世界」が本当に 我々の望むものだろうか?
16.
アバターとアイデンティティ • 「Twitterでいつも見ているあの人」 ぱっとイメージが結びつくのは その人の顔から? それとも その人のアイコンから? ネット上の「自分」としての 「アバター(アイコン)」
17.
VRでの「自分の姿」は自意識に影響する
18.
VR空間における 「自分」とは 何か?
19.
グローバリズムと文化
20.
VR空間における 「自分」は 特定のサービスの 思想によって規定され サービス終了とともに 消える運命でいいのか?
21.
22.
VR空間における 「自分」の「体」を 自由にして プラットフォーム間 ポータビリティを 確保しよう
23.
24.
“VRM” のビジョン Create Own
Multi-use • Virtual Beingsがネット世界をかけめぐることが現実になる今、 その姿がプラットフォームに固定される状況は好ましくない • プラットフォームを横断しAvatarを持ち回れる必要がある
25.
“VRM” のビジョン Create Own
Multi-use • Virtual Beingsがネット世界をかけめぐることが現実になる今、 その姿がプラットフォームに固定される状況は好ましくない • プラットフォームを横断しAvatarを持ち回れる必要がある 体を「所有」可能
26.
なぜ “VRM” が必要なのか 既存のキャラクターモデルはモデルによって構造がバラバラ そのままではアプリケーション側の負担が大きい Blend
shape (morph) UV offset Material switch Eye bone Blend shape (morph) Facial animation Gaze animation A stance T stance Default stance Model scale Coordinate system And more … UV offset Humanoid Rig Local rotation
27.
Humanoid Rig なぜ “VRM” が必要なのか “VRM”
で中間層や制約を設けることでアプリケーション からの統一的なモデル操作を可能にする Gaze control Application VRM LookAtHead VRM API Blend shape Facial (Emotion) Eye bone
28.
VRM動的処理・配信サーバ技術 “VRM Modifier Server
” VRM model (Original) Data Storage VRM Modifier Server メッシュ・マテリアル 最適化 ポリゴンリダクション 電子透かしの埋め込み データスクランブル 対象の端末に個別最適化して エンドユーザにデータ配信
29.
“Scrambled VRM” “VRM
Embed ID”
30.
“VRM ”で VR空間における 「自分」の「体」は 自由になった
31.
では VR空間における 「もの」は どうなる?
32.
おばけワールド ドラゴンワールド
33.
「もの」は ワールドか アバターに 「組み込まれるもの」 なのだろうか?
34.
35.
おばけワールド ドラゴンワールド
36.
おばけワールド ドラゴンワールド 自分のVR部屋 • VR内の「アイテム」を独立した 存在にすることで、アイテムの 「所有」が可能になる •
アイテムの「所有」が可能にな るとVR内アイテムに価値が発生 「もの」を定義する必要性
37.
「もの」を定義する技術 “VCI”
38.
VR空間における 「自分」の「持ち物」を 自由にして プラットフォーム間 ポータビリティを 確保する(ことを目標とする)
39.
40.
VRの中で「もの」を 「買って」「所有して」 ほかの世界にも持ち込める 異なるルーム(≒ワールド)に 別のユーザが同じ「もの」を 持ち込んでいる
41.
ほかのアプリケ―ションにも持ち込める
42.
ネット上に「もの」を設置する場所“ルーム” • “ルーム”とは、「もの」を置けるサーバ上の「空間」 • “ルーム”を公開すると他の人も出入り可能 •
“ルーム”に物を配置できる人や入室できる人など権限管理が可能
43.
44.
「もの」と「空間」が できたら、つぎは 「もの」が「流通」 できる必要がある
45.
“ユーザストア” (THE SEED
ONLINE)
46.
“ユーザストア” (THE SEED
ONLINE)
47.
Art by 五十嵐拓也(Gugenka®)
© Crypton Future Media, INC. http://piapro.net
48.
• VR内で見かけた商品をその場で 「買って」「持って帰れる」 • 「自分のもの」として、いつで もすぐに「取り出せる」 “VR内販売”(バーチャルキャスト) Art
by 五十嵐拓也(Gugenka®) © Crypton Future Media, INC. http://piapro.net
49.
Art by 五十嵐拓也(Gugenka®)
© Crypton Future Media, INC. http://piapro.net
50.
• 誰かが買って「取り出した」 商品からも簡単に同じものを 「買える」 “アイテム購入の連鎖”(バーチャルキャスト) • 誰かがVR空間内で遊んでいる 「もの」を見て、「それいい ね!ほしい!買う!」が可能 Art
by 五十嵐拓也(Gugenka®) © Crypton Future Media, INC. http://piapro.net
51.
一度購入された 「もの」からも 「購入導線」があることで 「もの」を媒介とした 流通経路が生まれる
52.
流通を促進するための“推しアセットプログラム”
53.
ネット上の「空間」に 「もの」を設置し 永続化可能とすることで 「店舗」も作れる
54.
「からだ」「もの」 「空間」 これで世界は完成か?
55.
56.
「もの」単体では 世界のひろがりに 限界がある
57.
58.
59.
現実世界では 「もの」と「もの」とで 相互に影響しあう
60.
61.
62.
63.
違う作者のアイテム
64.
65.
VCI間通信 “vci.message”
66.
67.
相互に影響する「もの」 × 設置する「場所」 || 組み合わせのクリエイティブ
68.
「みんなでおもちゃを持ち寄って遊ぶ」世界 1 2 3 4
69.
「もの」を定義し 「もの」と「もの」が 相互に影響することで 自由な組み合わせで 空間を構築できる
70.
目指すは 一方的なコンテンツの 消費者としてではなく 誰もが 関わっていける VR世界
71.
組み合わせの クリエイティブ ・ 流通による社会参加 「消費」だけでなく 関われるVR世界
72.
話すこし戻りまして
73.
「もの」と「もの」の 相互影響で 空間を構築できる とは どういうことか?
74.
75.
76.
学校も“VCI”と相互影響でつくられている 教室VCI(授業動画再生・受講ロジック) 教材VCI(補助教材) 動画コントロール バーチャルキャスト(VR空間構築・VCI実行基盤) vci.message
77.
「もの」として教材を作ることができる“VCI” • 教室空間や補助教材をすべて「もの」として定義し、「もの」 同士の相互影響という形で学校空間を組み上げている • 「もの」として作られた各種教材は再利用性が非常に高い 生物の授業 歴史の授業 美術の授業 放課後の歓談
78.
“バーチャルキャストのプラットフォーム化” • こういったアプリケーションも「一般の バーチャルキャストの上で」稼働する • ビジネスロジックはすべてVCIの中に 書かれている(Luaスクリプト) •
一般に利用させるのにはリスクが高い VCI API(外部ネットワーク呼び出しな ど)は現在署名されたVCIのみ使用可能 • 権限管理機構を構築した上で順次解放を予定 3Dモデルと簡易なスクリプトの記述でVRアプリを構築可能
79.
バーチャルキャストの構成(ルーム) VirtualCast (VR Client)
Paprika (Web Frontend) Acorn Cardinal YamabikoRT Server アカウント・ルーム情報管理 空間管理・調停 リアルタイム同期 音声配信 VRM Modifier Server THE SEED ONLINE THE SEED ONLINE
80.
Oculus Questへの対応 • PC版とコードベースは同一 •
巨大なシステムなのでまずはミニマムリリース、随時拡張 • THE SEED ONLINEと連携し“VRM ”で体を持ち込むことが可能 “VRM Modifier Server”でOculus Quest向けに自動最適化 オリジナルVRM 約41000ポリゴン 動的サーバ変換 10000ポリゴン VRM Modifier Server
81.
まとめ
82.
紹介した技術 1. VR世界は誰がつくるのか → 単一プラットフォームではなく“プラットフォーム横断型の技術”へ 2.
VR内での「からだ」のはなし → “VRM”, “VRM Modifier Server”, “Scrambled VRM” , “VRM Embed ID” 3. VR内の「もの」のはなし → “VCI” 4. 「もの」を置いておける「空間」のはなし → “ルーム” 5. VR内の「もの」の「流通」のはなし → “ユーザ間売買システム” , “VR内アイテム購入” , “アイテム購入の連鎖” “推しアセットプログラム” 6. 「もの」と「もの」との相互作用のはなし → “vci.message” 7. VR内の「学校」のはなし → “バーチャルキャストのプラットフォーム化” 8. これら技術のバーチャルキャストの実装のはなし → “Cardinal” , “Acorn” , “Yamabiko” , “Quest対応チューニング”
83.
バーチャルキャスト社のビジョン
84.
「VRの世界で生きる」 とは どうあるべきか
85.
「VRの世界で生きる」 未来のためには どんな技術が必要か
86.
The best way
to predict the future is to invent it. 未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ。 Alan Kay
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