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名古屋工業大学
産学官連携センター
加藤雄一郎
インターナル・マーケティングがもたらす
組織開発と人財開発
2. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
講師略歴
<学歴>
東京工業大学大学院 社会理工学研究科
価値システム専攻 博士課程修了. 博士(学術)
2003 / 04 -- 広告会社 アクティベーションデザイン推進局 客員研究員
2007 / 04 -- 建機メーカー BMアドバイザー、およびミドルマネジメント研修講師
2017 / 01 -- 産業機器メーカー 事業価値創造プロジェクト アドバイザー
2015 / 04 – 2016 / 09 自動車部品メーカー 価値創造プロジェクト アドバイザー
2011 / 08 -- 2013 / 10 電子機器メーカー BM(ブランドマネジメント)プロジェクト アドバイザー
2009 / 12 -- 2011 / 10 自動車メーカー インターナル・ブランディング アドバイザー
2009 / 08 – 2010 / 04 自動車部品メーカー インターナル・ブランディング アドバイザー
2009 / 04 – 2010 / 03 コンタクトレンズメーカー インターナル・ブランディング アドバイザー
2008 / 07 -- 2009 / 06 化学メーカー 人財育成プログラム 「創塾」 塾長
2006 / 10 -- 2007 / 03 食品メーカー ブランドコンセプト立案アドバイザー
2005 / 10 -- 2007 / 03 トイレタリ・メーカー 新任マネジャー研修講師、および調査手法開発アドバイザー
2004 / 10 -- 2006 / 03 総合商社 プロジェクト担当顧問
2003 / 08 -- 2005 / 03 中小企業庁 繊維産業再生プロジェクト ディレクター
<職歴>
1992 - 93 食品会社 食品工場 製造技術課
1995 - 03 広告会社 マーケティング局
2003 - 15 名古屋工業大学大学院 産業戦略工学専攻 准教授
2015 - デミング賞審査委員
<企業からの委託実績>
加藤 雄一郎
2
名古屋工業大学 産学官連携センター 特任教授
3. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
上記をどのように実現するか?
顧客の何を実現して儲け続けるか?
3
【組織オペレーション方針】
【サービス・デリバリ・プロセス】
【事業の戦略的ポジショニング】
【収益獲得シナリオ】
外部適応方針
内部適応方針
各部門の内部製品の繋がりによって。
サービスがデリバリされるプロセスを表す。
外部適応と内部適応を繋ぐ役割。
検討者が内部適応を検討するにあたり
思考すべき範囲の全体を意識させる効果をもつ
顧客
シェア
市場
シェア
事業構想基本フレーム
6. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 6
インターナル・マーケティング
第1章
企業が環境の変化に対応していくための
部門横断的な組織学習による知識の共有と創造
7. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 7
低 高
低
高
外部適応
内部適応
企業の優位性は、企業の資産や組織の独自性や能力にあると同時に
自社製品が市場という外部において顧客から他社より優れていなければ持続困難
自社を取り巻く外部環境の要求
に応えながら自分たちを適合させる
組織内部の諸機能の
最適な組合せを構築する
【ポジショニング・アプローチ】
【リソース・ベースト・ビュー】
環境適応の大別
企業の環境適応は「外部適応」と「内部適応」に大別される
木村(2007)
8. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 8
低 高
低
高
外部適応
内部適応
QCD追求は第4象限。
我が国製造業の非常に多くが第4象限に留まる。
自社を取り巻く外部環境の要求
に応えながら自分たちを適合させる
組織内部の諸機能の
最適な組合せを構築する
【ポジショニング・アプローチ】
【リソース・ベースト・ビュー】
我が国製造業の現状
9. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 9
低 高
低
高
外部適応
内部適応
事業発展は第1象限以降なくしてありえない。
自社を取り巻く外部環境の要求
に応えながら自分たちを適合させる
組織内部の諸機能の
最適な組合せを構築する
【ポジショニング・アプローチ】
【リソース・ベースト・ビュー】
ゴールは第1象限への移行
10. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 10
低 高
低
高
外部適応
内部適応
事業のポジショニングを再設定後、
自社を取り巻く外部環境の要求
に応えながら自分たちを適合させる
組織内部の諸機能の
最適な組合せを構築する
【ポジショニング・アプローチ】
【リソース・ベースト・ビュー】
事業発展の推移
ただし、第4象限から第1象限への一足飛びはない。
組織オペレーションの構築が不可欠
11. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 11
低 高
低
高
外部適応
内部適応
インターナル
リレーションシップ
マネジメント
自社を取り巻く外部環境の要求
に応えながら自分たちを適合させる
組織内部の諸機能の
最適な組合せを構築する
コミュニケーション開発としてのIM
【エクスターナル・コミュニケーション】
経済的な取引を成立させる
ことに主眼を置いた
外部環境情報の収集と解釈
【インターナル・コミュニケーション】
良好な経済的取引がもたらされるよう
組織内に望ましい行動を生み出す
ことに主眼を置いた情報の共有と生成
エクスターナルとインターナルが統合された
“market-responsive learning system”に裏打ちされた
組織学習が持続的な競争優位をもたらす
「コミュニケーション開発の観点から組織開発を支援するIM」の狙いは
“market-responsive learning system”の構築に他ならない
【IMからみたコーポレートコミュニケーション】
Varey (2005)
13. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 13
品質保証とは
顧客及び社会のニーズを満たすために
組織が行う体系的活動
品質とは
顧客及び社会のニーズを満たす度合い
品質とは。 品質保証とは。
品質は、モノの出来栄えのことではない
14. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 14
品質保証とは
ニーズを満たすために
組織が行う体系的活動
品質とは
ニーズを満たす度合い
要するに
品質は、モノの出来栄えのことではない
15. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 15
品質保証体系図とは品質保証
のために、どのような活動が、ど
のような順序で、どの部門が担
当して実施するのかが一目で分
かる図のことです。企業組織全
体で「どのプロセスで、どの部門
が、どの活動を、どんな目的で、
どの規定や標準類に従って」品
質保証活動が行われているの
かが一目で分かる図。
各部門
業
務
品質保証体系図
品質保証体系図は
ニーズを満たすための組織的な活動連携の全体像を表したもの
17. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
時代はいま、サービス・ドミナント・ロジック
17
G-Dロジック
(グッズ・ドミナント・ロジック)
S-Dロジック
(サービス・ドミナント・ロジック)
モノは、価値を実現するための道具。
よって、〔モノの提供 = 道具の提供〕
価値について企業ができることは
「提供」ではなく、「提案」に留まる。
「道具の提供」と「知識・スキルの適用」によって
価値は共創される。
モノは、価値を具備している。
よって、〔モノの提供 = 価値の提供〕
商品を箱から出して、スイッチを入れれば
誰でも同じ価値を享受できる
モノを使いこなす顧客の知識・スキルによって
生み出される価値は異なる。
価値は、
工場出荷時点で「モノ」に備わっている
価値は、
顧客がモノを使いこなすことによって生まれる
生まれる価値
の種別と度合い
価値の所在
「価値提供」
という言い回し
の是非 企業が「道具」を提供。
顧客は道具に自らの「知識・スキル」を適用。
今日のマーケティングパラダイムにおいて
ハード・ソフトは価値を実現するための道具にすぎない。
価値は、顧客が道具を使いこなすことによって生まれる
18. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
新たな製品観の必要性
18
すべてのハード・ソフトは
価値を実現するための道具である
B2B / B2Cを問わず
すべての財は 生産財 である
19. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
問題意識
19
各部門
業
務
現状の品質保証は
GDロジックに基づく活動に留まっていないか?
20. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
品質保証体系の課題
20
顧客
顧客と価値を共創するために
QA体系に新たに加味すべき領域
各部門
業
務
22. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
インターナル・マーケティングの狙い
22
低 高
低
高
外部適応
内部適応
IM
エクスターナルとインターナルを統合した
“market-responsive learning system”の構築
【インターナル・コミュニケーション】
良好な経済的取引がもたらされるよう
組織内に望ましい行動を生み出すことに
主眼を置いた情報の共有と生成
【エクスターナル・コミュニケーション】
経済的な取引を成立させる
ことに主眼を置いた
外部環境情報の収集と解釈
23. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
当事業側は何をできるように
なる必要があるか?
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
顧客は何をすることができる
ようになれば喜ぶか?
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
考え続けるべき二大事項
23
低 高
低
高
外部適応
内部適応
IM
外部適応と内部適応の同時検討
24. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
1.事業ドメインの再定義
24
当事業は顧客の
の実現にコミットすることによってなくてはならない存在になる
「当事業は顧客の何の実現をサポートするのか」
という視点から事業を再定義。これが「外部適応方針」に相当する。
25. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
2.マネタイズ・シナリオ
25
事業ドメイン再定義によって当事業が手にする対価の膨らむ様子を
4コマ構成の儲け話として小噺化
26. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
3.Doリストアップ
26
マネタイズシナリオの実現に向けて、できるようになるべきこと
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
マネタイズシナリオの実現に向けて
顧客や協力パートナーを含めてみんなが何をできるようになるべきか
27. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
4.Doの分類
27
我々は何をできるようになる必
要があるか?
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
顧客は何をすることができるよ
うになれば喜ぶか?
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
各種Doを「顧客のDo」と「我々のDo」に大別
28. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
5.サービス・デリバリ・プロセス
28
顧客のDo
当事業のDo 顧客のDo
顧客のDo
顧客のDo
顧客のDo
顧客のDo
当事業のDo
当事業のDo
当事業のDo
当事業のDo 当事業のDo
当事業のDo
顧客と当事業の
協働Do
当事業のDo
当事業のDo
当事業のDo
当事業のDo
ソリューション(サービス)が生まれ、提供され、共創される一連の過程を
Do間の因果関係に基づく「活動連鎖構造」として全体を表す
29. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 29
6.品質保証体系
顧客各部門
活
動
サービス・デリバリ・プロセスを整形すべく
表側に「活動」、表頭に「主体」を配置した活動全体構造に描き直す
30. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 30
出典:
厚労省 職務分析実施マニュアル
7.部門別 業務分掌
品質保証体系の表頭(各部門)に従属する各活動をもとに
部門別 業務分掌を定める
31. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 31
レベル5 レベル4 レベル3 レベル2 レベル1
業務1 ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
業務2 ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
業務3 ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
業務4 ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
業務5 ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
業務6 ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
業務7 ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
業務8 ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
・
・
・
業務N ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる ・・・できる
8. 人財評価: 職務等級制度への展開
各業務を階層別に定義することによって
タレントマネジメントに展開
32. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 32
組織開発の全体像
第4章
いかにして
ビジネスモデルで先行し,現場力の勝負に持ち込むか
33. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
組織は戦略に従う
33
これからの日本は
ビジネスモデルで先行し,
その上で現場力の勝負
に持ち込めば、
負けることはない
第100回 品質管理シンポジウム
コマツ 坂根正弘氏
34. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
業務分掌とタレントマネジメント
⇒ 職務級の実現
組織開発の流れ
34
仕組みの構想
事業ドメイン再定義
マネタイズ・シナリオ
部門別作業標準
仕組みの実装
マネタイズシナリオを実現する
顧客及び組織の行動の因果モデル
品質保証システムとしての具現化
業務プロセスへの落とし込み
当事業は
顧客の何の実現にコミットするのか?
36. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
「担当者」 と 「経営者」
36
担当業務の遂行
分析的
スキル
測定可能
習得方法アリ
教書
研修プログラム
資格・階級
筋の通った儲け話づくり
綜合的
センス
特定少数の物差し無し
直接的な習得方法なし
商売を丸ごと任せるなど
センスが育つ環境を
提供することしかできない
<担当者> <経営者>
vs
37. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
問題意識
37
各社の技術水準向上による製品の同質化 (恩藏, 2007)
モジュール化の進展による新興企業の参入障壁の低下 (榊原・香山, 2006)
持続的競争優位を達成するには、
事業・組織レベルで一体となって競争優位を高める必要がある (Barney, 2002)
経営センスを養う確固たるプログラムは存在しない (楠木,2013)
新たな事業を構想・実行する人財が企業内に埋もれている (経済産業省,2012)
1. コモディティー化の進展と製品単品競争の限界
2. 事業全体で差別化することの重要性
3. 事業全体の価値創造を担う人財が不足
38. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
いま企業が育てるべき人財
38
担当業務の遂行
分析的
スキル
測定可能
習得方法アリ
教書
研修プログラム
資格・階級
筋の通った儲け話づくり
綜合的
センス
特定少数の物差し無し
直接的な習得方法なし
商売を丸ごと任せるなど
センスが育つ環境を
提供することしかできない
<業務担当者> <事業創造者>
事業の持続的競争優位の確立を担う
「事業創造人財」を育成することの重要性
vs
40. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 40
何かあると、即教育、教育というが、
そもそも「教」と「育」とは異なる。
しかし現状は、教育を行うと言いつつ
知識・技能の伝授という「教」しか行っていない。
そこが人財育成の面で最大の問題・課題ではないか
いまの人財育成は、専門的な知識やスキルなど
担当者レベルの遂行能力向上に注力しがち。
事業開発や事業化の能力は身についておらず
専門分野のスキルに優れた人たちが上位職者になるから
「技術に優れ、事業で負ける」という事象がおこる。
人財育成に関する各社の管理職層の声
41. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 41
人財育成に関する各社の管理職層の声
組織の分業化が加速した結果、
いまの事業が今後どうなっていくか判断をできるのは
一部のマネジメントに限られている。
特に若手従業員のレベルでは事業全体を俯瞰しにくくなっている。
専門スキル/マネジメントの一般的なスキルだけでなく
他の育成基軸を設けるなど次の方策が必要。
商品の高度化に対応すべく組織は高い専門性をもって細分化された。
今後は、事象を鳥瞰的に捉え、
戦略・ビジネスモデルを立案・実行できる人を育成する必要がある。
42. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
多くの企業が直面する人財育成策の課題
42
担当業務の遂行
分析的
スキル
測定可能
習得方法アリ
教書
研修プログラム
資格・階級
筋の通った儲け話づくり
綜合的
センス
特定少数の物差し無し
直接的な習得方法なし
商売を丸ごと任せるなど
センスが育つ環境を
提供することしかできない
<業務担当者>
スキル
スーパー業務担当者
<事業創造者>
業務遂行の更なる知識・スキルの注入は
「スーパー業務担当者」を量産するだけという指摘がある
43. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
事業創造者を育成するポイントは何か
43
担当業務の遂行
分析的
スキル
測定可能
習得方法アリ
教書
研修プログラム
資格・階級
筋の通った儲け話づくり
綜合的
センス
特定少数の物差し無し
直接的な習得方法なし
商売を丸ごと任せるなど
センスが育つ環境を
提供することしかできない
<業務担当者> <事業創造者>
事業創造者へと進化させるポイントは何か
45. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 45
顧客にとってなくてはならない度合いを高め
パートナーとして選ばれ続ける存在となるための
部門横断的な知識創造の取組み
BM活動とは
46. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
コマツにおけるBM活動
46
コマツウェイにも
ブランドマネジメント記載
BMは短期間に売上・利益・シェアを上げる為の武器ではない
≪ブランドマネジメントが目指すこと≫
1.顧客視点への意識改革
2.人材育成・組織能力の向上
≪取組み上の重要ポイント≫
1.徹底的な見える化
2.顧客目標の達成がコマツGr活動の基点
3.トップのリーダーシップと組織横断的な活動
4.総合力=経営資源の総合化
コマツビジネス持続的発展の為に、全世界のコマツオペレーション
に導入し、徹底させて行く。10年20年かかっても絶対中止しない。
47. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 47
事業の持続的競争優位の鍵を探し当てることができる人材
担当業務をより良いものに改善できる人材
担当業務を確実に遂行できる人材
前後工程を考慮した業務の繋がりを構築できる人材
育つ人材の最高峰こそ・・・
鍵をもとに組織オペレーション全体の『仕組み』を構築できる人材
BM活動の継続が育てる人材
49. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
事業創造者へと進化させるポイントは何か
事業創造者を育成するポイントは何か
49
担当業務の遂行
分析的
スキル
測定可能
習得方法アリ
教書
研修プログラム
資格・階級
筋の通った儲け話づくり
綜合的
センス
特定少数の物差し無し
直接的な習得方法なし
商売を丸ごと任せるなど
センスが育つ環境を
提供することしかできない
BM活動
<業務担当者> <事業創造者>
50. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
上記をどのように実現するか?
顧客の何を実現して儲け続けるか?
50
BM活動のアウトプット
【組織オペレーション方針】
【サービス・デリバリ・プロセス】
【事業の戦略的ポジショニング】
【収益獲得シナリオ】
外部適応方針
内部適応方針
各部門の内部製品の繋がりによって。
サービスがデリバリされるプロセスを表す。
外部適応と内部適応を繋ぐ役割。
検討者が内部適応を検討するにあたり
思考すべき範囲の全体を意識させる効果をもつ
顧客
シェア
市場
シェア
51. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 51
BMとTQMの融合
各部門および従業員各人の知を活かして事業価値を創造するための
全員参加型経営の新しいかたち
第7章
52. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
企業経営を支える各種手法
52
【組織を発展させるための取組み】
方針管理を通じて設定された
個々のテーマを進めていく手順
課題達成型QCストーリー
重点志向に基づく戦略実現
方針管理
【組織を改善させるための取組み】
日常管理すべき個々のテーマの
達成水準を高めるための手順
問題解決型QCストーリー
足腰を鍛えるインフラ整備
日常管理
活動に継続性をもたせるための推進形態が
「QCサークル活動」及び「QC大会」
企業が取組むべきことは
コスト削減や新商品開発、ビジネスモデル革新など多岐にわたる。
54. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 54
• 売上、利益、市場シェア、生産性など結果指標に重点を置かれている
• 数字だけを重視した目標設定となっている。しかも、それが評価に直結している
• 「売上等」の結果目標となりがち。その背景となる戦略や施策が浸透していない
• 業績目標、注力セグメントを中心に方針が構成されている
• 数値目標を上位から下位へ配分するだけの方針展開
売上・利益・市場シェアなど、欲しい数値結果だけを示し、戦略を伴わない全社方針
• 各部門の目標と重点活動を取りまとめて並べただけの積み上げ型の全社経営方針
• 上位方針は、前年度の達成水準をすこし高めただけの踏襲に留まっている
• 「現状起点」で「現状の延長」の「業績目標、領域拡大目標」
• 最上位方針がすでに機能別管理になってしまっており、事業がこの先どこへ向かおうとしている
のかわからない
総花的で何が重要かわからない全社方針(とりまとめただけ・前年踏襲・いきなり機能別管理)
• 上位方針が実現される為の部署間でのヨコの調整が十分図られていないケースが散見。そ
の問題の背景は、各部署のマネージメントの視点が自部署の守備範囲に偏っていること。
• 自部署に有利な解釈をしてしまいます。横断的組織に目標を持たせ、横の繋がりで達成する
動きをとれる場を作る必要がある。
• 改善活動、QCサークルなど小集団活動、自工程完結は事業全体からみた狭い範囲の内
部適応策になり、部分最適化の追求に留まるリスクがある。
戦略不在が招く、部門間の不整合と組織的なコミュニケーション不足
企業が直面する実態
55. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 55
【組織を発展させるための取組み】
方針管理を通じて設定された
個々のテーマを進めていく手順
課題達成型QCストーリー
重点志向に基づく戦略実現
方針管理
【組織を改善させるための取組み】
日常管理すべき個々のテーマの
達成水準を高めるための手順
問題解決型QCストーリー
足腰を鍛えるインフラ整備
日常管理
活動に継続性をもたせるための推進形態が
「QCサークル活動」及び「QC大会」
企業が取組むべきことは
コスト削減や新商品開発、ビジネスモデル革新など多岐にわたる。
最近の指摘は方針管理運用上の問題に集中
56. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 56
TQMは全員参加を謳っている
1) 顧客第一主義
2) データに基づく管理
3) 全員参加
:人間性尊重、リーダーシップ、教育・訓練の重視
:プロセス重視、源流管理、標準化、QCDに基づく管理、重点指向
:マーケット・イン、後工程はお客様、品質第一
TQM基本原則
しかし、いまの体系には何かが足りない
問題意識
57. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 57
重点志向に基づき戦略を実現する手法が
方針管理
方針管理を通じて設定された
個々のテーマを進めていく手順が
課題達成型QCストーリー
足腰を鍛えるインフラ整備に役立つ手法が
日常管理
活動に継続性をもたせるための推進形態が
「QCサークル活動」および「QC大会」
日常管理すべき個々のテーマの
達成水準を高めるための手順が
問題解決型QCストーリー
【組織を発展させるための取組み】 【組織を改善させるための取組み】
QC大会
現行のTQMは、組織改善を施す「場」が存在する一方で
組織発展を施す「場」が十分ではない
着目すべき決定的箇所
58. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 58
事業価値創造に向けて創設すべき「場」
重点志向に基づき戦略を実現する手法が
方針管理
方針管理を通じて設定された
個々のテーマを進めていく手順が
課題達成型QCストーリー
足腰を鍛えるインフラ整備に役立つ手法が
日常管理
活動に継続性をもたせるための推進形態が
「QCサークル活動」および「QC大会」
日常管理すべき個々のテーマの
達成水準を高めるための手順が
問題解決型QCストーリー
【組織を発展させるための取組み】 【組織を改善させるための取組み】
QC大会BM大会
QC大会と双璧を成す
新たな「場」としてBM大会が創設された
59. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 59
重点志向に基づき戦略を実現する手法が
方針管理
方針管理を通じて設定された
個々のテーマを進めていく手順が
課題達成型QCストーリー
足腰を鍛えるインフラ整備に役立つ手法が
日常管理
活動に継続性をもたせるための推進形態が
「QCサークル活動」および「QC大会」
日常管理すべき個々のテーマの
達成水準を高めるための手順が
問題解決型QCストーリー
【組織を発展させるための取組み】 【組織を改善させるための取組み】
BM大会
しかも、その場は方針決定後の場ではなく
QC大会
すべての部門および従業員各人の『知』を活かした
「経営者のサポート」として位置付けられる
各部門および従業員各人の
知を活かした
事業構想参画
BM大会の位置づけ
60. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 60
業務分掌とタレントマネジメント
⇒ 職務級の実現
仕組みの構想
事業ドメイン再定義
マネタイズ・シナリオ
部門別作業標準
仕組みの実装
マネタイズシナリオを実現する
顧客及び組織の行動の因果モデル
品質保証システムとしての具現化
業務プロセスへの落とし込み
当事業は
顧客の何の実現にコミットするのか?
組織開発の一連の過程において
BMとTQMはどう関係づけられるか?
組織開発から見た 「BM」 と 「TQM」 の関係
61. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
上記をどのように実現するか?
【組織オペレーション方針】
【サービス・デリバリ・プロセス】
PM体制Komtrax
製品サポート
延長保証
3年間で15回
のPM機会
(&顧客接触機会)
プレミアム
中古車の導入
新車需要
の獲得
正規部品
販売機会
Availability
向上
顧客
シェア
市場
シェア
計画整備
(ホース交換やOV等)
メカニック育成
新興メーカー
に対する
価格競争力
再販価格
の上昇
使用機
の長期化
高額
買取
リテール
ファイナンス
顧客の何を実現して儲け続けるか?
【事業の戦略的ポジショニング】
【収益獲得シナリオ】
61
マネタイズシナリオを実現する
顧客及び組織の行動の因果モデル
BM活動から生まれた事業構想を
TQMの緻密な思考で仕組みに落とし込む
BMによる「構想」 と TQMによる「実装」
BM
TQM
構想 実装
品質保証システムとしての具現化
業務プロセスへの落とし込み
62. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
BMとTQMの融合による「組織は戦略に従う」の実践
62
BM活動から生まれた事業構想を
TQMの緻密な思考で仕組みに落とし込む
これからの日本は
ビジネスモデルで先行
し,その上で現場力の
勝負に持ち込めば、
負けることはない
第100回 品質管理シンポジウム
コマツ 坂根正弘氏
63. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 63
【旧・価値次元】 【新・価値次元】 【新・価値次元】
【売りもの】 【売りもの】 【売りもの】
製品性能の向上 稼働率の向上 施工生産性の向上
建機
部品供給・メンテナンス
建機
部品供給・メンテナンス
建機
施工管理システム
【ダントツ製品】
製品本体の高品質化
【ダントツサービス】
製品稼働のサポート
【ダントツソリューション】
顧客の事業活動のサポート
売上高営業利益率推移: 12.9% (2011)→ 11.2% (2012)→ 12.3% (2013)
コマツにおける価値次元転換の推移
64. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 64
これまで
既存価値次元上で
競合他社の上を行く差別化
製品仕様の差別化
これから
既存の価値次元を
新価値次元に刷新する差別化
価値次元の差別化
各部門および従業員各人の知を活かした
事業価値創造
製品レベルの 事業レベルの
これからの時代に相応しい「差別化の対象」
65. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN 65
本件は、単に「事業創造人財育成研修」に留まらず、
当事業の今後の事業構想を、意欲あるメンバーによって知恵出しする場にしたい。
プロジェクトは1年がかり。
プロジェクトのミッションは「経営層が当事業の次期構想を練るための材料提供」。
WSを月1ペースで開催し、各チームは自分たちの事業構想をつくる。
ご依頼いただいた「新製品・サービスアイディアの導出」は当然含まれる。
本件はさらにその上を行き、「当事業そのものの次期構想」に格上げしたい。
各チームによる構想は、2017年12月に最終発表する。
当事業における経験者を増やしていくことを見据え
「単なる最終発表会」ではなく、記念すべき「第1回BM大会」としたい。
今後、BM経験者の増大によって
当事業の更なる事業競争力向上が期待される。
あるBM賛同企業から打診いただいた際、私が返信したメール
66. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
「BM研修」 と 「BM活動」 の違い
66
BM活動BM研修
いわばフォーマルなヤミ研
(Google 20%ルールに相当)
本件を業務として公式化することにより
メンバーが心意気なく臨めるよう配慮
あくまで研修研修or業務
事業本部長に対する意思決定材料の提供
本部長方針の策定サポート機能
バックキャスティング思考に基づく
事業構想体験
WSの目的
月1回ペースで1年間
体験型ワンデイセッションあるいは
3回セットの3mothsセッション(月1回開催)
開催期間と頻度
グループあたり5~7人で3グループが理想
合計15~20人
1グループあたり5~7人で最大8グループ
合計40~55人
参加人数の規模
成果物は質を伴う事業構想案
最終発表は実質的な第1回BM大会
成果物は事業構想案
但し内容の質は不問。最終発表形式は任意
成果発表
対象は35-40歳を中心にした若手幹部候補
一部メンバーを残して事前度にメンバー交代
基本的に任意メンバー選定
67. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
“make our own will”
自らの意思で描く取組み
事業が生きる道を
自らの意思
BM活動とは
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68. Nagoya Institute of Technology, BRAND DESIGN
講演、研修、社内プロジェクト等の
相談は下記にお問合せください
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名古屋工業大学
産学官連携センター
加藤 雄一郎
kato.yuichiro@nitech.ac.jp