https://mtrl.com/shibuya/events/201803_saibo-gu/ で使用した資料の一部です。

1. Part 1.細胞培養とは何か?
Part 1.細胞培養とは何か?

2. アジェンダ
• 細胞とは何か
• 細胞培養の歴史
• 細胞培養に必要なもの
• 細胞の抽出方法

3. 細胞とは何か 細胞とは何か

4. 卵は１個の細胞

5. 世界最大の細胞
重さ 1.3∼1.6 kg
直径 15 cm
Wikimedia Commons より引用
Wikimedia Commons より引用

6. 細胞を初めて観測した人々
植物細胞を初めて観測(1838) 動物細胞を初めて観測(1839)
画像はNextewsより引用
シュライデン シュワン

7. みんな細胞からできている

8. 細胞説:細胞が集まって“体”ができる
h0p://www.stemcellsgroup.comより引用

9. 細胞から組織、組織から臓器へ
h0p://stemcellnext.comより引用

10. 細胞培養の歴史 細胞培養の歴史

11. 細胞培養の歴史
1882:リンゲル液の発見
1907:リンゲル液中での組織の維持
1912:培養皿の上での細胞分裂の観測
1928:抗生物質の発見
1943:初の細胞株の樹立
1951:ヒト細胞株「HeLa細胞」の樹立
1959:イーグル培地の発明
1981:ES細胞の培養法の確立
2006:iPS細胞の研究

12. リンゲル液の発見(1882)
h0p://www.health.ne.jp/より引用
シドニー・リンガー
カエルの心臓の拍動を死後4時間に渡って
継続させる溶液の組成を発見
→現在も医療で使われるリンゲル液の原点

13. リンゲル液中での組織の維持(1907)
Wikipediaより引用
ロス・グランビル・ハリソン
カエルの凝固リンパ球を加えたリンゲル液で
カエルの神経組織を数週間に渡って維持し、
神経突起の成長を観察することに成功。
細胞の成長を促す培養液、
成長培地(Growth Medium)初の作製例。
h0p://www.tmd.ac.jp/より引用

14. 培養皿の上での細胞分裂の観測(1912)
Wikipediaより引用
アレクシス・カレル
鶏胚エキスや血漿を組織培養時の培地に
添加することで既存の物より組織の成長
が促進されることを報告。
培養皿の上で鳥胚由来細胞の細胞分裂を
観測することに成功。

15. 抗生物質の発見(1928)
Wikipediaより引用
アレクサンダー・フレミング
アレクサンダー・フレミングが青カビから発見した
最初の抗生物質。
1940年代にこれらを培養液に加えることでコンタ
ミネーション（不純物の混入)を抑えられることが
判明する。

16. 初の細胞株の樹立(1943)
キャサリン・サンフォード
1940年10月18日にEarleによって初代培養が開
始されたマウス線維芽細胞の１株でSanfordに
よってクローニングされた世界で初めてのマウス
不死化細胞。
細胞培養の最中に偶然ガン化したものと考えら
れている。
Wikipediaより引用

17. ヒト細胞株「HeLa細胞」の樹立(1951)
ジョージ・オットー・ゲイ
サンフォードと同じ研究室に在籍し、「正常でない細胞」
の増殖性に目を付けていたゲイは、51年の2月子宮頸
がん患者から摘出された病理切片を入手します。
そしてこの切片を培養し、世界初のヒト細胞株の樹立
に成功。
現在までに培養されたHeLa細胞の総量は5000万トンを
超えると推測されている。
Wikipediaより引用
ヘンリエッタ・ラックス HeLa細胞

18. イーグル培地の発明(1959)
ハリー・イーグル
イーグル最小必須培地(EMEM)は、生体由来の
内容物を含まず人工的に塩・アミノ酸・グルコース・
ビタミンを混ぜた画期的な培地でした。
同年、イタリアのダルベッコはEMEMに4倍の
ビタミン・アミノ酸、2-4倍のグルコース、鉄の追加し
たDMEM (Dulbecco's modified Eagle's minimum
essenWal medium)を発表しました。
Wikipediaより引用

19. ES細胞の培養法の確立(1981)
マーティン・エバンズ
Wikipediaより引用
テルモ生命科学芸術財団より引用
受精卵の１段階である胚盤胞の内部細胞塊は、その後様々
な細胞へと分化が可能な多能性幹細胞集団であり、ここから
樹立された細胞株がES細胞である。
マウスの場合、LIFと呼ばれる因子を加えることで効率良く
樹立できることが知られている。
マーティンは1981年に、初めてES細胞の樹立に成功した。

20. iPS細胞の研究(2006)
山中 伸弥
Livedoor Newsより引用
学研キッズネットより引用
ES細胞において特異的に発現因子から、
線維芽細胞に発現させることでES様の細胞を作り
出せる因子を探索し、Oct4, Sox2, Klf4,c-Mycの4つ
の転写因子を同定した。
そして、この転写因子の発現によって誘導された
ES様の細胞を、iPS細胞と名付けた。

21. 細胞培養に必要なもの 細胞培養に必要なもの

22. 細胞の培養ってなに？？
細胞を健康な状態で
成長させること

23. 細胞培養に必要なもの
1.栄養
2.環境

24. 細胞の培養に必要な栄養は？
培養液：細胞培養に必要な栄養等が含まれた溶液
培地・・・糖、ビタミン、ミネラルアミノ酸が含まれる
牛胎児血清・・・細胞の状態を安定させる
抗生物質・・・コンタミネーションを防ぐ

25. 細胞が育つのに適した環境
丁度良い（体内に近い）
l 温度
l 湿度
l 二酸化炭素の濃度
37℃
90%
5%

26. 細胞の抽出方法 細胞の抽出方法

27. 用意するもの
• 雑菌が入り込まないクリーンな環境
家庭で行う場合はガスコンロに火をつけ、
そのすぐ横で作業を行えばOK!
• 生理食塩水
• ピンセット×２
• 温めて12日目の有精卵
• 10 cmディッシュ×2
• ゴム手袋
• 消毒用アルコールスプレー
• 紫外線ランプ（あれば）