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- 2. 2014/03/24
2
はじめに:モノ、コト、ヒト
車 vs
家族でのドライブ
クリスマスケーキ vs
クリスマスパーティ
携帯電話 vs
楽しい会話
かっこいい洋服 vs
モテる
映画DVD
vs
感動
音楽CD
vs
良い気分
「モノ」そのものではなく、「モノ」を通じて得ら
れる「コト」の価値を「ヒト」が創る
人を含む社会システム
・情報システムと社会システムが融合する時代
→実社会の中でビッグデータ観測・活用を行う
制御対象としてのシステムの中に人が含めれる。
→全体システムの中では人はもっとも不確実
この人の活動、相互作用をビッグデータで観測
狭義のシステム
(モノ)
ヒューマンモデル
情報システム
社会システム
インタフェース
ユーザ
- 5. 2014/03/24
5
生活現場参加型アプローチ
生活者の計算モデル化と
情報サービス
大規模データ
モデル化
As
is
To
be
サービス活動中に
取得できるよう実験
計画されたデータ
仮説修正
人間行動
観測技術
リアルデータの観測
生活とサービスのデザイン
支援技術
コト:生活
実践コミュニティとの協働アプローチ
• 情報粘着性の高い現場情報を活用する
• この時、データを入力すると何かが得られる、実用的
なサービスとして設計することが重要
• 行動変容を促す現場での「アクションリサーチ」の実践
• 現場に介入し、問題解決をはかる仕組み作りを目指す。
• 「現場に入る」ために:初期の解決すべき課題
• 「現場でループをまわす」ために:持続的な観測を可能に
• 「現場でループが回り続ける」ために:解決課題の継続的探索
• 初期課題は何か? → コミュニティ参加によりヒアリング
• 初期課題の例:医療・介護、生活支援、復興支援、地域活性化
- 7. 2014/03/24
7
コト共有支援技術
13
申し送り支援システム(介護記録情報以外)
– 数タップで記録作成、記録確認(詰所で編集)
– 候補文の推薦、位置センサなどで迅速入力
– コメント、「いいね」ボタンなど主観の記録、動機付け
事例分析支援ツール(仮称)
– 業務の振り返り、改善案立案、新人教育
– 現場の出来事や関係者の思い・主観を共有
デモビデオ
デモビデオ
コト俯瞰分析技術
9:00
10:00
11:00
12:00
8:30
起床・就寝
体位変換
更衣・整容
移動 (介護)
排泄
食事
清潔
コミュニケーション
環境整備
洗濯
移動 (間接業務)
会議
清掃
情報共有
記録作成
確認
家族対応
準備・片付け
手洗い
エラー
その他
タイムライン表示
0
20
40
60
80
100
120
140
160
情報共有
コミュニケーション
移動(間接業務)
準備・片付け
排泄
記録作成
移動(介護)
食事
清潔
更衣・整容
確認
清掃
手洗い
洗濯
会議
その他
体位変換
家族対応
環境整備
起床・就寝
Servicedurationmin
Nursing-care service process
情報共有, 25.4%
コミュニケーショ
ン, 14.2%
移動 (間接業務),
13.0%
準備・片付け,
7.6%
排泄, 5.7%
記録作成, 5.6%
移動 (介護), 5.3%
食事, 4.2%
清潔, 3.9%更衣・整容, 2.9%
確認, 2.6%
清掃, 2.1%
手洗い, 1.6%
洗濯, 1.5%
会議, 1.2%
その他, 1.2% 体位変換, 0.7% 家族対応, 0.5% 環境整備, 0.5%起床・就寝, 0.3%
統計処理(グラフ)
状態遷移確率
見守り
食事
介助
清掃
連絡
記録
誘導
コール
対応
会話
声かけ
0.1
0.5
0.3
0.8
0.9
0.3
0.8 0.8
プロセスモデル
顧客満足度、ク
レーム率
嚥下指導、
レクリエー
ション
間接業務率、記
録時間
従業員満足
度、ナース
コール量
ロボット介
護機器
声掛けスキ
ル
入居率
保険外収入
離職率
サービス要素とKPIとの関連推定
- 8. 2014/03/24
8
コトのモデル化→知識の活用へ
• 各サービス要素と評価指標との関係構築(ワーク
ショップ)
– センシングデータを分析、現場関係者へ可視化
– 現場関係者が関係を議論し、現場固有の評価ツリーを
構築支援(来年度以降定量化へ)
現場のプロセスモデルによる作業の認識、シミュレー
ションにより現場の作業の効率化およびリスク回避を
支援する
⇒現状のリスク要因と間
接業務の削減方法の発見
顧客満足度
クレーム
率
間接業務率
従業員満
足度
ナース
コール量
記録時
間
入居率
保険外収入
離職率
質の向上
効率化
サービス
提供
リアク
ション
モノ・コト
づくり活動
コト記録支
援技術
コト
俯瞰
分析
技術
コト共有支援技術
安全と安心 満足
感謝
協力
製品改良支援、連携サービス構築支援
(介護の例:在宅、施設、病院、医療機器、SI
企業、介護製品、製薬会社など)
• コトDBの構築方法論と支援技術
• モノ・コトづくり支援の実現
主体
性
顧客知識
ミッションの
合意
共働
意識
モノの
活用
連携業
務
プロセス
役割、状況
顧客
への
思い
業務知
識
類型化による
業務改善指針
サービス知識の活用
現場データ共有による共創・協働
- 9. 2014/03/24
9
確率的潜在意味解析と構造化モデル
サービス工学における観測・モデル化・適用のための
• 大規模データ(ID-‐POS,
アンケート,
操作履歴,
テキスト)
• カテゴリ化・類型化(確率的潜在意味解析:pLSA)
• 構造・関係モデル構築(ベイジアンネット)
• 実サービス現場への適用:現場支援システム実装
時
主
客
場 動
ID-‐POS
アンケート
Log
テキスト
etc
顧客セグメント・潜在クラス
機能・情緒ベネフィット
現場支援システム
5W1Hを反映した
構造的計算モデル
計算モデル活用
確率的潜在意味解析 ベイジアンネット
構造化
ビッグ
データ
大規模ID-‐POSデータの活用事例
– データの件数約数十億トランザクション
ID-‐POS:「誰が」「商品」を「どの店舗で」「いつ買ったか」
• 付加的なデータも加え、因果的な構造としてモデル
化することで、「どういう理由で」購買したかを推定し、
「もしもこうしたら、どうなる」というシミュレーションに
も活用できる計算モデルを構築する
データイメージ
**
- 10. 2014/03/24
10
大規模ID-‐POSデータ→
共起行列
横軸が数千〜数万のためデータが疎(スパース)
User1 buy Item1 and Item M,
User2 buy Item1 and Item2,
:
User N buy Item2
ID POS data
Co-occurrence matrix
顧客iと商品j共起頻度: Nij
共起行列:N11, …. NNM
[PLSA]
y
x
u
P(u)
P(x|u) P(y|u)
Customer xi
Item yj
Observed variables
Latent class uk
例:ID-POS データ
“購買履歴+customer and item ID”
• 期間:Oct.1. 2008 – Sep.30.2009 (1 year)
• データ数 : 669,511,467 transactions.
確率的潜在意味解析
ProbabilisNc
Latent
SemanNc
Analysis
(PLSA)
Step 1 : 顧客と商品の共起行列を作成
Step 2 : 対数尤度を最大化するような P(x|u), P(y|u), P(u) をEM法で探索
Step 3 : uを増やし1,2を繰り返して情報量規準により潜在クラスの数を決定
Step 4: argmaxu P(u|x) and P(u|y) により顧客xと商品yが所属
する潜在クラスu を決める。
うち、アンケートにも回答している
3,981 人のデータと売上が上位の
1,000 items を抽出
→ 約420万 transactions を対象
P(xi, yj) = P(xi | uk)P(yj | uk)
k
∑ P(uk)
- 12. 2014/03/24
12
活きたビッグデータ活用のために
共通APIによる相互連携プラットフォーム
ID有/無データからの顧客・商品分類技術:PLSIを用いた潜在クラス分析,
需要予測コーザルDB,サービス接点でのインタラクション支援API
組み合わせ自由な機能(API)を使って、現場のニーズにもとづいて,
機能・UI設計,需要予測システムを作成できるツールキットを共有し共創・協働
APOSTOOL
(サービス分析機能)
マイクロサーバー
(安価なデータ収集・配信)
POSEIDON
(サービス接点インタラクション支援)
顧客分類
需要予測
・・・
天候収集・記録
データ整形・集計
DB,Webサーバ,
WiFiルータ,CMS,etc.
PLSA、Bayesian networkなどの分析機能 レコメンド、ナビゲーションアプリ
ユーザ
(顧客・店長等)
APOSTOOL Web-‐‑‒API
店 頭バックヤード
利用者の確率的行動モデル
• 行動:
例えば購買行動
(yes
or
not)
ある商品を購入した人が10人、
同じ条件で購入しなかった人が90人いた場合,
P(buy=yes)
=
10/(10+90)
=
0.1
• 条件ごと異なる購買確率:
P(buy|condiNon)
• 例えば化粧品の購買確率,
P(buy|female)
>
P(buy|male)
• 平日と週末により異なる場合,
P(buy|female,
weekend)>P(buy|female,
weekday)
- 13. 2014/03/24
13
応用:消費者行動の計算モデリング
会員入会
メルマガ受信
来店
入店・閲覧
購買
興味ドライバー
来店ドライバー
購買ドライバー
入店ドライバー
商品情報
ノベルティ
話題
季節感
:
実物を見たい
買い物の日
イベント
同行者として
なんとなく
:
経験価値・生活満足度向上
メルマガクーポン
新規顧客
デジタル
サイネージ
接客支援ツール
実物を見たい
フィッティング
素材感
時間がある
ディスプレイに
惹かれて
:
実感(似合う、機能)
揃える(色・デザイン)
安心(保有・確保)
接客に惹かれて
:
リピート
デマンドサイドの行動・心理をモデル化することでサービスシステムの制御へ
ショッピングモールの共通ポイント利用履歴
データからの潜在クラス分析
– 2011年4月〜2012年3月:280万レコード、15万人分
(敷地面積:約8万m2,
約200店舗)
• 顧客と購買店舗エリアとの関係から潜在クラス抽出
• 使用データ
– 購買履歴データ200店舗1年分
– 店舗エリアは3階分計15エリア
ID
store
size
zone
category
10001
A店
50
1A
レストラン
10002
B店
100
2B
ファッション
10003
C店
20
3D
ライフスタイル
:
:
:
:
:
10999
Z店
50
2A
ファッション
- 16. 2014/03/24
16
経営者
経験価値
製造者側の情報→コモデティ化、情報入手容易(easy)
消費者側の情報→ハイコンテクスト化、多様化(hard)
イノベーションの民主化:視座と視点、情報粘着性
(観測・モデル化・適用技術を社会実装するためのプロセス)
サービス利用
オペレーション
経験価値
視点
供給側
の視座
生活者
の視座
視点
視点
顧客接点
Point of Service
受容者(利用者)
「モノ」から「コト」へのパラダイムシフト
Demand
side
Supply
side
情報粘着性
[エリック・フォン・ヒッペル
1994]
情報粘着性に対する2つのアプローチ
• 製造者側への情報移動を促進する技術開発
(従来のマーケティング・商品企画機能のIT化による
情報移動のコスト低下、精度向上、速度向上)
• 利用者側でイノベーションを発生しやすくする
サービスの場合はさらに価値提供にも粘着性がある
のかもしれない。
→ 利用者に近い所で情報活用と価値提供を
しやすくするアプローチを考える(ユーザ起点)
32
- 17. 2014/03/24
17
イノベーションの民主化
• 価値創造の場が製造者側から消費者側へと重心移動
• ただし、全てのユーザを対象にするのではなく、Lead
user
(先行利用者)を抽出してからスタートする
• LU:
新しいニーズに先行して直面し、成果から得られる
利益が十分大きい利用者集団
• 1:
共創的サービス改善とLUの選定を小規模で繰り返し
た後、2:
LUに対するプロダクトマーケットフィット(PMF)を
達成し、3:
さらに多数のユーザを集め成長させる。
参考:
・ユーザイノベーション,
小川進,
東洋経済新報社,
2013.
・グロースハッカー,
ライアンホリディ,
日経BP社,
2013.
33
ユーザー・現場主導のモノ・コトづくり
ビッグデータによるユーザーイノベーション
利用者モデル化と
相互作用の構造化
大規模データ
モデル化
As
is
To
be
サービス活動中に
取得できるよう実験
計画されたデータ
最適化
行動観測
リアルデータの観測
使われ方の評価
振り返り
モノ:共創的実現
例:現場
支援ツール
@長崎大
病院
使われ方:
感性
安全
Etc….
- 18. 2014/03/24
18
共創アプローチ:自律的変化を自然に促進する
• 「サービスを生成するサービス・システム」を改善するシステム
• 実践コミュニティと共に活動し、具体的社会的課題に
チャレンジする
→
成功事例と技術パッケージの提供
適用
(サービス・システム再設計)
現場観測
(社会への埋込)
潜在的意味モデル化
(カテゴリ・コンテクスト)
構造・ダイナミクスモデル化 共創的評価・検討
事例
事例を生成
する方法論
どのデータを観測し、どんなサービスの実行、改善を行うか
の計画を立案し、実証プロジェクトを実行、その結果を水平展開
(ツール+プラットフォーム+プロジェクト運営方法の波及)
共有・共創・協働的データ活用
プラットフォームに向けて
• 産総研サービス工学研究センター内に
設置されている「サービス工学コンソーシアム」
E-‐mail:cfsr_consorNum_submit-‐ml@aist.go.jp
• その中のワーキンググループとして継続的に
共創的議論と協働する場を 5月16日にスタート
• さらにデータ共有プロジェクト
→
共同研究へ
36