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ライブラリー・リソース・ガイド
第16号/2016年 夏号
発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社
Library Resource Guide
特集 ふじたまさえ 都道府県“行政情報センター”調査2016
新連載 猪谷千香 図書館エスノグラフィ
司書名鑑 No.12 小嶋智美 (Independent Librarian)
特別寄稿 加藤 学特別寄稿 加藤 学
認知症の人にやさしい
まちづくりと図書館
認知症の人にやさしい
まちづくりと図書館
LRG Library Resource Guide
ライブラリー・リソース・ガイド
第16号/2016年 夏号
発行/アカデミック・リソース・ガイド株式会社
イベントレポート 情報メディア学会シンポジウム
障害者差別解消法の施行と公共図書館のこれから [伊達 文]
マガジン航Pick Up Vol.5
本屋とデモクラシー [仲俣暁生]
猪谷千香の図書館エスノグラフィ
市民とともにつくる公設民営の瀬戸内市民図書館 [猪谷千香]
連載 図書館資料の選び方・私論 ∼その3∼
図書館政策、地域政策としての蔵書構成 [嶋田学]
司書名鑑 NO.12
小嶋智美(インディペンデント・ライブラリアン)
特別寄稿 加藤 学
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
特別寄稿 加藤 学
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
特集 ふじたまさえ
都道府県 行政情報センター 調査2016
特集 ふじたまさえ
都道府県 行政情報センター 調査2016
002
巻頭言
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
本号で本誌『ライブラリー・リソース・ガイド』は16冊目となります。季刊誌
ですから、4期目が終わることになり、同時に次の第17号からは5期目が始ま
ることになります。まずなによりもここまで買い支えてくださった読者の方々に
個人・機関を問わず、スタッフ一同、心から御礼申し上げます。そして、どうか
これからも変わらぬご支援をいただけましたら幸いです。
さて、4期ということは4年ということになるわけですが、4年前というと
2012年のことです。この年は、本誌の発行元であるアカデミック・リソース・
ガイドにとっては大きな変化の1年でした。といいますのも、図書館の整備への
かかわり方が大きく前進した年であるからです。
この年から2年間、富山市の西町南地区公益施設整備計画にかかわりました。
現在の富山市立図書館本館が入る「TOYAMAキラリ」の整備事業です。そして、
この仕事に携わりながら考えたのが、本誌の創刊でした。
図書館は情報や知識を広く共有する機関です。その図書館にかかわるのであれ
ば、我々が図書館について考え、問う中で蓄積したさまざまな情報や知識も、で
きる限り、広く共有すべきではないかと考えたのです。その思いが本誌を形づく
る要素の一つとなっています。
巻頭言 LRGの4期目を終えて
003
巻頭言
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
そして、うれしく、またありがたいことに、この思いに共感し、協力してくだ
さる方々から日々、後押しをいただいています。そうした方々のお一人が、今号
に「認知症の人にやさしいまちづくりと図書館」を寄稿してくださった浜銀総合研
究所の研究員である加藤学さんになります。
加藤さんとの出会いは、とある公的委員会の場でした。私が委員を務め、彼が
事務局を務めるという立場で出会ったのですが、早々に意気投合し、さらにはお
互いにホームが横浜ということもあり、気づけば私たちは、地元で飲んで語り合
う大切な友人といえる関係になっていました。
しかし、ただ飲み歩いているだけの私とは異なり、加藤さんは私との出会いを
一つのきっかけに、ご自分の研究の世界を図書館にまで大きく広げ、新たな知己
と知識を増やし、気づけばこれだけの論考を本誌に寄せてくださいました。
人との出会いの奇縁に感謝しつつ、常に学んでいくというその名にふさわしい
私の大事な友人に、心から感謝します。加藤学さん、ありがとうございました。
おかげで本号も誇れる一冊になりました。
本誌発行人・岡本真
LRG CONTENTS
Library Resource Guide
ライブラリー・リソース・ガイド 第16号/2016年 夏号
巻頭言 
LRGの4期目を終えて[岡本真]
特別寄稿 
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館[加藤 学]
イベントレポート 情報メディア学会シンポジウム 
障害者差別解消法の施行と公共図書館のこれから[伊達 文]
特集 
都道府県 行政情報センター 調査2016[ふじたまさえ]
マガジン航 Pick Up Vol.5 
本屋とデモクラシー[仲俣暁生]
猪谷千香の図書館エスノグラフィ 
市民とともにつくる公設民営の瀬戸内市民図書館[猪谷千香]
連載 図書館資料の選び方・私論 ∼その3∼ 
図書館政策、地域政策としての蔵書構成[嶋田学]
司書名鑑 No.12 
小嶋智美(インディペンデント・ライブラリアン)
アカデミック・リソース・ガイド株式会社 業務実績 定期報告
定期購読・バックナンバーのご案内
次号予告
…………………………………………………………… 002
………………………………… 005
…………………… 053
……………………………… 057
……………………………………………………………… 108
…………………… 114
…………………………………… 120
…………………………………………………… 130
……………………………………… 142
…………………………………………………………………… 150
………………………………………………………………………………………………… 159
認知症の人にやさしい
まちづくりと図書館
特別寄稿
────加藤 学
006
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
 はじめに
「認知症」という言葉を聞いて、どのようなことを思い浮かべますか。
認知症をテーマとしたドキュメンタリー番組やドラマが昨今増えており、認知
症の症状や、認知症の方の生活に対する理解も深まりつつあるように思えます。
しかしその一方で、自分のことがわからなくなる、乱暴や危険な行動をするよう
になる、人格が崩壊するなどというドラマのショッキングなシーンから連想され
るイメージや、徘徊による行方不明の多発、認知症に関する事件や事故などの報
道により、認知症のある意味、つらいイメージばかりが連想されてしまうことも、
多々あるかと思います。
数年前、厚生労働省のあるプロジェクトへの参加がきっかけで、認知症の方々
とお話しをさせていただく機会を得るまで、私も認知症に対するイメージをやや
画一的なものとして捉えてしまっていたように思います。また、高齢者福祉に関
わる仕事を少なからずしていた身としては大変恥ずかしい限りなのですが、介護
が必要な方や認知症の方は介護やお世話をされる対象であり、頭ではわかってい
ながらも、つい介護を「する側」と「される側」という二つの面で物事をくくり、ま
た捉えてしまっていたこともあったかと思います。
加藤 学
認知症の人にやさしい
まちづくりと図書館
1972年、東京生まれ。高校時代は家族の都合でアメリカ、オハイオ州
の田舎町で過ごす。筑波大学で都市計画を学んだ後、株式会社浜銀総
合研究所に入社。以後、研究員として主に地域交通や高齢者福祉分野
についての調査および研究業務に従事。現在、上席主任研究員。
007
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
しかし、認知症の人が実生活の中で困っていることを本人たちからお聞きし、
その困難や課題に関連するさまざまな主体が集まり、社会のシステムとして解決
する方法を探るという取り組みに参加させていただく機会を得て以降、認知症の
人の暮らしにくさは、その症状そのものが原因となる場合もありますが、それ以
上に、その存在を包摂できていない社会の側にも問題があるのではないか、と感
じるようになりました。つまり介護を「する側」と「される側」ではなく、ともに地
域に暮らすものとして、地域は、社会はどうあるべきかを考える必要があるので
はないかと思うに至ったのです。
認知症の人と話をして、またアンケート調査などを通じ意見を把握させていた
だく中で多く寄せられた意見として、「認知症のことを理解してほしい」「認知症
だからといって特別扱いしないでほしい」という2つの意見がありました。これ
らは一見、相矛盾しているようにも見えますが、両方に共通するのは、近隣や地
域に対し「受け入れてほしい」というメッセージだと理解しています。
また、「認知症の人にやさしい」という言葉がありますが、この「やさしい」は、
認知症の人のみを対象に特別な配慮を求めることではなく、認知症の人が、普段
その病気をあまり意識することなく、「ふつうに暮らせる」まちをつくることだと
思っています。
本稿では、私が認知症や認知症の人の生活について再認識し、また上記のよう
な考えに至るきっかけとなった、一般社団法人 認知症フレンドリージャパン・
イニシアチブ(以下、DFJI)の活動について、ご紹介をさせていただこうと思っ
ています。
また、タイトルには「図書館」という言葉もつけました。図書館に関して、私は
仕事やプライベートでよく利用させていただくいちユーザーにすぎません。しか
し本誌LRGの発行人、岡本真さんと数年前に出会ったことで、図書館について
深く考える機会を得て、また図書館関係者の方々と語り合う中で、図書館の持つ
「場の力」に対し、より大きな魅力を感じるようになりました。
図書館には、不特定多数の方が来館されます。もちろんその中には、認知症の
方が利用することもあるでしょう。また図書館は、さまざまな情報をストックし、
整理し、また公開していますが、なかには認知症について考え、理解を深める上
で必要となる情報も多々有しているでしょう。さらに、図書館をコモンズとして
捉え、「学びの場」、「人々が集う場」、そして「そこから何かが生まれてくる場」と
008
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
して、実践しようとする活動も広がっています。
このような機会や資源を持ち、「誰もがわけ隔てなく利用できる施設」であるが
ゆえに、図書館には「認知症の人にやさしいまち」をつくるための一つの拠点にな
りうる力があるのではないかと思っています。 それぞれの図書館が具体的に何
をすべきかは、筆者にもまだよくわかりません。ただ、それぞれの地域における
図書館の立場や立ち位置により、図書館だからこそできることも、またあるので
はないかと思っています。
本稿の構成についてご説明します。まず第1章では、基礎的な情報提供として、
我が国において認知症を患う方の数などをご紹介するとともに、認知症の人を支
援するための国の政策についてご説明したいと思います。
第2章では、認知症の方が抱える課題を起点に未来を考え、企業・団体・NPO
などのセクターを超えて、アクションを起こしていくDFJIについて、その成り
立ちと取り組まれている内容を、DFJIの創設メンバーである徳田雄人さんのイ
ンタビューを通じてご説明します。
第3章では、DFJIのプロジェクトの一つである「認知症にやさしい図書館プロ
ジェクト」について、その主催メンバーであるコクヨS&T株式会社の田中克明さ
んへのインタビューをご紹介するとともに、前出の徳田さんに図書館への期待に
ついておうかがいします。
最後に第4章では、主に2章、3章で出てきた話題の中から、改めて「認知症の
人にやさしい図書館とは何か」を考えてみたいと思っています。
本稿が、認知症を知り、認知症について考えてみる、一つのきっかけとなるこ
とを祈念しつつ、また「認知症の人にやさしいまち」、そして「認知症の人にやさ
しい図書館」とは何かを考え、それを実現する上での一助になることを願ってい
ます。
第1章 認知症の今
第1章では、認知症のことを知る基礎的な資料として、認知症の現状について
お伝えするとともに、国の認知症施策の方向性から、認知症の人の生活をどのよ
うにサポートしようとしているのかについてご紹介します。
009
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
(1)高齢化の進展と認知症有病者数の増加
厚生労働省の研究班による推計では、我が国における認知症の人の数は、
2012年で約462万人、65歳以上の高齢者の約7人に1人とされています。正常
と中間の状態とされる軽度認知障害とされる人も約400万人いると推計されて
おり、合わせると65歳以上高齢者の約4人に1人が認知症の人、または予備軍
といわれています。
また、今後の高齢化の進展に伴い、認知症の人の数もさらに増加すると見込ま
れており、2025年には認知症の人は約700万人前後となり、65歳以上高齢者に
対する割合は、現状の約7人に1人から約5人に1人に上昇する見込みとなって
います(厚生労働省、第115回社会保障審議会介護給付費分科会資料より)。
世界に目を向けると、2010年時点で、認知症有病者数は世界全体で3,560万
人と推定されています。WHOの報告"Dementia: a public health priority"(日
本公衆衛生協会「認知症 公衆衛生対策上の優先課題」)によると、この数は2030
年には2倍、2050年には3倍以上に増加すると予想されており、認知症は本人
だけではなく介護者や家族に対しても非常に大きな影響を与え、世界中の高齢
者が抱える障がい及び要介護性の重大な原因の一つとなっていると指摘してい
ます。
また同報告では、認知症に対する認識と理解が十分でないため、大部分の国で
なんらかの偏見あるいは診断と介護への障壁が生じており、介護者・家族・社会
に身体的・精神的・経済的な影響が及んでいることを挙げ、認知症はもはや軽視
できない問題であり、すべての国における公衆衛生上の課題の一つとして認識さ
れる必要があると指摘しています。
(2)認知症の人たちの暮らし
それでは、認知症の人たちにとって、私たちが暮らす「まち」はどのように感じ
られるのでしょう。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(以
下、GLOCOM)とDFJIが、2014年度に実施したアンケート調査の結果をみると、
認知症の人の多くが、認知症になってから、外出や交流の機会を減らしているこ
とがわかります。たとえば、認知症になってから7割近い方が「友人や知人と会
う機会が減った」「電車やバスなどの利用が減った」「買い物に行く機会が減った」
などと回答しています。
010
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
調査概要
お住いの地域は、認知症の人にとって住み良い所ですか。
【 調 査 目 的 】
【調 査 対 象 者】
【送付及び回収状況】
【 調 査 期 間 】
認知症の人が地域で生活するうえで、どのようなことに困っているか、また、どのよう
なことが妨げとなっているかを把握し、これからの住み良いまちづくりに反映させること。
認知症の方ご本人(ご家族等が認知症の方に聞きながら記入することは可能)
認知症フレンドシップクラブの事務局や家族の会、グループホームなど22 機関・団体
に向け、計1,350 通を配布。回収数は 292(全配布数に対し21.6%の回収)
2014 年10月∼ 12月
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター、認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ「認知症の人にやさしいまちづくり
ガイド」(平成26年度 厚生労働省 老人保健健康増進等事業、認知症の人にやさしいまちづくりの推進に関する調査研究事業)
認知症になることで、
外出や交流の機会が減っています。
(「回数や頻度が減った」、「活動をやめた」と答えた人の割合)
活動や交流の減少には、
理由があります。
(認知症の人が日常生活のなかで困っていること)
(「困っている」、「活動の妨げとなっている」と答えた人の割合)
「買い物」に行く機会が
減った 
67.8%
「電車やバスなどの利用」
が減った
67.8%
「外食に行く」
機会が減った
60.1%
「友人や知人と会う」
機会が減った
69.2%
駅構内で迷ったり、
適切なバス停を探すのが難しい
50.7%
ATM の操作が
難しい
43.5%
券売機や自動改札など
機械操作が難しい
49.7%
電話や携帯、メールなどの
通信機器を使うことが難しい
43.5%
お住まいの地域が、「認知症の人にとって住み良い所である」と回答したのは全体の39.3%でした。
しかし、「地域とのつながりのある日常生活を送っている」人だと、その割合は63.2%にまで上がります。
011
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
そしてまた、これらの活動や交流を減少させてしまう理由として、まちの中に
あるさまざまな仕組みや仕掛けが利用しにくい、使いにくいことを挙げています。
具体的には、「駅構内で迷ったり、適切なバス停を探すのが難しい」「券売機や自
動改札など機械操作が難しい」「ATMの操作が難しい」など、認知症の人の半数
近い方が答えています。
残念ながら、今の「まち」は、認知症の人たちにとって住みよいところであると
は、必ずしもいえないようです。
(3)認知症700万人時代を見据えて
このようななか、2015年1月、厚生労働省は「認知症施策推進総合戦略~認知
症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~(新オレンジプラン)」を取りまとめ、
公表しました。我が国の認知症対策を推進していくための基本的なプランであり、
人口ボリュームの大きい、いわゆる団塊の世代がすべて75歳以上となる2025
年を目指し、認知症の人の意思が尊重され、できるかぎり住み慣れた地域で、自
分らしく暮らし続けることができる社会を実現することが目標とされています。
新オレンジプランの3つの特徴
新オレンジプランはさまざまな特徴を持っていますが、なかでもこれまで進め
られてきた認知症施策から大きく変わったこととして、3つの特徴が挙げられま
す。
一つ目は、タイトルにもある通り「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」を標
榜し、認知症の人の生活全般までに内容が及んでいることです。これまでの認知
症施策では、どちらかというと医療面・介護面での取り組みが重視されてきた経
緯がありますが、新オレンジプランでは、認知症の人が自分らしく暮らし続ける
ことができる社会の実現を目指しています。
二つ目は、一つ目に挙げた認知症の人の生活全般を対象とした事業を展開して
いくため、12の関係府省庁が共同してプランを策定したことです。これまでの
認知症施策は厚生労働省内で策定していたのに対し、新オレンジプランは関係府
省庁である、内閣官房、内閣府、警察庁、金融庁、消費者庁、総務省、法務省、
文部科学省、農林水産省、経済産業省及び国土交通省が共同で策定しました。各
府省庁が連携して、認知症の人の日常生活全体を切れ目なく支えるよう取り組ん
でいくとされています。
012
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
さらに三つ目は、プランの策定から施策の推進にあたり、認知症の人やご家族
の視点を重視していくことが示されている点です。これまでの認知症施策は、と
もすれば認知症の人を支える側の視点に偏りがちであったという観点から、「認
知症の人やその家族の視点の重視」を7つあるプランの柱の一つとして掲げてい
ます。これは他の6つの柱のすべてに共通する、プラン全体の理念としても描か
れています。
プランの概要
新オレンジプランでは、基本的な考え方として、「認知症高齢者等にやさしい
地域づくりを推進していくため、認知症の人が住み慣れた地域のよい環境で、自
分らしく暮らし続けるために必要としていることに的確に応えていくことを旨と
しつつ、以下の7つの柱に沿って、施策を総合的に推進していく」としています。
1.認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進
誰もが認知症とともに生きることになる可能性があり、また、誰もが介護
者等として認知症に関わる可能性があるなど、認知症は皆にとって身近な病
気であることを、普及・啓発等を通じて改めて社会全体として確認していく。
<主な取り組み>
➡広告等を通じた、認知症への社会の理解を深めるための全国的なキャン
ペーンの展開
➡認知症サポーターの養成(認知症サポーターの人数〔累計〕の目標数値を、
800万人〔2017年度末〕に引き上げ)
➡学校において、高齢者との交流活動等、高齢社会の現状や認知症の人を含
む高齢者に対する理解を深めるような教育を推進 など
2.認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供
2025年を目指して、早期診断・早期対応を軸とする循環型の仕組みを構
築することで、本人主体の医療・介護等を基本に据えて医療・介護等が有機
的に連携し、発症予防⇒発症初期⇒急性増悪時⇒中期⇒人生の最終段階とい
う認知症の容態の変化に応じて適時・適切に切れ目なく、そのときの容態に
013
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
もっともふさわしい場所で提供される仕組みを実現する。
<主な取り組み>
➡本人主体の医療・介護の徹底
➡発症予防の推進
➡早期診断・早期対応のための体制整備(かかりつけ医の対応力向上、認知
症サポート医の養成、認知症疾患医療センターの計画的な整備、認知症初
期集中支援チームの全市町村への設置 など)
➡認知症の人を支える介護の提供(介護サービス基盤の整備・良質な介護を
担う人材の確保)
➡医療・介護等の有機的な連携の推進 など
3.若年性認知症施策の強化
若年性認知症の人については、就労や生活費、子どもの教育費等の経済的
な問題が大きい。主介護者が配偶者となる場合が多く、時に本人や配偶者の
親等の介護と重なって複数介護になる等の特徴があることから、居場所づく
り、就労・社会参加支援等のさまざまな分野にわたる支援を総合的に講じて
いく。
<主な取り組み>
➡「若年性認知症支援ハンドブック」の配布
➡自立支援にかかる関係者ネットワークの調整役の配置、若年性認知症の人
や家族の居場所づくり、就労・社会参加支援 など
4.認知症の人の介護者への支援
認知症の人の介護者への支援を行うことが認知症の人の生活の質の改善に
もつながるとの観点に立って、特に在宅においては認知症の人のもっとも身
近な伴走者である家族など、介護者の精神的身体的負担を軽減する観点から
の支援や、介護者の生活と介護の両立を支援する取り組みを推進する。
<主な取り組み>
➡認知症初期集中支援チーム等による早期診断・早期対応
➡認知症カフェ等の設置推進(認知症カフェ等を、2018年度から、すべて
014
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
の市町村に配置される認知症地域支援推進員等の企画により、地域の実情に
応じ実施するよう目標引き上げ) など
5.認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進
生活の支援(ソフト面)、生活しやすい環境(ハード面)の整備、就労・社会
参加支援及び安全確保の観点から、認知症の人を含む高齢者にやさしい地域
づくりを推進する。
<主な取り組み>
➡サービスつき高齢者向け住宅や有料老人ホーム等、多様な高齢者向け住ま
いの確保
➡自ら運転しなくても移動できる手段を確保できるよう、公共交通を充実
➡地域での見守り体制を整備
➡認知症の人や認知機能が低下している人による交通事故を未然に防止する
ための制度の充実
➡消費者被害防止のため、地域の関係者による見守りや相談体制を整備 な
ど
6.認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデ
ル等の研究開発及びその成果の普及の推進
認知症をきたす疾患それぞれの病態解明や行動・心理症状(BPSD)等を起
こすメカニズムの解明を通じて、予防法、診断法、治療法、リハビリテー
ションモデル、介護モデル等の研究開発を推進する。また、研究開発により
効果が確認されたものについては、速やかに普及に向けた取り組みを行う。
<主な取り組み>
➡認知症の病態等の解明を進め、認知症の早期発見や診断法を確立するため
の研究活動の推進
➡認知症の人の自立支援や介護者の負担軽減に資する観点から、ロボット技
術や情報通信技術(ICT)を活用した機器等の開発支援・普及促進 など
015
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
7.認知症の人やその家族の視点の重視
認知症の人の視点に立って認知症への社会の理解を深めるキャンペーンの
ほか、初期段階の認知症の人のニーズ把握や生きがい支援、認知症施策の企
画・立案や評価への認知症の人やその家族の参画など、認知症の人やその家
族の視点を重視した取り組みを進めていく。
<主な取り組み>
➡認知症の人が、住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けるため
に必要と感じていることを実態調査により把握
➡好事例の収集や方法論の研究、及びこれらの情報発信による全国的な展開
など
※「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」より筆者作成
このように新オレンジプランでは、7つの柱にそって、施策を総合的に推進し
ていくこととされています。
(4)やさしいまちづくり、地域づくりを具体的に進める動き
このような「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」を進める具体的な動きの一
つとして、GLOCOM、株式会社富士通研究所、NPO法人認知症フレンドシッ
プクラブが協働で実施してきた「認知症プロジェクト」、及びこのプロジェクト
が発展して発足したDFJIがあります。正確には、「認知症プロジェクト」は2011
年から、DFJIは2013年から活動を開始していますので、これらを含む「認知症
の人にやさしいまちづくり」を標榜し活動してきたさまざまな団体や機関の動き
が、2015年の新オレンジプランの策定に大きく影響を与えたというべきでしょう。
彼らは活動当初より、新オレンジプランで実現しようとしている「認知症の人
やご家族の視点の重視」を第一に捉え、認知症の人の暮らしを知るためのインタ
ビュー調査やフィールドワークの実施、認知症の人、自治体、ビジネスセクター、
研究者、NPOなどさまざまなセクターが参加する対話型ワークショップなどを
通じ、認知症の人の声に耳を傾け、また認知症の人が感ずる暮らしにくさを解決
するための社会のあり方について検討を重ねてきています。
いわば時代を先取りした取り組みですが、次章では、なぜこのような取り組み
016
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
を始めるにいたったのか、また、具体的にどのような活動をしながら「認知症の
人にやさしい社会」づくりを実践していっているのかなどのお話をうかがいます。
まずはどのような経緯で「認知症プロジェクト」が誕生するにいたったのか、その
成り立ちと経緯からお話をうかがっていきたいと思います。
第2章 認知症にやさしい社会とは ──徳田雄人さんインタビューより
(1)DFJIの成り立ち
第1章の終わりで紹介したDFJIであるが、どのような思いで創設され、今に
いたっているのか、創設メンバーの徳田雄人さん(株式会社スマートエイジング
代表)のインタビューを通し、その成り立ちを追う。
認知症との出会い
徳田雄人さんはNHKに2001年に入局、以後「難問解決!ご近所の底力」(NHK
総合テレビジョン、2003年~ 2010年)を始めとしたさまざまな番組制作に携わ
る。認知症に関わる最初のきっかけは、ほんの偶然であった。
「認知症を取り上げる番組の制作にあたり、たまたま産休に入った職員の代わ
りで、認知症の方のところに取材に行ったのです。その時は、認知症に対して特
別な興味はありませんでした」。
徳田さんは「認知症」という言葉から非常に重い症状を想定し、シビアな現場を
想像したという。また話の内容も、認知症の方の介護をどうするのかということ
だろうと。しかしそこで出てきた話は、当初は思いも描いていない内容であった。
「取材した方は女性の方でした。もともと体を動かすのが好きで、認知症に
なってからも、ガイドヘルパーの力を借りながら、スポーツジムへスイミングに
通っていました。ただ、ガイドヘルパーが女性のときはよいのですが、男性のと
きは更衣室には入れないので自力で着替えようとしても、どこに着替えを置いた
かを忘れてしまう。体そのものの機能としては、泳ぐことについて何ら問題はな
く、むしろ泳ぐことで、気持ちがすっきりする効用があるのですが、着替えがで
017
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
きないばかりに、泳ぎに行
けないことが何度かあった
そうです。結局、こうした
状況を知ったジムの方がサ
ポートしてくれて“運よく”
通えるようになりましたが、
そのジムでなければ説明を
してもよい顔をされず、こ
のジム以外では泳ぐことが
できないと話されたので
す」。
この番組は、認知症を早期発見し、薬などの服用で症状を悪化させないことを
知ってもらうことがテーマであったため、この点についてはそれ以上の取材をし
なかったが、徳田さんの心の中に、この話の問題はどこにあるのだろうというモ
ヤモヤとした気持ちが残ったそうである。
病気による症状で泳げないのであれば仕方がない。しかし、泳げるのに、泳ぐ
までのプロセスに困難があって(着替えが難しい、着替えを置いたものをどこか
忘れてしまう)、そのことが泳げない理由となってしまうのは、当初、徳田さん
が想定していた「困難の場所」がちょっと違っているのではないかと思うように
なったという。
「医療関係者が認知症について語るとき、どうすれば症状を和らげられるかと
か、どの薬が効果的か、などが主です。これはこれで大事なことなのですが、認
知症の診断テストの点が1点改善したところで、取材した女性が語っていた
『プールに行けない』という問題はちっとも解決しません。認知症の方々が本当に
困っていることの問題に向かうには、視点がちょっと違うというか」。
こうした疑問から端を発し、徳田さんは認知症に興味を持ち、認知症の方や関
係者への取材を続けることとなった。そして、このようなことは多々起こってい
るようであることに気づき、徳田さんの認知症の捉え方がしだいに変化していっ
た。
DFJI創設メンバーの徳田雄人さん
018
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
「ガンとか統合失調症のように、認知症というのも病気の一つのジャンルと捉
えていました。ただ、認知症に関しては、ある時期からそうではないなと感じる
ようになったんです。病気というよりは、『認知症という症状を持つ人』と『社会』
との間に生まれる軋轢のことだという感じがしています。あくまで社会の現象の
一つなのではないかと」。
認知症を病気ではなく、社会の現象の一つと捉えれば、認知症に関する医学的
な知識がなくても、関われる余地はたくさんあるのではないか、徳田さんはそう
気づいたという。
だれもやらない「新しい領域」を発見してしまった
しかし、このことを声高に叫んだところで、誰にとっても本業ではないため、
とりあってもらえない。誰の守備範囲でもない「新しい領域」を発見してしまった
という感じを持ったそうである。そして、このような気持ちを持ちながら臨んだ
のが、認知症に関するNHKスペシャルの制作であった。
「認知症のさまざまな問題を提起しながら、VTRの紹介とスタジオでの討論と
いう形式の番組だったのですが、番組にお呼びした医療界や行政のトップの方の
お話は、診療報酬を加算しましょうとか、連携するとプラス5点ですというよう
な感じで話が終わってしまい、認知症の方々が普段の生活の上で抱えているさま
ざまな悩みについてはなかなかメインイシューにならなかったのです」。
徳田さんは「自分の力不足」としながらも、その番組で交わされた議論が
「ちょっと違う」という気がしたという。
「専門家が認知症の方が抱える課題を切り取って、制度的な側面から解決策を
提案していくやり方は、それはそれでとても重要なことなのですが、どこか腑に
落ちないというか、これでは解決しないこともたくさんあるのではないかという
思いが募ってきたのです」。
2009年、この番組制作がきっかけの一つとなり、徳田さんはNHKを退職す
る。退職当時は具体的なプランがあったわけではなく、認知症の方が困ったとき
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
の相談先をつくろうとか、介護離職の問題を考えようとか、認知症の人が抱える
さまざまな生活上の課題を解決するための切り口を模索する時間がしばらく続い
た。そして2010年、NPO法人認知症フレンドシップクラブの活動に参画する
こととなる。
「このNPOは、たとえば商店街、行政、企業といった、認知症の課題に対し
てちょっと遠いようなセクターの方たちを巻き込みながら、制度を動かすという
よりは、地域がつながり合って課題を語り、『自分たちならこんなことができる
よ』ということを積み重ねていき、認知症の人が住みやすい環境をつくっていた
んです」。
認知症の方が持つ課題や困難に対し、専門家ではなく、地域の人々や企業など
が、それぞれの持ち場の中で対応策を見い出していく「認知症フレンドシップク
ラブ」の活動に共鳴した徳田さんは、当時、函館と札幌にしか拠点がなかった同
法人の東京支部を開設するかたちで活動に参画した。
しかし、活動を続けるなかで、少人数で構成される小さな法人でもあり、活動
の幅に限界を感じるようにもなっていた。
セクターを超えた共同プロジェクト「認知症プロジェクト」の立ち上げ
「認知症フレンドシップクラブでの活動はやりがいを感じていましたが、同時
に限界も見えてきました。レバレッジが効かないというか、少しずつはよくなっ
ているのかもしれないが、社会が大きく変わるところまで届く気がしませんでし
た。ちょうどその頃、2010年の末か2011年の始めぐらいに、GLOCOMで認
知症の話をした際に、富士通研究所の岡田誠さんと出会ったのです」。
株式会社富士通研究所のR&D戦略本部で働く岡田誠さんは、企業とNPOの
出会いの場をプロデュースする事業に携わっていた。岡田さん曰く、「NPOは課
題があるがリソースがない。他方、企業はその逆です。だから、両者を結び付け
ると、非常に面白いことが起こるんですね」。
つまり、NPOは、社会や地域が取り組まなければいけないリアルな課題を認
識しているが、常にリソース不足であり、きちんと人へ届いているのか疑問が残
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
る。一方で企業は、リソースは持っているが、リアルな課題を把握しきれておら
ず、問題の本質がよくわからない。こういう技術ができたから何か社会に役立て
られないだろうかと、技術の延長線上でものを考える傾向があるという。
当時、富士通グループの長期的な展望や技術開発の方向性を考える立場にあっ
た岡田さんは、認知症は、高齢社会を迎える日本にとってメインイシューとなり
うるテーマであり、また、社会的プレゼンスを自覚する企業が向き合うべき課題
としてほどよいスケール感であると考えた。
こうして富士通研究所と認知症フレンドシップクラブ、そしてGLOCOMとが
連携し、「認知症プロジェクト」が立ち上がることとなった。
さまざまな企業と課題の探求を行う
「認知症プロジェクト」が最初に行ったのは、認知症を取り巻く社会的な課題に
対して、企業がどう向き合えるのかを探求することであった。
具体的には、認知症の方から話を聞いたり、課題を持っている方に対して解決
策のアイデア出しをするフューチャーセッション(絶対的な正解のない複雑な問
題を解決するために、立場の異なる人が対話を行い、未来に対する取り組みを自
由な立場から創造する手法)をさまざまな業界の人々と繰り返し実施した。
課題の探求に際しては、認知症を大きな概念として捉えるよりも、個別のケー
スを元に、そこから見い出せる課題の共通項を探ることに力を入れたという。
「企業の方たちと課題の探求を行うときは、あるひとりの人がこれに困ってい
るという現象だけを見るのではなく、そこを掘り下げていく中で、他の人にも同
じことが当てはまるような共通項を見い出していくことを心掛けていました。た
とえば、先ほどのプールに行けないという話であれば、女性ヘルパーをつけるこ
とで解決するかもしれないが、その問題の本質は何だろうか。ジム側のサービス
の在り方が問題であれば、ジム側が認知症の方とともに考えればよい。ただ、同
じようなことで困っている人は他にはいないだろうか、たとえば子どもや障がい
者の場合では、というような問答の繰り返しを、ジムの方を交えながら行いまし
た」。
「認知症プロジェクト」ではこのような活動を通して、認知症に関心のある企業
セクターや自治体の方をつないでいくコミュニティづくりを何年かかけて行った。
021
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
認知症の課題を通して、「生きやすい社会」を考える
フューチャーセッションでは、各回に参加する企業の顔ぶれや他の構成員が異
なるため、毎回、その接点、関係性などを意識しながらテーマを組み立てるが、
そのたびに新しい問いが生まれ、当初の問いや課題は多様な参加者によりブラッ
シュアップされていった。そうしたプロセスの中で、もはや認知症の課題は、人
が「どのように人生の主人公であり続けるか」であり、その中で各企業や団体は何
ができるかを考えるようになっていったという。
「さまざまな企業が入ってきてくれ、議論を交していくうちに、課題だと思っ
ていてものが、必ずしもずっと同じではなく、何か別の、また新しい課題(問い)
が見えてくることがあります。その時も、いろいろな業種の方が入ってきて、課
題をブラッシュアップしていたのですが、ふと認知症の課題というよりは、人生
の終盤にさしかかったときに、自分の人生の主人公になりえていない人々の現状
が見えてきたのです」。
徳田さんは企業の方たちとセッションを持ちながら、「いつまでも主人公であ
り続けられる社会」とはどのようなものだろうかというテーマで、各企業が何を
できるかを考えるようになっていく。
「人生の主人公という言葉は少し抽象的かもしれません。たとえば消費者とい
う視点で見た時に、私たちは陳列された商品の中から買いたい物を選ぶという行
為を繰り返しています。自分にとってどれがよいのかを選ぶ作業を、日々行えて
いるということです。ところが、認知症の方が置かれている環境は、選択肢のな
い環境にも思えます。選ぶという行為の前に、まず選択肢がない。たとえばカ
レーと蕎麦があったときに、蕎麦のほうが体にいいのでカレーは食べてはいけま
せんよと言われてしまうような世界と思えてなりません。認知症の方が財布を
持って買い物に行けば、同じものを買ってしまうかもしれないが、これがよいと
思ったものを買いたい、買えることが、自分の人生の主人公であることに近いか
なと感じています。客観的な『よい』『わるい』ではなくて、自分で選択するとい
うことを価値としてどう捉えていくか、そしてそれをどのように企業がサポート
できるのかが、今後大事になっていくように思っています」。
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
「認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ」の立ち上げ
認知症の人が抱える課題に対し、企業や自治体、地域や福祉関係者といったさ
まざまなセクターの人が集まり、フューチャーセッションやワークショップを開
催してきた「認知症プロジェクト」だが、こちらについてもまた、活動の幅に限界
を感じることとなる。
「認知症プロジェクトのコアメンバーは数人。このメンバーでワークショップ
などを開催しても、できる数に限界があります。ですから、今まで来ていただい
た方々自身がプロジェクトを立ち上げ、挑戦できるような状況をつくっていきた
いと思うようになりました」。
自分たちは直接的に携わらなくても、たとえば交通機関や金融機関、図書館な
どのさまざまな分野において、同様の取り組みをしてくれる人がいたるところで
多数、立ち上がるような状態をつくらないと、社会が変わっていくような状況に
はならないだろうという考えにいたり、そんな人たちが集まれるプラットフォー
ムとして、認知症フレンドリージャパン・イニシアチブを立ち上げたそうである。
「ジャパン、などと壮大な名前をつけましたが、実質3人で走り出しました」。
こうして立ち上がった DFJI であるが、この組織とは何かを知っていただ
くために、彼らのホームページにある「DFJI とは」(http://www.dementia-
friendly-japan.jp/about/)という文章を引用し本節を締めくくりたい。短いセ
ンテンスではあるが、ひと言ひと言に、彼らの思いがちりばめられた文章である。
認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ(DFJI)は、2013年11月6日
に発足しました。
認知症をとりまく課題を、医療や介護の枠組みの中だけで考えるのではなく、
社会のデザインの問題と捉え、私たちの暮らし方を規定している企業・自治
体・NPOなど様々なセクターから人が集まり、知恵を出し、実験をしながら、
よりよい未来を作って行くことを目的にしたネットワークです。
認知症を、自分とは切り離した“ヤッカイゴト”と捉えると、「認知症になっ
たらおしまい」「誰が負担をするのか?」「薬はいつできるのか?」という議論
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
となり、そこに答えは見つかりません。しかし、自分も認知症になるかもしれ
ないという“ジブンゴト”として捉えれば、誰かが解決してくれるのを待つの
ではなく、認知症の人も含め、誰もが暮らしやすい社会を作るための知恵をみ
んなが出し合えるようになるはずです。
認知症フレンドリーとは、単に認知症の人にやさしい人が多いということで
はなく、認知症の人が必要以上に自分の障害を感じずに、“普通に暮らしがで
きる”ような機能がビルトインされているという意味です。
DFJIは、認知症の課題を起点として、様々な人々がプロジェクトを作り、
情報やリソースを交換し、実験を繰り返しながら、私たちの未来を創りあげて
いきます。
(2)DFJIが目指す「認知症フレンドリー社会」とそのつくり方
DFJIは自発的なコミュニティであり、一つの組織というよりは、緩やかな集
合体と理解したほうがいいであろう。とはいえ、というか、だからこそというべ
きかもしれないが、DFJIの活動の根幹にある「理念」の共有は重要視していると
いう。その理念とは「認知症フレンドリー社会をつくる」ことである。
認知症フレンドリー社会とは
「DFJIを立ち上げた際に、理念面では共有するものをつくらなければいけない
よねということになりました。参加者間で文章などを特に交わしているわけでは
1.認知症フレンドリーな社会を考え、実験し、成果を共有する
 自発的コミュニティ
2.参加者は、個人として参加し、自治体・企業・研究者・NPOなどの
 枠を超えたプロジェクトを自由に作り、参加することができる(登録制)
3.認知症フレンドリーな社会に関する大切な原則を共有する
4.イニシアチブのゴールは、認知症フレンドリーな社会へ向けた日本発の
 社会イノベーションが生まれること
DFJIとは
※認知症フレンドリージャパン・イニシアチブHP(http://www.dementia-friendly-japan.jp/about/)より
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
ないのですが、『認知症フレンドリー社会』をつくっていこうというのが活動の軸
としてあります。対義語としては『認知症に対処していく社会』ということをイ
メージしています」。
先に引用したDFJIの趣旨説明では、「認知症フレンドリー社会」について「認知
症の人が必要以上に自分の障害を感じずに、“普通に暮らしができる”ような機
能がビルトインされているという意味」と記され、この説明に付録して「認知症フ
レンドリー社会」VS「認知症対処社会」の図が掲載されている(右頁参照)。
「認知症フレンドリー社会」に対義する「認知症に対処していく社会」とは、問題
や課題を一部の専門家が議論し対策を考え、それを市民に普及していくという、
いわば今日一般的な問題解決の方法が採られる社会といえる。一方、DFJIの目
指す社会では、それとは異なる課題解決の方法が採られる。
「『認知症フレンドリー社会』は、認知症の人が生活する上での困難や課題を、
専門家のみならず多くの方々との間で共有し、その問題が社会の側で起こってい
るのであれば社会の側を変えていくことで解決していくというやり方が実現され
た社会です。たとえば、認知症の方が踏切に入ってしまい事故が起きたとします。
問題を認知症の人のほうに置くと、認知症の人は閉じ込めておくべきという考え
方につながりかねません。しかし、問題を社会の側に引き寄せ、たとえば鉄道会
社などの交通機関や警察、その他さまざまに関係するステークホルダーとともに、
認知症の人が困っていることを聞きながら何ができるかを一緒に考えていけば、
認知症の人を閉じ込めなくても、解決策は多様に生まれるかもしれないのです」。
十年ほど前、愛知県で認知症の人の踏切事故が起きた際、家族による見守りや
管理が行き届いていないことに対する責任追及の声が大きく上がったことを覚え
ている方も多いかもしれない。しかしその時、今後認知症の人が増えることが見
込まれる中で、踏切や交差点はいかにあるべきかというような議論はあまりされ
なかったようである。
それではDFJIでは、どのような分野において、「認知症フレンドリー社会」を
つくりだそうとしているのだろうか。まず、DFJIにおけるプロジェクトについ
てみてみたい。
025
認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
※認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ HP
 (http://www.dementia-friendly-japan.jp/about/)より
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
DFJIにおけるプロジェクト
現在、DFJI で活動して
いるプロジェクトとしては、
認知症の人も安心して使え
る交通のあり方を探る「交
通プロジェクト」、働きた
い認知症の人たちと社会と
のマッチングを考える「奈
良追分プロジェクト」、認
知症の当事者やその周囲
にいる人たちの助けとなる「認知症とともによりよく生きるヒント」としてのパ
ターンランゲージの開発とその利活用方法を研究する「旅のことばプロジェクト」、
そして認知症にやさしい図書館のあり方を考える「認知症にやさしい図書館プロ
ジェクト」などがあり、その内容は多岐にわたる。
「プロジェクト数でいえば、現在10を超えるプロジェクトが立ち上がっていま
す。ただ、活発に動いているものもあれば、そうでないものもありますね。活動
内容については届出制にしていますが、活動についてはあまりコントロールしな
いようにしています」。
【DFJIで実施されているプロジェクト】
001:RUN伴
認知症になっても安心して暮らせる地域づくりの輪を広げて行くためのイ
ベント。認知症の人とそうでない人が一緒になってタスキをつないでいく。
002:認知症オープンデータ
認知症に関連するデータの活用を中心に据え、アイデアソン・ハッカソン、
インフォグラフィックス、ビジュアルシンキングといった手法を用いながら、
行政機関などが保有しているデータの活用の仕方やその表現方法を考える。
RUN伴(とも) 写真提供:認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
003:ヒストリーピン
写真を媒介とし、認知症の高齢者の方々を含む、多世代の交流の場をつく
り出す取り組みを行う。
004:介護準備家族ノート
前もって介護について家族で話し合うことを促し、介護する側/される側
がそれぞれ納得できる環境づくりを目指すプロジェクト。
005:美・Myself
障害があってもなくも、認知症になっても、高齢になっても、いつまでも
自分らしくおしゃれや癒しを楽しみ、心豊かに過ごせる場をつくる。
006:奈良追分プロジェクト
人材不足という地域的な課題と、自分達も住民として地域や社会に貢献し
たいと考えている認知症の人や障がい者、若者のニーズをマッチングして、
相互支援関係の中で取り組み、地域の活性化、地域の憩いの場を共に作り上
げ、地域に貢献することを目指すプロジェクト。
007:香りプロジェクト
記憶と感情に働きかける香りを日々の暮らしに取り入れて認知症の人の暮
らしを豊かにするためのワークショップを定期的に行う。
008:旅のことば
人間行動のパターンランゲージを研究する慶應義塾大学・井庭崇研究室と
ともに、認知症をとりまく出来事をテーマに、認知症の当事者やその周囲に
いる人たちの助けとなる「認知症とともによりよく生きるヒント」としてのパ
ターンランゲージ(『旅のことば』)を開発。その利活用の方法を検討する。
009:暮らしプロジェクト
認知症の方と回想法を通じて、一緒に学び、楽しむ市民活動を展開する。
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
◎暮らしインターンシップ
日頃高齢者と接点の少ない学生が高齢者宅にインターンシップとして訪
れ、高齢者の生活や考え方、保有する文化を学ぶ。
◎「おもいで栞」プロジェクト
認知症の方と一緒に昔話をしながら、ともに栞をつくる活動。
010:認知症にやさしいまちの指標
認知症にやさしいまちの指標、フィデリティスケールの作成方法と使い方
を検討していく。作成する指標は、単なる外から与えられるものではなく、
先行的な取り組みの良さを取り入れながら、それぞれの組織・自治体が自主
的に判断し、そのまちにあった取組みを構築することを容易にすることを目
指す。
011:交通プロジェクト
認知症になっても安全に外出ができる社会を目指して以下を推進していく。
①当事者の困った場面の意見を集約する
②様々なセクターと共に解決方法を探る
③状況別のアイデア集を冊子にまとめる
012:認知症にやさしい図書館プロジェクト
認知症になっても安心して暮らし続けられる街を考えた場合、図書館はど
んな機能、立場であればよいだろうか。図書館こそ、認知症になっても安心
して暮らし続けられる街の起点になるのではないだろうか、という妄想から
始まったプロジェクト。
英国では、既に認知症の人に対する複数の取り組みが図書館から始まって
いる。これらの情報を見ながら、日本の、その地域にあった「認知症にやさ
しい図書館」づくりを考える。そして、それを認知症のみならず、高齢者全
般へのサービスのあり方、高齢者のみならず、福祉の拠点として図書館像へ
と発展していく。
※認知症フレンドリージャパン・イニシアチブHP(http://www.dementia-friendly-japan.jp/about/)より一部抜粋し
て掲載
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
2013年から始まったDFJIの活動は、今年2016年で3年目を迎えている。活
動当初は徳田さんや岡田さんがプロジェクトをサポートしないとなかなか動けな
いということもあったようだが、最近は各プロジェクトオーナーが自主的に回せ
るようになったそうである。
「近頃は様子を聞いて回るくらいで、どんなイベントを開催しているかぐらい
は知っていますが、詳細までは知らないことのほうが多いくらいです」。
また、DFJIのイベントやプロジェクトに参加した人たちの中から、自発的に
プロジェクトを立ち上げたいと申し出る人が出てきており、実際に立ち上がり始
めているという。
「現在のプロジェクト数は10を超える程度ですが、さまざまなセクターからお
話があります。最初の立て付けの相談やサポートだけで、自律的にやっていける
ような状況が生まれていくのが理想です。あらゆるセクターにおいて『認知症に
やさしい』プロジェクトが立ち上がり、その情報がDFJIに集約されるような状況
になっていけばいいなと思っています」。
活動の領域を広げつつあるDFJIだが、今後、さらにどのセクターからプロ
ジェクトがあるといいと思うかを聞いたところ、特に金融、流通で考える場を設
けていきたいと考えているという。
「流通については動きが出てきている部分はありますが、サービスの改善とい
うまでにはいたっていないのが現状です。近頃、スーパーなどでセルフレジが導
入されていますよね。経営の合理化という観点からすれば必要なことだと思いま
すが、一方でスローレーン(支払いに時間をかけてもよいレジ)の設置を検討する
ところがもっと増えてもいいように思います。大規模チェーンでは、なかなか
「試してみよう」ということが気軽にしにくいのかもしれませんが、従業員に認知
症の人と家族の応援者である認知症サポーター(p.048参照)の養成研修を積極
的に受けさせている企業もあり、その先の可能性を見つけるためにも、そういう
ことを検討できる場があるといいなと思っています」。
認知症の人の声をプロジェクトに反映させる
徳田さんは「認知症フレンドリー」な社会を実現するには、認知症の人の意見に
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
まず耳を傾けるべきという。
「認知症の人がどのように考え、どうしたいと思っているのか。また、どの部
分に課題や困難があるのか、まずはご本人に話を聞いてみることが原点になると
思います」。
しかし、認知症の人の声といっても、コミュニケーションをとるのが難しいの
ではないかと躊躇される人もいるかもしれない。
「話ができる(しゃべれる)認知症の当事者はそうはいないよとよくいわれます
が、聞く側がきちんと聞いていないだけなのではないかという気がします。たと
えば、2つのものを見せてどちらか一方を選んでもらう、このような聞き方でも、
意見は聞けるはずです。コミュニケーションの工夫もせず、かつ早口で話かける
ような場面に出くわすと、聞く側に聞く意志があるのかと疑問になることすらあ
ります」。
認知症の方の話が聞けないのは、認知症の方の側ではなく、話を聞く側の姿勢
に問題があるのではないかという。認知症の方に限らず、相手から意見を引き出
す際、コミュニケーションの仕方にはそれなりの工夫があってしかるべきである
のに、「認知症の人からは話を聞くことが難しい」というような先入観が、変に意
識の中に壁をつくってしまっているのではないだろうか。
また、NPO法人や団体などと違い、企業が話を聞こうとした場合、製品や商
品の顔が見えてしまい、たとえ企業側が自社の収益活動に直結した動きでなかっ
たとしても、警戒されてしまう可能性があるという。そういった際にはDFJIの
もつ「場」の活用を呼びかける。
「企業がDFJIの活動に参加している理由の一つに、認知症の人たちに関わるこ
とが企業単体としては難しいということが挙げられるかもしれません。会えない
ことはないのかとは思いますが、出会うチャンスが少ないかもしれません。そう
した場合、『認知症フレンドシップクラブ』のネットワークや、DFJIの場を積極
的に利用していただき、本当に必要とされるモノやサービスを生み出していくこ
とができるように後押ししていきたいと思っています」。
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
「認知症フレンドリー社会をつくる」というDFJIの理念を共有している同士で
あれば、どちらがどちらを利用するという視点ではなく、お互いの持つよさを活
かしていこうという考えである。だからこそ、理念と異なる考えを持つ企業には
手厳しい。
「ただ、GPSを使って認知症の人の居場所を監視するといった取り組みなどは
ニーズがあるでしょうし、ビジネスとしても成立するかもしれませんが、DFJI
の理念とはちょっと違います。そういうことはきちんとお知らせしたいと思いま
す」。
DFJIのこれから
DFJIは「認知症フレンドリー社会をつくる」を理念として掲げ、日々活動を続
けている。最後に、この理念に向けて今後、どのような変革や活動を行っていく
のかを聞いた。
「『認知症関係のことをやっています』と言うと、『勉強不足なんで』と皆さんに
よく言われます。深く知らないと語っちゃいけないと思っている方がたくさんい
らっしゃいますが、こういうのを変えていきたいと思っています。今、常識と思
われていることは、実は30年や50年というスパンで考えると、結構変わりうる
なと思っています。認知症について考えてみても、昔だったら『ボケ』みたいな理
解がされていて、高齢者の特徴というか、高齢化に伴って必ず起こることと理解
されていた時期もありました。しかし今は、医療的な理解が先行するようになっ
てきています。専門家から正しい知識を伝授されないと、関わってはいけないと
いうような雰囲気があります。次の常識をつくっていくというか、認知症という
言葉を聞いたときに、皆さんがまず何を言うのかを変えられたら、面白いかなと
思っています」。
認知症について語るとき、自分は正しい理解をしていないから、間違ったこと
を言うのは失礼にあたるのではないか、そう思うこともあるだろう。無論、正し
い知識に基づいた議論も理想だが、それよりも、より多くの人が、いわばカジュ
アルに認知症について語れる状況や社会をつくろうとしているのだろう。
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
また、DFJIの中で取り組まれるプロジェクトについては、その活動の中から、
ある種の集合知的なものを見い出そうとしているという。
「DFJIをプラットフォームにして、それぞれのプロジェクトでコアとなる方が
自発的な意思でどんどん進めていける状況をつくっていきたいと思っています。
そして、その各々の活動の中から出てきた共通項を、企業であるとか自治体だと
かをよりわかりやすく見えるようにしていって、興味ある次の方たちがある程度
まねをすればできるようになる、そんな状況にしていきたいと思っています」。
現時点では、プロジェクトもまだ特定の分野のみであり、それほど大きな広が
りを見せているわけではない。しかし、これらの活動の中から「認知症にやさし
い社会」とは何かを考える上での道しるべとなる指標やメソッド、そしてゴール
の置き方などを見い出し、先駆的な取り組みや活動が広く横展開されていくよう
な仕組みをつくることによって、その活動の幅は無限に広がる可能性を秘めるの
だろう。
認知症にやさしい社会が広がることは、認知症の人のみならず、さまざまな問
題を抱えている人にとっても住みやすい社会をつくることにつながる。これから
のDFJI及び、各プロジェクトの活動に大いに期待したい。
第3章 図書館×認知症 ──田中克明さん、徳田雄人さんインタビューより
(1)図書館から始める認知症にやさしい社会
「コクヨでは、さまざまな社会課題に関して語り合う場を提供しようというこ
とで、本社内にあるスタジオをさまざまな団体に活用してもらっています。テー
マは子育てやイクメン、知育、女性の活躍など、ありとあらゆるテーマの会合が
開かれていますが、その一つに、DFJIが主催した、認知症に関するフューチャー
セッションがあったのです」。
文房具、オフィス家具の老舗、コクヨS&T株式会社で働く田中克明さんは、
同僚のご家族が認知症になったことから認知症に感心を持ち、個人的にいろいろ
調べていたそうである。あるとき、認知症に関するフューチャーセッションが、
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
コクヨのスタジオで行われることを聞き、参加。セッションを聞く中で、認知症
の方が抱える課題を切り取り、それに対処していくという方向ではなく、認知症
が抱える課題に対して、企業や地域は何ができるかを考え、ともに住みよい社
会をつくり上げていくというDFJIの理念に興味を持ち、活動に参加するように
なった。ただ、「認知症の人にやさしい」というコンセプトは理解できても、それ
が具体的にどういうことなのかはなかなかわからなかったという。
そんなとき、DFJIの一部メンバーが認知症に対して先進的な取り組みをして
いるイギリスに視察に行くということになり、一行に参加することとなる。
「認知症の人にやさしい、といわれても具体的によくわからなかったのです。
富士宮市で認知症への取り組みが盛んだといわれても、市役所の稲垣康次さんが
一人で頑張っているようにも見え、その姿がよくわからなかったのです。そのよ
うな中で、『やさしいまち』を見に行こうということになったので、参加すること
にしました」。
「認知症にやさしい図書館プロジェクト」主要メンバーの田中克明さん 
写真提供:認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
認知症アクション連盟(DAA)の活動の例
英国では、2009年の認知症国家戦略策定以来取り組みが進み、現在ではおよ
そ80の自治体が認知症フレンドリーコミュニティを目指す宣言を行っています。
その取り組みを推進するためのプラットフォームが認知症アクション連盟(DAA:
Demantia Acction Arraiance)であり、まちの中で認知症の取り組みを進める
組織やグループが加盟し、目標を共有したり、複数の組織グループ同士が、共同
でプロジェクトを実施したりしています。
以下に、DAAに参加する組織の活動の一例を紹介します。
◎プリマス市図書館
英国でも先進的な活動で知られるプリマス市では、図書館に認知症の本のコー
ナーを設け、認知症と診断された本人や家族が、病気や暮らしについて理解しや
すい環境づくりをしています。認知症の人も参加可能な読書会を開催するなど、
図書館として認知症の課題に何ができるのかを考え、行動を生み出しています。
◎プリマス市のバス会社
プリマス市のバス会社では、社員の発案で、認知症の人のためのヘルプカード
をつくることにしました。折りたたみ式のカードには、認知症の人にあらかじ
め、降りる予定の停留所を書いておいてもらい、乗り込む時に運転手に渡しま
す。もし、認知症の人が降りる停留所を忘れていても、運転手が気づいてサポー
トできる仕組みです。
◎ヨーク市鉄道警察
ヨーク市では、鉄道警察が、駅を利用する認知症の人を積極的にサポートをし
ています。
認知症の人と家族を対象に、鉄道を使ったモニター旅行を実施し、その結果、
認知症の人が迷いやすい場所や見にくい案内表示などを洗い出し、その後改善を
するようになりました。
※「認知症の人にやさしいまちづくりガイド」より抜粋
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
プリマス市図書館の認知症コーナー(上下ともに) 写真提供:認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ
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認知症の人にやさしいまちづくりと図書館
ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
プリマス中央図書館の認知症コーナーを視察
一行はイギリスのロンドンとプリマスを訪問。認知症へのさまざまな取り組み
を見聞きする中で特に目を引いたのは、プリマス中央図書館での取り組みであっ
たという。プリマスではDAA(Demantia Acction Arraiance)というネットワー
クがあり、図書館、大学、海軍基地、クリニック、バス会社、介護施設、学校、
非営利団体、弁護士などさまざまなセクターが「認知症にやさしい」というキー
ワードで独自に活動を行っていた。その中の一つとして紹介されたプリマス中央
図書館では、認知症に関する読書会の開催と、認知症に関する企画展示が行われ
ていると聞き、実際に図書館に見学に出向いたそうである。
「図書館の中に認知症コーナーがあり、強い興味を持ちました。図書館の方に
うかがったところ、病院で認知症と診断を受けた方が、そこで初めて認知症と向
き合うことになり、書店や図書館に行くなりして、どうにか知識を得ようとして
も、正しい情報に行きつかない可能性があると。そこで、図書館が企画展示とい
うかたちで認知症についての情報を発信しているそうなのです。読書会という形
式は、日本ではあまり馴染まないかもしれませんが、認知症に関する情報提供で
あれば、日本でもできるのではないかとの思いを持ち、帰国をしました。2013
年のことです」。
とはいえ、田中さんは普段から図書館と接点を持っているわけではなく、帰国
後、何か行動を起こそうと思っても、何もできないと思い、しばらくその想いは
封印していたそうである。
「地元の図書館に行って必要性を説いたとしても、どこまでその必要性を理解
してくれるだろうかと思って」。
この想いが日の目を見るのは、そこから約1年後、九州保健福祉大学で教鞭を
とる小川敬之先生との出会いからである。
「認知症にやさしい図書館プロジェクト」結成 
「正直、認知症コーナーのことは少し忘れかけてしまっていたのです。ただ、
作業療法士の小川先生と出会った時に、大学であれば図書館もありますよねと。
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また福祉大学の図書館であれば、地域のために図書館を開放して認知症のコー
ナーをつくることもできますよねと雑談の中で何気なくお話ししたのです。そう
したら小川先生はすぐ乗り気になってくださり、ではやってみましょう、という
ことになったのです」。
小川先生は、図書館にさっそく認知症の情報提供コーナーをつくり、地域の方
にも見てもらえる仕組みを整えたそうである。その後、小川先生の取り組みは地
元・宮崎県日向市で少しずつ広がっていくこととなる。
また、ちょうど同じ頃、田中さんは筑波大学の呑
どんかい
海沙織先生(図書館情報学)を
知ることとなる。
「ある日、なんともなくテレビを見ていた時に、呑海先生が出演なさっていた
「図書館と認知症予防」(NHK総合・Eテレ「視点・論点」、2015年4月22日)と
いう番組を見る機会があって、同じようなことを考えている人が世の中に入るの
だなと関心を持ちました。DFJIのメンバーに筑波大学の人がいましたので、さっ
そく連絡を取り、呑海先生をご紹介いただき、その年の『DFJIサミット』におい
て、認知症にやさしい『図書館』というセッションを持ちましょうという話になり
ました」。
「DFJIサミット」は、認知症の課題に取り組む人や組織がセクターや立場を超
えて集まるイベントであり、2015年は9月に明治大学中野キャンパスにおい
て2日間にわたり開催された。田中さん、小川先生、呑海先生による「認知症に
やさしい図書館」は、2日目の最終セッションに行われた。そしてこのセッショ
ンの場において、この3人のメンバーを核とする「認知症にやさしい図書館プロ
ジェクト」が産声を上げた。
さらにこのセッションの開催が、生まれたばかりのプロジェクトのその後の活
動を大きく広げていくきっかけとなる。
「セッションにご参加いただいた方たちから、自分たちの地元でも取り組んで
みたいという声が上がるようになったのです」。
最初に田中さんたちに声を掛けたのが、川崎市役所で福祉を担当している角野
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孝一さんだった。角野さんは図書館の職員ではないが、市内の図書館職員と連携
し、川崎市立宮前図書館で認知症に関するコーナーをつくるなどの実績につな
がっている。また、名古屋の介護施設の職員の方も興味を持ち、地域の地域包括
支援センターを通じ、市内の図書館にできることを検討し始めたとのことである。
「私たちが直接的に何かを行ったというわけではないのです。呑海先生や小川
先生はともかく、特に私は図書館に関してはまったくの素人ですから。それぞれ
の持つネットワークの中で、人と人をつなげただけなのです」。
想いを持っている図書館員へのサポーターとしての活動
「認知症にやさしい図書館プロジェクト」は、不定期に会合を持ちながら活動を
続けている。基本的には田中さん、小川先生、呑海先生の3人の予定があったと
きに実施を呼び掛け、そこに、図書館で認知症に関する取り組みを行いたい自治
体や図書館の職員、福祉関係者などが集まって進められている。
毎回決まったテーマがあるわけではなく、基本的には、参加する側の「これが
したい」「こんなことをしてみたい」という想いに対し、どのようなことができる
かを皆で考える。
このプロジェクトの役割は「つなぐ」ことが基本となるので、何かやりたいと
思った人が現れたときに、「介護施設の方と話をしてみたらどうですか」とか、「ご
本人と話をしてみたらどうですか」というようなことをアドバイスし、必要があ
れば話が聞けるような場を設けたり、紹介したりすることを行っているという。
図書館の方などから、認知症の方ご本人の意見を聞きたいが、どうしてよいか
わからないという相談が持ちかけられることもしばしばあるという。こういうと
きこそ、このプロジェクトの強みが発揮され、認知症の人や家族の会、認知症フ
レンドシップクラブなど、さまざまなつながりの中から紹介をすることができる
そうである。
「想いを持っている図書館員の方と、当事者を含めた認知症に関わるセクター
の方々とをつなぐ触媒のような役割を担っていると思っています」。
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このように「認知症にやさしい図書館プロジェクト」は、活動を進めてきている
わけだが、その活動はあくまで黒子としてであり、表に出ることはない。
「小川先生が福祉大学の図書館において実施した取り組みが一定の評価を受け
たこともあり、活動を少し広げようと試みたこともありました。しかし、大学が
立地する地元の図書館に企画を持ち込んでも、話を聞いてもらえなかった経緯も
あります。その後も活動を続ける中で、延岡市の隣、日向市では『まず、試行的
に小さな分館から取り組んでいくことであればできるのではないか』ということ
になり、ようやく始めることができたという経緯がありました」。
このことからも、プロジェクトメンバーが認知症に関する取り組みを促したり、
企画を持ち込んだりすることは、基本的に行っていない。あくまで「やりたい」と
いう想いを実現するためのサポートに徹する考えだ。
「私たちは図書館や図書館員の方に、認知症の取り組みを「やらなければならな
い」というようなプレッシャーをかけるつもりは毛頭ありません。また、全国に
3,000以上ある図書館すべてが、認知症に関する取り組みをしなければならない
ともまったく思っていません。地域によっては、図書館ではない施設や団体、た
とえば郵便局でも信金でもよいのですが、これらが担うべきであればそちらが主
体的にやればよいと思っています。ただ、わがまちは図書館だと思えば、やれば
よいだけだと思っています」。
図書館員自身が認知症について考えるために
「認知症にやさしい図書館プロジェクト」では、認知症に対して何か取り組みた
いが、何をすべきか迷っているようなときには、まずは認知症コーナーをつくり、
認知症に関する情報提供を行うことを勧めているという。
「ファーストステップとして、私がプリマスで見てきたような、認知症に関す
る企画展示をしてみてはどうでしょうかとお勧めしています。これは、棚づくり
を通じて、図書館員自身が認知症について考えるきっかけになると思っているか
らです。その中で、認知症の方ご本人の意見を聞いてみたいとか、活動に参加し
てほしいということであれば、私たちのプロジェクトがご紹介できますし、また
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その他の福祉関係者な
どにも声がけをするこ
とができます」。
認知症コーナーをつ
くるプロセスを通して、
図書館員自身が認知症
についてより理解を深
めるとともに、地域に
暮らす認知症の方やそ
の家族などとの関係構
築を行ってほしいとい
う狙いがあるのだ。
「まずは、認知症コーナーの棚づくりをして培った認知症に関する知識や、地
域や認知症の方や関係者との関わりの中で、この地域ではどんな認知症のサービ
スが行われているのかを知る必要があると思います。そして、図書館でできるこ
とは何かを考えていけばいいと思っています。
その後の発展形として、アウトリーチを進めたいと思うところがあるのであ
れば、それを支援したいと思いますし、プリマスと同じように読書会をやって
みたいということであれば、その取り組みを支援したいと思っています。あく
まで図書館の方の、認知症に関する『やりたい』に寄り添っていきたいと考えて
います。何をするにしても、『やらなくてはいけない』ではなく、自発的に『こん
なことをやってみたい』という、内からの想いがないと活動は継続しないと思っ
ています」。
先行する日向市では、図書館の中に認知症の相談員を配置する活動を行い始め
たようであり、また、川崎市では宮前図書館が、2016年2月に宮前区内のデイ
サービス事業所に出向き、利用者に対して絵本や紙芝居の読み聞かせをしたり、
本や写真集を使って交流をしたそうである。
川崎市立宮前図書館によるデイサービス事業所への出張の様子
川 崎 市 健 康 福 祉 局 HP(http://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000078742.
html)より
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このプロジェクトの目指すもの
認知症に関する取り組みを行いたいと考える図書館員に寄り添い、活動を支援
する「認知症にやさしい図書館プロジェクト」だが、今後の展開はどのように考え
ているのだろうか。
「先ほども申し上げた通り、図書館に対してああしてほしい、こうしてほしい
ということはありません。ただ、私たちの活動は『認知症にやさしい』という枕詞
で動いていますから、まずは図書館が『認知症にやさしい地域とはなにか』を考え
るきっかけとなってほしいし、図書館に限らず、さまざまなセクターが『認知症
にやさしい』というキーワードで自分たちの活動を捉え、どんなことができそう
かを考えるような社会になってほしいと思っています」。
「なお、『やさしい』というのは表面的なやさしさではなく、特別扱いをするこ
とではないと思っています。認知症を、その人の一つのキャラクターと捉えたと
き、また図書館であれば利用者の一人、お店であればお客様の一人として捉えた
ときに、どんなことができるかを、みんなが少しずつ考えてみる社会になるとい
いなと思っています。一方的な『配慮』だけでは疲弊してしまうし、活動は継続し
ませんから」。
「認知症にやさしい図書館プロジェクト」は、田中さん、小川先生、呑海先生と
いう、さまざまなネットワークを持った人たちが、たまたま同じ思いを持ち集
まって、やる気のある図書館をサポートしている。その活動は、ほかのDFJIの
プロジェクトもそうであるように、基本的にボランティアで成り立っている。
「私たちは、図書館を切り口として、認知症にやさしいまちづくりを行いたい
という同じ想いを胸に、ボランティアとして活動しています。ですから『なんと
なく教えてほしい』や『面白そうだから勉強させてほしい』という感じで気軽には
来てほしくないというのが本音です。もちろん最初はそういうところからだと思
いますが、いつまでも『教えてください』という方にさけるリソースはありません。
他方、『やらねば』という強い意志を持ちつつも、どうしたらよいかわからないと
いう方には、一緒にその夢が実現できるよう、親身にサポートしたいと思ってい
ます」。
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福祉大学図書館での認知症コーナーの施行
九州保健福祉大学(宮崎県延岡市)
2014年、東京の会議にて田中さん(コクヨ)、岡田さん(富士通)からイギリ
スで行われている認知症であっても住みやすい街づくりの一環として認知症フレ
ンドリー図書館の取り組みの話をうかがった。まだ、日本では取り組みがなされ
ておらず、九州の田舎ではあるが、保健・福祉の大学ということもあり、大学図
書館でまずは試行できるのではないかという話になり、早速、2015年の2月頃
より準備を開始した。何から取り組めばよいのか試行錯誤だったが、認知症の大
きな課題は認知症のことを「知らないこと」。認知症にはいまだ多くのスティグマ
があり、まずは老年期に興味のある学生、職員に向けた啓発の意味を込めた場所
づくりを行うことにした。
大学図書委員会への提案、教授会を経て、図書館の中の一角に「認知症コー
ナー」を設置させてもらった。半年が過ぎた頃に、地域展開を考えていたところ、
日向市の図書館が興味を持ったことををきっかけに、認知症サポーター養成講座
を受講してもらい、図書館内に設置できる話が進んでいたが、教育委員会との折
り合いが上手くゆかず、一時停滞する。
しかしコミュニティーセンターの館長が理解を示し、コミュニティセンターの
図書室に認知症コーナーの設置を行う話が進み、現在、大王谷コミュニティセン
ター図書室内に設置している。以下はその取り組みの現状である。
宮崎県日向市における認知症フレンドリー図書館の試み
大王谷コミュニティセンター図書室
日向市は人口約6.3万人、高齢化率27%の市である。高齢化率は年々上昇傾
向にあり、認知症の課題に対してもさまざまな取り組みを行っている。なかでも
市、医師会、市民、医療従事者、福祉専門職などから組織されている「日向市認
知症支援推進委員会」は市の認知症問題を考え、解決するための提案を行ってい
る組織である。
この委員会からの提案として、認知症の人であっても楽しく本が読め、ご本
人、ご家族が認知症の情報収集や相談が気軽にできる居場所づくりを、「図書館」
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を拠点にできないかとの提案
がなされた。
以下、その提案以後に日向
市が取り組んでいる認知症の
人にやさしい図書館の概要に
ついて述べる。
認知症の人ご本人も本に囲
まれ、興味のあることに没頭
する時間が持てるような、認
知症の人にやさしく、そして
認知症に対する理解の深い地
域づくりを目指す、第一歩と
したいと考えている。
取り組みをとおして認知症
に関する「心配ごと」や「困り
ごと」などの「相談ができる場
所」として、また、「出会い」
をとおして、認知症のことに
ついて相互に知って、学んで、共感し、考え、行動するための地域住民の“より
どころ”となることを目指している。
活動としては、大王谷コミュニティセンターの図書室に、子どもから高齢者の
方まで、幅広くお読みいただけるよう認知症の症状や予防に関する解説本、認知
症本人や家族の想いがつづられた体験記、小学生向けの絵本など、認知症に関す
る書籍を集め常設しており、来館された人が自由に手に取って読んでもらえるよ
うになっている。認知症の書籍の貸出も行っている。
その他、月一回のペースで、福祉職員や認知症疾患センターから福祉・医療の
専門スタッフを派遣し、専門職による相談対応や情報提供を行っている。また、
地域住民に対する認知症を正しく理解していただくための啓発活動や住民が“つ
どい”、人とのつながりを感じながら、相互に想いを語り合うことができるよう
な認知症カフェなども合わせて企画・実施している。
小川敬之(九州保健福祉大学 教授)
大王谷コミュニティセンター図書室内、認知症に関する本を集めたコー
ナーの様子 写真提供:認知症にやさしい図書館プロジェクト
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ライブラリー・リソース・ガイド  2016年/夏号
(2)DFJIの活動を通じて、図書館に思うこと
ここまで田中さんへのインタビューから「認知症にやさしい図書館プロジェク
ト」について紹介してきたが、ここからは改めて、DFJIの徳田さんが思う、図書
館についての期待についてもふれていきたい。なお、田中さんと徳田さんは一緒
にプリマス市の図書館を訪れているが、その視点はそれぞれ、やや異なるようで
ある。まずは、ここから見ていきたい。
一方的な情報伝達ではなく、理解し合える場としての図書館
徳田さんがイギリスのプリマス中央図書館を訪問した際、特に印象に残ったの
は読書会の活動だったという。同館で行われている読書会は、そのときどきに
テーマを決めて、そのテーマについて知りたい人、語り合いたい人が、1冊の本
を通じて出会い、語り合う場を図書館が提供しているという。徳田さんが現地で
目にしたのは、認知症に関する読書会であった。
「読書会では、認知症をテーマにした本をみんなで読んでいました。一緒に同
じテキストを読み、それについて語り合う。認知症の人だけではなく、認知症で
はない人も 認知症がどういう病気なのか、認知症になると暮らしはどう変わる
のかといったことを、水平な立場で語れる場となっており、とてもいいなと思い
ました」。
徳田さんは、この読書会を通じ、図書館の持つ「場」としての可能性にも気づい
たという。
「もちろん、ネットで『認知症』と調べれば、ウィキペディアを始めさまざまな
情報が出てきます。しかし、そういう情報を知ることよりも、認知症が私たちの
人生に与えるインパクトについて、認知症の人もそうでない人も本を通じて語り
合う場を共有することが、非常に大事なことだと思いました。図書館がこういう
場をつくれるということを改めて知り、その可能性を感じました」。
いま、私たちは認知症と診断されると、まず医療の現場において認知症に関す
る説明を受けることになる。しかしそれだけでは、本人やその家族がその状況を
受け入れることは難しいという。
『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』第16号(2016年9月)
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『ライブラリー・リソース・ガイド(LRG)』第16号(2016年9月)