1. 佐世保記念病院
松本宏子・福崎真理子

2. 口から食物、水分/薬などを摂取できない場合に鼻あるいは
胃瘻・腸瘻から管を通して流動物を胃・十二指腸に送り、栄養
目的
胃瘻・腸瘻から管を通して流動物を胃・十二指腸に送り、栄養
を摂ること
栄養をとり、栄養の改善、腸管免疫の活性化、より生理的な
栄養代謝の実現を図ること

3. 全身衰弱の強い患者
 意識障害のある患者
適応
神経性食欲不振症、拒食のある患者
上部消化管に通過障害のある患者
痙攣、麻痺などで咀嚼、嚥下運動障害のある患者
口腔外科術後の患者

4. 著しく消化吸収機能が低下している
（腸閉塞、腸管麻痺、難治性下痢、激しい下痢など）とき
禁忌
大量の消化管出血があるとき
消化管の穿孔があるとき
重症急性膵炎を合併しているとき
炎症性腸疾患を併発しているとき
糖尿病ケトアシドーシス

5. 消化器合併症：下痢・嘔吐など
合併症
感染症：誤嚥性肺炎・腸内細菌感染症
ルートによる合併症

6. 経鼻・経管栄養チューブの挿入
必要物品
①経管栄養カテーテル
②ディスポ手袋②ディスポ手袋
③潤滑剤
④経管栄養用注射器
⑤イリゲーター
⑥固定用テープ
⑦ガーゼ
⑧聴診器
① ⑤④
③②
⑥ ⑦ ⑧

7. １．チューブの長さを決める。
手順１
鼻腔から外耳
（約10ｃm)
外耳から心窩部
（約40ｃｍ）
＋

8. 手順２
①体位をファーラー位に保持
②潤滑剤をつけ、胃管カテー
テルを鼻腔からゆっくり挿入。
③カテーテルが咽頭に達した③カテーテルが咽頭に達した
ら「ごくん」と唾液を飲み込んで
もらうよう声かけを行い、タイミ
ングを合わせ、カテーテルを
挿入する。
＊挿入時に、喉頭拳上になる
と気管に入りやすくなるため注
意が必要。

9. 確認
④聴診器を心窩部に当て、経
管栄養の注射器で5ml程度の
空気を注入し、「ぐー」「ぼこぼこ
」と空気音を確認する。
必要に応じX線での確認を行う
③カテーテルが胃内に挿入
されていることが確認された
ら、さらに5～10ｃｍ程度進め
る。

10. 胃管カテーテルの固定
カテーテルが鼻孔を
圧迫しないようにテー
プの片側で巻き、もう
一方のテープもカ
テーテルに巻いて固
定する。

11. 1経管栄養の注入開始の説明・同意を得る。
2イリゲーターに指示分の白湯と栄養剤を入れ、準備する。
注入手順
2
3姿勢は座位、またはファーラー位・右側臥位とする。
4必要に応じ、口腔内・鼻腔内の吸引を行う。
5カテーテルが胃内に留置されているか、確認する。
6胃管カテーテルを接続し、注入速度を調節する。

12. 注入中の看護
全身状態
バイタルサイン・気分
不快・悪心・嘔吐
腹痛・呼吸状態など
カテーテルの固定は
はずれてないか
滴下速度は適当か
自己抜去の恐れは
ないか

13. １.経管栄養セットのなかの栄養剤も注入するため、ルート
をたぐる。
２.経管栄養セットと胃管カテーテルを外し、経管栄養用注
射器で白湯20ｃｃを注入し、カテーテルを洗浄、空気を送り
注入終了
射器で白湯20ｃｃを注入し、カテーテルを洗浄、空気を送り
こむ。
＊カテーテル内に栄養剤や白湯が残っていると、細菌の
繁殖を起こし、感染源やカテーテル閉塞の可能性がある
ため注意する。
３.注入後は30分以上座位、又はファーラー位を保持する
＊胃食道逆流による誤嚥を防ぐため

14. 1.発熱などがある場合には注入の有無を主治医に確認
する。
その他の注意事項
2.注入中に嘔吐した場合は、誤嚥の危険性があるのです
ぐに注入を中止し、顔を横に向ける。
（必要に応じて吸引または、カテーテルを開放する）

15. 3.注入中に栄養チューブが抜けかかったり、抜けてしまっ
た時は、すぐに注入を中止する。
4.栄養チューブを自己抜去する患者は、その都度チュー
ブを挿入し、終了後には抜去する。また、ベットサイドで
の見守り、可能な範囲でNSステーションで見守る。

16. １）猪又克子 清水芳：臨床看護技術パーフェクトナビ
学研
参考文献
学研
２）佐世保記念病院看護マニュアル

17. 作成者 松本宏子・福崎真理子
所属 佐世保記念病院
作成年月日 2013年11月
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