第1回クラウド・マーケティング研究会のテーマ「クラウドマーケティングで良く使われている調査データとランキング」　ランキングはワークショップで作成しました！

1. クラウドマーケティングで良くつかわれている
調査データの分類とランキング
フォースクーナ株式会社 竹田 周
第1回 （2013.5.23）
クラウド・マーケティング研究会
クラウド市場データうそ？ほんと？

2. 調査データは重要か？
『ガーベージ・イン・ガベージアウト』
（ゴミを入れれば、ゴミが出てくる）
どんな情報であれ、役に立たない情報をインプット
すれば役に立たないアウトプットしか出ない！
どの情報を使うかはとても重要だがあまり議論
されていないのでは？

3. クラウド市場にあるデータの種類

4. クラウド市場データ提供元
□リサーチ会社
・IDCジャパン
『国内パブリッククラウドサービス市場 XX年の実績とXX年～XX年の予測』
・富士キメラ総研
『クラウドコンピューティングサービスの現状と将来展望』
・ノークリサーチ
『 SaaS/クラウド市場の実態と中期予測レポート』
・矢野経済研究所
『クラウド基盤サービス（IaaS／PaaS）市場の実態』
・ミック経済研究所
『クラウドサービス市場の現状と展望』

5. クラウド市場データ提供元
□コンサル会社
・ITR
『クラウド／ICTアウトソーシング動向調査2012』
・デロイト
『クラウドコンピューティングの成長予測』（2010）
・NTTデータ経営経済研究所
『クラウド利用動向に関するアンケート調査』（2012）
・富士通総研
『クラウドコンピューティングに関するユーザーニーズの調査』（2010）
・IDCジャパン
『国内クラウドサービス市場 ベンダーのビジネス動向分析』

6. クラウド市場データ提供元
□業界団体（協会）
・JCSSA
『クラウドをビジネスにするために』
・CSAJ
『SaaS／クラウドコンピューティングの取組に関する調査報告書』
・IPA
『社会インフラとしてのクラウドに求められる信頼性とサービス継続のための条件について』
『クラウドコンピューティングのセキュリティに関連する国際動向』
・ASPIC
『 ASP・SaaS・クラウドアワード』

7. クラウド市場データ提供元
□メディア
・日経BP Itpro
『クラウドランキング』
・TechTargetジャパン
『クラウド導入に関する読者調査リポート』
『35のIaaSクラウドをガバナンス要求で徹底比較』
・MM総研
『M＆Dレポート -第1回ビジネスクラウド総合評価調査』

8. 情報分類/利用目的
≪分類≫
市場規模、予測
利用実態
ビジネス動向
評価・分析
≪利用目的≫
事業計画作成
サービス企画
イベント開催
企画プレゼン
プロモーション
サービス企画

9. クラウド市場データ分布図
市場予測 利用実態
評価・分析ビジネス動向
IDCジャパン
富士キメラ
ノーク
リサーチ
矢野経済
研究所
ミック経済
研究所
日経BP
Itpro
Tech
Target
ＭＭ総研
ITR
デロイト
NTTデータ
経営研究所
富士通
総研
JCSSA
CSAJ
IPA
ASPIC
コンサル系
リサーチ系
メディア系
業界団体系

10. ＩＤＣ Japan市場予測データ比較
2012年の実績
2012年の予測（2011年実施）
2016年の予測（2011年実施）
2016年の予測（2012年実施）
PaaSが思ったほど伸びないと予想？
国内パブリッククラウド

11. 富士キメラ-IDC Japan比較
2012 2013 2014 2015 2016 2017
PaaS／IaaS（オートセルフ型） 260 360 450 540 621 685
PaaS／IaaS（オーダーメイド型） 375 530 636 693 730 750
SaaS 2,226 2,465 2,710 2,960 3,210 3,450
0
500
1000
1500
2000
2012 2013 2014 2015 2016 2017
富士キメラ
PaaＳ/IaaS（オートセルフ） PaaS/IaaS（オーダーメイド）
SaaSは差が大きすぎるので
PaaS/IaaSのみで比較
2012年の見込み値は、
富士キメラの方がおお目の分析
予測値はIDCJの方が
大きめの分析となっている
富士キメラさんのデータに
IaaSとPaaSの内訳が欲しい。。

12. 結論
定義によって大分違うのね。。
定義を把握した上で活用するデータを
見極める必要があります。

13. IDC Japanの定義
サービスで分かれている。

14. 富士キメラ総研の定義
ベンダーで分かれている。。

15. クラウド市場分析で
使えるデータランキング

16. 前提条件
ランキングをご覧いただくに当たりましては
以下ごご承知ください。
・本会独自のランキングとなりますので、データの質や
結果を保証するもではございません。
・データは独自の評価指標により無料で入手できる
公開情報のみで評価しております。
・本会はクラウドでもIaaSやPaaS系のメンバーが中心と
なっておりますので、評価に偏りがある事をご承知くださ
い。

17. 評価軸の設定
評価は以下それそれの評価軸にて5段階で評価を行います。
• 認知度: 業界的に認知されてるか？
• 正確度: 情報やデータは正確か？
• 無料度: 無料で入手することが可能か？
• 網羅度: 調査対象は業界を網羅しているか？
• 検索度: 検索ツールで簡単なワードですぐに出てくるか？
※評価軸は本会独自の指標ですので、一般的に活用できるもので
はございません。

18. ランキング作成所属先
本ランキング作成に参加されたクラウド事業を展開されている企業様
• IIJ
• IDCフロンティア
• さくらインターネット
• データホテル
• ニフティ
• フォースクーナ
• リンク（atlink）
• 弥生
など

19. ここからワークショップです！
リストに上げたクラウド市場データ
のランキングを作りましょう！
5人づつ、4チームになって頂きます。
・チームA ： リサーチ会社系のランキング
・チームB ： コンサル会社系のランキング
・チームC ： 業界団体系のランキング
・チームD ： メディア系のランキング

20. リサーチ系ランキング
データ提供元 データ名
評価 ※5段階評価
合計 順位
認知度 正確度 無料度 網羅度 検索度
IDCジャパン 『国内パブリッククラウドサービス市場 実績と予測』 5 3 5 5 5 23 1
富士キメラ総研 『クラウドコンピューティングサービスの現状と将来展望』 4 3 3 4 4 18 2
矢野経済研究所 『クラウド基盤サービス（IaaS／PaaS）市場の実態』 5 3 3 3 4 18 2
ミック経済研究所 『クラウドサービス市場の現状と展望』 2 3 4 1 2 12 4
ノークリサーチ 『 SaaS/クラウド市場の実態と中期予測レポート』 0 3 4 4 0 11 5
・正確度は、短時間では照会する事が出来ない為、全部「3」としました。
・認知度と検索性には相関関係があり「クラウド 市場」などのワードでヒットする所は認知が高く、
認知度の高さが順位を左右している。
・1位のIDCジャパンは認知や他メディアの取り上げられている為、信頼性が高く、業界デファクトに
なっている。
・富士キメラ、矢野経済は玄人好みのような傾向があり、素人の目線ではデータの信頼性を把握しにくい
・ノークリサーチは認知度の低さゆえ順位は低いが情報量は多く、十分活用できるデータと思われる。

21. コンサル系ランキング
データ提供元 データ名
評価 ※5段階評価
合計 順位
認知度 正確度 無料度 網羅度 検索度
IDCジャパン 『国内クラウドサービス市場 ベンダーのビジネス動向分析』 5 5 5 5 5 25 1
ITR 『クラウド／ICTアウトソーシング動向調査2012』 2 4 5 4 3 18 2
NTTデータ経営研究所 『クラウド利用動向に関するアンケート調査』 1 3 5 3 1 13 3
富士通総研 『クラウドコンピューティングに関するユーザーニーズの調査』 2 1 3 1 3 10 4
デロイトトーマツ 『クラウドコンピューティングの成長予測』 1 1 3 1 1 7 5
・企業系コンサル会社は内部利用の用途の為、外部認知は低く、検索も困難な様子。
・3位～5位までは、定期的な調査ではなく既に数年経過している情報な為、鮮度が無く現状の市場
とはマッチしていない情報が多い。
・IDCジャパンはやはり専任アナリストにてしっかりリサーチし、定期的に配信しており、且メンバーも
公開情報を活用している為、満点の評価となった。
・ITRは有料で取得しているメンバーもあり、無料公開範囲を比較しても無料でも充実した濃い内容で、
更新も定期的に行っている為高い評価を獲得したが認知度は低く、今後活用が考えられる。

22. 業界団体系ランキング
データ提供元 データ名
評価 ※5段階評価
合計 順位
認知度 正確度 無料度 網羅度 検索度
IPA
『社会インフラとしてのクラウドに求められる
信頼性とサービス継続のための条件について』
5 4 5 3 5 22 1
CSAJ
『SaaS／クラウドコンピューティング
の取組に関する調査報告書』
3 2 5 3 5 18 2
JCSSA 『クラウドをビジネスにするために』 2 3 5 2 5 17 3
ASPIC 『 ASP・SaaS・クラウドアワード』 4 1 5 2 5 17 3
・業界団体系は会員組織になっており、情報も広く公開しているため、検索性は全て高かった。
・基本的には広く社会に認知される事や会員を集めるという目的がある為、レポートは無料公開が前提。
・IPAがIT業界での知名度の高さや、今回のメンバーはITインフラを主体とした事業会社の方が
多かった為、IPAの情報が一番マッチしていたという部分が正確度に反映された。

23. メディア系ランキング
データ提供元 データ名
評価 ※5段階評価
合計 順位
認知度 正確度 無料度 網羅度 検索度
TechTargetジャパン 『35のIaaSクラウドをガバナンス要求で徹底比較』 4 3 5 4 4 20 1
日経BP Itpro 『クラウドランキング』 5 3 5 2 5 20 2
MM総研 『M＆Dレポート -第1回ビジネスクラウド総合評価調査』 4 1 5 3 2 15 3
・メディア系は、掲載企業との利害関係が絡む可能性があるので、総じて正確性には疑問がある。
・普段からチェックしているメディアで取り上げられている情報な為認知度は全体的に高い。
・広告モデルな為基本的には情報無料だが、MM総研は会報（年間費用）に掲載されている。
・TechTargetと、日経BPは同得点ですが、本会では活用可能な情報という判断でTechTargetを
1位としました。
※余談ですが、MM総研の評価ランキングで1位～6位はAAAを獲得しているのですが、
本会参加の企業（国内パブリッククラウドのリーダー企業）がことごとくAAと名指しされているという
事が判明し、盛り上がりを見せていました。(笑)

24. 最後に
ランキングいかがでしたでしょうか？
ITRやノークリーサーチのように意外と知らなかっ
たけど、活用できそうなデータや、同じ市場データ
でもかなりの違いがある事など、今後の活用にお
いて参考に出来る内容になったのではないかと
思います。
是非、インプットの精度を高めて、
良いアウトプットを出して頂けますと幸いです。

25. 【付属】クラウド情報媒体一覧
ASCIIクラウド http://ascii.jp/cloud-news/
BCN BIZLINE http://biz.bcnranking.jp/
COMPUTEWORLD http://www.computerworld.jp/
CLOUD NEWS http://www.cloudnews.jp/
CLOUD ZINE http://www.cloudnews.jp/
CIO http://www.ciojp.com/
ENTERPRISE ZINE http://enterprisezine.jp/
Gihyo http://gihyo.jp/
ITMEDIA ENTERPRISE http://www.itmedia.co.jp/enterprise/
ITpro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
RBB TODAY http://www.rbbtoday.com/
TECH CRUNCH http://jp.techcrunch.com/enterprise/
TECHTARGET http://techtarget.itmedia.co.jp/
ZDNET http://japan.zdnet.com/
インターネットコム http://japan.internet.com/
クラウドWATCH http://cloud.watch.impress.co.jp/
ソフトバンク ビジネス+IT http://www.sbbit.jp/