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一般公開用資料 リサーチ・プロジェクト 100 事務局編
ご注意 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object]
最終報告書 エシカルスカーフ事業リサーチチーム 2010 年 9 月 14 日 Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved.
もくじ ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved.
1.  現状整理 Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ヒアリング内容 現行事業プランの課題 ターゲット 設定 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],社会課題の 理解と共有 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],事業の 訴求方法 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],商品・サービス ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],提供価値 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object]
2.  調査設計 Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ヒアリング 対象者 収集できる情報 対応する 事業プラン課題 対象者1 顧客 ,[object Object],[object Object],[object Object],対象者2 支援者 ,[object Object],[object Object],[object Object],対象者3 百貨店 バイヤー ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],文献調査 文献 収集できる情報 対応する 事業プラン課題 専門書 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],専門書 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],統計 データ ,[object Object],[object Object],web 検索 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object]
3.  ヒアリング報告 ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved.
4.文献調査報告 世代別消費 / ファッション志向① 川島蓉子著 『おしゃれ消費ターゲット』 の分析より ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 『おしゃれ消費ターゲット』伊藤忠ファッションシステム(株) 川島蓉子著 より 世代 キネマ世代 団塊世代 DC 洗礼世代 ハナコ世代 年齢 ( 2010 年現在) 1936 ~ 45 年生まれ 65 ~ 74 歳 1946 ~ 51 年生まれ 59 ~ 64 歳 1952 ~ 58 年生まれ 52 ~ 58 歳 1959 ~ 64 年生まれ 46 ~ 51 歳 人口 約 1650 万人 約 1240 万人 約 1160 万人 約 950 万人 世代特徴 太平洋戦争等戦時下に生まれ、戦時中のモノ不足と大量消費社会を体験 人口の多さ・価値観の新しさで注目集めた第一次ベビーブーム世代・学生運動 「おしゃれな若者」イメージを作り、若い頃に DC ブランドで人と差別化 バブル景気化で他人との差別化傾向が強い・新人類・ワンランク上の生活 消費性向 消費に対して堅実で節約志向が高い反面、その反動から積極的に振舞うことも 10 代で高度成長を経験し「新しいモノ=生活を豊かにしてくれる」という意識 テレビや雑誌等のマニュアル情報をお手本として、重視する傾向 社会に出た後積極的な消費展開しバブル消費の牽引役・メディア情報信奉 ファッション志向 ファッションは「身だしなみ」という意識が強く、 TPO による服選び->旅行・買い物等行き先により服を変える 自分のスタイルを持っており「自分に似合う」「好き嫌い」を即座に判断・○○スタイルを経験してきた->アメカジ 新しいデザイン・ブランドに価値を見出し「個性」として表現・バッグは○○、靴は、等パターン化されたカジュアルが得意 憧れは欧州のライフスタイルと高級ブランド(ウェッジウッド・ロレックス等)・ハレ着上手のカジュアル下手
4.文献調査報告 世代別消費 / ファッション志向② 川島蓉子著 『おしゃれ消費ターゲット』 の分析より Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ファッションを「自分で組み合わせる」という志向を持つ 「団塊ジュニア」世代以降 が当事業と親和性高い 『おしゃれ消費ターゲット』伊藤忠ファッションシステム(株) 川島蓉子著 より 世代 ばなな世代 団塊ジュニア世代 プリクラ世代 年齢 ( 2010 年現在) 1965 ~ 70 年生まれ 40 ~ 45 歳 1971 ~ 76 年生まれ 34 ~ 39 歳 1977 ~ 83 年生まれ 27 ~ 33 歳 人口 約 1050 万人 約 1160 万人 約 1120 万人 世代特徴 20 代前半で好景気・不景気を体験したこともあり、消費や生き方に対して柔軟かつ堅実な傾向 第二次ベビーブーム世代・生まれたときから生活環境が豊かで、小さい頃から子供部屋という「個の空間」を持つ 中高生時:コギャル・ルーズソックス・ガングロ等、新流行発信・周囲からハズレたくない・人とのつながり重視 消費性向 豊かな社会に育ちハナコ世代ほど差別化消費に貪欲ではなく、自分好み優先・生活を全方位で楽しむ消費 モノへの執着が薄く、購買はその先にある 「コトをするためのモノ」 ・モノに囲まれて育ってきたためモノを見る目は養われ堅実な消費を行う 「いかに可愛く見えるか」等の見た目優先消費・流行ファッションを取り入れて次の瞬間は次の流行へ->流行は消費するもの ファッション志向 ファッションに対する思い入れは弱く、総じて保守的な傾向が見られ、ベーシックで誰もが着られる「定番商品」を好む 10 代後半で「渋カジ」を生み出した中心層であり カジュアル志向 ・ 自分カスタマイズ(ベーシックを組み合わせる) ・ シンプル / ナチュラル好み 和・洋・エスニックを自分で組み合わせる マルチミックス
4.文献調査報告 シンプル族① Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. さらに、「団塊ジュニア」世代の中でも近年増加しつつある「シンプル族」の価値観や志向性を分析すると、当事業の示す提供価値と合致する点が多く、「シンプル族」は当事業の商品・サービスのメインターゲットとなる可能性が高い  (参考文献『シンプル族の反乱』 三浦展著) 1)シンプル族の生活原理 ① モノをあまり消費しない・ためない  好きなモノだけを部屋に置き、後はあまりモノを買わない ②手仕事を重んじる  既製品を買うだけより、自分で手を加えたい、自分が関与したい 地場産業の職人好き ③基本的な生活を愛する  暮らしの基本である衣食住をおろそかにしない 大事にモノの手入れをする 2)シンプル族の志向性 ① エコ志向   エコロジー・環境を重視し、かつエコノミー(経済性)を重視する。 ②ナチュラル志向   自然や自然素材のモノが好き。大量生産品は嫌い。旅行先も第三世界の世界遺産に感動。 ③レトロ志向・和志向   古いモノが好き。古着・古道具・中古家具。下町の老舗の作った道具。モノにまつわる歴史・物語・ストーリー性。 ④オムニボア志向   「オムニボア」とは「文化的な雑食」の意味。様々な国や地域の文化(食べ物・服・家具等)を楽しむ。 ⑤ソーシャルキャピタル志向  いろいろな人と出会い知人・友人を増やすのが好き。旅が好きなのもいろいろな人と出会えるから。
4.文献調査報告 シンプル族② Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 3)シンプル族のファッション 【シンプル族の好むファッションテイスト】 ・シンプル・ナチュラル・ガーリーでないもの・マニッシュな感じ ・ナチュラル・シンプル・長く着られるもの ・カジュアル(パタゴニア・アバクロ・タータス等) ・シンプルでキレイめなもの ・体の線が出ないワンピース、友達が「草原系」と呼ぶ (資料:カルチュラルスタディーズ研究所「シンプル族調査 2008 」より) 4)バッグ ・最近は服よりバッグで個性を表現する女性が増えた(ファッション業界人) ->現代女性の着る服はカジュアルであり、アクセントをつけるため個性のあるバッグを選ぶ ->ブランド物ではなく自分のファッションに合ったカジュアルなバッグを選ぶ 例) DEAN&DELUCA ・お店でくれる紙バッグ まとめ ・「シンプル」族は、手仕事を重視、職人好き、様々な国の文化を楽しむ->モノにまつわるストーリーを重視 ・ファッションはシンプル、ナチュラル、カジュアル、文化的多様性を好む
5.  調査結果まとめ Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ヒアリング総括 ・国際協力のボランティア経験者には、従来の途上国支援が政府関係者に偏ったものになっており本当に支援が必要な貧困層に届いていないとの課題意識がある ・そのため、「途上国伝統技術の復興支援」と「途上国農村女性の自立支援」という当事業の課題設定・ビジネスモデルに対する評価は高い ・若いデザイナーの間では社会貢献につながるコンセプトを打ち出す人が多くなってきており、また消費者の間でも作り手の顔が見える、背景が分かるという安心感と社会貢献が出来る価値への理解が広がっている ・但しフェアトレード自体は飽和状態、社会貢献だけを打ち出しても裾野が広がりにくい等の指摘もあり 文献調査総括 ・ 20 代~ 70 代を時代背景や価値観を基に7つの世代に分類すると、 1971 年以降生まれ(現在 39 歳以下)の「団塊ジュニア世代」は、ファッション面で、上の世代と比べて、カジュアル志向が強く、自分でベーシックなものや、和・洋・エスニックを組み合わせたりする志向を持っており、当事業との親和性が高い ・「団塊ジュニア世代」以降の中でも特に近年増加している「シンプル族」は手仕事を重んじ、様々な国の文化を大切にし、モノのストーリーや背景を重視する -> 「シンプル族」の価値観は当事業の社会課題や商品とも合致しており購買ターゲット層として想定される ・ファッションに対してはシンプル、ナチュラル、バッグは自分に合うカジュアルなもの←商品展開の参考に 現行事業プランの課題に対する示唆 ・「途上国の伝統技術の復興支援」と「途上国農村女性の自立支援」という社会課題の設定とビジネスモデルは、国際協力の経験者を中心に評価が高いが、フェアトレードや途上国支援を謳った商品自体は珍しくはないため、いかに課題の独自性を訴求するか?どこでどう伝えるのか?の検討がポイント ・当事業の購買ターゲットとして、世代的には「団塊ジュニア層」以降( 39 歳以下)の女性、特にシンプル志向を持った層が有望->この層のプロファイルからどういった提供価値やその打ち出しが有効か?の検討が必要
6.  ステークホルダー分析-ステークホルダーマップ ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. エシカルスカーフ (アトラス生地)の販売 ステークホルダー2 受益者・関係者 40~60代女性 ステークホルダー1 受益者(購入者) 30代女性 ステークホルダー 受益者 染色他:アトラス職人 (フェルガナ) 提携先 ボランティア経験者、同業事業者 ステークホルダー 行政機関 ウズベク政府 ステークホルダー3 現地パートナー 染色専門家 JICA,NGO 情報提供 サービス提供 事業助言 対価支払 対価支払 サービス提供 寄付 資金提供 事業報告 労働力提供 雇用 雇用創出 対価支払 商品・ サービス 提供 紹介 業界団体 ウズベキスタン協会・ JICA ・大使館   情報提供 協賛 認可・ 監督 体験者・フォロー 登録・ 報告 メインターゲット (消費者・事業賛同者的ステークホルダー) 外部 内部 事業支援 サブターゲット2 (事業支援ステークホルダー) 資金提供者 検討中: 事業資金 融資制度申請中 ステールホルダー4 賛同者 現地コーディネーター 事業コーディネーター 紹介 ステークホルダー 受益者 蚕生産:農村女性 (フェルガナ) サブターゲット 1 (実務支援ステークホルダー)
Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 6.  ステークホルダー分析-重要ステークホルダーの検証 ステーク ホルダー 社会課題における 立場・見解 規模 (人数その他) ニーズ 対象事業との 関わり 消費者的ステークホルダー ステークホルダー1 受益者 30代女性 ( 団塊 Jr ) 消費者的立場 (商品に賛同)   個人 (約 550 万人) 個性、差別 ⇒ ファション性・機能性重視 顧客として関わりつつ事業のストーリーに賛同し継続購入者として関わっていく。 事業賛同者的ステークホルダー ステークホルダー2 受益者・関係者 40~60代女性 ・ボランティア経験者 ・経済的に余裕ある女性(事業賛同) ・消費者 不特定多数 事業に賛同(本質思考、奉仕の精神) ボランティアとして関わった 事業に賛同し助言者やフォロワーとなっていく。 実務支援ステークホルダー ステークホルダー3 現地パートナー 染色専門家 X 氏 (染色専門家)  ※ 現地の共同パート     ナー予定   小規模  自らの染色の技術でウズベキスタンの品質向上に寄与したい 染色・生地の技術指導 売上金の現地(職人・農村女性)への支払?等。 事業支援ステークホルダー ステークホルダー4 行政機関 現地コーディネーター Y 氏  (コーディネーター会社社長)   小規模 日本とのビジネスに対しての現地とのパイプ役 現地での起業関連全般や政府系関連でのアドバイス。  (現地のパイプ=通商大臣)  事業支援ステークホルダー ステークホルダー4 賛同者 事業コーディネーター Z 氏  (海外協力隊 事業コーディネーター 会社企業準備中)   小規模 日本とのユーラシアビジネス事業で貧困層への報酬を教授するビジネスモデル設定 元シニア協力隊で、現在も現地にて活動。現地における 起業関連のアドバイス。
7.  マーケット分析 - 市場セグメント ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 既製・定番志向 手作り志向 社会に 関心 自分に 関心 プライベート × 既製品志向層 エシカル × 既製品志向層 エシカル × 手作り志向層 プライベート × 手作り志向層 【市場セグメント】
7.  マーケット分析 - 競合マップ ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 職人技術 工場生産 寄付での支援 途上国の自立支援 企業 B ユニクロ (チャリティ T シャツ) 企業 A エシカルスカーフ 事業 【競合マップ】 チャリティでのバッグ販売は様々なブランドで展開されている ただしキャンペーン的に行われており、販売期間も限られている クロエ ハンティング ワールド マーク ジェイコブス エミリオ プッチ 手工芸職人への継続的な仕事の提供を意識している 工場での 生産中心 ルイ・ ヴィトン
8.  中間報告まとめ Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ステークホルダー分析 ・当事業に関係するステークホルダーとして重要なのは、 購入者としての 30 代女性(団塊ジュニア層) ・また、購入者としてまた事業に賛同し協力者となっていく層として 途上国支援に理解のある 40 ~ 60 代女性層 の協力も重要 ・そして、現地での事業運営を円滑に進めるために、 現地の事情に精通したパートナーの存在 が重要 ->現地の事業パートナーとして想定されている染色専門家: X 氏、政府とのパイプがある Z 氏、現地のビジネス全般の相談相手: Y 氏等が重要 マーケット分析 ・当事業の購買ターゲットは、 団塊ジュニア(現在 39 歳~)以降の世代の女性で、特にシンプル志向の強い層 が有望だが、消費者を社会貢献軸とファッション志向軸の 2 軸で分類すると、 「社会に関心」がありファッションを自分で「カスタマイズ」する志向を持つ層 をターゲットとして設定するのが妥当 ・購買ターゲットに商品を選択していただくためには、当事業の特性 / 競合分析から 「途上国の自立支援」と「職人技術」の 2 軸で差別化 を図り、市場の中でポジションを確保する必要がある ,[object Object],[object Object],[object Object],[object Object],[object Object]
10.  戦略立案-ターゲットステークホルダーの設定 ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 優先順位 ステークホルダー 具体的な属性 社会課題に関するニーズ メイン ターゲット 30 代女性 (顧客) ・ 30 代女性 ・団塊ジュニア世代以下 ・シンプル / カジュアル / エコ / 文化的多様性志向 ・社会貢献に関心あり ・自分の買い物が途上国支援等、気軽に社会貢献できると嬉しい。ただ商品としてはデザインが良いと思えるものを買いたい ・自分の貢献がどう途上国支援に活かされているのか?知りたい サブ ターゲット 40-60 代女性 (日本協力者) ・ 40-60 代女性 ・国際協力・途上国等のボランティア、 NPO 等に従事した経験あり ・経済的な余裕あり ・途上国の貧困層等、世界で困っている人の役に立ちたい ・途上国支援は自立支援型で実施すべきと考えていて、そういったビジネスモデルを応援したい ・能動的に社会貢献したい サブ ターゲット2 現地パートナー ・染色専門家( X 氏) ・起業・ビジネスコンサルタント( Y 氏) ・現地政府間コーディネーター( Z 氏) ・ウズベキスタンに日本の優れた技術やノウハウを持ち込み、ウズベキスタンの経済発展に寄与したい
10.  戦略立案-ステークホルダーの行動変容(考え方) ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 問題認識 その社会課題が問題であるということを認識している 認知 社会課題の解決策を提示する存在として事業を認知している 共感 社会課題に関するニーズを満たす商品・サービスとして共感している 選択・行動 課題解決や自身への価値をもたらす事業として利用・支援を選択する 課題理解・共有 ターゲットの社会課題に対する認識の有無や強さを把握し、課題を共有できていること 事業訴求 ターゲットの社会課題に対する認識と強く関連付けて事業の存在が訴求ができていること 商品・サービス ターゲットの社会課題に関連する困りごとや欲求を満たすことができる商品・サービスであること 提供価値 競合より優位に立てる価値を提供し、ターゲットの期待を上回る成果を生み出すこと ステークホルダーの 行動・意識段階 行動変容を喚起するための要件 ターゲット設定 社会課題解決に向けて重要なステークホルダを特定できていること ステークホルダーの行動変容モデル
10.  戦略立案-ターゲットステークホルダーの行動要因 ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 問題認識 認知 共感 選択 メイン ターゲット ウズベキスタンでの問題についての認識はほぼない 職人が作るアトラスを買うことで、ウズベキスタンの職人・農村女性へ支援ができる アトラスを購入することで、伝統工芸の復興や農村女性の自立支援につながるのは嬉しい 気軽な社会貢献 デザインが良い ファッション性高い、トレンド おしゃれなお店で買える サブ ターゲット サブ ターゲット2 従来の途上国支援は政府関係者に支援金が回り貧困層に行き渡らないといった問題がある ウズベキスタンという途上国で貧困女性が生産しアトラス職人が織った生地を日本で販売するビジネスがある ウズベキスタンの伝統工芸の復興や農村女性の自立支援につながるビジネスに共感する 途上国の自立支援につながるなら、事業の応援と販売に協力したい 課題理解・共有 メインターゲット(顧客)はウズベキスタンの問題認識がないため、まずは課題に接する機会を作ること 事業訴求 アトラス販売と途上国支援の 関係が説明できていること 商品・サービス 商品を買うことで農村女性の自立や伝統工芸の復興にどう貢献できるかが明確になっていること 提供価値 途上国の自立支援という社会貢献に加えて、商品としての魅力が高いこと ウズベキスタンの染色や縫製の技術は遅れていて、品質を高めて良い商品を作る余地がある 自分たちが当事業にアトラス生産に関わることでウズベキスタンの経済発展に寄与することが出来る 当事業の成功によって、ウズベキスタンと日本の双方の利益に貢献できる ウズベキスタンの経済発展に寄与するため、側面支援する
10.  戦略立案-事業プランの再考 Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ターゲットステークホルダーに望ましい行動を喚起するための要件を満たす “ 理想形 “ 事業プランを定義し、現行プランとのギャップを抽出する。 “ 理想形 “ 事業プラン 現行事業プランの 強化点・改善点 ターゲット設定 ・ 30 代女性(団塊ジュニア世代以下) ・シンプル / カジュアル / エコ / 文化的多様性志向 ・社会貢献に関心あり ・メインターゲットとして想定する顧客像( 30 代女性:団塊ジュニア世代)の絞込みを行い、属性や志向を明確にした上でそれに合った商品提供等を行う 社会課題の 理解と共有 ・ウズベキスタンの社会課題(伝統工芸の復興、農村女性の自立支援)について広く深く認知・理解・共有が進んでいる ・アトラス生産に関わる農村女性の実態や伝統工芸の衰退の危機的状況の詳細把握 ・農村女性の実態と自立支援のプロセスがアトラス生産の中に埋没して見えにくいので明確化する->「スカーフの縫製」 事業の 訴求方法 ・社会課題を広く深く訴求するためにネット( Blog/Twitter 等)の積極活用 ・ウズベキスタン協会・ JICA 等の国際協力イベント等のリアルな場での積極訴求 ・社会課題を広く深く訴求する方法としてのネットの活用( Blog/Twitter 等)及び一言でターゲット層にリーチするキーワードの検討 ・ウズベキスタン協会・ JICA 等の国際協力関係の団体とのネットワーク作り・支援の輪の人脈形成 例)会員組織等 商品・サービス ・アトラスという職人の伝統工芸に日本の技術が注入され品質・デザインが担保されており、日本の消費者にとっても品質・デザインの点で満足度が高い ・日本の消費者(ターゲット: 30 代以下の団塊ジュニア層以下)に受容される品質レベルの目標設定、デザイン志向の研究 提供価値 ・各ステークホルダーにとり事業への自分の貢献度が明確化されている ・メイン向けに職人の手作り、伝統工芸、気軽に社会貢献 ・サブ向けには途上国の自立支援やウズベクの経済発展への協力 ・事業の進展や商品の販売に伴って各ステークホルダーの貢献がどう事業に反映されているのか?の「見える化」検討 ・例えば、購入代金の使途に対する目標設定とその進捗報告(ボルヴィック: 1L for 10L,  王子ネピア: 1000 のトイレ)や購入代金のうち何がいくら農村女性の自立支援や伝統復興に使われる等の明示
11.成果指標提案 Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 最終的にどのような行動変容を喚起するかを事業の最終目標として設定し、成果指標を設定する。必要に応じて途中経過の指標も設定する。 最終目標 成果指標 成果ステップ1 成果ステップ2 メイン ターゲット ・アトラス(ウズベキスタンシルク)に対する認知が高まり、デザインや品質に対する評価が確立している ・ウズベキスタンの農村女性やアトラスの伝統工芸の現状に対する認知が高まり、それを支援しようという動きがある ・ウェブ検索数(ウズベキスタン・アトラス・農村女性の現状に対する認知度・関心度) ・販売数(事業計画との比較) ・ウズベキスタン・アトラス等に関する検索数・ Tweet 数が増加傾向を示す ・販売数(短期目標) ・ウズベキスタンとアトラス(シルク)という文脈、ウズベキスタンの伝統工芸、農村女性の自立支援という文脈でネット他マス媒体でも取り上げられる ・販売数(中期目標) サブ ターゲット ・途上国支援の形として現地に根付いた途上国の自立支援型が認知され、それを応援するため積極的に事業に関わる人が増える ・当事業を日本側で支援するネットワークの会員数 ・会員数(短期目標) ・会員数(中期目標) サブ ターゲット2 ・当事業がウズベキスタンの経済発展に寄与している ・日本の染色や縫製の技術支援により、現地の品質が日本レベルに向上する ・当事業に関わる現地の雇用者数 ・リアル /EC 等取扱いチャネルの数 ・現地で定期的に雇用する ・リアル /EC の取扱いチャネルが出来る ・現地の中小企業並みの定期雇用を生む ・複数の取扱いチャネルが出来る
12.  最終報告 まとめ① Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ウズベキスタン 日本 アトラス職人 農村女性 サブ:現地パートナー 桑の木 PJ アトラス生地 アトラス生地 アトラススカーフ メイン: 30 代女性 (顧客) サブ: 40-60 代女性 (協力者) 起業家さん ? 生地生産 雇用・賃金 雇用・賃金 縫製 桑栽培 購入・支払 ? ? 課題①日本の顧客を見つめる (顧客は誰?ニーズは?) 課題②日本に おける支持・協力の輪を広げる 課題③社会課題解決の ビジョンと成果を関係者 に明確化する 提供価値 提供価値 提供価値 商品送付 送金 交渉・調整
12.  最終報告 まとめ② ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 【ターゲット設定と提供価値】 ① 日本の顧客を見つめる  -  メインターゲット: 30 代女性 ( 顧客)起点の視点を持つ  - ・商品・サービスについては、ウズベキスタンにおける原料調達~織物~染色まで入念に検討されている。 ・事業を成功させるためには、さらに、ステークホルダー、特に メインターゲットの商品購入者の視点に立って、当 事業の提案する課題解決に共感でき、商品・サービスが魅力的なものになっているか?を検証する必要 がある。 ・具体的には、世代別の価値観やファッション志向から 団塊ジュニア以降の 30 代女性 、特に シンプル志向を持つ 女性 をメインターゲットとして絞り込むことを提案する。その層はファッション的には シンプル / カジュアル / エコ / 文 化的多様性 を志向し、社会貢献への関心度も高いので、当事業が 「気軽に社会貢献」を実現できる糸口 となり 「職人の手作り」と「途上国の自立支援」 を価値として具現化する商品として今回のエシカルスカーフを位置づける べきである。 【事業の訴求方法】 ② 日本における支持・協力の輪を広げる  -  事業訴求体制の構築  - ・既に検討が進んでいるウズベキスタンにおける商品開発・供給体制と同様に重要なのが、 日本において社会課 題の訴求をどのように行っていくか?、事業に共感し協力するネットワークをいかに構築していくか? である。 ・当事業の提示する社会課題を広く深く浸透させていくために、 ネットの積極活用( Blog ・ Twitter 等) を提案する。ま た、ネットにおける浸透を効率よく行うためには、ネット検索のキーになるような 当事業及び社会課題を一言で言 い表すキーワード の検討が必要。 ・また同時にリアルな場での浸透活動や日本における事業の足場作りも並行して進める必要があり、当事業の ターゲット層との親和性を考慮し、ウズベキスタン協会や JICA 等の 国際協力や途上国支援の団体とのネットワー ク作りを強化し国際協力イベント等への出店を行い、事業訴求や販売ルートの確保を行う べき。例えば、事業を支 援する会員組織等を作っていくことも有効だろう。
12.  最終報告 まとめ③ ,[object Object],Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 【事業モデル全般】 ③ 社会課題解決のビジョンと成果を明確化する  -  日本社会をどう変えるか? - ・当事業が社会貢献型の事業として、事業への共感と協力者を増やすために、当事業が 「日本の社会や生活者をどう変えるのか?」というビジョンの提示 が必要である。 日本社会の変革を起こすビジョンの例として以下のようなものが考えられる。 例 1)  日本の消費者が途上国の生産者に対して公平な扱いや利益が享受される製品を積極的に選択する社会を 目指す 例 2)  日本の国際協力のあり方として援助から自立支援へと生活者の意識を変える役割を当事業及びその商品 が先駆的に担う ・また、当事業は日本の消費者が商品の購入を通じて途上国の自立支援という社会課題の認知と共感を深めて いくモデルである。そのため、 顧客の購買という貢献が、事業を通じて社会課題の解決という成果にどう結びつい ているのか?を明確化することが必須 であり、顧客が購入に費やした代金が、具体的に農村女性の自立、アトラ スの伝統工芸の復興、桑栽培等にどう使われ、貢献出来るのか?を ステークホルダー(特に購入者)にリアルタイ ムにわかりやすく説明する工夫 が必要。 例えば、ボルヴィックの「 1L for 10L 」や王子ネピアの「 1000 のトイレ」等、課題解決に向けた目標設定を行い、その 進捗を報告する等の取り組みは参考になるだろう。
【参考事例】企業の社会貢献活動と目標設定 Copyright©  2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 日本で 1L のボルビックを買うごとに 10L の新鮮な水がアフリカ:マリ共和国へ 2010/6/1 ~ 2010/9/30  実施中 2008 年  11 億 L  (前年比 3 割増) 2007 年  7 億 L ■ ボルヴィック「 1L for 10L 」 ■ 王子ネピア「千のトイレ」プロジェクト 【背景】 5 歳未満児の死亡率は出生 1,000 人あたり 130 人に及び(※) 、アジアの中でも子どもの生存が厳しい国のひとつ。汚れた水とトイレの不備から、 5 歳未満の子どもの 5 人に 1 人が下痢をわずらっている。 【活動内容】 東ティモールのトイレ環境整備を、ユニセフの「水と衛生に関する支援活動」を通じてサポート  ->「 1000 のトイレを作る」目標 【成果】 ユニセフへ 2 千万円寄付し 1,282 世帯にトイレの設置と 18 の学校にトイレを建設

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【No.10】途上国におけるエシカルファッションを通じた「伝統高原品復興」と「農村女性の自立支援」の可能性

  • 2.
  • 3. 最終報告書 エシカルスカーフ事業リサーチチーム 2010 年 9 月 14 日 Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved.
  • 4.
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  • 9. 4.文献調査報告 世代別消費 / ファッション志向② 川島蓉子著 『おしゃれ消費ターゲット』 の分析より Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ファッションを「自分で組み合わせる」という志向を持つ 「団塊ジュニア」世代以降 が当事業と親和性高い 『おしゃれ消費ターゲット』伊藤忠ファッションシステム(株) 川島蓉子著 より 世代 ばなな世代 団塊ジュニア世代 プリクラ世代 年齢 ( 2010 年現在) 1965 ~ 70 年生まれ 40 ~ 45 歳 1971 ~ 76 年生まれ 34 ~ 39 歳 1977 ~ 83 年生まれ 27 ~ 33 歳 人口 約 1050 万人 約 1160 万人 約 1120 万人 世代特徴 20 代前半で好景気・不景気を体験したこともあり、消費や生き方に対して柔軟かつ堅実な傾向 第二次ベビーブーム世代・生まれたときから生活環境が豊かで、小さい頃から子供部屋という「個の空間」を持つ 中高生時:コギャル・ルーズソックス・ガングロ等、新流行発信・周囲からハズレたくない・人とのつながり重視 消費性向 豊かな社会に育ちハナコ世代ほど差別化消費に貪欲ではなく、自分好み優先・生活を全方位で楽しむ消費 モノへの執着が薄く、購買はその先にある 「コトをするためのモノ」 ・モノに囲まれて育ってきたためモノを見る目は養われ堅実な消費を行う 「いかに可愛く見えるか」等の見た目優先消費・流行ファッションを取り入れて次の瞬間は次の流行へ->流行は消費するもの ファッション志向 ファッションに対する思い入れは弱く、総じて保守的な傾向が見られ、ベーシックで誰もが着られる「定番商品」を好む 10 代後半で「渋カジ」を生み出した中心層であり カジュアル志向 ・ 自分カスタマイズ(ベーシックを組み合わせる) ・ シンプル / ナチュラル好み 和・洋・エスニックを自分で組み合わせる マルチミックス
  • 10. 4.文献調査報告 シンプル族① Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. さらに、「団塊ジュニア」世代の中でも近年増加しつつある「シンプル族」の価値観や志向性を分析すると、当事業の示す提供価値と合致する点が多く、「シンプル族」は当事業の商品・サービスのメインターゲットとなる可能性が高い  (参考文献『シンプル族の反乱』 三浦展著) 1)シンプル族の生活原理 ① モノをあまり消費しない・ためない  好きなモノだけを部屋に置き、後はあまりモノを買わない ②手仕事を重んじる  既製品を買うだけより、自分で手を加えたい、自分が関与したい 地場産業の職人好き ③基本的な生活を愛する  暮らしの基本である衣食住をおろそかにしない 大事にモノの手入れをする 2)シンプル族の志向性 ① エコ志向   エコロジー・環境を重視し、かつエコノミー(経済性)を重視する。 ②ナチュラル志向   自然や自然素材のモノが好き。大量生産品は嫌い。旅行先も第三世界の世界遺産に感動。 ③レトロ志向・和志向   古いモノが好き。古着・古道具・中古家具。下町の老舗の作った道具。モノにまつわる歴史・物語・ストーリー性。 ④オムニボア志向   「オムニボア」とは「文化的な雑食」の意味。様々な国や地域の文化(食べ物・服・家具等)を楽しむ。 ⑤ソーシャルキャピタル志向  いろいろな人と出会い知人・友人を増やすのが好き。旅が好きなのもいろいろな人と出会えるから。
  • 11. 4.文献調査報告 シンプル族② Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 3)シンプル族のファッション 【シンプル族の好むファッションテイスト】 ・シンプル・ナチュラル・ガーリーでないもの・マニッシュな感じ ・ナチュラル・シンプル・長く着られるもの ・カジュアル(パタゴニア・アバクロ・タータス等) ・シンプルでキレイめなもの ・体の線が出ないワンピース、友達が「草原系」と呼ぶ (資料:カルチュラルスタディーズ研究所「シンプル族調査 2008 」より) 4)バッグ ・最近は服よりバッグで個性を表現する女性が増えた(ファッション業界人) ->現代女性の着る服はカジュアルであり、アクセントをつけるため個性のあるバッグを選ぶ ->ブランド物ではなく自分のファッションに合ったカジュアルなバッグを選ぶ 例) DEAN&DELUCA ・お店でくれる紙バッグ まとめ ・「シンプル」族は、手仕事を重視、職人好き、様々な国の文化を楽しむ->モノにまつわるストーリーを重視 ・ファッションはシンプル、ナチュラル、カジュアル、文化的多様性を好む
  • 12. 5. 調査結果まとめ Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ヒアリング総括 ・国際協力のボランティア経験者には、従来の途上国支援が政府関係者に偏ったものになっており本当に支援が必要な貧困層に届いていないとの課題意識がある ・そのため、「途上国伝統技術の復興支援」と「途上国農村女性の自立支援」という当事業の課題設定・ビジネスモデルに対する評価は高い ・若いデザイナーの間では社会貢献につながるコンセプトを打ち出す人が多くなってきており、また消費者の間でも作り手の顔が見える、背景が分かるという安心感と社会貢献が出来る価値への理解が広がっている ・但しフェアトレード自体は飽和状態、社会貢献だけを打ち出しても裾野が広がりにくい等の指摘もあり 文献調査総括 ・ 20 代~ 70 代を時代背景や価値観を基に7つの世代に分類すると、 1971 年以降生まれ(現在 39 歳以下)の「団塊ジュニア世代」は、ファッション面で、上の世代と比べて、カジュアル志向が強く、自分でベーシックなものや、和・洋・エスニックを組み合わせたりする志向を持っており、当事業との親和性が高い ・「団塊ジュニア世代」以降の中でも特に近年増加している「シンプル族」は手仕事を重んじ、様々な国の文化を大切にし、モノのストーリーや背景を重視する -> 「シンプル族」の価値観は当事業の社会課題や商品とも合致しており購買ターゲット層として想定される ・ファッションに対してはシンプル、ナチュラル、バッグは自分に合うカジュアルなもの←商品展開の参考に 現行事業プランの課題に対する示唆 ・「途上国の伝統技術の復興支援」と「途上国農村女性の自立支援」という社会課題の設定とビジネスモデルは、国際協力の経験者を中心に評価が高いが、フェアトレードや途上国支援を謳った商品自体は珍しくはないため、いかに課題の独自性を訴求するか?どこでどう伝えるのか?の検討がポイント ・当事業の購買ターゲットとして、世代的には「団塊ジュニア層」以降( 39 歳以下)の女性、特にシンプル志向を持った層が有望->この層のプロファイルからどういった提供価値やその打ち出しが有効か?の検討が必要
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  • 14. Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 6. ステークホルダー分析-重要ステークホルダーの検証 ステーク ホルダー 社会課題における 立場・見解 規模 (人数その他) ニーズ 対象事業との 関わり 消費者的ステークホルダー ステークホルダー1 受益者 30代女性 ( 団塊 Jr ) 消費者的立場 (商品に賛同)   個人 (約 550 万人) 個性、差別 ⇒ ファション性・機能性重視 顧客として関わりつつ事業のストーリーに賛同し継続購入者として関わっていく。 事業賛同者的ステークホルダー ステークホルダー2 受益者・関係者 40~60代女性 ・ボランティア経験者 ・経済的に余裕ある女性(事業賛同) ・消費者 不特定多数 事業に賛同(本質思考、奉仕の精神) ボランティアとして関わった 事業に賛同し助言者やフォロワーとなっていく。 実務支援ステークホルダー ステークホルダー3 現地パートナー 染色専門家 X 氏 (染色専門家) ※ 現地の共同パート     ナー予定   小規模  自らの染色の技術でウズベキスタンの品質向上に寄与したい 染色・生地の技術指導 売上金の現地(職人・農村女性)への支払?等。 事業支援ステークホルダー ステークホルダー4 行政機関 現地コーディネーター Y 氏 (コーディネーター会社社長)   小規模 日本とのビジネスに対しての現地とのパイプ役 現地での起業関連全般や政府系関連でのアドバイス。 (現地のパイプ=通商大臣)  事業支援ステークホルダー ステークホルダー4 賛同者 事業コーディネーター Z 氏 (海外協力隊 事業コーディネーター 会社企業準備中)   小規模 日本とのユーラシアビジネス事業で貧困層への報酬を教授するビジネスモデル設定 元シニア協力隊で、現在も現地にて活動。現地における 起業関連のアドバイス。
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  • 21. 10. 戦略立案-事業プランの再考 Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ターゲットステークホルダーに望ましい行動を喚起するための要件を満たす “ 理想形 “ 事業プランを定義し、現行プランとのギャップを抽出する。 “ 理想形 “ 事業プラン 現行事業プランの 強化点・改善点 ターゲット設定 ・ 30 代女性(団塊ジュニア世代以下) ・シンプル / カジュアル / エコ / 文化的多様性志向 ・社会貢献に関心あり ・メインターゲットとして想定する顧客像( 30 代女性:団塊ジュニア世代)の絞込みを行い、属性や志向を明確にした上でそれに合った商品提供等を行う 社会課題の 理解と共有 ・ウズベキスタンの社会課題(伝統工芸の復興、農村女性の自立支援)について広く深く認知・理解・共有が進んでいる ・アトラス生産に関わる農村女性の実態や伝統工芸の衰退の危機的状況の詳細把握 ・農村女性の実態と自立支援のプロセスがアトラス生産の中に埋没して見えにくいので明確化する->「スカーフの縫製」 事業の 訴求方法 ・社会課題を広く深く訴求するためにネット( Blog/Twitter 等)の積極活用 ・ウズベキスタン協会・ JICA 等の国際協力イベント等のリアルな場での積極訴求 ・社会課題を広く深く訴求する方法としてのネットの活用( Blog/Twitter 等)及び一言でターゲット層にリーチするキーワードの検討 ・ウズベキスタン協会・ JICA 等の国際協力関係の団体とのネットワーク作り・支援の輪の人脈形成 例)会員組織等 商品・サービス ・アトラスという職人の伝統工芸に日本の技術が注入され品質・デザインが担保されており、日本の消費者にとっても品質・デザインの点で満足度が高い ・日本の消費者(ターゲット: 30 代以下の団塊ジュニア層以下)に受容される品質レベルの目標設定、デザイン志向の研究 提供価値 ・各ステークホルダーにとり事業への自分の貢献度が明確化されている ・メイン向けに職人の手作り、伝統工芸、気軽に社会貢献 ・サブ向けには途上国の自立支援やウズベクの経済発展への協力 ・事業の進展や商品の販売に伴って各ステークホルダーの貢献がどう事業に反映されているのか?の「見える化」検討 ・例えば、購入代金の使途に対する目標設定とその進捗報告(ボルヴィック: 1L for 10L, 王子ネピア: 1000 のトイレ)や購入代金のうち何がいくら農村女性の自立支援や伝統復興に使われる等の明示
  • 22. 11.成果指標提案 Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 最終的にどのような行動変容を喚起するかを事業の最終目標として設定し、成果指標を設定する。必要に応じて途中経過の指標も設定する。 最終目標 成果指標 成果ステップ1 成果ステップ2 メイン ターゲット ・アトラス(ウズベキスタンシルク)に対する認知が高まり、デザインや品質に対する評価が確立している ・ウズベキスタンの農村女性やアトラスの伝統工芸の現状に対する認知が高まり、それを支援しようという動きがある ・ウェブ検索数(ウズベキスタン・アトラス・農村女性の現状に対する認知度・関心度) ・販売数(事業計画との比較) ・ウズベキスタン・アトラス等に関する検索数・ Tweet 数が増加傾向を示す ・販売数(短期目標) ・ウズベキスタンとアトラス(シルク)という文脈、ウズベキスタンの伝統工芸、農村女性の自立支援という文脈でネット他マス媒体でも取り上げられる ・販売数(中期目標) サブ ターゲット ・途上国支援の形として現地に根付いた途上国の自立支援型が認知され、それを応援するため積極的に事業に関わる人が増える ・当事業を日本側で支援するネットワークの会員数 ・会員数(短期目標) ・会員数(中期目標) サブ ターゲット2 ・当事業がウズベキスタンの経済発展に寄与している ・日本の染色や縫製の技術支援により、現地の品質が日本レベルに向上する ・当事業に関わる現地の雇用者数 ・リアル /EC 等取扱いチャネルの数 ・現地で定期的に雇用する ・リアル /EC の取扱いチャネルが出来る ・現地の中小企業並みの定期雇用を生む ・複数の取扱いチャネルが出来る
  • 23. 12. 最終報告 まとめ① Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. ウズベキスタン 日本 アトラス職人 農村女性 サブ:現地パートナー 桑の木 PJ アトラス生地 アトラス生地 アトラススカーフ メイン: 30 代女性 (顧客) サブ: 40-60 代女性 (協力者) 起業家さん ? 生地生産 雇用・賃金 雇用・賃金 縫製 桑栽培 購入・支払 ? ? 課題①日本の顧客を見つめる (顧客は誰?ニーズは?) 課題②日本に おける支持・協力の輪を広げる 課題③社会課題解決の ビジョンと成果を関係者 に明確化する 提供価値 提供価値 提供価値 商品送付 送金 交渉・調整
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  • 26. 【参考事例】企業の社会貢献活動と目標設定 Copyright© 2010 SAL Research Project 100. All rights reserved. 日本で 1L のボルビックを買うごとに 10L の新鮮な水がアフリカ:マリ共和国へ 2010/6/1 ~ 2010/9/30  実施中 2008 年  11 億 L (前年比 3 割増) 2007 年  7 億 L ■ ボルヴィック「 1L for 10L 」 ■ 王子ネピア「千のトイレ」プロジェクト 【背景】 5 歳未満児の死亡率は出生 1,000 人あたり 130 人に及び(※) 、アジアの中でも子どもの生存が厳しい国のひとつ。汚れた水とトイレの不備から、 5 歳未満の子どもの 5 人に 1 人が下痢をわずらっている。 【活動内容】 東ティモールのトイレ環境整備を、ユニセフの「水と衛生に関する支援活動」を通じてサポート ->「 1000 のトイレを作る」目標 【成果】 ユニセフへ 2 千万円寄付し 1,282 世帯にトイレの設置と 18 の学校にトイレを建設