糖尿病学会提出資料

1. Nucca® 食パンの効果
調査報告
調査 四日市糖尿病クリニック
協力 FOOD CONTROL SHOP ZERO

2. Nucca®食パン効果の調査を実施するにあたり
• 当院に通院する糖尿病患者で、糖尿病治療のための薬が同条件下、
なおかつ調査3カ月前より内服薬を変更していない、47歳～78歳の男女を
対象とし、3ヶ月間調査した。
• 主食の代わりにNucca®食パンを食べるのみで、それ以外の食事制限、
運動についての指導は病院からの介入はなしとした。
• 主食を置き換える回数は、1日1食～3食までとし、個人の食べやすい食事
時間に取り入れてもらった。
• Nucca®食パンは1食あたり、１～３枚を個人の状態に合わせ食べてもらっ
た。

3. 55.2 54.8
ダイエット 成功 症例
0か月 1ヶ月後 2ヶ月後 3カ月後
67.9 67.4 67.3 66.8
64.1 64.2
62.6 62.8
56.1
54.7
54.2
55.2
54.9
53.5
47.3 46.4 46.7
46.0
( kg)

4. ダイエット 失敗 症例
0か月 1ヶ月後 2ヶ月後 3カ月後
75.8 75.5
76.9 77.1
63.2 62.4 63.0
64.5
52.0 52.3 52.4 52.7
( kg)

5. 内臓脂肪とは？
内臓脂肪は、腹筋の内側の内臓の隙間についた脂肪のことを言います。
血管に入り込みやすく、生活習慣病の危険因子により強い関係があると言われて
います。
ホルモンの関係で女性よりも男性に蓄積しやすく、加齢とともに、より蓄積しやすくな
るという特徴があります。
内臓脂肪のつき過ぎは、糖尿病、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病を誘発し
やすく、またこれらの病気は、動脈硬化を引き起こしやすくなります。
※当院での内臓脂肪測定はオムロン社のデュアルスキャンを使用
※100㎠以上はメタボリックシンドローム症であり、生活習慣病発症がより強まる

6. 内臓脂肪 減量 成功 症例
0か月 1ヶ月後 2ヶ月後 3カ月後
104.0
87.0
76.8
83.0
100.4
83.5
96.3
84.9
81.0
82.4
67.0
73.0
( cm²)

7. 内臓脂肪 減量 失敗 症例
0か月 1ヶ月後 2ヶ月後 3カ月後
131.0
125.8 125.6
148.0
53.3
64.0
51.0
71.8
54.9 54.8 54.6 54.2
( cm²)

8. HbA1c とは？
HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)値とは、赤血球中のヘモグロビンに糖と結合し
ているものがどれくらいの割合かを示す検査値です。
ふだんの血糖値が高い人はHbA1c値が高くなり、ふだんの血糖値が低い人はHbA1c
値も低くなります。
過去1-2ヶ月の血糖値の平均を反映して上下するため、多くの病院で血糖コントロー
ル状態をHbA1cの数値で診ます。
【HbA1cの判定基準】
HbA1c 5.6％以上 ・・・ 特定保健指導値判定。
HbA1c 6.5％以上 ・・・ 糖尿病の診断値。
HbA1c 6.5％以上に加え、空腹時血糖値126mg/dl以上または、随時血
糖値が200mg/dl以上の場合、「糖尿病」と診断。血糖値が基準値内の
場合は「糖尿病疑い」と診断され、今後、発症しないように生活改善が
必要となる。

9. HｂA1c 改善 成功 症例
6.0
6.2
6.4
6.6
6.8
7.0
7.2
7.4
7.6
0か月 1ヶ月後 2ヶ月後 3カ月後
7.5
( ％)
7.2
7.3
6.6
7.1
6.7
6.9
6.5
6.7

10. HbA1c 改善 失敗 症例
5.8
6.0
6.2
6.4
6.6
6.8
0か月 1ヶ月後 2ヶ月後 3カ月後
6.2
6.5
( ％)
6.4
6.6

11. HDL-C (善玉コレステロール)とは？
HDLコレステロールは、別名「善玉コレステロール」と呼ばれ、体内のすみずみの血管
に溜まった余分なコレステロール(LDLコレステロール※「悪玉コレステロール」と呼ばれ
る)を取り除く機能があります。
HDLコレステロールは動脈硬化などを防ぐ働きがあります。
動脈硬化疾患予防のガイドラインでは、HDLコレステロールが40mg/dl未満は低HDL-C
血症とされ、動脈硬化の危険因子となるため、41mg/dl以上を目標としている。

12. HDL 改善 成功 症例
25
35
45
55
65
75
85
95
0か月 1ヶ月後 2ヶ月後 3カ月後
76
82
73
88
60
66
46
55
40
44
36
49
39
(mg/dl)

13. HDL 改善 失敗 症例
56
57
58
59
60
61
62
0か月 1ヶ月後 2ヶ月後 3カ月後
(mg/dl)
58
58

14. Nucca®食パンは糖尿病治療において
効果があるのか？
• 主食をNucca®食パンに置き換えること以外は、厳しい食事制限をしてい
ないため、体重・内臓脂肪の減少量は多くはないが、患者自身が無理な
く継続できるという利点は大きいと言える。今後も継続し、Nucca®食パン
の置き換えた食事をすることで、リバウンドをすることなく体重・内臓脂肪
減少ができることが考えられる。
体重・内臓脂肪減少からHbA1cの改善もみられ、Nucca®食パンは糖尿病
治療において効果的であると言える。

15. 脂質代謝への影響はどうか？
• 低糖質パンは市販されている一般的な食パンに比べ、脂質量がやや多
めであるが、今回の調査では動脈硬化の予防の働きをするHDLコレステ
ロール(善玉コレステロール)が増加しており、脂質代謝への悪影響は少
ないと言える。

16. なぜ、効果が得られなかった人がいるのか？
• 体重・内臓脂肪が増加、HbA1cの改善しなかった症例は、
調査前に比べ、調査中の食習慣には過食がみられた。
そのために改善されない結果となった。低糖質のNucca®食パンを食べて
いても、その他に食べるものも考慮しなければ、Nucca®食パンの効果が
得られないと言える。