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ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 1
ICTを活用した都市型防災の近未来
産学官「自治体・防災」セッション
~地理空間情報を活用した北海道における防災への対応について~
北海道大学 大学院工学研究院
建築都市空間デザイン部門 都市防災学研究室
特任教授 岡田 成幸
2018年7月19日
北海道地理空間フォーラム in 札幌
2
今日の話題の見取り図
ICTが目指す防災の近未来
1. 近未来キーワード
2. ICTの発展と社会の近未来(方向性)
3. 社会の変化と防災の方向性(研究紹介)
(1)社会的キーワード
(2)地球環境的キーワード
(3)技術的キーワード
(4)防災的キーワード
(1)モニタリングによる監視社会の到来
(2)処理速度の高速化技術社会の実現
(3)所有からシェアリングの経済社会へ
(1)災害と都市の複合化に対する新しい災害シナリオの必要性
(2)日常性を取り込んだリスク情報の必要性
(3)個人向けへの情報提供要求
観測からモニタリングへ、
そして情報化システムへ
点から面へ、そして個人の
モニタリングへ
パーソナル端末スクリーンと
AIによる情報フローイング
近未来のキーワード整理
(1)社会的キーワード
(2)地球環境的キーワード
(3)技術的キーワード
(4)防災的キーワード
3 ICTが目指す防災の近未来
年変化率%
The Rise and Fall of American Growth, by R. Gordon,2016
世界的近未予想
(ア)世界終末論:人口増加、地球温暖化、エネルギー枯渇
(イ)技術的シンギュラリティ:コンピュータが人間の脳機能を超越
4ICTが目指す防災の近未来
生活水準低下
悲観的
世界終末論?
バラ色のはずだったのに・・・
社会的キーワード
5
わが国の近年の非回避的社会動向の構図
ICTが目指す防災の近未来
対策
•集落集約:コンパクトシティ化
•地域活性化:ノマドワーキング
テクノロジーへの依存度増大
ICTが目指す防災の近未来
地球環境的キーワード
6
シャローエコロジー
• 人口爆発
• 空気・水汚染
• 地球温暖化
• 異常気象
• 資源枯渇
• 生物種絶滅
ディープエコロジー
• 生物種絶滅
• 科学と技術による自然搾取批判
• 傷ついた地球
• 生物と無生物{地形+景観+文化+生
態系}の同一化を目指す
環境保護といいつつ
エコノミー社会を
目指す
世界人口10億人
牧歌的自然社会
テクノロジー放棄
人間中心主義:
経済的利益追求型
地球圏平等主義:
環境的価値追求型
経済活動と環境保護の対立
環境プラグマティズム
• 生態系サービスによる経済評価
 資源供給サービス:食料・水・木材・遺伝子
 環境調整サービス:自然災害・疫病・水質
 文化的サービス:余暇・審美・心理的回復
 生態系サービス基盤:土壌形成・循環・媒介
政策実用主義:
経済と環境の統合追求型
人間の利益を損ねる
ブライアン・ノートン
ベアード・キャリコット
ビョルン・ロンボルグ
アル・ゴア
アルド・レオポルド
アルネ・ネス
環境倫理の提案:
人間の利益を維持しつつ、テクノ
ロジーによる環境的代価を最小に
留めることを目指す
現実否定で策なし
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 2
ICTが目指す防災の近未来
世界的近未予想
(ア)世界終末論:人口増加、地球温暖化、エネルギー枯渇
(イ)技術的シンギュラリティ:コンピュータが人間の脳機能を超越
7ICTが目指す防災の近未来
PCはナノサイズとなり、体内に埋め込まれ、
脳のメモリをサポートし、脳はクラウド化
する。
ICTが目指す防災の近未来
防災的キーワード
大規模地震対策特別措置法見直し
大規模津波予測と対策
国土強靱化と防災
複合災害
異常気象
生態系サービスとその活用防災
8
技術的キーワードは明るいのに、社会的キーワードは暗い!
技術は社会にどのように影響するのでしょう。
防災のキーワードは、他に比べると古色蒼然ですが、
技術に支えられる防災はどのようになっていくのでしょう。
予知から防災へ
1000年に一度の極大災害の想定
防災のインフラ整備
環境系への配慮
多種災害の同時発生
大規模災害の常態化
9ICTが目指す防災の近未来
ICT(情報処理/交換技術)の力の変遷・予測
1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030 年
電子商取引(Amazon,楽天)
パソコン
AI
メインフレーム型(我々の時代)
IoT
ビッグデータ 現在
クラウド、モバイル
能力、普及性
Accenture: World Economic Forum
Googleの野望:
ネットはインフラとなり、国籍よりネット社会重視
生きる上での重要度の変移
これまで:「モノ」の所有権
これから:「シェアリング」と「サービス」へのアクセス権
それを支える情報の変質
かつては:口伝(音声言語)
↓印刷技術
これまで:文字(情報の定着技術)
↓マルチメディアの登場
これから:Code(あらゆる情報のフロー技術)
その結果として誕生する世界は?
10
ICT(情報処理/交換技術)の発展の方向
ICTが目指す防災の近未来
1.監視社会の到来
 SNS(Social Network Service)によるドキュメント発信力強大化
• 公共的アクセス可能性の高さ
• 消滅しないサバイバル性の高さ 全体が一人を監視(シノプティコン)
• 拡散性の高いコピー再生能力
 電子商取引(Amazon、SUICA、ネットサーフィン)による個人情報把握
• オンラインショップ・キャッシュカードによる資産情報 無意識に行われる
• 交通系電子マネー・カーナビによる位置経路情報 ビッグデータ化
• ネットサーフィンによる個人嗜好情報 自動記録監視
(スーパーパノプティコン)
ミシェル・フーコー(1974):監獄の誕生-監視と処罰
監視社会の到来をパノプティコン(一望監視施設)による監視者と被監視者
の非対称性で警鐘
1926-1984 (2)防災に関する個人監視
(1)モニタリングによる見護り社会
11
ICT(情報処理/交換技術)の発展の方向
ICTが目指す防災の近未来
2.コンピュータの処理速度の高速化技術社会
 ハードウェアの微細化
• ムーアの法則で微細化・高速化が2年で倍増実現
• 専用処理チップによる高速化 しかし終焉を迎えつつある
• 3Dチップの実用化
 ソフトウェアの洗練化
 クラウド化の発展系
• 外部メモリのクラウド化
• 外部コンピューティングのクラウド化
音声情報・画像情報
計算はコンピュータ都市が行う
端末は入出力機能のみ
(3)個人への防災情報のリアルタイムフローイング
パーソナル端末スクリーンの常時携帯(装備)による新しい防災の形
防災情報のリアルタイム処理の現実化
12
これまで:空間的情報の提供(スケールの違いによる空間防災情報比較)
UNIT m
1,000,000
100,000
10,000
1,000
100
10
1
0.5~1m Unit Scale
10m Unit Scale
500m Unit Scale
10km Unit Scale
世界の地震活動度分布
日本の強震動襲来確率
札幌圏の地震動分布
柏崎市の建物被害分布
住宅室内の負傷危険度分布
防災のトレンド ICTが目指す防災の近未来
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 3
13
社会動向・テクノロジー進展から予兆される未来型リスク
UNIT m
1,000,000
100,000
10,000
1,000
100
10
1
0.5~1m Unit Scale
10m Unit Scale
500m Unit Scale
10km Unit Scale
・イデオロギーの衝突と資源の争奪合戦
・異常気象災害の大規模化・常態化
・地震破壊+異常気象の複合化
・二極化による災害重畳
-都市における災害複雑化による被害連鎖
-地方におけるインフラ体力低下による災害トリガーの低下
・二極化による災害対応力不適応
-都市における被害量増大化受入不能
-地方における災害弱者世帯の置き去り
・個人災害の複雑多様化
防災のトレンド ICTが目指す防災の近未来 14
社会動向・テクノロジー進展から予兆される未来型リスク
UNIT m
1,000,000
100,000
10,000
1,000
100
10
1
0.5~1m Unit Scale
10m Unit Scale
500m Unit Scale
10km Unit Scale
・イデオロギーの衝突と資源の争奪合戦
・異常気象災害の大規模化・常態化
・地震破壊+異常気象の複合化
・二極化による災害重畳
-都市における災害複雑化による被害連鎖
-地方におけるインフラ体力低下による災害トリガーの低下
・二極化による災害対応力不適応
-都市における被害量増大化受入不能
-地方における災害弱者世帯の置き去り
・個人災害の複雑多様化
防災のトレンド ICTが目指す防災の近未来
新しい災害
シナリオ
マス
建物
被害
世帯
個人
ライフスタイル
① 新しい災害シナリオの必要性
安全情報
警報情報
被害
事前予測
情報
リアルタイム
情報
被害
事前予測
情報
リアルタイム
情報
複
合
災
害
化
と防災のトレンド
日常情報
非日常情報
日常情報化
15
社会動向・テクノロジー進展から予兆される未来型リスク
UNIT m
1,000,000
100,000
10,000
1,000
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1
0.5~1m Unit Scale
10m Unit Scale
500m Unit Scale
10km Unit Scale
・イデオロギーの衝突と資源の争奪合戦
・異常気象災害の大規模化・常態化
・地震破壊+異常気象の複合化
・二極化による災害重畳
-都市における災害複雑化による被害連鎖
-地方におけるインフラ体力低下による災害トリガーの低下
・二極化による災害対応力不適応
-都市における被害量増大化受入不能
-地方における災害弱者世帯の置き去り
・個人災害の複雑多様化
防災のトレンド ICTが目指す防災の近未来
新しい災害
シナリオ
マス
建物
被害
世帯
個人
ライフスタイル
① 新しい災害シナリオの必要性
安全情報
警報情報
被害
事前予測
情報
リアルタイム
情報
被害
事前予測
情報
リアルタイム
情報
複
合
災
害
化
と防災のトレンド
日常情報
非日常情報
日常情報化
他人事
我が事
ICTが目指す防災の近未来
テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く
ICT
GIS
BIM/CIM
Ubiquitous
Big data
IoT
Drone
SHM
BCP/FCP
Stochastic Model
Bayesian approach
AI
16
:Information and Communication Technology
:Geographic Information System
:ドローン
:ビッグデータ
:Building Information Modeling/Construction Information Modeling
:Internet of Things
:Structural Health Monitoring/Social Health Monitoring
:Business Continuity Plan/Family-life Continuity Plan
:Artificial Intelligence
:確率モデル
:ベイズの方法
情報処理/交換に関する技術
地理空間情報の処理技術
構成要素の属性情報をもつ建築土木
構造物の3D形状情報処理技術
いつでもどこでも誰でも情報取得
情報とする対象は
目指す姿は
基の情報は
無人航空機の利活用
どうやって集める
ビッグデータによる健全性見護り社会の実現
技術発展により社会はどうなっていく
社会/世帯を持続させる技術
社会現象はすべて蓋然性をもつ
技術を支える基本原理は
蓋然性をもつすべての現象のモデル化の基本
技術のその先は
学習機能に留まるか/創造機能へ進化するか
:ユビキタス社会
人を介さずにモノどうしの情報交換とアクション
社会の動きを捉える非構造型巨大データ群
土木建築業界では
これらのテクノロジーを防災へ利活用することで・・・
テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く
1.新しい災害シナリオ
 観測データを防災情報へ昇華する技術
2.日常性を取り込んだリスク情報
 モニタリングの世界を拡張する技術
 点から面へ:Structural Health Monitoring→Social Health Monitoring
 機械制御から人間制御へ:Personal Health Monitoring
3.個人への情報提供
 モニタリングから情報のフローイングへ
 見護り社会の到来
17防災のトレンド
シノプティコン
スーパー
パナプティコン
事前予測
テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く
18防災研究のトレンド
地震被害
評価
統計データ
国勢調査
行政対応計画
統計的マス被害
現在
未来型
被害評価
長期的都市
防災計画
複合災害、少子高齢化、人口バランス
未来
現状 将来
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 4
地震と複合災害 19
地震
発生
揺れ 津波
津波
火災
山崩
れ
大雪豪雨 余震
周辺隣人
少子高齢化
救助者減少→一人あたり救助負担増地域における閉じ込め者数の分布
閉じ込
め 救出
複合災害(地震動+津波):
新たなフェーズ
新たな指標:
救出負担=被救出者/救出者
GIS:
地震動
建物脆弱性
人口
津波浸水
将来人口推定
2010年:1人救出/5人
2040年:1人救出/2~3人
角田叡亮 岡田成幸 中嶋唯貴
事前予測
テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く
20防災研究のトレンド
地震被害
評価
統計データ
国勢調査
行政対応計画
統計的マス被害
現在
未来型
被害評価
長期的都市
防災計画
複合災害、少子高齢化、人口バランス
未来
個別建物
耐震診断
個人被害
評価
個別被害
安心
情報
ライフス
パン評価
日常情報モ
ニタリング
カラダ情報、資産情報、精神情報
種々
情報
調査員による内観診断
深層学習による自動診断
現状 将来
21
防災は地域行政防災からエリア防災へ、そして個人防災へ
ICTが目指す防災の近未来
全壊率 1.2%
行政は地域被害率が問題
地域住民にとっては町内の被害が問題
損傷度 D3
損傷度 D4
損傷度 D5
その家にとっては自宅の被害が問題
情報量詳細にして増大
情報量詳細にして増大
家族にとっては家族の安否・財産が問題
情報量詳細にして増大
一人々々に、その時々(事前~リアルタイム~事後)において、その状況に応じた行為誘導情報(危険情報
と安全情報と避難情報)をスマートフォンで自動通達+周辺の危険回避ツールと連動
状況やそばにいる人たちによって、最適行為は変化する
個人の監視 個別世帯の負傷程度(ISS)発生確率の計算 想定震度6.6(震度7) 22
A邸
耐震改修評点=1.33
1920~1970年代
B邸
築年:1990年代その他
築年:1920~1970年代
0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 D.I.
A邸
B邸
軽傷:医師の手当不要
中等傷:簡単な医師の手当て必要
重度1:専門医治療必要(入院必要)
重度2:生命に脅威
重篤:生命危険状態
その他
建物損傷確率
 WHOの「健康」の定義:
健康とは身体的・精神的かつ社会的に全てが充たされた状態で、単に病気で
はないことを意味するのではなく、人間としての尊厳及び生活の質が十分に確
保された状態これをWell-beingの状態という。
 岡田が考える「防災」の定義:
防災を「被害を防ぐ」という位置づけで考えるのではなく、平常時を含めた
「Well-being」を実現するためのツールと捉えたい。
目指すべき状態は:
23個人のリスク情報の評価
Well-being ココロ
カラダ 資産
家族
の死
人的
損傷
住居
損失
ライフスパンで考える
QOLの評価軸
• 資産的損傷程度:¥
• 身体的損傷程度:Injury Severity Score(ISS)
• 精神的苦痛程度:Kesller’s Index(K6)
24
【固定資産】+【流動資産】 +【負債】
住家損傷 収入(失業)・支出(生活費) 住宅ローン
【本人負傷】+【家族死傷】
入院・通院 入院・通院
【住家被害・負債・死傷・失業・地域破壊】
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 5
個人資産のシミュレーション
25
シナリオ0
シナリオⅡ
シナリオⅢ
シナリオⅣ
シナリオⅠ
預貯金ベース
資産ゼロ
地震襲来
シナリオ:夫・妻・子供のサラリーマン世帯。35歳で自宅購入。60歳で退職。
シナリオ0:対策なし。地震なし。→資産4,500万円。
シナリオⅠ:対策なし。地震あり(全壊)→債務超過
シナリオⅡ:耐震改修。地震あり(一部破損)→資産4,000万円。
シナリオⅢ:地震保険加入。地震あり(全壊)→資産3,000万円。
シナリオⅣ:対策なし。地震あり(公的助成のみ)→債務超過
シナリオ(青点線):耐震改修。地震なし。→資産4,300万円。
×
×
△
〇
◎
◎
奥田 幸平 岡田 成幸 中嶋 唯貴
精神的ストレス状態測定指標(K6)による調査
26
神城断層地震(2014)の白馬村調査結果
無被害
本人+家族負傷
n=2.864
本人のみ負傷
n=13.276
家族のみ負傷
n=23.996
問題なし 心理的ストレス 不安障害 重症精神障害
< <
心の復興問題:有吉一葉 岡田成幸 中嶋唯貴
リアルタイム
事前予測
テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く
27防災研究のトレンド
地震被害
評価
統計データ
国勢調査
行政対応計画
統計的マス被害
現在
未来型
被害評価
長期的都市
防災計画
複合災害、少子高齢化、人口バランス
未来
個別建物
耐震診断
個人被害
評価
個別被害
安心
情報
ライフス
パン評価
日常情報モ
ニタリング
カラダ情報、資産情報、精神情報
種々
情報
調査員による内観診断
深層学習による自動診断
現状 将来
リアルタ
イム予測
被害
エリア情報(SAR優先、医療資源)
個人情報(ハザード情、誘導、負傷)
モニタリン
グ情報 被害予測
振動系センサー
非振動系センサー
個人モニタリ
ング
エリアモニタ
リング
携帯端末スクリーン
種々
情報
モニタリングの来し方・行く末
1. 被害状況の把握(観測から監視モニタリングへ) 次章にて
① 専門家による目視判断
② センサーによる機械判断
③ 深層学習による自動判断
2. リスク情報の提供(データから情報モニタリングへ)
① 点のモニタリングから面のモニタリングへ
② さらに、個人のモニタリングへ
③ 多種用途へ情報提供
51
現象を測る歴史
• 観測(1950年代)
– 振動現象
• 観測から制御へ(1970年代)
– 交通機能
– 制振構造
• 観測から警報へ(1980年代)
– 津波
– 都市被害
• 観測から監視へ(1990年代)
– 構造健全性
• 振動把握から空間把握へ(2008年)
– 空間危険性
振動現象を測る物理学
絶対座標における変位を測る理論
現象観測
情報変換
防災システム化
(1)人間系制御のモニタリング
人間系制御のモニタリング( 機械系制御のモニタリング)
【≡リアルタイム地震防災】
点のモニタリング
面のモニタリング
情報化 情報伝達
リスク情報への変換
データ監視
データサンプリング
面の被害予測
データ更新
例:音声避難誘導システム
例:行政初動対応支援システム
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 6
緊急地震速報のメッセージ
• 地震が来ます!
• 大きな揺れ(震度5強の揺れ)が来ます!
• あと5秒で来ます!
住民にとり、これは情報ではない!
災害時の意思決定に必要な情報とは
• データとは
– 地震動記録
– 地動加速度、地動速度、震度
• 情報とは
– 被害予測情報(建物倒壊、負傷危険度;危険が迫っている)
– 指示情報(どうすれば良いか;逃げる先の安全情報)
避難所
避難途上で遭難
施錠
逃げる必要あり?凍死!
行政初動対応支援システム
面のリアルタイムモニタリングの例
SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の教訓
34
• 2011年3月11日東日本大震災の福島原発事故による放射能拡散予測。
• 政府は、実測したものではなく予測値で不正確とし、公表せず。
• 海外メディアは公表。
• 先端技術も意思決定者の判断により使われない。2015年原子力規制委員会は
SPEEDIの利用廃止を宣言(自治体から反発)。
• 意思決定者の能力向上((予測)情報の使い方)、防災教育のあり方も要検討。
川崎市(1990)の震災対策支援システム
震度
強震計
対策指針
選別
ソフトウェア
評価結果即時
被害推定
ソフトウェア
地域環境
Database
防災計画
Database
エキスパート
システム
防災科学技術研究所(NIED)による被害予測システム開発(2018)
AI(人工知能)の行方
1980年代:エキスパートシステム誕生
• プロダクションルール(IF~THEN・・・)によるデータ検索
• 前向き推論(条件→結果推論)と後ろ向き推論(結果→条件推論)
• 例)災害発生時の行政の対応マニュアル
1990年代:パターン認識と機械学習
• 単純パーセプトロン
• 例)地震波形(PGA、PGV、卓越周期、継続時間etc.)から震度を
求める機械学習
現在:深層学習
• マシンラーニングがディープラーニング(多層パーセプトロン)変貌
• 自己学習による最適化
• 例)冷蔵庫のサーモスタット、自宅の冷暖房自動制御
• 例)被害の写真判定
AI進歩による人間労働駆逐のリスクはまだ先の話
論理型言語Prologによるエキスパートシステムの構成
知識データ
ベース:
地域防災対応
マニュアル
推論エンジン
プロダクションルール
被災
データ
作業
領域
被
害
入
力
IF THEN
適切対応提示
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 7
USGSの即時被害予測システム(PAGER)
国単位の災害モニタリングシステム
予測
死者数
予測
被害額
予測
震度分布 各市の
予測震
度暴露
人口
予測更新
面情報の収集に要する時間
岐阜県における計測震度受信状況
0
20
40
60
80
100
120
1 10 100 1000 10000
時間(h)
情報収集率(%)
人的被害
住家被害
水産被害
農業被害
公立文教被害
衛生被害
土木被害
1day 1week 1month
被害情報要収集時間
避難誘導システム
個人のリアルモニタリングの例
オンサイト警報用センサー
Internet
Web 気象庁[緊急地震速報]
家庭内LAN
ビデオカメラ
パーソナルコンピュータ
オンサイト警報用センサー
テレビ
 赤外線カメラ
 ビデオキャプチャ
 ノートパソコン
 ソフトウェア
家庭内LAN
CCDカメラ
パーソナルコンピュータ
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 8
 居住者の体位・行動を3次元で追跡し、負傷
部位と負傷程度も評価
安全
危険
左足危険 右手危険
安全
従来システム 新世代システム
AIS=0
0<AIS≦1
1<AIS≦2
2<AIS≦3
3<AIS≦4
4<AIS≦5
5<AIS<6
AIS=6 ISS27.34 死亡率21.6% 頭部重症
44
複数に誘導の解答:
地震時室内リアルタイム避難誘導システムの開発
実験場所:工学部N115室
投影デバイス:EPSONEB1776w
投影範囲:床面3×3
投影画像のスケール:1/1
投影範囲 投影デバイス設置
防災訓練用投影 地震発生時避難誘導用投影
探索結果の投影実験
最適避難行動と学習の必要性
• 状況(時間帯、同室者の存在)によって、最適対応は異なる
• 特に、子供がいる場合は保護行為が最優先
• 将来的に、IoTにより状況把握は容易となる
• 居住者を誘導するのではなく、多目的ロボットが状況学習し、居
住者を保護(移動し覆い被さる)
47
多人数避難誘導ロボット
視覚~聴覚による危険察知ロボット
室内危険度診断+室内最適配置アシスト
北海道大学・当研究室(岡田、中嶋)
建物及び周辺建物の危険情報を住人に伝達
慶應義塾大学・三田彰研究室
事前予測
リアルタイム
事後判定
テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く
48防災研究のトレンド
地震被害
評価
統計データ
国勢調査
行政対応計画
統計的マス被害
現在
未来型
被害評価
長期的都市
防災計画
複合災害、少子高齢化、人口バランス
未来
個別建物
耐震診断
個人被害
評価
個別被害
安心
情報
ライフス
パン評価
日常情報モ
ニタリング
カラダ情報、資産情報、精神情報
種々
情報
調査員による内観診断
深層学習による自動診断
現状 将来
リアルタ
イム予測
被害
エリア情報(SAR優先、医療資源)
個人情報(ハザード情、誘導、負傷)
モニタリン
グ情報 被害予測
振動系センサー
非振動系センサー
個人モニタリ
ング
エリアモニタ
リング
携帯端末スクリーン
被災度判
定
直後
判定
余震による被害進展、避難解除決定
個別建物
被害判定 個別被害
調査員による被害判定
深層学習による自動判定
意思決定
システム
種々
情報
予測
判定
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 9
Structural Health Monitoring
から
Social Health Monitoring へ
AI(人工知能)の行方
1980年代:エキスパートシステム誕生
• プロダクションルール(IF~THEN・・・)によるデータ検索
• 前向き推論(条件→結果推論)と後ろ向き推論(結果→条件推論)
• 例)災害発生時の行政の対応マニュアル
1990年代:パターン認識と機械学習
• 単純パーセプトロン
• 例)地震波形(PGA、PGV、卓越周期、継続時間etc.)から震度を
求める機械学習
現在:深層学習
• マシンラーニングがディープラーニング(多層パーセプトロン)変貌
• 自己学習による最適化
• 例)冷蔵庫のサーモスタット、自宅の冷暖房自動制御
• 例)被害の写真判定
AI進歩による人間労働駆逐のリスクはまだ先の話
多層パーセプトロン(シグモイドニューロン)
𝑢
⋮
𝑢
𝜔 ⋯ 𝜔
⋮ ⋱ ⋮
𝜔 ⋯ 𝜔
·
𝑥
⋮
𝑥
-
𝑡ℎ𝑟𝑒ℎ𝑠𝑜𝑙𝑑
⋮
𝑡ℎ𝑟𝑒𝑠ℎ𝑜𝑙𝑑
𝑧
⋮
𝑧
=
𝑓 𝑢
⋮
𝑓 𝑢
z
u
入力(x1,x2…xi)に対し、出力z[0,1]の
変化が緩やかなので、微妙な調整が可能
⇒学習能力が高い
Deep Learningを用いた建物被害写真の損傷度自動分類の試み
被害写真から建物損傷度を自動判定
51 Deep Learningを用いた建物被害写真の損傷度自動分類の試み 52
CNN(Convolution Neural Network)による深層学習
畳み込み層
平均化による特徴抽出
D5
D0
結果出力画像を入力 分類器による機械判定
D6
プーリング層
画像のダウンサイジング
出力層
判定
・
・・
D-Level D0 D1 D2 D3 D4 D5 D6 全体
正答率 60% 13% 100% 67% 80% 100% 100% 74%
正解数(枚) 9 2 15 10 12 15 15 78
データ数(枚) 15 15 15 15 15 15 15 105
医療従事者・患者搬送の対応限界
リスク情報の提供
①地区単位の病院受け入れ力検討
54
各地点の重傷者が最短距離の病院に搬送されると仮定
0
250
500
750
1000(人)
東区,白石区,厚別区に超過する病院が多数存在・地区によって差
谷川真衣 岡田成幸 中嶋唯貴
ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌
2018/7/19
北海道⼤学⼤学院⼯学研究院
岡⽥成幸 10
55
③平常時との搬送距離比較
メッシュからの最短距離病院の距離と分配後病院距離との差を取り距離の比較を行う
→平常時と災害時の搬送距離差を比較
0
250
500(人)
M6.8では全体で超過・南北で差
谷川真衣 岡田成幸 中嶋唯貴
56
社会の変化とICT防災の方向性
1. 災害と都市の複合化+少子高齢化社会の到来
• 新しい災害シナリオの検討が必要
2. リスク格差:都市と地方の二極分化に伴う対応不適応
• ICTにより情報ネットの公共インフラ化⇒モニタリング社会はリスク平等化を促す
⇒低開発国・開発途上国ほどインフラ整備が容易
⇒ICTによる情報拡散エネルギーは安価
3. 社会的格差はパーソナライゼーションの有無
• 個人情報の自動記録化=パーソナリティのモニタリング=富裕層以外捕捉
⇒逆に利用し、個人(世帯)を護る防災社会=リアルタイムで個々人に適切対応情報提供
• 日常性を取り込んだFCP(Family-life Continuity Plan)の提案
4. 防災ツールの多様性=防災の立ち位置は付加価値型
• 防災機能は他機能(経済性、利便性、快適性、審美性)とトレードオフ
• 防災機能(非日常性)特化を否定し、他機能(日常性)の付加価値として存立
5. 環境保護との調和:生態系活用防災
• 生態系インフラが有効な災害:斜面崩壊、土石流、津波、洪水等
• 人工系インフラが有効な災害:地震災害
ICTが目指す防災の近未来まとめ
ユビキタス社会

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  • 1. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 1 ICTを活用した都市型防災の近未来 産学官「自治体・防災」セッション ~地理空間情報を活用した北海道における防災への対応について~ 北海道大学 大学院工学研究院 建築都市空間デザイン部門 都市防災学研究室 特任教授 岡田 成幸 2018年7月19日 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2 今日の話題の見取り図 ICTが目指す防災の近未来 1. 近未来キーワード 2. ICTの発展と社会の近未来(方向性) 3. 社会の変化と防災の方向性(研究紹介) (1)社会的キーワード (2)地球環境的キーワード (3)技術的キーワード (4)防災的キーワード (1)モニタリングによる監視社会の到来 (2)処理速度の高速化技術社会の実現 (3)所有からシェアリングの経済社会へ (1)災害と都市の複合化に対する新しい災害シナリオの必要性 (2)日常性を取り込んだリスク情報の必要性 (3)個人向けへの情報提供要求 観測からモニタリングへ、 そして情報化システムへ 点から面へ、そして個人の モニタリングへ パーソナル端末スクリーンと AIによる情報フローイング 近未来のキーワード整理 (1)社会的キーワード (2)地球環境的キーワード (3)技術的キーワード (4)防災的キーワード 3 ICTが目指す防災の近未来 年変化率% The Rise and Fall of American Growth, by R. Gordon,2016 世界的近未予想 (ア)世界終末論:人口増加、地球温暖化、エネルギー枯渇 (イ)技術的シンギュラリティ:コンピュータが人間の脳機能を超越 4ICTが目指す防災の近未来 生活水準低下 悲観的 世界終末論? バラ色のはずだったのに・・・ 社会的キーワード 5 わが国の近年の非回避的社会動向の構図 ICTが目指す防災の近未来 対策 •集落集約:コンパクトシティ化 •地域活性化:ノマドワーキング テクノロジーへの依存度増大 ICTが目指す防災の近未来 地球環境的キーワード 6 シャローエコロジー • 人口爆発 • 空気・水汚染 • 地球温暖化 • 異常気象 • 資源枯渇 • 生物種絶滅 ディープエコロジー • 生物種絶滅 • 科学と技術による自然搾取批判 • 傷ついた地球 • 生物と無生物{地形+景観+文化+生 態系}の同一化を目指す 環境保護といいつつ エコノミー社会を 目指す 世界人口10億人 牧歌的自然社会 テクノロジー放棄 人間中心主義: 経済的利益追求型 地球圏平等主義: 環境的価値追求型 経済活動と環境保護の対立 環境プラグマティズム • 生態系サービスによる経済評価  資源供給サービス:食料・水・木材・遺伝子  環境調整サービス:自然災害・疫病・水質  文化的サービス:余暇・審美・心理的回復  生態系サービス基盤:土壌形成・循環・媒介 政策実用主義: 経済と環境の統合追求型 人間の利益を損ねる ブライアン・ノートン ベアード・キャリコット ビョルン・ロンボルグ アル・ゴア アルド・レオポルド アルネ・ネス 環境倫理の提案: 人間の利益を維持しつつ、テクノ ロジーによる環境的代価を最小に 留めることを目指す 現実否定で策なし
  • 2. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 2 ICTが目指す防災の近未来 世界的近未予想 (ア)世界終末論:人口増加、地球温暖化、エネルギー枯渇 (イ)技術的シンギュラリティ:コンピュータが人間の脳機能を超越 7ICTが目指す防災の近未来 PCはナノサイズとなり、体内に埋め込まれ、 脳のメモリをサポートし、脳はクラウド化 する。 ICTが目指す防災の近未来 防災的キーワード 大規模地震対策特別措置法見直し 大規模津波予測と対策 国土強靱化と防災 複合災害 異常気象 生態系サービスとその活用防災 8 技術的キーワードは明るいのに、社会的キーワードは暗い! 技術は社会にどのように影響するのでしょう。 防災のキーワードは、他に比べると古色蒼然ですが、 技術に支えられる防災はどのようになっていくのでしょう。 予知から防災へ 1000年に一度の極大災害の想定 防災のインフラ整備 環境系への配慮 多種災害の同時発生 大規模災害の常態化 9ICTが目指す防災の近未来 ICT(情報処理/交換技術)の力の変遷・予測 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030 年 電子商取引(Amazon,楽天) パソコン AI メインフレーム型(我々の時代) IoT ビッグデータ 現在 クラウド、モバイル 能力、普及性 Accenture: World Economic Forum Googleの野望: ネットはインフラとなり、国籍よりネット社会重視 生きる上での重要度の変移 これまで:「モノ」の所有権 これから:「シェアリング」と「サービス」へのアクセス権 それを支える情報の変質 かつては:口伝(音声言語) ↓印刷技術 これまで:文字(情報の定着技術) ↓マルチメディアの登場 これから:Code(あらゆる情報のフロー技術) その結果として誕生する世界は? 10 ICT(情報処理/交換技術)の発展の方向 ICTが目指す防災の近未来 1.監視社会の到来  SNS(Social Network Service)によるドキュメント発信力強大化 • 公共的アクセス可能性の高さ • 消滅しないサバイバル性の高さ 全体が一人を監視(シノプティコン) • 拡散性の高いコピー再生能力  電子商取引(Amazon、SUICA、ネットサーフィン)による個人情報把握 • オンラインショップ・キャッシュカードによる資産情報 無意識に行われる • 交通系電子マネー・カーナビによる位置経路情報 ビッグデータ化 • ネットサーフィンによる個人嗜好情報 自動記録監視 (スーパーパノプティコン) ミシェル・フーコー(1974):監獄の誕生-監視と処罰 監視社会の到来をパノプティコン(一望監視施設)による監視者と被監視者 の非対称性で警鐘 1926-1984 (2)防災に関する個人監視 (1)モニタリングによる見護り社会 11 ICT(情報処理/交換技術)の発展の方向 ICTが目指す防災の近未来 2.コンピュータの処理速度の高速化技術社会  ハードウェアの微細化 • ムーアの法則で微細化・高速化が2年で倍増実現 • 専用処理チップによる高速化 しかし終焉を迎えつつある • 3Dチップの実用化  ソフトウェアの洗練化  クラウド化の発展系 • 外部メモリのクラウド化 • 外部コンピューティングのクラウド化 音声情報・画像情報 計算はコンピュータ都市が行う 端末は入出力機能のみ (3)個人への防災情報のリアルタイムフローイング パーソナル端末スクリーンの常時携帯(装備)による新しい防災の形 防災情報のリアルタイム処理の現実化 12 これまで:空間的情報の提供(スケールの違いによる空間防災情報比較) UNIT m 1,000,000 100,000 10,000 1,000 100 10 1 0.5~1m Unit Scale 10m Unit Scale 500m Unit Scale 10km Unit Scale 世界の地震活動度分布 日本の強震動襲来確率 札幌圏の地震動分布 柏崎市の建物被害分布 住宅室内の負傷危険度分布 防災のトレンド ICTが目指す防災の近未来
  • 3. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 3 13 社会動向・テクノロジー進展から予兆される未来型リスク UNIT m 1,000,000 100,000 10,000 1,000 100 10 1 0.5~1m Unit Scale 10m Unit Scale 500m Unit Scale 10km Unit Scale ・イデオロギーの衝突と資源の争奪合戦 ・異常気象災害の大規模化・常態化 ・地震破壊+異常気象の複合化 ・二極化による災害重畳 -都市における災害複雑化による被害連鎖 -地方におけるインフラ体力低下による災害トリガーの低下 ・二極化による災害対応力不適応 -都市における被害量増大化受入不能 -地方における災害弱者世帯の置き去り ・個人災害の複雑多様化 防災のトレンド ICTが目指す防災の近未来 14 社会動向・テクノロジー進展から予兆される未来型リスク UNIT m 1,000,000 100,000 10,000 1,000 100 10 1 0.5~1m Unit Scale 10m Unit Scale 500m Unit Scale 10km Unit Scale ・イデオロギーの衝突と資源の争奪合戦 ・異常気象災害の大規模化・常態化 ・地震破壊+異常気象の複合化 ・二極化による災害重畳 -都市における災害複雑化による被害連鎖 -地方におけるインフラ体力低下による災害トリガーの低下 ・二極化による災害対応力不適応 -都市における被害量増大化受入不能 -地方における災害弱者世帯の置き去り ・個人災害の複雑多様化 防災のトレンド ICTが目指す防災の近未来 新しい災害 シナリオ マス 建物 被害 世帯 個人 ライフスタイル ① 新しい災害シナリオの必要性 安全情報 警報情報 被害 事前予測 情報 リアルタイム 情報 被害 事前予測 情報 リアルタイム 情報 複 合 災 害 化 と防災のトレンド 日常情報 非日常情報 日常情報化 15 社会動向・テクノロジー進展から予兆される未来型リスク UNIT m 1,000,000 100,000 10,000 1,000 100 10 1 0.5~1m Unit Scale 10m Unit Scale 500m Unit Scale 10km Unit Scale ・イデオロギーの衝突と資源の争奪合戦 ・異常気象災害の大規模化・常態化 ・地震破壊+異常気象の複合化 ・二極化による災害重畳 -都市における災害複雑化による被害連鎖 -地方におけるインフラ体力低下による災害トリガーの低下 ・二極化による災害対応力不適応 -都市における被害量増大化受入不能 -地方における災害弱者世帯の置き去り ・個人災害の複雑多様化 防災のトレンド ICTが目指す防災の近未来 新しい災害 シナリオ マス 建物 被害 世帯 個人 ライフスタイル ① 新しい災害シナリオの必要性 安全情報 警報情報 被害 事前予測 情報 リアルタイム 情報 被害 事前予測 情報 リアルタイム 情報 複 合 災 害 化 と防災のトレンド 日常情報 非日常情報 日常情報化 他人事 我が事 ICTが目指す防災の近未来 テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く ICT GIS BIM/CIM Ubiquitous Big data IoT Drone SHM BCP/FCP Stochastic Model Bayesian approach AI 16 :Information and Communication Technology :Geographic Information System :ドローン :ビッグデータ :Building Information Modeling/Construction Information Modeling :Internet of Things :Structural Health Monitoring/Social Health Monitoring :Business Continuity Plan/Family-life Continuity Plan :Artificial Intelligence :確率モデル :ベイズの方法 情報処理/交換に関する技術 地理空間情報の処理技術 構成要素の属性情報をもつ建築土木 構造物の3D形状情報処理技術 いつでもどこでも誰でも情報取得 情報とする対象は 目指す姿は 基の情報は 無人航空機の利活用 どうやって集める ビッグデータによる健全性見護り社会の実現 技術発展により社会はどうなっていく 社会/世帯を持続させる技術 社会現象はすべて蓋然性をもつ 技術を支える基本原理は 蓋然性をもつすべての現象のモデル化の基本 技術のその先は 学習機能に留まるか/創造機能へ進化するか :ユビキタス社会 人を介さずにモノどうしの情報交換とアクション 社会の動きを捉える非構造型巨大データ群 土木建築業界では これらのテクノロジーを防災へ利活用することで・・・ テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く 1.新しい災害シナリオ  観測データを防災情報へ昇華する技術 2.日常性を取り込んだリスク情報  モニタリングの世界を拡張する技術  点から面へ:Structural Health Monitoring→Social Health Monitoring  機械制御から人間制御へ:Personal Health Monitoring 3.個人への情報提供  モニタリングから情報のフローイングへ  見護り社会の到来 17防災のトレンド シノプティコン スーパー パナプティコン 事前予測 テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く 18防災研究のトレンド 地震被害 評価 統計データ 国勢調査 行政対応計画 統計的マス被害 現在 未来型 被害評価 長期的都市 防災計画 複合災害、少子高齢化、人口バランス 未来 現状 将来
  • 4. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 4 地震と複合災害 19 地震 発生 揺れ 津波 津波 火災 山崩 れ 大雪豪雨 余震 周辺隣人 少子高齢化 救助者減少→一人あたり救助負担増地域における閉じ込め者数の分布 閉じ込 め 救出 複合災害(地震動+津波): 新たなフェーズ 新たな指標: 救出負担=被救出者/救出者 GIS: 地震動 建物脆弱性 人口 津波浸水 将来人口推定 2010年:1人救出/5人 2040年:1人救出/2~3人 角田叡亮 岡田成幸 中嶋唯貴 事前予測 テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く 20防災研究のトレンド 地震被害 評価 統計データ 国勢調査 行政対応計画 統計的マス被害 現在 未来型 被害評価 長期的都市 防災計画 複合災害、少子高齢化、人口バランス 未来 個別建物 耐震診断 個人被害 評価 個別被害 安心 情報 ライフス パン評価 日常情報モ ニタリング カラダ情報、資産情報、精神情報 種々 情報 調査員による内観診断 深層学習による自動診断 現状 将来 21 防災は地域行政防災からエリア防災へ、そして個人防災へ ICTが目指す防災の近未来 全壊率 1.2% 行政は地域被害率が問題 地域住民にとっては町内の被害が問題 損傷度 D3 損傷度 D4 損傷度 D5 その家にとっては自宅の被害が問題 情報量詳細にして増大 情報量詳細にして増大 家族にとっては家族の安否・財産が問題 情報量詳細にして増大 一人々々に、その時々(事前~リアルタイム~事後)において、その状況に応じた行為誘導情報(危険情報 と安全情報と避難情報)をスマートフォンで自動通達+周辺の危険回避ツールと連動 状況やそばにいる人たちによって、最適行為は変化する 個人の監視 個別世帯の負傷程度(ISS)発生確率の計算 想定震度6.6(震度7) 22 A邸 耐震改修評点=1.33 1920~1970年代 B邸 築年:1990年代その他 築年:1920~1970年代 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 D.I. A邸 B邸 軽傷:医師の手当不要 中等傷:簡単な医師の手当て必要 重度1:専門医治療必要(入院必要) 重度2:生命に脅威 重篤:生命危険状態 その他 建物損傷確率  WHOの「健康」の定義: 健康とは身体的・精神的かつ社会的に全てが充たされた状態で、単に病気で はないことを意味するのではなく、人間としての尊厳及び生活の質が十分に確 保された状態これをWell-beingの状態という。  岡田が考える「防災」の定義: 防災を「被害を防ぐ」という位置づけで考えるのではなく、平常時を含めた 「Well-being」を実現するためのツールと捉えたい。 目指すべき状態は: 23個人のリスク情報の評価 Well-being ココロ カラダ 資産 家族 の死 人的 損傷 住居 損失 ライフスパンで考える QOLの評価軸 • 資産的損傷程度:¥ • 身体的損傷程度:Injury Severity Score(ISS) • 精神的苦痛程度:Kesller’s Index(K6) 24 【固定資産】+【流動資産】 +【負債】 住家損傷 収入(失業)・支出(生活費) 住宅ローン 【本人負傷】+【家族死傷】 入院・通院 入院・通院 【住家被害・負債・死傷・失業・地域破壊】
  • 5. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 5 個人資産のシミュレーション 25 シナリオ0 シナリオⅡ シナリオⅢ シナリオⅣ シナリオⅠ 預貯金ベース 資産ゼロ 地震襲来 シナリオ:夫・妻・子供のサラリーマン世帯。35歳で自宅購入。60歳で退職。 シナリオ0:対策なし。地震なし。→資産4,500万円。 シナリオⅠ:対策なし。地震あり(全壊)→債務超過 シナリオⅡ:耐震改修。地震あり(一部破損)→資産4,000万円。 シナリオⅢ:地震保険加入。地震あり(全壊)→資産3,000万円。 シナリオⅣ:対策なし。地震あり(公的助成のみ)→債務超過 シナリオ(青点線):耐震改修。地震なし。→資産4,300万円。 × × △ 〇 ◎ ◎ 奥田 幸平 岡田 成幸 中嶋 唯貴 精神的ストレス状態測定指標(K6)による調査 26 神城断層地震(2014)の白馬村調査結果 無被害 本人+家族負傷 n=2.864 本人のみ負傷 n=13.276 家族のみ負傷 n=23.996 問題なし 心理的ストレス 不安障害 重症精神障害 < < 心の復興問題:有吉一葉 岡田成幸 中嶋唯貴 リアルタイム 事前予測 テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く 27防災研究のトレンド 地震被害 評価 統計データ 国勢調査 行政対応計画 統計的マス被害 現在 未来型 被害評価 長期的都市 防災計画 複合災害、少子高齢化、人口バランス 未来 個別建物 耐震診断 個人被害 評価 個別被害 安心 情報 ライフス パン評価 日常情報モ ニタリング カラダ情報、資産情報、精神情報 種々 情報 調査員による内観診断 深層学習による自動診断 現状 将来 リアルタ イム予測 被害 エリア情報(SAR優先、医療資源) 個人情報(ハザード情、誘導、負傷) モニタリン グ情報 被害予測 振動系センサー 非振動系センサー 個人モニタリ ング エリアモニタ リング 携帯端末スクリーン 種々 情報 モニタリングの来し方・行く末 1. 被害状況の把握(観測から監視モニタリングへ) 次章にて ① 専門家による目視判断 ② センサーによる機械判断 ③ 深層学習による自動判断 2. リスク情報の提供(データから情報モニタリングへ) ① 点のモニタリングから面のモニタリングへ ② さらに、個人のモニタリングへ ③ 多種用途へ情報提供 51 現象を測る歴史 • 観測(1950年代) – 振動現象 • 観測から制御へ(1970年代) – 交通機能 – 制振構造 • 観測から警報へ(1980年代) – 津波 – 都市被害 • 観測から監視へ(1990年代) – 構造健全性 • 振動把握から空間把握へ(2008年) – 空間危険性 振動現象を測る物理学 絶対座標における変位を測る理論 現象観測 情報変換 防災システム化 (1)人間系制御のモニタリング 人間系制御のモニタリング( 機械系制御のモニタリング) 【≡リアルタイム地震防災】 点のモニタリング 面のモニタリング 情報化 情報伝達 リスク情報への変換 データ監視 データサンプリング 面の被害予測 データ更新 例:音声避難誘導システム 例:行政初動対応支援システム
  • 6. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 6 緊急地震速報のメッセージ • 地震が来ます! • 大きな揺れ(震度5強の揺れ)が来ます! • あと5秒で来ます! 住民にとり、これは情報ではない! 災害時の意思決定に必要な情報とは • データとは – 地震動記録 – 地動加速度、地動速度、震度 • 情報とは – 被害予測情報(建物倒壊、負傷危険度;危険が迫っている) – 指示情報(どうすれば良いか;逃げる先の安全情報) 避難所 避難途上で遭難 施錠 逃げる必要あり?凍死! 行政初動対応支援システム 面のリアルタイムモニタリングの例 SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の教訓 34 • 2011年3月11日東日本大震災の福島原発事故による放射能拡散予測。 • 政府は、実測したものではなく予測値で不正確とし、公表せず。 • 海外メディアは公表。 • 先端技術も意思決定者の判断により使われない。2015年原子力規制委員会は SPEEDIの利用廃止を宣言(自治体から反発)。 • 意思決定者の能力向上((予測)情報の使い方)、防災教育のあり方も要検討。 川崎市(1990)の震災対策支援システム 震度 強震計 対策指針 選別 ソフトウェア 評価結果即時 被害推定 ソフトウェア 地域環境 Database 防災計画 Database エキスパート システム 防災科学技術研究所(NIED)による被害予測システム開発(2018) AI(人工知能)の行方 1980年代:エキスパートシステム誕生 • プロダクションルール(IF~THEN・・・)によるデータ検索 • 前向き推論(条件→結果推論)と後ろ向き推論(結果→条件推論) • 例)災害発生時の行政の対応マニュアル 1990年代:パターン認識と機械学習 • 単純パーセプトロン • 例)地震波形(PGA、PGV、卓越周期、継続時間etc.)から震度を 求める機械学習 現在:深層学習 • マシンラーニングがディープラーニング(多層パーセプトロン)変貌 • 自己学習による最適化 • 例)冷蔵庫のサーモスタット、自宅の冷暖房自動制御 • 例)被害の写真判定 AI進歩による人間労働駆逐のリスクはまだ先の話 論理型言語Prologによるエキスパートシステムの構成 知識データ ベース: 地域防災対応 マニュアル 推論エンジン プロダクションルール 被災 データ 作業 領域 被 害 入 力 IF THEN 適切対応提示
  • 7. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 7 USGSの即時被害予測システム(PAGER) 国単位の災害モニタリングシステム 予測 死者数 予測 被害額 予測 震度分布 各市の 予測震 度暴露 人口 予測更新 面情報の収集に要する時間 岐阜県における計測震度受信状況 0 20 40 60 80 100 120 1 10 100 1000 10000 時間(h) 情報収集率(%) 人的被害 住家被害 水産被害 農業被害 公立文教被害 衛生被害 土木被害 1day 1week 1month 被害情報要収集時間 避難誘導システム 個人のリアルモニタリングの例 オンサイト警報用センサー Internet Web 気象庁[緊急地震速報] 家庭内LAN ビデオカメラ パーソナルコンピュータ オンサイト警報用センサー テレビ  赤外線カメラ  ビデオキャプチャ  ノートパソコン  ソフトウェア 家庭内LAN CCDカメラ パーソナルコンピュータ
  • 8. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 8  居住者の体位・行動を3次元で追跡し、負傷 部位と負傷程度も評価 安全 危険 左足危険 右手危険 安全 従来システム 新世代システム AIS=0 0<AIS≦1 1<AIS≦2 2<AIS≦3 3<AIS≦4 4<AIS≦5 5<AIS<6 AIS=6 ISS27.34 死亡率21.6% 頭部重症 44 複数に誘導の解答: 地震時室内リアルタイム避難誘導システムの開発 実験場所:工学部N115室 投影デバイス:EPSONEB1776w 投影範囲:床面3×3 投影画像のスケール:1/1 投影範囲 投影デバイス設置 防災訓練用投影 地震発生時避難誘導用投影 探索結果の投影実験 最適避難行動と学習の必要性 • 状況(時間帯、同室者の存在)によって、最適対応は異なる • 特に、子供がいる場合は保護行為が最優先 • 将来的に、IoTにより状況把握は容易となる • 居住者を誘導するのではなく、多目的ロボットが状況学習し、居 住者を保護(移動し覆い被さる) 47 多人数避難誘導ロボット 視覚~聴覚による危険察知ロボット 室内危険度診断+室内最適配置アシスト 北海道大学・当研究室(岡田、中嶋) 建物及び周辺建物の危険情報を住人に伝達 慶應義塾大学・三田彰研究室 事前予測 リアルタイム 事後判定 テクノロジーの進化が未来型リスクへの対応の方途を切り開く 48防災研究のトレンド 地震被害 評価 統計データ 国勢調査 行政対応計画 統計的マス被害 現在 未来型 被害評価 長期的都市 防災計画 複合災害、少子高齢化、人口バランス 未来 個別建物 耐震診断 個人被害 評価 個別被害 安心 情報 ライフス パン評価 日常情報モ ニタリング カラダ情報、資産情報、精神情報 種々 情報 調査員による内観診断 深層学習による自動診断 現状 将来 リアルタ イム予測 被害 エリア情報(SAR優先、医療資源) 個人情報(ハザード情、誘導、負傷) モニタリン グ情報 被害予測 振動系センサー 非振動系センサー 個人モニタリ ング エリアモニタ リング 携帯端末スクリーン 被災度判 定 直後 判定 余震による被害進展、避難解除決定 個別建物 被害判定 個別被害 調査員による被害判定 深層学習による自動判定 意思決定 システム 種々 情報 予測 判定
  • 9. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 9 Structural Health Monitoring から Social Health Monitoring へ AI(人工知能)の行方 1980年代:エキスパートシステム誕生 • プロダクションルール(IF~THEN・・・)によるデータ検索 • 前向き推論(条件→結果推論)と後ろ向き推論(結果→条件推論) • 例)災害発生時の行政の対応マニュアル 1990年代:パターン認識と機械学習 • 単純パーセプトロン • 例)地震波形(PGA、PGV、卓越周期、継続時間etc.)から震度を 求める機械学習 現在:深層学習 • マシンラーニングがディープラーニング(多層パーセプトロン)変貌 • 自己学習による最適化 • 例)冷蔵庫のサーモスタット、自宅の冷暖房自動制御 • 例)被害の写真判定 AI進歩による人間労働駆逐のリスクはまだ先の話 多層パーセプトロン(シグモイドニューロン) 𝑢 ⋮ 𝑢 𝜔 ⋯ 𝜔 ⋮ ⋱ ⋮ 𝜔 ⋯ 𝜔 · 𝑥 ⋮ 𝑥 - 𝑡ℎ𝑟𝑒ℎ𝑠𝑜𝑙𝑑 ⋮ 𝑡ℎ𝑟𝑒𝑠ℎ𝑜𝑙𝑑 𝑧 ⋮ 𝑧 = 𝑓 𝑢 ⋮ 𝑓 𝑢 z u 入力(x1,x2…xi)に対し、出力z[0,1]の 変化が緩やかなので、微妙な調整が可能 ⇒学習能力が高い Deep Learningを用いた建物被害写真の損傷度自動分類の試み 被害写真から建物損傷度を自動判定 51 Deep Learningを用いた建物被害写真の損傷度自動分類の試み 52 CNN(Convolution Neural Network)による深層学習 畳み込み層 平均化による特徴抽出 D5 D0 結果出力画像を入力 分類器による機械判定 D6 プーリング層 画像のダウンサイジング 出力層 判定 ・ ・・ D-Level D0 D1 D2 D3 D4 D5 D6 全体 正答率 60% 13% 100% 67% 80% 100% 100% 74% 正解数(枚) 9 2 15 10 12 15 15 78 データ数(枚) 15 15 15 15 15 15 15 105 医療従事者・患者搬送の対応限界 リスク情報の提供 ①地区単位の病院受け入れ力検討 54 各地点の重傷者が最短距離の病院に搬送されると仮定 0 250 500 750 1000(人) 東区,白石区,厚別区に超過する病院が多数存在・地区によって差 谷川真衣 岡田成幸 中嶋唯貴
  • 10. ICTを活⽤した都市型防災の近未来 北海道地理空間フォーラム in 札幌 2018/7/19 北海道⼤学⼤学院⼯学研究院 岡⽥成幸 10 55 ③平常時との搬送距離比較 メッシュからの最短距離病院の距離と分配後病院距離との差を取り距離の比較を行う →平常時と災害時の搬送距離差を比較 0 250 500(人) M6.8では全体で超過・南北で差 谷川真衣 岡田成幸 中嶋唯貴 56 社会の変化とICT防災の方向性 1. 災害と都市の複合化+少子高齢化社会の到来 • 新しい災害シナリオの検討が必要 2. リスク格差:都市と地方の二極分化に伴う対応不適応 • ICTにより情報ネットの公共インフラ化⇒モニタリング社会はリスク平等化を促す ⇒低開発国・開発途上国ほどインフラ整備が容易 ⇒ICTによる情報拡散エネルギーは安価 3. 社会的格差はパーソナライゼーションの有無 • 個人情報の自動記録化=パーソナリティのモニタリング=富裕層以外捕捉 ⇒逆に利用し、個人(世帯)を護る防災社会=リアルタイムで個々人に適切対応情報提供 • 日常性を取り込んだFCP(Family-life Continuity Plan)の提案 4. 防災ツールの多様性=防災の立ち位置は付加価値型 • 防災機能は他機能(経済性、利便性、快適性、審美性)とトレードオフ • 防災機能(非日常性)特化を否定し、他機能(日常性)の付加価値として存立 5. 環境保護との調和:生態系活用防災 • 生態系インフラが有効な災害:斜面崩壊、土石流、津波、洪水等 • 人工系インフラが有効な災害:地震災害 ICTが目指す防災の近未来まとめ ユビキタス社会