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インクルーシブデザイン導入事例
- 2. 目次
1. 会社紹介
l 社会価値創造型企業
l NECのSocial Value Design
2. 自己紹介
3. 自社での課題と、ダイバシティ型企画への転換
4. ダイバシティ型企画の事例
l インクルーシブデザイン
l リードユーザーとの共創
l ダイバーシティな関係性構築
5. まとめ
Page 2 © NEC Corporation 2014
- 4. 会社紹介 「NEC (日本電気株式会社)」
社名: NEC (日本電気株式会社)
創立: 1899年(明治32年)7月17日
売上高: 2013年度 3兆431億円(連結)
従業員: 100,914名(連結)
会社数: 258社 (国内子会社:91社、海外子会社:167社)
Page 4 © NEC Corporation 2014
- 6. 会社紹介 「NEC (日本電気株式会社)」
Page 6 © NEC Corporation 2014
未来に向かい、人が生きる、豊かに生きるために欠かせないもの。
それは「安全」 「安心」 「効率」 「公平」という価値が実現された社会です。
NECは、ネットワーク技術とコンピューティング技術をあわせ持つ
類のないインテグレーターとしてリーダーシップを発揮し、
卓越した技術とさまざまな知見やアイデアを融合することで、
世界の国々や地域の人々と協奏しながら、
明るく希望に満ちた暮らしと社会を実現し、未来につなげていきます。
- 7. 会社紹介 「NEC (日本電気株式会社)」
Page 7 © NEC Corporation 2014
NECの
Social Value Design
ソーシャルバリューデザインは、
人間中心設計やデザイン思考を用いて
社会やお客さまのビジネスに新しい価値
を創出します。
人の視点と社会の視点で豊かな未来を
描き、高度な技術を用いたソリューション
を提供します。
http://jpn.nec.com/design/policy/
- 8. 会社紹介 「NEC (日本電気株式会社)」
NECの
Social Value Designを
実現するための手段
システムやサービスに関わる人々がチームを
組んで、人間中心設計のプロセスで設計・
開発を進めます。
Step1. ユーザ情報の理解と把握
Step2. 目標の明確化
Step3. 設計による解決
Step4. ユーザ評価
Page 8 © NEC Corporation 2014
- 10. 自己紹介 現在(2014年8月)
Page 10 © NEC Corporation 2014
l 岡本 克彦 (オカポン)
l 1972年生まれ・42歳・185cm
l NEC (日本電気株式会社)
l ビジネスイノベーション統括ユニット
コーポレートマーケティング本部 ブランド戦略・IMCグループ
l 2000 - 2013年
NEC/NECカシオモバイルコミュニケーションズで
携帯電話やスマートフォンの商品企画/マーケティングを担当
l 企業間連携: 一般社団法人企業間フューチャーセンター
l 2010年~ Future Innovation Café
l 地域デザイン: 企画編集ユニット「6355」
l 2013年~ こすぎの大学
- 11. 自己紹介
会社での職歴 1995年 - 2000年
Page 11 © NEC Corporation 2014
1995年 NECホームエレクトロニクス入社
入社後、すぐに、商品サイクルと企業の終焉を体験
ワープロの商品企画 Windows95発売
Σ(゚д゚lll)ガーン
- 12. 自己紹介
会社での職歴 2000年 - 2008年
Page 12 © NEC Corporation 2014
2000年 NECの携帯電話事業部門に移籍
コラボレーションによる商品企画を推進
コンテンツとの融合
(Disney)
コンテンツのリッチ化
(ドラクエⅡ)
ファッションとの融合
(デザイナーコラボ)
自分にできることを
模索発見
- 13. 自己紹介
会社での職歴 2000年 - 2008年 ユニバーサルデザインへの関与①
Page 13 © NEC Corporation 2014
2000年 NECの携帯電話事業部門に移籍
コラボレーションによる商品企画を推進
コンテンツとの融合
(Disney)
コンテンツのリッチ化
(ドラクエⅡ)
ファッションとの融合
(デザイナーコラボ)
自分にできることを
模索発見NEC初のカラー液晶搭載ケータイ
画面パターン設定の開発で「色弱者対応」の必要性を認識
- 14. 自己紹介
会社での職歴 2000年 - 2008年 ユニバーサルデザインへの関与②
Page 14 © NEC Corporation 2014
2000年 NECの携帯電話事業部門に移籍
コラボレーションによる商品企画を推進
コンテンツとの融合
(Disney)
コンテンツのリッチ化
(ドラクエⅡ)
ファッションとの融合
(デザイナーコラボ)
自分にできることを
模索発見「使いやすさ」と「使いたい」の両立
らくらくホン以外で初のアクセシビリティを考慮した商品認定
情報通信アクセス協議会 http://www.ciaj.or.jp/access/Goods/index.html
- 15. 自己紹介
会社での職歴 2008年 -
Page 15 © NEC Corporation 2014
1995年 NECホームエレクトロニクスに入社
2000年 NECの携帯電話事業部門に移籍 (商品企画)
2008年 マーケティング担当に
同時に、
iPhone 上陸 !!!!!
(((( ;゚д゚))))アワワワワ
- 19. iPhoneの衝撃
Page 19 © NEC Corporation 2014
2008年 7月11日の早朝、
表参道のSoftbankショップで体感した異様な雰囲気。
帰社後、異様な雰囲気を伝えるも、
「日本では、ケータイメール文化が定着しているから、
タッチ操作のスマホは、アメリカほどは広まらないだろう。」
という声。
・・・と言う、僕も、変わる予感はあったものの、
ここまでのスピード感で変わるとは思っていませんでした。
- 22. 価値観の再定義
Page 22 © NEC Corporation 2014
iPhoneの上陸、さらには、
リーマンショックや311東日本大震災などを通じて、
それまでの価値観が通じなくなり、
あらゆる価値観の再定義がされ始めました。
そのような中、国内携帯電話メーカのシェア下落(※1)は
みなさんが認識されているとおりです・・・。
(※1) NECは、2013年7月末にスマートフォン事業からの撤退を発表
- 23. ダイバーシティ型企画への転換 「Thinking out of the box.」
Thinking out of the box.
日本のモノづくりの会社は、ブランディングする時、
自分が入っている「箱」から出て、もっと広く世の中を考えるべき。
Page 23 © NEC Corporation 2014
- 27. 事例① インクルーシブデザイン 「画面を見ずに操作できるスマートフォン」
導入の背景 http://i-d-sol.com/case/necc/
携帯電話からスマートフォンへのシフトが加速し、2013年末にはスマートフォンを保有率が
50%を超えます。多くの方々が使われるからこそ、スマートフォンに求められる価値が
多様化する一方、画一的な商品が増加し、ユーザのニーズに十分に応えられていないのも
事実です。その状況を打開すべく、従来とは違う思考やプロセスによる価値創出が必要
だと感じていました。
http://i-d-sol.com/case/necc/
従来のアプローチだけでは新しい価値創出はできません。今回の研修では、全盲の方々にリードユーザとしてご協力いただき、
「画面を見ずに操作できるスマートフォン」をテーマにしました。リードユーザがスマートフォンのナビ機能を使って目的地に行く姿を
観察し、そこから得られた気づきをアイデア化&プロトタイピングしたのですが、この一連のプロセスを体験することを通じて、“僅
か4時間”の研修で従来とは異なる価値創出ができる点を体感してもらうことを期待していました。また、リードユーザ、及び、社
内の部門を超えたメンバーとの共創(Co-Creation)によるアプローチの有用性を体感してもらうことも合わせて期待していました。
「目が見えない」は全盲の方々だけの課題ではありません。年を重ねれば誰もが同様の課題を抱えるようになります。高齢化をは
じめとした「課題先進国」の日本だからこそ、インクルーシブデザインを通じて課題解決をし、「課題“解決”先進国」としてグローバ
ルな価値提供ができるポテンシャルを秘めていると感じています。参加メンバーがそのポテンシャルに気づき、課題解決に向けて
一歩ずつ踏み出すことが、今後の事業展開にもプラスになると信じています。
Page 27 © NEC Corporation 2014
NECカシオモバイルコミュニケーションズ
マーケティング本部 (当時)
(左)鈴木大輔 ・ (右)岡本克彦
- 28. 事例① インクルーシブデザイン 「画面を見ずに操作できるスマートフォン」
導入の背景 http://i-d-sol.com/case/necc/
新価値創出 (=イノベーション) のために新プロセスを導入
携帯電話からスマートフォンへのシフトが加速し、2013年末にはスマートフォンを保有率が
50%を超えます。多くの方々が使われるからこそ、スマートフォンに求められる価値が
多様化する一方、画一的な商品が増加し、ユーザのニーズに十分に応えられていないのも
事実です。その状況を打開すべく、従来とは違う思考やプロセスによる価値創出が必要
だと感じていました。
従来のアプローチだけでは新しい価値創出はできません。今回の研修では、全盲の方々にリードユーザとしてご協力いただき、
「画面を見ずに操作できるスマートフォン」をテーマにしました。リードユーザがスマートフォンのナビ機能を使って目的地に行く姿を
観察し、そこから得られた気づきをアイデア化&プロトタイピングしたのですが、この一連のプロセスを体験することを通じて、“僅
か4時間”の研修で従来とは異なる価値創出ができる点を体感してもらうことを期待していました。また、リードユーザ、及び、社
内の部門を超えたメンバーとの共創(Co-Creation)によるアプローチの有用性を体感してもらうことも合わせて期待していました。
「目が見えない」は全盲の方々だけの課題ではありません。年を重ねれば誰もが同様の課題を抱えるようになります。高齢化をは
じめとした「課題先進国」の日本だからこそ、インクルーシブデザインを通じて課題解決をし、「課題“解決”先進国」としてグローバ
ルな価値提供ができるポテンシャルを秘めていると感じています。参加メンバーがそのポテンシャルに気づき、課題解決に向けて
一歩ずつ踏み出すことが、今後の事業展開にもプラスになると信じています。
Page 28 © NEC Corporation 2014
NECカシオモバイルコミュニケーションズ
マーケティング本部 (当時)
(左)鈴木大輔 ・ (右)岡本克彦
「デザイン思考×インクルーシブデザイン」
共感
リードユーザの観察
(エスノグラフィ)
定義
リードユーザを通じた
課題“発見”の容易性。
課題“発明”への転換。
- 31. 事例① インクルーシブデザイン 「画面を見ずに操作できるスマートフォン」
Page 31 © NEC Corporation 2014
Q. ワークショップ体験はいかがでしたか?
l 共感から発想する大切さを知りました。
l リードユーザの方とのフィールドワークや最後のプレゼンなど、これまで
体験したことのないワークショップだったため大変勉強になり、また
大変楽しかったです。
http://i-d-sol.com/case/necc/
l リードユーザにヒアリングさせていただき、新しい発見が多く驚きました。
l リードユーザの観察による気づき、デザイン思考による価値創出プロセス、他部門連携による多様
な発想と人脈形成。
Q. ビジネスに活かせるヒントはありましたか?
l 盛り上がりの中心だけを見ていてもヒット作は生まれない。リードユーザに
対してヒントを得ることが、やがて大ヒットにつながるということ。
l リードユーザというネーミングが表現しているように未来の課題を先行して
可視化してくれる存在であるということ。
l リードユーザの方が感じる不安は、他の方も感じているけれどはっきりと知ることができないことが
多い。リードユーザの課題を解決させると他のユーザの別の問題も解消できる。
- 32. 事例① インクルーシブデザイン 「画面を見ずに操作できるスマートフォン」
Page 32 © NEC Corporation 2014
http://i-d-sol.com/case/necc/
Q. その他の感想は?
l 機能の一部ではなく、行動全体を見て商品をデザインしなければならないと思いました。
l “問題発見能力を鍛えることが課題”に共感しました。今後、意識していきたいと思う。
l 講義の中で頂戴したコメント一言一言に共感し、こころに染みました。今後の業務に活かせるよう
精進して参ります。
l あらゆる場面で使える手段だけでなく共感することの大切さもよくわかりました。
(参考) NECカシオでのインクルーシブデザインワークショップの導入に先立って
インクルーシブデザインワークショップを通じて、
日常シーンで生活者が気づかない不満をリードユーザが代弁して
くださるため、通常の生活者のビジネスエスノグラフィを大きく
上回る気づきの量、アイデアの質、そして、スピードある価値創出が
できる手法であることを実感しましたし、驚かされました。
2012年12月11日
「“バンソコウを貼る”をデザインしよう!」参加レポートより
- 33. 事例① インクルーシブデザイン 「画面を見ずに操作できるスマートフォン」
Page 33 © NEC Corporation 2014
目が見えないのは「全盲」の方々だけの課題ではありません。
高齢化が進む日本では、誰もが、いつかは迎える課題。
ワークショップから僅か10日後に、
北海道で暴風雪によるホワイトアウトで視界が奪われ、
自宅から僅か500メートル地点で、長女を守るように覆いかぶさった父親の遺体が
発見されたという悲しいニュースがありました。
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013030401001456.html
また、歩きながらのスマホ操作。
誰もが一度は危険な出来事に遭遇したことがあるのではないでしょうか?
課題
“発見”
定
義
課題
“発明”
応
用
課題
“発明”
応
用
- 35. 事例② インクルーシブデザイン 「異業種交流型研修」
異業種交流型研修 2014年1月24日・25日
イノベーションを引き起こすデザイン思考とマネジメント思考
「次世代の生活者のライフスタイルを支える
新規事業・新規ソリューションを提案しよう!」
課題
“発明”
応
用
現在の事業環境は、業界にとらわれず、新しい発想で様々な外部企業とのコラボレーション型ビジネスモデルを描くことが求めら
れています。固定概念の打破、変わりたいけど変われない、新しい発想力が必要、多様性を受け入れたいマネジメント力、新規
事業構築力など、ご関心がありましたら、是非とも、ご参加ください。
(インクルーシブデザイン・ソリューションズさま作成企画書より引用)
Page 35 © NEC Corporation 2014
視力が弱い方々が安心して移動できる
「ロボット型盲導犬」というアイデアの先に・・・
課題
“発見”
定
義
案内するのは視力が弱い方だけじゃない
外国人をおもてなし「案内犬」
一匹でも動き回れる特徴を活かして
ご主人さまが就寝中に
街の安全を守る「夜回り犬」
- 41. インクルーシブデザインの導入効果
Page 41 © NEC Corporation 2014
多様性の体感
「一般的」や「普通」という定義や固定概念を見直すきっかけになるはず。
「課題“発見”」 と 「課題“発明”」
リードユーザを通じた課題“発見”の容易さが、新たな課題“発明”のきっかけに。
濃厚なデザイン思考
デザイン思考の効率(スピード)・効果(クオリティ)の向上が、新しい価値を創出しやすくする。
その他
l 共創型組織風土の構築
l 既存の枠を超えた価値創出と結果
- 42. 未来に向かい、人が生きる、豊かに生きるために欠かせないもの。
それは「安全」 「安心」 「効率」 「公平」という価値が実現された社会です。
NECは、ネットワーク技術とコンピューティング技術をあわせ持つ
類のないインテグレーターとしてリーダーシップを発揮し、
卓越した技術とさまざまな知見やアイデアを融合することで、
世界の国々や地域の人々と協奏しながら、
明るく希望に満ちた暮らしと社会を実現し、未来につなげていきます。