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テスト設計技法の適用 その前に・・・
WACATE2017 夏
自己紹介
• 氏名:なかむら こうじ
• あなたとテストの関わり:1~2年に1案件くらいやる
• 組織の主な業務:SIです
• 業務担当している主な分野:なんでも。今は要件定義。
• テストに関連する資格:JSTQB AL TM/TA, JCSQE 中級
• あなたの派閥:猫派
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 2
WACATEとテスト設計技法の歴史
2010 冬
デシジョンテーブルを使いこなそう!(加瀬正樹)
https://www.slideshare.net/softest/wacate2010w
デシジョンテーブル
2012
夏
入門!組合せテスト(井芹洋輝)
https://www.slideshare.net/goyoki/ss-34571626
基本用語等の基礎知識
組合せテスト技法はじめの一歩(近江久美子)
https://www.slideshare.net/omn/wacate2012s-main-techniquepublic
デシジョンテーブル、
ペアワイズ、直行表
実践!組合せテスト設計(井芹洋輝)
https://www.slideshare.net/goyoki/wacate2012s
有則、無則、禁則における組合
せ技法の選定
冬
かいてみようCFD(近江久美子)
http://www.slideshare.net/omn/wacate2012w-letsdrawcfdpublic
CFD技法、同値分割、
デシジョンテーブル
2013
夏
分けてみよう悩んでみよう同値分割・境界値分析(近江久美子)
https://www.slideshare.net/omn/wacate2013s-technical-sessionpublic
同値分割
境界値分析
冬
状態遷移テスト(朱峰錦司)
http://www.slideshare.net/kjstylepp/wacate2013-29199595
状態遷移テスト
2014 冬
クラシフィケーション・ツリー法入門(井芹洋輝)
http://www.slideshare.net/goyoki/ss-42412647
クラシフィケーション・ツリー法
2015 冬
わりとディープ?同値分割↔境界値分析(山口寛子)
https://www.slideshare.net/scarletplover/ss-56911349
同値分割、境界値分析、
ドメイン分析
2016
夏
テスト設計技法の説明(越中谷郁美、山口寛子、近江久美子)
http://wacate.jp/2016/summer/テスト設計技法についての説明_20160619版.pdf
同値分割、境界値分析、
デシジョンテーブル、状態遷移
ユースケーステスト
冬
組み合わせテスト(藤原洋平)
https://www.slideshare.net/mirer/wacate2016
デシジョンテーブル、
ペアワイズ、直行表
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 3
過去
11
セッション
なぜテスト設計技法を使うのか
• テストに利用できる要員、機材、時間は有限
• 全ての入出力をテストするのは非現実的
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 4
現実的な手数で効率的に
バグを検出していく必要がある
なぜテスト設計技法を使うのか
• テスト設計技法を使わない場合のあるある
–たくさんテストをしてもなかなかバグが見つからない
–同じところを何度もテストしている
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 5
なぜテスト設計技法を使うのか
• 現実的な手数で・・・
• 効率的に・・・
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 6
現実的な手数で効率的に
バグを検出していく必要がある
テストケースを減らして
バグがあるところを狙って
ダブらず広い範囲を
テスト設計技法のリスク
• テストケースを減らすということは、
減らした分だけ確認しない箇所があるということ
• 適切にテスト設計技法を適用しないと
必要なテストが漏れたり、
無駄な箇所ばかりテストすることに・・・
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 7
さまざまなテスト設計技法
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 8
■仕様ベースの技法
同値分割法
境界値分析
デシジョンテーブル
原因結果グラフ法
状態遷移テスト
組み合わせテスト技法
ユースケーステスト
ユーザストーリーテスト
ドメイン分析
■欠陥ベースの技法
欠陥分類法
■経験ベースの技法
エラー推測
チェックリストベースドテスト
探索的テスト
■Structure-Based Testing
Introduction
Condition Testing
Decision Condition Testing
Modified Condition/Decision Coverage
(MC/DC) Testing
Multiple Condition Testing
Path Testing
API Testing
■Quality Characteristics for Technical
Testing
Security Testing
Reliability Testing
Performance Testing
Resource Utilization
Maintainability Testing
Portability Testing
■Specification-Based Test Design Techniques
Equivalence Partitioning
Classification Tree Method
Boundary Value Analysis
Syntax Testing
Combinatorial Test Design Techniques
Decision Table Testing
Cause-Effect Graphing
State Transition Testing
Scenario Testing
Random Testing
■経験および直観に基づいた技法
アドホックテスト
探索的テスト
■仕様に基づいた技法
ブラックボックステスト
同値分割
境界値分析/境界値テスト
デシジョンテーブルによるテスト
原因結果グラフによるテスト
状態遷移テスト
ランダムテスト
モデルベースドテスト
要因分析技法【富士通】
CFD技法
■コードに基づいた技法
ホワイトボックステスト
制御フローテスト
データフローテスト
トランザクションフローテスト
フォールトに基づいた技法
エラー推測テスト
ミューテーションテスト
■利用に基づいた技法
運用プロファイルによるテスト
ローカライゼーションテスト
ユーザー環境シミュレーションテスト
整合性確認テスト
■ソフトウェアの形態に基づいた技法
オブジェクト指向テスト
Webシステムのテスト
GUIテスト
サーバーサイドのテスト
データベーステスト
並行プログラムのテスト
プロトコル適格性テスト
実時間のテスト
モバイルアプリケーションのテスト
■組合せの技法
直行配列表(実験計画法)を用いたテスト
All-pair法を用いたテスト
■リスクに基づいた技法
テストマネジメントにおけるリスクベースドテスト
テスト設計におけるリスクベースドテスト
EQUIVALENCE PARTITIONING
BOUNDARY VALUE ANALYSIS
STATE TRANSITION TESTING
CAUSE-EFFECT GRAPHING
SYNTAX TESTING
STATEMENT TESTING
BRANCH/DECISION TESTING
DATA FLOW TESTING
BRANCH CONDITION TESTING
BRANCH CONDITION COMBINATION TESTING
MODIFIED CONDITION DECISION TESTING
LCSAJ TESTING
RANDOM TESTING
JSTQB/ISTQB
BS7925
■Structure-Based Test Design Techniques
Statement Testing
Branch Testing
Decision Testing
Branch Condition Testing
Branch Condition Combination Testing
Modified Condition Decision Coverage (MCDC) Testing
Data Flow Testing
■Experience-Based Test Design Techniques
Error Guessing
SQuBOK Guide
ISO/IEC/IEEE 29119
今回とりあげるテスト設計技法
• 仕様ベースの技法から以下をご紹介
–同値分割
–境界値分析
–デシジョンテーブル
–状態遷移テスト
–ユースケーステスト
–組み合わせテスト技法
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 9
Attention!
• 仕様ベースの技法では基本的に「Failure」や「Problem」を
見つけますが、本セッション中は「バグ」という表現を使用してい
ます。
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 10
Defect
Fault Failure
コード等に記述された誤り
既定された処理の
実行能力の欠如
Failureによって生じる
困難や不確実性
IEEE1044-2009
Problem
不正な文字コードの指定 文字化けした表示 読めない
Attention!
• これから各技法の説明で例を提示します。
• 例には架空のテーマパーク
【東京ネズミーランド】【東京ネズミーシー】の
オンラインチケット購入サイトを想定しています。
• 実在する施設・団体・商品等とは一切関係ございません。
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 11
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 12
同値分割
同値分割
• 同値分割とは
–たくさんある入力値や出力値を【同値クラス】に分けること
• 同値クラスとは
–システムによって同じように扱われる(と思われる)値のセットや範囲
• 同値クラス内の値は、全て同じように扱われるはずなので、
テストケースを減らすことができる
–同値クラス毎に1つの値を確認すればOK
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 13
同値分割
• 配送チケットを代金引換で購入する場合、
購入金額に応じて代引き手数料がかかります。
–購入金額に対して代引き手数料が正しく
判断されるか確認するテストを考えてみましょう
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 14
購入金額 代引き手数料
~ 29,999 324円
30,000 ~100,000 540円
100,001 ~200,000 864円
200,001 ~ 1080円
同値分割
① 有効同値クラスと無効同値クラスを見つける
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 15
購入金額 代引き手数料
~ 29,999 324円
30,000 ~100,000 540円
100,001 ~200,000 864円
200,001 ~ 1080円
~ 29,999
30,000~
100,000
100,001~
200,000
200,001 ~
999,999
~ 0
1,000,000
~
有効同値クラス
無効同値クラス
無効同値クラスは
仕様に明示されないことも
あるので要注意!
同値分割
② 最もそのクラスの特性を表す代表値を選ぶ
– 平均値、中央値、最頻値など
③ 期待結果を決定して
テストケースにする
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 16
~ 29,999
30,000~
100,000
100,001~
200,000
200,001 ~~ 0 ~999,999
-10,000 15,000 70,000 150,000 600,000 2,000,000
No 購入金額(入力値) 代引き手数料(期待結果)
1 -10,000 N/A
2 15,000 324円
3 70,000 540円
4 150,000 864円
5 600,000 1080円
6 2,000,000 N/A
同値分割
• なんとなく分かったところで別の例題
• 1デーチケットは利用者に応じて以下の料金設定です
• チケット購入時の料金判定について同値分割で考えてみよう
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 17
利用者 料金
大人(18歳以上) 7,400円
中人(中学生/高校生) 6,400円
小人(4歳以上/小学生)4,800円
同値分割
• 同値クラスは何個になりましたか?
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 18
利用者 料金
大人(18歳以上) 7,400円
中人(中学生/高校生) 6,400円
小人(4歳以上/小学生)4,800円
同値分割
• 解答例
–こんな入力フォームを想定しています
–どんな方法で何が入力できるかはとても重要
• 場合によっては「選択なし」などの無効同値クラスが必要になることもある
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 19
小人 中人 大人
利用者を選択して「購入」をクリックしてください。
選択 利用者 料金
● 大人(18歳以上) 7,400円
〇 中人(中学生/高校生) 6,400円
〇 小人(4歳以上/小学生) 4,800円 購 入
同値分割
• 自分がどの料金のチケットを買うべきなのかを教えてくれる
ヘルプ機能を考えてみましょう。
• 年齢と在学状況から、どれを買うべきかの判定します
• 同値分割すると同値クラスはどうなりますか?
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 20
利用者 料金
大人(18歳以上) 7,400円
中人(中学生/高校生) 6,400円
小人(4歳以上/小学生) 4,800円
同値分割
• 年齢と在学状況からどれを買うべきかの判定
–これであってますか?
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 21
3歳以下 4歳以上 小学生 中学生 高校生 18歳以上
小人 中人 大人
利用者 料金
大人(18歳以上) 7,400円
中人(中学生/高校生) 6,400円
小人(4歳以上/小学生)4,800円
同値分割
• 分割なので同値クラス間で重複はNGです
• 仕様に明示された条件を並べただけでは同値分割にならない
(そもそも仕様がイケてない)
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 22
3歳以下 4歳以上 小学生 中学生 高校生 18歳以上
同値分割
• じっさいのところこうでした
–基本は年齢で区分
• (小人)4~11歳、(中人)12~17歳、(大人)18歳~
–12歳と18歳だけ特別対応(同学年のグループ内で差がでないように)
• 12歳・・・小学生は小人、中学生は中人
• 18歳・・・高校生は中人、高校生以外は大人
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 23
0~3歳 4~11歳
12歳
小学生
13~17歳
18歳
高校生
19歳以上
小人 中人 大人
12歳
中学生
18歳非
高校生
同値分割
• 同値分割の使いどころ
–基本的な動作を確認したいとき
• 細かいテストの前にそもそもそれなりに動くのか(有効値と無効値を1個ずつとか)
–異常系の細かいテストを全てパスした後で
普通の正常系でエラーになったらショック大きいですよね!
• ユーザー受入テストなど通常の使い方で問題がないか
• ビルド後に想定外の影響がないかスモークテストとか
–他のテスト設計技法を適用する準備や合わせ技
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 24
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 25
境界値分析
境界値分析
• 境界値とは
–システムの振る舞いを分けるギリギリのポイント
–条件分岐とか繰り返し処理の最後とか
–同値クラス内の最小値と最大値とか
• なぜ境界値なのか
–バグが多そうだから
• 「未満」と「以下」とか、「〇〇区分≠{xxしない}」(二重否定)とか
–バグがありそうなところを狙うための設計技法です
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 26
境界値分析
• 先ほどの代引き手数料の例ですが・・・
• テストしようと思うと気になりますよね
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 27
購入金額 代引き手数料
~ 29,999 324円
30,000 ~100,000 540円
100,001 ~200,000 864円
200,001 ~ 1080円
~ 29,999
30,000~
100,000
100,001~
200,000
200,001 ~
999,999
~ 0
1,000,000
~
境界値分析
• 気になるポイント
① 仕様に明示されていない境界
② 「xx0~」と「xx1~」の違いとか
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 28
① ①② ② ②
~ 29,999
30,000~
100,000
100,001~
200,000
200,001 ~
999,999
~ 0
1,000,000
~
境界値分析
• テストケース
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 29
# 購入金額
(入力値)
代引き手数料
(期待結果)
1 0 N/A
2 1 324円
3 29,999 324円
4 30,000 540円
5 100,000 540円
~ 29,999
30,000~
100,000
100,001~
200,000
200,001 ~
999,999
~ 0
1,000,000
~
# 購入金額
(入力値)
代引き手数料
(期待結果)
6 100,001 864円
7 200,000 864円
8 200,001 1080円
9 999,999 1080円
10 1,000,000 N/A
境界値分析
• チケット購入時に来園日は2か月先までの日付を指定できる
–2か月先の同日が存在しない場合、当該月の末日まで指定可能
• 例)7/31の2か月先9/31は存在しないので9/30
• 指定できる上限日の判断が正しいかテストしてください
–1年365日、365ケースをテストしますか?
※うるう年のことは一旦忘れてください
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 30
境界値分析
• 時間軸で境界を探す
–これが境界値!・・・でいいですか?
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 31
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月
1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
~ 28日 ~ 28日 ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 28日
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ 29日 ~ ×
~ ~ 30日 ~ 30日 ~ 30日 30日 ~ 30日 30日 30日 ×
31日 31日 31日 31日 31日 × 31日 31日 31日 ×
1/1 7/30 7/31 8/1 12/28 12/29 12/31
2か月先の同日がある ない 2か月先の同日がある ない
境界値分析
• こんなふうに実装してたら境界値分析は正しい
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 32
1/1 7/30 7/31 8/1 12/28 12/29 12/31
2か月先の同日がある ない 2か月先の同日がある ない
今日が1/1~7/30の場合 ⇒ 上限日は2か月先の同日
今日が7/31の場合 ⇒ 上限日は2か月先の月末日
今日が8/1~12/28の場合 ⇒ 上限日は2か月先の同日
今日が12/29~12/31の場合 ⇒ 上限日は2か月先の月末日
境界値分析
• もし実装がこんなだったら?
• 実装と乖離するとバグを見落とすことに・・・
–上記の実装、12/30を11/30と間違えています
–先ほどの境界値分析のテストだと見落とすよね
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 33
今日が7/31,12/29,11/30,12/31のいずれかの場合
上限日は2か月先の月末日
それ以外の場合
上限日は2か月先の同日
7/31 12/29 12/30 12/31 その他の日
当日資料には
掲載なし
境界値分析
• 境界値分析の弱点
–「1≦x≦5」を「x=1 or x=5」と実装されるとバグを検出できない
–境界値は極端な値。境界値ばかり攻めてると
普通のケースでバグを見逃すことに・・・
• 対策
–同値分割と組み合わせる
–3点の境界値をテストする
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 34
0 1 5 63
0 1 5 62 4
境界値分析
• 境界値分析の使いどころ
–そこに未確認の境界が存在するとき
–境界にバグが多いことはわかっているので、
可能な限りどこかで1回はテストすべき
–境界だけをテストすればいいわけではない
• 境界を見誤っても気づけるように同値分割を併用したり、
3点の境界値などを使って保険をかけましょう
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 35
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 36
デシジョンテーブル
デシジョンテーブル
• デシジョンテーブルとは
–複数の条件によって決まる動作を表形式で整理する
• カタカナで書くと格好良いけど日本語(JIS X0125)だと『決定表』です。
–複数の条件の組み合わせの不整合や考慮もれなど
バグがありそうなところを狙う設計技法です。
–複雑な論理(ロジック)を網羅的に確認します。
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 37
デシジョンテーブル
• デシジョンテーブルの書式
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 38
#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8
条
件
条件1 Y Y Y Y N N N N
条件2 Y Y N N Y Y N N
条件3 Y N Y N Y N Y N
動
作
動作1 X X X X
動作2 X X X X
動作3 X X X X X
Y:条件が満たされなければならない
N:条件が満たされてはならない
組み合わせる条件を列挙
条件に応じて発生する動作を列挙
条件1が真
かつ 条件2が偽
かつ 条件3が真
の時
動作が動作3になる
デシジョンテーブル
• ところで先ほどの同値分割の例、モヤモヤした方もいたのでは?
–基本は年齢で区分
• (小人)4~11歳、(中人)12~17歳、(大人)18歳~
–12歳と18歳だけ特別対応(同学年のグループ内で差がでないように)
• 12歳・・・小学生は小人、中学生は中人
• 18歳・・・高校生は中人、高校生以外は大人
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 39
0~3歳 4~11歳
12歳
小学生
13~17歳
18歳
高校生
19歳以上
小人 中人 大人
12歳
中学生
18歳非
高校生
デシジョンテーブル
• 2つの条件の組合せを1次元的に扱ってた
–年齢の同値クラス
–在学状況の同値クラス
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 40
0~3歳 4~11歳 12歳 13~17歳 18歳 19歳以上
小学生 中学生 高校生 それ以外
デシジョンテーブル
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 41
#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 … … … …
条
件
0~3歳
4~11歳
12歳
13~17歳
18歳
19歳以上
小学生
中学生
高校生
その他
動
作
小人
中人
大人
不要
まず条件と動作を列挙して
・・・
・・・見にくい
デシジョンテーブル
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 42
#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9
条
件
年齢
0~3歳
4~11歳
12歳
13~17歳
18歳
19歳以上
在学状況
小学生
中学生
高校生
その他
動
作
購入すべき
券種
小人
中人
大人
不要
間違えないためには
見やすさ・美しさも
大事ですよね
デシジョンテーブル
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 43
#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9
条
件
年齢
0~3歳 Y
4~11歳 Y
12歳
13~17歳
18歳
19歳以上
在学状況
小学生 Y
中学生
高校生
その他 Y
動
作
購入すべき
券種
小人 X
中人
大人
不要 X
まず「0~3歳」は、
在学状況「その他」で、
動作は「不要」でしょ
次、「4~11歳」は、
在学状況「小学生」で、
動作は「小人」でしょ
ちょっと待って、
そうじゃないんだ!
#1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9
条
件
年齢
0~3歳 Y
4~11歳 Y
12歳
13~17歳
18歳
19歳以上
在学状況
小学生 Y
中学生
高校生
その他 Y
動
作
購入すべき
券種
小人 X
中人
大人
不要 X
デシジョンテーブル
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 44
思いついた組み合わせで
列を足していく
「足し算」の考え方だと、
思いつかなかった組み合わせ
は漏れる
デシジョンテーブル
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 45
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
条
件
年
齢
0~3歳 Y Y Y Y
4~11歳 Y Y Y Y
12歳 Y Y Y Y
13~17歳 Y Y Y Y
18歳 Y Y Y Y
19歳以上 Y Y Y Y
在
学
状
況
小学生 Y Y Y Y Y Y
中学生 Y Y Y Y Y Y
高校生 Y Y Y Y Y Y
その他 Y Y Y Y Y Y
動
作
購
入
券
種
小人
中人
大人
不要
最初に全ての条件の組み合わせを用意して、
テストできないものを削る「引き算」の考え方
の方が考慮もれを阻止できる
デシジョンテーブル
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 46
4 5 8 9 10 14 15 16 19 20 23 24
条
件
年
齢
0~3歳 Y
4~11歳 Y Y
12歳 Y Y
13~17歳 Y Y Y
18歳 Y Y
19歳以上 Y Y
在
学
状
況
小学生 Y Y
中学生 Y Y
高校生 Y Y Y
その他 Y Y Y Y Y
動
作
購
入
券
種
小人 X X X
中人 X X X X X
大人 X X X
不要 X
ところで「在学状況」は12歳、18歳以外の
場合は購入券種の判定に無関係です
デシジョンテーブル
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 47
4 5 9 10 14 19 20 23
条
件
年
齢
0~3歳 Y
4~11歳 Y
12歳 Y Y
13~17歳 Y
18歳 Y Y
19歳以上 Y
在
学
状
況
小学生 ー ー Y ー ー
中学生 ー ー Y ー ー
高校生 ー ー ー Y ー
その他 ー ー ー Y ー
動
作
購
入
券
種
小人 X X
中人 X X X
大人 X X
不要 X
無関係「-」を明示して
1列にまとめること
ができます
デシジョンテーブル
• デシジョンテーブルの使い方
① 同値分割で条件を洗い出す
② 最初に全ての組み合わせを用意する
③ テストできない組み合わせを削る
④ 動作の決定に無関係な条件をまとめる
• 「削る」「まとめる」は慎重に!
• 本当はテストできるのでは?無関係と言える根拠は?
• ケースを減らしたい気持ちが先行すると失敗するかも
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 48
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 49
状態遷移テスト
状態遷移テスト
• ある状態がイベントに応じて別の状態に遷移する仕様のテスト
–こんなのなら別に使う必要ないかな
–こんなだったら?
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 50
未承認 承認済
承認
未承認
一次
承認
承認
否認差戻し 否認
差戻し再申請
最終
承認
上位承認
否認
承認
S E
S
E
状態遷移テスト
• 何かが起こりそう
–仕様通りに遷移しない、不正な遷移ができる
遷移する経路によって状態が不正になる
といったバグがありそうなところを狙う技法
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 51
未承認
一次
承認
承認
否認差戻し 否認
差戻し再申請
最終
承認
上位承認
否認
承認
S
E
行って、戻って
同じ状態?
ある状態を
スキップ
どの経路から来ても
同じ状態?
状態遷移テスト
• 全ての経路を最低1回はテスト
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 52
未承認
一次
承認
承認
否認差戻し
否認差戻し
再申請
最終
承認
上位承認
否認
承認
S
E
状態遷移テスト
• StartからEndまで一筆書きでたどるシナリオ
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 53
未承認
一次
承認
承認
否認差戻し
否認
差戻し再申請
最終
承認
上位承認
否認
承認
S
E
1
2
3
4
差戻し
状態遷移テスト
• 複数の連続した遷移のパターン(Nスイッチ)
• 未承認から一次承認で1スイッチするパターン
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 54
未承認
一次
承認
承認
否認差戻し
否認
差戻し再申請
最終
承認
上位承認
否認
承認
S
E
差戻し
状態遷移テスト
• 基本的に状態遷移図があれば実施できる
–正しく遷移できるか
–遷移後の状態が正しいか
• 状態遷移図に漏れや誤りがあれば・・・
–状態遷移表を書いて確認しよう
• 状態遷移図からケースを全部抜き出せるか
–機械的な作業なので人力だと面倒だし間違う
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 55
状態遷移テスト
• 状態遷移表
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 56
ID イベント s0 未承認 s1一次承認 s2最終承認 s3差戻し s4否認
e1 承認 s1 一次承認 s2最終承認 N/A N/A N/A
e2 上位承認 s2 最終承認 N/A N/A N/A N/A
e3 差戻し s3 差戻し s3差戻し N/A N/A N/A
e4 否認 s4 否認 s4否認 N/A N/A N/A
e5 再申請 N/A N/A N/A s0未承認 N/A
未承認
一次
承認
承認
否認差戻し 否認
差戻し再申請
最終
承認
上位承認
否認
承認
S
E
「差戻し」の状態で[再申請]を行うと「未承認」状態になる
N/Aはその状態でそのイベントは
適用できないという意味
本当にN/Aで良いのかしっかり吟味!
状態遷移テスト
• 機械的な作業を助けてくれるツール
① astah*(有償版)
• 状態遷移図から状態遷移表を自動で作成
• 状態遷移図・表からパスを抽出
② stateMatrix (無償)
• Nスイッチの遷移パターンを生成するExcelマクロ
• 遷移前状態と遷移後状態の表をもとに自動作成
• ①は高いし②は遷移図をサポートしない
–考え方はシンプル、無いなら作ればいいじゃない
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 57
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 58
ユースケーステスト
ユースケーステスト
• ユースケース(Use Case:使用事例)
–アクターがシステムを利用する一連の手続き
–目的達成に必要なアクターとシステムのやりとり
• アクター
–対象システムの利用者や連携する外部システム
• ユースケーステスト
–アクターがユースケースに沿って目的達成できるか
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 59
ユースケーステスト
• ユースケース図
–チケット予約
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 60
購入者
チケットを
購入する
チケットを
変更する
ユースケーステスト
• ユースケース記述
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 61
ユースケース ケットを購入する
目的 オンラインでチケットを購入したい
事前条件 会員登録し、ログインしていること
基本
フロー
1 購入者は購入情報を入力する
2 システムはお客様情報の入力フォームを表示する
3 購入者はお客様情報を入力する
4 システムはお支払方法の入力フォームを表示する
5 購入者はお支払方法を入力する
6 システムは入力内容の確認画面を表示する
7 購入者は入力内容を確認する
8 システムは購入完了を表示する
事後条件 チケットの購入が完了すること
アクターとシステムによる
一連の対話によって
目的が達成できることを確認
ユースケーステスト
• 使い方は常にひとつ・・・とは限らない
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 62
ユースケース チケットを購入する 代替
基本
フロー
1 購入者は購入情報を入力する ①
2 システムはお客様情報の入力フォームを表示する
・・・・・・
代替
フロー
① 入力した購入情報にエラーがある場合
1. システムは購入情報の入力フォームを再表示する
2. システムはエラーの内容を表示する
→基本フローの1へ進む
使用方法によって基本フローから
分岐するフローは代替フローとして記載する
基本フローのどこから分岐して、どこに合流するのかは大事
ユースケーステスト
• システムが実際に利用される場面を想定し、きちんとゴールまで
たどりつけるかをシミュレーションするのでリアリティーが大事
• 機械的にすべてのパスを出すわけではない
• 連続50回入力間違える、とかは別で確認すべき
• 使いどころ
–システムテストやユーザー受入テストなど
–細かい網羅的な検証が済んでから使うことが多い
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 63
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 64
組合せテスト技法
組合せテスト技法
• たくさんの条件がある場合、全ての組合せをテストするのは
現実的に不可能な場合がある
• 組合せに依存関係はないはずだけど想定外がこわい・・・・
–組合せテスト技法を活用して組合せの数を減らす
• どうやって組合せの数を減らすか
–適当に間引くのではなく偏りなく広い範囲をテストする技法です
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 65
組合せテスト技法
• ペアワイズ(All-pair法)の考え方
–全組合せだと3×3×2=18ケース
–各2項目間の全組合せをマージする
• ①券種×料金区分(3×3)
• ②料金区分×支払方法(3×2)
• ③券種×支払方法(2×3)
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 66
券種
1デーチケット
スターライトチケット
アフター6チケット
料金区分
大人
中人
小人
支払方法
クレジット
代金引換
1 2
3
組合せテスト技法
• 全組合せ18に対して、ペアワイズなら9
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 67
# 券種 料金区分 支払方法
1 1デーチケット 小人 代金引換
2 アフター6チケット 小人 クレジット
3 1デーチケット 大人 クレジット
4 アフター6チケット 中人 代金引換
5 スターライトチケット 中人 クレジット
6 1デーチケット 中人 クレジット
7 スターライトチケット 小人 代金引換
8 アフター6チケット 大人 代金引換
9 スターライトチケット 大人 代金引換
組合せテスト技法
• 禁則
–「シニアチケット」は65歳以上の人が利用可能
• 機械的に組み合わせるとテストできないケースが発生
• 禁則を意識して無駄なく組合わせる必要がある
• PICT,PictMasterなどのツールでは禁則の設定が可能
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 68
券種
1デーチケット
スターライトチケット
アフター6チケット
シニアチケット
料金区分
大人
中人
小人
65歳以上の場合、
料金区分の選択はないので
組合わせられない
組合せテスト技法
• ちなみに量が多いからと言って無暗に組合わせを減らすのはNG
–先ほどの例、「支払い金額が正しいか」を検証したいのなら?
• 「アフター6チケット×小人×代金引換」は登場しない
• 代引き手数料は大丈夫?
• 依存関係の整合性をテストするなら・・・
–テスト可能なボリュームにして全部テストする
• 同値分割などを使って条件の内訳を減らす
• 組合わせる条件を論理に関係するものに絞る
–それも無理なら設計から見直した方がいいかも
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 69
組合せテスト技法
• その他の組合せテスト技法
–直交表(実験計画法)
• 2項目間の全組合せが同一回数存在する
• ペアワイズ(All-pair法)より偏りが少ない
–クラシフィケーション・ツリー法
• 組合わせる項目をツリー状に展開
• グラフィカルに組合せを表現
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 70
購入
区分
大人 中人
支払
クレカ 代引小人
#1
#2
#3
組合せテスト技法
• 使いどころ
–出荷後のバグ修正が困難だったり影響が非常に大きい製品の場合
• “想定外”が許されない場合は、可能な限り事前に
想定外を狙ってテストすべき
–先ほどのチケット購入のユースケーステストのように
詳細な入力値が任意の場合
• 同じ種類のチケットばかりでなく、どうせならいろんな組合せでテストした方が
有意義
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 71
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 72
ドメイン分析
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• 「x≦5の場合True」という仕様の場合、
境界値分析ならx=5,6をテストしますね
• 「x≦5かつy<8の場合True」なら?
• ドメイン分析では、複数の条件が掛け合わさった場合の境界値
をテストします
• 境界値というバグがありそうな箇所を狙うテスト設計技法です
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 73
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• 「x≦5かつy<8の場合True」
• x、yともに0以上の整数とします
• ドメインの赤枠線(境界)をテストしていきます
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 74
x
y
5 6
x
7
8
0-1
0
-1
xの境界値 yの境界値
x
8
6
7
50-1
-1
xとyのドメイン
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• 手順
–条件毎に同値分割してIN/OUTを見つける
–条件毎に境界値分析してon/offを見つける
–ドメイン分析テストマトリクスで組み合わせる
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 75
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• 条件毎に同値分割してIN/OUTを見つける
–「x≦5かつy<8の場合True」
• x、yともに0以上の整数とします
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 76
x<0
OUT
0≦x≦5
IN
5<x
OUT
y<0
OUT
0≦y<8
IN
8≦y
OUT
有効同値クラス
無効同値クラス
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• 条件毎に境界値分析してon/offを見つける
–「x≦5かつy<8の場合True」
• x、yともに0以上の整数とします
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 77
5 60-1
x
on
off
7 80-1
y
on
off
仕様上に表れた
境界値が on
境界を挟んだ
反対側が off
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• ドメイン分析テストマトリクスで組み合わせる
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 78
条件 #1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8
0≦x On 0
Off -1
IN
x≦5 On 5
Off 6
IN
0≦y On 0
Off -1
IN
y<8 On 8
Off 7
IN
期待結果
境界値分析でみつけた4つの条件を並べる
条件毎にon/off、INの3行を配置
1列(ケース)に1つの境界値(on/off)を
含むように値を設定する
【条件4つ × on/off2通り =8列必要】
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• ドメイン分析テストマトリクスで組み合わせる
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 79
条件 #1 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8
0≦x On 0
Off -1
IN - - 1 2 3 4
x≦5 On 5
Off 6
IN - - 1 2 3 4
0≦y On 0
Off -1
IN 6 5 4 3 - -
y<8 On 8
Off 7
IN 6 5 4 3 - -
期待結果 True False True False True False False True
xの境界値をテストする時
yの値はIN値を設定
yの境界値をテストする時
xの値はIN値を設定
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• 1回のチケット購入で以下を全て満たす場合送料、代引き手
数料は無料です
–大人2枚以上
–大人以外(中人・小人)1枚以上
–1回で購入できるチケットは合計8枚まで
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 80
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• 2枚≦大人
• 1枚≦大人以外
• 大人+大人以外≦8枚
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 81
大人
9
9
8
8210
1 IN
大
人
以
外
条件 値
大人 On 2
Off 1
IN 2~8
大人以外 On 1
Off 0
IN 1~8
大人+以外 On 8
Off 9
IN 1~8
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• 3つの境界線のon/offで6ケース
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 82
条件 値 #1 #2 #3 #4 #5 #6
大人 On 2 2
Off 1 1
IN 2~8 6 4 3 6
大人以外 On 1 1
Off 0 0
IN 1~8 3 5 5 3
大人+以
外
On 8 8
Off 9 9
IN 1~8 5 6 7 4
期待結果 無料 有料 無料 有料 無料 エラー
当日資料には
掲載なし
ドメイン分析
• ドメイン分析の使いどころ
–複数のAND条件で境界値が決まる場合
– OR条件の場合は分割して個別に確認できる場合が多い
• ポイント
–各境界についてon/offを1つずつ確認
– 複数のoffを一度に確認するとバグが隠ぺいされる
– 複数のonを一度に確認するとどの境界が問題か判別不能
–グラフは必須ではありません
– x,yの二次元なら容易だが、三次元以上になると大変
2017/6/17 WACATE 2017 Summer 83
当日資料には
掲載なし

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テスト設計技法の適用・・・その前に

Editor's Notes

  1. IEEE Standard Classification for Software Anomalies Defect An imperfection or deficiency in a work product where that work product does not meet its requirements or specifications and needs to be either repaired or replaced. 作業成果物がその要件または仕様を満たさず、修理または交換する必要がある作業成果物の不完全または不足。 Fault A manifestation of an error in software. ソフトウェアにおけるエラーの現れ。 Failure Termination of the ability of a product to perform a required function or its inability to perform within previously specified limits. 製品が要求された機能を果たす能力、または以前に特定された限度内で実行する能力の欠如。 An event in which a system or system component does not perform a required function within specified limits. システムまたはシステムコンポーネントが指定された制限内で必要な機能を実行しないイベント。 Problem Difficulty or uncertainty experienced by one or more persons, resulting from an unsatisfactory encounter with a system in use. 使用中のシステムとの不満足な遭遇の結果、1人または複数の人が経験する困難または不確実性。 A negative situation to overcome. 克服すべき否定的な状況。
  2. 無限に存在する値の中からたった数個しかテストしなくて大丈夫なの? テストケースがスッカスカで、絶対バグを見逃してそうなんですが・・・ 会社で「同値分割だとこれが正しいんです!」って言ったら上司に怒られそう・・・