提言書に盛り込むべき事項として、各委員が提出したペーパーからまとめられた委員会資料。現状・背景分析や、その施策を採るべき理由等が整い、「提言」の名に値する意見が、どの程度あるか... 私、小泉一真委員からの提言は次のとおり。 1.「着地型商品の開発・販売推進を、実効あるものとする体制の構築」:委員会視察では田辺市の着地型商品開発と販売の成功事例を見聞した。それに比較すると、長野観光コンベンションビューローからの聴取調査では、取組と成果について具体的な回答が得られなかった。長野市観光の鮮度維持と差別化のためには、観光資源の掘り起しから商品化、また旅行業者への素材提供まで、一貫したシステムの構築が急務である。そのためには中長期的視野からノウハウ及び関係者との信頼関係を蓄積した同ビューロー職員の育成・登用が必要と思われる。 また着地型観光に欠かせない人的資源である市民観光ボランティアの掘起こしと育成についても、同様に中長期的視野から計画的に推進する必要がある。 田辺市の事例では、着地型商品の販売事業を自前のサイトから効果的に実施している。長野市においても、効果的なインターネットによる情報発信の強化充実が必要である。またインターネット上のサービスは、日進月歩であることから、継続的に研究していく必要がある。 2.「観光プロモーション協定の充実・強化」:本市は、金沢市等と観光プロモーション協定を締結しているが、実態はポスター・広報誌等の相互掲載にとどまる。また北陸新幹線停車駅都市観光推進会議の取組も、共同プロモーション実施がその主な目的となっている。これらの取組みは一定の評価をできるものではあるが、平成27年の新幹線延伸後には沿線の広域観光の取り組みがさらに重要となることは言うまでもなく、手を組める地域とはより密接に連携する必要がある。「長野市観光動向調査」等では、延伸後のエリア別旅行意向のデータ等もあり、このうち一定以上の水準の都市が互いに連携することは、意義あることと思われる。 例えば、関係部署・団体間の定例的な情報・意見交換、広域的な観光モデルルートの設定と周知及び広域的な観光商品の共同開発等が考えられる。 ちなみに、委員長等の役職者氏名は次のとおり。 委員長:寺澤和男 副委員長:宮崎治夫 前委員長:三井経光 前副委員長:近藤満里