INTEROP Tokyo 2015 C2-6 クラウド時代の運用技術と運用ビジネス最新動向 / The Technology and Business of Cloud-based Operations ＜チェア＞ 伊勢　幸一 テコラス（株） テコラス技術研究所 CTA　所長 ＜スピーカー＞ 馬場　俊彰 （株）ハートビーツ 取締役　技術統括責任者 廣瀬　一海 アイレット（株） シニアソリューションアーキテクト ---- 最初に「クラウドサービスが活用できないか？」を検討するクラウドファースト志向が、情報基盤の設計に多く取り入れられるようになりました。しかし、一般的にクラウドサービス事業者は、「コンポーネントのデザインパターン」や「運用ガイドライン」を提供してはいますが、「実際のシステム構築」や「運用作業」を請負う事はしません。また、従来おもにオンプレミスの情報基盤を提供してきたメーカーやSIerは、「自社取り扱い製品による構築運用保守」はサポートしますが、「他社のパブリッククラウドサービス上でのシステム構築や運用保守」を請負う体制は整備されていません。今、構築や運用において、「クラウド利用者」と「提供者」間の隙間を埋める『クラウドインテグレータ(CI)』の存在が注目されています。CIは「クラウドリソースを最適化してシステムを構築」する役割だけではなく、「顧客の利用状態に伴うチューニング」「拡張や機能追加などの運用」までも実施しています。クラウドサービスを情報基盤とし、その構築運用を提供するこうしたビジネスは、ますます拡大する方向にあります。このセッションでは、クラウドのコンサルティング・システム開発・運用・保守において、国内最高クラスの知見を有する事業者とともに、様々なクラウドサービスを基盤とした実際のシステム構築と運用から得たノウハウやビジネスに基づいて、最新の動向を議論します。

1. クラウド時代の運用技術と運用ビジネスの最新動向
Interop Conference 2015
Kazumi HIROSE
廣瀬 一海
アイレット株式会社
クラウドパック事業部
シニアソリューションアーキテクト

2. 自己紹介
2
(社)日本医師会総合政策研究機構 客員研究員、その後、医療、
介護、自治体向けのシステム開発を経験、(株)pnop CTOを経て、
昨年よりアイレット(株)に在籍、PC歴は26年、プログラマ、ク
ラウドコンサルタント、サーバ・インフラエンジニア、分散ク
ラスタ、研究開発など
AWS,Azureは黎明期から触れており、Azureを用いたコンテス
ト「インストールマニアックス」での優勝なども経験、全国各
地への登壇活動やMSDNやオンライン媒体での執筆、JAZUGな
どのユーザー会活動も積極的に行っています
廣瀬 一海 (ひろせかずみ)
http://www.facebook.com/deployprinse
アイレット株式会社 クラウドパック事業部
シニアソリューションアーキテクト
Microsoft MVP for Azure
2012 / 2013 / 2014~

3. cloudpackとは
クラウドインテグレーターであり、500社以上の導入実績を誇る、クラウ
ドの運用・保守を行うフルマネージドホスティングサービス
3

4. 日頃の仕事
 クラウド専業インテグレーター
– WEB,ソーシャルゲーム、最近はエンプラ急増
 レイヤー：L3より上がほぼすべて
– オンプレ->クラウド連携などで現場での機器設置なども
 フェーズ：コンサルティング、設計、構築、運用
 ソフトウェア：OSS中心だが、最近はプロプラ製品も多い
 主業務
– 設計、提案、営業、プリセールスなど何でも
4

5. クラウドファースト
クラウドファーストの現場から
5

6. クラウドファーストは現実
 成熟し十分使えるインフラになった
– 一般的なワークロードを集約、気楽なレンタルDCに
 現実的な解決策やメリットとなる規模の達成
– リージョン整備、ディザスタ、ノウハウの蓄積
6

7. クラウドファーストは現実
 既にクラウド利用顧客である事が多い
– スピード感、機会コスト獲得、調達時間によるコスト損失回避、
容易な撤退、柔軟なインフラ設計などのメリットを経験
 クラウド本来の特性を理解した利用手法の確立
– SOA的にマネージドサービスの積極的な自社システム組み込み
– PaaSや積極的インフラ自動展開、人件費の削減は今から
7

8. クラウドは安い？
 クラウドに適した設計なら結果的に安くできる
– 埋没コストの改善
– 柔軟な設計による、運用コストの改善
– 自動化による展開コストと人件費の削減
– 柔軟な需給調整によるサイジング
– 機会コストの増大
– 停止による削減
8

9. クラウド“ファースト”？
 実の敵は、今までの古い「ルール」や「設計」と「アプリ」と「ライセンス」
– OSパッチしないサーバ
– フェイルーオーバなんて考えていない設計
– スケールアウト前提では無い設計
– そもそもクラウドに適していないアプリケーション
– 残念な単一障害点上等！設計
– コスト最適化の壁を阻む性能至上主義
– 独自自社運用の現実と監視運用ルール
– サーバを停止の「意味不明な恐怖」
– 隅から隅までバックアップしないと怖い
– スナップショットが信じられない
9

10. 我々に起きている変化
 クラウドをきっかけに、市場から実は「垂直統合と再編」「事業モデルの変化」を
迫られている
– コンサルから一気通貫じゃないと自動化までは無理？
– 開発・コンサル・インフラ・MSP
 人件費主体ビジネスモデルからの脱却
– 顧客サービス重視、バックマージンモデル、クラウド仕入れモデル（パートナーモデル）
 「ロックイン」される恐怖
– データでは無く、事業がロックインされる
 付帯サービスによる事業モデル
– クラウド+MSP
– ミドルウェア+クラウド
– セキュリティ+クラウド
10