SlideShare a Scribd company logo
1 of 14
熱性痙攣(けいれん)
unit 10 :小児・女性 - ③/6
case Q:小児 突然 痙攣 発作+高熱 (+脱水症所見)
比較的元気 発作救急車到着前に治まる
←上気道感染からの (粘膜疹)
A. 熱性痙攣←突発性発疹症 herpes6.7
参考文献
2015 7/16
Group 10
08211011 河内 健二
痙攣(けいれん)とは
表現 用語 整理一般的:ひきつける ひきつる つる=医学的:痙攣 痙→(ひき)つる 小 攣→かがまる(屈まる) 大
とは⇒不随意かつ急激な筋肉の収縮が続く発作
全身=てんかん性痙攣 convulsion 強直 間代
局所 spasm 顔面 眼瞼
cramp こむら返り
「てんかん」自体⇒脳波の異常
AIUEOTIPSの中でも
普通若年 随伴症状なし 意識消失発作⇒痙攣 :中枢神経 自体 意識すこしずつ戻ってくる
と 失神 : 脳幹血流 「脳貧血」→ 神経 意識すぐ戻ってくる
失神⇒筋脱力
「発作」とは・・・その症状が突発して間も無くおさまること
・症状の表現 項目 (全身 てんかん性痙攣)
①突然
②体→硬くして
③手足→ピクピク ブルブル(あるいはガタガタ)震わせ
④眼球→上方を向いて白目となり
⑤意識→なくなり
⑥呼吸→荒く不規則になる (チアノーゼ)
熱性痙攣とは Ⅰ定義
• 痙攣
38度以上の高熱に伴って、
• 6歳未満の乳幼児期に起こる発作性疾患で、
• 中枢神経感染症、代謝異常、その他発作の
原因となる明らかな疾患がないもの
熱性痙攣とは Ⅱ疫学
• 子どもの10%が熱性痙攣を経験
• 小児科当直のcommon
• 男女差なし
• 1~2歳が発症のピーク でうち80%が集中
• 75%は2回以内で何もなく?終了
• 血縁者に既往あれば起こしやすい傾向あり
熱性けいれん 大別2種
熱性痙攣 重症度別 経過
●単純型熱性けいれん
全身のふるえ(全般発作と呼ばれます)
続くのは15分未満
●複雑型熱性けいれん
全身のふるえが15分以上続く
体の片側だけがふるえたり(部分発作と呼ばれる)
24時間以内に発作が2回以上起こるもの
⇒複雑型熱性けいれんが起こる小児は、わずかですが
後年にてんかん発作を起こしやすくなる!
熱性けいれんの原因
• 熱性けいれんのメカニズムは、実はまだよくわ
かっていない
イメージ↓
• 子どもの脳が急速発達成熟中 未熟中なため
• 脳 神経 回路の電気絶縁 抑制 うまくいかず
• 熱の何らかによって 変性?⇒ 電気信号ショート
予定外低抵抗回路 大量集中加速暴走
熱性けいれんへの基本的な対応
• 突然自分の子供が死ぬかもと思う
• ⇒あと数分で何事もなったかのように治るかもしれないけど
• 電話してOK
• 救急隊に判断を仰ごう!
•
<基本的な対応>
● チアノーゼ、呼吸抑制、意識消失があってもあわてず、おちつくこと。
● 衣服をゆるくし、特に首のまわりをゆるくし、頭部を少しそり気味にして呼吸を楽にする。
● 頭部を躯幹よりやや低くし、横臥位にして顔を横に向け、吐いた物が気道に入らな
いようにする。
● 吐物、分泌物が口のまわり、鼻孔にたまっていたら、ガーゼで拭き取る。
● 歯を食いしばっている時でも、口の中に物は入れない。
● 体温を測定し、発作の長さ(持続時間)と性状(左右差、眼球偏位など)を観察記録する。
● 口からくすり、飲み物を与えない。
● もとにもどるまで必ずそばにいる。
● 抱っこなどで激しくゆすったり、大声で呼びかけたりして、大きな刺激を与えない。
● クーリングを施し、医師に指示されている場合には、薬剤を使用する。
緊急で医師の受診が必要なけいれん
• 「熱性けいれん指導ガイドライン」によると、発熱時のけいれんの中でも以下の場合は、良性の熱
性けいれんではない可能性があるため、⇒複雑性熱性けいれん
• すぐに受診が必要とされています。
• 発作が10分以上続く場合 ※
• 短い間隔で繰り返し発作が起こり、この間意識障害が続くとき
• 身体の一部の発作、または全身性であるが部分優位性のある発作(部分発作をさす)
• 初回発作(特に1歳未満の場合)
• 発熱と発作に加え他の神経症状 [遷延性意識障害(重度の昏睡状態のこと)、麻痺など]を伴う時
• けいれんの前後に頭痛や嘔吐、意識障害を伴う場合
• けいれんが左右非対称な場合
• けいれん後に麻痺が見られる場合
• 37℃台で痙攣した場合
• ※ただし、一般の家庭内で自分の子どもを看る場合と違い、病児保育や保育の現場ではリスク管
理の観点からも考える必要があります。そのため、熱性けいれんが「3分」あるいは「5分」持続す
る場合で、単純型だと思われても、受診(状況に応じて救急搬送)することが必要です。認定病児
保育スペシャリスト試験公式テキストでも、「けいれんが3分以上続く場合や2回以上繰り返すよう
なら病院を受診」としています。
• また、保育所における感染症対策ガイドラインでは、「けいれんが5分以上治まらないとき」は至急
受診、としています。
熱性痙攣 治療
• 痙攣を起こすこと自体が脳にダメージを与えると考えて、可能な限
り発作を予防しようとする 立場では抗てんかん薬を使うこともあ
るがその場合副作用あり
• 現行の基本は高熱発熱の予防。
• 発熱(37.5-38.0度)が見られたら痙攣予防坐薬ダイアップ(成分
名:ジアゼパム)を投与する。
• 解熱剤は入れても入れなくても痙攣の発症率に影響しない。
• ダイアップの投与は通常8時間開けて2回で、繰り返し投与により
有効血中濃度が長時間に渡り保たれる(2回目投与後、24時間前
後)。
• 1回のみの発症ではその後起こさない可能性が高いので2、3回発
症した場合のみ使用開始することが多い。
一般人 子供にかかわる人あ
• 10%の親 家庭に起こる生涯忘れえぬ子供
の事件 記憶

More Related Content

What's hot

リンパ節腫脹 パート2 問診診断
リンパ節腫脹 パート2 問診診断リンパ節腫脹 パート2 問診診断
リンパ節腫脹 パート2 問診診断NEURALGPNETWORK
 
第8回 「熱傷」
第8回 「熱傷」第8回 「熱傷」
第8回 「熱傷」清水 真人
 
語呂で覚える 緊急気道管理
語呂で覚える 緊急気道管理語呂で覚える 緊急気道管理
語呂で覚える 緊急気道管理清水 真人
 
第7回 「眼科救急」
第7回 「眼科救急」第7回 「眼科救急」
第7回 「眼科救急」清水 真人
 
カテコラミン類 基本の『き』
カテコラミン類 基本の『き』カテコラミン類 基本の『き』
カテコラミン類 基本の『き』Kuniaki Sano
 
ショックについて
ショックについてショックについて
ショックについてhiroo shiojiri
 
初期研修医のための学会スライドのキホン
初期研修医のための学会スライドのキホン初期研修医のための学会スライドのキホン
初期研修医のための学会スライドのキホンk-kajiwara
 
災害医療に役立つ標語集
災害医療に役立つ標語集災害医療に役立つ標語集
災害医療に役立つ標語集Yuichi Kuroki
 
急変前徴候への対応トレーニングの経験を活かしたRRS構築の一案
急変前徴候への対応トレーニングの経験を活かしたRRS構築の一案急変前徴候への対応トレーニングの経験を活かしたRRS構築の一案
急変前徴候への対応トレーニングの経験を活かしたRRS構築の一案えみ子 浅香
 
Evernote, feedlyで簡単知識整理術!
Evernote, feedlyで簡単知識整理術!Evernote, feedlyで簡単知識整理術!
Evernote, feedlyで簡単知識整理術!清水 真人
 
症候別レクチャー:腹痛
症候別レクチャー:腹痛症候別レクチャー:腹痛
症候別レクチャー:腹痛小滝 和也
 
熱傷についての基礎知識
熱傷についての基礎知識熱傷についての基礎知識
熱傷についての基礎知識Yuichi Kuroki
 
嘔気嘔吐 鑑別診断 パート1
嘔気嘔吐 鑑別診断 パート1嘔気嘔吐 鑑別診断 パート1
嘔気嘔吐 鑑別診断 パート1NEURALGPNETWORK
 
Severe ARDSの初期治療
Severe ARDSの初期治療Severe ARDSの初期治療
Severe ARDSの初期治療清水 真人
 
熱傷勉強会(看護師向け)
熱傷勉強会(看護師向け)熱傷勉強会(看護師向け)
熱傷勉強会(看護師向け)Yuichi Kuroki
 
めまい パート1 鑑別
めまい パート1 鑑別めまい パート1 鑑別
めまい パート1 鑑別NEURALGPNETWORK
 

What's hot (20)

熱中症
熱中症熱中症
熱中症
 
リンパ節腫脹 パート2 問診診断
リンパ節腫脹 パート2 問診診断リンパ節腫脹 パート2 問診診断
リンパ節腫脹 パート2 問診診断
 
第8回 「熱傷」
第8回 「熱傷」第8回 「熱傷」
第8回 「熱傷」
 
肺塞栓症
肺塞栓症肺塞栓症
肺塞栓症
 
語呂で覚える 緊急気道管理
語呂で覚える 緊急気道管理語呂で覚える 緊急気道管理
語呂で覚える 緊急気道管理
 
第7回 「眼科救急」
第7回 「眼科救急」第7回 「眼科救急」
第7回 「眼科救急」
 
カテコラミン類 基本の『き』
カテコラミン類 基本の『き』カテコラミン類 基本の『き』
カテコラミン類 基本の『き』
 
Whipple病
Whipple病Whipple病
Whipple病
 
臨床推論3 アッペの数字
臨床推論3 アッペの数字臨床推論3 アッペの数字
臨床推論3 アッペの数字
 
ショックについて
ショックについてショックについて
ショックについて
 
初期研修医のための学会スライドのキホン
初期研修医のための学会スライドのキホン初期研修医のための学会スライドのキホン
初期研修医のための学会スライドのキホン
 
災害医療に役立つ標語集
災害医療に役立つ標語集災害医療に役立つ標語集
災害医療に役立つ標語集
 
急変前徴候への対応トレーニングの経験を活かしたRRS構築の一案
急変前徴候への対応トレーニングの経験を活かしたRRS構築の一案急変前徴候への対応トレーニングの経験を活かしたRRS構築の一案
急変前徴候への対応トレーニングの経験を活かしたRRS構築の一案
 
Evernote, feedlyで簡単知識整理術!
Evernote, feedlyで簡単知識整理術!Evernote, feedlyで簡単知識整理術!
Evernote, feedlyで簡単知識整理術!
 
症候別レクチャー:腹痛
症候別レクチャー:腹痛症候別レクチャー:腹痛
症候別レクチャー:腹痛
 
熱傷についての基礎知識
熱傷についての基礎知識熱傷についての基礎知識
熱傷についての基礎知識
 
嘔気嘔吐 鑑別診断 パート1
嘔気嘔吐 鑑別診断 パート1嘔気嘔吐 鑑別診断 パート1
嘔気嘔吐 鑑別診断 パート1
 
Severe ARDSの初期治療
Severe ARDSの初期治療Severe ARDSの初期治療
Severe ARDSの初期治療
 
熱傷勉強会(看護師向け)
熱傷勉強会(看護師向け)熱傷勉強会(看護師向け)
熱傷勉強会(看護師向け)
 
めまい パート1 鑑別
めまい パート1 鑑別めまい パート1 鑑別
めまい パート1 鑑別
 

More from Kenji Kawanai

小児 熱性けいれん
小児 熱性けいれん小児 熱性けいれん
小児 熱性けいれんKenji Kawanai
 
子宮頸がん 組織診 細胞診
子宮頸がん 組織診 細胞診子宮頸がん 組織診 細胞診
子宮頸がん 組織診 細胞診Kenji Kawanai
 
4-5.5 意識障害
4-5.5  意識障害4-5.5  意識障害
4-5.5 意識障害Kenji Kawanai
 
4-4・5 人工心肺 iabp
4-4・5 人工心肺 iabp4-4・5 人工心肺 iabp
4-4・5 人工心肺 iabpKenji Kawanai
 
4-3・5 循環器における物理系利用 As(大動脈弁狭窄症)で息切れ 失神
4-3・5 循環器における物理系利用 As(大動脈弁狭窄症)で息切れ 失神4-3・5 循環器における物理系利用 As(大動脈弁狭窄症)で息切れ 失神
4-3・5 循環器における物理系利用 As(大動脈弁狭窄症)で息切れ 失神Kenji Kawanai
 
4-2・5 冠動脈造影
4-2・5 冠動脈造影4-2・5 冠動脈造影
4-2・5 冠動脈造影Kenji Kawanai
 
4-1・5心房細動 動悸 高血圧 左室肥大
4-1・5心房細動 動悸 高血圧 左室肥大4-1・5心房細動 動悸 高血圧 左室肥大
4-1・5心房細動 動悸 高血圧 左室肥大Kenji Kawanai
 
4.4肺癌の検査生検サンプル気管支検鏡のリスク
4.4肺癌の検査生検サンプル気管支検鏡のリスク4.4肺癌の検査生検サンプル気管支検鏡のリスク
4.4肺癌の検査生検サンプル気管支検鏡のリスクKenji Kawanai
 
3.4自宅で行う酸素療法非侵襲的 マスク換気
3.4自宅で行う酸素療法非侵襲的 マスク換気3.4自宅で行う酸素療法非侵襲的 マスク換気
3.4自宅で行う酸素療法非侵襲的 マスク換気Kenji Kawanai
 
2.4肺の過膨張の機序樽状変形
2.4肺の過膨張の機序樽状変形2.4肺の過膨張の機序樽状変形
2.4肺の過膨張の機序樽状変形Kenji Kawanai
 
1.4胸部写真のパターン.
1.4胸部写真のパターン.1.4胸部写真のパターン.
1.4胸部写真のパターン.Kenji Kawanai
 
5.5胆石による膵臓への影響
5.5胆石による膵臓への影響5.5胆石による膵臓への影響
5.5胆石による膵臓への影響Kenji Kawanai
 

More from Kenji Kawanai (20)

受動喫煙
受動喫煙受動喫煙
受動喫煙
 
禁煙指導
禁煙指導禁煙指導
禁煙指導
 
産休
産休産休
産休
 
自閉症
自閉症自閉症
自閉症
 
小児 熱性けいれん
小児 熱性けいれん小児 熱性けいれん
小児 熱性けいれん
 
不妊の原因
不妊の原因不妊の原因
不妊の原因
 
子宮頸がん
子宮頸がん子宮頸がん
子宮頸がん
 
自閉症
自閉症自閉症
自閉症
 
不妊の原因
不妊の原因不妊の原因
不妊の原因
 
子宮頸がん 組織診 細胞診
子宮頸がん 組織診 細胞診子宮頸がん 組織診 細胞診
子宮頸がん 組織診 細胞診
 
4-5.5 意識障害
4-5.5  意識障害4-5.5  意識障害
4-5.5 意識障害
 
4-4・5 人工心肺 iabp
4-4・5 人工心肺 iabp4-4・5 人工心肺 iabp
4-4・5 人工心肺 iabp
 
4-3・5 循環器における物理系利用 As(大動脈弁狭窄症)で息切れ 失神
4-3・5 循環器における物理系利用 As(大動脈弁狭窄症)で息切れ 失神4-3・5 循環器における物理系利用 As(大動脈弁狭窄症)で息切れ 失神
4-3・5 循環器における物理系利用 As(大動脈弁狭窄症)で息切れ 失神
 
4-2・5 冠動脈造影
4-2・5 冠動脈造影4-2・5 冠動脈造影
4-2・5 冠動脈造影
 
4-1・5心房細動 動悸 高血圧 左室肥大
4-1・5心房細動 動悸 高血圧 左室肥大4-1・5心房細動 動悸 高血圧 左室肥大
4-1・5心房細動 動悸 高血圧 左室肥大
 
4.4肺癌の検査生検サンプル気管支検鏡のリスク
4.4肺癌の検査生検サンプル気管支検鏡のリスク4.4肺癌の検査生検サンプル気管支検鏡のリスク
4.4肺癌の検査生検サンプル気管支検鏡のリスク
 
3.4自宅で行う酸素療法非侵襲的 マスク換気
3.4自宅で行う酸素療法非侵襲的 マスク換気3.4自宅で行う酸素療法非侵襲的 マスク換気
3.4自宅で行う酸素療法非侵襲的 マスク換気
 
2.4肺の過膨張の機序樽状変形
2.4肺の過膨張の機序樽状変形2.4肺の過膨張の機序樽状変形
2.4肺の過膨張の機序樽状変形
 
1.4胸部写真のパターン.
1.4胸部写真のパターン.1.4胸部写真のパターン.
1.4胸部写真のパターン.
 
5.5胆石による膵臓への影響
5.5胆石による膵臓への影響5.5胆石による膵臓への影響
5.5胆石による膵臓への影響
 

小児 熱性けいれん