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トラブル対応、
その時あなたがすることは?
かめがわ かずし(@kkamegawa)
2015 MVP Community Camp 大阪 (2015/1/31)
自己紹介
亀川 和史(かめがわ かずし) / 会社員
Twitter:@kkamegawa
Facebook:https://www.facebook.com/kkamegawa/
Microsoft MVP for Visual Studio ALM(2012/7∼)
@IT さんでちょこちょこ書かせていただいていま
す。
現在:アプリの運用監視サービスとは?
New Relic vs. Application Insights
http://www.atmarkit.co.jp/ait/subtop/features/dotnet/app/
opsmonitor_index.html
はじめてのTeam Foundation Server 現在発売中
http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/4046.
html
ALMってなに?
開発プロセ
ス
デバッグ
チューニン
グ
デリバリ
要は開発ライフサイクル全部
Agenda
トラブルとは
切り分け方法について
トラブル原因調査
おまけ?
トラブルで思いつくもの
予告されずやってくる
忙しい時にやってくる
お金になる(こともある?)
難しい or 簡単?
え、なんでそんな現象が?
ああ、それはね…
トラブル対応で必要なものいろいろ
基礎知識
まずないと何が起きているか分析もできない
論理的に考える力
やみくもに探しても原因はわからない
各種ツール
調査を助けてくれる
Internet
なかった時代のことは思い出したくもない…
診断を付ける
トラブル対応は医者の診察に似ている
「どこか悪いんだけど」という患者に対して判定する
あらゆるデータを収集
データから検討
確定
医者の中でも病理専門医が近い
あと一つ重要なもの
丸投げできる先
丸投げするときの注意点
中途半端に情報を省略して投げない
相手はあなたの環境を知らない
以心伝心なんてものはない
主観を挟まない(客観的に観測された事実のみ伝える)
相手が指定するツールを使う
たいてい必要な情報が自動的に取得される
第三者のプライバシーにかかわる情報は送らないように
トラブルが起きる場所
起きる場所はいっぱいある
クライアント
回線
ルータ
ロードバランサー
Webサーバ
データベースサーバ
構成を増やせば増やすだけ起きる確率が上がる
(情報処理技術者試験に出てくるあれと同じ)
しかし、適切に増やせばトラブルが起きても影響が少なくなる
一か所で全部だめという単一障害点を作らない(でも難しい)
原因も様々(信じられない原因もある)
トラブルはどこで起きるかわからない
IaaS
Server
Directory
Server
Web ServerDatabase
Server
Physical
Server
Router
Devices
Frontend Backend
単純な構築
Web Server
Database
Server
Webサーバを二重化
Web Server
Database
Server
Web Server
Databaseを二重化
Web Server
Database
Server
Web Server
Database
Server
接続先を二重化
Web Server
Database
Server
Web Server
Database
Server
これで安心?
そうはいっても
完全に二系統にするとお金が…
ライセンス
機材
一日に一時間しか使われないサイトでここまでやる?
稼働率を99.9%から99.99%にするのではコストが合わないことも
ある
設定が複雑になり、異常時に設定ミスで障害を起こす
どこであきらめるか決める
トラブル発生時…何する?
トラブルが
発生した時にすること
サービスの回復
原因調査
vs
Case by Caseだけど
やはり現状回復優先
もっともいいのは障害が起きてもユーザーが気づかな
いこと
後からゆっくり調査するためにも最初にツールを入れ
ておこう
あとから入れるとなると、調整がいろいろややこしい
(そのツールに副作用ないとか説明が面倒)
後から調査できるように普段の行いが大切
原因調査
事後デバッグとか
事後デバッグ - Windows
ログ
イベントビューア
 Event Tracing for Windows(ETW)
パフォーマンスモニタ
アプリケーション独自ログ
Sysinternalsのツール
https://technet.microsoft.com/ja-jp/sysinternals
日本語書籍 ISBN : 4822294641
運用監視ツールでの取得(一例)
System Center Operations Manager
New Relic
Application Insights
Zabbix
デバッグというけれど
ターゲットがx64とx86で使うツールが違う場合がある
.NET Frameworkアプリケーションは少なくとも3種類
AnyCPU(実行環境でx64/x86かかわる)
x86
x64
古い人はdumpbin /headersコマンドで
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corflagsかタスクマネージャで見る
x86とx64でのデバッグ調査方法違い
デバッグ 32bit OS上 64bit OSでの 32bitプロセス
(WOW64)
64bit OSでの64bitプロセス
その場でデバッグ 32bit WinDbg 32bit WinDbg 64bit WinDbg
ハングしたプロセ
スのダンプ
ProcDump -r
DebugDiag
32bit WinDbg
ProcDump -r
DebugDiag
32bit WinDbg
タスクマネージャは使わな
い
ProcDump -r
DebugDiag
64bit WinDbg
クラッシュダンプ
作成
ProcDump -e
DebugDiag(x86)
ProcDump -e
DebugDiag(x64)
ProcDump -e
DebugDiag(x64)
ネイティブコード
のみのダンプ解析
なんでも可
可能な限りター
ゲットとあわせる
左に同じ 左に同じ
マネージドコード
のみのダンプ解析
32bitデバッガで
32bit版のSOSもし
くはPSSCORを使
う
32bitデバッガで32bit版の
SOSもしくはPSSCORを使う
64bitデバッガで64bit版の
SOSもしくはPSSCORを使う
Global Flag
(デバッグに役立つ
OSフラグ設定)
x86版Gflags.exeを
使う
x86版Gflags.exeを使う x64版Gflags.exeを使う
※:ProcDumpはsysinternalsに含まれる
https://technet.microsoft.com/ja-jp/sysinternals/dd996900.aspx
事後デバッグ - .NET Framework
ダンプ解析(無料)
WinDbg
Windows SDKに含まれる
https://msdn.microsoft.com/ja-
jp/windows/desktop/aa904949.aspx
WinDbg + SOS拡張
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/bb190764.aspx
WinDbg + psscor2
http://blogs.msdn.com/b/d99/archive/2010/03/31/9988006.aspx
WinDbg + netext
http://netext.codeplex.com/
ダンプ解析(有料)
Visual Studio Ultimate(マネージドコードのみ)
※:バージョンごとに強化されています
SOS拡張使うときの注意点
Visual Studio 2013でも使えるが、イミディエイトウィン
ドウでは使用不可
使用するWinDbgに注意
32bit環境(WOW64含む)で発生した場合はx86版WinDbg
64bit環境で発生した場合はx64版WinDbg
解析するダンプファイルが作成された環境にインス
トールされている.NET Frameworkと解析する環境
の.NET Frameworkのパッチレベルまで合わせないとNG
確認方法
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/bb822049.aspx
実行情報を記録&再生するIntelliTrace
Visual Studio 2010以降のUltimateエディションに付属
いわゆるヒストリカルデバッガ
実行履歴をさかのぼって状態を保存
サーバでモニタエージェントを実行することにより、実
行時でも情報取得可能(ただし、遅くなる)
System Center Operations Managerでも取得可能
SSD推奨
VS2010時代の記事ですが、@ITのこちらもどうぞ
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/chushin/vsdebug_02/vsdebu
g_02_01.html
ライブデバッグ
ツールを使う
ProcDump
https://technet.microsoft.com/ja-jp/sysinternals/dd996900.aspx
DebugDiag
http://blogs.msdn.com/b/debugdiag/
WinDbg
Windows SDKに含まれる
Visual Studio
本番環境にはなかなかインストールできない
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トラブルの原因
実は意外と大したことない?
トラブルいろいろ
いつもに比べて著
しく遅い
応答がない
アプリケーション
が突然終了した
起動しない
一番は遅い。でも、遅いってどこが?
上の図では単純に考えても5か所存在
さらにその中でCPU/DISK/メモリ…と切り分ける
アプリケーションがログ出してないとまずつまずく
OSのネックを調べるならパフォーマンスモニタ
Web Server
Database
Server
時間がかかるパターンいろいろ
Web Server
Database
Server
大体均等
クライアント
で遅い
IISで
遅い
Databaseで
遅い
回線が
遅い
パフォーマンスモニタの見方が…
代表的なものはいくつかある
Windowsでパフォーマンスモニタに自身の情報を追加し
ていないミドルウェアは捨てる。
結局すべての運用監視ソフトはパフォーマンスモニタ
の情報を見ているだけなので、どれを使っても情報は
同じ。
サポートしているエージェントやアクセスしやすさで
(度のソフト使っても、エージェントも結構そろってい
る)
主なパフォーマンスカウンタ
名前 説明
.NET CLR
Memory
.NETアプリケーションで使用しているヒープおよび各世代別GCの
情報を取得することができる。
ASP.NET
Application
ASP.NETで実行されているアプリケーションの性能情報を取得する
ことができる。
Physical Disk 物理ディスクの書き込み、読みこみ、処理待ち情報を取得すること
ができる。
ディスクあたりQueue Lengthが常時2以上ならディスク性能が悪い
Process Windowsで実行されている各プロセスの情報を取得することができ
る。Private Bytesが増加傾向であればメモリリークを疑ってみる。
ServiceModelServi
ce
3.0(.NET 3.5x)と4.0(.NET 4.x)がある。WCFを使う場合はみるとよい。
MSSQL$INSTA
NCENAME
SQL Server関係のパフォーマンスカウンタ。
Oracle Database Oracle関係(Oracleインストール時明示的に追加する)の情報を取得。
CPUが遅い
タスクマネージャではCPU使用率低い
シングルスレッドで動くアプリケーションが一つ頑張っ
ているだけ
頑張ってマルチスレッド/非同期化する
バッチの場合はデータ分割して複数プロセスで動くようにす
る
複数のプロセス/スレッドが動くようになると、次は
ディスクの性能問題
ディスクがどうも遅い…という場合
アンチウィルスとアプリケーションの組み合わせ
ファイルのopen→write→closeを繰り返す
→アンチウィルスがファイルのopen/writeを検知してI/O
をトラップするので劣化する
ログに関する影響を最小にする
常時オープンする(ロガー終了時に閉じる)
リスク承知でアンチウィルスの除外設定する
非同期で書きこむ
パフォーマンスモニタやProcess Explorerで観測
意外と見過ごすトラブル原因
ディスクがいっぱいになった
アプリケーションログのローテーションし忘れていた
IISのログ削除(アーカイブ)忘れてた
SQL Serverのトランザクションログでいっぱいになってい
た
ファイルアップロード機能容量見積もり忘れていた
一つのフォルダに数万のファイルを入れていた
→NTFSのHDDでは10000あったら体感できるくらい遅く
なる
Windows標準機能にあるディスクのレポート活用
http://www.atmarkit.co.jp/ait/subtop/features/dotnet/app/dev
forwinsvr_index.html
ネットワークのトラブル
ネットワークが100Mbps
SQL Serverなどでクライアントサーバでechoだしていると
遅くなる。
SSMSでクエリたたいたら遅いんですが
→insertでechoだしてました(set nocount onしましょう)
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ms189837.aspx
IISででっかいレスポンス返してました
圧縮しましょう(IIS)
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc770381.aspx
Visual Studioでの性能測定
Visual Studio 2013まではプロファイラ
Visual Studio 2015 CTP以降は「デバッグなしで診断」
(debug/start Diagnostic tools without Debugging)
プロファイラ動かさなくてもCPU/メモリ使用状況をリア
ルタイムに出してくれる優れもの
プロファイラはレガシーの位置づけ?
任意のタイミングでメモリのスナップショットを保持可
能で後からヒープ状態を参照可能。
パフォーマンスモニタを超える情報
SQL ServerやOracleなどのRDBMSは内部に高度な情報を
抱えている。
解析できなくても、どういう情報があるか、という情
報だけは抑えておけば丸投げ先からの説明聞くと知識
が増える
「丸投げ」は「もう自分はこれ以上何もしない」では
なく、自分の知らない知識や知っていても使えなかっ
た知識を再確認する場所
Databaseの内部情報
Oracle
Statspack / Enterprise Manager
SQL Server
動的管理ビュー
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms188754.aspx
MySQL
スロークエリログ
PostgreSQL
統計情報ビュー(8.4以降)
スロークエリログ
でも…
いまどきはNew Relic / Application Insights で楽々監視
サーバモニタやエージェントをインストールするだけ
で自動的に必要な情報が監視される
比較的お安い
Application Insights:プレビューのため無償
New Relic : Azureから使えばリーズナブルな価格もある
トラブル発生、その時あなたがすることは?
トラブル発生、その時あなたがすることは?
まとめ
調査用ツールは転ばぬ先の杖。必ず最初に入れておく
(もちろん定期的なバージョンアップも)
最初の情報入手大事。
初動を間違えると余計な時間がかかる
できればSaaSサービス使ってでもモニタリング
頼れる先(お金で解決できる先)があると安心
切り分けは難しいが、回数こなせばわかってくる
参考リソース
Inside Windows Debugging
http://shop.oreilly.com/product/0790145335500.do
Windows Internals 6th Part1
http://shop.oreilly.com/product/0790145305930.do
WOW64 madness:debugging through the confusion
http://blogs.msdn.com/b/arvindsh/archive/2014/12/11/wow64-
madness-debugging-through-the-confusion.aspx

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