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2017.03
IoT時代のERPに求められる条件とは
マルチERPという考え方
~クラウド、AI、ロボットなど新技術がERPを進化させる~
株式会社フロンティアワン
鍋野敬一郎
keiichiro.nabeno@frontier-one.com
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 2
Agenda:
“It's really hard to design products by focus groups.
A lot of times, people don't know what
they want until you show it to them. ”
by Steven Paul Jobs
ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割
マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ
旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について
ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する
4
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“It's really hard to design products by focus groups.
A lot of times, people don't know what
they want until you show it to them. ”
by Steven Paul Jobs
ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割
マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ
旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について
ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する
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1
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 3
ERPの特長 : 経営資源(ヒト、モノ、カネ)を一気通貫で一元管理
経営層
倉庫
物流
営業
販売
生産
管理
調達
管理
経理
財務
経営層
倉庫
物流
営業
販売
生産
管理
調達
管理
経理
財務
部門内で閉じた業務システム
部門間データに差異が出やすい
業務のバラツキでデータの精度が低い
(部門間でタイムラグや不整合による
データギャップが生じやすい)
全社レベルで統合されたシステム
部門間を横断する業務プロセス
業務の標準化でデータ精度を揃える
(プロセスレベルで連携/共有可能
ヒト、モノ、カネを最適化)
業務システムの連携 ERPシステム
マスタの分断
データの不整合
受注! 出荷? 売掛?
営業と経理の
データが合わない…
統合マスタ
統合DB
自動収集
ERPの特徴(統合マスタ、統合DB、自動収集)を使った ビジネス情報基盤の実現
ヒト
モノ
カネ
人事管理
統合DB
財務会計
管理会計
販売管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
ERP
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 4
国内におけるERPシステムの系譜 : ERP進化のキーワード
1995 2000 2005 2010 2015
ERP研究推進フォーラム設立
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
ライセンス
売上ベース
(億円)
1992年10月
SAPジャパン設立
1994年日本オラクル
Oracle APPS(EBS)取扱開始
ERPの登場・普及
BPR実施、IT基盤再構築
全体最適・ベストプラクティス
クライアント
/サーバ
の時代
メインフレーム
オフコン
の時代
ERPの多様化・拡張性
SOAシステム連携/Web対応
業種別/業務別/規模別
2020
2014年
ERP研究推進フォーラム解散
1996年
ワークスアプリケーションズ設立
2008年
リーマン・ショック
2011年
東日本大震災
次世代ERPの進化・発展
クラウド/ビッグデータ/非RDB
人工知能/IoTなどニューテクノロジー
第1世代:全社統合、部門間連携
会計中心(財務会計・管理会計)
企業内統合、多機能
第2世代:グループ内統合、業務連携
会計とロジ(ERP/SCM/CRM/BI)
企業間連携、拡張性&柔軟性
第3世代:企業間統合、エコシステム
ニューテクノロジーへの対応
バックオフィスから成長事業IT基盤を網羅
ERPとBPMの登場:BOPSJ
パッケージ時代のはじまり
ITバブル崩壊、ベンダ再編
国産ERP躍進、クラウドベンダ急成長
旧ERPレガシー化、強制バージョンアップ
ERP再構築不可避、時代はSoRからSoEへ
インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ設立(IVI)
2015年
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 5
ERP導入の理由 :機能の部分利用、決算早期化や管理会計目的が多い
日本企業の多くはERPの部分利用と、商習慣の違いからカスタマイズが多い。
日本のERP導入は、会計(決算早期化、財務会計/管理会計など)の部分利用が多い。業務改革(BPR)は定着しなかった。
レガシーERPは欧米の商習慣で作られているため、国産ERPが登場するまでアドオン・カスタマイズが必要だった。
部門別
コストセグメント(コストセンタ)
収益セグメント(プロフィットセンタ)
社
内
管
理
目
的
管理領域
本社1
営業1 工場 管理 直販 間接 工場
A社1 B社2
営業2 A管1 A管2 B-1
A社管理 B社1
B-2
B社2
費用管理の
最小単位
利益管理の最小単
位(部門別P/L)
本社2
財務会計
事業別 本社 子会社A 子会社B
勘定コード表
日本用
勘定コード表
米国用
法人格
(BS/PL)
グループ
勘定コード表
外
部
報
告
目
的
事業領域1
事業領域2
事業領域3
事業セグメント
(SBU)
管理会計
カネの動き
・決算処理
・納税処理
・配賦/サマリ
・IR/株価
・月次/四半期
・逐次判断
・継続性重視
カネの動き
・受注/請求
・購買/支払
・発生元/明細
・利益/コスト
・内部管理
・日次/週次
・即時判断
・スピード重視
商習慣の違いを
カスタマイズ
で対応
経営側が欲しかったのは
こっちの数字
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 6
ERPは密結合型から疎結合ハイブリッド連携型へ進化 : ITPro記事より
「レガシーERP」から脱却するために
現在、老朽化しつつある従来のERPを使っている私たちは、どのようにERPを刷新していけばよいの
か。その一つの答えが、複数アプリケーションを連携させるポストモダンERP。個々のシステムの開発
においては、あまり変化しないERPのコア機能(例えば財務会計)や、変化が激しい周辺アプリケー
ション(例えば最新の人材管理・分析機能を提供するタレントマネジメント)など、システムごとの特
性に合わせて開発/導入のスタンスを適切に選択することが重要になる。(記事中記載内容より)
出所:ITPro ACTIVE 記事より
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atclact/active/14/369470/100700020/?ST=act-cloud&P=1
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 7
ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2013年調査より)
基幹業務システムの稼働を開始した時期(n=350)
2014年に
ERP研究推進フォーラム解散
これ以降のデータが存在しない
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 8
SAP Business Suite(SAP ERP
R/3含む), 38.0%
Oracle E-Business Suite, 9.0%
GLOVIA(SUMMIT、smartきら
ら、GLOVIA-C), 6.0%
SuperStream, 4.0%
OBIC7, 3.5%
COMPANY, 2.5%
SAP Business All-in-One, 2.5%
GRANDIT, 2.0%
Infor(旧Baan), 2.0%
JD Edwards, 2.0%
Biz∫(Biz∫SCAW), 1.5%
GLOVIA
G2, 1.5%
MCFrame, 1.5%
ProActive, 1.5%
基幹業務
SaaS by 奉
行i, 1.5%
AMMIC, 1.0%
EXPLANNER, 1.0%
FutureStage(旧TENSUITE),
1.0%
Galileopt, 1.0%
SAP Business One, 1.0%
SMILE, 1.0%
奉行V ERP, 1.0%
その他, 14.0%
ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より)
導入した/導入予定のERPパッケージ 2014年
(n=200)
大半のERPパッケージはIaaSで利用可能
2014年に
ERP研究推進フォーラム解散
これ以降のデータが存在しない
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 9
COMPANY, 13.1%
SAP Business Suite(SAP ERP
R/3含む), 13.1%
Dynamics AX,
9.8%
GLOVIA(SUMMIT、smartきら
ら、GLOVIA-C), 9.8%
OBIC7, 4.9%
Oracle E-Business, 4.9%
SuperStream, 4.9%
Biz∫(Biz∫SCAW), 3.3%
Compiere, 3.3%
IFS Applications, 3.3%
NetSuite ERP/財務会計, 3.3%
Salesforce.com, 3.3%
その他, 23.0%
ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より)
導入した2階層ERPパッケージ 2014年
(n=61)
グループ子会社などに主に採用されたERPパッケージ
(2階層ERPパッケージ)
2014年に
ERP研究推進フォーラム解散
これ以降のデータが存在しない
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 10
2階層ERP(2 Tier ERP)の考え方 :
理想は、国内海外の本社とグループ会社(子会社・関連会社)全拠点に同じERPシステムを導入して、プラットフォーム
とデータフォーマットを統一、業務やデータの連携を行う仕組みを構築して、業務処理の効率化、ビジネス状況のリアルタイム
に把握することです。現実は、本社や重要拠点など大規模の拠点に導入するコアERPシステムと、その他グループ会社
(子会社・関連会社)など、中小規模の拠点に導入する事業用ERPシステム(用途別ERPやクラウドERPなど)を、
2階層で使い分ける構成のシステム構築が現実的な対応となります。(コスト、要員、地域性などを考慮)
人事管理
財務会計
管理会計
販売管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
ERP
統合DB
1st Tier:コアERP
※本社、大規模拠点向け
大企業向けERP
スイート型、ベスト・オブ・ブリード型
2nd Tier:事業用ERP
※グループ会社(子/孫会社・関連会社)
中堅中小企業向けERP
用途別ERP(業種別、業務別)
クラウドERPなど
人事管理
財務会計
管理会計
販売管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
ERP
統合DB
人事管理
財務会計
管理会計
販売管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
ERP
統合DB
BI
原価管理
人事管理
統合DB
財務会計
管理会計
販売管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
設備保全
製品マスタ
BOM管理
SCM:
需要予測
イベント管理
BI:見える化
業務分析
原価管理
顧客情報
顧客DB
SFA:
営業支援
CRM:
カスタマ-
サービス
BI:見える化
経営分析
ERP
【2階層ERPのイメージ】
連結
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 11
ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より)
活用しているERP製品の今後の展開(n=200)
2014年に
ERP研究推進フォーラム解散
これ以降のデータが存在しない
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 12
ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より)
今後のERP製品に対する要望(n=290)
2014年に
ERP研究推進フォーラム解散
これ以降のデータが存在しない
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 13
ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より)
今後重要と思われるIT投資項目(n=290)
(%)
2014年に
ERP研究推進フォーラム解散
これ以降のデータが存在しない
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 14
Agenda:
“It's really hard to design products by focus groups.
A lot of times, people don't know what
they want until you show it to them. ”
by Steven Paul Jobs
ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割
マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ
旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について
ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する
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 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 15
レガシー化する旧型ERPを捨てるべき3つの理由
1
2
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会計メインのERP導入(財務会計、管理会計)では、ガバナンス管理が十分ではない
▷会計に偏ったこれまでのERP導入、商習慣対応のためのカスタマイズなどが要因か(?)
▷販売・購買・在庫・物流などの業務情報は日次、会計情報は月次と、情報の鮮度と精度にズレがある。
▶ERP導入率が高い大企業ほど漏れや抜けがあり、ガバナンス管理が上手く出来ていない。
ビジネス環境の変化に対応できない、スピードが遅い「重厚長大」「高コスト」「ベンダ主導」
▷ビジネス環境の変化に対応できない。IT技術者が確保出来ない。レガシーERPが事業の足枷となる。
▷ベンダの都合でバージョンアップや対応を強いられる。ランニングコストが高い。ROI費用対効果が低い。
▶レガシーERPは、導入とランニングに手間と人手が掛かりすぎる。ビジネスニーズと大きく乖離している。
成長戦略に対応した即効性と拡張性が低く、IoT時代のSoRとSoEに対応していない
▷成長戦略に即応したニューテクノロジー(クラウド、人工知能、IoTなど)と連携した利用ができない。
▷レガシーERPはシステムが肥大化、機能が複雑化。ベンダ契約が既得権益化してユーザー企業と対立。
▶成長戦略を支えるのは、スピード間ある企業間連携(エコシステム、オープン・イノベーション)やIoT対応
旧型ERPを捨てるべき理由:「ガバナンス強化」、「ビジネスニーズとの乖離」、「成長戦略への対応」
ビジネス環境の変化、ニューテクノロジーに対応する“次世代ERPの導入と活用”に取り組むべき
導入から既に10年以上経ち老朽化、ビジネスニーズとの乖離が次第に拡大している。
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 16
レガシーERPを捨てるべき理由 :自社内全体最適からグループ連携最適へ
自社内に閉じた全体最適(企業内統合型)からグループ連携最適(グループ連携型)へ
グループ連携最適自社内全体最適
ERP
ERP
HCM
SCMCRM
システム連携
システム連携
システム連携
企業内統合型(機能重視、一気通貫)
・社内の効率化、最適化がメイン
・経営層、管理層にのみ便利なシステム
・財務会計、ベストプラクティス、密結合
・標準化、コスト削減に重点(SoR)
・経営資源(ヒト、モノ、カネ)の情報を把握
・子会社、関係会社からデータを逐次に吸い上げる方式、
月次・四半期ごとにサマリーを集めるスタイル
グループ連携型(スピード重視、即断即決)
・グループ内の効率化、変化察知にフォーカス
・経営層、管理層、現場が必要なデータを入手
・業務プロセス、柔軟性&拡張性、疎結合
・コスト削減+成長性、売上/収益(SoR+SoE)
・経営資源(ヒト、モノ、カネ)の中の情報に
加えて経営環境(顧客、市場、デバイス)の
外の情報をリアルタイムにタイムリーに状況を把握するスタイル
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 17
レガシーERPを捨てるべき理由 : 事業活動とガバナンス管理の強化
親会社と子会社/関連会社の連携がバッチ処理(会計:月次/四半期・年次)
子会社・関連会社(国内・海外の生産&販売拠点)が企業全体の売上/収益の大きな割合を占めている企業は必須。
販売・購買・在庫・物流・生産は毎日で変化があり報告されているが、会計のみ月次で報告されているのが実状。
ミッション
経営戦略
事業
M&A
グループKPI
事業KPI
指標と明細データによる事業遂行状況を監視して事業計画とガバナンスを管理
KPI
•戦略調整・実行・評価
•経営資源配分
•グループガバナンス
Action
Plan
Do
Check
経営層
グループKPI
(計画/実績)
管理者層
事業KPI
(計画/実績)
現地担当者
業務KPI
(計画/実績)
日常業務に
直結する情報
KPI階層利用により経営戦略を現場化する
投資家・金融機関
情報開示(IR)
A事業戦略
子会社・関連会社(国内・海外)
※KPI:経営指標
(Key Performance Indicators)
業務KPI報告
会計のみ月次
販売/購買/在庫/物流/生産の業務データは日次
KPI管理指標に基づく事業ポートフォリオマネジメント
親会社(グループ本社)
・月次処理/四半期決算/年次
・事業戦略策定
・PDCAサイクル
・コーポレートガバナンス
各事業セグメント
グループ共通サービス
報告は日次?月次?
KPI KPI KPI KPI KPI
業務KPI報告
子会社A 子会社B 子&孫会社グループC
KPI
シェアードサービスセンタ
ERP
未導入
ERP
未導入
グループ経営(財務・戦略・組織)
グループ全体の情報共有化
ERPなどをベースにグループ・事業・国・地域を横断する業務プロセスを連携する
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 18
次世代ERPの導入と活用 : 日々の変化を見逃さない経営
組織・階層 組織目標・管理指標
Plan Do & Check Action
経営戦略策定
方針決定
事業戦略
ポートフォリオ管理
予算/計画策定
数値決定
製品・業務ごとに
目標を設定
財務的(収益)
KPIsへ展開
非財務的(業務)
KPIsへ展開
アクションプラン
KPIsへ展開
予算実績
モニタリング
実績
モニタリング
実績
レポーティング
将来予測
経営判断
進捗
モニタリング
戦略見直し
ローリング
実績
フィードバック
グループ目標
KPIs
事業目標
KPIs
拠点別目標
KPIs
部門・業務別目標
KPIs
活動目標
KPIs
事業セグメント
国内・海外拠点
事業所・工場
従業員
経営層
管理者層
現地担当者
業績の評価
目標達成への対応
グループ
業績管理のPDCAサイクル
組
織
構
造
と
目
標
値
の
同
期
(
整
合
性
)
組
織
構
造
と
目
標
値
と
評
価
の
同
期
(
整
合
性
)
セグメント・事業ごとの管理体系の設定、管理指標の選定、経営管理シナリオ(PDCAサイクル)の現状分析
①親会社、子会社という区切りではなく、セグメント別・事業別のKPIsベースで日次管理体系をモデル化する
②業績管理に必要な管理指標(財務指標、非財務指標などKPIs)を選定、共通化する
③PDCAサイクルを高速で廻す(リアルタイム、日次、週次、月次、四半期、年次、中期計画、R&Dなど)の変化を収集分析
変化を見逃さない経営グローバル経営管理(戦略的意思決定支援)
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 19
Agenda:
“It's really hard to design products by focus groups.
A lot of times, people don't know what
they want until you show it to them. ”
by Steven Paul Jobs
ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割
マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ
旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について
ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する
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 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 20
新世代ERPの選定 : ERPに求められるニーズの変化
1)全社統合、グループ統合のインフラシステム
企業グループの統合管理を実現するインフラとなる基盤。そのニーズは経理・財務を中心とした会計視点からのニーズと
、販売・購買・生産など業務管理を中心とした事業部視点(ロジスティクス側)からのニーズの2つに二極化。
2)ガバナンス強化の手段(2階層ERP内部統制モデル:2 Tier ERP Internal Control)
グループ統括と多様な経営管理要件に対応する本社基幹システムは独自仕様が好まれるが、グループ子会社/関連
会社、海外拠点などにはコントロールし易くコストと運用を最適化、共通化できるコンパクトな基幹システムが望まれる。
2,3のERP製品を絞り込んで、本社と子会社・関連会社の2階層で構成を組む事例が増加。
3)ウェブ親和性、柔軟性、ハイブリッド型
ビジネス環境の変化が激しいことから、後付けで機能追加/補完しやすいWebサービス連携できるハイブリッド型ERPシ
ステムが今後の主流。拡張機能として、人工知能AIやRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)が有望。
4)低価格高機能(業種特化型、疎結合逐次導入)
高機能で全業種に対応する高額な汎用型のERPではなく、業種業態ごとに特化(HCM, SCM, CRM, ECなど)
業務適合性の高い低価格高機能なERP製品が好評。適材適所で使い分ける。機能特化ERPの活用。
5)適材適所、短期と中長期でERPを使い分ける、コスト最適化(即効性と柔軟性、選択肢)
目的や用途別に、機能特化型ERPや汎用型ERPをクラウド/オンプレミス/ハイブリッドで使い分ける。
導入費用/ランニングコストを抑えることができる製品やベンダを選定する傾向が強い。
欧米並に内製化の比率を高める企業が増加(海外展開ではこの方法が有効)
※レガシーERPをそのままにして、新世代ERPを導入する企業が増加 ITエンジニアの所属
(出所:IPA資料より)
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 21
事例 : 米国デュポン社のマルチERP/ハイブリッド型基幹システム構築
会計、人事、生産など
中長期に継続して利用する機能
標準業務とデータ一元管理
会計・人事・生産(コア部分) 会計・人事・販売(フロント部分)
登録/申請、照会/検索、帳票/レポートなど
ユーザーによって利用方法が多様なもの
柔軟なユーザーインターフェースの提供
【特徴・傾向】
標準化されている定形業務
改良・改修が少ない、法令、業界ルール
グローバルベース、ベストプラクティス
変化が少ない、予測しやすい
内向き(他システム連携少ない)
【特徴・傾向】
標準化されていない、例外が多い
改良・改修が繰り返される、個別要件対応
ローカルベース、独自プロセス対応など
変化が激しい、予測できない
外向き(ユーザ、他システムと連携多い)
ERPパッケージ(SAP, Oracle)を中心に置いて、統合マスタ、統合データベース
標準化されたビジネスプロセスといった機能をコア部分として利用。
クラウド(セールスフォース・ドットコム/MS Office365)をユーザに近いフロント部分に利用し
他システムとの連携など柔軟性が求められる要件に対応。両方をバランス良く組み合わせている。
出展:「エンタープライズITとは(2009.11ロバート・R・ライドアウト著(元デュポンIT担当バイスプレジデント兼CIO)より作成
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 22
事例 : 米国デュポン社がマルチERP/ハイブリッド型を選んだ理由
デュポン社における導入効果
■標準化の推進:バックオフィスとフロントオフィスの標準化手法は異なる
・ バックオフィス(会計、人事、生産/サプライチェーン) → SAP, Oracleはそのまま
(Standard, Stable, Global, Predictable)
・ フロントオフィス(営業、マーケティング、カスタマーサービス) → Salesforce, Office365
(Diverse, Interactive, Market or country specific, Rapidly changing)
■トータルコスト削減 「固定費から経費へのシフト」
・ 年間ITコストを30%削減
・ セールスフォース/Office365:経費として計上 → 資産償却は不要
・ 想定外のIT費用が減り、コスト管理し易くなった
・ 人事、会計、販売管理の周辺機能(アドオン)にSalesforce AppCloud, MS Office365
■現場への権限委譲、ITガバナンス強化の両立
・ 統一プラットフォーム(PaaS/SaaS)の利用 → 現場主導でカスタマイズが容易
・ 開発手法、運用の統一化
・ 疎結合であるため柔軟かつ迅速な対応が可能
出展:「エンタープライズITとは(2009.11ロバート・R・ライドアウト著(元デュポンIT担当バイスプレジデント兼CIO)より作成
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 23
事例 : 疎結合による基幹システム連携イメージ
連結会計
SFA:
営業支援
財務会計
ERP
管理会計
販売管理
顧客情報
顧客DB
BI:見える化
経営分析
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
原価管理
BI:見える化
業務分析設備保全
SCM:
需要予測
イベント管理
製品マスタ
BOM管理
CRM:
カスタマー
サービス
ERP
BI
CRM
SCM
PLM BA
WMS EC
MES
ユーザーインターフェース
(フロント部分):
様々な方法で簡単に利用可能
経営者、マネージャ、現場担当者
などユーザーのニーズに対応可能
(個々のシステムに依存しない)
※不足機能は、他システム連携と
カスタムアプリで対応(PaaS/SaaS)
バックオフィス(コア部分):
会計、人事、生産/SCMなど
標準化された定型業務
フロントシステム:柔軟性&拡張性
バックオフィス:標準化
ユーザーインターフェースは
マルチアクセスに対応
MobileBrowser PC HandyTablet
お客様に
商品到着
見積-受注
ワークフロー
納品検収
請求管理
経営:
業績管理
経営分析
サポート:
顧客情報更新
営業:
請求処理
リベート管理
在庫物流:
出荷手配
経理:
入金確認
SFA(SaaS)
営業支援
ERP(SaaS)
販売管理
ERP
在庫/購買
ERP
会計管理
ERP
経営管理
ERP
人事管理
マルチプラットフォーム
マルチアプリケーション
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 24
Agenda:
“It's really hard to design products by focus groups.
A lot of times, people don't know what
they want until you show it to them. ”
by Steven Paul Jobs
ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割
マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ
旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について
ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する
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 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 25
IoTとは、「モノにセンサーを着けること」が目的ではない
すべてのモノが
デジタル化(サービス化)
価値を生む!
ハードウェア
ソフトウェア
データ
周辺機器
周辺機器
IoT製品が無い
と動かない!
基地局
製品機能
付帯装置
あらかじめ
与えられる
必要に応じて
外部から与えられる
毎回外部から
取り込む
データがないと動
かない!
全てのモノがネットワークにつながるということは、製品にシステム(ソフトウェアとデータ)
が組み込まれること。IoTデータを活用したサービス提供が可能になること。
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 26
IoTの価値とは?
故障?
①定期点検
②故障発見
③修理依頼
④修理報告
IoTの価値とは、誰でもひと目見てわかるメリットや違い “スピード”と“サービス”
「機器が故障する前に察知して、これに即時対処する様子を隠さず見せる」など
これまで、
IoTデバイス 故障?
①緊急点検
②故障発見
③部品交換
④修理報告
モノ(IoTデータ)
コト(IoTデータ)
コト(IoTデータ)
予知保全
ネット監視
リモートサポート
即時レポート
これから、
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 27
IoTの導入効果、モノのデータを利用して新しいサービスで価値を提供すること
IoTの導入効果:“時間と距離”をゼロに近づけることでユーザーに価値が提供される
診察や検査などを、ネットで受診する。検査データをAIやビッグデータで解
析、その診断より、リモートやセルフサービスで処置。風邪などは、これで治療
や処方薬が受けられる。
時間→待ち時間ゼロ、いつでも診察や検査が受けられる
軽い症状なら、かかりつけ医とネットで診察、処置法を聞ける
距離→移動距離ゼロ、どこからでも診察・検査・治療可能
職場や自宅で365日24時間いつでも受診ができる。オーダーメイド医療
スーツをイージーオーダーするのと同じように、自動車をネットからオーダーメイ
ドで作れる。修理パーツや消耗品は、在庫が無ければ3Dプリンタで造成でき
る。リードタイムゼロ
時間→オーダーメイド(マスカスタマイズ生産)
欲しい自動車をいつでもオーダーできる。生産進捗がわかる。
距離→3Dプリンタでどこでも製造できる(ロケーションフリー)
製品が欲しい時にデータをダウンロードして作る。 サイバーフィジカル経済
短期的IoT導入効果 → アナログ→デジタル、見える化、すぐに実現できるが効果低い
中期的IoT導入効果 → IoTデータの活用・サービス化して保守サービスで稼ぐ
長期的IoT導入効果 → データを所有しONLY ONEを確立。他社と差別化、エコシステム構築
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 28
短期的:「見える化」への取り組み、どの企業でも導入できる
その効果は一過性、競争優位性は長続きしない。
中期的:データを利用した新しいサービスの提供、オープン・クローズ戦略で
競争力を維持する。保守・運用サービスなど。IoTビジネスのコア。
長期的:先駆者(フォアランナー)として成長戦略に従って挑戦する企業
成功者となるのはわずか一握りの企業、次の次を準備しておくこと。
「勝敗を決するのはモノではなく、他社に真似出来ないコト、つまりサービス(ソフトウェア)」
IoTビジネスのロードマップ : 短期/中期/長期の戦略策定
IoT企業のゴールは、新しいビジネスモデルを創り出して継続的に収益を得ること
・モニタリング(監視): 短期的な取り組み → 一時的な効果、スタート地点
IoTで商品・顧客を「見える化」する。IoTの最初の取り組みとなるがその効果は一時的。
競争相手も簡単に真似することができる。ビッグデータよりも、人工知能やスパースモデリング(ベイズ統計論)などを利用し、
データから短時間で的確に結果を導くやり方など。
・メンテナンス(保守運用): 短期的・中期的な取り組み → 短・中期的な競争力
オペレーション(効率化)とオートメーション(自働化)が取り組みのポイント!
生産性の向上、徹底したムダの排除、機械学習などによる予測精度の向上を実現する。
ノウハウ全てデジタル化するのではなく、ヒトとシステムの役割分担、アナログとデジタルの境界線
(オープン・クローズ戦略)が日本版IoT/日本版インダストリー4.0の特徴。
・コントロール(制御): 中長期的かつ継続的な取り組み → 先駆者の圧倒的優位性
モノ(機械や機器などデバイス)をリアルタイムに制御。エコシステムを構築拡張する。
環境変動や個体差を補正する技術。先駆者(フォアランナー)として技術を磨きアウトカム(成果)を生み出し続ける。
ソフトを更新してデータを支配することで共創優位性を確立
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 29
IoT未来社会2020 :「自動運転車の実用化」 「医療IoTの実現」 短期的
【3年後のIoT】センサーとデバイスがネットワークにつながってアナログ→デジタルで価値を生む
モノ(製品)とコト(サービス)を価値として提供。モノからのデータを収集して、この情報を活用し
たサービスを提供する。モノの情報を「見える化」して、新しい価値を生む仕組みを構築する。IoT時
代に対応した業務の見直し、新しい製品/サービスの検討、新しいビジネスモデルへの取組み。
医療はIoT活用が期待されている領域です。レントゲンやCT/MRIなど、画像
検査や医療機器の発展が期待されます。
検査機器や医療データがネットとつながり、AIやビッグデータで迅速かつ正
確な病気の早期発見が可能となり、患者それぞれに対応した医療サービス
が提供される
IoTを活用した新しい医療サービスが受けられる。検査技術の向上や遠隔医
療が可能となる。ヘルスケアIoTの実現
自動車は、IoT活用が最も先行する業界として、自動運転やAI技術などが取
り入れられる。
GPSによる位置情報把握、道路状況による渋滞回避、運転アシスト機能に
よる操作性の向上、カーシェアリング(ライドシェア)などによる多様なサー
ビスの提供
クルマがネットにつながる。クルマとヒトがつながる。安全性や利便性が大きく進
化する。コネクテッドカーの実現化
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 30
IoT未来社会2022 :「自動車をオーダーメイド」 「遠隔診察」 中期的
【5年後のIoT】つながることが目的ではない、時間と距離をゼロに近づくと価値が生まれる
モノ(製品)とコト(サービス)が、デジタルでリアルタイム・双方向ダイレクトに得られる仕組み。
従来の業務プロセス、仲介処理、手間と時間を省ける。アウトカム(成果)を、欲しい時に必要な
だけ直ぐに入手できる。待ち時間なく、ムダなく、リーズナブルに欲しい製品/サービスが提供され
る。
臨床医の仕事は「診察して処置や投薬すること」ですが、
患者にとって待ち時間が多い病院へ行くのは手間が掛かる。
診察や検査などを、ネットで受診する。検査データをAIやビッグデータで解析、
その診断より、リモートやセルフサービスで処置。風邪などは、これで治療や処
方薬が受けられる。
患者は、職場や自宅でかかりつけ医からいつでも診察を受けることが可能となる。
コネクトヘルスケアの実現
自動車は好きなデザイン、好みの仕様をオーダーメイドで作ることができる。自
分のブランドをつけて売ることもできる。
スーツをイージーオーダーするのと同じように、自動車をネットからオーダーメ
イドで作れる。修理パーツや消耗品は、在庫が無ければ3Dプリンタで造成
する。リードタイムゼロ
カスタマイズ仕様。最寄りの工場で、パーツを手軽に作って手に入れることができ
る。スマートファクトリーの実現化
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 31
IoT未来社会2027 :「誰でも自動車メーカー」 「オーダーメイド医療」長期的
【10年後のIoT】つながることで企業と個人の関係が変わる。 エコシステム
モノ(製品)とコト(サービス)が、ボーダレスとなる。企業は供給サイド、個人は需要サイドという
関係が変わる。個人がデザインした製品(モノ)を、企業が製造・販売する。モノから集めたデータ
を個人や企業が利用して、新しいサービス(コト)が生まれる。デジタルエコノミーが社会を革新。
患者と医者がつながるコネクトヘルスケアがさらに普及する。
高度医療サービスを誰でも手軽に得られる時代になる。
患者ひとりひとりの病状に合わせた、オーダーメイドの薬や専用の医療機器
を開発生産して入手することが可能となる。全ての医療を患者が自由に選べ
る時代となる。
モノ(薬、機器)を患者に合わせて生産、コト(診察、処置)と一緒に提供
できる。オーダーメイド医療の実現
自動車は好きなデザイン、好みの仕様をフルオーダーメイドで作ることができる。
自分のブランドをつけて売ることができる。
個人がデザインした自動車をロットサイズ1から生産できる。自動車がアパレ
ルのように、セレクトショップで販売やシェアリングできる。あらゆるデータから
新しいサービスが生まれる。
モノとコトの両方が商品となって、経済活動を活性化する。デジタルが、ビジネス
を拡大。サイバー・フィジカル経済の登場
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 32
IoT時代のERP : 経営資源は、ヒト、モノ、カネ + データ、ビジネスモデル
経営層
製品
製造・販売
製品
開発・設計
製品
データ収集
ソフト開発
サービス化
サービス
価値提供
新世代ERPシステム
疎結合
サイバー
フィジカル
サービス化
新世代ERPは、ヒト、モノ、カネ+IoTデータ、ビジネスモデルを経営資源として管理
ヒト
モノ
カネ
経営層
倉庫
物流
営業
販売
生産
管理
調達
管理
経理
財務
旧型ERPシステム
ヒト
モノ
カネ
データ
モデル
グループ全体で連携されたシステム
SoR:バックオフィスを効率化、最適化する
SoE:成長戦略に貢献する仕組み
(ヒト、モノ、カネ+IoTデータ、ビジネスモデル
が新しい経営資源となる。デジタル革新)
顧客 ユーザー
全社レベルで統合されたシステム
部門間を横断する業務プロセス
業務の標準化でデータ精度を揃える
(プロセスレベルで連携/共有可能
ヒト、モノ、カネを最適化)
人事管理
統合DB
財務会計
管理会計
販売管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
ERP
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 33
IoTプラットフォーム :サービス提供する為に複数システムで構成されたIT基盤
IoTは複数システム群で構成されたソリューションで「IoTサービス」をユーザーへ提供
ロボット・設備のセンサやデバイスから収集したIoTデータを、クラウド上のIoTプラットフォームで蓄積・管理します。ここ
に集まった膨大なIoTデータは、ソフトウェアで処理してIoTモニタリング/メンテナンス・ランニング/コントロールなど要件
にあわせてIoTサービスが提供されます。 IoTデータ → IoTサービス (新しいビジネスモデルの創出)
クラウド
IoTサービス
ビッグデータ
ロボット・設備
人工知能・RPA
データ
収集
データ
蓄積
データ
転送
データ
抽出・変換
データ
分析
データ
可視化
センサ・デバイス
ソフトウェア
IoTプラットフォーム
サービス化
処理・管理
データマイニング
ディープラーニング
IoTデータの見える化
モニタリング、
メンテナンス、コントロール
シミュレーション
予知
デバイス・センサ・機器
データベース・データレイク
プロトコル・無線/有線
AR/VR
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 34
企業とユーザーをつなぐしくみ : IoTプラットフォームの役割
IoT企業
モノ
使う
コトの提供
IoT企業(モノ+コト)とユーザーの継続的な関係を取り持つ役割をするのがプラットフォーム
しくみ構築
プラットフォーム化することで、使う“コト”による付加価値を提供して
ユーザーから対価を直接得る(売上/収益/コスト削減)ことができるようになる。
問題解決(価値)
IoTデータ
IoTプラットフォーム
コトからの収益
コト
利用者
データ
情報
データの収集
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 35
IoTプラットフォーム動向 : 米独日主要ベンダ相関図(参考)
GEデジタル
Predix
マイクロソフト
Azure IoT
AWS
AWS IoT
SAP
SAP HANA
シーメンス
MindSphere
Bosch
Bosch IoT
ファナック
FIELD system
富士通 /K5 MetaArc
日立 / Lumada
NEC
WISE IoT/Predix
東芝
Meister IoT/Predix
Salesforce.com
Salesforce IoT
Oracle
Oracle IoT
PTC
ThingWorx
デンソー
DP-Factory IoT
セゾン情報
HULFT IoT
コマツ Komtrax
KomConnect
b-en-g
b-en-g IoT
IBM
Watson IoT
TRUMPF
AXOOM IoT
NTTデータイントラマート
IM-IoT
Cisco
Cisco IoT
Carriots
Carriot ecosystem
(2017.Mar.)
Autodesk
A360/Forge
Ericsson
Device Connectivity
China Mobile
Device Connectivity
ダッソー
3DEXPERIENCE
NOKIA
IMPACT
CyberVision
Kaa IoT
ソラコム
SORACOM IoT
Flutura
Cerebra
日立ハイテク
Flutura/Crebra
三菱電機
FA-IT Open Platform
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 36
IoTサービスの構成要素 : ニューテクノロジーを適材適所で利用する
ニューテクノロジーを組合せて、ユーザーのニーズに合わせたIoTサービスを提供する
クラウドは大手企業から普及が進む。今後はIaaSから、PaaS/SaaS/DaaSなど様々なクラウドが
利用される。 土台となるプラットフォームと、システム間をつなぐ手段(疎結合、WebAPI)への取り
組みがポイントとなる。
クラウド
IoTは、①小さく取り組む、②攻めと守りの両方を考える、③中長期的に自社固有の優位性が確立で
きるテーマを見つける、の3点がポイント。
短期間で実現できるIoTはすぐ真似される。真似されるIoTでは勝てない。
IoT
データは経営資源。ビッグデータとは、これまでの手段では収集、選択、分析、検索、保管などが出来
ない膨大なデータから有効なデータを上手く利用するという意味で使われている。手法や技術はベンダ
やアプローチでそれぞれ異なる。
ビッグデータ
成長が期待されている領域。産業用ロボット(ファナック、KUKA、ABB)や民生用ロボット(
Pepper)の市場が拡大。エッジ・コンピューティング(FPGA)やセンサ、デバイスなどが、自動車や
機械など利用が広かっている。モノから生まれるデータが新しい経営資源、データが優位性を生む。
ロボット・エッジ
センサ・デバイス
人工知能は、ヒントン教授がディープラーニング(深層学習)で画像認識の実用化への可能性が広
がった。また、IBM Watsonが文脈解析などコグニティブ(認知知能)がビジネス利用開始。
RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)がバックオフィス業務の生産性を高めると期待。
人工知能AI/RPA
AR/VRは、2015年よりビジネス展開が開始。コンシュマー市場では、仮想ゲーム向け、産業向け市
場では生産・物流・メンテナンスサービスなど幅広い分野での展開が始まっている。ウェアラブル端末や
HMDの低価格化が進むと予想。
AR/VR
3Dプリンタ、ブロックチェーン、量子コンピュータ、バイオセンサーなど新しい技術はこれからも登場すると
思われますが、これまでとの違いはITテクノロジーを活用した新しいビジネスチャンスとセキュリティリスク
が拡大すること。
さらに未来は?・・・
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 37
ERPを補完するツール :RPA(Robotics Process Automation)
RPAとは:
「RPA」とは、ロボットによる業務自動化の取り組みを表す言葉です。
定型化された業務、とくに一定のルールのもとで実施する、情報の入手、条件判断、エクセルファイルやERPシステムなどへの
情報入力、突合、承認などの一連の業務が主な対象です。
「ルールエンジン」「画面認識」「ワークフロー」などの既存技術を統合して活用し、業務の自働化を行います。専用のRPAソ
フトウェアを利用することで、実際に人が操作するのと同様の手続きを簡単に記録させることができます。
人間の作業を
代行できる
人間に比べて
圧倒的な
能力がある
変化に強く
柔軟性がある
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 38
ERPを補完するツール : RPAのクラスと活用対象業務(参考)
RPAの活用対象業務:RPAが活用できる対象業務は幅広く、これまでERPなどでは対応できなかった
ルーティン業務にも柔軟に対応できます。ERPなどパッケージシステムとの連携事例もあります。
RPAは発展途上で、「ホワイトカラーの
定型業務を自動化するものや人工知
能を利用して非定型業務をルール化し
、それを自動化するもの」をRPAとして定
義している。
Class1は定型業務を自動化する段階
で、すでに実用化されている。Class2は
例外対応や非定型業務を自動化する
段階で一部実用化されているものの、
多くは今後、実用化される。Class3は
高度なAIにより、作業の自動化だけで
なく、プロセスの分析や改善、意思決定
まで自律的に自動化するもの。
フロントシステム
バックオフィス:ERP
システム転記
作業の自働化 財務会計
ERP
管理会計
販売管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
ERP
システム入力
チェック作業の自働化
マスタ連携の自働化 システムメンテナンス作業の自働化
システム間を跨る
レポート作成
作業の自働化
会社固有の繰り返し処理
作業の自働化
RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)
ERPでは自働化出来ない作業を補完できる
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 39
攻めと守りのITに対応したシステム構成 : SoRとSoEを支える仕組み
System of Records
(記録、実績収集、定型業務)
業務効率化
省力化・生産性向上
コスト削減
System of Engagement
(連携、顧客・パートナーとのつながり)
ビジネスプロセス革新
新しい商品・サービスの創造
企業を超えたエコシステム
SFA:
営業支援
財務会計
ERP
管理会計
販売管理
顧客情報
顧客DB
業績管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
原価管理
設備保全
BI:見える化
業務分析
SCM:
需要予測
イベント管理
製品マスタ
BOM管理
CRM:
カスタマー
サービス
ERP
BI:見える化
経営分析
モバイル
(スマートデバイス、ウェアラブル)
ソーシャル:SNS
デザイン思考:UI/UX
アナリティクス
人工知能
機械学習
パブリッククラウドプライベートクラウドオンプレミス
常時
監視
成長戦略アプリケーション基盤
IoT系プラットフォーム
ビジネス・アプリケーション基盤
バックオフィス系プラットフォーム
BI/BA
CRMSCM
基幹系システム(バックオフィス)とIoTサービス(成長戦略)の両方を支えるシステム基盤
SoR:ERPなど基幹系システムなどバックオフィスシステム。事業を支えるビジネス基盤として貢献
SoE:先進IT/IoTに自社独自の強みをデジタル化・サービス化して事業を伸ばす、成長に貢献
デジタルビジネス基盤
・マルチアプリケーション
・マルチプラットフォーム
コネクト・デバイス
センサ、エッジコンピューティング
(モビリティ、マシン、ロボット)
システム基盤
プラットフォームレベル
(IaaS/PaaS)
ソリューション
アプリケーションレベル
(SaaS/DaaS)
予知
保全
遠隔
制御
戦略アプリ1
IoT保全
戦略アプリ2
モノコト
独自キラー
アプリ
バックオフィス系システム
ミッションクリティカル・安定性・信頼性
成長戦略/競争優位支援系システム
CPS(サイバーフィジカル)・柔軟性・拡張性/即効性
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 40
SoRとSoEを支える仕組み : マルチUI、マルチERP、マルチプラットフォーム
SoR:System of Records
(全処理記録、実績収集、効率化)
SoE:System of Engagement
(成長戦略、顧客・ユーザーとの連携)
SFA:
営業支援
財務会計
ERP
管理会計
販売管理
顧客情報
顧客DB
業績管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
原価管理
設備保全
BI:見える化
業務分析
SCM:
需要予測
イベント管理
製品マスタ
BOM管理
CRM:
カスタマー
サービス
ERP
BI:見える化
経営分析
モバイル
(スマートデバイス、ウェアラブル)
ソーシャル:SNS
デザイン思考:UI/UX
アナリティクス
人工知能
機械学習
パブリッククラウドプライベートクラウドオンプレミス
可視化
常時監視
成長戦略アプリケーション基盤
IoT系プラットフォーム
ビジネス・アプリケーション基盤
バックオフィス系プラットフォーム
BI/BA
CRMSCM
コネクト・デバイス
センサ、エッジコンピューティング
(モビリティ、マシン、ロボット)
システム基盤
プラットフォーム
レベル
On-Premise
IaaS/PaaS
ソリューション
アプリケーション
レベル
SaaS/DaaS
予知保全
故障予測
遠隔制御
CPS
戦略アプリ1
IoT保全
戦略アプリ2
IoTサービス
独自キラー
アプリ
バックオフィス系システム
ミッションクリティカル・安定性・信頼性
成長戦略/競争優位支援系システム
CPS(サイバーフィジカル)・柔軟性・拡張性/即効性
MobileBrowser PC HandyTablet
フロントエンド:マルチUI
業務プロセス:マルチ処理
ユーザーインターフェースは
マルチアクセスに対応
業務プロセスは
マルチ処理・自動処理に対応
バックオフィス:マルチERP
・マルチプラットフォーム
SoR&SoE ハイブリッド
マルチ・ハイブリッドな仕組み
マルチとは:「複数の~」という
意味。ここでは、目的や用途ご
とに複数の仕組みを使い分け
ることをイメージ。
ハイブリッドとは:「掛け合わ
せ」という意味。ここでは、2つ
以上の異なるシステムを跨って
掛け合わせて利用。
IoTの新規ビジネスは
ERPと連携(ハイブリッド)
して事業管理される
 FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 41
IoT時代のERP成功の秘訣 :FUSIONに対応した新世代ERP
ポイント 先行する企業のニーズ
重厚長大な旧型ERPではなく、次世代ERPへ速やかに移行する
スクラップ・アンド・ビルドではなく、必要に応じて次世代ERPを並行導入し機動力を高める
F 柔軟性
FLEXIBLE
U 操作性
USABILITY
S スマート
SMART
I イノベーション
INNOVATION
O オープン
OPEN
N ネットワーク
NETWORK
ビジネス環境の変化へ即応できる
旧型のERPシステムは導入・改修には長い時間が必要で、これでは激変するビジ
ネスに対応できない。即効性と柔軟性のあるクラウドサービスやIoTサービスを即時
利用できる仕組みが必要。ベンダ都合の対応や囲い込みとの決別。
多様なニーズへの対応、システムは所有から利用へ
情報の分析力や活用度(ビッグデータ)が、業績や競争力を高めます。短期導入可
能で、即効性があり、疎結合で全てのデータを人工知能やRPAなどで誰でも簡単
に使える仕組みが必要となる。ニューテクノロジー、新しいビジネスモデルへの挑戦。
攻めのITと守りのITがリアルタイム連動する基盤
企業が生き残るためには、IoT/インダストリー4.0への対応など成長戦略に直接貢
献できる「攻めのIT」と、全拠点の変化を機敏に監視・保守・制御できる「守りの
IT」の両方に対応する新世代ERPとこれを支えるITプラットフォームが必要。
ご静聴ありがとうございました
株式会社フロンティアワン
鍋野敬一郎
keiichiro.nabeno@frontier-one.com

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IoTt時代のERPに求められる条件とは2017Mar.

  • 2.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 2 Agenda: “It's really hard to design products by focus groups. A lot of times, people don't know what they want until you show it to them. ” by Steven Paul Jobs ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割 マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ 旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する 4 3 2 1 “It's really hard to design products by focus groups. A lot of times, people don't know what they want until you show it to them. ” by Steven Paul Jobs ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割 マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ 旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する 4 3 2 1
  • 3.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 3 ERPの特長 : 経営資源(ヒト、モノ、カネ)を一気通貫で一元管理 経営層 倉庫 物流 営業 販売 生産 管理 調達 管理 経理 財務 経営層 倉庫 物流 営業 販売 生産 管理 調達 管理 経理 財務 部門内で閉じた業務システム 部門間データに差異が出やすい 業務のバラツキでデータの精度が低い (部門間でタイムラグや不整合による データギャップが生じやすい) 全社レベルで統合されたシステム 部門間を横断する業務プロセス 業務の標準化でデータ精度を揃える (プロセスレベルで連携/共有可能 ヒト、モノ、カネを最適化) 業務システムの連携 ERPシステム マスタの分断 データの不整合 受注! 出荷? 売掛? 営業と経理の データが合わない… 統合マスタ 統合DB 自動収集 ERPの特徴(統合マスタ、統合DB、自動収集)を使った ビジネス情報基盤の実現 ヒト モノ カネ 人事管理 統合DB 財務会計 管理会計 販売管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 ERP
  • 4.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 4 国内におけるERPシステムの系譜 : ERP進化のキーワード 1995 2000 2005 2010 2015 ERP研究推進フォーラム設立 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 ライセンス 売上ベース (億円) 1992年10月 SAPジャパン設立 1994年日本オラクル Oracle APPS(EBS)取扱開始 ERPの登場・普及 BPR実施、IT基盤再構築 全体最適・ベストプラクティス クライアント /サーバ の時代 メインフレーム オフコン の時代 ERPの多様化・拡張性 SOAシステム連携/Web対応 業種別/業務別/規模別 2020 2014年 ERP研究推進フォーラム解散 1996年 ワークスアプリケーションズ設立 2008年 リーマン・ショック 2011年 東日本大震災 次世代ERPの進化・発展 クラウド/ビッグデータ/非RDB 人工知能/IoTなどニューテクノロジー 第1世代:全社統合、部門間連携 会計中心(財務会計・管理会計) 企業内統合、多機能 第2世代:グループ内統合、業務連携 会計とロジ(ERP/SCM/CRM/BI) 企業間連携、拡張性&柔軟性 第3世代:企業間統合、エコシステム ニューテクノロジーへの対応 バックオフィスから成長事業IT基盤を網羅 ERPとBPMの登場:BOPSJ パッケージ時代のはじまり ITバブル崩壊、ベンダ再編 国産ERP躍進、クラウドベンダ急成長 旧ERPレガシー化、強制バージョンアップ ERP再構築不可避、時代はSoRからSoEへ インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ設立(IVI) 2015年
  • 5.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 5 ERP導入の理由 :機能の部分利用、決算早期化や管理会計目的が多い 日本企業の多くはERPの部分利用と、商習慣の違いからカスタマイズが多い。 日本のERP導入は、会計(決算早期化、財務会計/管理会計など)の部分利用が多い。業務改革(BPR)は定着しなかった。 レガシーERPは欧米の商習慣で作られているため、国産ERPが登場するまでアドオン・カスタマイズが必要だった。 部門別 コストセグメント(コストセンタ) 収益セグメント(プロフィットセンタ) 社 内 管 理 目 的 管理領域 本社1 営業1 工場 管理 直販 間接 工場 A社1 B社2 営業2 A管1 A管2 B-1 A社管理 B社1 B-2 B社2 費用管理の 最小単位 利益管理の最小単 位(部門別P/L) 本社2 財務会計 事業別 本社 子会社A 子会社B 勘定コード表 日本用 勘定コード表 米国用 法人格 (BS/PL) グループ 勘定コード表 外 部 報 告 目 的 事業領域1 事業領域2 事業領域3 事業セグメント (SBU) 管理会計 カネの動き ・決算処理 ・納税処理 ・配賦/サマリ ・IR/株価 ・月次/四半期 ・逐次判断 ・継続性重視 カネの動き ・受注/請求 ・購買/支払 ・発生元/明細 ・利益/コスト ・内部管理 ・日次/週次 ・即時判断 ・スピード重視 商習慣の違いを カスタマイズ で対応 経営側が欲しかったのは こっちの数字
  • 6.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 6 ERPは密結合型から疎結合ハイブリッド連携型へ進化 : ITPro記事より 「レガシーERP」から脱却するために 現在、老朽化しつつある従来のERPを使っている私たちは、どのようにERPを刷新していけばよいの か。その一つの答えが、複数アプリケーションを連携させるポストモダンERP。個々のシステムの開発 においては、あまり変化しないERPのコア機能(例えば財務会計)や、変化が激しい周辺アプリケー ション(例えば最新の人材管理・分析機能を提供するタレントマネジメント)など、システムごとの特 性に合わせて開発/導入のスタンスを適切に選択することが重要になる。(記事中記載内容より) 出所:ITPro ACTIVE 記事より http://itpro.nikkeibp.co.jp/atclact/active/14/369470/100700020/?ST=act-cloud&P=1
  • 7.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 7 ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2013年調査より) 基幹業務システムの稼働を開始した時期(n=350) 2014年に ERP研究推進フォーラム解散 これ以降のデータが存在しない
  • 8.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 8 SAP Business Suite(SAP ERP R/3含む), 38.0% Oracle E-Business Suite, 9.0% GLOVIA(SUMMIT、smartきら ら、GLOVIA-C), 6.0% SuperStream, 4.0% OBIC7, 3.5% COMPANY, 2.5% SAP Business All-in-One, 2.5% GRANDIT, 2.0% Infor(旧Baan), 2.0% JD Edwards, 2.0% Biz∫(Biz∫SCAW), 1.5% GLOVIA G2, 1.5% MCFrame, 1.5% ProActive, 1.5% 基幹業務 SaaS by 奉 行i, 1.5% AMMIC, 1.0% EXPLANNER, 1.0% FutureStage(旧TENSUITE), 1.0% Galileopt, 1.0% SAP Business One, 1.0% SMILE, 1.0% 奉行V ERP, 1.0% その他, 14.0% ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より) 導入した/導入予定のERPパッケージ 2014年 (n=200) 大半のERPパッケージはIaaSで利用可能 2014年に ERP研究推進フォーラム解散 これ以降のデータが存在しない
  • 9.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 9 COMPANY, 13.1% SAP Business Suite(SAP ERP R/3含む), 13.1% Dynamics AX, 9.8% GLOVIA(SUMMIT、smartきら ら、GLOVIA-C), 9.8% OBIC7, 4.9% Oracle E-Business, 4.9% SuperStream, 4.9% Biz∫(Biz∫SCAW), 3.3% Compiere, 3.3% IFS Applications, 3.3% NetSuite ERP/財務会計, 3.3% Salesforce.com, 3.3% その他, 23.0% ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より) 導入した2階層ERPパッケージ 2014年 (n=61) グループ子会社などに主に採用されたERPパッケージ (2階層ERPパッケージ) 2014年に ERP研究推進フォーラム解散 これ以降のデータが存在しない
  • 10.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 10 2階層ERP(2 Tier ERP)の考え方 : 理想は、国内海外の本社とグループ会社(子会社・関連会社)全拠点に同じERPシステムを導入して、プラットフォーム とデータフォーマットを統一、業務やデータの連携を行う仕組みを構築して、業務処理の効率化、ビジネス状況のリアルタイム に把握することです。現実は、本社や重要拠点など大規模の拠点に導入するコアERPシステムと、その他グループ会社 (子会社・関連会社)など、中小規模の拠点に導入する事業用ERPシステム(用途別ERPやクラウドERPなど)を、 2階層で使い分ける構成のシステム構築が現実的な対応となります。(コスト、要員、地域性などを考慮) 人事管理 財務会計 管理会計 販売管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 ERP 統合DB 1st Tier:コアERP ※本社、大規模拠点向け 大企業向けERP スイート型、ベスト・オブ・ブリード型 2nd Tier:事業用ERP ※グループ会社(子/孫会社・関連会社) 中堅中小企業向けERP 用途別ERP(業種別、業務別) クラウドERPなど 人事管理 財務会計 管理会計 販売管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 ERP 統合DB 人事管理 財務会計 管理会計 販売管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 ERP 統合DB BI 原価管理 人事管理 統合DB 財務会計 管理会計 販売管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 設備保全 製品マスタ BOM管理 SCM: 需要予測 イベント管理 BI:見える化 業務分析 原価管理 顧客情報 顧客DB SFA: 営業支援 CRM: カスタマ- サービス BI:見える化 経営分析 ERP 【2階層ERPのイメージ】 連結
  • 11.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 11 ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より) 活用しているERP製品の今後の展開(n=200) 2014年に ERP研究推進フォーラム解散 これ以降のデータが存在しない
  • 12.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 12 ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より) 今後のERP製品に対する要望(n=290) 2014年に ERP研究推進フォーラム解散 これ以降のデータが存在しない
  • 13.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 13 ERP市場動向(ERP研究推進フォーラム 2014年調査より) 今後重要と思われるIT投資項目(n=290) (%) 2014年に ERP研究推進フォーラム解散 これ以降のデータが存在しない
  • 14.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 14 Agenda: “It's really hard to design products by focus groups. A lot of times, people don't know what they want until you show it to them. ” by Steven Paul Jobs ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割 マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ 旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する 4 3 2 1
  • 15.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 15 レガシー化する旧型ERPを捨てるべき3つの理由 1 2 3 会計メインのERP導入(財務会計、管理会計)では、ガバナンス管理が十分ではない ▷会計に偏ったこれまでのERP導入、商習慣対応のためのカスタマイズなどが要因か(?) ▷販売・購買・在庫・物流などの業務情報は日次、会計情報は月次と、情報の鮮度と精度にズレがある。 ▶ERP導入率が高い大企業ほど漏れや抜けがあり、ガバナンス管理が上手く出来ていない。 ビジネス環境の変化に対応できない、スピードが遅い「重厚長大」「高コスト」「ベンダ主導」 ▷ビジネス環境の変化に対応できない。IT技術者が確保出来ない。レガシーERPが事業の足枷となる。 ▷ベンダの都合でバージョンアップや対応を強いられる。ランニングコストが高い。ROI費用対効果が低い。 ▶レガシーERPは、導入とランニングに手間と人手が掛かりすぎる。ビジネスニーズと大きく乖離している。 成長戦略に対応した即効性と拡張性が低く、IoT時代のSoRとSoEに対応していない ▷成長戦略に即応したニューテクノロジー(クラウド、人工知能、IoTなど)と連携した利用ができない。 ▷レガシーERPはシステムが肥大化、機能が複雑化。ベンダ契約が既得権益化してユーザー企業と対立。 ▶成長戦略を支えるのは、スピード間ある企業間連携(エコシステム、オープン・イノベーション)やIoT対応 旧型ERPを捨てるべき理由:「ガバナンス強化」、「ビジネスニーズとの乖離」、「成長戦略への対応」 ビジネス環境の変化、ニューテクノロジーに対応する“次世代ERPの導入と活用”に取り組むべき 導入から既に10年以上経ち老朽化、ビジネスニーズとの乖離が次第に拡大している。
  • 16.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 16 レガシーERPを捨てるべき理由 :自社内全体最適からグループ連携最適へ 自社内に閉じた全体最適(企業内統合型)からグループ連携最適(グループ連携型)へ グループ連携最適自社内全体最適 ERP ERP HCM SCMCRM システム連携 システム連携 システム連携 企業内統合型(機能重視、一気通貫) ・社内の効率化、最適化がメイン ・経営層、管理層にのみ便利なシステム ・財務会計、ベストプラクティス、密結合 ・標準化、コスト削減に重点(SoR) ・経営資源(ヒト、モノ、カネ)の情報を把握 ・子会社、関係会社からデータを逐次に吸い上げる方式、 月次・四半期ごとにサマリーを集めるスタイル グループ連携型(スピード重視、即断即決) ・グループ内の効率化、変化察知にフォーカス ・経営層、管理層、現場が必要なデータを入手 ・業務プロセス、柔軟性&拡張性、疎結合 ・コスト削減+成長性、売上/収益(SoR+SoE) ・経営資源(ヒト、モノ、カネ)の中の情報に 加えて経営環境(顧客、市場、デバイス)の 外の情報をリアルタイムにタイムリーに状況を把握するスタイル
  • 17.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 17 レガシーERPを捨てるべき理由 : 事業活動とガバナンス管理の強化 親会社と子会社/関連会社の連携がバッチ処理(会計:月次/四半期・年次) 子会社・関連会社(国内・海外の生産&販売拠点)が企業全体の売上/収益の大きな割合を占めている企業は必須。 販売・購買・在庫・物流・生産は毎日で変化があり報告されているが、会計のみ月次で報告されているのが実状。 ミッション 経営戦略 事業 M&A グループKPI 事業KPI 指標と明細データによる事業遂行状況を監視して事業計画とガバナンスを管理 KPI •戦略調整・実行・評価 •経営資源配分 •グループガバナンス Action Plan Do Check 経営層 グループKPI (計画/実績) 管理者層 事業KPI (計画/実績) 現地担当者 業務KPI (計画/実績) 日常業務に 直結する情報 KPI階層利用により経営戦略を現場化する 投資家・金融機関 情報開示(IR) A事業戦略 子会社・関連会社(国内・海外) ※KPI:経営指標 (Key Performance Indicators) 業務KPI報告 会計のみ月次 販売/購買/在庫/物流/生産の業務データは日次 KPI管理指標に基づく事業ポートフォリオマネジメント 親会社(グループ本社) ・月次処理/四半期決算/年次 ・事業戦略策定 ・PDCAサイクル ・コーポレートガバナンス 各事業セグメント グループ共通サービス 報告は日次?月次? KPI KPI KPI KPI KPI 業務KPI報告 子会社A 子会社B 子&孫会社グループC KPI シェアードサービスセンタ ERP 未導入 ERP 未導入 グループ経営(財務・戦略・組織) グループ全体の情報共有化 ERPなどをベースにグループ・事業・国・地域を横断する業務プロセスを連携する
  • 18.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 18 次世代ERPの導入と活用 : 日々の変化を見逃さない経営 組織・階層 組織目標・管理指標 Plan Do & Check Action 経営戦略策定 方針決定 事業戦略 ポートフォリオ管理 予算/計画策定 数値決定 製品・業務ごとに 目標を設定 財務的(収益) KPIsへ展開 非財務的(業務) KPIsへ展開 アクションプラン KPIsへ展開 予算実績 モニタリング 実績 モニタリング 実績 レポーティング 将来予測 経営判断 進捗 モニタリング 戦略見直し ローリング 実績 フィードバック グループ目標 KPIs 事業目標 KPIs 拠点別目標 KPIs 部門・業務別目標 KPIs 活動目標 KPIs 事業セグメント 国内・海外拠点 事業所・工場 従業員 経営層 管理者層 現地担当者 業績の評価 目標達成への対応 グループ 業績管理のPDCAサイクル 組 織 構 造 と 目 標 値 の 同 期 ( 整 合 性 ) 組 織 構 造 と 目 標 値 と 評 価 の 同 期 ( 整 合 性 ) セグメント・事業ごとの管理体系の設定、管理指標の選定、経営管理シナリオ(PDCAサイクル)の現状分析 ①親会社、子会社という区切りではなく、セグメント別・事業別のKPIsベースで日次管理体系をモデル化する ②業績管理に必要な管理指標(財務指標、非財務指標などKPIs)を選定、共通化する ③PDCAサイクルを高速で廻す(リアルタイム、日次、週次、月次、四半期、年次、中期計画、R&Dなど)の変化を収集分析 変化を見逃さない経営グローバル経営管理(戦略的意思決定支援)
  • 19.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 19 Agenda: “It's really hard to design products by focus groups. A lot of times, people don't know what they want until you show it to them. ” by Steven Paul Jobs ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割 マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ 旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する 4 3 2 1
  • 20.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 20 新世代ERPの選定 : ERPに求められるニーズの変化 1)全社統合、グループ統合のインフラシステム 企業グループの統合管理を実現するインフラとなる基盤。そのニーズは経理・財務を中心とした会計視点からのニーズと 、販売・購買・生産など業務管理を中心とした事業部視点(ロジスティクス側)からのニーズの2つに二極化。 2)ガバナンス強化の手段(2階層ERP内部統制モデル:2 Tier ERP Internal Control) グループ統括と多様な経営管理要件に対応する本社基幹システムは独自仕様が好まれるが、グループ子会社/関連 会社、海外拠点などにはコントロールし易くコストと運用を最適化、共通化できるコンパクトな基幹システムが望まれる。 2,3のERP製品を絞り込んで、本社と子会社・関連会社の2階層で構成を組む事例が増加。 3)ウェブ親和性、柔軟性、ハイブリッド型 ビジネス環境の変化が激しいことから、後付けで機能追加/補完しやすいWebサービス連携できるハイブリッド型ERPシ ステムが今後の主流。拡張機能として、人工知能AIやRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)が有望。 4)低価格高機能(業種特化型、疎結合逐次導入) 高機能で全業種に対応する高額な汎用型のERPではなく、業種業態ごとに特化(HCM, SCM, CRM, ECなど) 業務適合性の高い低価格高機能なERP製品が好評。適材適所で使い分ける。機能特化ERPの活用。 5)適材適所、短期と中長期でERPを使い分ける、コスト最適化(即効性と柔軟性、選択肢) 目的や用途別に、機能特化型ERPや汎用型ERPをクラウド/オンプレミス/ハイブリッドで使い分ける。 導入費用/ランニングコストを抑えることができる製品やベンダを選定する傾向が強い。 欧米並に内製化の比率を高める企業が増加(海外展開ではこの方法が有効) ※レガシーERPをそのままにして、新世代ERPを導入する企業が増加 ITエンジニアの所属 (出所:IPA資料より)
  • 21.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 21 事例 : 米国デュポン社のマルチERP/ハイブリッド型基幹システム構築 会計、人事、生産など 中長期に継続して利用する機能 標準業務とデータ一元管理 会計・人事・生産(コア部分) 会計・人事・販売(フロント部分) 登録/申請、照会/検索、帳票/レポートなど ユーザーによって利用方法が多様なもの 柔軟なユーザーインターフェースの提供 【特徴・傾向】 標準化されている定形業務 改良・改修が少ない、法令、業界ルール グローバルベース、ベストプラクティス 変化が少ない、予測しやすい 内向き(他システム連携少ない) 【特徴・傾向】 標準化されていない、例外が多い 改良・改修が繰り返される、個別要件対応 ローカルベース、独自プロセス対応など 変化が激しい、予測できない 外向き(ユーザ、他システムと連携多い) ERPパッケージ(SAP, Oracle)を中心に置いて、統合マスタ、統合データベース 標準化されたビジネスプロセスといった機能をコア部分として利用。 クラウド(セールスフォース・ドットコム/MS Office365)をユーザに近いフロント部分に利用し 他システムとの連携など柔軟性が求められる要件に対応。両方をバランス良く組み合わせている。 出展:「エンタープライズITとは(2009.11ロバート・R・ライドアウト著(元デュポンIT担当バイスプレジデント兼CIO)より作成
  • 22.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 22 事例 : 米国デュポン社がマルチERP/ハイブリッド型を選んだ理由 デュポン社における導入効果 ■標準化の推進:バックオフィスとフロントオフィスの標準化手法は異なる ・ バックオフィス(会計、人事、生産/サプライチェーン) → SAP, Oracleはそのまま (Standard, Stable, Global, Predictable) ・ フロントオフィス(営業、マーケティング、カスタマーサービス) → Salesforce, Office365 (Diverse, Interactive, Market or country specific, Rapidly changing) ■トータルコスト削減 「固定費から経費へのシフト」 ・ 年間ITコストを30%削減 ・ セールスフォース/Office365:経費として計上 → 資産償却は不要 ・ 想定外のIT費用が減り、コスト管理し易くなった ・ 人事、会計、販売管理の周辺機能(アドオン)にSalesforce AppCloud, MS Office365 ■現場への権限委譲、ITガバナンス強化の両立 ・ 統一プラットフォーム(PaaS/SaaS)の利用 → 現場主導でカスタマイズが容易 ・ 開発手法、運用の統一化 ・ 疎結合であるため柔軟かつ迅速な対応が可能 出展:「エンタープライズITとは(2009.11ロバート・R・ライドアウト著(元デュポンIT担当バイスプレジデント兼CIO)より作成
  • 23.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 23 事例 : 疎結合による基幹システム連携イメージ 連結会計 SFA: 営業支援 財務会計 ERP 管理会計 販売管理 顧客情報 顧客DB BI:見える化 経営分析 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 原価管理 BI:見える化 業務分析設備保全 SCM: 需要予測 イベント管理 製品マスタ BOM管理 CRM: カスタマー サービス ERP BI CRM SCM PLM BA WMS EC MES ユーザーインターフェース (フロント部分): 様々な方法で簡単に利用可能 経営者、マネージャ、現場担当者 などユーザーのニーズに対応可能 (個々のシステムに依存しない) ※不足機能は、他システム連携と カスタムアプリで対応(PaaS/SaaS) バックオフィス(コア部分): 会計、人事、生産/SCMなど 標準化された定型業務 フロントシステム:柔軟性&拡張性 バックオフィス:標準化 ユーザーインターフェースは マルチアクセスに対応 MobileBrowser PC HandyTablet お客様に 商品到着 見積-受注 ワークフロー 納品検収 請求管理 経営: 業績管理 経営分析 サポート: 顧客情報更新 営業: 請求処理 リベート管理 在庫物流: 出荷手配 経理: 入金確認 SFA(SaaS) 営業支援 ERP(SaaS) 販売管理 ERP 在庫/購買 ERP 会計管理 ERP 経営管理 ERP 人事管理 マルチプラットフォーム マルチアプリケーション
  • 24.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 24 Agenda: “It's really hard to design products by focus groups. A lot of times, people don't know what they want until you show it to them. ” by Steven Paul Jobs ERPの進化発展 :IoT時代のERPに求められる機能と役割 マルチERP活用 :ERPの多様化、蜜結合ERPから疎結合へ 旧型ERPの限界 :レガシーERPの課題とその解決策について ERPのトレンド :ERP20年の歴史から現状を把握する 4 3 2 1
  • 25.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 25 IoTとは、「モノにセンサーを着けること」が目的ではない すべてのモノが デジタル化(サービス化) 価値を生む! ハードウェア ソフトウェア データ 周辺機器 周辺機器 IoT製品が無い と動かない! 基地局 製品機能 付帯装置 あらかじめ 与えられる 必要に応じて 外部から与えられる 毎回外部から 取り込む データがないと動 かない! 全てのモノがネットワークにつながるということは、製品にシステム(ソフトウェアとデータ) が組み込まれること。IoTデータを活用したサービス提供が可能になること。
  • 26.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 26 IoTの価値とは? 故障? ①定期点検 ②故障発見 ③修理依頼 ④修理報告 IoTの価値とは、誰でもひと目見てわかるメリットや違い “スピード”と“サービス” 「機器が故障する前に察知して、これに即時対処する様子を隠さず見せる」など これまで、 IoTデバイス 故障? ①緊急点検 ②故障発見 ③部品交換 ④修理報告 モノ(IoTデータ) コト(IoTデータ) コト(IoTデータ) 予知保全 ネット監視 リモートサポート 即時レポート これから、
  • 27.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 27 IoTの導入効果、モノのデータを利用して新しいサービスで価値を提供すること IoTの導入効果:“時間と距離”をゼロに近づけることでユーザーに価値が提供される 診察や検査などを、ネットで受診する。検査データをAIやビッグデータで解 析、その診断より、リモートやセルフサービスで処置。風邪などは、これで治療 や処方薬が受けられる。 時間→待ち時間ゼロ、いつでも診察や検査が受けられる 軽い症状なら、かかりつけ医とネットで診察、処置法を聞ける 距離→移動距離ゼロ、どこからでも診察・検査・治療可能 職場や自宅で365日24時間いつでも受診ができる。オーダーメイド医療 スーツをイージーオーダーするのと同じように、自動車をネットからオーダーメイ ドで作れる。修理パーツや消耗品は、在庫が無ければ3Dプリンタで造成でき る。リードタイムゼロ 時間→オーダーメイド(マスカスタマイズ生産) 欲しい自動車をいつでもオーダーできる。生産進捗がわかる。 距離→3Dプリンタでどこでも製造できる(ロケーションフリー) 製品が欲しい時にデータをダウンロードして作る。 サイバーフィジカル経済 短期的IoT導入効果 → アナログ→デジタル、見える化、すぐに実現できるが効果低い 中期的IoT導入効果 → IoTデータの活用・サービス化して保守サービスで稼ぐ 長期的IoT導入効果 → データを所有しONLY ONEを確立。他社と差別化、エコシステム構築
  • 28.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 28 短期的:「見える化」への取り組み、どの企業でも導入できる その効果は一過性、競争優位性は長続きしない。 中期的:データを利用した新しいサービスの提供、オープン・クローズ戦略で 競争力を維持する。保守・運用サービスなど。IoTビジネスのコア。 長期的:先駆者(フォアランナー)として成長戦略に従って挑戦する企業 成功者となるのはわずか一握りの企業、次の次を準備しておくこと。 「勝敗を決するのはモノではなく、他社に真似出来ないコト、つまりサービス(ソフトウェア)」 IoTビジネスのロードマップ : 短期/中期/長期の戦略策定 IoT企業のゴールは、新しいビジネスモデルを創り出して継続的に収益を得ること ・モニタリング(監視): 短期的な取り組み → 一時的な効果、スタート地点 IoTで商品・顧客を「見える化」する。IoTの最初の取り組みとなるがその効果は一時的。 競争相手も簡単に真似することができる。ビッグデータよりも、人工知能やスパースモデリング(ベイズ統計論)などを利用し、 データから短時間で的確に結果を導くやり方など。 ・メンテナンス(保守運用): 短期的・中期的な取り組み → 短・中期的な競争力 オペレーション(効率化)とオートメーション(自働化)が取り組みのポイント! 生産性の向上、徹底したムダの排除、機械学習などによる予測精度の向上を実現する。 ノウハウ全てデジタル化するのではなく、ヒトとシステムの役割分担、アナログとデジタルの境界線 (オープン・クローズ戦略)が日本版IoT/日本版インダストリー4.0の特徴。 ・コントロール(制御): 中長期的かつ継続的な取り組み → 先駆者の圧倒的優位性 モノ(機械や機器などデバイス)をリアルタイムに制御。エコシステムを構築拡張する。 環境変動や個体差を補正する技術。先駆者(フォアランナー)として技術を磨きアウトカム(成果)を生み出し続ける。 ソフトを更新してデータを支配することで共創優位性を確立
  • 29.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 29 IoT未来社会2020 :「自動運転車の実用化」 「医療IoTの実現」 短期的 【3年後のIoT】センサーとデバイスがネットワークにつながってアナログ→デジタルで価値を生む モノ(製品)とコト(サービス)を価値として提供。モノからのデータを収集して、この情報を活用し たサービスを提供する。モノの情報を「見える化」して、新しい価値を生む仕組みを構築する。IoT時 代に対応した業務の見直し、新しい製品/サービスの検討、新しいビジネスモデルへの取組み。 医療はIoT活用が期待されている領域です。レントゲンやCT/MRIなど、画像 検査や医療機器の発展が期待されます。 検査機器や医療データがネットとつながり、AIやビッグデータで迅速かつ正 確な病気の早期発見が可能となり、患者それぞれに対応した医療サービス が提供される IoTを活用した新しい医療サービスが受けられる。検査技術の向上や遠隔医 療が可能となる。ヘルスケアIoTの実現 自動車は、IoT活用が最も先行する業界として、自動運転やAI技術などが取 り入れられる。 GPSによる位置情報把握、道路状況による渋滞回避、運転アシスト機能に よる操作性の向上、カーシェアリング(ライドシェア)などによる多様なサー ビスの提供 クルマがネットにつながる。クルマとヒトがつながる。安全性や利便性が大きく進 化する。コネクテッドカーの実現化
  • 30.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 30 IoT未来社会2022 :「自動車をオーダーメイド」 「遠隔診察」 中期的 【5年後のIoT】つながることが目的ではない、時間と距離をゼロに近づくと価値が生まれる モノ(製品)とコト(サービス)が、デジタルでリアルタイム・双方向ダイレクトに得られる仕組み。 従来の業務プロセス、仲介処理、手間と時間を省ける。アウトカム(成果)を、欲しい時に必要な だけ直ぐに入手できる。待ち時間なく、ムダなく、リーズナブルに欲しい製品/サービスが提供され る。 臨床医の仕事は「診察して処置や投薬すること」ですが、 患者にとって待ち時間が多い病院へ行くのは手間が掛かる。 診察や検査などを、ネットで受診する。検査データをAIやビッグデータで解析、 その診断より、リモートやセルフサービスで処置。風邪などは、これで治療や処 方薬が受けられる。 患者は、職場や自宅でかかりつけ医からいつでも診察を受けることが可能となる。 コネクトヘルスケアの実現 自動車は好きなデザイン、好みの仕様をオーダーメイドで作ることができる。自 分のブランドをつけて売ることもできる。 スーツをイージーオーダーするのと同じように、自動車をネットからオーダーメ イドで作れる。修理パーツや消耗品は、在庫が無ければ3Dプリンタで造成 する。リードタイムゼロ カスタマイズ仕様。最寄りの工場で、パーツを手軽に作って手に入れることができ る。スマートファクトリーの実現化
  • 31.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 31 IoT未来社会2027 :「誰でも自動車メーカー」 「オーダーメイド医療」長期的 【10年後のIoT】つながることで企業と個人の関係が変わる。 エコシステム モノ(製品)とコト(サービス)が、ボーダレスとなる。企業は供給サイド、個人は需要サイドという 関係が変わる。個人がデザインした製品(モノ)を、企業が製造・販売する。モノから集めたデータ を個人や企業が利用して、新しいサービス(コト)が生まれる。デジタルエコノミーが社会を革新。 患者と医者がつながるコネクトヘルスケアがさらに普及する。 高度医療サービスを誰でも手軽に得られる時代になる。 患者ひとりひとりの病状に合わせた、オーダーメイドの薬や専用の医療機器 を開発生産して入手することが可能となる。全ての医療を患者が自由に選べ る時代となる。 モノ(薬、機器)を患者に合わせて生産、コト(診察、処置)と一緒に提供 できる。オーダーメイド医療の実現 自動車は好きなデザイン、好みの仕様をフルオーダーメイドで作ることができる。 自分のブランドをつけて売ることができる。 個人がデザインした自動車をロットサイズ1から生産できる。自動車がアパレ ルのように、セレクトショップで販売やシェアリングできる。あらゆるデータから 新しいサービスが生まれる。 モノとコトの両方が商品となって、経済活動を活性化する。デジタルが、ビジネス を拡大。サイバー・フィジカル経済の登場
  • 32.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 32 IoT時代のERP : 経営資源は、ヒト、モノ、カネ + データ、ビジネスモデル 経営層 製品 製造・販売 製品 開発・設計 製品 データ収集 ソフト開発 サービス化 サービス 価値提供 新世代ERPシステム 疎結合 サイバー フィジカル サービス化 新世代ERPは、ヒト、モノ、カネ+IoTデータ、ビジネスモデルを経営資源として管理 ヒト モノ カネ 経営層 倉庫 物流 営業 販売 生産 管理 調達 管理 経理 財務 旧型ERPシステム ヒト モノ カネ データ モデル グループ全体で連携されたシステム SoR:バックオフィスを効率化、最適化する SoE:成長戦略に貢献する仕組み (ヒト、モノ、カネ+IoTデータ、ビジネスモデル が新しい経営資源となる。デジタル革新) 顧客 ユーザー 全社レベルで統合されたシステム 部門間を横断する業務プロセス 業務の標準化でデータ精度を揃える (プロセスレベルで連携/共有可能 ヒト、モノ、カネを最適化) 人事管理 統合DB 財務会計 管理会計 販売管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 ERP
  • 33.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 33 IoTプラットフォーム :サービス提供する為に複数システムで構成されたIT基盤 IoTは複数システム群で構成されたソリューションで「IoTサービス」をユーザーへ提供 ロボット・設備のセンサやデバイスから収集したIoTデータを、クラウド上のIoTプラットフォームで蓄積・管理します。ここ に集まった膨大なIoTデータは、ソフトウェアで処理してIoTモニタリング/メンテナンス・ランニング/コントロールなど要件 にあわせてIoTサービスが提供されます。 IoTデータ → IoTサービス (新しいビジネスモデルの創出) クラウド IoTサービス ビッグデータ ロボット・設備 人工知能・RPA データ 収集 データ 蓄積 データ 転送 データ 抽出・変換 データ 分析 データ 可視化 センサ・デバイス ソフトウェア IoTプラットフォーム サービス化 処理・管理 データマイニング ディープラーニング IoTデータの見える化 モニタリング、 メンテナンス、コントロール シミュレーション 予知 デバイス・センサ・機器 データベース・データレイク プロトコル・無線/有線 AR/VR
  • 34.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 34 企業とユーザーをつなぐしくみ : IoTプラットフォームの役割 IoT企業 モノ 使う コトの提供 IoT企業(モノ+コト)とユーザーの継続的な関係を取り持つ役割をするのがプラットフォーム しくみ構築 プラットフォーム化することで、使う“コト”による付加価値を提供して ユーザーから対価を直接得る(売上/収益/コスト削減)ことができるようになる。 問題解決(価値) IoTデータ IoTプラットフォーム コトからの収益 コト 利用者 データ 情報 データの収集
  • 35.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 35 IoTプラットフォーム動向 : 米独日主要ベンダ相関図(参考) GEデジタル Predix マイクロソフト Azure IoT AWS AWS IoT SAP SAP HANA シーメンス MindSphere Bosch Bosch IoT ファナック FIELD system 富士通 /K5 MetaArc 日立 / Lumada NEC WISE IoT/Predix 東芝 Meister IoT/Predix Salesforce.com Salesforce IoT Oracle Oracle IoT PTC ThingWorx デンソー DP-Factory IoT セゾン情報 HULFT IoT コマツ Komtrax KomConnect b-en-g b-en-g IoT IBM Watson IoT TRUMPF AXOOM IoT NTTデータイントラマート IM-IoT Cisco Cisco IoT Carriots Carriot ecosystem (2017.Mar.) Autodesk A360/Forge Ericsson Device Connectivity China Mobile Device Connectivity ダッソー 3DEXPERIENCE NOKIA IMPACT CyberVision Kaa IoT ソラコム SORACOM IoT Flutura Cerebra 日立ハイテク Flutura/Crebra 三菱電機 FA-IT Open Platform
  • 36.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 36 IoTサービスの構成要素 : ニューテクノロジーを適材適所で利用する ニューテクノロジーを組合せて、ユーザーのニーズに合わせたIoTサービスを提供する クラウドは大手企業から普及が進む。今後はIaaSから、PaaS/SaaS/DaaSなど様々なクラウドが 利用される。 土台となるプラットフォームと、システム間をつなぐ手段(疎結合、WebAPI)への取り 組みがポイントとなる。 クラウド IoTは、①小さく取り組む、②攻めと守りの両方を考える、③中長期的に自社固有の優位性が確立で きるテーマを見つける、の3点がポイント。 短期間で実現できるIoTはすぐ真似される。真似されるIoTでは勝てない。 IoT データは経営資源。ビッグデータとは、これまでの手段では収集、選択、分析、検索、保管などが出来 ない膨大なデータから有効なデータを上手く利用するという意味で使われている。手法や技術はベンダ やアプローチでそれぞれ異なる。 ビッグデータ 成長が期待されている領域。産業用ロボット(ファナック、KUKA、ABB)や民生用ロボット( Pepper)の市場が拡大。エッジ・コンピューティング(FPGA)やセンサ、デバイスなどが、自動車や 機械など利用が広かっている。モノから生まれるデータが新しい経営資源、データが優位性を生む。 ロボット・エッジ センサ・デバイス 人工知能は、ヒントン教授がディープラーニング(深層学習)で画像認識の実用化への可能性が広 がった。また、IBM Watsonが文脈解析などコグニティブ(認知知能)がビジネス利用開始。 RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)がバックオフィス業務の生産性を高めると期待。 人工知能AI/RPA AR/VRは、2015年よりビジネス展開が開始。コンシュマー市場では、仮想ゲーム向け、産業向け市 場では生産・物流・メンテナンスサービスなど幅広い分野での展開が始まっている。ウェアラブル端末や HMDの低価格化が進むと予想。 AR/VR 3Dプリンタ、ブロックチェーン、量子コンピュータ、バイオセンサーなど新しい技術はこれからも登場すると 思われますが、これまでとの違いはITテクノロジーを活用した新しいビジネスチャンスとセキュリティリスク が拡大すること。 さらに未来は?・・・
  • 37.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 37 ERPを補完するツール :RPA(Robotics Process Automation) RPAとは: 「RPA」とは、ロボットによる業務自動化の取り組みを表す言葉です。 定型化された業務、とくに一定のルールのもとで実施する、情報の入手、条件判断、エクセルファイルやERPシステムなどへの 情報入力、突合、承認などの一連の業務が主な対象です。 「ルールエンジン」「画面認識」「ワークフロー」などの既存技術を統合して活用し、業務の自働化を行います。専用のRPAソ フトウェアを利用することで、実際に人が操作するのと同様の手続きを簡単に記録させることができます。 人間の作業を 代行できる 人間に比べて 圧倒的な 能力がある 変化に強く 柔軟性がある
  • 38.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 38 ERPを補完するツール : RPAのクラスと活用対象業務(参考) RPAの活用対象業務:RPAが活用できる対象業務は幅広く、これまでERPなどでは対応できなかった ルーティン業務にも柔軟に対応できます。ERPなどパッケージシステムとの連携事例もあります。 RPAは発展途上で、「ホワイトカラーの 定型業務を自動化するものや人工知 能を利用して非定型業務をルール化し 、それを自動化するもの」をRPAとして定 義している。 Class1は定型業務を自動化する段階 で、すでに実用化されている。Class2は 例外対応や非定型業務を自動化する 段階で一部実用化されているものの、 多くは今後、実用化される。Class3は 高度なAIにより、作業の自動化だけで なく、プロセスの分析や改善、意思決定 まで自律的に自動化するもの。 フロントシステム バックオフィス:ERP システム転記 作業の自働化 財務会計 ERP 管理会計 販売管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 ERP システム入力 チェック作業の自働化 マスタ連携の自働化 システムメンテナンス作業の自働化 システム間を跨る レポート作成 作業の自働化 会社固有の繰り返し処理 作業の自働化 RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション) ERPでは自働化出来ない作業を補完できる
  • 39.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 39 攻めと守りのITに対応したシステム構成 : SoRとSoEを支える仕組み System of Records (記録、実績収集、定型業務) 業務効率化 省力化・生産性向上 コスト削減 System of Engagement (連携、顧客・パートナーとのつながり) ビジネスプロセス革新 新しい商品・サービスの創造 企業を超えたエコシステム SFA: 営業支援 財務会計 ERP 管理会計 販売管理 顧客情報 顧客DB 業績管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 原価管理 設備保全 BI:見える化 業務分析 SCM: 需要予測 イベント管理 製品マスタ BOM管理 CRM: カスタマー サービス ERP BI:見える化 経営分析 モバイル (スマートデバイス、ウェアラブル) ソーシャル:SNS デザイン思考:UI/UX アナリティクス 人工知能 機械学習 パブリッククラウドプライベートクラウドオンプレミス 常時 監視 成長戦略アプリケーション基盤 IoT系プラットフォーム ビジネス・アプリケーション基盤 バックオフィス系プラットフォーム BI/BA CRMSCM 基幹系システム(バックオフィス)とIoTサービス(成長戦略)の両方を支えるシステム基盤 SoR:ERPなど基幹系システムなどバックオフィスシステム。事業を支えるビジネス基盤として貢献 SoE:先進IT/IoTに自社独自の強みをデジタル化・サービス化して事業を伸ばす、成長に貢献 デジタルビジネス基盤 ・マルチアプリケーション ・マルチプラットフォーム コネクト・デバイス センサ、エッジコンピューティング (モビリティ、マシン、ロボット) システム基盤 プラットフォームレベル (IaaS/PaaS) ソリューション アプリケーションレベル (SaaS/DaaS) 予知 保全 遠隔 制御 戦略アプリ1 IoT保全 戦略アプリ2 モノコト 独自キラー アプリ バックオフィス系システム ミッションクリティカル・安定性・信頼性 成長戦略/競争優位支援系システム CPS(サイバーフィジカル)・柔軟性・拡張性/即効性
  • 40.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 40 SoRとSoEを支える仕組み : マルチUI、マルチERP、マルチプラットフォーム SoR:System of Records (全処理記録、実績収集、効率化) SoE:System of Engagement (成長戦略、顧客・ユーザーとの連携) SFA: 営業支援 財務会計 ERP 管理会計 販売管理 顧客情報 顧客DB 業績管理 購買管理 在庫物流 管理 生産管理 原価管理 設備保全 BI:見える化 業務分析 SCM: 需要予測 イベント管理 製品マスタ BOM管理 CRM: カスタマー サービス ERP BI:見える化 経営分析 モバイル (スマートデバイス、ウェアラブル) ソーシャル:SNS デザイン思考:UI/UX アナリティクス 人工知能 機械学習 パブリッククラウドプライベートクラウドオンプレミス 可視化 常時監視 成長戦略アプリケーション基盤 IoT系プラットフォーム ビジネス・アプリケーション基盤 バックオフィス系プラットフォーム BI/BA CRMSCM コネクト・デバイス センサ、エッジコンピューティング (モビリティ、マシン、ロボット) システム基盤 プラットフォーム レベル On-Premise IaaS/PaaS ソリューション アプリケーション レベル SaaS/DaaS 予知保全 故障予測 遠隔制御 CPS 戦略アプリ1 IoT保全 戦略アプリ2 IoTサービス 独自キラー アプリ バックオフィス系システム ミッションクリティカル・安定性・信頼性 成長戦略/競争優位支援系システム CPS(サイバーフィジカル)・柔軟性・拡張性/即効性 MobileBrowser PC HandyTablet フロントエンド:マルチUI 業務プロセス:マルチ処理 ユーザーインターフェースは マルチアクセスに対応 業務プロセスは マルチ処理・自動処理に対応 バックオフィス:マルチERP ・マルチプラットフォーム SoR&SoE ハイブリッド マルチ・ハイブリッドな仕組み マルチとは:「複数の~」という 意味。ここでは、目的や用途ご とに複数の仕組みを使い分け ることをイメージ。 ハイブリッドとは:「掛け合わ せ」という意味。ここでは、2つ 以上の異なるシステムを跨って 掛け合わせて利用。 IoTの新規ビジネスは ERPと連携(ハイブリッド) して事業管理される
  • 41.  FRONTIER-ONE Inc. 2017, Keiichiro Nabeno Page 41 IoT時代のERP成功の秘訣 :FUSIONに対応した新世代ERP ポイント 先行する企業のニーズ 重厚長大な旧型ERPではなく、次世代ERPへ速やかに移行する スクラップ・アンド・ビルドではなく、必要に応じて次世代ERPを並行導入し機動力を高める F 柔軟性 FLEXIBLE U 操作性 USABILITY S スマート SMART I イノベーション INNOVATION O オープン OPEN N ネットワーク NETWORK ビジネス環境の変化へ即応できる 旧型のERPシステムは導入・改修には長い時間が必要で、これでは激変するビジ ネスに対応できない。即効性と柔軟性のあるクラウドサービスやIoTサービスを即時 利用できる仕組みが必要。ベンダ都合の対応や囲い込みとの決別。 多様なニーズへの対応、システムは所有から利用へ 情報の分析力や活用度(ビッグデータ)が、業績や競争力を高めます。短期導入可 能で、即効性があり、疎結合で全てのデータを人工知能やRPAなどで誰でも簡単 に使える仕組みが必要となる。ニューテクノロジー、新しいビジネスモデルへの挑戦。 攻めのITと守りのITがリアルタイム連動する基盤 企業が生き残るためには、IoT/インダストリー4.0への対応など成長戦略に直接貢 献できる「攻めのIT」と、全拠点の変化を機敏に監視・保守・制御できる「守りの IT」の両方に対応する新世代ERPとこれを支えるITプラットフォームが必要。