Device Fingerprintingは、個人情報を利用せずに端末を推定することができる技術として、スマホのオンライン広告における広告効果計測に応用されている。本スライドでは、応用上の注意点や一般的な解決策について簡単に紹介する。

1. CyberZ aitec Engineer
Koji Suganuma
Device Fingerprinting
オンライン広告効果計測への応用

2. 本日の目的
• オンライン広告の効果計測って？
• Device Fingerprintingって？
• オンライン広告の効果計測への応用における問題と改善策
• F.O.X Fingerprintingの仕組み（割愛）
• F.O.X Fingerprintingの現状とこれから（割愛）

3. オンライン広告の効果計測
コンバージョン
アプリ広告をClickしたデバイス群
？
？
オーガニック
広告経由CVか? オーガニック経由CVか?
アプリ広告主は広告予算に対する広告効果を
把握することが可能になる

4. Device Fingerprinting
通信時に取得可能なパラメータで端末を推定する技術
通信
発生
通信
発生
Device,
OS version,
Build number
etc...
Device,
OS version,
Build number
etc...
個人情報を用いない端末推定技術としてオンライン広告への応用が注目されている

5. オンライン広告の効果計測に応用する
コンバージョン
アプリ広告をClickしたデバイス群
通信
発生
通信
発生
Device: iPhone
OSバージョン: 9_3_4
ビルド番号: 13G35
Device: iPhone
OSバージョン: 9_3_4
ビルド番号: 13G35
Device: iPhone
OSバージョン: 9_3_4
ビルド番号: 13G35
Device: iPhone
OSバージョン: 9_3_4
ビルド番号: 13G35
Device: iPhone
OSバージョン: 9_3_4
ビルド番号: 13G35
Device: iPhone
OSバージョン: 8_2
ビルド番号: 12D508

6. Device Fingerprintingを用いた
広告効果計測おける問題

7. 広告効果計測おける問題１
a
c
パラメータA
パラメータA
CV
Click
オーガニック経由のCVに
広告をClickしたデバイスを紐付けするパターン

8. 広告効果計測おける問題２
d
パラメータB パラメータB’
時間経過によりパラメータが遷移してしまうことによって
別のデバイスとして判断し紐付けしないパターン
Click CV
d

9. 広告効果計測おける問題３
a a
b
パラメータA
パラメータA
広告をClickしたデバイスのパラメータが重複する
ことによって別のデバイスに誤って紐付けするパターン
Click CV
Click
パラメータA

10. 一般的な改善策

11. パラメータの識別性能における軸
Diversity (多様性) Stability(安定性)
パラメータC
パラメータD
f
f f f f
f f f f
パラメータA パラメータB
a b c d e
a b c
d e
a b c
d e
どれだけ端末を重複なく識別できるか どれだけの間パラメータが変化しないか
時間軸

12. パラメータの組み合わせで識別性能を高める
パラメータA パラメータB
a b c d e
a b c
d e
a b c
d e
(パラメータA, パラメータB)
d e
a b c
広告効果計測おける問題を解決するためには
多様性と安定性を考慮したパラメータ選定と組み合わせがキモ

13. まとめ
・Device Fingerprintingのオンライン広告効果計測への応用が注目されている
・広告効果計測への応用にはいくつかの技術的な課題がある
・オーガニック経由のCVに広告をClickしたデバイスを紐付けするパターン
・別のデバイスとして判断し紐付けしないパターン
・別のデバイスに誤って紐付けするパターン
・多様性と安定性を考慮したパラメータ選定と組み合わせなどの方法で解決する