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150708 教育学特殊XIV(学級規模) 第12講
- 1. 慶應義塾大学教育学特殊 XIV(第 12 講)
学級規模を研究する
7. 分析結果の考察
文部科学省
国立教育政策研究所
文部科学省
国立教育政策研究所
総括研究官
やま
山
もり
森
こう
光
よう
陽
(教育心理学)
koyo@nier.go.jp
2015 年 7 月 8 日
この内容は個人的見解であり
国立教育政策研究所の公式見解ではありません
- 7. 現在取り組んでいる内容
最終課題の内容 I
第 1 節:問題
▶ 第 1 節には「問題」というタイトルをつけなさい。
▶ 以下の内容を満たすように執筆しなさい。
1. 和文,欧文文献をそれぞれ 5 本以上引用し,学級規模研究の
動向をまとめなさい。
2. 上記 (1) の内容をもとに,どのようなことを明らかにする必要
があるか,またどのような点に注意して調査や分析を行えば
よいかを論じなさい。
慶應義塾大学教育学特殊 XIV 第 12 講 2015 年 7 月 8 日 7 / 28
- 8. 現在取り組んでいる内容
最終課題の内容 II
第 2 節:目的
▶ 第 2 節には「目的」というタイトルをつけなさい。
▶ 以下の内容を満たすように執筆しなさい。
3. 第 1 節の内容との関連をが分かるように,研究の目的を明示
しなさい。
慶應義塾大学教育学特殊 XIV 第 12 講 2015 年 7 月 8 日 8 / 28
- 9. 現在取り組んでいる内容
最終課題の内容 III
第 3 節:方法
▶ 第 3 節には「方法」というタイトルをつけなさい。
▶ 以下の内容を満たすように執筆しなさい。
4. どのようなデータを分析するのか,どのようにして取られた
データなのか,対象校や対象者の属性や件数,人数を明らか
に示しなさい。
5. どのような分析や集計を行うのかを,第 2 節の内容との整合
性を持たせて明示しなさい。
慶應義塾大学教育学特殊 XIV 第 12 講 2015 年 7 月 8 日 9 / 28
- 10. 現在取り組んでいる内容
最終課題の内容 IV
第 4 節:結果
▶ 第 4 節には「結果」というタイトルをつけなさい。
▶ 以下の内容を満たすように執筆しなさい。
6. 第 3 節に示した内容との整合性を持たせ,図表を用いて結果
を示しなさい。
7. 結果を単に図表だけで示すのではなく,各々の図表がどのよ
うな分析・集計の結果なのかを説明しなさい。
慶應義塾大学教育学特殊 XIV 第 12 講 2015 年 7 月 8 日 10 / 28
- 11. 現在取り組んでいる内容
最終課題の内容 V
第 5 節:考察
▶ 第 5 節には「考察」というタイトルをつけなさい。
▶ 以下の内容を満たすように執筆しなさい。
8. 第 4 節に示した結果を,第 2 節の内容と整合的に結果を解釈
しなさい。
9. 結果の解釈の結果を,文献を引用しながら考察しなさい。
10. 考察に当っては 4 本以上文献を引用するとともに,この講義
で講読したもの以外の文献を 2 本含めなさい。
慶應義塾大学教育学特殊 XIV 第 12 講 2015 年 7 月 8 日 11 / 28
- 13. 現在取り組んでいる内容
最終課題の評価と注意事項
評価
▶ 上記の上記の満たすべき項目のうち,7 項目満たして C,9 項
目満たして B,11 項目満たして A の評語を与える。
提出期限や注意事項
▶ 提出期限は平成 27 年 7 月 13 日 (月) 厳守
▶ 学習支援システムの最終課題に関する掲示に添付のテンプ
レートを用いるか,その内容に即した様式で執筆すること。
▶ PDF ファイルで提出すること。他の形式だとファイルの内容
が破損し採点できないことがある。
▶ 今まで取り組んだ課題の成果は大いに利用すること。基本的
にはこれまで取り組んだ課題を一本の研究論文形式にまとめ
ると,評価が A となるようにしてある。
慶應義塾大学教育学特殊 XIV 第 12 講 2015 年 7 月 8 日 13 / 28
- 34. • 1.
どの4つのカテゴリーとも、それぞれの円グラ
フにおいて、「月に2~3回」がもっとも多く半数以
上を占め、二番目に「全く/ほぼない」が、三番目
に「週に1~3回」が多かった。
• 2.
「毎日/ほぼ毎日」という回答が存在したのは、
1学年2~3クラスで、学級規模が33人以下のカテ
ゴリーのみであった。その他3つのカテゴリーに
は回答が見られなかった。
• 3.
「全く/ほぼない」の割合が最も高かったのは、
1学年4~5クラスで、学級規模が34人以上のカテ
ゴリーであった。
- 39. 各班の分析・集計結果
形成的評価データ:6班
分析・集計の結果
▶ 表現物や成果物を仕上げるような機会におけるフィードバック
▶ 小規模 > 中規模 > 大規模
▶ 目標の提示 > 達成状況の提示
▶ 机間指導におけるフィードバック
▶ 課題レベル,過程レベルのフィードバックともに「いつも・ほとんど」
に着目すれば小規模学級ほど実施しやすい傾向が見られる。
アドバイス
▶ 達成状況の提示や過程レベルのフィードバックともに小規模学級ほど
実施しやく,大規模学級ほどしにくい傾向が見られるのはなぜか。
▶ フィードバックについての文献が少ないが慶應通信の「教育心理学」
テキストの教育評価の章に若干の記述があるので参考にするとよい。
慶應義塾大学教育学特殊 XIV 第 12 講 2015 年 7 月 8 日 20 / 28
- 40. 【6班 分析結果】
(1)分析対象
形成的評価等の実施状況データにおける教師の児童に対する個別具体的な指導の状況
初任1年目の教職員に対するある県における悉皆調査
低学年にのみ着目し、フィードバックレベルによっての実施状況を学級規模の比較を通じて
分析(Q1-‐1、 Q1-‐2、 Q3-‐2
、Q3-‐3を検討)
(2)対象数
73人
(3)分析・集計の方法
①SPSSによるクロス集計・度数分布
「いつも、またはほとんど実施」と「半分くらい実施」の回答率が各々どれほどなのか
わかるように分析・記載
②低学年(1,
2,
3年)に絞って分析
③学級規模(小規模学級・中規模学級・大規模学級)別の分析
※1.
調査対象数の関係により、「低学年」に絞って分析した
2.学級規模(低学年,
高学年):小規模(24人以下,
20人以下)・中規模(25-‐29人,
21-‐29人)・
大規模(30人以上,
30人以上)とした
- 43. 7班分析結果
• (1)分析対象 某県に勤める小学校教諭
• (2)対象数 公立小学校教諭97名
• (3)分析・集計の方法
20人未満 → 超小規模学級
20人以上26人未満 → 小規模学級
26人以上31人未満 → 中規模学級
(4)分析結果①
⇒ 学級規模と教師の協同
には相関がなかった
- 44. q6の回答平均
学年学級数
1 2 ≦3
学級規模 26人未満 3.86 3.56
26人以上 2.86 2.81
q7の回答平均
学年学級数
1 2 ≦3
学級規模 26人未満 3.33 3.24 3.08
26人以上 3.15 3.04
q8の回答平均
学年学級数
1 2 ≦3
学級規模 26人未満 1.67 1.71 1.96
26人以上 1.77 2.23
(4)分析結果②
学年学級数を用いて層化
⇒ 学年学級数が多くて学
級規模が小さいほど、
先生同士の協同が増える傾
向にある
(5)結果に対する簡単な考察
結果①から、教師が協同をする場合は他の学年の先生よりも同
じ学年の先生と行うことが多いことがわかっている。学年学級数が
多く同学年の先生が多ければ教師は協同しやすいのではないか。