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30代前半で精巣がんになった話
2015/12/30
Ver.1.1
はじめに
• この資料では、病気の概要をできる限りわかり
やすくまとめることを目指しています
– それ以外は特に何の意図もありません
• 治療内容や副作用などはすべて一例であり、同
じ病気であっても個人差があると思われます
• 個人や団体を特定...
私について
• 男性
• サラリーマン
• 病気がわかった時点で
– 32歳
– 既婚
– 2歳の子供一人
• 過去に大きな病気になった経験無し
これまでの流れの概要
2014年 2015年 2016年
2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月
検
査...
病院へ行く前
• 右の精巣が部分的に腫れているのに気がつく
• 痛みは無く、違和感があった程度
→怖いけど、ひとまず病院へ(泌尿器科)
診断結果(1回目)
• 精巣上体炎とのこと
– 精巣にくっ付いている精巣上体という部分が炎症
を起こす病気
– 尿道からバイキンが入ったりして起きることがあ
り、それほど珍しくない病気
• しばらく経過したら炎症が治まってきて治癒
すると思われ...
その後、しばらく様子見
• 一向に治らない
– むしろ少しだけ大きくなってるような…??
再度病院へ
• 超音波、MRIで検査
– 精巣上体の近くの精巣が腫れているっぽい
• 運悪く、非常に見分けにくい位置だった
• となると腫瘍の可能性がある
– 良性か悪性かは摘出してみないと判断できない
• 5日くらい入院が必要になるかも…
→...
診断結果(2回目)
• 右精巣にがん
– 複数箇所へ転移あり
– すでに相当進行していた
左右の肺に複数の転移
(大きいもので2〜3cm)
後腹膜リンパ節に複数の転移
(大きいもので5〜6cm)
精巣がん
精巣腫瘍(精巣がん)
国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」より
・精巣腫瘍にかかる割合は10万人に1人程度とされ、比較的まれな腫瘍
・20歳代から30歳代の男性では、最もかかる数が多い固形腫瘍
・多くの場合でがんになる理...
診断結果(2回目)を受けて
• 次の日には大学病院へ緊急で入院
– 夜には精巣の摘出手術を受ける
• その後、治療方針についての説明を受ける
– 4日後には抗がん剤治療を開始
– 抗がん剤治療が終わったら、残存する細胞を可
能な限り手術で除去す...
手術1:右の精巣の摘出
• 高位精巣摘除術
– 手術時間は1時間程度
– 下半身だけ半身麻酔
• 意識は最初から最後まである
– 右下腹部に5cm程度の手術痕
• 次の日には退院してシャワーも可
抗がん剤による治療(1/5)
• 点滴で抗がん剤を注入する
– 副作用を抑える薬も同時に点滴&飲み薬で追加する
• 点滴は1日およそ12時間行う
– それを5日間行い、その後16日間休む
– この合計3週間のことを「1クール」という
• 最終的...
抗がん剤による治療(2/5)
• 治療を終える指標となるのは腫瘍マーカー
– 採血で調べる血中の特定の成分の値のこと
• 腫瘍マーカーが基準値を下回ることを陰性化と呼ぶ
– 陰性化すれば悪性腫瘍は死滅したと判断できる
• 再発を予防するため細胞...
抗がん剤による治療(3/5)
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2.89
5.69
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1.4
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1.3 1.13
1.36
0.88...
抗がん剤による治療(4/5)
• 抗がん剤による治療を要約すると以下の通り
– 副作用にひたすら耐え続ける
• 点滴中の5日間と直後1週間が特に辛い
• クールを重ねるごとにより深刻な副作用となってくる
• 抗がん剤の副作用による苦しみは無間地...
抗がん剤による治療(5/5)
経験した副作用の一例
名前 概要 補足
皮膚,爪の異常 皮膚や爪がドス黒くなる。 実害はほぼ無いが、精神的に不安になる。
脱毛 身体中の様々な毛が抜ける。 男性であれば実害はほぼ無いが、精神的に不安になる。
下痢 ...
手術2:転移した腫瘍の除去1
• 後腹膜リンパ節郭清術
– 手術時間は13時間
• 非常に難易度の高い手術
– 全身麻酔
– 腹部に約30cmの手術痕
• 数ヶ月経過後も痛みが残る
– 手術後30日間ほど入院
• 入院中も10日間の絶食などがあ...
手術3:転移した腫瘍の除去2
• 転移巣切除術(右肺)
– 手術時間は3時間
– 全身麻酔
– 右脇下に2〜3cmの手術痕3つ
• 胸腔鏡手術のため小さくてすんだ
– 手術後7日間ほど入院
今後の予定
• 手術4:転移した腫瘍の除去3
– 転移巣切除術(左肺)
• 手術時間は5時間程度
• 左脇下に15cm程度の手術痕
• 療養
– 術後の回復
– 抗がん剤の副作用からの回復
まとめ
• 診察で間違われてしまう難しい位置に、10万人に1人とい
われる悪性腫瘍ができました
• 治療中に100人に1人といわれる副作用にかかりました
• 悪性腫瘍の中では少数となる「根治を目指せる」もので
あったことが唯一の救いでしたが、そ...
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30代前半で精巣がんになった話。

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30代前半で精巣がんになった話

  1. 1. 30代前半で精巣がんになった話 2015/12/30 Ver.1.1
  2. 2. はじめに • この資料では、病気の概要をできる限りわかり やすくまとめることを目指しています – それ以外は特に何の意図もありません • 治療内容や副作用などはすべて一例であり、同 じ病気であっても個人差があると思われます • 個人や団体を特定する可能性のある内容は含 めないように注意しています
  3. 3. 私について • 男性 • サラリーマン • 病気がわかった時点で – 32歳 – 既婚 – 2歳の子供一人 • 過去に大きな病気になった経験無し
  4. 4. これまでの流れの概要 2014年 2015年 2016年 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 検 査 1 検 査 2 手 術 1 手 術 2 手 術 3 手 術 4 終 了 最 初 の 違 和 感 抗がん剤による治療病気が発覚するまで 残存細胞の除去手術 今後の予定 →順に説明していきます
  5. 5. 病院へ行く前 • 右の精巣が部分的に腫れているのに気がつく • 痛みは無く、違和感があった程度 →怖いけど、ひとまず病院へ(泌尿器科)
  6. 6. 診断結果(1回目) • 精巣上体炎とのこと – 精巣にくっ付いている精巣上体という部分が炎症 を起こす病気 – 尿道からバイキンが入ったりして起きることがあ り、それほど珍しくない病気 • しばらく経過したら炎症が治まってきて治癒 すると思われるとのこと →よかった!!
  7. 7. その後、しばらく様子見 • 一向に治らない – むしろ少しだけ大きくなってるような…??
  8. 8. 再度病院へ • 超音波、MRIで検査 – 精巣上体の近くの精巣が腫れているっぽい • 運悪く、非常に見分けにくい位置だった • となると腫瘍の可能性がある – 良性か悪性かは摘出してみないと判断できない • 5日くらい入院が必要になるかも… →より詳しく調べるために、血液検査とCT検査を行う
  9. 9. 診断結果(2回目) • 右精巣にがん – 複数箇所へ転移あり – すでに相当進行していた 左右の肺に複数の転移 (大きいもので2〜3cm) 後腹膜リンパ節に複数の転移 (大きいもので5〜6cm) 精巣がん
  10. 10. 精巣腫瘍(精巣がん) 国立がん研究センターがん対策情報センター「がん情報サービス」より ・精巣腫瘍にかかる割合は10万人に1人程度とされ、比較的まれな腫瘍 ・20歳代から30歳代の男性では、最もかかる数が多い固形腫瘍 ・多くの場合でがんになる理由はよくわかっていない ・精巣腫瘍による死亡が、がんで亡くなる人全体に占める割合は 0.1%未満と少なく、比較的予後のよいがんの部類に入る ・精巣腫瘍に対する化学療法は、根治を目指して実施する治療であり、 比較的大量の抗がん剤を使用する。従って治療中の副作用は、 他のがんにおける治療と比べてかなり強い部類に入る
  11. 11. 診断結果(2回目)を受けて • 次の日には大学病院へ緊急で入院 – 夜には精巣の摘出手術を受ける • その後、治療方針についての説明を受ける – 4日後には抗がん剤治療を開始 – 抗がん剤治療が終わったら、残存する細胞を可 能な限り手術で除去する予定 – 全体で少なくとも3〜4ヶ月、場合によっては半年, 1年以上かかる可能性もある
  12. 12. 手術1:右の精巣の摘出 • 高位精巣摘除術 – 手術時間は1時間程度 – 下半身だけ半身麻酔 • 意識は最初から最後まである – 右下腹部に5cm程度の手術痕 • 次の日には退院してシャワーも可
  13. 13. 抗がん剤による治療(1/5) • 点滴で抗がん剤を注入する – 副作用を抑える薬も同時に点滴&飲み薬で追加する • 点滴は1日およそ12時間行う – それを5日間行い、その後16日間休む – この合計3週間のことを「1クール」という • 最終的に連続7クール(約4.5ヶ月)行った – 間を空けると効果が薄れるため基本的に連続で行う 点滴12時間×5日 16日休む 1クール
  14. 14. 抗がん剤による治療(2/5) • 治療を終える指標となるのは腫瘍マーカー – 採血で調べる血中の特定の成分の値のこと • 腫瘍マーカーが基準値を下回ることを陰性化と呼ぶ – 陰性化すれば悪性腫瘍は死滅したと判断できる • 再発を予防するため細胞はその後手術で除去され、取り出して 詳しく調査する • その結果、細胞がまだ生きていることもあり、その場合は抗がん 剤による治療が追加で行われることもある – まだ生きているかどうかを確実に確認する術は、現在のところ手術して取り 出して調査する以外に存在しない
  15. 15. 抗がん剤による治療(3/5) 21000 17000 11000 4000 1900 840 380 160 76 31 18 15 11 4.9 3.4 2.89 5.69 2.8 1.7 1.4 1.7 1.3 1.13 1.36 0.88 0.57 0.65 1.7 1.2 0.94 0.5 5 50 500 5000 腫瘍マーカー(HCG)が陰性化(基準値0.5以下)するまでの動き(約5ヶ月) ・開始からしばらくは大きく下がっていくのでそれほど気にならない ・一桁付近くらいからなかなか下がらなくなり、精神的にもまいってくる ・途中で上がると精神的に絶望するくらいショックを受ける
  16. 16. 抗がん剤による治療(4/5) • 抗がん剤による治療を要約すると以下の通り – 副作用にひたすら耐え続ける • 点滴中の5日間と直後1週間が特に辛い • クールを重ねるごとにより深刻な副作用となってくる • 抗がん剤の副作用による苦しみは無間地獄と表現される – 副作用によって継続不能に陥らないよう体調を整える • 吐き気があっても飲んだり食べたりする、など • 気分転換も非常に重要 – 副作用によって継続不能に陥らないよう祈る • 自分ではどうにもできない領域があるため – 腫瘍マーカーが早く下がって陰性化してくれることを祈る • 自分ではどうにもできない領域であるため
  17. 17. 抗がん剤による治療(5/5) 経験した副作用の一例 名前 概要 補足 皮膚,爪の異常 皮膚や爪がドス黒くなる。 実害はほぼ無いが、精神的に不安になる。 脱毛 身体中の様々な毛が抜ける。 男性であれば実害はほぼ無いが、精神的に不安になる。 下痢 自分で制御しきれないくらい酷い下痢が続く。 脱水症状にも注意が必要になる。 味覚障害 味を感じられなくなる。 実際になると相当辛い。治療中はしっかり食べないといけ ない、というプレッシャーと合わせて精神的にも辛くなる。 吐き気、めまい 点滴中と点滴後数日に強く発生する。 5クール目終了時、1週間ほどずっと吐き続けたときがもっ とも辛かった。 耳鳴り 高音の一部が全く聞こえず、常にキーンという音が 耳の中で鳴っている。 現在も治らず。体が慣れるのを数年単位で待つしかないら しい。 末梢神経障害 手足が痺れる。最も酷い時は歩けなくなり車椅子で 生活していたり、触っても何も感じられなくなる。 現在も治らず。数ヶ月単位で徐々に回復に向かっているが、 治りきるまでには数年かかりそうな印象。 骨髄抑制 赤血球、白血球、血小板の減少が起きることで、感 染症の危険など、様々なリスクが増加する。 合計で輸血を10回近く行った。痛みなどは無いが、感染 症予防のため面会に制限がかかったりする。 薬剤性の間質性肺炎 治療薬の副作用により100人に1人程度発生する。 抗がん剤治療が続けられなくなるばかりか、急性増 悪により生命の危険が出ることがある危険な症状。 発症したことで抗がん剤治療が継続ができなくなり本当に まずい状態になりかけたが、同じタイミングで腫瘍マーカー が陰性化したおかげで奇跡的になんとかなった。 軽 重
  18. 18. 手術2:転移した腫瘍の除去1 • 後腹膜リンパ節郭清術 – 手術時間は13時間 • 非常に難易度の高い手術 – 全身麻酔 – 腹部に約30cmの手術痕 • 数ヶ月経過後も痛みが残る – 手術後30日間ほど入院 • 入院中も10日間の絶食などがあった
  19. 19. 手術3:転移した腫瘍の除去2 • 転移巣切除術(右肺) – 手術時間は3時間 – 全身麻酔 – 右脇下に2〜3cmの手術痕3つ • 胸腔鏡手術のため小さくてすんだ – 手術後7日間ほど入院
  20. 20. 今後の予定 • 手術4:転移した腫瘍の除去3 – 転移巣切除術(左肺) • 手術時間は5時間程度 • 左脇下に15cm程度の手術痕 • 療養 – 術後の回復 – 抗がん剤の副作用からの回復
  21. 21. まとめ • 診察で間違われてしまう難しい位置に、10万人に1人とい われる悪性腫瘍ができました • 治療中に100人に1人といわれる副作用にかかりました • 悪性腫瘍の中では少数となる「根治を目指せる」もので あったことが唯一の救いでしたが、そのための治療は想像 を絶するものでした • 現在も根治と副作用の回復に向けて闘病が続いています

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  • munetakatsuda

    Mar. 9, 2016

30代前半で精巣がんになった話。

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