SlideShare a Scribd company logo
1 of 43
Download to read offline
CSS Talk vol.02 Manabu Yasuda
コンポーネント指向と
余白の設計
INTRODUCTION
自己紹介
安田 学 (Yasuda Manabu)
株式会社 TAM
マークアップエンジニア
https://github.com/manabuyasuda
@ Gaku0318
01. コンポーネント指向とはなにか
02. コンポーネントの粒度を整理する
03. コンポーネント同士をレイアウトする
04. 余白設計のパターンを考える
アジェンダ
コンポーネント指向とはなにか
01
コンポーネント指向とはなにか
・コンポーネント = UI を部品化した状態
・コンポーネントの組み合わせ = ページ
コンポーネントのイメージ
コンポーネントのイメージ
コーディング面でのメリット
・小さな単位でコードを考えることができる
・理解しやすく保守しやすいコードになる
Component Oriented and Margin Design 08
デザイン面でのメリット
・デザインの再利用ができる
・デザインの手離れがはやい
コンポーネントの粒度を整理する
02
コンポーネントの粒度の指針
Atomic Design(アトミックデザイン)
① Atoms(アトム・原子)
② Molecules(モルキュール・分子)
③ Organisms(オルガニズム・生物)
④ Templates(テンプレート)
⑤ Pages(ページ)
Atomic Design(アトミックデザイン)
機能的にこれ以上分割できないコンポーネント
❶ Atoms
(アトム・原子)
Atomic Design(アトミックデザイン)
入力フィールドとボタン
Search
Atomic Design(アトミックデザイン)
Atoms を組み合わせた比較的シンプルなコンポーネント
❷ Molecules
(モルキュール・分子)
Atomic Design(アトミックデザイン)
Search
検索フォーム
Atomic Design(アトミックデザイン)
AtomsやMoleculesを組み合わせた比較的複雑な
コンポーネント
❸ Organisms
(オルガニズム・生物)
Atomic Design(アトミックデザイン)
グローバルヘッダー(左からサイトロゴ、ナビゲーション、検索フォーム)
Search
LOGO
Menu Item About Us Works
Atomic Designを導入するメリット
・コンポーネントの大きさを基準にするという
コンセプトが分りやすい
・コンポーネントは具体的な見た目を持っている
・コンポーネントの粒度が適度に細かい
コンポーネント同士をレイアウトする
03
コンポーネントは、
内包するコンポーネントに影響を与えられる
・Atomsは内包するコンポーネントを持たない
・MoleculesはAtomsを上書きできる
・OrganismsはMoleculesとAtomsを上書きできる
コンポーネント同士は
Templates(テンプレート)でレイアウトする
Atomic Design(アトミックデザイン)
ページレベルのオブジェクトで、
コンポーネント(Atoms・Molecules・Organisms)を配置して
ページの構成を整理する
❹ Templates
(テンプレート)
Atomic Design(アトミックデザイン)
ワイヤーフレームのような
レイアウト
header
footer
余白設計のパターンを考える
04
余白設計のパターンを考える
① margin-bottom パターン
② last-child パターン
③ Global パターン
④ Section パターン
⑤ Inset パターン
⑥ Grid パターン
⑦ Component パターン
⑧ Body パターン
①margin-bottomパターン - 余白設計の考え方
・マージンの相殺をできるだけ避けるため
上下両方の余白は避ける
・ページは上から下の方向で読むのが自然なので
下方向に余白をつけたほうが理解しやすい
① margin-bottom パターン - 余白設計の考え方
margin
marginmargin
margin
② last-childパターン - 余白設計の考え方
・コンポーネントには必ずラップ要素を用意する
・ラップ要素の直下にある最後の要素の
margin-bottomを0 にする
② last-child パターン - 余白設計の考え方
直下にある最後の要素の
マージンを確実に0にできるlast-child
margin-bottom: 0;
margin
.parent > *:last-child
wrap
③ Global パターン - 余白設計の考え方
・ヘッダーやフッター、コンテンツといった
共通部分のレイアウトは基本的に変わらない
・確定しているところから組み立てる
③ Global パターン - 余白設計の考え方
Globalパターンは
ワイヤーフレームのような
大きなレイアウトパターン
header
footer
④ Section パターン - 余白設計の考え方
・sectionを目安に余白を設計する
・自然にマシンリーダブルになる
④ Section パターン - 余白設計の考え方
sectionとsectionの間に
大きい余白が入る
<section>
<section>
margin
margin
⑤ Inset パターン - 余白設計の考え方
・marginではなくpadding で余白をとる
・背景色をともなうことが多い
⑤ Inset パターン - 余白設計の考え方
それぞれの sectionごとに
paddingで上下左右の余白を
つける
padding
⑥ Gridパターン - 余白設計の考え方
・コンポーネントのパターン化
・レスポンシブ対応
⑥ Gridパターン - 余白設計の考え方
margin
margin
m
a
r
g
i
n
marginmargin
⑦ Componentパターン - 余白設計の考え方
・汎用的なGrid パターンは適材適所
・コンポーネントごとに
専用の余白を持たせることも検討する
⑧ Bodyパターン - 余白設計の考え方
・必ず必要な要素(body)を基準に考える
・必ずしも必要ではない要素(head,foot)に
余白をつける
⑧ Bodyパターン - 余白設計の考え方
body
head部分
foot部分
head
margin-bottom
body
foot
margin-top
・UIを部品化(コンポーネント化)する
・コンポーネントを組み合わせてページを作る
・Atomic Designでコンポーネントの粒度を明確にする
・8つの余白パターンをベースに余白設計を考える
まとめ
ありがとうございました。
slide writing : yasuda manabu
slide design : nakajima eri

More Related Content

What's hot

What's hot (20)

ゲームエンジニアのためのデータベース設計
ゲームエンジニアのためのデータベース設計ゲームエンジニアのためのデータベース設計
ゲームエンジニアのためのデータベース設計
 
マイクロにしすぎた結果がこれだよ!
マイクロにしすぎた結果がこれだよ!マイクロにしすぎた結果がこれだよ!
マイクロにしすぎた結果がこれだよ!
 
Docker Tokyo
Docker TokyoDocker Tokyo
Docker Tokyo
 
40歳過ぎてもエンジニアでいるためにやっていること
40歳過ぎてもエンジニアでいるためにやっていること40歳過ぎてもエンジニアでいるためにやっていること
40歳過ぎてもエンジニアでいるためにやっていること
 
MagicOnion入門
MagicOnion入門MagicOnion入門
MagicOnion入門
 
暗号技術の実装と数学
暗号技術の実装と数学暗号技術の実装と数学
暗号技術の実装と数学
 
本当は恐ろしい分散システムの話
本当は恐ろしい分散システムの話本当は恐ろしい分散システムの話
本当は恐ろしい分散システムの話
 
シリコンバレーの「何が」凄いのか
シリコンバレーの「何が」凄いのかシリコンバレーの「何が」凄いのか
シリコンバレーの「何が」凄いのか
 
ユーザーインタビューするときは、どうやらゾンビのおでましさ
ユーザーインタビューするときは、どうやらゾンビのおでましさユーザーインタビューするときは、どうやらゾンビのおでましさ
ユーザーインタビューするときは、どうやらゾンビのおでましさ
 
Mercari JPのモノリスサービスをKubernetesに移行した話 PHP Conference 2022 9/24
Mercari JPのモノリスサービスをKubernetesに移行した話 PHP Conference 2022 9/24Mercari JPのモノリスサービスをKubernetesに移行した話 PHP Conference 2022 9/24
Mercari JPのモノリスサービスをKubernetesに移行した話 PHP Conference 2022 9/24
 
ドメイン駆動設計 コアドメインを語り合ってみよう
ドメイン駆動設計 コアドメインを語り合ってみようドメイン駆動設計 コアドメインを語り合ってみよう
ドメイン駆動設計 コアドメインを語り合ってみよう
 
SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」
SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」
SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」
 
CEDEC 2018 最速のC#の書き方 - C#大統一理論へ向けて性能的課題を払拭する
CEDEC 2018 最速のC#の書き方 - C#大統一理論へ向けて性能的課題を払拭するCEDEC 2018 最速のC#の書き方 - C#大統一理論へ向けて性能的課題を払拭する
CEDEC 2018 最速のC#の書き方 - C#大統一理論へ向けて性能的課題を払拭する
 
大規模ソーシャルゲームを支える技術~PHP+MySQLを使った高負荷対策~
大規模ソーシャルゲームを支える技術~PHP+MySQLを使った高負荷対策~大規模ソーシャルゲームを支える技術~PHP+MySQLを使った高負荷対策~
大規模ソーシャルゲームを支える技術~PHP+MySQLを使った高負荷対策~
 
世界一わかりやすいClean Architecture
世界一わかりやすいClean Architecture世界一わかりやすいClean Architecture
世界一わかりやすいClean Architecture
 
それはYAGNIか? それとも思考停止か?
それはYAGNIか? それとも思考停止か?それはYAGNIか? それとも思考停止か?
それはYAGNIか? それとも思考停止か?
 
できる!並列・並行プログラミング
できる!並列・並行プログラミングできる!並列・並行プログラミング
できる!並列・並行プログラミング
 
Redisの特徴と活用方法について
Redisの特徴と活用方法についてRedisの特徴と活用方法について
Redisの特徴と活用方法について
 
Dockerからcontainerdへの移行
Dockerからcontainerdへの移行Dockerからcontainerdへの移行
Dockerからcontainerdへの移行
 
DDD x CQRS 更新系と参照系で異なるORMを併用して上手くいった話
DDD x CQRS   更新系と参照系で異なるORMを併用して上手くいった話DDD x CQRS   更新系と参照系で異なるORMを併用して上手くいった話
DDD x CQRS 更新系と参照系で異なるORMを併用して上手くいった話
 

Similar to コンポーネント指向と余白の設計

Frameworks We Live By: Design by day-to-day framework development: Multi-para...
Frameworks We Live By: Design by day-to-day framework development: Multi-para...Frameworks We Live By: Design by day-to-day framework development: Multi-para...
Frameworks We Live By: Design by day-to-day framework development: Multi-para...
Atsuhiro Kubo
 
第24回WebSig会議「100人で考える、理想的なサイトマップの形と標準書式」
第24回WebSig会議「100人で考える、理想的なサイトマップの形と標準書式」第24回WebSig会議「100人で考える、理想的なサイトマップの形と標準書式」
第24回WebSig会議「100人で考える、理想的なサイトマップの形と標準書式」
WebSig24/7
 

Similar to コンポーネント指向と余白の設計 (16)

お得に手軽に♪試してみよう!サーバーレスアーキテクチャ ~Azure Functions / Logic Apps~
お得に手軽に♪試してみよう!サーバーレスアーキテクチャ ~Azure Functions / Logic Apps~お得に手軽に♪試してみよう!サーバーレスアーキテクチャ ~Azure Functions / Logic Apps~
お得に手軽に♪試してみよう!サーバーレスアーキテクチャ ~Azure Functions / Logic Apps~
 
IA2010 - アジャイル時代のWeb解析事例
IA2010 -  アジャイル時代のWeb解析事例IA2010 -  アジャイル時代のWeb解析事例
IA2010 - アジャイル時代のWeb解析事例
 
グローバルなCSSコンポーネントを避ける
グローバルなCSSコンポーネントを避けるグローバルなCSSコンポーネントを避ける
グローバルなCSSコンポーネントを避ける
 
マークアップエンジニアと情報アーキテクチャ
マークアップエンジニアと情報アーキテクチャマークアップエンジニアと情報アーキテクチャ
マークアップエンジニアと情報アーキテクチャ
 
a-blog cms 導入サイトのためのデザインカンプ制作術
a-blog cms 導入サイトのためのデザインカンプ制作術a-blog cms 導入サイトのためのデザインカンプ制作術
a-blog cms 導入サイトのためのデザインカンプ制作術
 
TC x IA "UX Design" Technical Communication Symposium 2012 Tokyo
TC x IA "UX Design" Technical Communication Symposium 2012 TokyoTC x IA "UX Design" Technical Communication Symposium 2012 Tokyo
TC x IA "UX Design" Technical Communication Symposium 2012 Tokyo
 
Frameworks We Live By: Design by day-to-day framework development: Multi-para...
Frameworks We Live By: Design by day-to-day framework development: Multi-para...Frameworks We Live By: Design by day-to-day framework development: Multi-para...
Frameworks We Live By: Design by day-to-day framework development: Multi-para...
 
ドメイン駆動設計とは何か 【入門編】
ドメイン駆動設計とは何か 【入門編】ドメイン駆動設計とは何か 【入門編】
ドメイン駆動設計とは何か 【入門編】
 
第24回WebSig会議「100人で考える、理想的なサイトマップの形と標準書式」
第24回WebSig会議「100人で考える、理想的なサイトマップの形と標準書式」第24回WebSig会議「100人で考える、理想的なサイトマップの形と標準書式」
第24回WebSig会議「100人で考える、理想的なサイトマップの形と標準書式」
 
古くて新しいアプリケーション分割の話
古くて新しいアプリケーション分割の話古くて新しいアプリケーション分割の話
古くて新しいアプリケーション分割の話
 
Swiftにおけるclassとstructの使い分けをDDDから考える
Swiftにおけるclassとstructの使い分けをDDDから考えるSwiftにおけるclassとstructの使い分けをDDDから考える
Swiftにおけるclassとstructの使い分けをDDDから考える
 
設計/コンポーネント設計(3) 【クラウドアプリケーションのためのオブジェクト指向分析設計講座 第22回】
設計/コンポーネント設計(3) 【クラウドアプリケーションのためのオブジェクト指向分析設計講座 第22回】設計/コンポーネント設計(3) 【クラウドアプリケーションのためのオブジェクト指向分析設計講座 第22回】
設計/コンポーネント設計(3) 【クラウドアプリケーションのためのオブジェクト指向分析設計講座 第22回】
 
境界付けられたコンテキスト 概念編 (ドメイン駆動設計用語解説シリーズ)
境界付けられたコンテキスト 概念編 (ドメイン駆動設計用語解説シリーズ)境界付けられたコンテキスト 概念編 (ドメイン駆動設計用語解説シリーズ)
境界付けられたコンテキスト 概念編 (ドメイン駆動設計用語解説シリーズ)
 
これって、ドメイン駆動設計?
これって、ドメイン駆動設計?これって、ドメイン駆動設計?
これって、ドメイン駆動設計?
 
エンジニアとデザイナーとの距離
エンジニアとデザイナーとの距離エンジニアとデザイナーとの距離
エンジニアとデザイナーとの距離
 
【de:code 2020】 IT インフラをモダナイズ?今、検討すべきクラウドの活用方法
【de:code 2020】 IT インフラをモダナイズ?今、検討すべきクラウドの活用方法【de:code 2020】 IT インフラをモダナイズ?今、検討すべきクラウドの活用方法
【de:code 2020】 IT インフラをモダナイズ?今、検討すべきクラウドの活用方法
 

コンポーネント指向と余白の設計