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HCD-netフォーラム2010
       HCD-netフォーラム2010 User Experienceが切り開くHCDの未来              2010年6月12日


       ユーザエクスペリエンスの本質に迫る
       ~ UXの理解とビジネスへの応用に向けて




                                                     安藤 昌也
                                                     ando-m@aiit.ac.jp
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   UX?




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2




              1
                            UXとはどういうことか?
                              ~UX研究の成果から~




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3

   UXをめぐる2つの議論




                       UX       UXD
              ユーザが何をどう感じるか?   結果としてユーザを喜ばせるための
                 心理構造の解明          考え方・方法・組織




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4

   UXの捉え方: Hassenzahl model




Dr. マーク・ハッセンツァール              (Hassenzahl, 2003)
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5

   UXの捉え方: Hassenzahl model

       デザイナー



                            意図した




                                   (Hassenzahl, 2003)
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6

   UXの捉え方: Hassenzahl model

          ユーザー



                            見かけの




                                   (Hassenzahl, 2003)
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7

   UXの定義
    UX(ユーザ体験)定義の2つの観点                  (Hassenzahl, 2008)


               UXそれ自体は何を指すのか?
                 – UXとは製品やサービスのインタラクションによって感じられる
                   瞬間的、一時的な評価(良し悪し)であり、時間によってダイ
                   ナミックに変化するもの


               UXはどのように形成されるのか?
                 – 製品やサービスとのインタラクションを通して、ユーザの内面
                   的なニーズを満たすような Hedonic Quality(快楽的品質)
                   によって形成される


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8

   UXの源泉としてのHedonic Quality
   Pragmatic Quality (実用的品質)
                            ユーザの目的の達成をいかに容易に実現するか




   Hedonic Quality (快楽的品質)
                            ユーザが感じる信頼感、有能感、刺激を得たいという気
                             持ち、人気を得たいという気持ち



                            こうした本質的な欲求に、どれだけ応えることができるか

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   UXとユーザビリティ

                             モノサイド                   ユーザサイド

                                         コンテキスト



                            インタラクティブ
                               製品        相互作用




                  有効さ・効率             ユーザビリティ      満足度




                                                  ユーザエクスペリエンス

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   UXの源泉としてのHedonic Quality
   Pragmatic Quality (実用的品質)
                            ユーザの目的の達成をいかに容易に実現するか




   Hedonic Quality (快楽的品質)
                            ユーザが感じる信頼感、有能感、刺激を得たいという気
                             持ち、人気を得たいという気持ち



                            こうした本質的な欲求に、どれだけ応えることができるか

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   UXからみた製品のポジショニング
                                              ユーザー自身と
                                                強い関連
                                              (self oriented)
                            Hedonic Quality




                                                                      ユーザーのゴール
                                                                         と強い関連
                                                                       (task oriented)



                                                  Pragmatic Quality
                                                                           (Hassenzahl, 2003)
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12

   ここで問題は・・・


                              快楽的品質
                             Hedonic Quality



                            ユーザのココロの状態


        ユーザのどんなココロの状態が、どう評価に影響しているのか?


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   安藤の研究①-購入時の利用イメージの影響
                      購入時のメンタルモデル別、使う喜び評価 (1カ月後と3ヶ月後)
                                           HDDレコーダ購入者の追跡調査 (N=618)                   (安藤 2010)
                                      **
                                                        **
                                                 +
                                                                            +




                            (n=257)           (n=128)        (n=125)     (n=108)


    メ購            いろいろやりたい派                 使えて当然派      録画できればOK派      使えたらいいな派
    ン 入
    タ時             関心があって、いろい                           録画がちゃんと簡単      どんなもの理解してい
                                           さほど関心はないが、
    ルの                                                  にできればいい、と目     るが、関心低い。高
    モ              ろやれたらいいと思っ              どう使うかはイメージ
    デ              ているが、いまひとつ              できてるし、使えて当   的がだいたい決まっ      度機能とか使えたら
    ル              どう使うかは、はっきり             然と思っている。     ている。           いいなと思っている。
                   していない。                                                          (** p <.01, + p <.10)
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   安藤の研究②-使うモチベーションの影響

                            インタラクティブ製品の利用意欲の2つの要因 (安藤, 2008)




               製品ジャンルへの                                      操作することへの

              興味・知識                                        積極性・自信



        利用対象製品に対する                                       インタラクティブ操作に対する
                製品関与                                        自己効力感

                                      ※自己効力感 「それぞれの課題が要求する行動の過程を、うまく
                                       成し遂げるための能力についての個々の信念」(Bandura,1977)

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   安藤の研究②-使うモチベーションの影響
                        2波パネルデータの交差遅れ効果モデルによる因果推定結果
                                                                    (安藤 2010)
                                                   UX評価因子

                               .10*
               自己効力感                            主観的ユーザビリティ評価        PQ
                                  .09+
                                       .16***                       HQ
                                                  ブランド・イメージ

                                       .17***
                                                    使う喜び            HQ


                  製品関与                              不満感             PQ
                                      .19***
                                                    愛着感             HQ
                                                               (** *p <.001, + p <.10)
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   安藤の研究②-使うモチベーションの影響
                               自己効力感・製品関与の変化 (1カ月後と3ヶ月後)
                                           HDDレコーダ購入者の追跡調査 (N=618)                           (安藤 2010)
                                      **
                                             ***            **
                        ***                                      ***
                                                   +
                                                                                +




                                                        *                              ***




                            (n=257)           (n=128)            (n=125)     (n=108)


    メ購            いろいろやりたい派                 使えて当然派          録画できればOK派      使えたらいいな派
    ン 入
    タ時             関心があって、いろい                               録画がちゃんと簡単      どんなもの理解してい
                                           さほど関心はないが、
    ルの                                                      にできればいい、と目     るが、関心低い。高
    モ              ろやれたらいいと思っ              どう使うかはイメージ
    デ              ているが、いまひとつ              できてるし、使えて当       的がだいたい決まっ      度機能とか使えたら
    ル              どう使うかは、はっきり             然と思っている。         ている。           いいなと思っている。
                   していない。                                                              (*** p <.001, * p <.05)
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   安藤研究からわかったこと

    実利用環境のUX評価は、購入時点までに形成される、
     製品に対するメンタルモデルによって影響を受ける。

    使い方をイメージできることが重要。当初期待値が低かっ
     た人でも使用によって喜びを発見し、UX評価が高まる。

    使う喜び(UX)が高いと、使う意欲(自己効力感)そのもの
     も高まる。

    製品に対する関与が高いと、製品の様々な側面をよく評
     価する効果がある (アバタもえくぼ効果)
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   インプリケーション

                             快楽的品質
                            Hedonic Quality



               購入前・使用中に、製品関与を高めること

               使う経験を通して、“使えるんだ”という感覚を与え、
                使う意欲全体を高めること

               購入前に、その製品をどう使えるかを、具体的にイ
                メージできるように支援すること
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              2
              なぜ、ipadはUXが高いと感じるか?




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20

   iPhone/iPad のUXが高いと感じる構造
 購入前・使用中に、製品関              ・本体やアプリを見せびらか
  与を高めること                    すことで、関与を高める


                            ・操作のCMを見て、できる
 使う経験を通して、“使える              意欲を醸成
  んだ”という感覚を与え、使             ・自分に適したアプリを使うこ
  う意欲全体を高めること                とで、自己効力感を高める
                            ・手軽に試せる経済性とUI

 購入前に、その製品をどう              ・アプリを使って、いろいろで
  使えるかを、具体的にイ                きるというCMを見せて、使
  メージできるように支援する              い方のイメージを具体的に
  こと                         持たせる
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21




              2
                   UXを高めるための戦略的考え方




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   User Experience Supply Chainの構築
    顧客とのコンタクトポイントで、どのように意欲を高めるか。
     組織的にトータルにコーディネートすることが重要。

                                 製品の購入前                    使用後

                            広告    Web     店頭    取説   UIデザイン   コンテンツ    コールセンタ

                                                         より関心をもって
      製品関与
       PI                   使用前関与を高める                   使い続けてもらえる
                                                          サービス提供
                                                使いやすさをよくし               トラブル時も
   自己効力感                    自分が使えるイメージを持         SEを高める                 SEを下げな
     SE                     たせることが、SEをアップさ     導入時の評価を上げる                 い対応
                            せることにもつながる




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   さらなる疑問・・・



                    製品そのものの品質はどうでもいいのか?

              マーケティングでなんとかせよという話なのか?

                        ユーザの感情的な“ココロ”を追うことは
                         そもそも意味のあることなのか?



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   クリッペンドルフの人間中心のデザイン




                            クラウス・クリッペンドルフ




                             (Krippendorff, 2006)
Copyright ©   Masaya Ando
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   人工物への意識の三つの向け方と遷移


                                 離脱

                            落胆


                            獲得        関与
              認識                 探求        信頼


                                      混乱


                                            (Krippendorff, 2006)
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26




              3
                  “ユーザを導くデザイン”を目指して
                            ~まとめにかえて~




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   本日のまとめ
         UXは、製品を使うまでのプロセスやユーザのココロ
          まで考える、真の意味での“人間中心”のデザイン
        1. 実用的品質だけでなく、快楽的品質をユーザのココロ
           を理解して考える。それがUXを高める源泉。
        2. ユーザの利用意欲を効果的に高めること。特に使う
           前(購入前)から意識的にサービスを設計し、“ユー
           ザを導くデザイン”を目指すことで、よりよいUX体験を
           ユーザに提供できる。
        3. ユーザビリティを高めることは重要。だが、ユーザ世
           界におけるモノの意味、入手のプロセスを含めた、真
           の意味の“人間中心のデザイン”が求められている。
Copyright ©   Masaya Ando
28

   連絡先


                             公立大学法人 首都大学東京
                              産業技術大学院大学
                                電話: 03-3472-7831 (代表)
                                FAX: 03-3472-2790

                             安藤個人宛 連絡先
                                Mail: ando-m@aiit.ac.jp



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HCD-net Forum 2010

  • 1. HCD-netフォーラム2010 HCD-netフォーラム2010 User Experienceが切り開くHCDの未来 2010年6月12日 ユーザエクスペリエンスの本質に迫る ~ UXの理解とビジネスへの応用に向けて 安藤 昌也 ando-m@aiit.ac.jp Copyright © Masaya Ando
  • 2. 1 UX? Copyright © Masaya Ando
  • 3. 2 1 UXとはどういうことか? ~UX研究の成果から~ Copyright © Masaya Ando
  • 4. 3 UXをめぐる2つの議論 UX UXD ユーザが何をどう感じるか? 結果としてユーザを喜ばせるための 心理構造の解明 考え方・方法・組織 Copyright © Masaya Ando
  • 5. 4 UXの捉え方: Hassenzahl model Dr. マーク・ハッセンツァール (Hassenzahl, 2003) Copyright © Masaya Ando
  • 6. 5 UXの捉え方: Hassenzahl model デザイナー 意図した (Hassenzahl, 2003) Copyright © Masaya Ando
  • 7. 6 UXの捉え方: Hassenzahl model ユーザー 見かけの (Hassenzahl, 2003) Copyright © Masaya Ando
  • 8. 7 UXの定義  UX(ユーザ体験)定義の2つの観点 (Hassenzahl, 2008)  UXそれ自体は何を指すのか? – UXとは製品やサービスのインタラクションによって感じられる 瞬間的、一時的な評価(良し悪し)であり、時間によってダイ ナミックに変化するもの  UXはどのように形成されるのか? – 製品やサービスとのインタラクションを通して、ユーザの内面 的なニーズを満たすような Hedonic Quality(快楽的品質) によって形成される Copyright © Masaya Ando
  • 9. 8 UXの源泉としてのHedonic Quality Pragmatic Quality (実用的品質) ユーザの目的の達成をいかに容易に実現するか Hedonic Quality (快楽的品質) ユーザが感じる信頼感、有能感、刺激を得たいという気 持ち、人気を得たいという気持ち こうした本質的な欲求に、どれだけ応えることができるか Copyright © Masaya Ando
  • 10. 9 UXとユーザビリティ モノサイド ユーザサイド コンテキスト インタラクティブ 製品 相互作用 有効さ・効率 ユーザビリティ 満足度 ユーザエクスペリエンス Copyright © Masaya Ando
  • 11. 10 UXの源泉としてのHedonic Quality Pragmatic Quality (実用的品質) ユーザの目的の達成をいかに容易に実現するか Hedonic Quality (快楽的品質) ユーザが感じる信頼感、有能感、刺激を得たいという気 持ち、人気を得たいという気持ち こうした本質的な欲求に、どれだけ応えることができるか Copyright © Masaya Ando
  • 12. 11 UXからみた製品のポジショニング ユーザー自身と 強い関連 (self oriented) Hedonic Quality ユーザーのゴール と強い関連 (task oriented) Pragmatic Quality (Hassenzahl, 2003) Copyright © Masaya Ando
  • 13. 12 ここで問題は・・・ 快楽的品質 Hedonic Quality ユーザのココロの状態 ユーザのどんなココロの状態が、どう評価に影響しているのか? Copyright © Masaya Ando
  • 14. 13 安藤の研究①-購入時の利用イメージの影響 購入時のメンタルモデル別、使う喜び評価 (1カ月後と3ヶ月後) HDDレコーダ購入者の追跡調査 (N=618) (安藤 2010) ** ** + + (n=257) (n=128) (n=125) (n=108) メ購 いろいろやりたい派 使えて当然派 録画できればOK派 使えたらいいな派 ン 入 タ時 関心があって、いろい 録画がちゃんと簡単 どんなもの理解してい さほど関心はないが、 ルの にできればいい、と目 るが、関心低い。高 モ ろやれたらいいと思っ どう使うかはイメージ デ ているが、いまひとつ できてるし、使えて当 的がだいたい決まっ 度機能とか使えたら ル どう使うかは、はっきり 然と思っている。 ている。 いいなと思っている。 していない。 (** p <.01, + p <.10) Copyright © Masaya Ando
  • 15. 14 安藤の研究②-使うモチベーションの影響 インタラクティブ製品の利用意欲の2つの要因 (安藤, 2008) 製品ジャンルへの 操作することへの 興味・知識 積極性・自信 利用対象製品に対する インタラクティブ操作に対する 製品関与 自己効力感 ※自己効力感 「それぞれの課題が要求する行動の過程を、うまく 成し遂げるための能力についての個々の信念」(Bandura,1977) Copyright © Masaya Ando
  • 16. 15 安藤の研究②-使うモチベーションの影響 2波パネルデータの交差遅れ効果モデルによる因果推定結果 (安藤 2010) UX評価因子 .10* 自己効力感 主観的ユーザビリティ評価 PQ .09+ .16*** HQ ブランド・イメージ .17*** 使う喜び HQ 製品関与 不満感 PQ .19*** 愛着感 HQ (** *p <.001, + p <.10) Copyright © Masaya Ando
  • 17. 16 安藤の研究②-使うモチベーションの影響 自己効力感・製品関与の変化 (1カ月後と3ヶ月後) HDDレコーダ購入者の追跡調査 (N=618) (安藤 2010) ** *** ** *** *** + + * *** (n=257) (n=128) (n=125) (n=108) メ購 いろいろやりたい派 使えて当然派 録画できればOK派 使えたらいいな派 ン 入 タ時 関心があって、いろい 録画がちゃんと簡単 どんなもの理解してい さほど関心はないが、 ルの にできればいい、と目 るが、関心低い。高 モ ろやれたらいいと思っ どう使うかはイメージ デ ているが、いまひとつ できてるし、使えて当 的がだいたい決まっ 度機能とか使えたら ル どう使うかは、はっきり 然と思っている。 ている。 いいなと思っている。 していない。 (*** p <.001, * p <.05) Copyright © Masaya Ando
  • 18. 17 安藤研究からわかったこと  実利用環境のUX評価は、購入時点までに形成される、 製品に対するメンタルモデルによって影響を受ける。  使い方をイメージできることが重要。当初期待値が低かっ た人でも使用によって喜びを発見し、UX評価が高まる。  使う喜び(UX)が高いと、使う意欲(自己効力感)そのもの も高まる。  製品に対する関与が高いと、製品の様々な側面をよく評 価する効果がある (アバタもえくぼ効果) Copyright © Masaya Ando
  • 19. 18 インプリケーション 快楽的品質 Hedonic Quality  購入前・使用中に、製品関与を高めること  使う経験を通して、“使えるんだ”という感覚を与え、 使う意欲全体を高めること  購入前に、その製品をどう使えるかを、具体的にイ メージできるように支援すること Copyright © Masaya Ando
  • 20. 19 2 なぜ、ipadはUXが高いと感じるか? Copyright © Masaya Ando
  • 21. 20 iPhone/iPad のUXが高いと感じる構造  購入前・使用中に、製品関 ・本体やアプリを見せびらか 与を高めること すことで、関与を高める ・操作のCMを見て、できる  使う経験を通して、“使える 意欲を醸成 んだ”という感覚を与え、使 ・自分に適したアプリを使うこ う意欲全体を高めること とで、自己効力感を高める ・手軽に試せる経済性とUI  購入前に、その製品をどう ・アプリを使って、いろいろで 使えるかを、具体的にイ きるというCMを見せて、使 メージできるように支援する い方のイメージを具体的に こと 持たせる Copyright © Masaya Ando
  • 22. 21 2 UXを高めるための戦略的考え方 Copyright © Masaya Ando
  • 23. 22 User Experience Supply Chainの構築  顧客とのコンタクトポイントで、どのように意欲を高めるか。 組織的にトータルにコーディネートすることが重要。 製品の購入前 使用後 広告 Web 店頭 取説 UIデザイン コンテンツ コールセンタ より関心をもって 製品関与 PI 使用前関与を高める 使い続けてもらえる サービス提供 使いやすさをよくし トラブル時も 自己効力感 自分が使えるイメージを持 SEを高める SEを下げな SE たせることが、SEをアップさ 導入時の評価を上げる い対応 せることにもつながる Copyright © Masaya Ando
  • 24. 23 さらなる疑問・・・ 製品そのものの品質はどうでもいいのか? マーケティングでなんとかせよという話なのか? ユーザの感情的な“ココロ”を追うことは そもそも意味のあることなのか? Copyright © Masaya Ando
  • 25. 24 クリッペンドルフの人間中心のデザイン クラウス・クリッペンドルフ (Krippendorff, 2006) Copyright © Masaya Ando
  • 26. 25 人工物への意識の三つの向け方と遷移 離脱 落胆 獲得 関与 認識 探求 信頼 混乱 (Krippendorff, 2006) Copyright © Masaya Ando
  • 27. 26 3 “ユーザを導くデザイン”を目指して ~まとめにかえて~ Copyright © Masaya Ando
  • 28. 27 本日のまとめ UXは、製品を使うまでのプロセスやユーザのココロ まで考える、真の意味での“人間中心”のデザイン 1. 実用的品質だけでなく、快楽的品質をユーザのココロ を理解して考える。それがUXを高める源泉。 2. ユーザの利用意欲を効果的に高めること。特に使う 前(購入前)から意識的にサービスを設計し、“ユー ザを導くデザイン”を目指すことで、よりよいUX体験を ユーザに提供できる。 3. ユーザビリティを高めることは重要。だが、ユーザ世 界におけるモノの意味、入手のプロセスを含めた、真 の意味の“人間中心のデザイン”が求められている。 Copyright © Masaya Ando
  • 29. 28 連絡先  公立大学法人 首都大学東京 産業技術大学院大学 電話: 03-3472-7831 (代表) FAX: 03-3472-2790  安藤個人宛 連絡先 Mail: ando-m@aiit.ac.jp Copyright © Masaya Ando