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1 
2014.12.6 
萩原雅之 
masashi.hagihara@gmail.com 
トランスコスモス・アナリティクス取締役副社長 
マクロミル総合研究所所長 
マーケティングリサーチにおいて生じる 
バイアスの行動経済学的な理解と対応 
第8回行動経済学会特別セッション
2 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
本日お話すること 
•消費者行動の把握を目的とするマーケティングリサーチ(MR)業界では 近年、行動経済学への関心が急速に高まっている。リサーチャーを対象と した専門セミナーやカンファレンスも増えている。 
•MR業界では、クエスチョネアによるバイアスは経験則として知られてお り、その多くは行動経済学の理論と一致する。マクロミル総研などいくつ かの実験調査によって傾向が明らかにされている。 
•消費者インサイトを把握するため、サーベイやインタビューだけでなく、 System 1(Fast Thinking) の知見をベースに、観察や行動データから無 意識レベルを把握する新MR手法の適用が進んでいる。
3 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
なぜ行動経済学はマーケティングリサーチにとって脅威なのか 
Consumers don't think what they feel, don't say what they think and don't do what they say –behaviouraleconomics can prove it. 
Source : “Fast and slow lessons for marketers”, The Guardian, 7 April 2014
4 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
事前のリサーチが役に立たなかった事例(トロピカーナ) 
伝統的な手法による予測、判断の限界 
“What we didn’t get was the passion this very loyal small group of consumers 
have. That wasn’t something that came out in the research.” 
- Neil Campbell, President, Tropicana North America (New York Times)
5 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
ハイプ(過大評価)ではなくゲームチェンジャー 
BEHABIOURL ECONOMICS AND RESEARCH SEMINARNOT JUST HYPE –BUT A GAME CHANGERAmsterdam 10-14 June 2013 
How BE get to the truth of consumer behaviourand emotions 
If there is a systematic approach to applying BE to unlock value for marketers (ie. brand preference translates into purchase behaviour) 
If our emotional reaction to a message has more predictive value than our stated rational takeaway from a message 
And finally, where classical tools fail to capture those effects
6 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
25%のリサーチャーが行動経済学モデルを利用している 
Source : GreenBookResearch Industry Report, 2014 
現在利用中/利用検討している新しいリサーチ手法(Global)
7 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
マーケティングリサーチへのインパクト 
視点2 
無意識レベルを理解するための新技法開発 
視点1 
アンケート質問文におけるバイアス排除 
質問の仕方によって回答が変わることを理解し、設計と解釈を行う 
バイアスに関する知見の積み重ねにより、間違いのリスクを下げる 
人間の自然な行動や反応からインサイトを得るリスニング手法へのシフト 
コンテクストを考慮した手法、無意識や感情を測定する技術の導入
8 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
■EUにおける臓器提供「同意」の比率 
オプトアウトで確認 
オプトインで確認 
MR業界で頻繁に引用される行動経済学の知見(1) 
Source: Paul Hague,‘The Impact of BehaviouralEconomics on Market Research’
9 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
■英Economist 誌の購読申込みフォーム 
MR業界で頻繁に引用される行動経済学の知見(2) 
Source: Paul Hague,‘The Impact of BehaviouralEconomics on Market Research’
10 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
【A】Q1あなたは最近どのくらい幸せですか 
Q2あなたはこの1か月、何回デートしましたか。 
【B】Q1あなたはこの1か月、何回デートしましたか。 
Q2あなたは最近どのくらい幸せですか。 
【A】では相関なし、【B】では強い相関(R=0.64) 
MR業界で頻繁に引用される行動経済学の知見(3) 
■デート回数と幸福感との相関 
Source: ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』上巻(2012), P151
11 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
例:消費税増税の賛成を増やすための「テクニック」 
•ダブル・バーレル 
–消費税増税は財政赤字解消に最も有効なので、積極的に推進すべきだ 
•誘導効果(暗示効果) 
–日本の財政赤字は毎年拡大してこのままでは破綻の懸念がありますが、 あなたはそれを解決するための消費税増税に賛成ですか。 
•キャリーオーバー効果 
–あなたは日本の財政赤字解消は必要だと思いますか 
–財政赤字解消を目的とした消費税増税に賛成ですか、反対ですか 
•アンバランス尺度 
–積極的に賛成、どちらかといえば賛成、やむをえない、反対だ
12 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
調査Bでは無意識に、すでに提示され た商品を基準として評価する。 
調査Bで評価の低いものから提示した 場合、「前のものよりはまし」なので 後半の評価が高めになる。 
マクロミル総研実験調査(1)コントラスト効果 
■チョコレートパッケージ評価 
・調査A:モナディック法 
(ひとり1デザインを絶対評価) 
・調査B:連続モナディック法 
(ひとり5デザインを各々絶対評価) 
方法 
仮説 
Source:マクロミル総合研究所ディスカッションペーパー「順序効果に関する実験調査」(2005)
13 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
61.7 
59.4 
52.6 
42.7 
32.8 
39.4 
42.9 
82.9 
67.0 68.2 
20 
30 
40 
50 
60 
70 
80 
90 
商品P 商品Q 商品R 商品S 商品T 
調査A 
調査B 
(%) 
TOP2で比較した場合(ふさわしい+ややふさわしい) 
14.4 
8.7 
21.2 
6.6 
0.2 
1.17 
0.58 0.58 
0.41 
0.16 
-0.02 
0.80 
0.75 
0.23 
0.09 
-0.40 
-0.20 
0.00 
0.20 
0.40 
0.60 
0.80 
1.00 
1.20 
1.40 
商品P 商品Q 商品R 商品S 商品T 
調査A 
調査B 
ウェイト平均で比較した場合 
0.34 
0.22 
0.59 
0.11 
0.07 
 3商品目以降で調査Bの方が評価が高い。5商品目では評価の差異が最も大きくなった。 
 1調査内で複数の商品を提示して評価を聞く場合には、提示順によって評価に偏りが生じる。 
これはひとつの刺激が次の刺激の反対の性質を強める「対比効果」によるものと考えられる。 
 そのため、提示順序をランダマイズすることでバイアスを軽減することが望ましい。 
マクロミル総研実験調査(1) コントラスト効果 
Source :マクロミル総合研究所ディスカッションペーパー「順序効果に関する実験調査」(2005)
14 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
Source : 世論観測プロジェクト「Macromill Daily」(2010) 
0.0 
5.0 
10.0 
15.0 
20.0 
25.0 
30.0 
35.0 
4月12日 
4月19日 
4月26日 
5月3日 
5月10日 
5月17日 
5月24日 
5月31日 
6月7日 
6月14日 
6月21日 
6月28日 
7月5日 
7月12日 
7月19日 
7月26日 
8月2日 
8月9日 
8月16日 
8月23日 
8月30日 
9月6日 
9月13日 
9月20日 
9月27日 
10月4日 
10月11日 
10月18日 
10月25日 
11月1日 
11月8日 
11月15日 
11月22日 
11月29日 
12月6日 
12月13日 
12月20日 
12月27日 
うれしいかなしい楽しい腹が立つやすらぐ憂鬱(ゆううつ)なわくわくする不安になる 
マクロミル総研実験調査(2) 感情プライミング 
■ センチメントと内閣支持との関係 
感情や気分がポジティブな時ほど、 
内閣支持率が高くなる。 
・マクロミルモニターを対象に、約1 
年間にわたり毎晩、内閣支持率とそ 
の日のセンチメントを調査 
(1000s, Fresh Sample) 
・1日を振り返って、8つの感情・気 
分項目から該当するものを選択 
方法 
仮説 
内閣支持率 
センチメント
15 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
Source : 世論観測プロジェクト「Macromill Daily」(2010) 
マクロミル総研実験調査(2) 感情プライミング
16 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
サーベイとインタビューはSystem 2 の測定 
•二重プロセスモデルDual-process model 
私たちの大脳が用いる二つの情報処理システム(Stanovich, 2011) 
Source: ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』を元に作成 
System 1 
System2 
Fast(速い) 
Slow(遅い) 
Automatic(自動的) 
Conscious(意識的) 
Intuitive(直感的) 
Effortful(努力を要する) 
Associative(連想的) 
Rule-governed(規則に支配) 
Emotional(感情的) 
Neutral (客観的)
17 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
Source: 萩原雅之・上田雅夫、ブランドパワーをいかに測定するか、『ブランド戦略全書』(2014) 
マクロミル総研実験調査(3)ファスト思考の測定 
・「ビールといえば__」に対 する回答の反応時間を測定する (時間は個人差の影響を取り除 くため標準化する) 
方法 
■ブランド想起率と反応時間の関係 
一般的に想起率の高いブランド は反応時間も早い 
反応時間はブランドエンゲージ メントの指標となりうる 
仮説
18 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
マクロミル総研実験調査(3)ファスト思考の測定 
・ブランドと正解キーワードと の合致を判定するまでの時間を 測定する 
方法 
■キーワード正解率と反応時間の関係 
Source: 萩原雅之・上田雅夫、ブランドパワーをいかに測定するか、『ブランド戦略全書』(2014) 
一般的に正解率の高いキーワー ドは反応時間も早い 
反応時間はブランドイメージ連 想の深さの指標となりうる 
仮説
19 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
行動経済学から示唆される伝統的MR手法のリスク 
1.消費者は自分の買物行動を説明できない。 
2.消費行動はコンテクスト(生活場面)に依存する。 
(アンケートやグループインタビューにはコンテクストがない) 
3.人が自分の感情や気持ちを必ずしも「言葉」で表現できない。 
4.無意識や直観が存在する以上、本当の理由を明らかにするのは難しい。 
5.意思決定には、感情が大きな要素を占めている。 
6.記憶は思い出す状況やタイミングで変化する。 
(アンケートやインタビューへの回答は作られた物語かもしれない) 
Source : Wendy Gordon, Behavioural economics and qualitative 
International Journal of Market Research Vol. 53 Issue 2(2010)
20 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
伝統的MR手法のバイアスリスクをカバーする新手法 
•コンテクストもあわせてデータ収集する仕組み 
(行動観察、ソーシャルリスニング) 
•購買や心が動くタイミングをリアルタイムで捉えるツール 
(モバイルサーベイ、センサートラッキング) 
•言葉に頼らずに、感情や反応を測定する技術 
(脳波測定、ヒートマップ、顔表情分析) 
•自然な行動、自然な集約が可能になるプラットフォーム 
(予測市場、ゲーミフィケーション)
21 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
新手法はすでに多くの調査会社・クライアントが導入(再掲) 
Source : GreenBookResearch Industry Report, 2014 
現在利用中/利用検討している新しいリサーチ手法(Global)
22 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
Asking Method 
(集めるデータ) 
Listening Method 
(集まるデータ) 
代表的な手法 
アンケート、インタビュー 
行動データ 
ソーシャルリスニング 
主な分析目的 
仮説検証 
PDCA 
課題発見 
イノベーション、予測 
データの収集 
リサーチャーを通した収集 
(バイアスの可能性) 
自然な行動・言葉の収集 
(ノイズの可能性) 
データのタイプ 
構造化データ、アドホック 
(集計・分析が比較的容易) 
非構造データ、フローデータ 
(集計・分析が難しい) 
手法のメリット 
聞いたことは必ず得られる 
想定しない発見も得られる 
バイアスとノイズを知ることがデータクオリティを高める
23 
Copyright 2014. Masashi Hagihara 
ご清聴ありがとうございました ご質問やご意見はメールまたはFacebook Massage でもお受けします masashi.hagihara@gmail.comfacebook.com/masashi.hagihara

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行動経済学会第8回大会特別セッション講演 「マーケティングリサーチにおいて生じる バイアスの行動経済学的な理解と対応」

  • 1. 1 2014.12.6 萩原雅之 masashi.hagihara@gmail.com トランスコスモス・アナリティクス取締役副社長 マクロミル総合研究所所長 マーケティングリサーチにおいて生じる バイアスの行動経済学的な理解と対応 第8回行動経済学会特別セッション
  • 2. 2 Copyright 2014. Masashi Hagihara 本日お話すること •消費者行動の把握を目的とするマーケティングリサーチ(MR)業界では 近年、行動経済学への関心が急速に高まっている。リサーチャーを対象と した専門セミナーやカンファレンスも増えている。 •MR業界では、クエスチョネアによるバイアスは経験則として知られてお り、その多くは行動経済学の理論と一致する。マクロミル総研などいくつ かの実験調査によって傾向が明らかにされている。 •消費者インサイトを把握するため、サーベイやインタビューだけでなく、 System 1(Fast Thinking) の知見をベースに、観察や行動データから無 意識レベルを把握する新MR手法の適用が進んでいる。
  • 3. 3 Copyright 2014. Masashi Hagihara なぜ行動経済学はマーケティングリサーチにとって脅威なのか Consumers don't think what they feel, don't say what they think and don't do what they say –behaviouraleconomics can prove it. Source : “Fast and slow lessons for marketers”, The Guardian, 7 April 2014
  • 4. 4 Copyright 2014. Masashi Hagihara 事前のリサーチが役に立たなかった事例(トロピカーナ) 伝統的な手法による予測、判断の限界 “What we didn’t get was the passion this very loyal small group of consumers have. That wasn’t something that came out in the research.” - Neil Campbell, President, Tropicana North America (New York Times)
  • 5. 5 Copyright 2014. Masashi Hagihara ハイプ(過大評価)ではなくゲームチェンジャー BEHABIOURL ECONOMICS AND RESEARCH SEMINARNOT JUST HYPE –BUT A GAME CHANGERAmsterdam 10-14 June 2013 How BE get to the truth of consumer behaviourand emotions If there is a systematic approach to applying BE to unlock value for marketers (ie. brand preference translates into purchase behaviour) If our emotional reaction to a message has more predictive value than our stated rational takeaway from a message And finally, where classical tools fail to capture those effects
  • 6. 6 Copyright 2014. Masashi Hagihara 25%のリサーチャーが行動経済学モデルを利用している Source : GreenBookResearch Industry Report, 2014 現在利用中/利用検討している新しいリサーチ手法(Global)
  • 7. 7 Copyright 2014. Masashi Hagihara マーケティングリサーチへのインパクト 視点2 無意識レベルを理解するための新技法開発 視点1 アンケート質問文におけるバイアス排除 質問の仕方によって回答が変わることを理解し、設計と解釈を行う バイアスに関する知見の積み重ねにより、間違いのリスクを下げる 人間の自然な行動や反応からインサイトを得るリスニング手法へのシフト コンテクストを考慮した手法、無意識や感情を測定する技術の導入
  • 8. 8 Copyright 2014. Masashi Hagihara ■EUにおける臓器提供「同意」の比率 オプトアウトで確認 オプトインで確認 MR業界で頻繁に引用される行動経済学の知見(1) Source: Paul Hague,‘The Impact of BehaviouralEconomics on Market Research’
  • 9. 9 Copyright 2014. Masashi Hagihara ■英Economist 誌の購読申込みフォーム MR業界で頻繁に引用される行動経済学の知見(2) Source: Paul Hague,‘The Impact of BehaviouralEconomics on Market Research’
  • 10. 10 Copyright 2014. Masashi Hagihara 【A】Q1あなたは最近どのくらい幸せですか Q2あなたはこの1か月、何回デートしましたか。 【B】Q1あなたはこの1か月、何回デートしましたか。 Q2あなたは最近どのくらい幸せですか。 【A】では相関なし、【B】では強い相関(R=0.64) MR業界で頻繁に引用される行動経済学の知見(3) ■デート回数と幸福感との相関 Source: ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』上巻(2012), P151
  • 11. 11 Copyright 2014. Masashi Hagihara 例:消費税増税の賛成を増やすための「テクニック」 •ダブル・バーレル –消費税増税は財政赤字解消に最も有効なので、積極的に推進すべきだ •誘導効果(暗示効果) –日本の財政赤字は毎年拡大してこのままでは破綻の懸念がありますが、 あなたはそれを解決するための消費税増税に賛成ですか。 •キャリーオーバー効果 –あなたは日本の財政赤字解消は必要だと思いますか –財政赤字解消を目的とした消費税増税に賛成ですか、反対ですか •アンバランス尺度 –積極的に賛成、どちらかといえば賛成、やむをえない、反対だ
  • 12. 12 Copyright 2014. Masashi Hagihara 調査Bでは無意識に、すでに提示され た商品を基準として評価する。 調査Bで評価の低いものから提示した 場合、「前のものよりはまし」なので 後半の評価が高めになる。 マクロミル総研実験調査(1)コントラスト効果 ■チョコレートパッケージ評価 ・調査A:モナディック法 (ひとり1デザインを絶対評価) ・調査B:連続モナディック法 (ひとり5デザインを各々絶対評価) 方法 仮説 Source:マクロミル総合研究所ディスカッションペーパー「順序効果に関する実験調査」(2005)
  • 13. 13 Copyright 2014. Masashi Hagihara 61.7 59.4 52.6 42.7 32.8 39.4 42.9 82.9 67.0 68.2 20 30 40 50 60 70 80 90 商品P 商品Q 商品R 商品S 商品T 調査A 調査B (%) TOP2で比較した場合(ふさわしい+ややふさわしい) 14.4 8.7 21.2 6.6 0.2 1.17 0.58 0.58 0.41 0.16 -0.02 0.80 0.75 0.23 0.09 -0.40 -0.20 0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20 1.40 商品P 商品Q 商品R 商品S 商品T 調査A 調査B ウェイト平均で比較した場合 0.34 0.22 0.59 0.11 0.07  3商品目以降で調査Bの方が評価が高い。5商品目では評価の差異が最も大きくなった。  1調査内で複数の商品を提示して評価を聞く場合には、提示順によって評価に偏りが生じる。 これはひとつの刺激が次の刺激の反対の性質を強める「対比効果」によるものと考えられる。  そのため、提示順序をランダマイズすることでバイアスを軽減することが望ましい。 マクロミル総研実験調査(1) コントラスト効果 Source :マクロミル総合研究所ディスカッションペーパー「順序効果に関する実験調査」(2005)
  • 14. 14 Copyright 2014. Masashi Hagihara Source : 世論観測プロジェクト「Macromill Daily」(2010) 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 4月12日 4月19日 4月26日 5月3日 5月10日 5月17日 5月24日 5月31日 6月7日 6月14日 6月21日 6月28日 7月5日 7月12日 7月19日 7月26日 8月2日 8月9日 8月16日 8月23日 8月30日 9月6日 9月13日 9月20日 9月27日 10月4日 10月11日 10月18日 10月25日 11月1日 11月8日 11月15日 11月22日 11月29日 12月6日 12月13日 12月20日 12月27日 うれしいかなしい楽しい腹が立つやすらぐ憂鬱(ゆううつ)なわくわくする不安になる マクロミル総研実験調査(2) 感情プライミング ■ センチメントと内閣支持との関係 感情や気分がポジティブな時ほど、 内閣支持率が高くなる。 ・マクロミルモニターを対象に、約1 年間にわたり毎晩、内閣支持率とそ の日のセンチメントを調査 (1000s, Fresh Sample) ・1日を振り返って、8つの感情・気 分項目から該当するものを選択 方法 仮説 内閣支持率 センチメント
  • 15. 15 Copyright 2014. Masashi Hagihara Source : 世論観測プロジェクト「Macromill Daily」(2010) マクロミル総研実験調査(2) 感情プライミング
  • 16. 16 Copyright 2014. Masashi Hagihara サーベイとインタビューはSystem 2 の測定 •二重プロセスモデルDual-process model 私たちの大脳が用いる二つの情報処理システム(Stanovich, 2011) Source: ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』を元に作成 System 1 System2 Fast(速い) Slow(遅い) Automatic(自動的) Conscious(意識的) Intuitive(直感的) Effortful(努力を要する) Associative(連想的) Rule-governed(規則に支配) Emotional(感情的) Neutral (客観的)
  • 17. 17 Copyright 2014. Masashi Hagihara Source: 萩原雅之・上田雅夫、ブランドパワーをいかに測定するか、『ブランド戦略全書』(2014) マクロミル総研実験調査(3)ファスト思考の測定 ・「ビールといえば__」に対 する回答の反応時間を測定する (時間は個人差の影響を取り除 くため標準化する) 方法 ■ブランド想起率と反応時間の関係 一般的に想起率の高いブランド は反応時間も早い 反応時間はブランドエンゲージ メントの指標となりうる 仮説
  • 18. 18 Copyright 2014. Masashi Hagihara マクロミル総研実験調査(3)ファスト思考の測定 ・ブランドと正解キーワードと の合致を判定するまでの時間を 測定する 方法 ■キーワード正解率と反応時間の関係 Source: 萩原雅之・上田雅夫、ブランドパワーをいかに測定するか、『ブランド戦略全書』(2014) 一般的に正解率の高いキーワー ドは反応時間も早い 反応時間はブランドイメージ連 想の深さの指標となりうる 仮説
  • 19. 19 Copyright 2014. Masashi Hagihara 行動経済学から示唆される伝統的MR手法のリスク 1.消費者は自分の買物行動を説明できない。 2.消費行動はコンテクスト(生活場面)に依存する。 (アンケートやグループインタビューにはコンテクストがない) 3.人が自分の感情や気持ちを必ずしも「言葉」で表現できない。 4.無意識や直観が存在する以上、本当の理由を明らかにするのは難しい。 5.意思決定には、感情が大きな要素を占めている。 6.記憶は思い出す状況やタイミングで変化する。 (アンケートやインタビューへの回答は作られた物語かもしれない) Source : Wendy Gordon, Behavioural economics and qualitative International Journal of Market Research Vol. 53 Issue 2(2010)
  • 20. 20 Copyright 2014. Masashi Hagihara 伝統的MR手法のバイアスリスクをカバーする新手法 •コンテクストもあわせてデータ収集する仕組み (行動観察、ソーシャルリスニング) •購買や心が動くタイミングをリアルタイムで捉えるツール (モバイルサーベイ、センサートラッキング) •言葉に頼らずに、感情や反応を測定する技術 (脳波測定、ヒートマップ、顔表情分析) •自然な行動、自然な集約が可能になるプラットフォーム (予測市場、ゲーミフィケーション)
  • 21. 21 Copyright 2014. Masashi Hagihara 新手法はすでに多くの調査会社・クライアントが導入(再掲) Source : GreenBookResearch Industry Report, 2014 現在利用中/利用検討している新しいリサーチ手法(Global)
  • 22. 22 Copyright 2014. Masashi Hagihara Asking Method (集めるデータ) Listening Method (集まるデータ) 代表的な手法 アンケート、インタビュー 行動データ ソーシャルリスニング 主な分析目的 仮説検証 PDCA 課題発見 イノベーション、予測 データの収集 リサーチャーを通した収集 (バイアスの可能性) 自然な行動・言葉の収集 (ノイズの可能性) データのタイプ 構造化データ、アドホック (集計・分析が比較的容易) 非構造データ、フローデータ (集計・分析が難しい) 手法のメリット 聞いたことは必ず得られる 想定しない発見も得られる バイアスとノイズを知ることがデータクオリティを高める
  • 23. 23 Copyright 2014. Masashi Hagihara ご清聴ありがとうございました ご質問やご意見はメールまたはFacebook Massage でもお受けします masashi.hagihara@gmail.comfacebook.com/masashi.hagihara