No Shiozuke system anymore! 2018/10/4に開催された「OSSの長期利用とメンテナンス」のスライドです。

1. 塩漬けシステムに対して
個人的に思うこと
Masami Hiramatsu

3. 塩漬けに超長期サポートは本当の解ですか？
- Linux kernel LTS は２年から６年に延長(4.4, 4.9)
- CIPではSLTS（１０年サポート）をしようとしている
でも本当にそれでいけると思ってる？

4. Beyond the LTS
Linaro CEOのキーノートをご覧ください

5. なぜLTSだけではダメか
- 根本的なデザイン修正が必要なバグの可能性
例）Spectre/Meltdown
- 隠れバグはバックポートで修正できない
- 並列するサポートバージョンの増加
- 新しいハードウェアサポートコストの増加
- 10年前のソフトウェアの「メンテナンス要員」の確保
- その要員のその後のキャリアも考えてあげてね？
- いずれにしてもいつか乗り換えないといけない

6. Googleの挑戦
Project Treble
- Vendorカーネルとsystem imageの切り離し
GKI & ABI Consistency Tests
- Generic kernelとベンダドライバの切り離し
Windows的な更新モデルに見える

7. 個人的な意見
なんでアプリやミドルのレイヤできちんと互換性検証のテストしないの？
OSのカーネルに依存した部分なんてごくわずかですよね？
どうせ新製品出すときにテストしなおしになるでしょ？
なぜ定期的にテストするコストをつもうとしないのか？

8. 仮説１：組込み製品は切り売りだから売った後は知ら
ね
- 組込み製品→作る→テスト→動いたら売る→サポート（という名前
の電話番）
- セキュリティアップデートはどこに？
- ワシのところの製品は専用線接続だから大丈夫じゃ
- ワシのところの製品は安いから諦めてくれ
- 製造者責任法はどこへ・・・

9. 仮説２：テストが手作業だからコストと時間がかかる
IT職人ですか？
なんでテスト自動化しないの？

10. テストはジグ(Jig)
アプリにとってテストは治具であるべき
ものづくり（笑）工場のみなさんにとって、治具を使うのは当たり前ですよ
ね？
なんでアプリケーションはそれがないの？

11. 仮説３：OSとアプリとの確執
- アプリケーション「顧客要望を直接満たすのだからワシが偉い。OS
は言うことを聞け」
- OS「せめてAPI守って作ってくれたら不具合起こさないように出来る
のに」
- アプリケーション「ワシが売れて儲けているのだからワシが偉い。
OSは言うことを聞け」
- OS「せめて仕様のテストセットを用意してくれれば動作保証できる
のに」
OSちゃんはいつもコストセンター扱い・・・

12. せめてCIPだけは・・・
OSちゃんを助けてあげて欲しい
LTSっていう目の前の絆創膏みたいなものだけではなくて
きちんとした、利用者に誇れる
「長期間利用できる社会インフラ向けOSSシステムの構築/運用技術」
の確立に向けた技術開発をして欲しい
だってLinux Foundationのプロジェクトなんでしょ！