スタートアップとNTTドコモベンチャーズによるNTTドコモのアセットを活用した 共同事業開発プログラムである39works(http://www.39works.net/)を主宰するNTTドコモ執行役員の栄藤稔が、その活動を紹介する。 　この活動はスタートアップのプラットフォーム共通化、開発テーマのトップダウン検討、チーム編成の組織化という意味でベルリンのRocket Internet, シリコンバレーのTandem Capitalのとるアプローチに近い。異なるのは、日本の風土にあった起業スタイルを模索していることだ。すぐに会社を作らなくても製品と顧客に関する仮説検証ができる仕組みを提供している。参加者は個人でも会社でも良い。さらに39WorksではAPIを軸とした産業間連携を模索しており、B2B2Cの枠組みで事業開発をすることに興味があるスタートアップやこれから起業を考えている方に参考になるはずだ。この講演では併せてドコモのベンチャー連携方針や注力技術、クラウド利用の実態について述べる。

1. 新しいスタートアップ養成プログラムの試み
Minoru Etoh, Ph.D.
CEO, NTT DOCOMO Ventures, Inc.
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Oct.
17th,
2014

2. NTT DOCOMO
Ventures
2

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成長ﾌｪｰｽﾞ
企業価値
共同事業開発プログラム
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ベンチャー投資
Planning
39works 39works
ドコモ・イノベーションビレッジ
3

4. 大企業・スタートアップの課題とは？
4

5. アンバンドリング：大企業が解体されるとき
［1999年度マッキンゼー賞「金賞」受賞論文］
企業組織の根本は以下の３種類に分類
• カスタマーリレーション
膨⼤大な投資が必要→範囲の経済
• インフラ管理理
固定費が⼤大きい．→規模の経済
• イノベーション
規模ではなくスピード
!
範囲，規模，スピードを同時に最適化することができない．
5

6. 大企業におけるイノベーションの困難さ
• 打率一割を仮定したプロジェクト管理が未整備
• 指令を受けたエリートv.s.夢に取り憑かれた起業家
• イノベーションの核となるアイデアは外！ それ
を受容し統合する機能が未整備．
• 合理的な解はそもそも合理的な解にならないのに
合理性を追求．
6

7. 失敗しようのないプロジェクト
どこにもリスクが仮定されていない
プロジェクト
!
そもそもどこかに仮説（リスク）を置くよね．
製品仮説，顧客仮説，成⻑⾧長仮説
7

8. IBMの統合/Blue-Washing
製品開発のすり合わせ
既存IBM製品・サービスの開発スケジュールと調整
出典：IBM， Contents DotCom
買収企業の迅速な統合が重要
買収企業のインテグレーション速度
!
• インテグレーション（統合）とは買収先企業の製品・サービスを自社（IBM）製品/ソ
リューションに統合すること
• インテグレーション期間は約6ヶ月から18ヶ月!
• 他社のように激しいレイオフ（従業員解雇）をしない
• IBMは買収後の退職率は買収前の退職率より低いと主張
• IBMの平均勤続年数が長いというのは過去の話．買収の多いソフトウェア事業部は，
従業員の2/3が勤務年数10年以下!
!
インテグレーションの平均的パターン
1.買収の手続きの短縮（数週間程度の場合が多い）!
2. 会社資産と従業員のIBM人事・組織への編入
3. IBMの開発ロードマップに合わせて買収先製品の統合/開発スケジュールの調整
4. ブランドやマーケティングに「IBM」名称を導入し，段階的にIBMに統合!
5. IBMの顧客ベースを活用するため，買収先の営業部隊をIBMソリューション営業に統合
6. ソフトウェア・ライセンスの条件をIBMポリシーに合せる（俗称「Blue-washing」）!
!
専門のインテグレーション・エグゼクティブ!
• 各買収で「integration executive」という総支配担当を置く
• IBMの各部署と買収先企業との統合に責任を持つ
• 統合の進捗を各要素毎に毎月報告．四半期毎に深い評価を実施!
• 統合状況はCEOとCFOレベルに直接報告，定期的にチェック
買収先の徹底評価
デュー・デリジェンス（信用調査）だけでなく営業や開発な
どの統合作業全体についてもチェック
短期間での買収契約完了
中小ベンチャー/企業であれば数週間で完了
組織面での統合
IBMの人事システムへの編入，組織との統合
ブランド・営業統合
段階的にIBMブランドを導入
営業チャンネルの統合
買収先の営業部隊をIBM ソリューション営業に統合
Blue-Washing
ソフトウェア・ライセンスの条件をIBMポリシーに合わせる
インテグレーションは6～18ヶ月
8

9. 企業内から社会を変える人材
リクルートホールディングス 柏木取締相談役
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経営者が果たすべき役割
1. 真のダイバーシティ（組み合わせる力）
同一性を改め，異質を活かし，多様性の ある チームを作る・動かす
2. 自らビジョンを示し，率先して伝える（加点主義）
3. 現場に”創造”を任せ，トップは”撤退”を決める（役割分担）
9

10. Hustler
Hacker Designer
10

11. スタートアップの課題とは？（私見ですよ！）
明らかに人材不足．
•気合いだけで営業できないCEO
•コードが書けるが実は技術が分からないCTO
•ギラギラ感のない淡白なデザイナー
!
アセットが無い．思いつき勝負．
指導できない，だけど投資ノルマのあるVCから．．
11

12. 39 WORKS とは？
12

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14. 仮想スタートアップ環境
ドコモ内部
ｽﾀｰﾄｱｯﾌﾟ
個人（EIR)
新事業会社
設立
Service
Brush
up Investment 本格事業展開
社内新規事業
14

15. 39works 3つの特徴
a.
組織的なスタートアップの生成!
• パートナー（外部企業，個人，ＥＩＲ）との共創による事業テーマ設定!
• トップダウンに仮想スタートアップを起業
• チーム編成の多様性と参加パートナーへのインセンティブ設計
!
!
b.
PoCﾌﾟﾗｯﾄﾌｫｰﾑの提供＋グロースハックのサポート!
• 仮想スタートアップは会社化されていなくてよい
• 資金の提供を受けてPoCを実施．ブランド名は39works
• 複数の事業テーマでAWSを中心とした開発PFと知財・経理・営業のPF化によりリーン
化を徹底
• Ｒ＆Ｄの持つ技術力利用，グロースハッキングのノウハウ共有
!
!
c.インフラ企業とスタートアップの仲介!
• インフラ企業のアセットとスタートアップのアジリティーのベストマッチ!
• 鉄道，金融，医療，農業など他分野のインフラ企業B2Bプラットフォームと連携
• Ｂ２Ｂ２ＣのB2B部分のマーケティング強化
• 単なる思い付きB2Cではなく，アセット（B2B)に基づく新規事業創出15

16. 16

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テーマ検討POC実施本格事業化
(Joint
Venture等）
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MVP開発
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スタート
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20. でのサービス提供
The End
http://www.39works.net
20

21. APIに拘るわけ
21

22. 仮定：
大きな会社に気の利いたサービスはできない．
Consumer
+
API
Simple
22

23. APIプロバイダー
B２B
コンシューマ向けサービス
B２C
パワー（力）のゲーム
データ／システムスケール勝負
タレント（素質）のゲーム
スピード／デザイン勝負
23

24. Change of API Offering Models (基本機能の分離）
Consumer oriented API Offering
End Users
Consumer Product
(e.g.)
API API API
Developers
Cloud oriented API Offering
End Users
Developers
Cloud API
(e.g.)
Cloud APIs provide “Utilities” that can be used to build consumer products
24

25. Rise of Cloud API Startups
Location Billing Analytics Communication Authentication
Banking Shipment Print Healthcare Translation
25

26. http://dev.smt.docomo.ne.jp
音声認識知識 文字認識
Q&A
雑談
対話
環境
ｾﾝｻ
ὉὉὉὉ
26

27. 6
Developer Application Copntest 2nd
27

28. 最後に
28

29. 注目 事業エリア
!
!
• ラストワンマイル（物流/デリバリー）!
• マッチング/シェアリングエコノミー!
• マイクロSNS!
• 新B２Bサービス（Geo-Fencing，O2O)!
• 非IT企業のB2B化（IT化）!
• インフラ企業のB2Cサポート!
• Personal Agent!
• パブリッククラウド新エコシステム!
29

30. Ẑଐஜỉឪಅ૨҄ử٭ảỦẑ
URL:http://www.39works.net
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