1. TOCｆE（教育のためのTOC）創始者Kathyさんのクラウドについて 2. change questions sequence について

1. 1
TOCシンポジウム
若林先生の基調講演からの学び
2020年12月3日 宮間明子
1. TOCｆE創始者Kathyさんのクラウドについて
2. change questions sequence について

2. 2
11月28日TOCシンポジウムで、教育のためのTOC日本支部
理事長若林先生の基調講演がありました。
当日、時間をつくれなかったので今アーカイブで視聴いたし
ました。
とても学ぶことが多かったので、私自身が忘れないためにも
資料をつくって、皆さまにもシェアいたします。

3. 3
TOCfEの創始者Kathyさんのクラウドについて
～Kathyさんのクラウドとインジェクションを拝見して、
「日常生活の中でもっと使いたい！」 と思うようになりました。～

4. 4
若林先生のご講演ではKathyさんのクラウドをご紹介いた
だきました。
資料）TOCシンポジウム2020年11月28日若林先生基調講演資料より

5. 5
Kathyさんのクラウド（日本語訳）
A:よい教育をする
B：全ての子供たちが
創造的で責任感をも
てるようになるよう、
先生が準備する
D：先生は全ての生徒
の学びや行動のニー
ズに対応する
C：先生は現状の限ら
れたリソースの中で
効果的に仕事を進め
る
D’：先生は生徒のニ
ーズを満たすための
指導要領を優先する（
遵守する）

6. 6
Kathyさんのクラウドをみて、私も8歳、6歳、3歳の子供の
母親としていつも同じようなジレンマを抱えていると思いま
した。

7. 7
私が小さい3人の子供の母親として抱えるクラウド
A:良い母親である
B：子供の意思を尊重
する／一人ひとりの
子を成長させる
D：それぞれの子の主
張に対応する
C：規則正しい生活を
する
D’：親の指示に従うよ
うに指導する

8. 8
A:良い母親である
B：子供の意思を尊重
する／一人ひとりの
子を成長させる
日常生活と話し合いの
時間を分け、日常生活
の中では親の指示に
従わせ、話し合いの時
間に子供と話をし、そ
の結果を日常生活に
反映する
C：規則正しい生活を
する
私は、過去にたくさんの分析を行った結果、現状、次のよ
うな解決策をとっています。

9. 9
しかし、Kathyさんの解決策は私の解決策とは異なるもの
でした。

10. 10
資料）TOCシンポジウム2020年11月28日若林先生基調講演資料より

11. 11
私は、日常生活と、話し合いの時間を分けたのですが、
Kathyさんは、「カリキュラムの中で思考力とコミュニケー
ション力を同時に開発する」という解決策をとられたという
のがとても興味深いと思いました。

12. 12
Kathyさんのクラウドと解決策を拝見して、TOCｆEのツール
のことをよりよく理解できたような気がします。
私は長く、企業のマネジャー向けに作られたMT
（Management Tools）というツールを学び実践してきました。
そのため、机に向かってじっくり分析しないと、解決策を出
すのは難しいです。

13. 13
一方、TOCｆEのツールは、子供でも使えるようにととてもシ
ンプルにしてあるので、本当に5歳の子供でも使えます。
私も長男が5歳になったときに、TOCｆEのツールを勉強して、
よく使っていました。
最初に長男とつくったのはブランチですが、その後よく使っ
ていたのは、アンビシャスターゲットツリーです。

14. 14
例えば、土曜日の朝に長男が、「今日、公園に行きたい」と
言ったとき、私は「それは難しい」と思うということがありま
した。
終わらせなければならない家事があるし、真ん中の子を
昼寝をさせないと夕方ぐずるし・・・
そんなとき、「アンビシャスターゲットツリーをつくってみた
ら？」といって、私が難しいと思う理由を6個ぐらい書いて
長男に渡していました。

15. 15
そうすると、長男は、それに対して自分で考えてアンビシャ
スターゲットツリーをつくって私に見せ、実際に公園に行け
たといったような経験を何度もしました。
子供達はアンビシャスターゲットツリーが大好きで、未だに
TOCのことを我が家では「アンビシャスターゲット」とよんで
います。

16. 16
子供が7歳ぐらいになると、子供が繰り返し性のある問題
を抱えるようになり、1対1で時間をつくってMTを使う機会が
多くなっていました。それにともなって、TOCｆEを気軽に使
うということが少なくなっていました。
でも、今回のKathyさんのクラウドとインジェクションをみて、
もう一度、日常生活の中でTOCfEにチャレンジしてみようと
思いました。

17. 17
例えば、親子4人で一つのことを考えて、TOCｆEを使うとい
うのも、とても楽しそうだなと思いました。
親子の1対1の話しあいも大切ですが、日常生活の中でみ
んなで分析できたら、それはとても素晴らしいことだと思い
ました。
TOCfEの事例ができたら、またご紹介したいと思います。

18. 18
について
～TOCに取組む上で重要な考え方をご紹介いただきました。
私が抱えている課題とあわせて、その考え方についてご説明します。～

19. 19
若林先生に「変化を起こすときの質問」についてご紹介いただきました。
資料）英語部分は、TOCシンポジウム2020年11月28日若林先生基調講演資料より
１．何を変えるのか？
２．何に変えるのか？
３．どうやって変えるのか？
１．なぜ変えるのか？
２．何を変えるのか？
３．何に変えるのか？
４．どうやって変えるのか？
５．どのようにして変化を測定し、維持するのか？
アップグレード

20. 20
change question sequence １ は以前から知っていて、TOC
を使うときによく意識しています。
今回はじめて、change question sequence ２について知りま
した。私が普段悩んでいるところだったので、世界中の
TOC実践者も同じように悩み、そしてノウハウが構築され
て行っているのだろうと、とても興味をもちました。

21. 21
私が悩んでいることをご説明する前に、まず、現状理解で
きていることをご説明します。
TOCによる分析がうまくできたとき
「change question sequence １」の
①何を変えるのか？②何に変えるのか？
が明確になります。

22. 22
①何を変えるのか？・・・現状の中に存在するやめるべき
行動や考え方だと思います。やめるべき行動と、考え方を
はっきりさせて、それをやめることではじめて、新しくとるべ
き行動と考え方を導入することができます。行動を変える
ためにはこれが本当に重要です。

23. 23
②何に変えるのか？・・・これがまさに解決策の内容になる
かと思います。新しくとるべき行動、そしてそれを支える考
え方です。

24. 24
③どうやって変えるのか？・・・これについては、私も日々悩ん
でいるところです。
解決策を得ても、どうやって行動に移せばよいか分からない
ときがあります。それを乗り越えるツールはATTもしくはIOマッ
プだと思います。障害を出して、一つ一つ乗り越える方法を考
えて、順序だててマップをつくります。これでうまくいくことは多
いです。

25. 25
しかし、統合クラウドのインジェクションを出したときなどは、
マップを作ろうとしても具体的な行動を書くことができず、結局、
試行錯誤しながらやってみて、やりながら考えるというのが今
のところの私のやり方です。この部分がもっとブラッシュアップ
できたらいいなと思っています。

26. 26
そして、今回の若林先生のご講演で教えていただいたの
が、新しいバージョンです。
①なぜ変えるのか？
②何を変えるのか？
③何に変えるのか？
④どうやって変えるのか？
⑤変化をどのように測定し、維持するのか？
資料）TOCシンポジウム2020年11月28日若林先生基調講演資料より

27. 27
①と⑤が新しく加わったということでした。
①なぜ変えるのか？・・・私もこれをよく考えます。今のところ
私の考えは、「人はいつもパフォーマンスを高めたいと考えて
いるから。」です。そして、日常生活の中で、TOC思考プロセス
を使うときのトリガーは「何かストレスを感じるものがあるので、
それを取り除くきたい。」という気持ちです。小さなストレスにフ
タをせず、きちんと分析をすることで、その背後にあった問題
が見えてきて、改善を果たすことができるように思います。

28. 28
そして私が今一番悩んでいることは
⑤変化をどのように測定し、維持するのか？
ということです。
私は自分のプライベートにおいて、TOC思考プロセスをつかっ
て問題を解決しています。そしてその効果を実感しています
が、それを測定して表すことが難しいです。
子供と一緒にTOC思考プロセスを使い、子供の行動も変化し
パフォーマンスが改善しているのですが、そのことを子供に
はっきりと示してあげることが難しいです。子供も実感として、
「問題が解決してよくなっている」と思っているようですが、目
に見える形で示すのは難しいです。

29. 29
測定について考える際には、
「どれだけ制約に集中できるかを評価できる評価指標をつくり、
測定を継続することが望ましい。」
というアドバイスをいただいことがあり、何度も試しているので
すが、今のところうまくいく方法を生み出せていません。
営利企業のケースと異なり、プライベートのパフォーマンスを
測定するのはなかなか難しいように思います。

30. 30
そして、現在の私の最大の悩みは、分析して一度解決策を導
入しても、しばらくしたら、もとの行動に戻ってしまうという現象
です。

31. 31
誤った努力の方向性
UDE
UDE
UDE
（問題）
正しい努力の方向性
UDEクラウドによるシステム分析をすると、誤った努力の方向
性と正しい努力の方向性が分かり、解決策に従って行動を変
えることになります。
UDEクラウドによる
システム分析

32. 32
誤った努力の方向性 正しい努力の方向性
直観的・本能的 論理的
誤った努力の方向性とは、自分が直観的にとってきた行動で
す。それをTOC思考プロセスをつかって論理的に導き出した
解決策を導入するわけです。（まさにクリティカルシンキングで
す。）そうして、UDEが消えてパフォーマンスが改善します。
UDE
UDE

33. 33
誤った努力の方向性 正しい努力の方向性
直観的・本能的 論理的
しかし、解決策を導入してうまくいった後、少し油断すると、自
分の行動が元に戻ってしまうという現象が起こることがありま
す。私の経験だと、仕事中はこの現象は起こりにくいのですが、
子育てにおいては頻繁に発生します。

34. 34
誤った努力の方向性 正しい努力の方向性
直観的・本能的 論理的
おそらく、子育てにおいては、本能的に行っている部分も大き
く、子供に感情でぶつかってこられて直観的・本能的な行動に
戻ってしまうことが多いのだと思います。

35. 35
誤った努力の方向性 正しい努力の方向性
直観的・本能的 論理的
8歳の長男も、「家庭内の自分」と、「お友達関係における自
分」というシステムで、コアクラウドのインジェクションを持って
おり、それを導入し、うまくいっているのですが、時折、もとの
行動や考え方に戻るという現象が起こってます。

36. 36
そこで重要になるのが、
⑤変化をどのように測定し、維持するのか？
ということだと、改めて感じました。
変化を測定し、自分自身の新しい行動の効果を実感し続ける
ことで、新しい考え方が定着し、新しい行動をとり続けることが
できるようになるのだと思います。
何度もチャレンジしては断念していましたが、再度チャレンジ
してみようと思います。