2021/3/7、情報コミュニケーション学会 第 18 回全国大会にて発表しました資料です。

1. あつまれ動物の森、Minecraft を媒体とした
共感、コミュニケーションの実例報告
2021/3/7
情報コミュニケーション学会 第 18 回全国大会
新妻正夫 CoderDojoひばりヶ丘

2. 新妻正夫（にいづままさお）
2012年より『CoderDojoひばりヶ丘』主宰（※
東京都と埼玉県の境界近くです）
職住接近のオフィス兼コワーキングスペース
『Hanare』を運営
コワーキング協働組合理事
「元」サイボウズ公認kintoneエバンジェリスト
(2014〜2020）
ペライチ公式埼玉県代表サポーター他
59才のScratcher、2008年に登録(歴だけは13
年2ヶ月）
『ねこたいほう』の人
自己紹介

3. ねこたいほう？
日本初のScratchカンファレンス Scratch 2018
Tokyoショートプレゼンテーション
Scratch上のミニプログラム。
日本初のScratchカンファレンス Scratch 2018 Tokyoで有効性について発表

4. ねこたいほう on Scratch
アイスブレイクなど、ご自由にお使いください
https://scratch.mit.edu/projects/11967263/

5. 本日のお題
背景-コロナ過のCoderDojoひばりヶ丘
コロナ過における子ども達との関わり方の変化（CoderDojo
ひばりヶ丘の事例）
あつまれ動物の森（あつ森）の場合
Minecraft(マイクラ）の場合
まとめ
子ども達はただ遊んでいるだけなのか？

6. 背景
コロナ過のCoderDojoひばりヶ丘

7. CoderDojoとは
アイルランド発祥の子ども向け
プログラミング道場コミュニティ
日本では200カ所以上
それぞれが自律的に活動
CoderDojo ひばりヶ丘
2012年11月より活動、月2回
の開催
開催時間内に、誰でも来てよい
という緩い仕組み（PC貸し出し
は要予約）
Beforeコロナ

8. Withコロナでの取り組み
学校の休校時期
一時お休み状態(約2ヶ月)
在宅でできることの情報発信（SNSベース）
他のDojoでは、リモートによる試行錯誤も
学校再開後
自由に参加から小人数の完全予約制にシフト
ストレス過の中、やりたいことを重視
人数が減った結果、より交流が深まることに
なぜかMinecraftの希望者が増える(理由は不明）

9. あつまれ動物の森

10. ゲームとしてのあつ森

11. 世代間の交流
登場人物：プレイヤーH（小学2年生、あつ森歴
数ヶ月）、わたし（あつ森歴2日目）
基本操作がよくわからない（わたし）に対して
プレイヤーHが指導する
H「木をゆすると果物がとれる」
わたし「ゆするってどうやるの」
H「Aボタンでゆすれるよ」
わたし「ほんとだ、果物が落ちた！でも拾えな
い！」
H「Yボタンでひろえるよ」
わたし「できたっ。果物って食べられるの？」
H「食べると木がぬけたり、岩を壊せる」
わたし「ちょっとなに言ってるかわからない」
果物を食べると一時的にパ
ワーアップして、木を抜い
たり、岩を壊したりできる
ということでした。
しばらくしてわかりまし
た。

12. 世代間の交流
自分が持っている(余っている）
アイテムを積極的にくれようとす
る
チャットで声かけ
理解できると褒められる
保護者談「Hちゃん、すごく楽し
そうだね。」

13. Minecraft(マイクラ)

14. Minecraft(マイクラ)の場合

15. 初対面男子の交流
登場人物：プレイヤーR（小学3年
生）、プレイヤーS(小学4年生）。
Windows10版マイクラをプレイ
偶然会った2人（たまたま同じ日に
申し込み）
プレイ中の効果音が聞こえる。
R「いま、○○を見つけましたね」
S「わかりましたか」
わたし「え、なんで音だけでわかる
の？」
R「そりゃ、わかりますよ」
S「例えば、これわかりますか」
R「XXですね」
お互いの技量を認め合ったのか、マルチ
プレイをはじめることに

16. 初対面男子の交流
声がけをしながらの探索、採掘プレイをす
すめる
なんとなくの役割分担的なものができてい
る
約2時間没頭
すっかり意気投合。また来たい、また会い
たい
保護者の方の声「本当に楽しそうで、毎回楽
しみにしています。よろしくお願いいたしま
す」
わたし「このさいだから、マイクラ部にしま
すか」「したいしたい」
（したいんだ・・・）
その後、継続的に地下迷宮？を建築して
いるようです

17. まとめ

18. 深い交流、共感、コミュニケ
ーション活動
プログラミングの基本的な知
識やITリテラシーの取得
デジタルなもの作りを通して
のデザインプロセスの体験
子ども達はただ遊んでいるだけなのか？
やってみる/挑戦してみる
姿勢
自分でやることを考える・
決める
試行錯誤する
「わかった！」「でき
た！」
の積み重ね

19. 4つのPの具現化？
Projects, Passion, Peers and Play by Mitchel Resnick
『ライフロング・キンダー
ガーテン 創造的思考力を
育む4つの原則』
（日経BP社、2018）

20. 今後の展望
小規模なリアル x デジタルな遊び場の有効性
リアル x デジタルな遊び場 x リモート（ハイブリッド化）
他地域との同時交流といった取り組み
Minecraftカップといったイベントへの誘導
いまのところ拒否されています（苦笑）
地域ｘマイクラ部の可能性
ゲーム制作、より深いプログラミング活動への展開

21. 出典他
あつまれどうぶつの森 公式サイト
https://www.nintendo.co.jp/switch/acbaa/index.html
Minecraft 公式サイト
https://www.minecraft.net/ja-jp/
CoderDojo/CoderDojo Japan/CoderDojoひばりヶ丘
https://coderdojo.com/
https://coderdojo.jp/
https://coderdojo.hanare-hibari.info/
『ライフロング・キンダーガーテン 創造的思考力を育む4つの原則』（日経
BP社、2018）
https://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/book/18/P55550/