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わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 1
モノ作り半生
MVP受賞記念
BluewaterSoft
2014/11/15 biac
Microsoft MVP for Windows Platform
Development (2014/10-2015/9)
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 2
スピーカー紹介: biac as 山本 康彦
• 宇宙世紀以前の生まれ
スプートニク1号より3ヶ月ほど前
• 最初は HONDA
クルマの設計/研究を10年くら
いやってた
• 今は BluewaterSoft
を名乗ってアプリ開発とか技術
解説記事とか
• 昨年7月に出した本⇒
技術評論社「C#による マルチコアのための 非同期/並列処理
プログラミング」
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 3
CM: @IT でイロイロ書いてます
• 特集記事
ユニバーサルWindowsアプ
リ開発の勧め
• 連載
・WinRT/Metro TIPS
・.NET TIPS
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 4
CM: CodeZine でも書いてます
• 連載
C#で始める
テスト駆動開発入門
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 5
CM …というか、余談: 「Dev Center ベネフィット」
• Windows ストア アプリと Windows Phone
アプリの開発者を支援するプログラム
• ストアへの登録費用が無料になったり♪
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 6
Microsoft MVP
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 7
Microsoft MVP 受賞しました♪ m(_`_)m
• Microsoft MVP for Windows
Platform Development
(2014/10-2015/9)
• こんな賞状やらトロフィーやら
• MSDNとか色々特典いただいた
• 有効期間があります。1年間のみ
• 日本に200名以上、世界で数千名
☆ 勉強会に来てくれた人
☆ 記事や本を読んでくれた人
☆ アプリを使ってくれた人
皆様のおかげです
ありがとうございます!!
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 8
MVPって? 誰がなれるの?
• 「Microsoft Most Valuable
Professional (MVP) アワード
は、専門技術知識に加えて自
主性と情熱を兼ね備え、マイ
クロソフト製品の実用的な活
用方法を他のユーザーと共有
している、非常に優れた技術
コミュニティのリーダーに感
謝の意を表した賞です。」
http://mvp.microsoft.com/ja-jp/overview.aspx
• 募集は年に4回 (自薦、他薦)
http://mvp.microsoft.com/ja-jp/becoming-an-mvp.aspx
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 9
私のモノ作り半生
プログラマーになるまでの半生を語ってみます
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 10
前口上
• 技術ネタ以外で喋るのは得意
じゃないです (汗;
でも、まぁ、受賞記念ってこ
とで f(^^;
• 私の中では、自動車の開発も
ソフトウェアの開発も、本質
的には同じです
• 私のモノ作りの「歴史」の前
半を語ることで、「本質的に
は同じ」の部分に共鳴してい
ただけたら! (C) 2012 Robbin Atwell
https://www.flickr.com/photos/robbin_with_2_bs/8011022403/
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 11
製麺機
• 小学校に上がる前、自宅の隣
にあった製麺工場に入り込ん
では、製麺機から出てくる
うどん を飽きもせずに見
入っていた (…らしい)
• 小さいころから動くメカが
好きだったらしい
• 1つのモーターの動力をベル
トで天井のシャフトに伝え、
それを複数の製麺機へ再びベ
ルトで伝達していた (C) 2007 Laurent Fintoni
https://www.flickr.com/photos/saw_you_on_the_flipside/370726146/
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 12
柱時計、扇風機、真空管ラジオ…
• 壊れて捨てちゃう機械を、分
解するのが大好きでした♪
• 小学生低学年のころ
• バラすだけで、組み立てるこ
となんてまだまだ出来ないん
ですが。どんな仕組みになっ
ているのか知りたかったよう
です。
(C) 2007 datek24
https://www.flickr.com/photos/31481576@N06/2969189249/
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 13
ゲルマニウム ラジオ
• 初めて作った電子機器は、定
番のゲルマニウム ラジオ
• 小学生高学年 (たぶん4年生)
• 空気式可変コンデンサーは、
真空管ラジオのジャンクを再
利用した気がする
• 設計/製作法を調べて、その
通りにやってみただけ
(C) 2009 Badseed
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Homemade_radio_receiv
er_with_razorblade.JPG
(C) 2007 Arne Nordmann
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Circuit_diagram_of_a_cr
ystal_radio_receiver.svg
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 14
自転車
• 中学に入って買ってもらった
自転車をバラしては組み上げ
たり。
• 専用工具も揃えて、高校時代
には完全にパーツレベルまで
(それこそ直径数ミリのボー
ルベアリングまで) 分解/組立
ができるように。
(C) 2007 twotoneams
https://www.flickr.com/photos/twotone666/2151591107/
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 15
技術家庭科 (その1)
• 中学の技術家庭科では、皆さ
んも木工や金工をやったかと。
• 図面も描いたけど、まだちゃ
んとした設計はやれてない。
• スペック決めずに、適当に線
を描いてた。
例えば本棚の材木の厚みを、
どうやって決めたか?
(C) 2011 photosmith2011
https://www.flickr.com/photos/63744740@N07/6217400229/
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 16
技術家庭科 (その2)
• 中学の技術家庭科、最後の自
由課題では、数人のチームで
自動車を制作
• エンジンは教材の発電機用ガ
ソリンエンジン。タイヤは、
たしか捨ててあった一輪車の
もの。フレームは木材
• ここでやった設計は、概略設
計レベル (…の真似事)。あと
は現物合わせ
(C) 2009 heymarchetti
https://www.flickr.com/photos/csb555/3789635347
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 17
プラモデル
• 中学から大学にかけて。
ずいぶんたくさん作っ
た気がする
• フルスクラッチするウ
デはなかったけど、た
いてい何か改造はして
た
(C) 2011 Roland Turner
https://www.flickr.com/photos/sisaphus/6348003631
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 18
ラジコン
• やりたかったけど、お
金が掛かるんで手が出
せなかった
• Uコン→ボタン式→プ
ロポと、その技術進化
は追いかけてた
※ 大学院の修士研究でそ
の知識が役立つことにな
る
(C) 2009 Osamu Iwasaki
https://www.flickr.com/photos/osamu_iwasaki/4033295521
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 19
書籍 (その1)
• 高校では生徒会をやってたり
彼女と付き合ってたりと、プ
ラモ以外はほとんどモノを
作ってる余裕がなかった
• 生徒会の会誌を編集。
これも「モノ」作り。記事集
め、広告集め、執筆、レイア
ウト、入稿、校正…
• 編集作業を一通り経験したこ
とは、現在も役に立ってる
(C) 2010 ddio
https://www.flickr.com/photos/ddio/4651889048
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 20
書籍 (その2)
• 大学では漫画研究会で同
人誌の制作もやってた。
年に数冊というペース
• 写植は使わず手書き文字
だったので、生徒会誌よ
り楽だった (写植貼りは
ちょっとだけやった気が
する)。
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 21
自動車整備 (その1)
• 大学に入って中古のクルマを
手に入れた! 整備や改造をガ
ンガンやってた
• 整備工場の人と仲良くなって、
いろいろ教えてもらった。
気化器の調整や変速機の載せ
替えなんかは自分でやった。
腕試しに受けた整備士試験に
も合格したり
(C) 2010 Robert Couse-Baker
https://www.flickr.com/photos/29233640@N07/5300637864
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 22
自動車整備 (その2)
• 当時 (40年くらい昔だ
w) のクルマには電子
部品なんてほとんど無
かった
• ガソリンの投入量を制
御するのも機械仕掛け、
点火時期を制御するの
も機械仕掛け
• つまり、素人でもイロ
イロいじることが出来
た (C) 2007 K. Aainsqatsi
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Carburetor.svg
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 23
TK-80E
• 大学4年生 (1回目w)、研究室
の予算でワンボードコン
ピューターのキットを買って
もらって作った
• メモリ 1KB !!
• そのプログラミングは、モノ
を作るという感覚ではなく、
手続きをいかに短く詰め込む
かばかり考えてた
• ハンド アセンブル!
⇧昔は「製造工程」があった
(C) 2011 Akakage
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:TK-80.jpg
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 24
製図の課題 (その1)
• 工学部 (航空工学) だったの
で、製図の課題で何度も徹夜
したw
• 最初は簡単なパーツだったけ
ど、だんだんとスペック決め
が難しい課題に!
例) パイプ内の圧力が指定されている
(=要件)。そのパイプのフランジ継手を
止め合わせるボルトを設計して描け。
(要件からボルトのスペックを自分で算
出しなければならない)
(C) 2008 Ikaxer
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Flange_joint_ja.png
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 25
製図の課題 (その2)
• 航空機の胴体線図 (胴体の曲
面を表す図面) の課題では、
プラモデルを組んで輪切りに
してみたり f(^^;
• 最後は、ティルトローター
VTOL機 (V-22「オスプレ
イ」みたいなヤツ) の概略設
計。
当時最高のエンジンでも、成
立するかどうかギリギリだっ
たという記憶 (C) 2014 William Dougherty
https://www.flickr.com/photos/126916432@N08/15458584917
(C) 2009 U.S. Air Force
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:MV-
22_Osprey_over_the_Gulf_of_Mexico_-_070330-F-4684K-
030.JPEG
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 26
学士論文用の研究 (卒研)
• 2回目の大学4年生w、研究室
のミニコンを使って、クルマ
のアクティブサスペンション
のシミュレーション (たしか、
FORTRAN)
• どこが航空学科なんだかw
※ ミニコンといっても、
パソコンよりデカいよ!
Wikipedia 参照
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%B3%E3
%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF
(C) 2010 Steve Jurvetson
https://www.flickr.com/photos/jurvetson/5114191251/
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 27
大学を出る頃のプログラマーのイメージ
• その頃、プログラマーとい
う職業に対して持っていた
イメージ
「決められた手続きを翻訳
する人」
(C) 2006 Arnold Reinhold
http://en.wikipedia.org/wiki/File:FortranCodingForm.agr.jpg
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 28
修士論文用の研究 (その1)
• 大学院では、Flying Flat Bed
の基礎研究 (1982年)
※ 右下の写真は、私の卒業後、名古屋大
学と日立造船が共同開発を進めて1988年
に公開した「FFB-1」
http://www.strange-mecha.com/aircraft/vtol/VTOL-EX.htm
http://www.wltoys.eu/quadcopter/v262/
今では 1万円くら
いから買える
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 29
修士論文用の研究 (その2)
• Flying Flat Bed の制御を担当
• 研究の目標が「試験装置に半
固定した状態で、姿勢制御が
可能なことを実証する」こと
だったので、サーボ等のパー
ツはラジコン用のものを使用
してコストダウン
• 制御回路はオペアンプLSI (微
分器/積分器/加算器etc.)を
使った回路を設計して実装
(C) 2007 Daniel Braun
http://en.wikipedia.org/wiki/File:OpAmpTransistorLevel_Colored_Labe
led.svg
(C) 2008 youngthousands
https://www.flickr.com/photos/theyoungthousands/2526585455/
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 30
HONDA 時代: 工場研修
• HONDAに入社。新人研修の
一環として3ヶ月間の工場勤
務。
• カンバン方式 (右のカンバン
はトヨタの旧いもの) やジャ
ストインタイム方式を実体験
(本家トヨタ流とは違う)
• 製造ラインの作業は班 (チー
ム) 単位。誰かが遅れたり抜
けたりしても臨機応変、ライ
ンは止まらない。 (C) 2013 Francis Storr
https://www.flickr.com/photos/fstorr/10117139895
バーコード
工場荷卸し場所
部品番号
数車種
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 31
HONDA 時代: 初仕事
• ちょっとしたプレス成型品の
改修設計だったけど…
スペックが決められん orz
• 学校でそれなりにやってきた
はずだけど、現実の課題は
やっぱり難しい f(^^;
• まだ手描きだった。すぐに
CAD の導入が始まる
(C) 2009 Dinesh Cyanam
https://www.flickr.com/photos/cdinesh/3347692662
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 32
HONDA 時代: サスペンション設計
• HONDA 時代の前半は、設計
者としてサスペンションやド
ライブシャフトなどの設計を
やってた
86モデル Accord の前サスペンション
87モデル Accord の後サスペンション
NS-X のドライブシャフトジョイント
• 後半は基礎研究部門に移った
秘密保持の制約がキツいので悪しからず f(^^;
「プロダクト・インテグリティすり合わせ
の製品開発力」 2007 ダイヤモンド社
http://www.booknest.jp/detail/00001433
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 33
HONDA 時代: 不具合再現のため海外調査へも
• 不具合は、再現テス
トで再現しなくなっ
たことを確認できな
ければ、解決したと
言えない
• 特定の環境で発生す
る (らしい) となれば、
海外にも出向いて
データ取り
(C) 2006 Robert Lawton
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Car_park_whirley-gig.JPG
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 34
HONDA 時代: CADや数値解析の導入
• 入社してすぐ2次元CADの
導入が始まった (CADAM)
• 最初はライトペン (右の画
像)。腕が疲れたw
• 数年後、3次元CADの導入
も始まる (CATIA)
• 試作部門ではNC加工機の
導入が進む (私の在職中に
は、CADからNCデータへ
の直結はまだ)
(C) 2005 Grlloyd
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:HypertextEditingSystem
ConsoleBrownUniv1969.jpg
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 35
HONDA 時代: MULTI-16 から System/370 まで
• パソコン MULTI-16 (三菱)
の Multiplan で表計算する
のも、ホストコンピュー
ターで PL/I 使って数値解
析プログラムを書くのも、
手計算より早く結果を得る
ための手段。
• 出来上がったプログラム自
体に興味はなかった
(C) 2007 McLoaf
http://en.wikipedia.org/wiki/File:C64_Multiplan.png
(C) 2009 Andrew Back
https://www.flickr.com/photos/carrierdetect/3598455187
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 36
HONDA 時代: 量産車の開発プロセス (1/2)
• 「製造業の製品開発プロセス」(わんくま名古屋#19)より
設計→試作→試験
このループを数回ほど繰り返す
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 37
HONDA 時代: 量産車の開発プロセス (2/2)
• 「製造業に学び、越えた アジャイル開発」より
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 38
HONDA 時代: 開発プロセスの違い
• 目的によってプロセスも変わる
量産車の開発 コンカレント&イテレーティブ
設計→試作→試験をオーバーラップさせな
がら繰り返す
やれば出来ると分かっている
研究開発 アドホック
やってみないと分からない (ソフト開発に
似てる)
途中で問題を発見しても、そのこと自体が
成果になる (ソフト開発とは反対)
レーシング
チーム
自分たちが顧客でもある
アジャイル開発
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 39
HONDA 時代: 90' ワールド ソーラー チャレンジ
• '90 World Solar Challenge
(右の画像 ⇨ youtube)
• 足回りと発電シミュレー
ションなどを担当
(C) 2011 Gheysel Naranjo
https://www.youtube.com/watch?v=2EBJA-6zJPs
(C) 2009 Hideki Kimura
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ggc_root.png
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 40
HONDA 時代: Turbo C との出会い
• Turbo C 2.0 (現在は無償公開)
で、車体の挙動シミュレー
ション
• この頃から、プログラムもモ
ノに見えてきた。
UIを付けた途端、「一連の手
続き」ではなくなった
• 機械 (自動車や航空機) の何
十倍もの進化スピードに魅せ
られた
http://edn.embarcadero.com/article/20841
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 41
HONDA 時代: Windows 3.0 との出会い
• マルチタスクが誰でも利用で
きる。「これこそパーソナル
コンピューターになる」と確
信した。
(すでに Mac はあったけど、パーソナル
なお値段とは…w)
• Windows 用のプログラムな
ら、一般消費者の需要がきっ
とあるだろう!
(C) Microsoft
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Windows_3.0_workspace.png
(C) 2014 Matt
https://www.flickr.com/photos/furlined/14974825043
【余談】⇨
当時の自動車エンジニアにとって、
Excel と言えば、Lotus Excel !!
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 42
ソフトウェア開発の世界へ
• 1992 HONDA 退職
名古屋に戻ってきてソフト業界
へ転進…
• ソフト業界 びっくり (@@;
☹テスタブルなスペックを決めない
☹パーツ (メソッドやクラス) のス
ペックを決めない
☹検図 (上司によるコードレビュー)
が無い (まるで基礎研究かレース)
☹モノが出来てもテストの準備が出
来ていない
☹出来たモノを評価 (コンセプトの良
否の判断) しない
☹ 1回しか作らない
(C) 2009 Doug88888
https://www.flickr.com/photos/doug88888/4567912880
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 43
以来 20年 ほど
• モノ作りとソフト業界の慣習
の違いにとまどい、悩み続け
• パーツ (メソッドやクラス)
のスペックを決めてから、
コーディングしようよ~
• とっくに「モノ志向のプログ
ラム」(Object-oriented
Program) が全盛じゃなかっ
たの!? (C) 2007 mbeo
https://www.flickr.com/photos/mbeo52/363469236
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 44
最後に: ハード開発者から見た ソフト開発の魅力
• ターンアラウンドが早い♪
設計→試作→試験 の中で、
試作コスト (費用、時間とも)
が、ほぼゼロ!
• 技術の進化が早い♪
毎年くらいのペースで新技術
を利用できる。
10年くらい経てば、プラット
フォームの根元から変革
• 一人で全部やれる♪
もちろん規模によるけど (C) 2012 Robbin Atwell
https://www.flickr.com/photos/robbin_with_2_bs/8011022589/
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 45
まとめ
• まとめになってないけど…
モノ作りは楽しいよ♪
わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 46
ご清聴ありがとうございました

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わんくま名古屋#33(20141115) モノ作り半生

  • 1. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 1 モノ作り半生 MVP受賞記念 BluewaterSoft 2014/11/15 biac Microsoft MVP for Windows Platform Development (2014/10-2015/9)
  • 2. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 2 スピーカー紹介: biac as 山本 康彦 • 宇宙世紀以前の生まれ スプートニク1号より3ヶ月ほど前 • 最初は HONDA クルマの設計/研究を10年くら いやってた • 今は BluewaterSoft を名乗ってアプリ開発とか技術 解説記事とか • 昨年7月に出した本⇒ 技術評論社「C#による マルチコアのための 非同期/並列処理 プログラミング」
  • 3. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 3 CM: @IT でイロイロ書いてます • 特集記事 ユニバーサルWindowsアプ リ開発の勧め • 連載 ・WinRT/Metro TIPS ・.NET TIPS
  • 4. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 4 CM: CodeZine でも書いてます • 連載 C#で始める テスト駆動開発入門
  • 5. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 5 CM …というか、余談: 「Dev Center ベネフィット」 • Windows ストア アプリと Windows Phone アプリの開発者を支援するプログラム • ストアへの登録費用が無料になったり♪
  • 7. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 7 Microsoft MVP 受賞しました♪ m(_`_)m • Microsoft MVP for Windows Platform Development (2014/10-2015/9) • こんな賞状やらトロフィーやら • MSDNとか色々特典いただいた • 有効期間があります。1年間のみ • 日本に200名以上、世界で数千名 ☆ 勉強会に来てくれた人 ☆ 記事や本を読んでくれた人 ☆ アプリを使ってくれた人 皆様のおかげです ありがとうございます!!
  • 8. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 8 MVPって? 誰がなれるの? • 「Microsoft Most Valuable Professional (MVP) アワード は、専門技術知識に加えて自 主性と情熱を兼ね備え、マイ クロソフト製品の実用的な活 用方法を他のユーザーと共有 している、非常に優れた技術 コミュニティのリーダーに感 謝の意を表した賞です。」 http://mvp.microsoft.com/ja-jp/overview.aspx • 募集は年に4回 (自薦、他薦) http://mvp.microsoft.com/ja-jp/becoming-an-mvp.aspx
  • 9. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 9 私のモノ作り半生 プログラマーになるまでの半生を語ってみます
  • 10. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 10 前口上 • 技術ネタ以外で喋るのは得意 じゃないです (汗; でも、まぁ、受賞記念ってこ とで f(^^; • 私の中では、自動車の開発も ソフトウェアの開発も、本質 的には同じです • 私のモノ作りの「歴史」の前 半を語ることで、「本質的に は同じ」の部分に共鳴してい ただけたら! (C) 2012 Robbin Atwell https://www.flickr.com/photos/robbin_with_2_bs/8011022403/
  • 11. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 11 製麺機 • 小学校に上がる前、自宅の隣 にあった製麺工場に入り込ん では、製麺機から出てくる うどん を飽きもせずに見 入っていた (…らしい) • 小さいころから動くメカが 好きだったらしい • 1つのモーターの動力をベル トで天井のシャフトに伝え、 それを複数の製麺機へ再びベ ルトで伝達していた (C) 2007 Laurent Fintoni https://www.flickr.com/photos/saw_you_on_the_flipside/370726146/
  • 12. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 12 柱時計、扇風機、真空管ラジオ… • 壊れて捨てちゃう機械を、分 解するのが大好きでした♪ • 小学生低学年のころ • バラすだけで、組み立てるこ となんてまだまだ出来ないん ですが。どんな仕組みになっ ているのか知りたかったよう です。 (C) 2007 datek24 https://www.flickr.com/photos/31481576@N06/2969189249/
  • 13. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 13 ゲルマニウム ラジオ • 初めて作った電子機器は、定 番のゲルマニウム ラジオ • 小学生高学年 (たぶん4年生) • 空気式可変コンデンサーは、 真空管ラジオのジャンクを再 利用した気がする • 設計/製作法を調べて、その 通りにやってみただけ (C) 2009 Badseed http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Homemade_radio_receiv er_with_razorblade.JPG (C) 2007 Arne Nordmann http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Circuit_diagram_of_a_cr ystal_radio_receiver.svg
  • 14. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 14 自転車 • 中学に入って買ってもらった 自転車をバラしては組み上げ たり。 • 専用工具も揃えて、高校時代 には完全にパーツレベルまで (それこそ直径数ミリのボー ルベアリングまで) 分解/組立 ができるように。 (C) 2007 twotoneams https://www.flickr.com/photos/twotone666/2151591107/
  • 15. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 15 技術家庭科 (その1) • 中学の技術家庭科では、皆さ んも木工や金工をやったかと。 • 図面も描いたけど、まだちゃ んとした設計はやれてない。 • スペック決めずに、適当に線 を描いてた。 例えば本棚の材木の厚みを、 どうやって決めたか? (C) 2011 photosmith2011 https://www.flickr.com/photos/63744740@N07/6217400229/
  • 16. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 16 技術家庭科 (その2) • 中学の技術家庭科、最後の自 由課題では、数人のチームで 自動車を制作 • エンジンは教材の発電機用ガ ソリンエンジン。タイヤは、 たしか捨ててあった一輪車の もの。フレームは木材 • ここでやった設計は、概略設 計レベル (…の真似事)。あと は現物合わせ (C) 2009 heymarchetti https://www.flickr.com/photos/csb555/3789635347
  • 17. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 17 プラモデル • 中学から大学にかけて。 ずいぶんたくさん作っ た気がする • フルスクラッチするウ デはなかったけど、た いてい何か改造はして た (C) 2011 Roland Turner https://www.flickr.com/photos/sisaphus/6348003631
  • 18. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 18 ラジコン • やりたかったけど、お 金が掛かるんで手が出 せなかった • Uコン→ボタン式→プ ロポと、その技術進化 は追いかけてた ※ 大学院の修士研究でそ の知識が役立つことにな る (C) 2009 Osamu Iwasaki https://www.flickr.com/photos/osamu_iwasaki/4033295521
  • 19. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 19 書籍 (その1) • 高校では生徒会をやってたり 彼女と付き合ってたりと、プ ラモ以外はほとんどモノを 作ってる余裕がなかった • 生徒会の会誌を編集。 これも「モノ」作り。記事集 め、広告集め、執筆、レイア ウト、入稿、校正… • 編集作業を一通り経験したこ とは、現在も役に立ってる (C) 2010 ddio https://www.flickr.com/photos/ddio/4651889048
  • 20. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 20 書籍 (その2) • 大学では漫画研究会で同 人誌の制作もやってた。 年に数冊というペース • 写植は使わず手書き文字 だったので、生徒会誌よ り楽だった (写植貼りは ちょっとだけやった気が する)。
  • 21. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 21 自動車整備 (その1) • 大学に入って中古のクルマを 手に入れた! 整備や改造をガ ンガンやってた • 整備工場の人と仲良くなって、 いろいろ教えてもらった。 気化器の調整や変速機の載せ 替えなんかは自分でやった。 腕試しに受けた整備士試験に も合格したり (C) 2010 Robert Couse-Baker https://www.flickr.com/photos/29233640@N07/5300637864
  • 22. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 22 自動車整備 (その2) • 当時 (40年くらい昔だ w) のクルマには電子 部品なんてほとんど無 かった • ガソリンの投入量を制 御するのも機械仕掛け、 点火時期を制御するの も機械仕掛け • つまり、素人でもイロ イロいじることが出来 た (C) 2007 K. Aainsqatsi http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Carburetor.svg
  • 23. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 23 TK-80E • 大学4年生 (1回目w)、研究室 の予算でワンボードコン ピューターのキットを買って もらって作った • メモリ 1KB !! • そのプログラミングは、モノ を作るという感覚ではなく、 手続きをいかに短く詰め込む かばかり考えてた • ハンド アセンブル! ⇧昔は「製造工程」があった (C) 2011 Akakage http://commons.wikimedia.org/wiki/File:TK-80.jpg
  • 24. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 24 製図の課題 (その1) • 工学部 (航空工学) だったの で、製図の課題で何度も徹夜 したw • 最初は簡単なパーツだったけ ど、だんだんとスペック決め が難しい課題に! 例) パイプ内の圧力が指定されている (=要件)。そのパイプのフランジ継手を 止め合わせるボルトを設計して描け。 (要件からボルトのスペックを自分で算 出しなければならない) (C) 2008 Ikaxer http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Flange_joint_ja.png
  • 25. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 25 製図の課題 (その2) • 航空機の胴体線図 (胴体の曲 面を表す図面) の課題では、 プラモデルを組んで輪切りに してみたり f(^^; • 最後は、ティルトローター VTOL機 (V-22「オスプレ イ」みたいなヤツ) の概略設 計。 当時最高のエンジンでも、成 立するかどうかギリギリだっ たという記憶 (C) 2014 William Dougherty https://www.flickr.com/photos/126916432@N08/15458584917 (C) 2009 U.S. Air Force http://commons.wikimedia.org/wiki/File:MV- 22_Osprey_over_the_Gulf_of_Mexico_-_070330-F-4684K- 030.JPEG
  • 26. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 26 学士論文用の研究 (卒研) • 2回目の大学4年生w、研究室 のミニコンを使って、クルマ のアクティブサスペンション のシミュレーション (たしか、 FORTRAN) • どこが航空学科なんだかw ※ ミニコンといっても、 パソコンよりデカいよ! Wikipedia 参照 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%8B%E3%82%B3%E3 %83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF (C) 2010 Steve Jurvetson https://www.flickr.com/photos/jurvetson/5114191251/
  • 27. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 27 大学を出る頃のプログラマーのイメージ • その頃、プログラマーとい う職業に対して持っていた イメージ 「決められた手続きを翻訳 する人」 (C) 2006 Arnold Reinhold http://en.wikipedia.org/wiki/File:FortranCodingForm.agr.jpg
  • 28. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 28 修士論文用の研究 (その1) • 大学院では、Flying Flat Bed の基礎研究 (1982年) ※ 右下の写真は、私の卒業後、名古屋大 学と日立造船が共同開発を進めて1988年 に公開した「FFB-1」 http://www.strange-mecha.com/aircraft/vtol/VTOL-EX.htm http://www.wltoys.eu/quadcopter/v262/ 今では 1万円くら いから買える
  • 29. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 29 修士論文用の研究 (その2) • Flying Flat Bed の制御を担当 • 研究の目標が「試験装置に半 固定した状態で、姿勢制御が 可能なことを実証する」こと だったので、サーボ等のパー ツはラジコン用のものを使用 してコストダウン • 制御回路はオペアンプLSI (微 分器/積分器/加算器etc.)を 使った回路を設計して実装 (C) 2007 Daniel Braun http://en.wikipedia.org/wiki/File:OpAmpTransistorLevel_Colored_Labe led.svg (C) 2008 youngthousands https://www.flickr.com/photos/theyoungthousands/2526585455/
  • 30. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 30 HONDA 時代: 工場研修 • HONDAに入社。新人研修の 一環として3ヶ月間の工場勤 務。 • カンバン方式 (右のカンバン はトヨタの旧いもの) やジャ ストインタイム方式を実体験 (本家トヨタ流とは違う) • 製造ラインの作業は班 (チー ム) 単位。誰かが遅れたり抜 けたりしても臨機応変、ライ ンは止まらない。 (C) 2013 Francis Storr https://www.flickr.com/photos/fstorr/10117139895 バーコード 工場荷卸し場所 部品番号 数車種
  • 31. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 31 HONDA 時代: 初仕事 • ちょっとしたプレス成型品の 改修設計だったけど… スペックが決められん orz • 学校でそれなりにやってきた はずだけど、現実の課題は やっぱり難しい f(^^; • まだ手描きだった。すぐに CAD の導入が始まる (C) 2009 Dinesh Cyanam https://www.flickr.com/photos/cdinesh/3347692662
  • 32. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 32 HONDA 時代: サスペンション設計 • HONDA 時代の前半は、設計 者としてサスペンションやド ライブシャフトなどの設計を やってた 86モデル Accord の前サスペンション 87モデル Accord の後サスペンション NS-X のドライブシャフトジョイント • 後半は基礎研究部門に移った 秘密保持の制約がキツいので悪しからず f(^^; 「プロダクト・インテグリティすり合わせ の製品開発力」 2007 ダイヤモンド社 http://www.booknest.jp/detail/00001433
  • 33. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 33 HONDA 時代: 不具合再現のため海外調査へも • 不具合は、再現テス トで再現しなくなっ たことを確認できな ければ、解決したと 言えない • 特定の環境で発生す る (らしい) となれば、 海外にも出向いて データ取り (C) 2006 Robert Lawton http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Car_park_whirley-gig.JPG
  • 34. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 34 HONDA 時代: CADや数値解析の導入 • 入社してすぐ2次元CADの 導入が始まった (CADAM) • 最初はライトペン (右の画 像)。腕が疲れたw • 数年後、3次元CADの導入 も始まる (CATIA) • 試作部門ではNC加工機の 導入が進む (私の在職中に は、CADからNCデータへ の直結はまだ) (C) 2005 Grlloyd http://commons.wikimedia.org/wiki/File:HypertextEditingSystem ConsoleBrownUniv1969.jpg
  • 35. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 35 HONDA 時代: MULTI-16 から System/370 まで • パソコン MULTI-16 (三菱) の Multiplan で表計算する のも、ホストコンピュー ターで PL/I 使って数値解 析プログラムを書くのも、 手計算より早く結果を得る ための手段。 • 出来上がったプログラム自 体に興味はなかった (C) 2007 McLoaf http://en.wikipedia.org/wiki/File:C64_Multiplan.png (C) 2009 Andrew Back https://www.flickr.com/photos/carrierdetect/3598455187
  • 36. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 36 HONDA 時代: 量産車の開発プロセス (1/2) • 「製造業の製品開発プロセス」(わんくま名古屋#19)より 設計→試作→試験 このループを数回ほど繰り返す
  • 37. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 37 HONDA 時代: 量産車の開発プロセス (2/2) • 「製造業に学び、越えた アジャイル開発」より
  • 38. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 38 HONDA 時代: 開発プロセスの違い • 目的によってプロセスも変わる 量産車の開発 コンカレント&イテレーティブ 設計→試作→試験をオーバーラップさせな がら繰り返す やれば出来ると分かっている 研究開発 アドホック やってみないと分からない (ソフト開発に 似てる) 途中で問題を発見しても、そのこと自体が 成果になる (ソフト開発とは反対) レーシング チーム 自分たちが顧客でもある アジャイル開発
  • 39. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 39 HONDA 時代: 90' ワールド ソーラー チャレンジ • '90 World Solar Challenge (右の画像 ⇨ youtube) • 足回りと発電シミュレー ションなどを担当 (C) 2011 Gheysel Naranjo https://www.youtube.com/watch?v=2EBJA-6zJPs (C) 2009 Hideki Kimura http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ggc_root.png
  • 40. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 40 HONDA 時代: Turbo C との出会い • Turbo C 2.0 (現在は無償公開) で、車体の挙動シミュレー ション • この頃から、プログラムもモ ノに見えてきた。 UIを付けた途端、「一連の手 続き」ではなくなった • 機械 (自動車や航空機) の何 十倍もの進化スピードに魅せ られた http://edn.embarcadero.com/article/20841
  • 41. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 41 HONDA 時代: Windows 3.0 との出会い • マルチタスクが誰でも利用で きる。「これこそパーソナル コンピューターになる」と確 信した。 (すでに Mac はあったけど、パーソナル なお値段とは…w) • Windows 用のプログラムな ら、一般消費者の需要がきっ とあるだろう! (C) Microsoft http://en.wikipedia.org/wiki/File:Windows_3.0_workspace.png (C) 2014 Matt https://www.flickr.com/photos/furlined/14974825043 【余談】⇨ 当時の自動車エンジニアにとって、 Excel と言えば、Lotus Excel !!
  • 42. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 42 ソフトウェア開発の世界へ • 1992 HONDA 退職 名古屋に戻ってきてソフト業界 へ転進… • ソフト業界 びっくり (@@; ☹テスタブルなスペックを決めない ☹パーツ (メソッドやクラス) のス ペックを決めない ☹検図 (上司によるコードレビュー) が無い (まるで基礎研究かレース) ☹モノが出来てもテストの準備が出 来ていない ☹出来たモノを評価 (コンセプトの良 否の判断) しない ☹ 1回しか作らない (C) 2009 Doug88888 https://www.flickr.com/photos/doug88888/4567912880
  • 43. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 43 以来 20年 ほど • モノ作りとソフト業界の慣習 の違いにとまどい、悩み続け • パーツ (メソッドやクラス) のスペックを決めてから、 コーディングしようよ~ • とっくに「モノ志向のプログ ラム」(Object-oriented Program) が全盛じゃなかっ たの!? (C) 2007 mbeo https://www.flickr.com/photos/mbeo52/363469236
  • 44. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 44 最後に: ハード開発者から見た ソフト開発の魅力 • ターンアラウンドが早い♪ 設計→試作→試験 の中で、 試作コスト (費用、時間とも) が、ほぼゼロ! • 技術の進化が早い♪ 毎年くらいのペースで新技術 を利用できる。 10年くらい経てば、プラット フォームの根元から変革 • 一人で全部やれる♪ もちろん規模によるけど (C) 2012 Robbin Atwell https://www.flickr.com/photos/robbin_with_2_bs/8011022589/
  • 45. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 45 まとめ • まとめになってないけど… モノ作りは楽しいよ♪
  • 46. わんくま同盟 名古屋勉強会 #33 46 ご清聴ありがとうございました