SlideShare a Scribd company logo
1 of 40
Download to read offline
無限
岡崎 直観
東京工業大学 情報理工学院
okazaki@c.titech.ac.jp
http://www.nlp.c.titech.ac.jp/
本日のハイライト
1
 集合はそのある真部分集合と一対一対応があるとき,無限集合と呼ばれる
 集合間の大小関係は,その集合間の写像の存在に基づいた濃度で表す
 集合はその全ての要素を並べることができるとき,可付番集合と呼ばれる
 自然数,整数,偶数,奇数,有理数,自然数の直積集合などは可付番集合
 実数は可付番集合ではない(カントールの対角線論法)
 実数の濃度は自然数の濃度よりも高く,自然数の冪集合の濃度に等しい
 冪集合の濃度はもとの集合の濃度よりも高くなる
 可付番無限集合の濃度をℵ𝟎𝟎(アレフ・ゼロ)と呼ぶ
 可付番無限集合は濃度が最小の無限集合である
無限の黒歴史
2
無限の発見は紀元前5世紀頃
3
ゼノン(約 490 BC – 430 BC)
 「アキレスと亀」のパラドックスなどで有名
 時間と空間が無限に分割可能であれば,早いものは遅いものに追いつけない
無限等比級数による説明
4
𝑑𝑑0 𝑑𝑑1
アキレス
(速度: 𝑣𝑣)
亀
(速度: 𝑟𝑟𝑟𝑟)
(0 < 𝑟𝑟 < 1)
0
0
1
1
2 3 4
2 3 4
𝑑𝑑2 𝑑𝑑3 𝑑𝑑4
𝛿𝛿1 =
𝑑𝑑0
𝑣𝑣
𝑑𝑑1 = 𝑑𝑑0 + 𝑟𝑟𝑟𝑟𝛿𝛿1 − 𝑣𝑣𝛿𝛿1 = 𝑟𝑟𝑑𝑑0亀がいた𝑛𝑛 − 1番目の地点に
アキレスが𝑛𝑛 − 1番目の地点
から移動するときに要する
時刻𝛿𝛿𝑛𝑛と2者間の距離差𝑑𝑑𝑛𝑛
アキレスが亀に追いつく時刻を𝑇𝑇とすると,𝑇𝑇 =
𝑑𝑑0
𝑣𝑣
+
𝑑𝑑0
𝑣𝑣
𝑟𝑟 +
𝑑𝑑0
𝑣𝑣
𝑟𝑟2
+
𝑑𝑑0
𝑣𝑣
𝑟𝑟3
+ ⋯
これは初項𝑑𝑑0/𝑣𝑣,公比𝑟𝑟の無限等比級数の和であるから,𝑇𝑇 =
1
1−𝑟𝑟
𝑑𝑑0
𝑣𝑣
と求まる
𝛿𝛿2 =
𝑑𝑑1
𝑣𝑣
=
𝑟𝑟
𝑣𝑣
𝑑𝑑0
𝛿𝛿𝑛𝑛 =
1
𝑣𝑣
𝑟𝑟 𝑛𝑛−1
𝑑𝑑0 𝑑𝑑𝑛𝑛 = 𝑟𝑟 𝑛𝑛
𝑑𝑑0
𝑑𝑑2 = 𝑑𝑑1 + 𝑟𝑟𝑟𝑟𝛿𝛿2 − 𝑣𝑣𝛿𝛿2 = 𝑟𝑟2
𝑑𝑑0
一般的に,
ピタゴラス学派と無理数
5
ピタゴラス学派
 ピタゴラス (582BC–496BC) が創設した数学者(宗教)集団
 殺生の禁止,食事制限,秘密厳守など
 万物は数(整数)とその比(有理数)で成り立つ
ピタゴラスの定理(𝒂𝒂𝟐𝟐
+ 𝒃𝒃𝟐𝟐
= 𝒄𝒄𝟐𝟐
)で自己矛盾を抱える
 𝑎𝑎 = 𝑏𝑏 = 1とすると, 𝑐𝑐 = 2=1.4142135623730
 𝑐𝑐は無理数(irrational: ratioでは表せない)
 小数点以下が無限に続いてしまう
 外部に知らせようとしたヒッパソスは粛清される
これから勉強するのは無限に魅入られた天才数学者の成果
6
人生を「無限」に捧げる
数学に無限は付きもののように思えるが、
では無限は数なのか? 数だと言うなら
どのくらい大きい? 実は無限を実在の
「モノ」として扱ったのは19世紀の数学
者、ゲオルク・カントールが初めてだっ
た。カントールはそのために異端のレッ
テルを張られて苦しみ、無限に関する超
難問を考え詰めたあげく精神を病んでし
まう…常識が通用しない無限のミステリ
アスな性質と、それに果敢に挑んだ数学
者群像を描く傑作科学解説。
(Amazonの商品紹介より)
ゲオルク・カントール (1845-1918)
7
 1845: ロシア生まれ
 1856: 父親の肺結核のためフランクフルトに移住
 1862: チューリッヒ工科大学に入学
 その後ベルリン大学に移り,ワイエルシュトラス,クンマー,クロネッカーらか
ら教育を受ける
 1867: ベルリン大学で数学の博士号を取得
 1869: ハレ大学に私講師として着任
 1874: 自然数の濃度よりも実数の濃度の方が高いことを証明
 1877: 1次元の線と2次元の面の濃度が等しいことを証明
 「我見るも,我信ぜず」
 この研究成果を論文誌に投稿したが,クロネッカーから妨害を受け,論文の掲載
が翌年にずれ込む
 1879: ハレ大学の教授に昇任
 34歳での教授昇任は凄いが,本人はベルリン大学の教授ポストを待ち続けた
 1884: これまでの間,連続体仮説に挑み続ける
 1884: 重い抑鬱状態に陥る(最初の発作,その後入院と退院を繰り返すようになる)
 1896: シェイクスピアとフランシス・ベーコンが同一人物という論文を自費出版
 1918: ハレ大学付属精神病院で死去
画期的すぎる偉業への反応
8
 「カントールの集合論は病弊であり,数学はいつの日かそ
れから治癒しなければならない」(ポワンカレ)
 「大ぼら吹き」「若者を毒する者」(クロネッカー)
 「何人たりとも,ゲオルク・カントールが開いてくれた楽
園から我々を追い出すことはできない」(ヒルベルト)
これから勉強するのは,タブー視されていた
「無限」の概念に果敢に挑んだ天才数学者の成果
無限集合の大きさを比較する
9
0を含む自然数ℕと0を含まない自然数ℕ′
10
自然数
ℕ = {0,1,2, … }
から要素0を取り去った集合ℕ′
を考える
ℕ′ = 1,2,3, … = ℕ ∖ {0}
さて,集合ℕとℕ′ではどちらが大きいか?
|ℕ| |ℕ′|
ℕとℕ′
の要素数を比較したい
11
包含関係による考察
ℕ′はℕの真部分集合(ℕ′ ⊂ ℕ)
ℕ = {0,1,2, … }
ℕ′ = 1,2,3, …
ゆえに, ℕ > |ℕ′
|???
全単射による考察
ℕからℕ′
への全単射が存在する(一対
一対応が存在する)
すなわち,ℕとℕ′
は同型(ℕ ≅ ℕ′
)
ゆえに, ℕ = |ℕ′
|
ℕ′
ℕ0
ℕ 0 1 2 3 …
ℕ′ 1 2 3 4 … +1
𝑓𝑓 𝑛𝑛 = 𝑛𝑛 + 1
偶数と自然数
12
自然数ℕと偶数𝐄𝐄を考える
ℕ = {0,1,2, … }
𝐄𝐄 = 0,2,4, …
さて,集合ℕと𝐄𝐄ではどちらが大きいか?
|ℕ| 𝐄𝐄
自然数と偶数の要素数を比較したい
13
包含関係による考察
𝐄𝐄はℕの真部分集合(𝐄𝐄 ⊂ ℕ)
ℕ = {0,1,2, … }
𝐄𝐄 = 0,2,4, …
ゆえに, ℕ > |𝐄𝐄|???
全単射による考察
ℕから𝐄𝐄への全単射が存在する(一対
一対応が存在する)
すなわち,ℕと𝐄𝐄は同型(ℕ ≅ 𝐄𝐄)
ゆえに, ℕ = |𝐄𝐄|
𝐄𝐄
ℕ1
ℕ 0 1 2 3 …
𝐄𝐄 0 2 4 6 … × 2
𝑓𝑓 𝑛𝑛 = 2𝑛𝑛
3
5
7 9
11
13
…
定義:無限集合と有限集合
14
集合
そのある真部分集合との
間に全単射が存在する?
(同型であるか?)
無限集合 有限集合
はい いいえ
この定義はデデキント無限と呼ばれる
(Dedekind-infinite set)
デキント無限はなぜ「無限」になるのか
15
𝐴𝐴をデキント無限集合,𝐵𝐵をその真部分集
合とし,𝐴𝐴と𝐵𝐵の間には全単射𝑓𝑓: 𝐴𝐴 ⟶ 𝐵𝐵が
存在する場合を考える
すると,𝑥𝑥 ∈ 𝐴𝐴 ∖ 𝐵𝐵となるような要素𝑥𝑥が必
ず存在する
この要素𝑥𝑥を出発点として,𝑓𝑓を繰り返し
適用して得られる要素
𝑥𝑥 ≠ 𝑓𝑓 𝑥𝑥 ≠ 𝑓𝑓 𝑓𝑓 𝑥𝑥 ≠ 𝑓𝑓 𝑓𝑓 𝑓𝑓 𝑥𝑥 ≠ ⋯
は𝐴𝐴に属し,𝒇𝒇が全単射であるため,互い
に異なる要素が無限に続くことが分かる
※単射の定義: ∀𝑥𝑥 ≠ 𝑥𝑥′
: 𝑓𝑓 𝑥𝑥 ≠ 𝑓𝑓 𝑥𝑥′
𝐴𝐴 = {0,1,2, … }
𝐵𝐵 = 1,2,3, …
𝑓𝑓 𝑛𝑛 = 𝑛𝑛 + 1
𝑥𝑥 = 0
0
1
2
3
4
…
1
2
3
4
…
𝑓𝑓 𝑛𝑛
𝐴𝐴 𝐵𝐵⊃
実数ℝも無限集合
16
区間 0,1 = 𝑥𝑥 ∈ ℝ 0 < 𝑥𝑥 < 1 を考える
 0,1 はℝの真部分集合である: 0,1 ⊂ ℝ
 ℝから 0,1 への全単射𝜎𝜎 𝑥𝑥 =
1
1+𝑒𝑒−𝑥𝑥が存在する
 ゆえに,実数ℝも無限集合である
シグモイド関数
無限集合𝐴𝐴と𝐵𝐵の大小関係を写像から定義する
17
無限集合の要素数を∞と表しても,無限集合の大小関係を考察できない
有限集合の要素数を無限集合に拡張した濃度 (cardinality) を導入する
𝐴𝐴と𝐵𝐵の濃度が等しい ( 𝐴𝐴 = |𝐵𝐵|)
⟺ 𝐴𝐴から𝐵𝐵への全単射が少なくても1つ存在する
𝐴𝐴の濃度は𝐵𝐵の濃度より小さい ( 𝐴𝐴 < |𝐵𝐵|)
⟺ 𝐴𝐴から𝐵𝐵への単射が少なくても1つ存在するが,
𝐴𝐴から𝐵𝐵への全射は存在しない
𝐴𝐴の濃度は𝐵𝐵の濃度以下 ( 𝐴𝐴 ≤ |𝐵𝐵|)
⟺ 𝐴𝐴から𝐵𝐵への単射が少なくても1つ存在する
𝐴𝐴 = |𝐵𝐵|
𝐴𝐴 < |𝐵𝐵|
18
補足: 濃度の大小関係は全順序関係
濃度を比較する関係≤が全順序関係であることを示す
任意の集合𝐴𝐴, 𝐵𝐵, 𝐶𝐶に対して反射律,反対称律,推移律,比較可能を示す
反射律
𝐴𝐴 = |𝐴𝐴|より,|𝐴𝐴| ≤ |𝐴𝐴|が言える
反対称律
|𝐴𝐴| ≤ |𝐵𝐵|かつ|𝐵𝐵| ≤ |𝐴𝐴|ならば,𝐴𝐴から𝐵𝐵に単射が存在し,かつ𝐵𝐵から𝐴𝐴に
単射が存在する.ベルンシュタインの定理(P27で説明)より,𝐴𝐴から𝐵𝐵
に全単射が存在する.濃度の定義より 𝐴𝐴 = |𝐵𝐵|が言える
推移律
|𝐴𝐴| ≤ |𝐵𝐵|かつ|𝐵𝐵| ≤ |𝐶𝐶|ならば,𝐴𝐴から𝐵𝐵に単射𝑓𝑓が存在し,かつ𝐵𝐵から𝐶𝐶
に単射𝑔𝑔が存在する.合成写像𝑔𝑔 ∘ 𝑓𝑓に関する定理より,𝐴𝐴から𝐶𝐶に単射が
存在し,|𝐴𝐴| ≤ |𝐶𝐶|が言える
比較可能
任意の2つの集合間には単射,全射,全単射のいずれかが存在する
無限集合の要素を並べてみよう
19
無限集合の要素を規則的に並べてみよう
20
ある要素を出発点として無限集合の要素を一列に並べよう
自然数ℕ 0 1 2 3 … 並ぶ
ℕ′ 1 2 3 4 … 並ぶ
偶数 0 2 4 6 … 並ぶ
奇数 1 3 5 7 … 並ぶ
整数 0 1 2 3 … これはダメ
整数 0 -1 1 -2 … 並ぶ
無限集合の要素が一列に並べられるということは…
21
要素と序数(順番)の間に一対一対応が存在する
言い換えれば,自然数ℕとの間に全単射が存在する
自然数ℕ 0 1 2 3 …
ℕ′ 1 2 3 4 …
偶数 0 2 4 6 …
奇数 1 3 5 7 …
整数 0 -1 1 -2 …
「可付番無限」と呼ぶことにする
𝑛𝑛
𝑛𝑛 + 1
2𝑛𝑛
2𝑛𝑛 + 1
(−1)𝑛𝑛 (𝑛𝑛 + 1)/2
全単射𝑓𝑓(𝑛𝑛)
可付番集合(countable set; denumerable set)
22
厳密な定義
 自然数の集合との間に全単射が存在する集合
 「加算集合」とも呼ばれる(※「可付番」の方が理解しやすい?)
より分かりやすい説明
 すべての有限集合は可付番集合
 無限集合のうち,以下の条件を満たすように並べられるもの
 集合の全ての要素がどこかで必ず並ぶ
 どの要素も繰り返し並べられることはない
可付番無限集合の濃度は自然数の濃度に等しい
 したがって,自然数ℕ,ℕ′,偶数,奇数,整数の濃度は等しい
有理数は並べられるのか(可付番無限か)
23
1 1/1 2/1 3/1 4/1 5/1 …
2 1/2 2/2 3/2 4/2 5/2 …
3 1/3 2/3 3/3 4/3 5/3 …
4 1/4 2/4 3/4 4/4 5/4 …
5 1/5 2/5 3/5 4/5 5/5 …
… … … … … … …
1 2 3 4 5分子
分
母
分母が2以上にならないので,この並べ方ではダメ
このようにすれば有理数も並ぶ(可付番無限)
24
1 1/1 2/1 3/1 4/1 5/1 …
2 1/2 2/2 3/2 4/2 5/2 …
3 1/3 2/3 3/3 4/3 5/3 …
4 1/4 2/4 3/4 4/4 5/4 …
5 1/5 2/5 3/5 4/5 5/5 …
… … … … … … …
1 2 3 4 5分子
分
母
(約分により過去に並べた値と一致する数は取り除く)
したがって,有理数の濃度は自然数の濃度に等しい
自然数の直積ℕ × ℕも可付番無限
25
(0,0)
(0,1)
(0,2)
(0,3)
(0,4)
(… , … )
(1,0)
(1,1)
(1,2)
(1,3)
(1,4)
(… , … )
(2,0)
(2,1)
(2,2)
(2,3)
(2,4)
(… , … )
(3,0)
(3,1)
(3,2)
(3,3)
(3,4)
(… , … )
(4,0)
(4,1)
(4,2)
(4,3)
(4,4)
(… , … )
(… , … )
(… , … )
(… , … )
(… , … )
(… , … )
(… , … )
したがって,ℕ × ℕの濃度は自然数の濃度に等しい
(1次元の線と2次元の面の濃度が等しい)
自然数の直積ℕ × ℕが可付番無限であることの別の証明
26
ベルンシュタインの定理を使う
任意の集合𝐴𝐴と𝐵𝐵に対して,𝐴𝐴から𝐵𝐵への単射が存在し,かつ𝐵𝐵から𝐴𝐴への単射が存在する
とき, 𝐴𝐴から𝐵𝐵への全単射が存在する
𝐴𝐴から𝐵𝐵への単射と𝐵𝐵から𝐴𝐴への単射を一つずつ示せば,ベルンシュタインの定理より𝐴𝐴か
ら𝐵𝐵への全単射が存在を示せる
ℕからℕ × ℕの単射の例
 𝑛𝑛 ⟼ (𝑛𝑛, 0)
ℕ × ℕからℕの単射の例
 𝑥𝑥, 𝑦𝑦 ⟼
(𝑥𝑥+𝑦𝑦)(𝑥𝑥+𝑦𝑦+1)
2
+ 𝑥𝑥
ゆえに,ℕからℕ × ℕの全単射は存在
𝑥𝑥
𝑦𝑦
0
1
3
6
2
4
7
11
5
8
12
17
9
13
18
24
14
19
25
40
0
27
補足: ベルンシュタインの定理の証明(の簡単な説明)
無限集合𝐴𝐴と𝐵𝐵の間に単射𝑓𝑓: 𝐴𝐴 ⟶ 𝐵𝐵と単射𝑔𝑔: 𝐵𝐵 ⟶ 𝐴𝐴がある
𝐴𝐴と𝐵𝐵の要素毎に,𝒇𝒇か𝒈𝒈−𝟏𝟏
のいずれかを採用すれば全単射𝒉𝒉を作れる
By the original uploader was Joriki at English Wikipedia. - Transferred from en.wikipedia to Commons by Shizhao
using CommonsHelper., CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=10964664
𝑓𝑓と𝑔𝑔の対応関係を線で繋ぐと,以下の4つ
のグループが出来上がる可能性がある
端点が集合Aから始まる (3→e→6→…)
𝑓𝑓の対応を採用して全単射ℎを作る
端点が集合Bから始まる(d→5→f→…)
𝑔𝑔−1
の対応を採用して全単射ℎを作る
両端が無限に続く(…→a→1→c→4→…)
𝑓𝑓と𝑔𝑔−1
のどちらを採用してもよい
対応関係が循環する(b→2→b)
𝑓𝑓と𝑔𝑔−1
のどちらを採用してもよい
実数ℝは並べられるのか? 実数の濃度は?
28
0.19387…
0.32094…
0.93540…
0.03829…
0.57370…
…
0 1 2 3 4 位
0
1
2
3
4
順番
区間(0,1)の実数は並べられるか(カントールの対角線論法)
29
区間(0,1)の実数を全て並べたリストを作れると仮定
 並び順は何でもよい
 0.1 ̇9は0.2 ̇0と等しいので後者のみ並べる(前者でも可)
小数点以下の数字を対角線方向に取り出し,実数𝒙𝒙を得る
実数𝒙𝒙の小数点以下の数字が2ならば1に,その他の数字な
らば2に置換した実数𝒙𝒙′
を得る
この実数𝒙𝒙′
は絶対にリストに含まれない(𝒙𝒙′
は並ばない)
 0番目の数 𝒙𝒙′
:
 1番目の数 𝒙𝒙′
:
 ………
 99番目の数 𝒙𝒙′
:
 ………
ゆえに,区間(𝟎𝟎, 𝟏𝟏)の実数は並べられないことが示された
0.12520…
𝑥𝑥′
0.21212…
𝑥𝑥
≠
≠
≠
小数点以下0位の数字が異なる
小数点以下1位の数字が異なる
小数点以下99位の数字が異なる
前ページの証明から分かること
30
区間(0,1)の全ての実数を並べたリ
ストを作れると仮定
ゆえに,区間(𝟎𝟎, 𝟏𝟏)の実数は並べ
られないことが示された
ℕから実数(0,1)への全射の存在を
仮定
ゆえに,ℕから実数(𝟎𝟎, 𝟏𝟏)への全射
は存在しないことが示された
カントールの対角線論法(背理法)により矛盾が導かれた
一方で,ℕから実数(0,1)への単射の存在は自明(𝑓𝑓 𝑛𝑛 = 1/(𝑛𝑛 + 2)など)
ℕ < |(0,1)|
さらに,実数 ℝ と実数 (0,1) との間に全単射が存在することを踏まえると,
ℕ < (0,1) = |ℝ| (自然数ℕよりも実数ℝの濃度の方が高い!)
31
補足: 自然数は有限桁だが無限に存在する
0.19387…
0.32094…
0.93540…
0.03829…
0.57370…
…
…78391
…49023
…04539
…92830
…07375
…
小数点以下を
ひっくり返し
て並べる
素朴な疑問: 実数と自然数の間に1対1対応が作れるのでは?
これは自然数と呼べない
 左に無限に数字が並ぶことになると,
値が確定しない(どこかで並び終わる
ことで自然数の値が確定する)
これは実数である
 右に無限に数字が並んでも構わないし
(循環小数),その数字が示す近似値
の精度が上がっていくだけ
実数ℝの濃度は自然数ℕのべき集合の濃度に等しい
32
区間[𝟎𝟎, 𝟏𝟏)の実数から自然数ℕのべき集合𝟐𝟐ℕへの全単射
(1対1対応)が作れる
[𝟎𝟎, 𝟏𝟏)の実数の二進数表現
𝑥𝑥 = 0. 𝑚𝑚0 𝑚𝑚1 𝑚𝑚2 … 𝑚𝑚𝑖𝑖 … b
= �
𝑖𝑖=0
∞
𝑚𝑚𝑖𝑖 ⋅ 2−(𝑖𝑖+1)
自然数ℕのべき集合𝟐𝟐ℕ
𝑥𝑥の2進数表現で1になっている位の
番号を要素として集合を作る
0.0000 … b = 0
0.1000 … b = 0.5
0.0100 … b = 0.25
0.1100 … b = 0.75
0.1010 … b = 0.625
= {}
0 = {0}
1 = {1}
0,1 = {0,1}
0, 2 = {0,2}
ゆえに, 2ℕ
= (0,1) = |ℝ|(連続体濃度と呼ばれる)
1対1対応
冪集合の濃度はもとの集合の濃度よりも高い (1/2)
33
カントールの定理: 任意の集合𝐴𝐴について, 𝐴𝐴 < |2 𝐴𝐴|
復習: 集合𝐴𝐴のべき集合2 𝐴𝐴
集合𝐴𝐴のすべての部分集合からなる集合
例えば𝐴𝐴 = {1,2,3}のとき,2 𝐴𝐴
= {∅, 1 , 2 , 3 , 1,2 , 2,3 , 1,3 , {1,2,3}}
集合𝐴𝐴が有限集合であれば, 2 𝐴𝐴
= 2|𝐴𝐴|
> |𝐴𝐴|であることを示すのは簡単
集合𝐴𝐴が無限集合のときも,2∞
を想像すれば成り立つ気もするが,厳密に証明する
証明方針: 𝐴𝐴から2 𝐴𝐴への単射は存在するが,全射は存在しな
いことを示す
𝐴𝐴から2 𝐴𝐴
への単射𝑓𝑓の存在は簡単に示せる: 例えば,𝑓𝑓 𝑎𝑎 = {𝑎𝑎}は単射である
したがって,𝐴𝐴から2 𝐴𝐴
への全射𝑔𝑔が存在しないことを示せばよい
冪集合の濃度はもとの集合の濃度よりも高い (2/2)
34
𝑏𝑏 ∈ 𝐵𝐵である場合
𝑏𝑏 ∈ 𝑔𝑔 𝑏𝑏 となるが,これは集合𝐵𝐵の定義
(写像先に自分自身が要素として含まれ
ないものを集めた集合)と矛盾する
𝑏𝑏 ∉ 𝐵𝐵である場合
𝑏𝑏 ∉ 𝑔𝑔 𝑏𝑏 であるため,写像先𝑔𝑔 𝑏𝑏 に自分
自身𝑏𝑏が含まれないが,集合𝐵𝐵の定義に
よると𝑏𝑏は𝐵𝐵に含まれる筈で,矛盾する
𝑏𝑏 ⟼ 0,2, … , 𝑏𝑏, …
集合𝐵𝐵
集合𝐵𝐵の定義と矛盾
𝑏𝑏 ⟼ 0,2, … , 𝑏𝑏, …
集合𝐵𝐵
このような元𝑏𝑏は
集合𝐵𝐵に
含まれる
いずれの場合も矛盾するので,𝐴𝐴から2𝐴𝐴への全射は存在しない
𝐴𝐴から2𝐴𝐴への全射𝑔𝑔の存在を仮定する
 さらに,𝑥𝑥 ∉ 𝑔𝑔(𝑥𝑥)となる𝑥𝑥 ∈ 𝐴𝐴を集めた集合を
𝐵𝐵 = {𝑥𝑥 ∈ 𝐴𝐴|𝑥𝑥 ∉ 𝑔𝑔(𝑥𝑥)}とする
 𝑔𝑔は全射なので,𝑔𝑔 𝑏𝑏 = 𝐵𝐵となる元𝑏𝑏 ∈ 𝐴𝐴が存
在しなければならない
0
1
2
3
…
{4,5}
{1,2,3}
{4,5,6}
{1,3,5}
…
𝐴𝐴 2𝐴𝐴全射𝑔𝑔
{0,2, … }𝑏𝑏
𝐵𝐵
ℵ𝟎𝟎 (アレフ・ゼロ,アレフ・ヌル)
35
可付番無限の濃度をℵ𝟎𝟎とする
ℕ = 𝑬𝑬 = 𝑶𝑶 = ℤ = ℚ = ℵ0
「ゼロ」が付くのは最小の無限の濃度であるから
ℵ𝟎𝟎の性質
ℵ0 + 1 = ℵ0 ℕ ∪ {−1} = ℕ + 1 = ℵ0 + 1 = ℵ0
ℵ0 + 𝑛𝑛 = ℵ0 ℕ ∪ {−1, −2} = ℕ + 2 = ℵ0 + 2 = ℵ0
ℵ0 + ℵ0=ℵ0 𝑬𝑬 ∪ 𝑶𝑶 = 𝑬𝑬 + 𝑶𝑶 = ℵ0 + ℵ0 = ℵ0
ℵ0 × 𝑛𝑛=ℵ0 𝑬𝑬 ∪ 𝑶𝑶 ∪ (ℤ ∖ ℕ) = ℵ0 × 3 = ℵ0
ℵ0 × ℵ0=ℵ0 ℕ × ℕ = ℕ × ℕ = ℵ0 × ℵ0 = ℵ0
連続体濃度は2ℵ0
ℝ = 2ℵ0 ℝ = 2ℕ
36
補足:可付番無限は濃度最小の無限集合
任意の無限集合𝑆𝑆について,ℵ𝟎𝟎 = ℕ ≤ |𝑆𝑆|
任意の2つの集合の間には,単射か全射のいずれか,もしくは両方(全単射)
が存在する
ℕから𝑺𝑺への単射𝒇𝒇が存在する場合
単射𝑓𝑓によるℕの像を𝑇𝑇とすると,ℕと𝑇𝑇
は一対一対応となる.ゆえに,𝑆𝑆は可付
番集合と対応づく𝑇𝑇を部分集合に持つ
ℕから𝑺𝑺への全射𝒈𝒈が存在する場合
𝑆𝑆の全ての要素が自然数ℕと対応付けら
れていることになるので,𝑆𝑆は可付番無
限集合である
いずれの場合も, 𝑆𝑆は可付番無限集合を部分集合として含む.ゆえに,
ℵ0 = ℕ ≤ |𝑆𝑆|
連続体仮説
37
「ℕの濃度とℝの濃度の中間の濃度を持つ無限集合は存在し
ない」という仮説
カントールはこの仮説の証明に没頭
 あるときは証明できたと手紙を書き,後であれは正し
くなかったと落胆する
ヒルベルトの23の問題の第1番目に挙げられる(1900年)
「連続体仮説は証明も反証もできない命題である」ことが証
明される(1963年)
まとめ
38
 集合はそのある真部分集合と一対一対応があるとき,無限集合と呼ばれる
 集合間の大小関係は,その集合間の写像の存在に基づいた濃度で表す
 集合はその全ての要素を並べることができるとき,可付番集合と呼ばれる
 自然数,整数,偶数,奇数,有理数,自然数の直積集合などは可付番集合
 実数は可付番集合ではない(カントールの対角線論法)
 実数の濃度は自然数の濃度よりも高く,自然数の冪集合の濃度に等しい
 冪集合の濃度はもとの集合の濃度よりも高くなる
 可付番無限集合の濃度をℵ𝟎𝟎(アレフ・ゼロ)と呼ぶ
 可付番無限集合は濃度が最小の無限集合である
参考文献
39
佐藤 泰介, 高橋 篤司, 伊東 利哉, 上野 修一.
情報基礎数学. オーム社, 2014.
Amir D. Aczel (青木 薫 訳). 「無限」に魅入
られた天才数学者たち, 早川書房, 2002.

More Related Content

What's hot

条件分岐とcmovとmaxps
条件分岐とcmovとmaxps条件分岐とcmovとmaxps
条件分岐とcmovとmaxpsMITSUNARI Shigeo
 
AVX2時代の正規表現マッチング 〜半群でぐんぐん!〜
AVX2時代の正規表現マッチング 〜半群でぐんぐん!〜AVX2時代の正規表現マッチング 〜半群でぐんぐん!〜
AVX2時代の正規表現マッチング 〜半群でぐんぐん!〜Ryoma Sin'ya
 
自由エネルギー原理入門: 正規分布を仮定した場合
自由エネルギー原理入門: 正規分布を仮定した場合自由エネルギー原理入門: 正規分布を仮定した場合
自由エネルギー原理入門: 正規分布を仮定した場合Masatoshi Yoshida
 
マルチコアを用いた画像処理
マルチコアを用いた画像処理マルチコアを用いた画像処理
マルチコアを用いた画像処理Norishige Fukushima
 
動的計画法の基礎と応用 ~色々使える大局的最適化法
動的計画法の基礎と応用 ~色々使える大局的最適化法動的計画法の基礎と応用 ~色々使える大局的最適化法
動的計画法の基礎と応用 ~色々使える大局的最適化法Seiichi Uchida
 
競技プログラミングのためのC++入門
競技プログラミングのためのC++入門競技プログラミングのためのC++入門
競技プログラミングのためのC++入門natrium11321
 
密度比推定による時系列データの異常検知
密度比推定による時系列データの異常検知密度比推定による時系列データの異常検知
密度比推定による時系列データの異常検知- Core Concept Technologies
 
プログラミングコンテストでのデータ構造 2 ~平衡二分探索木編~
プログラミングコンテストでのデータ構造 2 ~平衡二分探索木編~プログラミングコンテストでのデータ構造 2 ~平衡二分探索木編~
プログラミングコンテストでのデータ構造 2 ~平衡二分探索木編~Takuya Akiba
 
Rで学ぶ逆変換(逆関数)法
Rで学ぶ逆変換(逆関数)法Rで学ぶ逆変換(逆関数)法
Rで学ぶ逆変換(逆関数)法Nagi Teramo
 
指数時間アルゴリズム入門
指数時間アルゴリズム入門指数時間アルゴリズム入門
指数時間アルゴリズム入門Yoichi Iwata
 
二部グラフの最小点被覆と最大安定集合と最小辺被覆の求め方
二部グラフの最小点被覆と最大安定集合と最小辺被覆の求め方二部グラフの最小点被覆と最大安定集合と最小辺被覆の求め方
二部グラフの最小点被覆と最大安定集合と最小辺被覆の求め方Kensuke Otsuki
 
SIMDで整数除算
SIMDで整数除算SIMDで整数除算
SIMDで整数除算shobomaru
 
SSE4.2の文字列処理命令の紹介
SSE4.2の文字列処理命令の紹介SSE4.2の文字列処理命令の紹介
SSE4.2の文字列処理命令の紹介MITSUNARI Shigeo
 
Constexprとtemplateでコンパイル時にfizz buzz
Constexprとtemplateでコンパイル時にfizz buzzConstexprとtemplateでコンパイル時にfizz buzz
Constexprとtemplateでコンパイル時にfizz buzz京大 マイコンクラブ
 
inversion counting
inversion countinginversion counting
inversion countingtmaehara
 
アンサンブル学習
アンサンブル学習アンサンブル学習
アンサンブル学習Hidekazu Tanaka
 

What's hot (20)

条件分岐とcmovとmaxps
条件分岐とcmovとmaxps条件分岐とcmovとmaxps
条件分岐とcmovとmaxps
 
LLVM最適化のこつ
LLVM最適化のこつLLVM最適化のこつ
LLVM最適化のこつ
 
初心者向けデバイスドライバ講座(1)
初心者向けデバイスドライバ講座(1)初心者向けデバイスドライバ講座(1)
初心者向けデバイスドライバ講座(1)
 
AVX2時代の正規表現マッチング 〜半群でぐんぐん!〜
AVX2時代の正規表現マッチング 〜半群でぐんぐん!〜AVX2時代の正規表現マッチング 〜半群でぐんぐん!〜
AVX2時代の正規表現マッチング 〜半群でぐんぐん!〜
 
自由エネルギー原理入門: 正規分布を仮定した場合
自由エネルギー原理入門: 正規分布を仮定した場合自由エネルギー原理入門: 正規分布を仮定した場合
自由エネルギー原理入門: 正規分布を仮定した場合
 
マルチコアを用いた画像処理
マルチコアを用いた画像処理マルチコアを用いた画像処理
マルチコアを用いた画像処理
 
動的計画法の基礎と応用 ~色々使える大局的最適化法
動的計画法の基礎と応用 ~色々使える大局的最適化法動的計画法の基礎と応用 ~色々使える大局的最適化法
動的計画法の基礎と応用 ~色々使える大局的最適化法
 
競技プログラミングのためのC++入門
競技プログラミングのためのC++入門競技プログラミングのためのC++入門
競技プログラミングのためのC++入門
 
密度比推定による時系列データの異常検知
密度比推定による時系列データの異常検知密度比推定による時系列データの異常検知
密度比推定による時系列データの異常検知
 
プログラミングコンテストでのデータ構造 2 ~平衡二分探索木編~
プログラミングコンテストでのデータ構造 2 ~平衡二分探索木編~プログラミングコンテストでのデータ構造 2 ~平衡二分探索木編~
プログラミングコンテストでのデータ構造 2 ~平衡二分探索木編~
 
動的計画法
動的計画法動的計画法
動的計画法
 
Rで学ぶ逆変換(逆関数)法
Rで学ぶ逆変換(逆関数)法Rで学ぶ逆変換(逆関数)法
Rで学ぶ逆変換(逆関数)法
 
指数時間アルゴリズム入門
指数時間アルゴリズム入門指数時間アルゴリズム入門
指数時間アルゴリズム入門
 
二部グラフの最小点被覆と最大安定集合と最小辺被覆の求め方
二部グラフの最小点被覆と最大安定集合と最小辺被覆の求め方二部グラフの最小点被覆と最大安定集合と最小辺被覆の求め方
二部グラフの最小点被覆と最大安定集合と最小辺被覆の求め方
 
動的計画法を極める!
動的計画法を極める!動的計画法を極める!
動的計画法を極める!
 
SIMDで整数除算
SIMDで整数除算SIMDで整数除算
SIMDで整数除算
 
SSE4.2の文字列処理命令の紹介
SSE4.2の文字列処理命令の紹介SSE4.2の文字列処理命令の紹介
SSE4.2の文字列処理命令の紹介
 
Constexprとtemplateでコンパイル時にfizz buzz
Constexprとtemplateでコンパイル時にfizz buzzConstexprとtemplateでコンパイル時にfizz buzz
Constexprとtemplateでコンパイル時にfizz buzz
 
inversion counting
inversion countinginversion counting
inversion counting
 
アンサンブル学習
アンサンブル学習アンサンブル学習
アンサンブル学習
 

Similar to 無限

表現論 ゼミ資料
表現論 ゼミ資料表現論 ゼミ資料
表現論 ゼミ資料HanpenRobot
 
強束縛模型における多体電子状態の第2量子化表現
強束縛模型における多体電子状態の第2量子化表現強束縛模型における多体電子状態の第2量子化表現
強束縛模型における多体電子状態の第2量子化表現Kazu Ghalamkari
 
ベイズ推論による機械学習入門 第4章
ベイズ推論による機械学習入門 第4章ベイズ推論による機械学習入門 第4章
ベイズ推論による機械学習入門 第4章YosukeAkasaka
 
グレブナー基底輪読会 #1 ―準備体操の巻―
グレブナー基底輪読会 #1 ―準備体操の巻―グレブナー基底輪読会 #1 ―準備体操の巻―
グレブナー基底輪読会 #1 ―準備体操の巻―Yutaka Nagahata
 
スパースモデリング、スパースコーディングとその数理(第11回WBA若手の会)
スパースモデリング、スパースコーディングとその数理(第11回WBA若手の会)スパースモデリング、スパースコーディングとその数理(第11回WBA若手の会)
スパースモデリング、スパースコーディングとその数理(第11回WBA若手の会)narumikanno0918
 
変分推論法(変分ベイズ法)(PRML第10章)
変分推論法(変分ベイズ法)(PRML第10章)変分推論法(変分ベイズ法)(PRML第10章)
変分推論法(変分ベイズ法)(PRML第10章)Takao Yamanaka
 
120517サブゼミ意思決定(5)
120517サブゼミ意思決定(5)120517サブゼミ意思決定(5)
120517サブゼミ意思決定(5)takemuralab
 
続・わかりやすいパターン認識第5章
続・わかりやすいパターン認識第5章続・わかりやすいパターン認識第5章
続・わかりやすいパターン認識第5章Roy Ray
 
代数幾何 原稿(仮Ver)
代数幾何 原稿(仮Ver)代数幾何 原稿(仮Ver)
代数幾何 原稿(仮Ver)HanpenRobot
 
何もないところから数を作る
何もないところから数を作る何もないところから数を作る
何もないところから数を作るTaketo Sano
 
準素イデアル分解の応用
準素イデアル分解の応用準素イデアル分解の応用
準素イデアル分解の応用HanpenRobot
 
070 統計的推測 母集団と推定
070 統計的推測 母集団と推定070 統計的推測 母集団と推定
070 統計的推測 母集団と推定t2tarumi
 
Shor's algorithm(の数論部分)
Shor's algorithm(の数論部分)Shor's algorithm(の数論部分)
Shor's algorithm(の数論部分)tatyam _
 
渡辺澄夫著「ベイズ統計の理論と方法」5.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法
渡辺澄夫著「ベイズ統計の理論と方法」5.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法渡辺澄夫著「ベイズ統計の理論と方法」5.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法
渡辺澄夫著「ベイズ統計の理論と方法」5.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法Kenichi Hironaka
 
代数方程式とガロア理論
代数方程式とガロア理論代数方程式とガロア理論
代数方程式とガロア理論Junpei Tsuji
 

Similar to 無限 (20)

表現論 ゼミ資料
表現論 ゼミ資料表現論 ゼミ資料
表現論 ゼミ資料
 
強束縛模型における多体電子状態の第2量子化表現
強束縛模型における多体電子状態の第2量子化表現強束縛模型における多体電子状態の第2量子化表現
強束縛模型における多体電子状態の第2量子化表現
 
ベイズ推論による機械学習入門 第4章
ベイズ推論による機械学習入門 第4章ベイズ推論による機械学習入門 第4章
ベイズ推論による機械学習入門 第4章
 
Buchburger
BuchburgerBuchburger
Buchburger
 
グレブナー基底輪読会 #1 ―準備体操の巻―
グレブナー基底輪読会 #1 ―準備体操の巻―グレブナー基底輪読会 #1 ―準備体操の巻―
グレブナー基底輪読会 #1 ―準備体操の巻―
 
双対性
双対性双対性
双対性
 
スパースモデリング、スパースコーディングとその数理(第11回WBA若手の会)
スパースモデリング、スパースコーディングとその数理(第11回WBA若手の会)スパースモデリング、スパースコーディングとその数理(第11回WBA若手の会)
スパースモデリング、スパースコーディングとその数理(第11回WBA若手の会)
 
回帰
回帰回帰
回帰
 
変分推論法(変分ベイズ法)(PRML第10章)
変分推論法(変分ベイズ法)(PRML第10章)変分推論法(変分ベイズ法)(PRML第10章)
変分推論法(変分ベイズ法)(PRML第10章)
 
120517サブゼミ意思決定(5)
120517サブゼミ意思決定(5)120517サブゼミ意思決定(5)
120517サブゼミ意思決定(5)
 
続・わかりやすいパターン認識第5章
続・わかりやすいパターン認識第5章続・わかりやすいパターン認識第5章
続・わかりやすいパターン認識第5章
 
代数幾何 原稿(仮Ver)
代数幾何 原稿(仮Ver)代数幾何 原稿(仮Ver)
代数幾何 原稿(仮Ver)
 
何もないところから数を作る
何もないところから数を作る何もないところから数を作る
何もないところから数を作る
 
準素イデアル分解の応用
準素イデアル分解の応用準素イデアル分解の応用
準素イデアル分解の応用
 
070 統計的推測 母集団と推定
070 統計的推測 母集団と推定070 統計的推測 母集団と推定
070 統計的推測 母集団と推定
 
Shor's algorithm(の数論部分)
Shor's algorithm(の数論部分)Shor's algorithm(の数論部分)
Shor's algorithm(の数論部分)
 
渡辺澄夫著「ベイズ統計の理論と方法」5.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法
渡辺澄夫著「ベイズ統計の理論と方法」5.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法渡辺澄夫著「ベイズ統計の理論と方法」5.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法
渡辺澄夫著「ベイズ統計の理論と方法」5.1 マルコフ連鎖モンテカルロ法
 
積分と漸化式
積分と漸化式積分と漸化式
積分と漸化式
 
代数方程式とガロア理論
代数方程式とガロア理論代数方程式とガロア理論
代数方程式とガロア理論
 
prml_titech_9.0-9.2
prml_titech_9.0-9.2prml_titech_9.0-9.2
prml_titech_9.0-9.2
 

More from Naoaki Okazaki

自然言語処理による議論マイニング
自然言語処理による議論マイニング自然言語処理による議論マイニング
自然言語処理による議論マイニングNaoaki Okazaki
 
Supervised Learning of Universal Sentence Representations from Natural Langua...
Supervised Learning of Universal Sentence Representations from Natural Langua...Supervised Learning of Universal Sentence Representations from Natural Langua...
Supervised Learning of Universal Sentence Representations from Natural Langua...Naoaki Okazaki
 
Visualizing and understanding neural models in NLP
Visualizing and understanding neural models in NLPVisualizing and understanding neural models in NLP
Visualizing and understanding neural models in NLPNaoaki Okazaki
 
深層ニューラルネットワーク による知識の自動獲得・推論
深層ニューラルネットワークによる知識の自動獲得・推論深層ニューラルネットワークによる知識の自動獲得・推論
深層ニューラルネットワーク による知識の自動獲得・推論Naoaki Okazaki
 
研究室における研究・実装ノウハウの共有
研究室における研究・実装ノウハウの共有研究室における研究・実装ノウハウの共有
研究室における研究・実装ノウハウの共有Naoaki Okazaki
 
単語・句の分散表現の学習
単語・句の分散表現の学習単語・句の分散表現の学習
単語・句の分散表現の学習Naoaki Okazaki
 
単語の分散表現と構成性の計算モデルの発展
単語の分散表現と構成性の計算モデルの発展単語の分散表現と構成性の計算モデルの発展
単語の分散表現と構成性の計算モデルの発展Naoaki Okazaki
 
Pennington, Socher, and Manning. (2014) GloVe: Global vectors for word repres...
Pennington, Socher, and Manning. (2014) GloVe: Global vectors for word repres...Pennington, Socher, and Manning. (2014) GloVe: Global vectors for word repres...
Pennington, Socher, and Manning. (2014) GloVe: Global vectors for word repres...Naoaki Okazaki
 
Modeling missing data in distant supervision for information extraction (Ritt...
Modeling missing data in distant supervision for information extraction (Ritt...Modeling missing data in distant supervision for information extraction (Ritt...
Modeling missing data in distant supervision for information extraction (Ritt...Naoaki Okazaki
 
Learning to automatically solve algebra word problems
Learning to automatically solve algebra word problemsLearning to automatically solve algebra word problems
Learning to automatically solve algebra word problemsNaoaki Okazaki
 
Word2vecの並列実行時の学習速度の改善
Word2vecの並列実行時の学習速度の改善Word2vecの並列実行時の学習速度の改善
Word2vecの並列実行時の学習速度の改善Naoaki Okazaki
 

More from Naoaki Okazaki (11)

自然言語処理による議論マイニング
自然言語処理による議論マイニング自然言語処理による議論マイニング
自然言語処理による議論マイニング
 
Supervised Learning of Universal Sentence Representations from Natural Langua...
Supervised Learning of Universal Sentence Representations from Natural Langua...Supervised Learning of Universal Sentence Representations from Natural Langua...
Supervised Learning of Universal Sentence Representations from Natural Langua...
 
Visualizing and understanding neural models in NLP
Visualizing and understanding neural models in NLPVisualizing and understanding neural models in NLP
Visualizing and understanding neural models in NLP
 
深層ニューラルネットワーク による知識の自動獲得・推論
深層ニューラルネットワークによる知識の自動獲得・推論深層ニューラルネットワークによる知識の自動獲得・推論
深層ニューラルネットワーク による知識の自動獲得・推論
 
研究室における研究・実装ノウハウの共有
研究室における研究・実装ノウハウの共有研究室における研究・実装ノウハウの共有
研究室における研究・実装ノウハウの共有
 
単語・句の分散表現の学習
単語・句の分散表現の学習単語・句の分散表現の学習
単語・句の分散表現の学習
 
単語の分散表現と構成性の計算モデルの発展
単語の分散表現と構成性の計算モデルの発展単語の分散表現と構成性の計算モデルの発展
単語の分散表現と構成性の計算モデルの発展
 
Pennington, Socher, and Manning. (2014) GloVe: Global vectors for word repres...
Pennington, Socher, and Manning. (2014) GloVe: Global vectors for word repres...Pennington, Socher, and Manning. (2014) GloVe: Global vectors for word repres...
Pennington, Socher, and Manning. (2014) GloVe: Global vectors for word repres...
 
Modeling missing data in distant supervision for information extraction (Ritt...
Modeling missing data in distant supervision for information extraction (Ritt...Modeling missing data in distant supervision for information extraction (Ritt...
Modeling missing data in distant supervision for information extraction (Ritt...
 
Learning to automatically solve algebra word problems
Learning to automatically solve algebra word problemsLearning to automatically solve algebra word problems
Learning to automatically solve algebra word problems
 
Word2vecの並列実行時の学習速度の改善
Word2vecの並列実行時の学習速度の改善Word2vecの並列実行時の学習速度の改善
Word2vecの並列実行時の学習速度の改善
 

無限