1. 何をどう学ぶか？
第２章：三大入力方法
2013-04-25 西尾泰和

2.
前回のあらすじ
前回のスライドはこちら: http://nhiro.org/langbook/
世の中には大量の
学ぶべきことがある

3. 全部学ぶには
時間が足りない
前回のあらすじ

4. 何から学べば
いいんだ？
前回のあらすじ

5. 具体的な知識
v.s.
抽象的な知識
前回のあらすじ

6. 抽象的な知識による
学習時間の短縮が
長期的には有利
前回のあらすじ

7. しかし
抽象的な知識だけ
学ぶことはできない
前回のあらすじ

8. 具体的な知識から
育てるしかない
前回のあらすじ

9.
今回の話
今回の話

10.
今回の話
具体的知識を
どうやって
学ぶのか

11.
今回の話
膨大な情報を
自分に取り込む
効率よい方法は？

12.
三大入力方法
三大入力方法

13.
三大入力方法
「必要な順に」
「おおまかに」
「片っ端から」

14.
三大入力方法
「必要な順に」
「おおまかに」
「片っ端から」

15.
必要な順に
あなたが
それを学ぶ
目的は何か？

16.
必要な順に
その達成のために
必要な物から学べ

17.
必要な順に
やる気は学習効率を高める
目的が明確だから
やる気が持続する

18.
「必要な順に」ができない理由
「必要な順に」
ができない理由

19.
「必要な順に」ができない理由
目的が明確でない

20.
「必要な順に」ができない理由
それを学ぶことで
何ができるのか
わかってない

21.
「必要な順に」ができない理由
「必要なもの」
がどこにあるか
わからない

22.
「必要な順に」ができない理由
よくある話ですね

23.
あなたがまず学ぶべきこと
それを学ぶことで
何ができるのか

24.
あなたがまず学ぶべきこと
なにをすれば
必要な情報が
手に入るのか

25.
三大入力方法
「必要な順に」
「おおまかに」
「片っ端から」

26.
おおまかに
全体像をざっくり→少し詳細に→もっと詳細に→…と段階的に詳細化する
どこに何があるか
把握するために
段階的詳細化

27.
おおまかに：書籍の場合
例：書籍を読む

28. •1: 表紙、裏表紙
•2: 目次・索引
•3: 見出し、小見出し
•4: 太字や傍点などの強調箇所
•5: 囲み、図表とその説明
おおまかに：書籍の場合
(余談: まず「目的の明確化」が大事とも書いている)
「あなたもいままでの10倍速く本が読める」P.79より抜粋
段階的詳細化つまり

29. それで何が得られる？
• 「XYZって言葉はどういう意味だろう？」
「どうしてABCの説明をしているんだろう？」
→「知りたいこと」の明確化
• 「N章が役に立ちそう」「M章はイマイチ」
「PQRの説明はこのへんに書いてある」
→「どこに情報があるか」の把握
おおまかに：書籍の場合

30.
おおまかに：ソースコードの場合
例：ソースコード

31. •1: ドキュメント
•2: ディレクトリ構造
•3: ファイル名とその中の関数名
•4: データ構造
•5: 関数同士の呼び出し関係
おおまかに：ソースコードの場合
(余談: まず「目的の具体化」と「動的な解析」が大事とも書いている)
「Rubyソースコード完全解説」序章から抜粋 http://loveruby.net/ja/rhg/book/
段階的詳細化つまり

32. それで何が得られる？
• 「XYZって関数はなにをしているんだろう？」
「どうしてここで関数ABCを呼ぶんだろう？」
→「知りたいこと」の明確化
• 「eval.cは面白い」「strftime.cはイマイチ」
「PQRの機能はこのへんで実装されている」
→「どこに情報があるか」の把握
おおまかに：ソースコードの場合

33.
おおまかに
段階的詳細化は
分野が違っても
有益な方法

34.
「おおまかに」ができない理由
「おおまかに」
ができない理由

35.
「おおまかに」ができない理由
「そうか、わかった！」という楽しさが感じられない。
ざっくり読んでも
わかった気がしない

36.
「おおまかに」ができない理由
読んだ情報が頭を素通りしてしまう…
自分の知識と
結びつかない

37.
「おおまかに」ができない理由
「わかった」感が得られないので、さらに先に進む気持ちも起きない
もっと知りたい
という気持ちが
湧いてこない

38.
「おおまかに」ができない理由
よくある話ですね

39.
「おおまかに」ができない理由
じゃあその知識を得るための知識はどうやって得るんだ？
知識を得るには
周辺知識が必要

40.
知識を得るための知識を得るために
経験は知識がなくてもできる！
最初の一歩は
純粋な経験から

41.
三大入力方法
「必要な順に」
「おおまかに」
「片っ端から」

42.
片っ端から
効率よい学習が
できない時の
最後の手段

43.
片っ端から
とにかく経験する！
片っ端から
書き写す

44.
片っ端から
「どうやって学べばいいんだろう」と悩んで何もしないよりはマシだけど
とても効率が悪い

45.
片っ端から
効率の良い方法へ
なる早で移行せよ

46.
片っ端から
プログラミング言語なら
「実行して挙動を観察」
「書き換えて再実験」
「デバッガで実行」

47.
片っ端から
いろいろな
効率のよい
方法がある

48.
片っ端から
大事なことなので二回言いました
効率のよい方法で
学べない時の
最後の手段

49.
片っ端から：写経と呼ばれることも多いが…
写経と呼ばれる
ことも多いが
誤解を招く表現

50.
片っ端から：写経と呼ばれることも多いが…
目的はあくまで学習であり、無批判に書き写すことではない
敬虔さは学習の
役には立たない

51.
「片っ端から」のやりかた
「どこが重要な部分か」を考える力を養う
書き写しながら
「ここは必要ない」
と思ったら省略

52.
「片っ端から」のやりかた
「なぜ？」「なるほど」「もしかして」は理解が育つシグナル
書き写しながら
心に浮かんだことは
記録して後で見直す

53.
「片っ端から」のやりかた
プログラミング言語の学習だとやりやすい。少し書いたらすぐ実行！
なるべく早く実験して
自分の理解が正しいか
結果を確認をする

54.
片っ端から
この2つの両方をやることが重要
効率化を狙いつつ
まずは経験から

55.
まとめ：三大入力方法
上の方が効率が良いが、できない場合は下から一歩ずつ！
「必要な順に」
「おおまかに」
「片っ端から」

56. ということを
考えながら
書いた本
宣伝
Amazon 「プログラミング」カテゴリー ベストセラー1位
http://bit.ly/langbook

57.
この本の目的
プログラミング言語に関する話題の全体像をつかむ
この本は
「おおまかに」

58. 「片っ端から」系
• 特定のプログラミング言語の
初心者向け解説本
• 特定のツールの使い方の解説本
• チュートリアル
不慣れな人が一歩一歩
着実に進むことを想定
この本の目的

59. 膨大な情報
• リファレンスマニュアル
• 特定の話題について深く掘り下げた本
• 言語処理系のソースコード
頭から一歩一歩読むのは辛い
この本の目的
目的を持って必要なところから読みたい！

60.
この本の目的
目的を持って
必要な順に読める
ようになるには

61.
この本の目的
「おおまかに」
全体像をつかむ
本が必要では？

62. ということを
考えながら
書きました
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63. どうぞよろしく
おねがいいたします！
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