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業務の自動化をはじめよう!!
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業務の自動化をはじめよう!!
自動化の基礎と手法を理解し、実際の業務へに取り入れよう
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0.自己紹介
所属 : 株式会社オプト 仙台テクノロジー開発部
氏名 : 岩崎 浩昭(イワサキ ヒロアキ)
職業 : インフラエンジニア/シニアエンジニア
好きなもの : 海外の怪しいガジェット、まったりすること
はまってること : ダイエット(沼ってるともいう
Qiita : https://qiita.com/hirohiro77
GitHub : https://github.com/hiroakii77
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1.はじめに
RPA(Robotic Process Automation)とは、端的に言うとホワイトカラーの単
純な間接業務を自動化するテクノロジーです。
とはいうけれども、いったいどのような仕事が自動化できて、どのような分野
に利用できるのか、また、どういったソフトウェア/ソリューション/技術によっ
て実現されているか。そういった部分については、漠然としていてどのような
モノかはわからない、という部分がおおいかと思います。
今回は、そういった部分に焦点を当てて解説していきたいと思います。
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2.RPAの分類
RPAと一言にいいましても、適用できる作業、業務の範囲は様々です。
BPM(Business Process Management) : 仕事の進め方と実態を現場中心で可視化し、継続的に改善する業務・システム改善手法
ERP(Enterprise Resource Planning) : 統合基幹業務システム、ばらばらの複数の業務を統合し企業のリソースを管理する手法またはシステム
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3.RPA(Robotic Process Automation)と
RDA(Robotic Desktop Automation)の違い
RDAは、EXCELのマクロやワークフロー等、単一環境
のアプリケーションにおける自動化ツールをさし、
RPAは、複数環境のプロセスをまたぐ業務オペレーシ
ョンの自動化になります。
RDA RPA
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4.RPA(RDA)はどう導入するかが肝要
完全自動化と部分集約の2パターンがあります。
完全自動化は一連のフローを自動で行い、最終的に無人運転に
持っていく場合です。
部分集約は複数のプロセスを1つのプロセスにまとめて、プロセ
スを簡略化する場合です。
多くの場合、完全自動化を目指す場合が多いと思いますが、単
純ミスを減らすことや、複雑な操作を1クリックに収めて学習
や導入のコストの削減に重点を置く場合、部分集約も検討しま
しょう。
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5.RPAの導入で現場に起きること
導入前 : 業務の負のスパイラル
1. 手動入力、手動転記
2. 人的ミスが起こる
3. チェックが増える
4. 残業時間が増える
5. 人が辞める
6. 新人が入る
7. 教育時間が増える
8. 業務改善はしない
9. 人的ミスが起こる
10.チェックが増える
11.残業時間が増える
12.人が辞める(5に戻る)
導入後 : 業務の健全化
1. (入力/転記/チェック)自動化する
2. ミスが減る
3. チェック項目が減る
4. 残業増えない
5. 複数業務が1つのプロセスになる
6. 手動作業でのプロセス数が減る
7. 人的リソースが健全化
8. 新人が入る
9. 教育コストが低くなる
10.自動化でミスが出にくい
11.新人も仕事がしやすい
12.人的リソースの損耗が減る
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6.RPAの導入前に思い込みを正そう
RPAに関する思い込みと現実
思い込み ⇒ キビシイ現実
何でもできる!! ⇒ なんでもはできません
プログラミング不要!! ⇒ そんなことはありません、そういう製品もあるだけ
専門知識不要!! ⇒ 最低限のPCの知識とプログラムの素養は必要です
メンテナンス不要!! ⇒ 保守、メンテナンスは必須です
片手間でもできる!! ⇒ 厳しいです、専任を用意しましょう
高機能なのがいい!! ⇒ よく陥る罠、高機能ほど使いこなせない(ことが多い
効率がよくなる!! ⇒ ほとんど変わりません、品質管理とか限定的な部分だけです
高速化できる!! ⇒ ほとんど高速化はできません、転記とかは早くできるかも…
ミスが減る!! ⇒ ミスの種類によります、識別・判断系とかは逆に増えます
導入には、何が必要で、どんなことがしたいかを明確にしましょう、極論、
どのRPAを入れても大体同じことができます。向き不向き、易い難いの違い
です。それを踏まえた上でいくつか紹介しようと思います。
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プログラミングがいらないRPAはどのくらい?
プログラミングがいらないというのは、プログラム的な構文を書かなくていいもの、ということでまと
めてみました、マニュアルが公開されており、確認が取れたものが以下になります
RORO(Windows) : D&D フローチャート型
SeeShell(Windows) : ターゲティング型
UiPath(Windows) : D&D フローチャート型
Workfusion RPA(Windows) : D&D フローチャート型
WinActor(Windows) : D&D フローチャート型
NICE(Windows) : D&D フローチャート型
Kapow BizRobo(Windows) : D&D フローチャート型
Jidoka(Windows) : D&D フローチャート型
無
償
有
償
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7.さあ、RPAを始めましょう
前座が長すぎました、今回は、弊社で動作実績のある以下の自動化プラットフォームを解説します。
AutoIT : (RDA)、オライリーから書籍が出ていたりするので、比較的導入を行
っている企業が多いです。
AutoHotKey : (RDA) : 歴史の古い自動化ツールです、最近は互換のある
Pulover's Macro CreatorというIDEが出たりしています。
TagUI : (RPA) 人工知能ベンダー、AIシンガポールが提供するRPA、自然言語
によるワークフローの記述ができるのが特徴です。
SikuliX : (RPA) : OpenCVによる画像認識と豊富なJava/pythonのライブラリ、
GUI自動化に重点を置くRPA、専用のエディタを持っています。
UiPath : (RPA) 世界的に有名なRPAで無償版があります、個人・小規模企業は
無償で。大企業でも試用目的・学習目的であれば無償で利用できます。
以下は、全部無償です
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8.そのまえに...
紹介に行く前に、RPAのプラットフォームについて、注意点があります。
現行のRPAの大半が[Windows/Windows Server]で動作しますので、
MacやLinuxがメインの環境の場合は導入や構築が難しく、また選択できるRPAの
幅が非常に狭くなります。グラフはRPAの分類表から割合を出したものです。
クロスプラットフォームのRPAも存在自体は
しますが、D&Dプログラミングやブロック言
語といったノンプログラミング型はほぼ無い
ため、導入のための学習コストが跳ね上がり
ます。また、プログラミング技能が必要にな
り、非エンジニアには導入が難しいものにな
ってしまいます。
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9.AutoIT 3
BASICライクなスクリプトで構成され、自動化ツールとしての歴史も長いツー
ルです。自体の言語は英語ですが、有志が日本語化をしていますので、初歩的
なプログラムが書ける人であれば、さほど忌避感はないかと思います。
本体 : https://www.autoitscript.com/site/autoit/downloads/
Editor : https://www.autoitscript.com/site/autoit-script-editor/
日本語訳 : https://github.com/H-Tsubota/AutoItDocJp
日本語訳(UDF) : https://github.com/H-Tsubota/AutoItUDFsDocJp
日本語訳(X) : https://github.com/H-Tsubota/AutoItXDocJp
大体の場合、AutoIT3本体とSciTE4の組み合わせで使います
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10. AutoIT 3 + SciTE4 の使い方
実は、AutoITのつらい点としては、ツールの使い方が初めから全く分からないこ
とが多いのです。以下の2つのウインドウを見て、みなさんわかりますか?
パッと見、何が何やらわかりませんよね、ちなみに左が被操作アプリケーションの情報を出すAuto IT
Infoというツールで、右がSciTEというスクリプトエディタです。ちなみに、大半の人がここで諦めます
ドラックし
て操作した
いアプリに
ドロップす
ると、情報
が出ます。
ここにスク
リプトを書
きます。
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11.操作を記録してみよう。
AutoITには最新版には含まれないもののAu3Recordという、ユーザの操作からスクリプトを起こしてくれ
るツールが存在します。ただ、手動インストールファイルの前のバージョン(autoit-v3.3.14.0.zip)にだけ
存在しているので、Previous Versionsのリンクから入手しておくとよいでしょう。
手順.1
■ Shrink Window During Record
■ Record Window Text
■ Record Mouse
の3つにチェックを入れましょう
手順.2
3つにチェックを入れたら、
このアイコンをクリックす
ると、操作が記録されます
手順.3
記録させる操作が終わった
ら、記録をクリックして停
止させます
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12.記録したマクロを保存しよう
記録が終わると、左のスクリーンショットのように操作が
記録されます。
左のものは、
1. 「電卓」を起動
2. 「計算」
3. 「結果をクリップボードにコピー」
4. 「メモ帳」を起動
5. 「貼り付け」
という作業を記録したものです。
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13.マクロを整形してロボットとして動くようにする
先ほどのマクロはcalc_notepad_test.au3という名前で保存しました。これをSciTEで開きます。
コードを見ると、環境依存であるマウスの座標などが含まれている
ことがわかります。同じPCであれば、アイコンの場所を変えなけれ
ば動くでしょう。でも、他のPCでも動かすには、同じ配置にしたり
する必要があったりして、大変です。
その解決方法として、低レベル操作(Send/Click/MouseMove)を
ControlSendなどのオブジェクトコントロールに置き換えてあげる必
要があります。
対象アプリのオブジェクト、クラ
ス名、アイテム名などのリソース
名は、AutoIT3に初期で含まれて
いる、AutoIT v3 Window Infoに
よって調べることができます
MouseMove(400,100)
MouseDown("left")
MouseUp("left")
MouseClick("left",600,45,1)
Send("10")
MouseClickDrag
("left",15,50,40,200,10)
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14.マクロを整形して汎用化する
Auto IT v3 Window Info で、操作したアプリの部品が判明したので、読み込んだマクロを書き換えます
このような感じになりました、記録した情報はほとんどなくなっていますね。
解説しますと、Mouse系は座標が変わると使えないです。画像認識などの手法を使う場合は使えます。基
本的に、汎用化すると確実に操作が必要になるので、実行はクリックよりRun、WaitよりWinWait、
MouseClickよりControlClick、SendよりControlSend、画面が出ているかはIFで識別、というように置き
換えていきます。ゼロから作るよりは記録してからの置換がわかりやすいと思います。
環境が変わると使えない要素
(マウス座標/画面解像度/ウィン
ドウサイズ)
を除去、環境が変わっても使え
る別の命令(Control系)に置換し
ました。
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15.マクロを実行してみましょう
編集した、calc_notepad_test.au3をAutoIT3.exeで実行します。D&DするかAutoIt3.exeを実行してから開
く、またはAut2exe.exeを利用してコンパイルし、exeにしてから実行してみましょう
ここでは、Aut2exeを利用してEXEにして実行します、以下のような動きをするはずです。
実際にはもっと複雑なことをすることにな
るとは思いますが、AutoITの基本的な使い
方はこのような形になります。
また、実行ファイルにすることで、Autoitが
インストールされていない環境でも動かす
ことができます。
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16.AutoHotKey & Pulover's Macro Creator
AutoHotKey (以降AHK) [https://autohotkey.com/]は簡単なスクリプトでWindowsの自動化マクロの1つで
す。常駐型のHotkeyを作るためのツールで、スクリプト記法はAutoITに似ています。
また、AHKを発展させ統合開発環境(IDE)による開発ができるようにした、Pulover's Macro Creator (以
降PMC)[http://www.macrocreator.com/]というツールがあります。こちらを使用すると、画像認識がによ
る操作や、ウェブアプリの操作が簡単に行える点が素晴らしいです。
PMCのスクリプトを単独実行するためには、AHKの本体が必要になります。もし作成したロボットだけ
他の環境で実行するような使い方をする場合は、PMCのインストール後でよいのでAHKを追加インスト
ールしましょう。
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17.Pulover's Macro Creator
まずは、入手してインストールしてみよう。インストールしたら管理者権限で起動します。
ポップな感じのUIが現れます、なんとなくボタンが何をするのかはわかると思います。また、ボタンに
マウスカーソルを当てることで解説フロートがでます。
管理権限以外でも起
動可能ですが、USB
メモリなど外部への
アクセスなど権限が
必要な場所が扱えな
くなります
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18.操作を記録してみよう
まず、ユーザの操作を記録してスクリプト化してみましょう。●Recを押すと記録のための解説が出ます
丁寧に、F9で開始・停止 / F10で別マクロの記録ができるとTipsがでる(翻訳が怪しいのはご愛嬌
なお、F10は新規、F9は記録と停止なので、途中手動で操作を入れることが可能です
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20.マクロを整形しよう
Pulover's Macro Creatorが記録したマクロは、マウスの移動といった、低レベル操作が大量に記録されて
います。
前述のツール同様
、マウス/キーボー
ドの操作をアプリ
ケーションのコン
トロールに書き換
えていきます。
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21.マクロを汎用化する
例のごとく、マウスの操作をControlClickに、キーボード操作もSendに置き換えて汎用化。
AutoITよりGUIが操作しやすい印象がありますが、IDEのボタンがパッと見、何の機能なのかわからない
場合がありますので、しばらくは慣れが必要かもしれません。
なお、PMC/AHKの
記述式は、AutoITを
元にしているため、
ほとんど同じ記述式
が利用できます。
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22.マクロを実行する
作ったマクロは、calc_notepad.pmcという、IDE固有形式で保存されます。実行はIDEの実行ボタンかF3
で実行できます。また、コンパイルして実行ファイルにすることもできます。
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23.TagUI
シンガポール政府が支援している、人工知能ベンダー、AIシンガポールが提供しているRPAツール
OSSながら、RPA(クラス3)の製品でビックデータや機械学習を用いたCA(Cognitive Automation)が可能で
ある点と、クロスプラットフォームでWindows/Mac/Linuxで動作する点が優れています。
少々残念なのは、UIがないので、CUI慣れしていないユーザにはハードルが高めです。
オフィシャルレポジトリ
https://github.com/kelaberetiv/TagUI
AIシンガポール・オフィシャルサイト
https://www.aisingapore.org/
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24.TagUIの導入
TagUIはGUIはなく、インストール自体もレポジトリからリリースアーカイブを指定のパスに展開するだ
けというシンプルなもので、依存ライブラリのほとんどはアーカイブに含まれています
MacOSX : https://raw.githubusercontent.com/tebelorg/Tump/master/TagUI_macOS.zip
Linux : https://raw.githubusercontent.com/tebelorg/Tump/master/TagUI_Linux.zip
Windows : https://raw.githubusercontent.com/tebelorg/Tump/master/TagUI_Windows.zip
推奨インストールパスは
MacOSX : デスクトップ
Linux : ホームパス以下
Windows : システムドライブ直下
依存システムランタイムについて、WindowsはVS2012のランタイムが必要です。Macについては
OpenSSLが必要なため、必要に応じてインストールしてください。Linuxについては、特に問題ないはず
ですが、インタプリタにPHPを使っているため、PHPが入っていない場合は追加します。
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25.フローを書きましょう
TagUIはRPA(クラス2、3)以外の、単純なRPA(クラス1)を作る場合は自然言語でフロースクリプトを書く
ことができます。フローに使用できる単語は、レポジトリのlanguagesを参照しましょう。
Windows限定ですが、GUIツールが存在しますので、Windowsの場合以下を利用するといいでしょう。
https://github.com/adegard/tagui_scripts/blob/master/Tagui-Writer1.01.exe
実行後、CTRLキーを押しながら、左クリックをすると補助メニューが出るようになります
https://classicrpa.000webhostapp.com/wp-login.php
wait 3.0
type user_login as xxxxxxx
type user_pass as xxxxxxx
click wp-submit
wait 3.0
//投稿フォームへ移動
https://classicrpa.000webhostapp.com/wp-admin/post-new.php
wait 3.0
click //*[@id="content-html"]
type post_title as 初めての投稿 [enter]
type //*[@id="content"] as うまく投稿できてるかな [enter]
click publish
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26.フローを実行しましょう
TagUIでは自動化のスクリプトをフローといい、フローファイルというものがスクリプトの本体になりま
す。このファイルには拡張子はありません。(一応管理のしやすさを考えると、内部に使った開発言語で
付けておくといいかもしれませんね、python->.py、R->.r、自然言語->.nl、とかそんな感じに、ただ
Windowsでの場合は.txtがいいかもしれません)
実行は起動バッチに、フローファイルとオプションを渡して起動します。
tagui.cmd 00_wordpress_write.txt chrome
オプションを付けないとヘッドレスモード
になりますが、Chromeなどブラウザを指定
すると、右の動画のように、動作状態を
見ることができます。
少々扱いに難がありますが、無償のRPAの中
では高性能な部類ですので、ぜひ試してみてください
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27.SikuliX
OpenCVによる自動化のプラットホームとして作成された、Sikuliをフォークして、Raiman氏が作り出し
た自動化ツールです。デフォルトはPython(Jython)により構成され、オプションでJRubyの追加ができ、
Java/Python/Rubyでマクロを書くことができます。また、専用ヴィジュアルエディタが付属しているた
め、取り掛かりは容易です。学習コストは少なめですが、Pythonの文法に途惑うことがあるかもしれま
せん。
Raiman's Official Site
http://sikulix.com/
※動作にはJDK 1.8以降が必要です。
※OracleJDK、OpenJDKのどちらでも動きます。
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28.SikuliX インストール
リリースサイトからセットアップスクリプトをダウンロードしてきて実行します。
(2018/07/10時点でv1.1.2が最新)
https://launchpad.net/sikuli/sikulix/1.1.2
以下のファイル(sikulixsetup-1.1.2.jar)が入手できるので、各OSに合わせた方法で実行します
java -jar sikulixsetup-1.1.2.jar
Rubyを使いたい場合やOCRを使いたい場合は、
インストール時にチェックを入れると良いです
LinuxやMacの場合はGUIがある状態で実行し
セットアップを行うとアプリが生成されます。
Macの場合Sikulix.appができるので、
アプリケーションへコピーしましょう
( セットアップ風景 )
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29.SikuliX スクリプトを書きます
基本はPythonの書式です。2.7と同等の記述が利用できます。ヴィジュアル言語らしく言語内に画像が見
える面白いIDEが用意されています
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30.SikuliX を実行してみる
IDEから実行する方法と、CLIから実行する2種類の方法があります
IDE上部のツールバーから実行できます。
CLI実行の場合は、SikuliXのインストール先にある
起動スクリプトから実行します
Windows
runsikulix.cmd -r click_sample.sikuli
Mac/Linux
runsikulix.sh -r click_sample.sikuli
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31.UiPath コミュニティエディション
RPAについて調べると、最も多く情報が上がってくる製品かともいます。
UiPath社が提供するRPA製品ですが、こちら、個人または小規模企業には無償
で利用可能なコミュニティエディションが供給されているため、はじめてRPA
を導入してみようと試される方が多いようです
UiPath
https://www.uipath.com/ja/
UiPath コミュニティエディション
https://www.uipath.com/ja/community
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32.UiPath の導入
UiPathはWindows上で動作しますので、ロボットの作成にはWindowsが必要で
す。コミュニティエディションを利用するには、連絡可能なメールアドレスが
あれば、アプリケーションの取得が可能です。
導入される主だったツールは
- IDEとしての役割をもつ、UiPath Studio
- フローの実行を行う、UiPath Robot(UiPath Executer)
- Robotsの管理をWEBで行う、UiPath Orchestrator CE
開発者がUiPath Studioで開発を行い、.nupkgというパッケージファイルに出力する。これをUiPathでは
Publishと呼びます。PublishしたファイルはWebベースのアプリケーションであるUiPath Orchestratorにア
ップロードすることで、その他の実行環境で実行させられるようになります。無論、Orchestratorを経由せ
ずに実行することも可能です。
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33.UiPathのアドイン
UiPathには、ブラウザを制御するためのアドインがある、デスクトップアプリ以
外にWebアプリを制御する場合これを導入する必要がある。
導入には、初期画面からプロジェクトを作った後、[SETUP]タブに存在する、
[Setup Extensions]から利用するブラウザを選び、導入する
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34.UiPathで簡単なロボットを作ってみる
UiPathについては、D&Dプログラミングという、操作ブロックを並べていくUIが
採用されている。Wordpressにログインして記事を投稿するロボットを作ってみ
ようと思います。
まず、sequenceをMainにドロップして最初のフローを作ります
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35.UiPathのレコーディングを使って簡単操作
このように、[レコーディングボタン]から、[Web]を選択
すると、Web記録用のフローティングウインドウが開くの
で、次に、あらかじめ開いておいた、Webブラウザのアド
レスバーをクリックします。
すると、見慣れない[URL]というポップが出るのでこれを
OKします。
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36.UiPathのレコーディングを使って簡単操作
入力フォームにTypeで入力、送信ボタンにマウスでクリック、マウスオーバーで出るメニューにはHoverで
対応、画面の画像の有無はImageで対応、といった感じに操作をしていきます。
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37.UiPathのレコーディングを使って簡単操作
操作に対する、入力を設定していけば、ログイン~投稿までの自動化を作ることができました。あとは入
力部分を他のファイルから持ってくるなど手直しすれば、データエクスポートのできないブログから、
Wordpressに記事を転送して移築するロボットなんかも作れると思います
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38.まとめ
無償で利用できる、RPA開発ツールを5つ上げてみましたが、いかがだったでし
ょうか。時間の都合上、ちょっとした紹介のみとなってしまいました。
結論から言ってしまうと、Windowsプラットフォーム上のRPA開発ツールを利
用した場合、どのツールを選んでも、易い・難いはあるものの、ほぼ同じこと
はできます。
昨今はクラウド型RPAも現れており、多様化を見せている自動化界隈ですが、
何を選べばいいのかは、運用面・学習面、もしくは、自社の業務へのからませ
やすさ、を考慮して選ぶ必要がありそうです。
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最後までご清聴いただきありがとうございました。
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資料・出典元
RapidValue : The Ultimate Guide to Implementing Robotic Process Automation Successfully in 2018
(https://www.rapidvaluesolutions.com/whitepaper-ultimate-guide-implementing-robotic-process-automation-successfully-2018/)
RapidValue : implementing robotic process automation rpa successfully 2018
(https://www.rapidvaluesolutions.com/whitepapers/implementing-robotic-process-automation-rpa-successfully-2018/)
HfS Research : The 2017 RPA Blueprint Snapshot
(https://www.slideshare.net/HfSResearch/hfs-webinar-slides-the-2017-rpa-blueprint-snapshot)
Quora.com : Which is the best RPA tool
(https://www.quora.com/Which-is-the-best-RPA-tool)
edureka.co : rpa tools list and comparison
(https://www.edureka.co/blog/rpa-tools-list-and-comparison/)
AI singapore : TagUI Cheat Sheet
(https://github.com/kelaberetiv/TagUI)
いらすとや : かわいいフリー素材集 いらすとや
(https://www.irasutoya.com)
業務可視化note : 【2018年版】注目のRPAツール14選
(https://kashika.biz/sps_rpa_tools_2017/)
(順不同)
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登壇前にリクエストがあった事案に対する提案
< LT >
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リク応 : 経費精算を自動化したい
こちらは、CompassのアンケートフォームからRPAで行いたいことについての質問に対する、一例として、紹介したいと思い
ます。
使うツールですが、入力元としてExcel、レシート/領収書、経費精算ツールと
して弥生会計、RPAとしてはUiPATHとYAYOI CONNECTを想定しました。
入力
UiPath
ユーザ
上の流れは、ユーザーは使い慣れた、経費精算書に記入、もしくは、レシートや領収書を読み込み、RPA
がそれをもとに、会計ツールに科目や収支に転記する。という仕組みは上記のような構成が考えられます
ユーザ
読み込み
YAYOI
CONNECT
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リク応 : 経費精算を自動化したい
実際のロボットの構成ですが、弥生会計にさまざまなデータを投入することができる、弥生会計の外延ツールである、YAYOI
CONNECTをで操作する形になります。入力元データについては、経費精算用のExcelテンプレートへの記入もしくは、レシー
ト/領収書のスキャナで読み取りまでは、手動作業でその先の作業が自動化するイメージがわかりやすいかと思います。
無論、もっと上位のを絡めたソリューション(会計関連だとWinActorが強い)を利用すれば入力も簡略化できるかもしれませ
ん
入力
ユーザ
ユーザ
RPA : UiPATH
Cloud : YAYOI CONNECT
弥生会計
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リク応 : LINEを自動化したい
LINEの自動化についてですが、おおよその投稿であれば、クラウドツールのIFTTTを利用して他のツールとの連携はできます。
RPAができることは人が行うことができる操作の代替ですので、人間ができなければRPAでも難しいです。
たとえば、どのあたりを自動化したいのかにもよります、以下は、ユーザからの受け答えをRPAが行う場合のモデルです
LINE BOT
SDK
Messaging API
音声入力
文字入力
RPA Front API
入力 : Webhooks (Messaging API)
/POST "メッセージ" To SDK
応答 : Reply Message (Messaging API)
/POST "応答メッセージ" To
https://api.line.me/v2/bot/message/reply
ルールベース
RPA(class1)
機械学習 +
RPA(class2,3)
以下の構成の場合、ルールベースで挙動を返す場合は人口無
能的なモノで、応答ルールに従って応答するもの。機械学習
で応答を返す場合は、機械学習をするための学習データを用
意して、AI的に応答を返すもの。
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リク応 :RPA UiPathでLINE BOT APIに応答する例
UiPathのロボットテンプレートに外部APIを取り扱うためのReFramework(Robotic Enterprise Framework)というものが
あるので、こちらを使用する。
単純に、投稿に反応して特定の反応を返
すだけなら、左のようなロボットを作れ
ば応答が可能になります。
ルールベースであれば、条件分岐の部分
を増やす感じにするか、APIの利用制限
に引っかからなければ、複数のロボット
を用意してもいいかと思います。