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俺 と オープンデータ
- みなで開発サイクルをまわそう -
2020-02-15 (土) KANAZAWA Civic Tech Contest 2019
代表 ふぁらお加藤
Profile
Name
ふぁらお加藤
@PharaohKJ
Hobby
サブカル 原付 野宿 BBQ
Job & Works
ICT Freelancer
PhalanXware
Tsundokanai Radio
Community
Kanazawa.rb
JAWS-UG 金沢
CfK Civic Hack Night
本プレゼンのゴール
• オープンデータの定義について確認する
• オープンデータの機械判読に適したものは自動的には
できない
• データと見た目を分離せよ
• オープンデータはどうやって作られていくべきか
オープンデータとは
from 政府CIOポータル
1. 営利目的・非営利目的を問わず
二次利用可能なルールが適用されたもの
2. 機械判読に適したもの
3. 無償で利用できるもの
今日はこちらにフォーカスしたい
「2. 機械判読に適したもの」
オープンデータの作成って単純に
今あるデータを変換 & 公開する「だけ」では?
その「だけ」が実はむずかしい
パソコンでデータを作成すれば結果
機械判読に適しているんじゃないの?
例えば、ホームページに乗せてるってだけで
じゅうぶん機械判読に適しているのでは?
実はそうじゃない
ほとんどの場合、パソコンでデータを作成する際
狙いがあって作成される
どんな狙いか?
「人間が目視でデータを確認しやすい・
読みやすい・わかりやすい資料にしたい」
その結果として機械判読に
手間がかかってしまうデータができてしまう
例えばワードファイル・エクセルファイル・PDF
ファイルなど
※ もちろんこれらが悪いわけではまったくない
※ とても便利だからこれらを使うべき
人間に見やすくすればするほど
余計なデータが増えていく
機械判読しやすい = コンピュータに優しい
= 人間には優しくない!
みやすい5374
一覧性のある
市の回収日一覧
機械の読みやすい形
前提として人間が見るために作った資料を元に
見た目の部分を削ってデータを作る
ってのは実はイマイチな手法「資料ファースト」
じゃあどうすれば?
「見た目」と「データ」をうまく分離する
ここが「キモ」
つまり「データファースト」
まず「データ」を作成しそれを元にして
目的別に読みやすい「資料」を作る
「みやすい・わかりやすいは人それぞれ」
なことを考えたらまずは「データファースト」
資料ファースト
わかりやすい資料を作る > 「見た目」を削る > オープンデータへ
データファースト
データを作る > 「見た目」を加える > わかりやすい資料へ
データ
スマホユーザ
パソコンユーザ
画面が見えないユーザ
しかし、そういったデータを
作成するのは難しいのでは?
むずかしい、まだまだ専門性が必要
※もちろん、その穴を埋める試みもあります
データベース、正規化、書式などの知見が必要
さらに使えるデータのままの保守も難しい
「古いデータには価値がないものもある」
データの保守・運用は自動化も前提で
考慮しないといけない
なんでもは公開できない
「公開することが適当でない公共データ」はある
こういったデータに含まれて問題がない情報が
混ざってないかチェック
これも人力でチェックしていてはツライ
保守・運用を自動化しないといけない
じゃあ我々は完璧なオープンデータの登場を
待つべきか?待っていられるか?
それはずっとこない、悪口ではない
エンジニアたちはオープンデータに限らず、
データの持ち方をどうすべきか?というのを
要求にあわせて議論しながら改良している
要求、例えば「毎秒更新できる」「1秒間にすご
いアクセスがあっても応答できる」などなど
オープンデータにもこのサイクルが必要、
最初から完璧なデータはできない!
待ってはいけない!
オープンデータ作成・更新・運用・使用・要求、
みんなでサイクルをまわしていきましょう
まとめ
• オープンデータの定義について確認した
• オープンデータの機械判読に適したものは自動的には
できないことを示した
• データと見た目を分離する利点について示した
• オープンデータはみなで保守サイクルをまわしていこ
う

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