MQTT description in Japanese

1. MQTTの機能概要
～ 新仕様の紹介も少し ～
ツキノワ 株式会社
若山 史郎 (@r_rudi)

2. おまえだれよ？
• 若山史郎
• Twitter ID: r_rudi
• 著書
• Sphinx :「 Sphinxをはじめよう」
• Ansible: 「入門Ansible」
• MQTT 歴: 1年ぐらい

3. MQTTの機能概要

4. MQTT
Message Queuing Telemetry Transport (MQTT)
• MQTT is a machine-to-machine (M2M)/"Internet of Things"
connectivity protocol. It was designed as an extremely lightweight
publish/subscribe messaging transport. It is useful for connections
with remote locations where a small code footprint is required
and/or network bandwidth is at a premium. (mqtt.org)
• MQTTは “machine-to-machine (M2M)/Internet of Things”
の接続に使うプロトコルです。
軽量なPublish/Subscribe型のメッセージトランスポートとし
て設計されています。小さいフットプリントが要求されたり、
ネットワーク帯域が高価な遠隔地との接続に使われます。

5. MQTTの特徴的な仕様
• 軽量
• 双方向
• QoS
• Pub/Sub型
• 階層型Topic
• Will
• Retain
• CleanSession

6. 軽量
• プロトコルオーバーヘッドが小さい
• 固定ヘッダーは2バイトのみ
!
!
• 注1: 軽量と言っても1メッセージで256MBまでのデー
タを扱えます
• 注2: 小さいのはヘッダのみです。中身は変わりません

7. 双方向
• 一本のコネクションで双方向通信を行う
• Push通信
• NAT配下でも動作する
• TCPコネクションを維持する
• 3way handshakeのオーバーヘッドがない
• コネクションが切れた場合の対応も(will)

8. QoS
• 到達可能性を選択できる
• QoS 0: 最高1回。届くかは保証しない
• QoS 1: 少なくとも一回。重複する可能性がある
• QoS 2: 正確に一回
• QoSはメッセージごとに変更できる
• 「普段は0だが、重要なデータは2で送信」

9. Publish/Subscribe型
Server
Publisher
Publisher
Topic
Subscriber
Subscriber
Topic
Subscriber
Publisher

10. 余談: MicroService?
Server
ProcessA
ProcessA
Topic
ProcessB
ProcessB
Topic
Filter
Converter

11. 階層型Topic
• 階層構造を“/“ 区切りで表現
r_rudi
house_1 house_2
room_1 room_10
light light
r_rudi/house_2/room_10/light
door
r_rudi/house_2

12. 階層型Topic
• “#”で以下のすべてのトピックを対象
r_rudi
house_1 house_2
room_1 room_10
light light
r_rudi/house_2/#
door

13. 階層型Topic
• “+” で一つの階層全部を選択
r_rudi
house_1 house_2
room_1 room_10
light light
r_rudi/house_2/+/light
door

14. MQTTはM2M/IoT向けプロトコル
1. ネットワークが切れやすい
2. 電池が小さいため処理間隔が長い
MQTTの解法
• Will
• Retain
• CleanSession

15. Will (遺言)
• 接続が切れた場合に指定のメッセージを送る
＿人人人人人人＿
＞ 突然の死 ＜
‾Y^Y^Y^Y^Y^Y^‾
A Server B
CONNECT おれが死んだら
keep alive
a/dead にメッセージを
送ってくれ
PUBLISH
SUBSCRIBE
a/dead
PUBLISH

16. Retain
• 最後に送ったメッセージを保存
A Server B A Server B
今30だよSUBSCRIBE
今31だよ
この間は
わからない…
31だったのか！
3時間経過
今30だよ
SUBSCRIBE
今31だよ
わかる！
今30だよ

17. CleanSession(durable session)
• 接続が切れている間のメッセージも保存して
くれる
SUBSCRIBE
A
B
C
D
A
SUBSCRIBE
B C D
A Server B

18. デモ
http://github.com/shirou/mqttcli

19. MQTTの仕様

20. MQTTの歴史
IBMと
Eurotechが開発
1999
ロイヤリティ
フリー
OASISに
寄贈
(3.1)
OASIS
標準に
(3.1.1)
2010 2013 2014
OASIS: 国際的な標準化団体。
AMQP、OpenDocumentなどの仕様を策定

21. MQTT 3.1.1
• OASIS標準に向けて策定中
• 現在最終プレビュー中
• 問題なければ2014/9/27にOASIS標準に
• 3.1との差はあまりない
• 仕様の曖昧な部分の明文化がほとんど
• Serverを書く人が気にする必要がある程度

22. 3.1.1の主な変更点
• パケット内のプロトコル名が変更
• “MQIsdp”から“MQTT”に
• Topic名やClientIDがUTF-8に固定
• CONACKを受け取る前にパケットを送って良
くなった
• 待たなくてすむため、高速化

23. まとめ
• MQTTはM2M/IoTに適したプロトコル
• 最小2バイトの小さいヘッダ
• 階層型Topic、 Pub/Sub型、QoS
• Will、Retain、CleanSession
• OASIS標準として新仕様策定中