リーダーシップを発揮するための基本的なコツ　先生：河野英太郎

99％の人がしていない
たった1％のリーダーのコツ

河野英太郎
デロイトトーマツコンサルティング株式会社

自己紹介

河野英太郎
デロイトトーマツコンサルティング株式会社
ヒューマンキャピタルグループ
シニアマネジャー

2

“Deloitte(デロイト)”っていうブランド、ご存知ですか？
質問①

1
2

3

知っている

知らない

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マドリード

バンクーバー

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サンパウロ

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ブエノスアイレス

2013年7月時点
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デロイトはアワードや認定を多く獲得しています
コミットメント（2011－2012）
 DiversityInc ：
「多様性に寛大な会社」
トップ50®に選出

企業責任
 Business Civic Leadership Center ：
2010年企業シチズンシップ賞

 Working Women ：
「多文化女性の働きやすい会社」
トップ10に選出
 Fortune ：
「2013年働きがいのある会社
100」に選出
（1998年から14回目）

 ジェファソン賞受賞

 コミュニティーとのつながりを重要視
する点を評価され、「最高の会社」と
認定

 Working Mother ：
「2012年母親の働きやすい会社
100」
トップ10に19年連続選出

5


デロイトへは9月に転職しました
それまでは、日本IBMで10年以上働いていました
主な経歴
～2001

2002~06
公共事
業本部

2007

日本IBM
人事

2008

Client Project

PMO
特殊法人

英
国
派
遣

2011

戦略サービス部門
組織・人材領域

2012
内勤

アクセンチュア

Internal

研修改革

サービス
営業

グローバル人事

各種営業

大手金融機関
大規模システム開発
PMO（プロジェクトマネジメントオフィス）

2001

能力評価
丸紅
制度改革

2013

精密機器製造

（From
通信建設
IBCS）
1998-2001
人事制度改革

システム監査
IBCS
文教事
業立上

2010

人事サービス部門

外資大手
1997（New大手銀行
日本IBM Grad!）
生保
グローバル
PMO
出向
電通人事
中央府省

2009

専務補佐

PJT 訪問
グローバルリーダーシャドーイング

新卒組織担当

研修部インストラクター

6


働き方にこだわりがあります
二冊の書籍を上梓

7


本日の目的・ゴール
リーダーの自覚を改めて持っていただく！
本日のゴール
『99%の人がしていないたった1%のリーダーのコツ』のエッセンスに賛同していただくこと。
本の中で、列挙している「コツ」を今から実践してみようかな、と思っていただくこと。
現場にもどって、友人や同僚に紹介してみようかな、と思っていただくこと。
『Think!』2013秋号

ビジネス書大賞授賞式
8


出発点：組織をより機能的に変えていくためには…
メンバーから変わっていくべき
組織階層の中で現場に近い層

9


“メンバー”をターゲットに訴えかけました
現場で仕事をする上でのヒント

10


背景に流れる思想逆U字仮説
一生懸命やっているのに、損をしていないか？
スポーツ心理学はビジネスにも応用可能。
逆U字仮説
逆U字
バランスが重要。
『マジメとミジメは一字の違い』

都市伝説
“マジメであればあるほど
パフォーマンスが高い”はず
“ピークパフォーマンス”

高
パ
フ
ォ
ー
マ
ン
ス
低
低
（不真面目）
11

“マジメ”度

高
（真面目過ぎ）

各地での講演で…
こんな行動とったら、上司が
絶対許してくれないだろうな…
そういう時は、どうしたらいいんだろう？

ウチのメンバーに実行させたいけど、
いわゆる「ゆとり」世代で、打っても響かない。
どう接すればいいのだろうか？

12


もう少し広い範囲にも課題がある “リーダー“
メンバーをリードする層

13


リーダーにも訴えます
人に動いてもらうためのヒント

14


背景に流れる思想 Back To Basic
高い理想を持ち、チャレンジすることは奨励されるべきこと。ただし、着手すべきこと
はまずは基本。あれはあれ、これはこれ、ではなく必ずつながっているべきこと。
Back To Basic

△

一気に「将来像」に近づきたい！
人とは違う、何か特別なことを
しなければ！
何をするかを、探すことから。
⇒“自分探し”

現状

15

将来像
（理想、妄想、夢、目標）

○

まずは、基本に立ち返って。
今この瞬間からでも出来ることが
あるはず。
実は最短距離への第一歩。


リーダーシップ経験
原体験は学生時代
リーダーシップ経験
 45人の部員と600人のOB会員
大学時代
水泳部の主将

 「昭和の体育会」の終焉
 20歳から21歳

Accenture2年目
初めて
メンバーをもつ

IBMで
Executive Assistant
兼 250名の部門長

16

 血気盛んな若者同士
 1年間の基本の重要さを強く確認
 周りのリーダーに対する観察眼

 初めてのグローバル環境
 身近にはトップレベルのエグゼクティブ
 名前が覚えきれないレベルの部門運営

たとえば
日々の仕事のシーンでは…
リーダーが直面する身近なシーン

CHAPTER 1 ・・・・・・・・・・・メンバー選びのコツ

CHAPTER 2 ・・・・・・・・・・・仕事の依頼のコツ
CHAPTER 3 ・・・・・・・・・・・メンバー評価のコツ
CHAPTER 4 ・・・・・・・・・・・トラブル対処のコツ
CHAPTER 5 ・・・・・・・・・・・チームを前進させるコツ
CHAPTER 6 ・・・・・・・・・・・モチベーションを高めるコツ
CHAPTER 7 ・・・・・・・・・・・人を育てるコツ
CHAPTER 8 ・・・・・・・・・・・自分を整えるコツ

17


リーダーになりたい(で、あり続けたい)ですか？
質問②

1
2

18

なりたい

なりたくない


なりたくない人、それはなぜでしょうか？
質問③

2

なりたくない

a
b
c
19

大変そう
向いていない
関係ない

リーダーって…!
リーダーって、忙しそう。
つまらない管理ごと押しつけられるし、
残業代ないのに家には帰れないし…

リーダーの仕事って難しそう。
経営からは叩かれ部下からは突き上げられ。
できることなら、やりたくない…

20


マネジャー VS リーダー
全く違う役割なのです
ハーバード大学のジョン・コッターの理論をもとにした整理

マネジャー

リーダー

活動特性

決められたことを確実に実行する

新しい価値を創造する

期待される役割

管理者

変革者

特性

複製可能

個性あるプロフェッショナル

人間関係

上司と部下

リーダーとプレイヤー

コミュニケーション

指示と命令

信頼と納得

求心力

ルールと評価

ミッションとビジョン

21


マネジャー VS リーダー
簡単に言うと？
仕事における視点の違い

マネジャー

決められた目標に向けて組織を
管理し、目標を達成させる人。

変化を見極め組織の向かうべき
ビジョンを掲げ、
関係者をモチベートし、
ビジョンに向かわせる人。

性悪説に基づき
人を管理する仕事

22

リーダー

性善説にもとづき人を
やる気にさせる仕事


組織ビジョンをメンバーの業務に落とし込む
中央官庁(省)をプロ野球にたとえると…
省のビジョン

 オーナー企業のビジョン⇒利潤を最大化する

局のビジョン

 球団のビジョン⇒親会社の利潤最大化に貢献する

課室のビジョン

 チームのビジョン⇒優勝する、ファンに夢をあたえる

政策・案件ごとのビジョン

 ●月●日のゲームでのビジョン
⇒勝利する、わくわくする試合はこび

担当（個人）のアクション

 一番打者のアクション：
①出塁率を上げる ②進塁する

担当（個人）の業務を
遂行するために必要
となるスキル
スキルが発揮される
担当（個人）の業務
23

 一番打者に必要なスキル：
①選球眼、バットコントロール、一塁までの走力
②スタート、走塁、スライディング
 一番打者の付加価値業務：
①安打、四死球 ②盗塁

リーダーのどんな言動に、デモチベートされた経験がありますか？
質問④

1
2
3
4
5
24

いちいち細かい
一貫性がなく、はしごを外す
ほったらかしにされる
威張る、怒る
自信なさげで、頼りない

性善説に基づき、人を動機付けるとは？
大人と子供の関係から、大人同士の関係へ

 人は必ず、成長したい、貢献したいと思っています
 信じて、任せます
 「裏切られ」ても、信じ続けます

 「マイクロマネジメント」がメンバーの成長を邪魔します
 過保護の子供
 無菌室

25


リーダーとメンバーの関係①
『特別権力関係』特に能力とは関係ないことが多い

上司の私の命令に従えないのか？
何だ、その態度は？失礼じゃないか。

何なのかよく理解できないけど、上司・先輩の
言うことだから、従っておこう…

26


リーダーとメンバーの関係②
学問のすすめ

 「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言えり。

 人は生まれながらにして貴賎貧富の別なし。ただ学問を勤めて
物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり
下人となるなり。

前の時代の「士農工商」という身分制度へのアンチテーゼ
生まれの区別ではなく、学ぶか学ばざるかで未来が決まる
27


限られた人だけに求められるものでは？
If you were in my shoes, what would you do?

負荷分散
(イメージ)

リーダーシップを持った人が多い集団は強いです
28


そのためには、メンバーを育てることが必要です
優先！

 失敗しても挽回の機会を与える

 褒める
 あれこれ言い過ぎない
 ねちねち言わない
 信じて、任せる

常に、メンバーのモチベーションに気を配る
29


まず、自分自身の状態を最善に保つ
“最”優先!!

 暇を装う
 上機嫌でいる

30


自分でない誰か、ではなく我々自身
今日、この瞬間から！

31


リーダーの皆さんだと思ってお話します
この国の労働力人口の推移少しでも効率を上げることがカギ
労働人口の推移
（万人）

15～29歳

30～59歳

60歳以上

（%）

60歳以上の割合

8,000
7,000
6,000

25
6,787
6,384
732
（11.4）

6,840

6,870

910
（13.4）

980
（14.3）

1,130
（16.5）

6,750

6,560

1,330
（19.7）

1,350
（20.6）

6,400
1,320
（20.7）

5,000

4,177
（65.4）

4,239
（62.5）

4,260
（62.3）

4,340
（63.2）

4,200
（62.2）

4,110
（62.6）

4,020
（62.8）

2,000
1,000

20

15

4,000
3,000

6,260
1,330
（21.2）

1,475
（23.1）

1,638
（24.1）
1997

10

5
1,600
（23.4）

1,400
（20.4）

0
1990

3,850
（61.5）

2000

2005

1,220
（18.1）

1,100
（16.9）

1,060
（16.6）

2010

2015

2020

1,080
（17.3）

0

2025 （年）

※（）内は構成割合。
出所：1990（平成2）年、1997（平成9）年は総務庁「労働力調査」
2000（平成12）年以降は労働省職業安定局推計（1997（平成9）年6月）
「『65歳現役社会』の政策ビジョン－構築のためのシナリオと課題－」（労働省発表）
33


その割には効率が良いわけではありません
OECD加盟諸国の労働生産性（2010年／34カ国比較）
単位：購買力平価換算USドル
0
ルクセンブルク 1
ノルウェー 2
米国 3
アイルランド 4
ベルギー 5
イタリア 6
フランス 7
オーストリア 8
オランダ 9
オーストラリア 10
デンマーク 11
スウェーデン 12
スペイン 13
フィンランド 14
スイス 15
ドイツ 16
カナダ 17
英国 18
イスラエル 19
日本 20
ギリシャ 21
アイスランド 22
ニュージーランド 23
韓国 24
スロベニア 25
チェコ 26
スロバキア 27
ポルトガル 28
ハンガリー 29
トルコ 30
ポーランド 31
エストニア 32
メキシコ 33
チリ 34
OECD平均

34

30,000

60,000

90,000

120,000

122,782
110,428
102,903
97,047
91,131
83,444
81,977
81,884
81,717
81,506
81,479
80,523
80,066
79,730
79,451
78,585
77,747
77,209
74,114
68,764
66,349
66,216
59,785
59,488
57,471
56,073
54,915
54,751
53,006
49,336
47,631
47,538
37,064
36,106
76,697

日本の時間当たり労働生産性は
39.4ドル（4,389円／2010年）で、
OECD加盟34カ国中第19位

主要先進7カ国中第7位
少しでも順位を上げられたら、
と真剣に考えています。
ご賛同いただければ…

出所：公益財団法人日本生産性本部ホームページ

I do not shrink from this responsibility

-- I welcome it.

John Fitzgerald Kennedy
（Friday, January 20, 1961: Washington, DC）

35

さいごの、さいごに！
宿題

以下の二つについて教えてください
1.明日から実践できることは何でしょうか？
今日学習したことをもとに、明日かならず実行するアク
ションアイテムを3つ挙げてください。
2.今日学習したこと以外に、あなたがリーダーシップを発
揮する上で障害となるものは何でしょうか？
あれば教えてください。

36


デロイトトーマツコンサルティング（DTC）は国際的なビジネスプロフェッショナルのネットワークであるDeloitte（デロイト）のメンバーで、有限責任監
査法人トーマツのグループ会社です。DTCはデロイトの一員として日本におけるコンサルティングサービスを担い、デロイトおよびトーマツグループで
有する監査・税務・コンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリーの総合力と国際力を活かし、日本国内のみならず海外においても、企業経営に
おけるあらゆる組織・機能に対応したサービスとあらゆる業界に対応したサービスで、戦略立案からその導入・実現に至るまでを一貫して支援する、
マネジメントコンサルティングファームです。1,400名規模のコンサルタントが、国内では東京・名古屋・大阪・福岡を拠点に活動し、海外ではデロイト
の各国現地事務所と連携して、世界中のリージョン、エリアに最適なサービスを提供できる体制を有しています。
Deloitte（デロイト）は監査、税務、コンサルティングおよびファイナンシャルアドバイザリーサービスをさまざまな業種にわたる上場・非上場クライアン
トに提供しています。全世界150ヵ国を超えるメンバーファームのネットワーク通じ、デロイトは、高度に複合化されたビジネスに取り組むクライアント
に向けて、深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスを提供しています。デロイトの約200,000名におよぶ人材は、
“standard of excellence”となることを目指しています。
Deloitte（デロイト）とは、デロイトトウシュトーマツリミテッド（英国の法令に基づく保証有限責任会社）およびそのネットワーク組織を構成するメン
バーファームのひとつあるいは複数を指します。デロイトトウシュトーマツリミテッドおよび各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組
織体です。その法的な構成についての詳細はwww.tohmatsu.com/deloitte/をご覧ください。
本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対
応するものではありません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあ
ります。個別の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載
のみに依拠して意思決定・行動をされることなく、適用に関する具体的事案をもとに適切な専門家にご相談ください。

Member of
Deloitte Touche Tohmatsu Limited

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