More Related Content More from 東海北陸ロボコン 交流会 (8) MDの基本と応用について3. MD’S HARDWARE(1) ~最小構成~
最も基本的な構成はモーターとスイッチング素子で構成されたものです。
スイッチング素子とは
トランジスタ(NPN, PNP)
MOSFET
IGBT
リレー
ちなみにこの回路は単方向しか
制御できないので実用的ではありません。
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4. 補足 FET と トランジスタの比較
比較
バイポーラトランジスタ…ベース電流に応じて流れる電流が決まる。
大電流を流すにはベースにも大きな電流を流さなければならない。
MOSFET …ゲート電圧に応じて流れる電圧が決まる。
大電流を流す時はゲート電圧を掛けるだけでいいので電流は不要である。
モータードライバーの出力段にはMOSFETが向いている。
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5. MD’S HARDWARE(3) ~構成ユニット~
通常のモータードライバーはHalf Bridgeを複数組み合わせて構成させま
す。
短絡モードにしてはいけない。
出力を変化させるときに短絡モードに移行する恐れがある。
Cf. デッドタイム
入力’H’ 入力’L’ 出力
L L 開放
L H H
H L L
H H 短絡
入出力関係
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6. MD’S HARDWARE(4) ~構成~
モーターの種類によって使用するHalf Bridge の数が異なる。
Half-Bridgeの数だけ配線が増える。
モータの種類 個数
DCモーター 2
ブラシレスDCモーター 3
ステッピングモーター 4* 6
7. MD’S HARDWARE(5) ~MDの種類~
Half Bridgeの出力段をどう構成するかでMDの種類が決まる。
混合型MD
回路設計が容易
制御周期を上げにくい
フルN型MD
回路設計が少し困難
(回路の規模が約二倍になる)
制御周期を上げやすい
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8. MD’S HARDWARE(6) ~ブートストラップ~
FETはゲートソース間の電位差が閾値(4V程度)のときつながる。
つまり(電源+閾値)の電圧を作る必要がある。→昇圧
ブートストラップ回路を使うと容易に昇圧できる。
ただし最大出力が(頑張っても)最大値の95%程度になる。
次のページで回路例を示します。
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10. MD’S HARDWARE(8) ~ドライバーIC~
基本的にトランジスタや抵抗だけでは回路が複雑化する。
→ヒューマンエラーの増加・製作時間の増加・重くなる
小型化する方法として専用のICが存在する。
利点
小型化できヒューマンエラーを減らすことができる。
欠点
販売中止になった場合、回路を作れなくなる。
次のページに回路を示します。
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12. MD’S HARDWARE(X) ~回路まとめ~
Full-N型MD
制御周期を上げやすい。(比較的貫通しにくい)
ブートストラップ回路を使うことで比較的容易に昇圧できる。
規模が大きくなり設計が困難
→Driver ICを使うことで混合型MDと同規模で設計できる。
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1
2
3
4
5
部品数
ICなし ICあり
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13. MDU’S DESIGN (1) ~方針~
MDは一つの部品である。
外部への依存(配線)は最小限にするべきである。
配線順序等があってはならない。
今後の拡張性を考える必要がある。
仕様に余裕を持たせる必要がある。
エンコーダとか電流センサーとか
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14. MDU’S DESIGN (2) ~構成~
MDを制御するには
メインマイコンから直接制御
MDボード上にマイコンを載せ間接制御 →Motor Driver Unit方式
Driver
PWM
Module
Transmit
マイコン
PWM
Controller
Driver
Motor Driver BoardMain Board
Progra
m
Transmit
Progra
m
PWM
Modul
e
直接制御
間接制御
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15. MDU’S DESIGN(3) ~隠蔽化~
利点
マイコンを用いることでカプセル化を実現できる。…後述
外部配線を減らすことができる。
→断線・配線不良のリスクを減らすことができる。
欠点
部品点数が増える。
通信をしなければならない。
条件:4つモーターを使い電源に4ピン必要
直接制御:AH, AL, BH, BLのパルス信号線
間接制御:D+, D- の共有差動通信線 (RS485)
0
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20
30
間接制御 直接制御
配線数
6割減
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17. MDU’S DESIGN (4) ~通信形態~
通信形態
スター型 (1対1) … 相互通信が容易
リング型 (円状につなげたもの)
バス型 … 最も配線量が少ない。
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18. MDU’S DESIGN (5) ~通信規格~
通信規格を分類すると
電気的トロポジ
差動通信 …ノイズ耐性が高まるが信号線が倍になる。
シングルエンド通信 …信号線の本数は少ないが基板外での通信が困難
オープンコレクター通信…信号線の本数は極めて少ないがノイズにもすごく弱
い。
デフォルトのプロトコルの有無
同期の有無
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19. MDU’S DESIGN (6) ~通信規格表~
方式 直接制
御
Uart RS422 RS485 SPI I2C CAN
配線数 X ◎(2,4) ◎(2,4) ◎(2,4) △(3+) ◎(2) ◎(2)
電気トロポジ シ シ サ サ シ オ サ
ドライバー なし なし あり あり なし なし あり
入手性 - - ○ ○ - - △
接続性 △ ◎ ◎ ◎ ○ ○ △
自由度 ◎ ○ ○ ○ ○ △ △--
通信トロポジ スター スター
(バス)
スター バス/
MSバス
MSバス MSバ
ス
バス
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20. MDU’S DESIGN (7) ~通信まとめ~
MDの通信に向いているのはバス型の通信規格である。
デバイスを識別するためにアドレスを設定しなければならない。
差動通信が望ましい。
ただしドライバーICが必要になる。
パソコンとの接続性が高いほうが良い。
ある程度有名な規格が望ましい。
FT232HやFT2232を使えば
Uart,SPI,I2C,JTAGの利用ができる。
+Driver ICでRS-485,RS-422も可。
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