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データフィードマーケティング概要


     2012年9月30日
     アタラ合同会社
        杉原 剛
自己紹介
杉原 剛(すぎはら ごう) / アタラ合同会社 代表取締役CEO

•   職歴
    → 大学卒業後 KDDIで専用回線の帯域最適化コンサルティング
    → インテルで【インテルはいってるマーケティングプログラム】担当
     → オーバーチュアで日本事業立ち上げ
     → GoogleでAdWordsおよびYouTube広告部統括
•   現在はアタラ合同会社 代表取締役CEO
•   マーケティング統合/レポーティングシステム開発とコンサルティング
    (アトリビューション分析およびリスティング広告戦略立案)
•   興味は検索エンジンビジネス、アトリビューションマネジメント、セ
    マンティックウェブ、データフィードマーケティング、YouTubeマーケ
    ティング
• 著書
    – リスティング広告 プロの思考回路(共著)
    – アトリビューション 広告効果の考え方を覆す新手法(共著)




                                          2
この資料の目的
デジタルマーケティング業界において、データフィードと
いう概念が一体どういったもので、なぜ非常に重要な取り
組みになっているのかの解説をし、少しでも理解を深めて
いただく




                             3
データフィードとは?
データフィード = Data(データを) Feed(供給する)

あるデータのデータ元からデータ受取先へ更新されたデー
タを送受信する仕組み

               データフィード
               (更新されたデータ)


        データ元           データ受取先


           予めやり取りするデータの中身
           や通信方法を取り決めておく




                                  4
データフィードとは?
データフィードは総称で、実際は色々な種類(言い方も含
め)のフィードがある

      ウェブサイト
   ブログ                             検索エンジン
          RSS
                            URL
ソーシャル   フィード
                           フィード
                データフィー
     ニュース          ド
     フィード
                         プロダク
                         トフィー
                           ド
                   ショッピン         商品     ECサイト
                     グ          フィード
                   フィード                比較サイト
                                 ネット広告
                 検索エンジン ウェブサイト
                                            5
データフィードの例
• Webフィードの代表格 = RSSフィード


                                       Google Readerなど
ブログサイト      RSSやatomフォーマット             RSSリーダーでブログ
ニュースサイト
企業サイト など     (最新の更新情報)                 やニュースなどの更
                                       新
                                       情報が見れる!


• ニュースフィードの例 = Facebook


                             Facebookで気になる友人や
                             興味のあることに購読する
           この部分が             ことで最新の更新情報が見
            ニュース             れる!
            フィード

                                                   6
プロダクトフィードの概念




          データフィード
        (プロダクトフィード)
                        商品情報を様々な
                      マーケティングで活用。
                       しかも自動で更新。
     商品
   データベース


 そもそもITの世界ではシステム間データ連携で活用することが多かっ
 たが、この10年間マーケティング業界での活用が着々と進んでおり、
 特に今非常に注目されている(理由は次ページ)




                                    7
多くのEC実施企業の現状
                                        ECサイト
                                        (複数プラット
         分断                             フォームの場合もあ
                                        り)



                                        アフィリエイトサイト

                          ほぼ手作業で
                          データ投入/更新
              Web担当者
  商品
                                           リスティング広告
 データベー
   ス



                                        ショッピングサーチ
                                        比較サイト


                       量においてもスピード ・   (メディア・フラグメンテーション)
                       においても更新しきれ ・   メディアは今後もどんどん増える
                       ない         ・
                                                     8
手動更新の問題点
• 更新先はこれからも増え、工数が増える
 – メディア・フラグメンテーションの時代→今後もますます消費者は
   様々なメディアに点在するが、消費者を獲得するためには広く網を
   張らないといけない
 – メディアが増える分、データの登録・更新先は増え続ける

• 商品点数が多く、全ての商品に対応できない
 – 取り扱い商品が多いバリエーションが多い、などになってくるとそ
   もそも情報登録も情報更新も難しい
 – 主要な商品だけ活用することになりがち。すべての商品の情報を活
   用できず機会損失につながる

• 商品の情報更新性が高く、更新しきれない
 – 価格、在庫が変動する、商品のリニューアルサイクルが短い、など
 – 無駄なコストや不満足な顧客を増やしてしまう




                                    9
つまりどういうことか?
• 手動でやっている限り、
 – 今後も増えることが予想される数多くのデータ登録・更新先に
   対応しきれない
 – 商品点数が多い場合、すべての商品の情報を活用できず機会損
   失につながる
 – 情報更新性が高いのに更新が遅くなり、無駄なコストや不満足
   な顧客を増やしてしまう




  自動化/効率化できている競合は既に出てきている。
  競争で優位性を持つためにはデータフィードを活用し
  自動化する必要がある




                                  10
データフィード最適化(Data Feed Optimization)の
 概念

                                              ECサイト




                                              アフィリエイトサイト
                      2. 中間処理
         1. 商品データ
         ファイル自動抽出       データ        3. 自動データ
                        正規化
         (商品DBへのアクセ                登録/更新
         スが難しい場合は
         ウェブサイトをク     中間処理ソフト/機能
  商品     ロールしてデータを    (それぞれの更新先に
         生成)          合うようにデータを整
                                                 リスティング広告
データベース                形)




                                               パフォーマンス
   商品が増えても、商品情報が変更になって                         ディスプレイ広告
   も自動的に抽出し、各施策へ自動更新

                                              ショッピングサーチ
                                              比較サイト
                                                      11
リスティング広告の場合
 • Google AdWordsの場合                                 4. AdWords広告に自動掲載


                      2. 中間処理           3. 自動デー
         1. 商品データ                       タ
         ファイル自動抽出                       登録/更新
                        データ
                        正規化
         (商品DBへのアクセ             Google AdWords API
         スが難しい場合は
         ウェブサイトをク     中間処理ソフト/機能
  商品     ロールしてデータを    (それぞれの更新先に
         生成)          合うようにデータを整
データベース
                      形)

   ロジック例

   商品名、カテゴリ名など
       →キャンペーン名、広告グループ名、キーワード生成                      リスティング広告は同じ商品やサー
   商品名、カテゴリ名など→掛け合せキーワードを自動生成                        ビスの内容が立ち並ぶ激戦区。
            goPhone 5 x 「格安」、「値段」などと掛け合せ
                                                     少しでも差別化要素が必要
   テンプレートに商品データをルール挿入→広告文自動生成
         goPhone 5が10000円から
         在庫あり。今注文すれば10月5日にお届け。
         カバープレゼント中!
         www.gophone.jp
                                                      どの競合よりも早くキーワードの
   在庫数→在庫0の際は該当キーワードはOFF処理
                                                      網を拡げ、効果的な広告文を表示
                                                      し、柔軟なON/OFF制御で無駄なコ
   商品URL→トラッキングURLを自動的にルール生成
                                                      ストを削減

                                                                         12
パフォーマンスディスプレイ広告の場合
 • Criteoの場合
                                  訪問               離脱


                                                    再訪問&購
                           ユーザー                     入


                                                   Criteoがリタゲ情報と
                                                   商品データを元に広告
                                                   を
                                       その後別のサイ
                                                   ダイナミック生成し配
                                       トを訪問
                                                   信

                      2. 中間処理
         1. 商品データ                  3. 自動データ登録/更新
         ファイル自動抽出       データ
                        正規化
         (商品DBへのアクセ
         スが難しい場合は
         ウェブサイトをク     中間処理ソフト/機能
  商品     ロールしてデータを    (それぞれの更新先に
         生成)          合うようにデータを整
データベース                形)


                                           単なるリターゲティング広告ではなく、
                                           実際に接触した商品の情報が広告上にダ
                                           イナミックに生成される→効果は高い



                                                                   13
ショッピングサーチの場合
 • Googleショッピングの場合

                                                              PLA – 商品リスト広告で表示させるに
                                                              はAdWordsでも設定が必要

                                                                          Google AdWords
                      2. 中間処理      3. 自動デー                                (PLA – 商品リスト広告)
         1. 商品データ                  タ
         ファイル自動抽出                  登録/更新
                        データ
                        正規化
         (商品DBへのアクセ
         スが難しい場合は                  Google
         ウェブサイトをク     中間処理ソフト/機能
         ロールしてデータを    (それぞれの更新先に   Merchant
  商品     生成)          合うようにデータを整   Center
データベース                形)




           Google検索結果における専有面
           積、視覚効果から考えても非常に
           重要な取り組みと言える                        Googleショッピング
                                              http://www.google.co.jp/shoppingでの
                                              検索結果にも反映


                                                                                   14
プロダクトフィードの中身
                   商品データベースのデータ例
          データ項目                          例
         商品ID        GP55555
         商品名         goPhone 5
         商品の説明       goPhone 5は今までで最も軽く、最も使い
                     やすいgoPhone。革新的なユーザーイン
                     ターフェースでデジタルライフを新しく
                     します。
         カテゴリ        スマートフォン
         ウェブページ      http://www.gophone.jp/gophone5/
  商品     URL
                                                              どの要素も色々な施策
データベース                                                        の商品説明や広告の
         画像の URL     http://www.gophone.jp/gophone5/pic.jpg
                                                              データとして活用でき
         状態          New
                                                              る
         在庫状況        5555
         価格          5555
         セール期間       20120601-20120630
         ブランド        Gopple
         対象性別        男性, 女性
         年齢層         10,20,30,40,50,60
         色           ホワイト
         送料          0
                                                                      15
プロダクトフィードの中身
• ファイル形式は?
 – CSV、TSV、Excel、XML、etc.etc.


• 通信方法は?
 – FTP、SFTP、SCP、メール飛ばし、etc.etc.


 つまり、データ元とデータ受取先との取り決めの問題で実際は何でも
 いい

 大事なデータを扱うのでセキュリティ等は配慮しつつ、送受信や処理
 を考えるとシンプルにおさめることが大事




                                   16
データ正規化のための中間処理
• 多くの場合、商品データベースはマーケティング利用を想定して構
  築しているわけではないため中間処理でデータ抽出や変換が必要

 よくあるケース

   1. 商品名が長過ぎる
    例:超薄型ノートブックパーソナルコンピューター utralite PC gobook
                      抽出 → utralite PC gobook

   2. データ更新先のデータ仕様に合わせる必要がある
    例: GoogleショッピングにはGoogle商品カテゴリというフィールドがある
     商品DBの商品カテゴリ「本」
           → Google商品カテゴリ「メディア > 書籍」に変換処理


   シンプルに処理をかけられるケースばかりではなく、多くのケースでは難しい

   → 今後の理想はマーケティング利用を想定した商品データベースの設計をする
   こと
                                                17
データフィードの導入フロー(開発する場合)


1. 抽出可能な商品データ、
                                 3. 自動化ロジック考案
  データ環境、ニーズの     2. サンプルデータの入手
                                       →提案
     ヒアリング




4. データフィードの送受
 信方法、タイミング、      5. ロジック決定の上、
                                    6. 試験運用
ファイル名ルールなど決         自動化部分の開発
       定




                                 9. パフォーマンスモニタ
7. 確認・デバッグ・調整      8. 実運用開始      リング、改善サイクルを
                                      継続的に回す




  データフィード対応ツール/プラットフォーム(次ページ)の場合は、
  取り扱えるデータフィールド、データ送受信方法に合わせて設定す
  る(5は不要だが、他はほぼ同じフロー)

                                                 18
対応ツール/ソリューション
• 対応ツールは増えている

   ツール/ソリューション          プロバイダー                  ECサイト   リスティン   ディスプレ   ショッピ   アフィリ
                                                         グ広告     イ広告    ングサー   エイト
                                                                         チ

データフィード専門プロバイダー      フィードフォース、コ                 Yes     Yes     Yes     Yes    Yes
                     マースリンク、TAGGY、
                     ビカム、アタラ

統合キャンペーン管理プラットフォーム   Kenshoo, Marin Software,   No      Yes     Yes     Yes    No
                     Adobe



   プロバイダー選定にあたっては、
     1. 対応施策の広さ
     2. 中間処理やカスタマイズ性の柔軟さ
     3. 価格
   が重要と思われる




                                                                                19
データフィードの活用が適している業種
• 商品点数が多い業種
 – 取り扱い商品点数が多い、バリエーション(色、サイズなど)が
   多いなど


• 情報更新性が高い業種
 – 商品のサイクルが短い、価格が変わる、在庫の変動が激しい
 – キャンペーン、セール、特典、特別オファーなどの種類が多く・
   頻度が高い


ECモール、旅行、不動産、本/音楽/映画、人材、中古車販売
など




                                 20
米国の状況
•   フィードの自動配信(Data Feed Optimization)からフィードの分析・管
    理・アラート・最適化(Data Feed Management)フェーズへ
•   各配信先のクリック数、コンバージョン数など効果測定機能、最適化機能
    を実装
             http://www.datapop.com/

             http://www.edgenet.com/


             http://godatafeed.com/




                                             21
22

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データフィードマーケティング概要

  • 1. データフィードマーケティング概要 2012年9月30日 アタラ合同会社 杉原 剛
  • 2. 自己紹介 杉原 剛(すぎはら ごう) / アタラ合同会社 代表取締役CEO • 職歴 → 大学卒業後 KDDIで専用回線の帯域最適化コンサルティング → インテルで【インテルはいってるマーケティングプログラム】担当 → オーバーチュアで日本事業立ち上げ → GoogleでAdWordsおよびYouTube広告部統括 • 現在はアタラ合同会社 代表取締役CEO • マーケティング統合/レポーティングシステム開発とコンサルティング (アトリビューション分析およびリスティング広告戦略立案) • 興味は検索エンジンビジネス、アトリビューションマネジメント、セ マンティックウェブ、データフィードマーケティング、YouTubeマーケ ティング • 著書 – リスティング広告 プロの思考回路(共著) – アトリビューション 広告効果の考え方を覆す新手法(共著) 2
  • 4. データフィードとは? データフィード = Data(データを) Feed(供給する) あるデータのデータ元からデータ受取先へ更新されたデー タを送受信する仕組み データフィード (更新されたデータ) データ元 データ受取先 予めやり取りするデータの中身 や通信方法を取り決めておく 4
  • 5. データフィードとは? データフィードは総称で、実際は色々な種類(言い方も含 め)のフィードがある ウェブサイト ブログ 検索エンジン RSS URL ソーシャル フィード フィード データフィー ニュース ド フィード プロダク トフィー ド ショッピン 商品 ECサイト グ フィード フィード 比較サイト ネット広告 検索エンジン ウェブサイト 5
  • 6. データフィードの例 • Webフィードの代表格 = RSSフィード Google Readerなど ブログサイト RSSやatomフォーマット RSSリーダーでブログ ニュースサイト 企業サイト など (最新の更新情報) やニュースなどの更 新 情報が見れる! • ニュースフィードの例 = Facebook Facebookで気になる友人や 興味のあることに購読する この部分が ことで最新の更新情報が見 ニュース れる! フィード 6
  • 7. プロダクトフィードの概念 データフィード (プロダクトフィード) 商品情報を様々な マーケティングで活用。 しかも自動で更新。 商品 データベース そもそもITの世界ではシステム間データ連携で活用することが多かっ たが、この10年間マーケティング業界での活用が着々と進んでおり、 特に今非常に注目されている(理由は次ページ) 7
  • 8. 多くのEC実施企業の現状 ECサイト (複数プラット 分断 フォームの場合もあ り) アフィリエイトサイト ほぼ手作業で データ投入/更新 Web担当者 商品 リスティング広告 データベー ス ショッピングサーチ 比較サイト 量においてもスピード ・ (メディア・フラグメンテーション) においても更新しきれ ・ メディアは今後もどんどん増える ない ・ 8
  • 9. 手動更新の問題点 • 更新先はこれからも増え、工数が増える – メディア・フラグメンテーションの時代→今後もますます消費者は 様々なメディアに点在するが、消費者を獲得するためには広く網を 張らないといけない – メディアが増える分、データの登録・更新先は増え続ける • 商品点数が多く、全ての商品に対応できない – 取り扱い商品が多いバリエーションが多い、などになってくるとそ もそも情報登録も情報更新も難しい – 主要な商品だけ活用することになりがち。すべての商品の情報を活 用できず機会損失につながる • 商品の情報更新性が高く、更新しきれない – 価格、在庫が変動する、商品のリニューアルサイクルが短い、など – 無駄なコストや不満足な顧客を増やしてしまう 9
  • 10. つまりどういうことか? • 手動でやっている限り、 – 今後も増えることが予想される数多くのデータ登録・更新先に 対応しきれない – 商品点数が多い場合、すべての商品の情報を活用できず機会損 失につながる – 情報更新性が高いのに更新が遅くなり、無駄なコストや不満足 な顧客を増やしてしまう 自動化/効率化できている競合は既に出てきている。 競争で優位性を持つためにはデータフィードを活用し 自動化する必要がある 10
  • 11. データフィード最適化(Data Feed Optimization)の 概念 ECサイト アフィリエイトサイト 2. 中間処理 1. 商品データ ファイル自動抽出 データ 3. 自動データ 正規化 (商品DBへのアクセ 登録/更新 スが難しい場合は ウェブサイトをク 中間処理ソフト/機能 商品 ロールしてデータを (それぞれの更新先に 生成) 合うようにデータを整 リスティング広告 データベース 形) パフォーマンス 商品が増えても、商品情報が変更になって ディスプレイ広告 も自動的に抽出し、各施策へ自動更新 ショッピングサーチ 比較サイト 11
  • 12. リスティング広告の場合 • Google AdWordsの場合 4. AdWords広告に自動掲載 2. 中間処理 3. 自動デー 1. 商品データ タ ファイル自動抽出 登録/更新 データ 正規化 (商品DBへのアクセ Google AdWords API スが難しい場合は ウェブサイトをク 中間処理ソフト/機能 商品 ロールしてデータを (それぞれの更新先に 生成) 合うようにデータを整 データベース 形) ロジック例 商品名、カテゴリ名など →キャンペーン名、広告グループ名、キーワード生成 リスティング広告は同じ商品やサー 商品名、カテゴリ名など→掛け合せキーワードを自動生成 ビスの内容が立ち並ぶ激戦区。 goPhone 5 x 「格安」、「値段」などと掛け合せ 少しでも差別化要素が必要 テンプレートに商品データをルール挿入→広告文自動生成 goPhone 5が10000円から 在庫あり。今注文すれば10月5日にお届け。 カバープレゼント中! www.gophone.jp どの競合よりも早くキーワードの 在庫数→在庫0の際は該当キーワードはOFF処理 網を拡げ、効果的な広告文を表示 し、柔軟なON/OFF制御で無駄なコ 商品URL→トラッキングURLを自動的にルール生成 ストを削減 12
  • 13. パフォーマンスディスプレイ広告の場合 • Criteoの場合 訪問 離脱 再訪問&購 ユーザー 入 Criteoがリタゲ情報と 商品データを元に広告 を その後別のサイ ダイナミック生成し配 トを訪問 信 2. 中間処理 1. 商品データ 3. 自動データ登録/更新 ファイル自動抽出 データ 正規化 (商品DBへのアクセ スが難しい場合は ウェブサイトをク 中間処理ソフト/機能 商品 ロールしてデータを (それぞれの更新先に 生成) 合うようにデータを整 データベース 形) 単なるリターゲティング広告ではなく、 実際に接触した商品の情報が広告上にダ イナミックに生成される→効果は高い 13
  • 14. ショッピングサーチの場合 • Googleショッピングの場合 PLA – 商品リスト広告で表示させるに はAdWordsでも設定が必要 Google AdWords 2. 中間処理 3. 自動デー (PLA – 商品リスト広告) 1. 商品データ タ ファイル自動抽出 登録/更新 データ 正規化 (商品DBへのアクセ スが難しい場合は Google ウェブサイトをク 中間処理ソフト/機能 ロールしてデータを (それぞれの更新先に Merchant 商品 生成) 合うようにデータを整 Center データベース 形) Google検索結果における専有面 積、視覚効果から考えても非常に 重要な取り組みと言える Googleショッピング http://www.google.co.jp/shoppingでの 検索結果にも反映 14
  • 15. プロダクトフィードの中身 商品データベースのデータ例 データ項目 例 商品ID GP55555 商品名 goPhone 5 商品の説明 goPhone 5は今までで最も軽く、最も使い やすいgoPhone。革新的なユーザーイン ターフェースでデジタルライフを新しく します。 カテゴリ スマートフォン ウェブページ http://www.gophone.jp/gophone5/ 商品 URL どの要素も色々な施策 データベース の商品説明や広告の 画像の URL http://www.gophone.jp/gophone5/pic.jpg データとして活用でき 状態 New る 在庫状況 5555 価格 5555 セール期間 20120601-20120630 ブランド Gopple 対象性別 男性, 女性 年齢層 10,20,30,40,50,60 色 ホワイト 送料 0 15
  • 16. プロダクトフィードの中身 • ファイル形式は? – CSV、TSV、Excel、XML、etc.etc. • 通信方法は? – FTP、SFTP、SCP、メール飛ばし、etc.etc. つまり、データ元とデータ受取先との取り決めの問題で実際は何でも いい 大事なデータを扱うのでセキュリティ等は配慮しつつ、送受信や処理 を考えるとシンプルにおさめることが大事 16
  • 17. データ正規化のための中間処理 • 多くの場合、商品データベースはマーケティング利用を想定して構 築しているわけではないため中間処理でデータ抽出や変換が必要 よくあるケース 1. 商品名が長過ぎる 例:超薄型ノートブックパーソナルコンピューター utralite PC gobook 抽出 → utralite PC gobook 2. データ更新先のデータ仕様に合わせる必要がある 例: GoogleショッピングにはGoogle商品カテゴリというフィールドがある 商品DBの商品カテゴリ「本」 → Google商品カテゴリ「メディア > 書籍」に変換処理 シンプルに処理をかけられるケースばかりではなく、多くのケースでは難しい → 今後の理想はマーケティング利用を想定した商品データベースの設計をする こと 17
  • 18. データフィードの導入フロー(開発する場合) 1. 抽出可能な商品データ、 3. 自動化ロジック考案 データ環境、ニーズの 2. サンプルデータの入手 →提案 ヒアリング 4. データフィードの送受 信方法、タイミング、 5. ロジック決定の上、 6. 試験運用 ファイル名ルールなど決 自動化部分の開発 定 9. パフォーマンスモニタ 7. 確認・デバッグ・調整 8. 実運用開始 リング、改善サイクルを 継続的に回す データフィード対応ツール/プラットフォーム(次ページ)の場合は、 取り扱えるデータフィールド、データ送受信方法に合わせて設定す る(5は不要だが、他はほぼ同じフロー) 18
  • 19. 対応ツール/ソリューション • 対応ツールは増えている ツール/ソリューション プロバイダー ECサイト リスティン ディスプレ ショッピ アフィリ グ広告 イ広告 ングサー エイト チ データフィード専門プロバイダー フィードフォース、コ Yes Yes Yes Yes Yes マースリンク、TAGGY、 ビカム、アタラ 統合キャンペーン管理プラットフォーム Kenshoo, Marin Software, No Yes Yes Yes No Adobe プロバイダー選定にあたっては、 1. 対応施策の広さ 2. 中間処理やカスタマイズ性の柔軟さ 3. 価格 が重要と思われる 19
  • 20. データフィードの活用が適している業種 • 商品点数が多い業種 – 取り扱い商品点数が多い、バリエーション(色、サイズなど)が 多いなど • 情報更新性が高い業種 – 商品のサイクルが短い、価格が変わる、在庫の変動が激しい – キャンペーン、セール、特典、特別オファーなどの種類が多く・ 頻度が高い ECモール、旅行、不動産、本/音楽/映画、人材、中古車販売 など 20
  • 21. 米国の状況 • フィードの自動配信(Data Feed Optimization)からフィードの分析・管 理・アラート・最適化(Data Feed Management)フェーズへ • 各配信先のクリック数、コンバージョン数など効果測定機能、最適化機能 を実装 http://www.datapop.com/ http://www.edgenet.com/ http://godatafeed.com/ 21
  • 22. 22