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髙橋 達
Arm TreasureData
2019-11-02
高専後10年の
学び
高専カンファレンス in 仙台3 〜新規創生〜
2 Confidential © 2019 Arm Limited
- Twitter: @nora96o



- 仙台電波高専 情報工学科の最後の修了生 (H21卒)
- 仙台高専専攻科 修了

- NAIST (奈良先端大) 修士卒

- Treasure Dataでテクニカルサポートエンジニアのグローバル責任者

- Treasure Dataが2018年にArmに買収され、今に至る

- スタートアップが買収されたり、US企業がUK企業に買収されたりすると色々あ
るので、面白いよ。懇親会で聞いてね!



自己紹介 - 髙橋 達 (Takahashi Toru)

3 Confidential © 2019 Arm Limited
- 高専を卒業してから10年間の自分の経験と学びについてシェア

- 自分の過去話をつらつら時系列で話していきながら、それぞれでどんなことをしてど
んな学びがあったかという話





今日話すこと
4 Confidential © 2019 Arm Limited
学び1
流行に対してのアイデアは、
他人も思いつくものなので
根本的な問題への解決策を考えること
5 Confidential © 2019 Arm Limited
高専専攻科の卒業年(2011)
- 次の年から大学院なので研究テーマをどうしようかなーとぼんやり考えてた
(NAIST(奈良先端大)では、研究室決めを入学後に行う)
6 Confidential © 2019 Arm Limited
https://vdata.nikkei.com/prj2/shinsai2018-photo/
7 Confidential © 2019 Arm Limited
引用: https://www.google.org/crisisresponse/kiroku311/chapter_18.html
- 世の中では、SNSが震災の情報共有や安否確認の役に・・・
2011/03/11に東日本大震災発生
8 Confidential © 2019 Arm Limited
一方、山奥(愛子)の被災地だと・・・
- 基地局が死んでそもそも1〜2週間はネットに繋がらなかった
- 愛子一帯の被害はそれほどひどくなかったけれども、ネット社会との断絶
- ラジオ最強
画像引用: https://createfarm.com/wp-content/uploads/2018/09/iphone-e1536692375519.png
9 Confidential © 2019 Arm Limited
地震体験を元に大学院の研究テーマを考えてばかりいた
- インターネットが使えない問題を解決したい
- 基地局とかは地震で壊れるから、気球とか使って移動型の無線ネットワークつ
くれんじゃね!!
- 俺冴えてる!!!とか思ってたときもありました。
画像引用:https://d1f5hsy4d47upe.cloudfront.net/97/979754e6da35e99adc82f29c85d5e481_t.jpeg
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話題のトピックになった時点でレッドオーション
- Googleが数ヶ月後には気球型無線ネットワークの実験しはじめる
- 現在では、Project Loon - https://loon.com/
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- 昔から移動体でネットワークを作るとかありそうだし、
震災後の誰もが関心の高い時期に思いつくちょっとしたアイデア。
- 世界中の優秀なエンジニア・学生たちが数・知識・金の圧倒的スキルで
蹂躙される。
- 話題に乗って思いついたアイデアではなく、
本質的に何が問題なのかを考えて、その根本問題を解決するアイデアを考えること
が必要
学び1
流行に対してのアイデアは他人も思いつくものなので、根本
的な問題への解決策を考えること
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学び2
0から1を生み出すというのは、
先人たちの積み重ねがあって成し得るということ
13 Confidential © 2019 Arm Limited
研究テーマでは本質的に解決したい問題を考えた

- インターネットを使えない問題ではなくて、インターネットを使えないことによって情報
不足でなくなった方がいたりしたから。

- 地震関連の問題は、世の中の優秀な人たちが解決に取り組んでくれている

- そもそも望まない死というのを減らしていくという方がいいなと思う

- 死傷者数を減らしたいという観点で見ると、

- 東日本大震災の死者数:1万5893人

- 平成30年自殺者数:2万840人

- Ref. https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/jisatsu.html

- 孤独死

- 事故死

- 自殺

- etc

- 自分自身が孤独死するイメージしかなかった

14 Confidential © 2019 Arm Limited
決まらない研究テーマ

- 研究室テーマのコミュニケーションロボットと、高齢者の孤独死を減らすという観点で
テーマを考えることにして、色んなアイデアを出すが、研究室の教官には考えが浅
いと却下されまくる。

- 半年近く研究テーマが決まらない・・・

- 2年間しか修士はないのに・・・



15 Confidential © 2019 Arm Limited
ものづくりと研究は違かった

- 高専でやってきた「ものづくり」:

- 斬新なアイデア

- 何かの課題を解決する物をつくる



- 大学院で要求される「研究」:

- テーマに基づくサーベイ(先行研究調査)

- サーベイに基づいた課題と新規性の調査

- 課題に対する新規性のあるアプローチの実験および検証



16 Confidential © 2019 Arm Limited
過去にどのようなアプローチが行われてきて、
全体の中で自分がどうあるのかを見つける
- そもそも介護の現場に現実を知る
- ホームヘルパーの資格をとってみた
- 論文を読んで、現状を体系立てて学ぶ
- コミュニケーションロボットと高齢者の社会がどんなことが行われているか
17 Confidential © 2019 Arm Limited
独居老人とコミュニケーションロボットが
テレビを見て孤独を紛らわす
- これまで行われてきた研究に対して自分がどういうアプローチを取って、どういう問
題を解決するのか。
- 当時はQ&Aの会話はできるけど、雑談が難しかった(今もだけれども)
- 面白い雑談はほぼ不可能なので、裏側にTwitterとか2chを使って
ロボットがテレビ実況中継をする仕組み。
18 Confidential © 2019 Arm Limited
道を作ると
- ちゃんと後に続いてくれる人が出てくる。
19 Confidential © 2019 Arm Limited
学び2
0から1を生み出すというのは、
先人たちの積み重ねがあって成し得るということ
- 世の中は続いていて、その中で自分のすることがどう位置付けられるのかということ
を明らかにすること。
- 体系づけができていないアイデアは、ただの一過性のアクションになってしまい、そ
の人がやめるとそれで終わりになってしまう。
20 Confidential © 2019 Arm Limited
学び3
サービスを生み出す能力だけが全てではないこと
21 Confidential © 2019 Arm Limited
大学院から就職して諸々あって
- ベンチャー企業のトレジャーデータでサポートエンジニアとして働くことになる
- 2011年にシリコンバレーで日本人が3人で創業!
- 本社はシリコンバレー
- CTO!CEO! etc
- 英語!?!?
- なんかすごそう
22 Confidential © 2019 Arm Limited
トレジャーデータに入社したら
圧倒的に強いエンジニアたちがいる
- 言語そのものを作っているコミッタがいる(Rubyとか)
- 有名なOSSを作ったりメンテしたりする人たちがいる(Railsとか他にもいっぱい)
- 困ったらライブラリとかプロダクトをぱぱっと作ってくる
- 年齢もあまり変わらないけど、スーパーなエンジニアがいる
- 質問をしたらパパッとコードを読んで1時間後には修正パッチを当てている
23 Confidential © 2019 Arm Limited
発想力・問題解決能力・コーディング力が
超凄いソフトウェアエンジニアがいっぱいいる
- 高専でも色々作ってたし、
コード書いたりちょっとしたアプリくらいなら作ったりできるかなー
くらいに思ってた時期もありました
- そういう世界とは全く違う世界がありました
24 Confidential © 2019 Arm Limited
でも、一緒に働いてみると

- 全ての人に必ず「得意・不得意」や「好き・嫌い」がある

- 何もないところが要望を汲み取って、ちゃんと動くものを短期間で作って来れる
人

- 動いているものをより効果的に動くようにしていける人

- 再現しない問題を粘り強く調査できる人

- お客さんのことを考えてシステムの挙動を作れる人

- ライブラリとかの周辺の仕組みを作るのが得意な人

- DBのチューニングが得意な人

- 知らないこともいっぱいある

- 開発していない部分のプロダクト

- お客さんがどうプロダクトを使っているか

- 機能AとBどっちがよりお客さんの役に立つのかの判断

- どう機能をお客さんに伝えたらうまく利用できるのか

25 Confidential © 2019 Arm Limited
サービスを生み出すエンジニアにならないといけないと
思っていた

- サービスを作るということは、

- 新しい機能を作ること

- 今までの機能をより良いものにしていくこと

- 不具合を修正すること

- これまで通り動くように維持していこと

- メンテナンスしやすいようにすること

- 他メンバーも同じように開発できるようにすること

- ドキュメントを書くこと

- テストを書くこと

- etc

26 Confidential © 2019 Arm Limited
サービスを生み出すエンジニアが全てではない

- サービスを0から8くらいにするのが得意な人

- サービスを8から10にする人

- サービスを10を10のまま維持していく人

- 色んな役割が大事

- サービスを生み出すことが得意なエンジニアが

サービスを生み出すために時間を使うには

他のことが得意なエンジニアもいないといけない

- すごい人がすごいことをし続けられるようにしていくことも

すごいこと

27 Confidential © 2019 Arm Limited
学び3
サービスを生み出す能力だけが全てではないこと
- 0から8くらいにできる人

- 8から10くらいにできる人

- 10を10のまま維持し続けられる人

- 一人一人色んな違う役割を持つことができて、お互いを補うあうことでより良いもの
が作られるということ

28 Confidential © 2019 Arm Limited
学び4
サービスを提供するということは、
技術だけが全てではないこと
29 Confidential © 2019 Arm Limited
ベンチャーでテクニカルサポートエンジニアをしていると
- サービスのあらゆる機能を使って問題調査をしたりするので、
サービスを一番知っている人になる。
- 技術同行でお客さん訪問をセールスと一緒にしたり、
マーケの手伝いもして、会社の方向性や狙いのマーケットとか、それぞれのチーム
の役割もわかるようになってくる。
30 Confidential © 2019 Arm Limited
自分たちでクラウドサービスを作って売る。
めちゃめちゃ色んなことをしないとサービスって売れない。
- マーケティングのセミナーに出展する
- 営業同行して顧客に説明しにいく
- 興味を持ってくれた顧客とPOCをする(お試し期間的な)
- わからないことをサポートする
- 契約書・稟議・etc
- 本番導入のための導入支援をする
- 本番稼動後の運用支援をする
- 顧客の成功体験を元に事例を発表して新しい見込み客を見つける
- 成功体験を新しい取り組みを始めて、顧客に追加契約をしてもらう
- etc.
31 Confidential © 2019 Arm Limited
サービスを売るためには
Ref. https://www.slideshare.net/takaumada/startup-sales-animal
32 Confidential © 2019 Arm Limited
それぞれのロールは奥が深く専門性が非常に高い
- マーケティングのスペシャリスト (Content, ABM, Ads, etc...)

- セールスのスペシャリスト(DirectSales, BizDev, SDR, etc...)

- etc.

- 例えば、たまに営業とエンジニアが仲が良くないという会社もあるが・・・

それは最悪。

- 営業はサービスを売るために、お客さんのことを一番知っている = お客
さんの問題も一番詳しい

- エンジニアがサービス開発で一番知りたい情報

- エンジニアは売るためのサービスを作っているのだから、営業は感謝しか
ないし、支援してより良いものを作ってもらいたい。

33 Confidential © 2019 Arm Limited https://www.salesforce.com/blog/2016/10/customer-experience-management.html
34 Confidential © 2019 Arm Limited
学び4
サービスを提供するということは、
技術だけが全てではないこと
- サービスを作る上では、

良いエンジニアだけではなく、良いマーケター、良いセールス、色んな職種のプロ
フェッショナルがいないと上手くいかない

- お互いの仕事に対して敬意を持って接することが大事

35 Confidential © 2019 Arm Limited
学び5
世界と日本で能力差があるのではないということ
36 Confidential © 2019 Arm Limited
世界中の人と働くということ
37 Confidential © 2019 Arm Limited
シリコンバレー:多国籍で多様なバックグラウンドの持ち主
が交わる場所
- リモートワークが当たり前なのでマメなコミュニケーションが大事

- 一方で、リモートワークに慣れてない人もいる

- タイムゾーンも色々

- 与えられたミッションに対して愚直に進めていく

- それ以外はやらない人もいる

- 攻めに振り切っていて、ガンガンプロジェクトを進める人もいる

- 守りが欲しい時もある

- 新陳代謝が激しい

- ジョブホッパーもいる

- 考え方が全く合わない人もいる

- 考えを色々汲み取って考えてくれる人もいる



38 Confidential © 2019 Arm Limited
役割の細分化と責任の明確化が大事
- 多分日本人が慣れていないところがこれ。なんとなく察してもらう前提になってしまっ
ている。

- フレキシブルになんでもやって、って伝えてできる人はシリコンバレーにも数が少な
い

- だからこそ、役割を細かく作ってやることを明確化する

- 日本だとITエンジニア

- アメリカだとITエンジニアの役割で数十、数百のポジションがある

- チームで働く時には、責任の明確化をする

- そのためのフレームワークなどもある

- 「社会人の不幸の8割は合意のない期待から」
- Ref. https://note.mu/kunihirotanaka/n/n951df3a7f7b9

39 Confidential © 2019 Arm Limited
仕事を効率的にするフレームワークを使って認識の共有を
する
- RACI

- 複数の組織が共同で行うプロジェクトなどで、役割分担を明確化するのに特に
有効

- Responsible(実行責任者)

- タスク達成のために働く責任者。複数のリソースについて責任を持つこと
がある。

- Accountable(説明責任者)

- タスクの正しい完了について外部からの問合せに対して責任を持って対
応する。各タスクの窓口は1つでなければならない。

- Consulted(協業先)

- 意見を求められる者。双方向の対話。

- Informed(報告先)

- 進捗を常に把握している者。一方向の通信。



40 Confidential © 2019 Arm Limited
学び5
世界と日本で能力差があるのではないということ
- 能力に差があるわけではない

- 能力を100%発揮させるために、責任や役割を明確化させて、本質的な仕事をさせ
るのに差があるような気がする

- あとは、英語は大事。

41 Confidential © 2019 Arm Limited
今やっていること
物事の固定概念を変えるということ
42 Confidential © 2019 Arm Limited
サポートエンジニアをセクシーな職業にする
43 Confidential © 2019 Arm Limited
サポートエンジニアって聞いてどう感じますか?
- 電話応対?
- マニュアルワーク?
- 謝罪担当?
44 Confidential © 2019 Arm Limited
どんな良いサービスを作っても、
使えなければ意味がない
- テクニカルサポートエンジニアは、

- 自分たちが信じる最高のプロダクトを1滴も余すことなくお客さんに使い尽くして
もらい、お客さんを成功に導く支援をする

- お客さんのビジネスを理解して、自分たちのプロダクトが最高のサービスになる
ように色んなチームと共に働くこと

45 Confidential © 2019 Arm Limited
如何せんイメージが良くないので、
- サポートエンジニアNightというイベントを開催したりしてます!
- https://techplay.jp/eventreport/690587
46 Confidential © 2019 Arm Limited
まとめ

1. 流行に対してのアイデアは、他の人も思いつくものなので根本的な問題を考えること

2. 0から1を生み出すというのは、先人たちの積み重ねがあって成し得るということ

3. 0から1にする才能だけが全てではないこと

4. サービスを提供するということは、技術だけが全てではないこと

5. 世界と日本で能力が違うのではなく、視点が違うだけであること

6. サポートエンジニアって面白いよ

高専後10年の学び - 高専カンファレンス In 仙台

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高専後10年の学び - 高専カンファレンス In 仙台

  • 2. 2 Confidential © 2019 Arm Limited - Twitter: @nora96o
 
 - 仙台電波高専 情報工学科の最後の修了生 (H21卒) - 仙台高専専攻科 修了
 - NAIST (奈良先端大) 修士卒
 - Treasure Dataでテクニカルサポートエンジニアのグローバル責任者
 - Treasure Dataが2018年にArmに買収され、今に至る
 - スタートアップが買収されたり、US企業がUK企業に買収されたりすると色々あ るので、面白いよ。懇親会で聞いてね!
 
 自己紹介 - 髙橋 達 (Takahashi Toru)

  • 3. 3 Confidential © 2019 Arm Limited - 高専を卒業してから10年間の自分の経験と学びについてシェア
 - 自分の過去話をつらつら時系列で話していきながら、それぞれでどんなことをしてど んな学びがあったかという話
 
 
 今日話すこと
  • 4. 4 Confidential © 2019 Arm Limited 学び1 流行に対してのアイデアは、 他人も思いつくものなので 根本的な問題への解決策を考えること
  • 5. 5 Confidential © 2019 Arm Limited 高専専攻科の卒業年(2011) - 次の年から大学院なので研究テーマをどうしようかなーとぼんやり考えてた (NAIST(奈良先端大)では、研究室決めを入学後に行う)
  • 6. 6 Confidential © 2019 Arm Limited https://vdata.nikkei.com/prj2/shinsai2018-photo/
  • 7. 7 Confidential © 2019 Arm Limited 引用: https://www.google.org/crisisresponse/kiroku311/chapter_18.html - 世の中では、SNSが震災の情報共有や安否確認の役に・・・ 2011/03/11に東日本大震災発生
  • 8. 8 Confidential © 2019 Arm Limited 一方、山奥(愛子)の被災地だと・・・ - 基地局が死んでそもそも1〜2週間はネットに繋がらなかった - 愛子一帯の被害はそれほどひどくなかったけれども、ネット社会との断絶 - ラジオ最強 画像引用: https://createfarm.com/wp-content/uploads/2018/09/iphone-e1536692375519.png
  • 9. 9 Confidential © 2019 Arm Limited 地震体験を元に大学院の研究テーマを考えてばかりいた - インターネットが使えない問題を解決したい - 基地局とかは地震で壊れるから、気球とか使って移動型の無線ネットワークつ くれんじゃね!! - 俺冴えてる!!!とか思ってたときもありました。 画像引用:https://d1f5hsy4d47upe.cloudfront.net/97/979754e6da35e99adc82f29c85d5e481_t.jpeg
  • 10. 10 Confidential © 2019 Arm Limited 話題のトピックになった時点でレッドオーション - Googleが数ヶ月後には気球型無線ネットワークの実験しはじめる - 現在では、Project Loon - https://loon.com/
  • 11. 11 Confidential © 2019 Arm Limited - 昔から移動体でネットワークを作るとかありそうだし、 震災後の誰もが関心の高い時期に思いつくちょっとしたアイデア。 - 世界中の優秀なエンジニア・学生たちが数・知識・金の圧倒的スキルで 蹂躙される。 - 話題に乗って思いついたアイデアではなく、 本質的に何が問題なのかを考えて、その根本問題を解決するアイデアを考えること が必要 学び1 流行に対してのアイデアは他人も思いつくものなので、根本 的な問題への解決策を考えること
  • 12. 12 Confidential © 2019 Arm Limited 学び2 0から1を生み出すというのは、 先人たちの積み重ねがあって成し得るということ
  • 13. 13 Confidential © 2019 Arm Limited 研究テーマでは本質的に解決したい問題を考えた
 - インターネットを使えない問題ではなくて、インターネットを使えないことによって情報 不足でなくなった方がいたりしたから。
 - 地震関連の問題は、世の中の優秀な人たちが解決に取り組んでくれている
 - そもそも望まない死というのを減らしていくという方がいいなと思う
 - 死傷者数を減らしたいという観点で見ると、
 - 東日本大震災の死者数:1万5893人
 - 平成30年自殺者数:2万840人
 - Ref. https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/jisatsu.html
 - 孤独死
 - 事故死
 - 自殺
 - etc
 - 自分自身が孤独死するイメージしかなかった

  • 14. 14 Confidential © 2019 Arm Limited 決まらない研究テーマ
 - 研究室テーマのコミュニケーションロボットと、高齢者の孤独死を減らすという観点で テーマを考えることにして、色んなアイデアを出すが、研究室の教官には考えが浅 いと却下されまくる。
 - 半年近く研究テーマが決まらない・・・
 - 2年間しか修士はないのに・・・
 

  • 15. 15 Confidential © 2019 Arm Limited ものづくりと研究は違かった
 - 高専でやってきた「ものづくり」:
 - 斬新なアイデア
 - 何かの課題を解決する物をつくる
 
 - 大学院で要求される「研究」:
 - テーマに基づくサーベイ(先行研究調査)
 - サーベイに基づいた課題と新規性の調査
 - 課題に対する新規性のあるアプローチの実験および検証
 

  • 16. 16 Confidential © 2019 Arm Limited 過去にどのようなアプローチが行われてきて、 全体の中で自分がどうあるのかを見つける - そもそも介護の現場に現実を知る - ホームヘルパーの資格をとってみた - 論文を読んで、現状を体系立てて学ぶ - コミュニケーションロボットと高齢者の社会がどんなことが行われているか
  • 17. 17 Confidential © 2019 Arm Limited 独居老人とコミュニケーションロボットが テレビを見て孤独を紛らわす - これまで行われてきた研究に対して自分がどういうアプローチを取って、どういう問 題を解決するのか。 - 当時はQ&Aの会話はできるけど、雑談が難しかった(今もだけれども) - 面白い雑談はほぼ不可能なので、裏側にTwitterとか2chを使って ロボットがテレビ実況中継をする仕組み。
  • 18. 18 Confidential © 2019 Arm Limited 道を作ると - ちゃんと後に続いてくれる人が出てくる。
  • 19. 19 Confidential © 2019 Arm Limited 学び2 0から1を生み出すというのは、 先人たちの積み重ねがあって成し得るということ - 世の中は続いていて、その中で自分のすることがどう位置付けられるのかということ を明らかにすること。 - 体系づけができていないアイデアは、ただの一過性のアクションになってしまい、そ の人がやめるとそれで終わりになってしまう。
  • 20. 20 Confidential © 2019 Arm Limited 学び3 サービスを生み出す能力だけが全てではないこと
  • 21. 21 Confidential © 2019 Arm Limited 大学院から就職して諸々あって - ベンチャー企業のトレジャーデータでサポートエンジニアとして働くことになる - 2011年にシリコンバレーで日本人が3人で創業! - 本社はシリコンバレー - CTO!CEO! etc - 英語!?!? - なんかすごそう
  • 22. 22 Confidential © 2019 Arm Limited トレジャーデータに入社したら 圧倒的に強いエンジニアたちがいる - 言語そのものを作っているコミッタがいる(Rubyとか) - 有名なOSSを作ったりメンテしたりする人たちがいる(Railsとか他にもいっぱい) - 困ったらライブラリとかプロダクトをぱぱっと作ってくる - 年齢もあまり変わらないけど、スーパーなエンジニアがいる - 質問をしたらパパッとコードを読んで1時間後には修正パッチを当てている
  • 23. 23 Confidential © 2019 Arm Limited 発想力・問題解決能力・コーディング力が 超凄いソフトウェアエンジニアがいっぱいいる - 高専でも色々作ってたし、 コード書いたりちょっとしたアプリくらいなら作ったりできるかなー くらいに思ってた時期もありました - そういう世界とは全く違う世界がありました
  • 24. 24 Confidential © 2019 Arm Limited でも、一緒に働いてみると
 - 全ての人に必ず「得意・不得意」や「好き・嫌い」がある
 - 何もないところが要望を汲み取って、ちゃんと動くものを短期間で作って来れる 人
 - 動いているものをより効果的に動くようにしていける人
 - 再現しない問題を粘り強く調査できる人
 - お客さんのことを考えてシステムの挙動を作れる人
 - ライブラリとかの周辺の仕組みを作るのが得意な人
 - DBのチューニングが得意な人
 - 知らないこともいっぱいある
 - 開発していない部分のプロダクト
 - お客さんがどうプロダクトを使っているか
 - 機能AとBどっちがよりお客さんの役に立つのかの判断
 - どう機能をお客さんに伝えたらうまく利用できるのか

  • 25. 25 Confidential © 2019 Arm Limited サービスを生み出すエンジニアにならないといけないと 思っていた
 - サービスを作るということは、
 - 新しい機能を作ること
 - 今までの機能をより良いものにしていくこと
 - 不具合を修正すること
 - これまで通り動くように維持していこと
 - メンテナンスしやすいようにすること
 - 他メンバーも同じように開発できるようにすること
 - ドキュメントを書くこと
 - テストを書くこと
 - etc

  • 26. 26 Confidential © 2019 Arm Limited サービスを生み出すエンジニアが全てではない
 - サービスを0から8くらいにするのが得意な人
 - サービスを8から10にする人
 - サービスを10を10のまま維持していく人
 - 色んな役割が大事
 - サービスを生み出すことが得意なエンジニアが
 サービスを生み出すために時間を使うには
 他のことが得意なエンジニアもいないといけない
 - すごい人がすごいことをし続けられるようにしていくことも
 すごいこと

  • 27. 27 Confidential © 2019 Arm Limited 学び3 サービスを生み出す能力だけが全てではないこと - 0から8くらいにできる人
 - 8から10くらいにできる人
 - 10を10のまま維持し続けられる人
 - 一人一人色んな違う役割を持つことができて、お互いを補うあうことでより良いもの が作られるということ

  • 28. 28 Confidential © 2019 Arm Limited 学び4 サービスを提供するということは、 技術だけが全てではないこと
  • 29. 29 Confidential © 2019 Arm Limited ベンチャーでテクニカルサポートエンジニアをしていると - サービスのあらゆる機能を使って問題調査をしたりするので、 サービスを一番知っている人になる。 - 技術同行でお客さん訪問をセールスと一緒にしたり、 マーケの手伝いもして、会社の方向性や狙いのマーケットとか、それぞれのチーム の役割もわかるようになってくる。
  • 30. 30 Confidential © 2019 Arm Limited 自分たちでクラウドサービスを作って売る。 めちゃめちゃ色んなことをしないとサービスって売れない。 - マーケティングのセミナーに出展する - 営業同行して顧客に説明しにいく - 興味を持ってくれた顧客とPOCをする(お試し期間的な) - わからないことをサポートする - 契約書・稟議・etc - 本番導入のための導入支援をする - 本番稼動後の運用支援をする - 顧客の成功体験を元に事例を発表して新しい見込み客を見つける - 成功体験を新しい取り組みを始めて、顧客に追加契約をしてもらう - etc.
  • 31. 31 Confidential © 2019 Arm Limited サービスを売るためには Ref. https://www.slideshare.net/takaumada/startup-sales-animal
  • 32. 32 Confidential © 2019 Arm Limited それぞれのロールは奥が深く専門性が非常に高い - マーケティングのスペシャリスト (Content, ABM, Ads, etc...)
 - セールスのスペシャリスト(DirectSales, BizDev, SDR, etc...)
 - etc.
 - 例えば、たまに営業とエンジニアが仲が良くないという会社もあるが・・・
 それは最悪。
 - 営業はサービスを売るために、お客さんのことを一番知っている = お客 さんの問題も一番詳しい
 - エンジニアがサービス開発で一番知りたい情報
 - エンジニアは売るためのサービスを作っているのだから、営業は感謝しか ないし、支援してより良いものを作ってもらいたい。

  • 33. 33 Confidential © 2019 Arm Limited https://www.salesforce.com/blog/2016/10/customer-experience-management.html
  • 34. 34 Confidential © 2019 Arm Limited 学び4 サービスを提供するということは、 技術だけが全てではないこと - サービスを作る上では、
 良いエンジニアだけではなく、良いマーケター、良いセールス、色んな職種のプロ フェッショナルがいないと上手くいかない
 - お互いの仕事に対して敬意を持って接することが大事

  • 35. 35 Confidential © 2019 Arm Limited 学び5 世界と日本で能力差があるのではないということ
  • 36. 36 Confidential © 2019 Arm Limited 世界中の人と働くということ
  • 37. 37 Confidential © 2019 Arm Limited シリコンバレー:多国籍で多様なバックグラウンドの持ち主 が交わる場所 - リモートワークが当たり前なのでマメなコミュニケーションが大事
 - 一方で、リモートワークに慣れてない人もいる
 - タイムゾーンも色々
 - 与えられたミッションに対して愚直に進めていく
 - それ以外はやらない人もいる
 - 攻めに振り切っていて、ガンガンプロジェクトを進める人もいる
 - 守りが欲しい時もある
 - 新陳代謝が激しい
 - ジョブホッパーもいる
 - 考え方が全く合わない人もいる
 - 考えを色々汲み取って考えてくれる人もいる
 

  • 38. 38 Confidential © 2019 Arm Limited 役割の細分化と責任の明確化が大事 - 多分日本人が慣れていないところがこれ。なんとなく察してもらう前提になってしまっ ている。
 - フレキシブルになんでもやって、って伝えてできる人はシリコンバレーにも数が少な い
 - だからこそ、役割を細かく作ってやることを明確化する
 - 日本だとITエンジニア
 - アメリカだとITエンジニアの役割で数十、数百のポジションがある
 - チームで働く時には、責任の明確化をする
 - そのためのフレームワークなどもある
 - 「社会人の不幸の8割は合意のない期待から」 - Ref. https://note.mu/kunihirotanaka/n/n951df3a7f7b9

  • 39. 39 Confidential © 2019 Arm Limited 仕事を効率的にするフレームワークを使って認識の共有を する - RACI
 - 複数の組織が共同で行うプロジェクトなどで、役割分担を明確化するのに特に 有効
 - Responsible(実行責任者)
 - タスク達成のために働く責任者。複数のリソースについて責任を持つこと がある。
 - Accountable(説明責任者)
 - タスクの正しい完了について外部からの問合せに対して責任を持って対 応する。各タスクの窓口は1つでなければならない。
 - Consulted(協業先)
 - 意見を求められる者。双方向の対話。
 - Informed(報告先)
 - 進捗を常に把握している者。一方向の通信。
 

  • 40. 40 Confidential © 2019 Arm Limited 学び5 世界と日本で能力差があるのではないということ - 能力に差があるわけではない
 - 能力を100%発揮させるために、責任や役割を明確化させて、本質的な仕事をさせ るのに差があるような気がする
 - あとは、英語は大事。

  • 41. 41 Confidential © 2019 Arm Limited 今やっていること 物事の固定概念を変えるということ
  • 42. 42 Confidential © 2019 Arm Limited サポートエンジニアをセクシーな職業にする
  • 43. 43 Confidential © 2019 Arm Limited サポートエンジニアって聞いてどう感じますか? - 電話応対? - マニュアルワーク? - 謝罪担当?
  • 44. 44 Confidential © 2019 Arm Limited どんな良いサービスを作っても、 使えなければ意味がない - テクニカルサポートエンジニアは、
 - 自分たちが信じる最高のプロダクトを1滴も余すことなくお客さんに使い尽くして もらい、お客さんを成功に導く支援をする
 - お客さんのビジネスを理解して、自分たちのプロダクトが最高のサービスになる ように色んなチームと共に働くこと

  • 45. 45 Confidential © 2019 Arm Limited 如何せんイメージが良くないので、 - サポートエンジニアNightというイベントを開催したりしてます! - https://techplay.jp/eventreport/690587
  • 46. 46 Confidential © 2019 Arm Limited まとめ
 1. 流行に対してのアイデアは、他の人も思いつくものなので根本的な問題を考えること
 2. 0から1を生み出すというのは、先人たちの積み重ねがあって成し得るということ
 3. 0から1にする才能だけが全てではないこと
 4. サービスを提供するということは、技術だけが全てではないこと
 5. 世界と日本で能力が違うのではなく、視点が違うだけであること
 6. サポートエンジニアって面白いよ